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発明の名称 減速機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−71273(P2007−71273A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−257763(P2005−257763)
出願日 平成17年9月6日(2005.9.6)
代理人 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之
発明者 佐竹 輝彦 / 小島 正拳
要約 課題
遊星歯車を片持ちで保持するキャリアの剛性を向上させるとともに、遊星歯車用の軸受への潤滑油供給不良を抑制する。

解決手段
複数の遊星歯車16は、入力軸14に連結される太陽歯車15と回転ケーシング12の内周の内歯13との間に配置される。キャリア17は、複数の遊星歯車16をそれぞれその一方側から片持ち状態で軸受23を介して回転自在に支持する。プレート18は、遊星歯車16を片持ちで保持してその他方側に延びるように形成されているキャリア17の軸29の端部側に配置されてキャリア17に連結されるとともに、キャリア17のスラスト方向の荷重を保持する。遊星歯車17の他方側において軸受23の一部が露出する空間(24、25)が設けられている。
特許請求の範囲
【請求項1】
固定ケーシングに対してケーシング用の軸受を介して回転自在に保持される回転ケーシングと、
前記回転ケーシングの内周に設けられている内歯と、
回転自在に支持されるとともに、回転駆動力を発生させる駆動源に対して連結される入力軸と、
前記入力軸に対して連結される太陽歯車と、
前記太陽歯車と前記内歯との間に配置される複数の遊星歯車と、
前記複数の遊星歯車をそれぞれその一方側から片持ち状態で歯車用の軸受を介して回転自在に保持するキャリアと、
前記複数の遊星歯車をそれぞれ片持ち状態に保持して当該複数の遊星歯車の他方側にそれぞれ延びるように形成されている前記キャリアの軸の端部側に配置されて当該キャリアに連結されるとともに、当該キャリアのスラスト方向の荷重を保持するプレートと、
を備えている遊星歯車減速機であって、
前記遊星歯車の他方側において前記歯車用の軸受の一部が露出する空間が設けられるように前記プレートが形成されていることを特徴とする遊星歯車減速機。
【請求項2】
前記複数の遊星歯車をそれぞれ保持する前記キャリアの前記各軸の端部に形成された凸部と、
前記プレートに形成されて前記各凸部にそれぞれ嵌合する嵌合孔と、
が更に備えられ、
前記凸部は、前記キャリアの径方向における中心の位置からの径方向距離が一定の位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車減速機。
【請求項3】
前記空間として、前記プレートの周縁部分が一部切り欠かれた状態に形成されている切欠き部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊星歯車減速機。
【請求項4】
前記空間として、前記プレートにおいて前記歯車用の軸受に対向する位置において形成されている孔を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊星歯車減速機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽歯車と複数の遊星歯車とキャリアとを備える遊星歯車機構で入力軸の回転を減速して出力して回転ケーシングを駆動する遊星歯車減速機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽歯車と複数の遊星歯車とキャリアとを備える遊星歯車機構で入力軸の回転を減速して出力して回転ケーシングを駆動する遊星歯車減速機に関し、遊星歯車をその一方側から片持ち状態で回転自在に保持するキャリアを備えるものが知られている(特許文献1参照)。そして、この特許文献1に記載された遊星歯車減速機では、遊星歯車を片持ち状態で保持してその遊星歯車の他方側に突出するキャリアの軸(片持ちピン部)の端部において遊星歯車の軸方向の移動が規制される構造になっている。また、遊星歯車減速機に関し、円板状の第1側板とこの第1側板から軸方向に延びる複数の脚部とこの脚部の先端に結合される円板状の第2側板とを備えて遊星歯車を保持するキャリアが設けられているものも知られている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】実開昭64−17057号公報
【特許文献2】特開2001−330087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された遊星歯車減速機のように遊星歯車を片持ち状態で保持するキャリアを用いると、両側とも保持する両持ちのキャリアよりも構造を簡素化することができる。しかし、この場合、遊星歯車を一方側から保持するため、キャリアの剛性が不足し易く、キャリアの変形を招いてしまい易いという問題がある。また、特許文献2に記載の遊星歯車減速機では、第1側板と第2側板とで遊星歯車を保持する機構であり、キャリアの剛性を高めることができるものの、遊星歯車を回転自在に保持するための歯車用の軸受が側板で覆われてしまうことになる。このため、この歯車用の軸受への潤滑油の供給不良を招き易く、軸受の損傷が生じ易くなってしまう虞がある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みることにより、遊星歯車を片持ち状態で保持するキャリアを備える遊星歯車減速機に関し、このキャリアの剛性を向上させることができるとともに、遊星歯車を回転自在に保持する歯車用の軸受への潤滑油供給不良を抑制することができる遊星歯車減速機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
本発明に係る遊星歯車減速機は、固定ケーシングに対してケーシング用の軸受を介して回転自在に保持される回転ケーシングと、前記回転ケーシングの内周に設けられている内歯と、回転自在に支持されるとともに、回転駆動力を発生させる駆動源に対して連結される入力軸と、前記入力軸に対して連結される太陽歯車と、前記太陽歯車と前記内歯との間に配置される複数の遊星歯車と、前記複数の遊星歯車をそれぞれその一方側から片持ち状態で歯車用の軸受を介して回転自在に保持するキャリアと、前記複数の遊星歯車をそれぞれ片持ち状態に保持して当該複数の遊星歯車の他方側にそれぞれ延びるように形成されている前記キャリアの軸の端部側に配置されて当該キャリアに連結されるとともに、当該キャリアのスラスト方向の荷重を保持するプレートと、を備えている遊星歯車減速機に関する。
そして、本発明に係る遊星歯車減速機は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。即ち、本発明の遊星歯車減速機は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る遊星歯車減速機における第1の特徴は、前記遊星歯車の他方側において前記歯車用の軸受の一部が露出する空間が設けられるように前記プレートが形成されていることである。
【0008】
この構成によると、遊星歯車を片持ち状態で保持するキャリアにて遊星歯車の他方側に延びるように形成された軸の端部側に配置されたプレートが、キャリアに連結されている。このため、プレートで補強されることで、キャリアの剛性を高めて向上させることができる。そして、プレートには、遊星歯車を回転自在に保持する歯車用の軸受の一部が遊星歯車の他方側において露出する空間が設けられているため、潤滑油切れを生じさせることなく歯車用の軸受へ潤滑油を供給することができる。したがって、本発明の遊星歯車減速機によると、キャリアの剛性を向上させることができるとともに、歯車用の軸受への潤滑油供給不良を抑制することができる。
【0009】
また、本発明に係る遊星歯車減速機における第2の特徴は、前記複数の遊星歯車をそれぞれ保持する前記キャリアの前記各軸の端部に形成された凸部と、前記プレートに形成されて前記各凸部にそれぞれ嵌合する嵌合孔と、が更に備えられ、前記凸部は、前記キャリアの径方向における中心の位置からの径方向距離が一定の位置に設けられていることである。
【0010】
この構成によると、キャリアの各軸の端部に形成された凸部が、プレートに形成された嵌合孔に嵌合することで、プレートがキャリアに連結されることになる。そして、プレートの嵌合孔に嵌合するキャリアの各軸端部の凸部は、キャリアの中心から径方向距離が一定の位置に設けられている。このため、プレートが適用されるキャリアが異なるものであっても、共通のプレートを用いることが可能になる。すなわち、キャリアの大きさによらず、プレートの共通化を図って、製造の効率化を図ることができる。
【0011】
また、本発明に係る遊星歯車減速機における第3の特徴は、前記空間として、前記プレートの周縁部分が一部切り欠かれた状態に形成されている切欠き部を備えていることである。
【0012】
この構成によると、プレートの周縁部分に一部切り欠かれた状態に形成された切欠き部を設けることで、歯車用の軸受の一部が露出する空間を簡易な機構で容易に形成することができる。
【0013】
また、本発明に係る遊星歯車減速機における第4の特徴は、前記空間として、前記プレートにおいて前記歯車用の軸受に対向する位置において形成されている孔を備えていることである。
【0014】
この構成によると、プレートに対して歯車用の軸受に対向する位置に孔を設けることで、歯車用の軸受の一部が露出する空間を簡易な機構で容易に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、太陽歯車と複数の遊星歯車とキャリアとを備える遊星歯車機構で入力軸の回転を減速して出力して回転ケーシングを駆動する遊星歯車減速機に関して、広く適用することができる。例えば、建設機械に備えられる走行用装置における減速機などとして用いることができるが、その用途に限らず、より広範な用途に対して適用でき、多くの異なる環境および各種の目的に応じて適用することができる。なお、以下の説明においては、第1乃至第3実施形態に分けて説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る遊星歯車減速機1を示す断面図である。図1に示す遊星歯車減速機1は、図示しない建設機械に備えられており、この建設機械を走行させるための油圧モータ10が内部に配設された固定ケーシング11に対して取り付けられている。この遊星歯車減速機1は、回転ケーシング12、内歯13、入力軸14、太陽歯車15、遊星歯車16、キャリア17、プレート18、第2太陽歯車19、第2遊星歯車20などを備えて構成されている。そして、遊星歯車減速機1は、油圧モータ10で発生する回転駆動力を減速して伝達し、最終的に回転ケーシング12を回転駆動することで、回転ケーシング12に設けられたフランジ部30に取り付けられた図示しないスプロケットを介して図示しない被駆動部を駆動する。
【0017】
遊星歯車減速機1における回転ケーシング12は、中空円筒状の基本構造をもつように形成されており、その一方の側の開口部から固定ケーシング11の端部が挿入されるように配設される。なお、回転ケーシング12の他方の側の開口部は、蓋体21によって閉じられた状態になっている。この回転ケーシング12は、固定ケーシング11に対してケーシング用の軸受28(28a、28b)を介して回転自在に保持されている。すなわち、回転ケーシング12は、内周に形成された突条部31が固定ケーシング11の外周に取り付けられた2つの軸受28aおよび28bによって挟持されることで、軸受28を介して固定ケーシング11に回転自在に保持されるようになっている。また、内歯13は、回転ケーシング12の内周に設けられており(回転ケーシング12と一体に形成されていても、別体に形成されて回転ケーシング12に取り付けられていても、いずれでもよい)、後述する遊星歯車16や第2遊星歯車20と噛合するようになっている。
【0018】
入力軸14は、回転ケーシング12内の中心に配置されており、回転自在に支持されている。そして、この入力軸14は、回転駆動力を発生させる駆動源である油圧モータ10に対して連結されている。すなわち、入力軸14は、油圧モータ10のモータ出力軸32とカップリング33を介して連結されており、モータ出力軸32とともに回転するようになっている。
【0019】
太陽歯車15は、入力軸14の端部に連結されており、遊星歯車16と噛合するように配設されている。また、遊星歯車16は、複数設けられており、太陽歯車15と内歯13との間に配置されている。すなわち、遊星歯車16は、太陽歯車15と内歯13とのいずれにも噛合しており、太陽歯車15の自転にともなって回転駆動されて太陽歯車15の周りを公転するように配設されている。図2は、図1のII−II線矢視位置から見た遊星歯車16、プレート18、キャリア17の一部等を示した図である。この図2に示すように、遊星歯車16は3個配設されており、この3個の遊星歯車16(16a、16b、16c)はそれらの各中心位置が同一円上で周方向に例えば均等角度(120度)ずれて順番に配置された状態になっている。
【0020】
図3は、図2のIII−III線矢視位置に対応する断面図であって、遊星歯車16、プレート18、およびキャリア17等を示す図である。キャリア17は、図3に示すように、遊星歯車16を保持する遊星枠を構成しており、複数の遊星歯車16をそれぞれその一方側から片持ち状態で歯車用の軸受23(23a、23b、23c)を介して回転自在に保持している。すなわち、このキャリア17には、図1乃至図3に示すように、各遊星歯車16(16a、16b、16c)をそれぞれ片持ち状態で回転自在に保持してその各遊星歯車16の他方側にそれぞれ突出する(他方側にそれぞれ延びるように形成されている)複数の軸29(29a、29b、29c)が、キャリア17の外周に沿って周方向均等位置における3箇所に設けられている。なお、各軸29の端部には、後述するプレート18を連結するための凸部26(26a、26b、16c)が形成されている。また、キャリア17には、各軸29が形成されている平板状の部分35の径方向中心部において中空部分36が形成されており、この中空部分36には周方向に第2太陽歯車19の端部とスプライン結合される内歯部分37が形成されている。
【0021】
第2太陽歯車19は、図1に示すように、入力軸14およびカップリング33が内挿される円筒形状に形成されており、その外周に外歯が形成されている。この外歯には、キャリア17における内歯部分37が前述のスプライン結合されるとともに、複数個(3個)の第2遊星歯車20が噛合している。第2遊星歯車20は、固定ケーシング11の端面においてその外周に沿って周方向均等位置の3箇所に設けられている突設軸部34に対して回転自在に支持されている。
【0022】
プレート18は、図1乃至図3に示すように、キャリア17における複数の軸29の端部側に配置されて各軸29の端部に対してそれぞれ連結されているとともに、キャリア17のスラスト方向の荷重を保持するように配設されている。このプレート18は、略円板状に形成されている。そして、プレート18は、その中心に太陽歯車15との干渉を防止するための中心孔が形成されるとともに、キャリア17の各軸29(29a、29b、29c)の端部の凸部26(26a、26b、26c)にそれぞれ嵌合する嵌合孔27(27a、27b、27c)が形成されている。なお、プレート18は、その嵌合孔27に各軸29の凸部26が嵌合した状態で、回転ケーシング12の端部に取り付けられている蓋部21に設けられた複数の突起部22によって押圧されることで、スラスト方向の荷重が支持されるようになっている。
【0023】
また、プレート18は、遊星歯車16の他方側において歯車用の軸受23(23a、23b、23c)がそれぞれ一部露出する空間が設けられるように形成されている。すなわち、プレート18には、歯車用の軸受23の一部を露出させるための空間として、切欠き部24と孔25とが備えられている。
【0024】
切欠き部24は、プレート18の周縁部分が一部切り欠かれた状態に形成されており、遊星歯車16aに対向する位置に切欠き部24aが、遊星歯車16bに対向する位置に切欠き部24bが、遊星歯車16cに対向する位置に切欠き部24cが、それぞれ設けられている。また、孔25は、プレート18において各歯車用の軸受23に対向する位置に形成されており、嵌合孔26aの両側であって軸受23aに対向する位置に孔25a及び25bが、嵌合孔26bの両側であって軸受23bに対向する位置に孔25c及び25dが、嵌合孔26cの両側であって軸受23cに対向する位置に孔25e及び25fが、それぞれ形成されている。
【0025】
次に、この遊星歯車減速機1の作動について説明する。固定ケーシング11内に配設された油圧モータ10が回転すると、その回転駆動力が、モータ出力軸32とともに回転するように連結された入力軸14へと伝達される。そして、入力軸14の回転とともに太陽歯車15が回転して、この太陽歯車15に噛合している遊星歯車16が内歯13と噛合しながら太陽歯車15の周りで公転運動を行うことになる。この遊星歯車16の公転運動に伴ってキャリア17が回転し、キャリア17の内歯部分とスプライン結合された第2太陽歯車19が回転する。この第2太陽歯車19が回転することで、固定ケーシング11の各突設軸部34に回転自在に支持された各第2遊星歯車20が回転し、これにより、第2遊星歯車20と内歯13との噛合を介して、回転ケーシング12が回転駆動されるようになっている。
【0026】
また、回転ケーシング12の内部では、遊星歯車減速機1における冷却用や潤滑用の目的のために、油圧モータ10の作動油が一部循環されるようになっている。そして、遊星歯車減速機1の上述の作動に伴って、この作動油(潤滑油)が、プレート18に形成された切欠き部24や孔25を介して流動して、歯車用の軸受23に供給されるようになっている。
【0027】
以上説明した第1実施形態に係る遊星歯車減速機1によると、遊星歯車16を片持ち状態で保持するキャリア17にて遊星歯車16の他方側に延びるように形成された軸29の端部側に配置されたプレート18が、キャリア17に連結されている。このため、プレート18で補強されることで、キャリア17の剛性を高めて向上させることができる。そして、プレート18には、遊星歯車16を回転自在に保持する歯車用の軸受23の一部が遊星歯車16の他方側において露出する空間(24、25)が設けられているため、潤滑油切れを生じさせることなく歯車用の軸受23へ潤滑油を供給することができる。したがって、この遊星歯車減速機1によると、キャリア17の剛性を向上させることができるとともに、歯車用の軸受23への潤滑油供給不良を抑制することができる。
【0028】
また、遊星歯車減速機1によると、プレート18の周縁部分に一部切り欠かれた状態に形成された切欠き部24を設けることで、歯車用の軸受23の一部が露出する空間を簡易な機構で容易に形成することができる。また、プレート18に対して歯車用の軸受23に対向する位置に孔25を設けることでも、歯車用の軸受23の一部が露出する空間を簡易な機構で容易に形成することができる。
【0029】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る遊星歯車減速機について説明する。第2実施形態に係る遊星歯車減速機は、第1実施形態の場合と同様に構成されており、図1に示す遊星歯車減速機1と同様の構成を有する回転ケーシング12、内歯13、入力軸14、太陽歯車15、遊星歯車16、プレート18などを備えている。しかし、第2実施形態の遊星歯車減速機としての径方向寸法である回転ケーシング12の径方向寸法が、第1実施形態の遊星歯車減速機1の場合よりも小さくなっている。
【0030】
図4は、第2実施形態に係る遊星歯車減速機における遊星歯車16、プレート18、キャリア40の断面図であって、第1実施形態における図3に対応する図である。第2実施形態の遊星歯車減速機では、遊星歯車減速機1に対して、径方向寸法が小さくなっているため、遊星歯車16の径方向寸法が小さくなるとともにキャリア40の径方向寸法も小さく形成されている。
【0031】
また、図4に示すように、キャリア40は、遊星歯車減速機1におけるキャリア17と同様に、軸29(29a、29b、29c)、凸部26(26a、26b、26c)、平板状の部分35、中空部分36、内歯部分37を備えて構成されている。しかし、キャリア17では凸部26が軸29の端部の径方向中心位置に配置されていたのに対して、キャリア40では凸部26が軸29の端部の径方向中心からずれた位置に配置されている。そして、キャリア40における凸部26のキャリア40の径方向の中心位置に対する配置寸法である径方向距離L2(図4参照)は、キャリア17における凸部26のキャリア17の径方向の中心位置からの配置寸法である径方向距離L1(図3参照)と同じになるように設定されている。すなわち、キャリア40およびキャリア17において、凸部26は、キャリアの径方向における中心の位置からの径方向距離が一定の位置になるように設けられている。
【0032】
このように、第1実施形態および第2実施形態に係る遊星歯車減速機では、キャリア(17、40)の各軸29の端部に形成されてプレート18に形成された嵌合孔27に嵌合する凸部26が、キャリア(17、40)の中心から径方向距離(L1、L2)が一定の位置に設けられている。このため、プレート18が適用されるキャリアが異なるものであっても、共通のプレート18を用いることが可能になる。すなわち、キャリアの大きさによらず、プレートの共通化を図って、製造の効率化を図ることができる。
【0033】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る遊星歯車減速機について説明する。第3実施形態に係る遊星歯車減速機は、第1実施形態の場合と同様に構成されており、図1に示す遊星歯車減速機1と同様の構成を有する回転ケーシング12、内歯13、入力軸14、太陽歯車15、遊星歯車16などを備えている。しかし、キャリアへプレートを連結する形態が、第1実施形態の遊星歯車減速機1とは異なっている。
【0034】
図5は、第3実施形態に係る遊星歯車16、プレート42、キャリア41の一部等を示す図であって、第1実施形態における図2に対応する図である。また、図6は、図5のVI−VI線矢視位置に対応する断面図であって、遊星歯車16、キャリア41、プレート42等を示す図である。図5および図6に示すように、キャリア41には、各遊星歯車16(16a、16b、16c)をそれぞれその一方側から片持ち状態で歯車用の軸受23(23a、23b、23c)を介して回転自在に保持してその各遊星歯車16の他方側にそれぞれ延びるように形成されている軸29(29a、29b、29c)が、キャリア41の外周に沿って周方向均等位置における3箇所に設けられている。しかし、キャリア41の各軸29には、凸部は設けられていない。
【0035】
また、キャリア41には、図5および図6に示すように、プレート42を連結するための突設部43(43a、43b、43c)が、隣り合う軸29・29の中間位置であってキャリア41の周方向に沿った3箇所の位置に設けられている。すなわち、各軸29と各突設部43とが、交互に並んだ状態でキャリア41の外周に沿って周方向均等位置にそれぞれ配置されるように設けられている。そして、各突設部43には、ボルト孔46がそれぞれ形成されている。
【0036】
また、図5および図6に示すように、プレート42は、第1実施形態のプレート18と同様に円板状に形成されているとともに、歯車用の軸受23(23a、23b、23c)の一部を露出させる空間としての切欠き部24(24a、24b、24c)が設けられている。すなわち、プレート42には、その周縁部分が一部切り欠かれた状態に形成された各切欠き部24が、各歯車用の軸受29に対向する位置にそれぞれ設けられている。なお、プレート42には、第1実施形態のプレート18のような軸受露出用の空間としての孔は設けられていない。
【0037】
また、プレート42には、キャリア41への連結用のボルト44(44a、44b、44c)が挿通される貫通孔45が3箇所に形成されている。この各貫通孔45は、キャリア41の各突設部43に対応する位置に設けられている。そして、各ボルト44がプレート42の各貫通孔45に対して挿通されるとともに、キャリア41の各突設部43に設けられた各ボルト孔46にそれぞれ螺合することによって、プレート42がキャリア41に対して連結されるようになっている。
【0038】
上述した第3実施形態では、第1実施形態のように軸29でプレート42が連結されるのではなく、突設部43でプレート42がキャリア41に連結されるようになっている。このように、プレート42で補強されることで、キャリア41の剛性を高めて向上させることができる。そして、プレート42には、歯車用の軸受23の一部を露出させる空間である切欠き部24が設けられているため、潤滑油切れを生じさせることなく歯車用の軸受23へ潤滑油を供給することができる。したがって、第3実施形態の遊星歯車減速機によると、第1実施形態の場合と同様に、キャリア41の剛性を向上させることができるとともに、歯車用の軸受23への潤滑油供給不良を抑制することができる。
【0039】
以上、第1乃至第3実施形態を例にとって本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、キャリアにて回転自在に支持される遊星歯車は、2個であっても4個以上であってもよい。また、歯車用の軸受を露出させる空間としては、切欠き部や孔以外の形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊星歯車減速機を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視位置から見た遊星歯車等を示す図である。
【図3】図2のIII−III線矢視位置に対応する遊星歯車等の断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る遊星歯車減速機における遊星歯車等の断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る遊星歯車減速機における遊星歯車等を示す図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視位置に対応する遊星歯車等の断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 遊星歯車減速機
11 固定ケーシング
12 回転ケーシング
13 内歯
14 入力軸
15 太陽歯車
16 遊星歯車
17 キャリア
18 プレート
23、23a、23b、23c 歯車用の軸受
24、24a、24b、24c 切欠き部(空間)
25、25a、25b、25c、25d、25e、25f 孔(空間)
26、26a、26b、26c 凸部
27、27a、27b、27c 嵌合孔
29、29a、29b、29c 軸




 

 


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