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発明の名称 コロ軸受
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−46792(P2007−46792A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2006−311114(P2006−311114)
出願日 平成18年11月17日(2006.11.17)
代理人 【識別番号】100107272
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 敬二郎
発明者 高井 茂 / 山田 淳 / 佐竹 輝彦
要約 課題
本発明は、減速機のサイズを増大させることなく、しかも減速機の現設計をほとんど変更することなく、負荷容量を増大させ寿命を延長することのできる針状コロ軸受を提供する。

解決手段
保持器16の連結部16eが、コロ16aの軸線より半径方向外方に設けられているので、コロ16a間の円周方向距離を極力短縮することができ、それによりたとえばコロ16aの径や数を増大させることができ、もって針状コロ軸受の負荷容量を増大させることができ、それにより寿命の延長等を図ることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の針状コロと、前記針状コロを所定間隔に維持する保持器とからなる針状コロ軸受において、前記保持器は、平行する一対のリング状フランジ部と、前記リング状フランジ部を外周で連結する略直線状の複数の柱部とから構成されていることを特徴とする針状コロ軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、針状コロ軸受に関し、特に建設機械に備えられた油圧モータの回転を減速する減速機等に用いられる大負荷容量の針状コロ軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーショベル等の建設機械においては、一般的に内燃機関を動力源として油圧ポンプを駆動し、かかる油圧ポンプから発生した油圧に基づき、バケットやアームに連結された各種の油圧シリンダを作動させることにより、掘削動作等を行えるようにしている。一方、油圧ポンプから発生した油圧は、油圧モータに伝達されて回転トルクに変換されるようになっており、かかる回転トルクは減速機により増幅されて、無限軌道であるクローラを回転移動させる走行装置に伝達され、それによりパワーショベル等を駆動することができるようになっている。
【0003】
ところで、一般的なクローラタイプのパワーショベル等において、走行速度は比較的低くて足りるが、悪路や泥濘地を走破したり急斜面等を登坂する性能を要求されるため、走行装置に伝達される動力は、低回転高トルクである必要がある。一方、油圧モータから発生する動力は、一般的には高回転低トルクである。
【0004】
そこで、油圧モータと走行装置との間の動力伝達経路中に減速機を配置して、トルクの増大を図るようにしている。このような減速機として、偏心運動する円盤を用いることにより、高い減速比で動力を伝達可能な減速機が開発されている。かかる減速機は、軽量コンパクトであるため、クローラ車両等に搭載するのに適している。
【0005】
さらに、このような減速機において、軸部材と穴部材とを互いに対して回転自在に支持する針状コロ軸受が設けられている。図8乃至10は、従来技術にかかる針状コロ軸受を示す図であり、図8は、コロと保持器とからなる針状コロ軸受の断面図、図9は保持器の正面図、図10は、図9の保持器をX−X線で切断して矢印方向に見た図である。
【0006】
図8において、16個円周方向に配置された針状コロ401は、保持器402により互いに等間隔に保持されている。保持器402は、図10に示すように、2つの円形フランジ部402aと、402bとを平行に配置し、かつ互いを連結部402cにより連結してなる。連結部402cは、該軸受に高荷重が付加された場合にも、針状コロ401の自由な動きを制限しコロ間を一定間隔に維持できるように機能する。従って、かかる機能を達成できるように、保持器402は、金属を用いて形成された剛性の高い構成となっている。
【0007】
更に、図10において明らかなように、各連結部402cは、半径方向内方にへこんだ中央部402eと、その両脇の肩部402dとから構成されている。更に、図8から明らかなように、隣接する中央部402e同士の間隔は、針状コロ401の外径より小さくなっており、かつ隣接する肩部402d同士の間隔も、針状コロ401の外径より小さくなっている。
【0008】
かかる構成から明らかであるが、針状コロ401は、保持器402にしっかりと保持されており、たとえば、組立時において針状コロ軸受を組み込む際に、針状コロ401が保持器402から不用意に落下しないように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、たとえば減速機の現サイズを維持しつつ、より長寿命化を図りたい、あるいは大荷重を伝達したい場合がある。かかる場合に、軸受の負荷荷重も増大することから、何らかの対策が必要である。これに対し、軸受サイズを大きくとって、径の大きなコロを用いたり、コロの数を増大させることにより、軸受の負荷容量を増大させることはできるが、それにより軸受のサイズが大きくなり、ひいては減速機のサイズが大きくなってしまうという問題がある。
【0010】
一方、負荷容量を増大させるため、軸受の数を増大させる(たとえばダブルで用いる)という考えもある。しかしながら、かかる態様では、減速機の軸線方向長さが増大してしまうという問題が生じる。
【0011】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、減速機のサイズを増大させることなく、しかも減速機の現設計をほとんど変更することなく、負荷容量を増大させ寿命を延長することのできる針状コロ軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成すべく、本発明の針状コロ軸受は、複数の針状コロを所定間隔に維持する保持器を有し、前記保持器は、平行する一対のリング状フランジ部と、前記リング状フランジ部を外周で連結する略直線状の複数の柱部とから構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の針状コロ軸受によれば、保持部としての柱部が略直線状であるので、針状コロの軸線より半径方向外方に存在し、コロ間の円周方向距離を極力短縮することができ、それによりたとえばコロの径や数を増大させることができ、もって軸受の負荷容量を増大させることができ、それにより寿命の延長等を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、たとえばパワーショベル等のクローラ車両に搭載される走行駆動用油圧モータ及び減速機の軸線方向断面図である。図1において、走行駆動用油圧モータ及び減速機は、クローラ車両のフレーム(不図示)に対して、不図示のボルトを介して取り付けられるハウジング1と、ハウジング1内に配置された油圧モータ2と、油圧モータ2に対して直列的に配置された減速部3と、減速部3の半径方向外方に配置され、不図示のスプロケットにクローラ走行用の動力を伝達する円筒状の出力部4とから構成されている。尚、出力部4の図1中右方は、カバーCによって閉止されている。
【0015】
ハウジング1の中央には、回転軸5が玉軸受6により回転自在に支持されている。回転軸5は、油圧モータ2に連結され、油圧モータ2が発生した回転力を減速部3に伝達するようになっている。尚、油圧モータ2は、不図示の油圧ポンプからの油圧を受けて回転力に変換するものであり、その構成自体は良く知られているため、以下に詳細は記載しない。
【0016】
以下に、減速部3の構成について説明する。回転軸5の図1中右方端外周には、ピニオンギヤ5aが形成されている。ピニオンギヤ5aは、円周方向等間隔に3つ(図1においては1つのみ図示)配置された中間ギヤ7に噛合している。中間ギヤ7は、回転軸5に平行して延在する中間軸8(クランク軸)の右端に取り付けられ、一体的に回転するようになっている。
【0017】
中間軸8は、回転軸5の半径方向外方に設けられた支持部材9に対して、一対のテーパコロ軸受10,11により回転自在に支持されている。一方、支持部材9は、出力部4を一対の大玉軸受12,13により回転自在に支持している。尚、支持部材9が、ハウジング1に対して固定されているため、中間軸8は自転するが、回転軸5に対してその位置は固定されている。
【0018】
更に中間軸8は、その中央において、中間軸8の軸線に対し、及び互いに偏心した円筒部である偏心部8a、8bを形成している。中間軸8は、一対の歯付き円盤14,15に形成された開口14a、15aに、本発明の針状コロ軸受16,17を介してそれぞれ偏心部8a、8bを挿通させ、それにより回転自在に支持されている。
【0019】
図2は、図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図である。図2において、回転軸5に対して偏心するように配置された歯付き円盤15(14も同様)は、外周にペリサイクロイド曲線から構成された波状の外歯15aを有している。一方、かかる外歯15aに対向して、出力部4の内周には、内歯としてのピン18が等間隔に埋設配置されている。図2から明らかなように、外歯15の歯数はピン18の数より1つだけ少なくなっている。尚、歯付き円盤14,15は、その偏心の位相を180度ずらせて配置されている。
【0020】
図3は、本実施の形態にかかる針状コロ軸受の断面図であり、図4は保持器の正面図であり、図5は、図4の保持器をV-V線で切断して矢印方向に見た図である。尚、説明の都合上、針状コロ軸受16を以下に説明するが、針状コロ軸受17の構成も同一となっている。
【0021】
図3において、17個円周方向に配置された針状コロ16aは、保持器16bにより互いに等間隔に保持されている。保持器16bは、図5に示すように、2つの円形フランジ部16cと、16bとを平行に配置し、かつ互いを連結部16eにより連結してなる。図5において明らかなように、各連結部16eは、フランジ部16c、16dの外周を略直線状に連結する柱状となっている。そのため、保持部としての柱部は、針状コロの軸線より半径方向外方に延在している。尚、保持器16bは、金属を用いて形成された剛性の高い構成となっている。
【0022】
次に、本実施の形態における動作につき、図1,2を参照して以下に説明する。まず、不図示の油圧ポンプから圧送されてきたオイルは、油圧モータ部2により回転力に変換される。しかしながら、かかる回転力は高回転低トルクであるから、クローラ車両用の動力とするためには、減速させる必要がある。これを以下の減速部3において行っている。
【0023】
油圧モータ部2において発生した回転力は、回転軸5及びピニオンギヤ5aを介して中間ギヤ7に伝達される。それにより中間軸8は、ピニオンギヤ5aと中間ギヤ7との歯車比に応じた回転数で、回転することとなる。一方、中間軸8が自転すると、偏心部8a、8bが、中間軸8の軸線に対して公転運動し、それにより針状コロ軸受16,17を介して、歯付き円盤14,15の開口14a、15aが押され、それにより歯付き円盤14,15も、中間軸8の軸線に対して公転移動することとなる。
【0024】
このとき、歯付き円盤14,15の外歯15aは、ピン18に対して乗り越えるような動作を行うが、それにより出力部4が押されて、ピン18の1ピッチ分だけ回転する。外歯15aが一つのローラを乗り越えるのは、偏心部8a、8bが一公転したときであるから、その減速比は、(ピニオンギヤ5aの歯数/中間ギヤ7の歯数)×(1/ピン18の数)となり、通常1:30〜40程度の高い減速比が得られることとなる。
【0025】
ところで、本実施の形態においては、図3乃至5に示す針状コロ軸受を用いている。かかる針状コロ軸受においては、図5に示すように、各連結部16eが、フランジ部16c、16dの外周を略直線状に連結する柱状となっているため、コロ16aの軸線より半径方向内方に、連結部16eが存在しないようになっており、それによりコロ16aの間隔を極力近接させることができる。従って、その分コロ径をアップすることができる。
【0026】
以下に、JISB1518による軸受の寿命に関する計算式を示す。
Cr=bm×fc×(i×Lwe×cosα)7/9×Z3/4×Dwe29/27 (1)
ここで、
Cr:ラジアルコロ軸受の基本動ラジアル定格荷重(N)
bm:材料等に関する定数
fc:各部形状等にかかる定数
i:コロの列数
Lwe:コロの有効長さ(mm)
α:呼び接触角(度)
Z:軸受コロ本数
Dwe:コロの径(mm)
となる。
【0027】
従って、たとえばコロ径が10%増大したとすれば、基本動ラジアル定格荷重は、1.129/27=1.093、すなわち9.3%だけ増大することとなり、かかる場合、荷重が同じであれば寿命がそれに応じて延長することとなる。また、従来技術(図8)とは異なり、一様な太さの連結部16eにより直線的にフランジ部16c、16dを連結しているため、保持器16b自体の強度も増大させることが可能となる。
【0028】
尚、針状コロ軸受を本実施の形態にように構成すると、組立時に、コロ16aは保持器16bから不用意に脱落する恐れがあるが、組み付ける前に、全てのコロ16aの半径方向内方部に当接する円筒状のジグZg(図3)を保持器16b内に配置することにより、かかる問題に対処することができる。
【0029】
図6は、本実施の形態の第2の実施の形態にかかる針状コロ軸受116の断面図である。図6においては、コロ116aの数を多くしており、より具体的には従来技術(図8)より一本多い17本となっている。
【0030】
上述した式(1)によれば、かかるコロ数の増大により、基本動ラジアル定格荷重は、(17/16)3/4=1.084すなわち8.4%だけ増大することとなり、かかる場合、荷重が同じであれば寿命がそれに応じて増大することとなる。
【0031】
図7は、本実施の形態の第3の実施の形態にかかる針状コロ軸受216の断面図である。図7においては、コロ116a数及び径を増大させており、それにより寿命を相当延長することができる。
【0032】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
【0033】
本発明の針状コロ軸受によれば、保持部としての柱部が略直線状であって、コロの軸線より半径方向外方に設けられているので、コロ間の円周方向距離を極力短縮することができ、それによりたとえばコロの径や数を増大させることができ、もって軸受の負荷容量を増大させることができ、それにより寿命の延長等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、たとえばパワーショベル等のクローラ車両用にかかる走行駆動用油圧モータ及び減速機の軸線方向断面図である。
【図2】図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図である。
【図3】本実施の形態にかかる針状コロ軸受の断面図である。
【図4】本実施の形態にかかる保持器の正面図である。
【図5】図4の保持器をIV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。
【図6】本実施の形態の第2の実施の形態にかかる針状コロ軸受116の断面図である。
【図7】本実施の形態の第3の実施の形態にかかる針状コロ軸受216の断面図である。
【図8】従来技術にかかるコロと保持器とからなる針状コロ軸受の断面図である。
【図9】従来技術にかかる保持器の正面図である。
【図10】図9の保持器をX-X線で切断して矢印方向に見た図である。
【符号の説明】
【0035】
1 ハウジング
2 油圧モータ部
3 減速部
4 出力
5 回転軸
5a ピニオンギヤ
7 中間ギヤ
8 中間軸
8a、8b 偏心部
14,15 歯付き円盤
16,17 針状コロ軸受
18 ピン




 

 


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