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発明の名称 風車用駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−154837(P2007−154837A)
公開日 平成19年6月21日(2007.6.21)
出願番号 特願2005−354399(P2005−354399)
出願日 平成17年12月8日(2005.12.8)
代理人 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
発明者 横山 勝彦
要約 課題
外歯歯車および出力軸の寿命を延ばすことが可能な風車用駆動装置を提供する。

解決手段
この風車用駆動装置(ピッチ駆動装置10)では、ブレード6がこのブレード6を支持するハブ5に対して相対回転自在に支持されていて、ブレード6にリングギア7が設けられるとともに、このリングギア7に噛み合う出力軸歯車23が基部35に設けられ、基部35を回転させることによってハブ5に対してブレード6の向きを相対的に変えさせる。そして、出力軸歯車23には、リングギア7と噛み合う外歯部23aとこの外歯部23aと一体的に形成された軸部23bとが含まれ、この軸部23bが基部35に固着されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
ナセルまたはブレードからなる第1部材がこの第1部材を支持する第2部材に対して相対回転自在に支持されていて、
前記第1部材および前記第2部材のいずれか一方に内歯歯車が設けられるとともに、この内歯歯車に噛み合う外歯歯車が出力軸に設けられ、
前記出力軸を回転させることによって前記第2部材に対して前記第1部材の向きを相対的に変えさせる風車用駆動装置であって、
前記外歯歯車には、前記内歯歯車と噛み合う歯部とこの歯部と一体的に形成された軸部とが含まれ、この軸部が前記出力軸に固着されている、風車用駆動装置。
【請求項2】
前記外歯歯車の軸部および前記出力軸の一方は雄ねじ部を有し、前記外歯歯車の軸部および前記出力軸の他方は、前記雄ねじ部に螺合される雌ねじ部を有している、請求項1に記載の風車用駆動装置。
【請求項3】
モータの駆動により入力軸が回転するのに伴って偏心回転運動する偏心回転ギアを含むとともに、前記出力軸に連結される減速機構を備え、
前記偏心回転ギアには、孔部が形成されているとともに、前記孔部に前記出力軸が間隙を有した状態で挿通されて、前記偏心回転ギアの偏心回転運動に伴って前記出力軸が回転するように構成されており、
前記偏心回転ギアの孔部と前記出力軸との間の間隙の幅は、前記第1部材から前記出力軸に振動が伝達された時に前記孔部内において前記出力軸が移動する移動量よりも大きい、請求項1または2に記載の風車用駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電機のナセルまたはブレードの向きを変えるのに用いられる風車用駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、風力発電機のナセルの向きを変えるのに用いられるナセル駆動装置などの風車用駆動装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に開示された従来の風車用駆動装置は、地上に立設されたタワーの上部に設けられており、このタワーの上部に回動可能に支持されたナセルの向きを変えるように構成されている。すなわち、上記タワー上部の内部に内歯歯車が設けられていて、この内歯歯車には、モータの駆動に伴って回転する出力軸に連結される外歯歯車(ピニオン)が噛み合わされている。そして、この従来の風車用駆動装置では、出力軸を回転させることによって外歯歯車を内歯歯車と噛み合せながら回転させ、これにより、ナセルの向きを変えるようになっている。なお、上記外歯歯車は、出力軸の端部に外嵌された状態で出力軸と結合されている。
【特許文献1】特開2004−232500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された従来の風車用駆動装置では、外歯歯車が出力軸の端部に外嵌された状態で出力軸と結合されているが、このような結合に用いられる1つの結合方法としてスプライン結合がある。すなわち、このスプライン結合では、外歯歯車の中央部に形成されたスプライン孔部を出力軸の周面に形成されたスプライン部に外嵌して結合させる。
【0005】
しかしながら、このようなスプライン結合では、その結合部において多少のがたつきが生じる場合があるので、突風などに起因する衝撃や振動が伝達される場合にそのがたつきに起因して外歯歯車および出力軸のスプライン結合部が破損または磨耗するという不都合がある。その結果、外歯歯車および出力軸の寿命が短くなるという問題点がある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外歯歯車および出力軸の寿命を延ばすことが可能な風車用駆動装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の風車用駆動装置は、ナセルまたはブレードからなる第1部材がこの第1部材を支持する第2部材に対して相対回転自在に支持されていて、第1部材および第2部材のいずれか一方に内歯歯車が設けられるとともに、この内歯歯車に噛み合う外歯歯車が出力軸に設けられ、出力軸を回転させることによって第2部材に対して第1部材の向きを相対的に変えさせる風車用駆動装置であって、外歯歯車には、内歯歯車と噛み合う歯部とこの歯部と一体的に形成された軸部とが含まれ、この軸部が出力軸に固着されている。
【0008】
この風車用駆動装置では、外歯歯車の歯部と軸部とが一体的に形成されているとともに、その軸部が出力軸に固着されているので、突風を受けることによりナセルまたはブレードから衝撃や振動が伝達される場合にも、外歯歯車および出力軸の破損または磨耗を抑制することができる。すなわち、出力軸と外歯歯車とをスプライン結合により連結する場合には、スプライン結合部におけるがたつきに起因して、突風を受けることによりナセルまたはブレードから衝撃や振動が伝達された場合に外歯歯車および出力軸のスプライン結合部が破損または磨耗することがある。しかしながら、本発明の風車用駆動装置では、そのようなスプライン結合部が存在せず、外歯歯車の歯部と軸部とが一体的に形成されているとともにその軸部と出力軸とが固着されているので、外歯歯車の軸部と出力軸との間にがたつきが生じない。このため、上記のようながたつきによって外歯歯車および出力軸の破損または磨耗が生じるという不都合が発生しない。その結果、本発明の風車用駆動装置では、外歯歯車および出力軸の寿命を延ばすことができる。
【0009】
上記の風車用駆動装置において、外歯歯車の軸部および出力軸の一方は雄ねじ部を有し、外歯歯車の軸部および出力軸の他方は、雄ねじ部に螺合される雌ねじ部を有しているのが好ましい。このように構成すれば、外歯歯車の軸部と出力軸とを固着させる構造を有する風車用駆動装置を容易に製造することができる。
【0010】
上記の風車用駆動装置において、モータの駆動により入力軸が回転するのに伴って偏心回転運動する偏心回転ギアを含むとともに、出力軸に連結される減速機構を備え、偏心回転ギアには、孔部が形成されているとともに、孔部に出力軸が間隙を有した状態で挿通されて、偏心回転ギアの偏心回転運動に伴って出力軸が回転するように構成されており、偏心回転ギアの孔部と出力軸との間の間隙の幅は、第1部材から出力軸に振動が伝達された時に孔部内において出力軸が移動する移動量よりも大きいのが好ましい。このように構成すれば、第1部材から出力軸に振動が伝達された場合に偏心回転ギアの孔部に出力軸が接触することがないので、出力軸の磨耗や減速機構への振動の伝達を抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、衝撃や振動による外歯歯車および出力軸の破損または磨耗を抑制することができるので、外歯歯車および出力軸の寿命を延ばすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明では、本発明による風車用駆動装置の一例としてブレードの向きを変えるのに用いられるピッチ駆動装置を例にとって説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるピッチ駆動装置10が適用された風力発電機1の主要部を示した斜視図である。図2は、図1に示した風力発電機1のハブ5とブレード6との結合部およびそこに設置されたピッチ駆動装置10を示す図である。図3は、図2に示したピッチ駆動装置10の全体構成を示す断面図であり、図4は、図3に示したピッチ駆動装置10を図3中の矢印IV方向から見た図である。また、図5は、図3に示したピッチ駆動装置10のV−V線に沿った断面図である。まず、図1〜図5を参照して本発明の一実施形態によるピッチ駆動装置10およびそれを用いた風力発電機1の構成について説明する。
【0014】
本実施形態による風力発電機1は、図1に示すように、地上に立設された支柱2と、この支柱2の上端部に相対回転自在に支持されたナセル3とを備えている。ナセル3には、図略のギアボックス、発電機等が収納されている。そして、ナセル3には、ギアボックスに連結されるロータが設けられていて、このロータのハブ5(第2部材)に複数のブレード6(第1部材)が相対回転自在に支持されている。なお、図1では、3本のブレード6が設けられた構成について示している。
【0015】
ブレード6は、図2に示すように、ベアリング8を介してハブ5に支持されており、ブレード6の軸回りに回動可能となっている。ハブ5の内面には、環状に形成された支持部5aが設けられており、この支持部5aによって本実施形態によるピッチ駆動装置10を支持できるようになっている。
【0016】
ブレード6には、その基端部にリングギア7(内歯歯車)が設けられている。そして、後述するピッチ駆動装置10の出力軸歯車23(外歯歯車)がこのリングギア7に噛み合い、ブレード6をその軸方向に回動させて向きを変えるのに用いられている。以下、このピッチ駆動装置10の構成について、具体的に説明する。
【0017】
ピッチ駆動装置10は、図3に示すように、有底筒状の外側ケース12を備えている。この外側ケース12は、円筒状に形成された円筒部13と、有底筒状に形成されたカバー14とを締結することによって構成されている。円筒部13には、ハブ5の支持部5aに取付けるための鍔部13aが設けられ、この鍔部13aを通してボルト15によって支持部5aに締結できるようになっている。上記カバー14の底面には、駆動モータ16(モータ)が固定されている。
【0018】
上記円筒部13の軸方向中間部における内周部には、多数の内歯ピン18が固定されている。この各内歯ピン18は軸方向に延びる姿勢で配置されており、これらが周方向に等間隔に配置されている。各内歯ピン18は、内歯歯車の内歯を構成する。
【0019】
また、ピッチ駆動装置10は、入力軸21と、キャリア22と、出力軸歯車23(外歯歯車)と、減速機構24とを備えている。キャリア22は、入力軸21の軸心と同じ軸回りに回転可能に配置されるものである。ピッチ駆動装置10は、駆動モータ16がハブ5側に位置し、キャリア22がブレード6側になるように配置することができるので、以下の説明では図2及び図3に合わせ、ブレード6側を上側、ハブ5側を下側として説明する。
【0020】
駆動モータ16の駆動軸(図示省略)は、駆動モータ16から上方に延びてカバー14の中央部を貫通している。この駆動軸は、図示省略した軸受によってカバー14に対して回転自在となっている。駆動軸は、入力軸21と連結されていて、駆動モータ16の回転駆動力が入力軸21に付与されることにより入力軸21が回転するようになっている。入力軸21の上端部には、駆動外歯歯車21aが設けられている。
【0021】
上記キャリア22は、上記円筒部13の径方向内側に配設されている。このキャリア22と出力軸歯車23とは、軸方向の2箇所に配設された軸受32および33によって円筒部13に対して回転自在に支持されている。キャリア22の軸心は、円筒部13の軸心に一致している。キャリア22は、基部35(出力軸)と、この基部35の下方に配置された端板部36と、基部35の一部であるシャフト部37とを備えている。
【0022】
上記シャフト部37は、基部35に設けられる基部側シャフト部41と、端板部36に設けられる端板側シャフト部42とにそれぞれ分割されている。この基部側シャフト部41および端板側シャフト部42からなるシャフト部37は、3つ設けられているとともに(図5参照)、周方向に等間隔に配置されている。また、各シャフト部37は断面略三角形状に形成されている。基部側シャフト部41は、基部35の下面から下方に向かって軸方向に延びる柱状に構成され、端板側シャフト部42は、端板部36の上面から上方に向かって軸方向に延びる柱状に構成されている。これら基部側シャフト部41及び端板側シャフト部42は、互いに対向する位置に設けられている。
【0023】
基部側シャフト部41には、有底のボルト穴が設けられ、端板側シャフト部42には、このボルト穴に対応する位置にボルト挿通孔が設けられている。そして、これらボルト挿通孔に挿通されたボルト43が基部側シャフト部41のボルト穴に螺合されている。また、基部側シャフト部41と端板側シャフト部42とはインロー嵌めされている。また、基部側シャフト部41及び端板側シャフト部42には、それぞれピン孔が設けられていて、これらピン孔に跨るようにピン44(図5参照)が挿入されている。これらのことにより、上記基部35及び端板部36は、互いに位置ずれしないように固定されている。
【0024】
本実施形態では、上記出力軸歯車23(外歯歯車)は、外歯部23a(歯部)(図4参照)と、この外歯部23aと一体的に形成された軸部23bとによって構成されており、その軸部23bが上記基部35に固着されている。具体的には、基部35は、その上面の軸心に対応する位置に上方に突出するように設けられたボルト35a(雄ねじ部)を有している。このボルト35aは、基部35の上記の位置に軸方向に貫通する孔部に下方から挿入されている。そして、出力軸歯車23では、外歯部23aの軸方向端部から下方に軸部23bが延出されており、この軸部23bの下部の軸心に対応する位置に雌ねじ部23cが形成されている。そして、この雌ねじ部23cは、基部35のボルト35aに螺合されている。このようにして、出力軸歯車23の軸部23bが基部35に固着されている。
【0025】
また、出力軸歯車23の軸部23bの下面の上記雌ねじ部23cに対応する位置には、雌ねじ部23cを中心とした略円錐状の凸部23dが下方に突設されている。一方、基部35の上面のボルト35aに対応する位置には、ボルト35aを中心として上記凸部23dに対応した形状を有する凹部35bが形成されている。そして、上記のように出力軸歯車23の軸部23bと基部35とが固着された状態において、凸部23dと凹部35bとが互いに嵌め合わされている。また、出力軸歯車23の外歯部23aは、上記したように、リングギア7(図2参照)と噛み合うように構成されている。これにより、出力軸歯車23は、キャリア22とともに回転して風力発電機1のブレード6に回転駆動力を伝達する。
【0026】
上記減速機構24は、駆動モータ16の回転数に対して所定の比率で減速してキャリア22を回転させるためのものであり、第1減速機構と第2減速機構とが含まれている。
【0027】
第1減速機構は、上記駆動外歯歯車21aに噛み合う従動外歯歯車26を備えている。この従動外歯歯車26は、入力軸21の回転により駆動外歯歯車21aに対して所定の減速比で回転する。第2減速機構は、クランク軸46と、ピニオン48,48とを備えている。
【0028】
上記クランク軸46は、3つ設けられており、これらクランク軸46は、周方向に等間隔に配置されている。ピニオン48,48は、クランク軸46の軸方向に2つ並んで配置されている。そして、両ピニオン48,48は、円筒部13の内側において基部35と端板部36との間に形成された閉空間に配設されている。
【0029】
クランク軸46は、上下一対のクランク軸受52,53によって回転自在に支持されている。下側のクランク軸受52は、端板部36に形成された貫通孔36aに嵌め込まれている。上側のクランク軸受53は、基部35の下面に形成された凹部35cに嵌め込まれている。換言すると、クランク軸46は、その下部において下側のクランク軸受52を介して端板部36によって支持されるとともに、上部において上側のクランク軸受53を介して基部35によって支持されている。
【0030】
下側のクランク軸受52よりも下方に突出した各クランク軸46の下端部に、それぞれ上記従動外歯歯車26が設けられている。これら各従動外歯歯車26は、上記駆動外歯歯車21aに噛み合っている。そして、クランク軸46は、駆動外歯歯車21aと従動外歯歯車26との歯数比で減速されて、従動外歯歯車26と一体的に回転する。
【0031】
クランク軸46には、各ピニオン48に対応するように配置された2つの偏心部46aおよび46bが設けられている。各偏心部46aおよび46bは、クランク軸46の軸心に対して偏心した円柱状に形成されており、両偏心部46aおよび46bは、180度の位相差をもつように設定されている。
【0032】
上記両ピニオン48は、同じ構成のものである。図5に示すように、各ピニオン48は、円筒部13の内径よりも少し小さく形成されていて、円筒部13の内歯ピン18に噛み合う外歯48aを有する。ピニオン48の外歯48aは、内歯ピン18の歯数より若干、例えば1つだけ少なくなっている。
【0033】
各ピニオン48には、第1貫通孔48bと第2貫通孔48c(孔部)とが設けられている。第1貫通孔48bは、円形状に形成されている。この第1貫通孔48bには、ころ軸受55を介装した状態で前記クランク軸46が挿通されている。そして、両ピニオン48,48の第1貫通孔48bにそれぞれ偏心部46aおよび46bが嵌め合わされている。これにより、偏心部46aおよび46bの回転によって両ピニオン48,48は、互いに180度だけ位相がずれた状態で円筒部13の内歯ピン18に噛み合いながら偏心回転運動(公転)する。
【0034】
上記第2貫通孔48cは、シャフト部37の断面よりも大きな略三角形状に形成されており、シャフト部37は、所定の間隙を有した状態で第2貫通孔48cに挿通されている。また、第2貫通孔48cは、シャフト部37に対応して設けられるので、周方向に等間隔に3つ設けられている。そして、ピニオン48,48の偏心回転運動に伴って、第2貫通孔48cからシャフト部37に回転運動が伝達されることにより、基部35、端板部36及びシャフト部37が一体となったキャリア22が円筒部13の軸心回りに回転するようになっている。
【0035】
本実施形態では、上記した第2貫通孔48c(孔部)と基部35(出力軸)の一部であるシャフト部37との間の所定の間隙の幅は、ブレード6からリングギア7および出力軸歯車23を介して基部35に振動が伝達された時に第2貫通孔48c内においてシャフト部37が移動する移動量よりも大きくなるように設定されている。これにより、上記のように振動が伝達された場合にも、シャフト部37が第2貫通孔48cに接触するのが抑制される。
【0036】
次に、本実施形態によるピッチ駆動装置10の動作について説明する。
【0037】
駆動モータ16の駆動によって駆動外歯歯車21aが回転すると、第1減速機構によって所定の減速比で減速されて各従動外歯歯車26が回転する。この従動外歯歯車26の回転に伴い、クランク軸46が一緒に回転する。これにより偏心部46aおよび46bが回転し、それによって両ピニオン48が内歯ピン18に噛み合いながら偏心回転運動(公転)するため、それに伴ってクランク軸46も公転する。このとき、従動外歯歯車26が駆動外歯歯車21aの周りを公転する。そして、両ピニオン48の偏心回転運動(公転)に伴ってシャフト部37が公転し、キャリア22全体が回転する。このキャリア22の回転は、クランク軸46の回転に対して大幅に減速されている。これにより、出力軸歯車23が、駆動モータ16の回転数に対して大幅に減速された回転数で回転することになる。そして、この出力軸歯車23の回転により、リングギア7を回転させてブレード6の向きを変える。
【0038】
本実施形態では、上記のように、出力軸歯車23と基部35との間にスプライン結合部が存在せず、出力軸歯車23の歯部23aと軸部23bとが一体的に形成されるとともに軸部23bと基部35とがボルト35aと雌ねじ部23cとの螺合により固着されているので、軸部23bと基部35との間にがたつきが生じない。このため、突風を受けることによりブレード6からリングギア7を介して出力軸歯車23に衝撃や振動が伝達される場合にも、スプライン結合等のようにがたつきに起因する出力軸歯車23および基部35の破損または磨耗が生じない。このため、本実施形態によるピッチ駆動装置10では、出力軸歯車23および基部35の寿命を延ばすことができる。
【0039】
また、本実施形態では、基部35に設けたボルト35aと、出力軸歯車23の軸部23bに設けた雌ねじ部23cとを螺合させているので、出力軸歯車23の軸部23bと基部35とを固着させる構造を有するピッチ駆動装置10を容易に製造することができる。
【0040】
また、本実施形態では、ピニオン48の第2貫通孔48cとシャフト部37との間の間隙は、ブレード6からリングギア7および出力軸歯車23を介して基部35に振動が伝達された時にその振動に応じて第2貫通孔48c内においてシャフト部37が移動する移動量よりも大きな幅に形成されているので、ブレード6からリングギア7および出力軸歯車23を介して基部35に振動が伝達された場合にピニオン48の第2貫通孔48cにシャフト部37が接触することがない。言い換えると、第2貫通孔48cとシャフト部37との間の間隙によって上記の振動を吸収することができる。このため、基部35のシャフト部37の磨耗や減速機構24への振動の伝達を抑制することができる。
【0041】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0042】
たとえば、上記実施形態では、ブレード6にリングギア7を設けるとともに、ハブ5にピッチ駆動装置10を設けたが、本発明はこれに限らず、ハブ5にリングギア7を設けるとともに、ブレード6にピッチ駆動装置10を設けてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、ブレード6の向きを変えるのに用いられるピッチ駆動装置10に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、ナセル3の向きを変えるのに用いられるナセル駆動装置に本発明を適用してもよい。この場合には、ナセル3の下部に内歯歯車(リングギア)を設けるとともに、支柱2の上端部にナセル駆動装置を設けてもよい。また、支柱2の上端部に内歯歯車(リングギア)を設けるとともに、ナセル3の下部にナセル駆動装置を設けてもよい。そして、この場合には、上記実施形態と同様にナセル駆動装置の出力軸歯車(外歯歯車)を内歯歯車に噛み合わせて回転させることによって、ナセル3の向きを変える。
【0044】
また、上記実施形態では、出力軸歯車23の軸部23bに雌ねじ部23cを形成するとともに、基部35に雌ねじ部23cと螺合するボルト35aを設けたが、本発明はこれに限らず、出力軸歯車23の軸部23bにボルトを設けるとともに、基部35にそのボルトと螺合する雌ねじ部を形成してもよい。なお、上記実施形態では、雄ねじ部としてボルト35aを用いたが、これに限らず、たとえば軸部23bおよび基部35の一方に軸部23bおよび基部35の他方の雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を一体的に形成するなどの別の構成を適用してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、雄ねじ部としてのボルト35aと雌ねじ部23cとを基部35の軸心に対応する位置と出力軸歯車23の軸部23bの軸心に対応する位置とにそれぞれ設けたが、本発明はこれに限らず、雄ねじ部および雌ねじ部を出力軸歯車23の軸部23bおよび基部35の軸心以外の位置に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態によるピッチ駆動装置が適用された風力発電機の主要部を示した図である。
【図2】図1に示した風力発電機のハブとブレードとの結合部およびそこに設置されたピッチ駆動装置を示す図である。
【図3】図2に示したピッチ駆動装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】図3に示したピッチ駆動装置を図3中の矢印IV方向から見た図である。
【図5】図3に示したピッチ駆動装置のV−V線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0047】
3 ナセル
5 ハブ(第2部材)
6 ブレード(第1部材)
7 リングギア(内歯歯車)
10 ピッチ駆動装置(風車用駆動装置)
16 駆動モータ(モータ)
21 入力軸
23 出力軸歯車(外歯歯車)
23a 外歯部(歯部)
23b 軸部
23c 雌ねじ部
24 減速機構
35 基部(出力軸)
35a ボルト(雄ねじ部)
37 シャフト部
48 ピニオン(偏心回転ギア)
48c 第2貫通孔(孔部)




 

 


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