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発明の名称 シルクハット型波動歯車装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16838(P2007−16838A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197244(P2005−197244)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100082681
【弁理士】
【氏名又は名称】三中 英治
発明者 李 樹庭
要約 課題
軽量・高モーメント剛性で、かつ大きい許容モーメント容量を持ち、大きいトルクを伝達できるシルクハット型波動歯車装置を提供する。

解決手段
波動歯車装置10は、内歯21が形成され環状のサーキュラスプライン20と、内歯21に部分的に噛み合う外歯31が形成された外歯部31を有し、可撓性の薄肉のシルクハット状のフレクスプライン30と、フレクスプライン30を撓ませながらサーキュラスプライン20に対して回転させるウェーブジェネレー夕40と備えている。薄型クロスローラーベアリング50は内輪51と外輪52を有する止めリング60をサーキュラスプライン20の側面に止めて内輪51を軸方向に固定し、ボス32を通るボルト7で端板80をケース70の側面に締結して外輪52を軸方向に固定している。止めリング60、ケース70および端板80としてアルミ、ナイロン、樹脂などの軽量材料を使用する。
特許請求の範囲
【請求項1】
内歯が形成された環状の内歯歯車と、該内歯歯車の内側に配置され、前記内歯に部分的に噛み合う外歯が形成された外歯部を有する可撓性の外歯歯車と、該外歯歯車の内側に配置されて該外歯歯車を撓ませながら前記内歯歯車に対して回転させる波動発生器とを備えており、
前記外歯歯車は、外部部材に固定するためのボス部と、前記外歯部および前記ボス部を接続する接続部とを有し、
前記内歯歯車の半径方向外側位置に軸受鋼材製の内輪と外輪とを有する薄型クロスローラーベアリングが配置され、
前記内歯歯車と別部材の止めリングを前記ベアリング内輪を挟むように配置し、該止めリングをボルトで前記内歯歯車の側面に固定して前記クロスローラーベアリングの内輪を軸方向に固定し、前記クロスローラーベアリングの外輪をケースの軸方向側方に挿入し、該ベアリング外輪を挟むようにして前記外歯車のボス部を通るボルトで端板を前記ケースの側面に固定して前記クロスローラーベアリングの外輪を軸方向に固定したことを特徴とするシルクハット型波動歯車装置。
【請求項2】
分離された前記止めリング、前記ケースおよび前記端板の材料として、アルミ、ナイロン、樹脂などの軽量材料を使用したことを特徴とする請求項1に記載のシルクハット型波動歯車装置。
【請求項3】
前記薄型クロスローラーベアリングとして、少なくとも片側シール付きタイプのクロスロ−ラーペアリングを使用したことを特徴とする請求項1または2に記載のシルクハット型波動歯車装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽量化し且つ高負荷容量を持つシルクハット型波動歯車装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来知られているシルクハット型波動歯車装置では、主軸受の外輪がケースとして使われるとともに主軸受の内輪の内周面に内歯歯車が形成されている。(例えば、特許文献1、2参照)
【特許文献1】特開平9−280325公報
【特許文献2】特開平9−250608公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のシルクハット型波動歯車装置においては、主軸受内輪の内周面に内歯歯車を加工するために、内輪の材料は内歯歯車用材の鋳物材に限定されてしまい、同時に外輪も鋳物材となってしまう。
クロスローラーベアリングの内・外輪が鋳物材であると、普通の軸受鋼材ベアリングより強度が弱くなる。このため、クロスロ−ラーベアリングのモーメント剛性や許容モーメント容量も軸受鋼材ベアリングより小さくなることがわかった。
更に、従来のシルクハット型波動歯車装置においては、内・外輪はそれぞれ一体物であり、分割できず、装置全体の重さの中で重要な割合を占め、しかも強度が必要なためこれらの材料としてアルミ、ナイロン、樹脂などの軽量材料を使用することができない。そのため、装置全体の更なる軽量化を図ることが困難である。
【0004】
本発明は、従来装置より軽量化し且つ高モーメント剛性と高許容モーメント容量を持つ波動歯車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の波動歯車装置は、内歯が形成された環状の内歯歯車と、該内歯歯車の内側に配置され、前記内歯に部分的に噛み合う外歯が形成された外歯部を有する可撓性の外歯歯車と、該外歯歯車の内側に配置されて該外歯歯車を撓ませながら前記内歯歯車に対して回転させる波動発生器とを備えており、
前記外歯歯車は、外部部材に固定するためのボス部と、前記外歯部および前記ボス部を接続する接続部とを有し、
前記内歯歯車の半径方向外側位置に軸受鋼材製の内輪と外輪とを有する薄型クロスローラーベアリングが配置され、
前記内歯歯車と別部材の止めリングを前記ベアリング内輪を挟むように配置し、該止めリングをボルトで前記内歯歯車の側面に固定して前記クロスローラーベアリングの内輪を軸方向に固定し、前記クロスローラーベアリングの外輪をケースの軸方向側方に挿入し、該ベアリング外輪を挟むようにして前記外歯車のボス部を通るボルトで端板を前記ケースの側面に固定して前記クロスローラーベアリングの外輪を軸方向に固定したことを特徴とするシルクハット型波動歯車装置により上述した目的を達成する。
【0006】
従来の主軸受、内歯歯車およびケースが一体構造であったのに対し、本発明の波動歯車装置においては、止めリング、ケースおよび端板を配置することにより、内歯歯車、止めリング、薄型クロスローラーベアリング、ケースおよび端板に分けられ、分離された止めリング、ケースおよび端板の材料は鋼材や鋳物材にこだわらず、アルミ、ナイロン、樹脂などの軽量材料を使用することにより装置の軽量化を図ることができた。
【0007】
また、この分離構造により、クロスローラーベアリングの内・外輪材料は軸受鋼材のままとすることができたので、従来の鋳物材からなる内・外輪のクロスローラーベアリング波動歯車装置構造の低モーメント剛性や低許容モーメント容量問題を克服し、波動歯車装置により大きいモーメント剛性と大きい許容モーメントを持たせることができた。
【0008】
本発明においては、シール付きタイプの薄型クロスローラーベアリングを使用することができるので、この場合は端板と内歯歯車との間にオイルシールを配置することが不要となる。
【0009】
本発明の外歯車は、外歯車の歯とボス部を円弧で繋ぐ新構造を使用することができるので、この場合には従来よりトルク容量アップすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、従来のシルクハット型波動歯車装置よりも軽量化し且つ高モーメント剛性と高許容モーメント容量を持つ波動歯車装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。本発明の実施形態に係る波動歯車装置の構成について先ず説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態に係るシルクハット型波動歯車装置10は、内歯21が形成された環状の内歯歯車からなる厚肉のサーキュラスブライン20と、サーキュラスプライン20の内側に配置され、内歯21に部分的に噛み合う外歯31が形成された外歯部31を有する可撓性の外歯歯車からなる薄肉のシルクハット状のフレクスプライン30と、フレクスプライン30の内側に配置されてフレクスプライン30を撓ませながらサーキュラスプライン20に対して回転させる波動を発生するウェーブジェネレータ40とを備えている。
【0013】
フレクスプライン30は、外部部材(図示せず)に固定するためのボス部32並びにボス部32および外歯部31を接続する接続部33を有している。
【0014】
ウェーブジェネレータ40は、楕円形状のカム41と、カム41の外周部に組み込まれた薄肉ベアリング42とからなっている。
【0015】
サーキュラスプライン20の半径方向外側位置に内輪51と外輪52とからなる薄型クロスローラーベアリング50が配置されている。サーキュラスプライン20の軸方向側方に、止めリング60を配置し、ボルト61で止めリング60を内歯歯車20の側面に止めてクロスローラーベアリング50の内輪51を軸方向に固定している。
また、ベアリングの外輪52を軸方向に固定するために、フレクスプライン30のボス部32の側方にケース70および端板80を配置し、ベアリング外輪52をケース70の内側凹部に挿入し、ボス32を貫通したボルト71により端板80をケース70の側面に締結してクロスローラーベアリング50の外輪52を軸方向に固定する。
クロスローラーベアリング50として内・外輪の両側、または片側にシール53が付いているシール付ベアリングを用いてもよく、このようにすると、端板80とサーキュラスプライン20との間にオイルシールを配置する必要がなくなる。
【0016】
本発明の波動歯車装置10では、従来装置のようにクロスローラーベアリング50の内・外輪を機械加工しないので、クロスローラーベアリング50として軸受鋼材製の内輪51および外輪52を使用できる。このため、内・外輪を鋳物材とした従来装置に比較し、より大きいモーメント剛性と大きな許容モーメント容量を持たせることが可能となる。また、内・外輪以外の止めリング60、ケース70および端板80の材料をアルミ、ナイロン、樹脂などの軽量材料を使用することにより、従来よりかなり軽量化することが可能である。
【0017】
更に本発明の波動歯車装置10は円弧状接続部33を有するフレクスプライン30を使用し、この円弧状接続部33の形状寸法や肉厚さの分布に対して最適化設計を行うことにより、従来より大きいトルクを伝達することができる。
【0018】
次に、本実施例のシルクハット型波動歯車装置10の動作について説明する。
【0019】
例えば、シルクハット型波動歯車装置10、サーキュラスプライン20、フレクスプライン30のボス部32、ウェーブジェネレータ40のカム41がそれぞれ産業ロボットのケーシング、出力軸、入力軸に固定された状態で、ウェーブジェネレータ40のカム41に入力軸から回転運動が入力されると、ウェーブジェネレータ40のカム41に入力された回転運動をシルクハット型波動歯車装置の内部で減速しフレクスブライン30のボス部32から出力軸に出力する。
【0020】
また、産業ロボットのアームから負荷モーメントが出力軸であるケース70に掛けられると想定すると、この負荷モーメントはクロスローラーベアリング50を通して、内歯歯車20に伝えられる。内歯歯車は側面にあるタップ穴でケーシングに固定されているので、負荷モーメントはケーシングに掛けられるようになる。
【0021】
シルクハット型波動歯車装置10は、ウェーブジェネレータ40のカム41に入力された回転運動を内部で減速しフレクスプライン30のボス部32から出力するとき、サーキュラスプライン20からフレクスプライン30にトルクが伝達される。本実施例においては、図1および図2に示すように、フレクスプライン30の回転軸30aを通る平面で切断したときのフレクスプライン30の接続部33の断面形状は、大きな半径の曲線からなる略1/4得んの長さとなっており、外歯部31およびボス部32側から略中央に向けて厚みが漸減する円弧状としている。これにより、サーキュラースプライン20からフレクスプライン30に伝達されたトルクによってフレクスプライン30の一部に応力が集中することが従来装置より抑制することができる。
【0022】
クロスローラーベアリング50にかけられる負荷モーメントはクロスローラーベアリング50のモーメント剛性により受けられるが、本発明のクロスローラーベアリング50の内・外輪51と52の材料は軸受鋼材であるので、鋳物材を用いた従来構造よりかなり高い接触強度とモーメント剛性を持つので、従来より大きい負荷モーメントを受けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
以上のように、本発明に係る波動歯車装置は、従来のものより軽量・高モーメント剛性で且つ大きい負荷トルクと大きい許容モーメントを伝達できる効果を有し、産業ロボット分野、航空宇宙分野、半導体分野、医療機器分野等に使用される波動歯車装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の波動歯車装置の側面断面図である。
【図2】本発明の波動歯車装置の主軸受部の拡大図である。
【符号の説明】
【0025】
10 シルクハット型波動歯車装置
20 サーキュラスプライン(内歯歯車)
21 内歯
30 フレクスプライン(外歯歯車)
30a 回転軸
31 外歯部
32 ボス部
33 接続部
40 ウェーブジェネレータ(波動波生器)
41 カム
42 玉軸受
50 クロスローラーベアリング
51 クロスローラーベアリングの内輪
52 クロスローラーベアリングの外輪
53 クロスローラーベアリングのシール
60 止めリング
61 ボルト
70 ケース
71 ボルト
80 端板




 

 


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