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発明の名称 油圧緩衝器のばね荷重調整装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−225068(P2007−225068A)
公開日 平成19年9月6日(2007.9.6)
出願番号 特願2006−49263(P2006−49263)
出願日 平成18年2月24日(2006.2.24)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 飯村 貴士
要約 課題
油圧緩衝器のばね荷重調整装置において、ばね荷重を支持する固定部材の回り止め構造を簡易化し、組付性を良好にするとともに、バンパストッパの耐久性を向上し、バンパストッパの荷重特性も安定させること。

解決手段
油圧緩衝器のばね荷重調整装置60において、固定部材61の開口部61Bを取付部材15の突部15Bに係合し、該固定部材61を取付部材15の支持面15Aの上に回り止め状態で支持したとき、固定部材61の上面と突部15Bの上面を面一にし、それらの上面にバンパストッパ27を支持可能にするもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
シリンダにピストンロッドを摺動自在に挿入し、
ピストンロッドの取付部材が備える支持面の上のピストンロッドまわりに固定部材を回り止め状態で支持し、
固定部材の外周に筒部材を回り止め状態で支持し、
筒部材の外周にストッパを設け、
筒部材の外周に回転可能に嵌装されるカム筒に上記ストッパに選択的に係合する複数の係合部を設けた油圧緩衝器のばね荷重調整装置において、
固定部材がピストンロッドの軸直角方向からピストンロッドまわりに組付けできる開口部を備え、
ピストンロッドの取付部材の支持面の一部に固定部材の開口部に係合して該固定部材を回り止めする突部を設け、
固定部材の開口部を取付部材の突部に係合し、該固定部材を取付部材の支持面の上に回り止め状態で支持したとき、固定部材の上面と突部の上面を面一にし、それらの上面にバンパストッパを支持可能にすることを特徴とする油圧緩衝器のばね荷重調整装置。
【請求項2】
前記ピストンロッドの取付部材が前記突部を一体成形されてなる請求項1に記載の油圧緩衝器のばね荷重調整装置。
【請求項3】
前記固定部材の外周に筒部材の下端部に設けた拡径嵌合部を嵌合し、固定部材の外周の一部に設けた回り止め部に拡径嵌合部の周方向の一部に設けた被回り止め部を係止させてなる請求項1又は2に記載の油圧緩衝器のばね荷重調整装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は油圧緩衝器のばね荷重調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧緩衝器のばね荷重調整装置として、特許文献1に記載の如く、シリンダにピストンロッドを摺動自在に挿入し、ピストンロッドの取付部材が備える支持面の上のピストンロッドまわりに固定部材を回り止め状態で支持し、固定部材の外周に筒部材を回り止め状態で支持し、筒部材の外周にストッパを設け、筒部材の外周に回転可能に嵌装されるカム筒に上記ストッパに選択的に係合する複数の係合部を設けたものがある。
【0003】
尚、油圧緩衝器のばね受装置として、特許文献2に記載の如く、シリンダにピストンロッドを摺動自在に挿入し、ピストンロッドの取付部材が備える支持面の上のピストンロッドまわりに固定部材を支持し、固定部材の外周部にばね支持シートを支持したものがある。固定部材は平面視C字状をなし、ピストンロッドの軸直角方向からピストンロッドまわりに組付けできる開口部を備えている。
【特許文献1】実開昭63-157543
【特許文献2】実開昭57-193434
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のばね荷重調整装置では、固定部材が全周を閉じた円環状をなし、ピストンロッドの軸直角方向からピストンロッドまわりに組付けできない。従って、ピストンロッドに取付部材を取付ける前から予め固定部材を組付けておく必要があり、懸架スプリングはシリンダ側から組付けなければならず、組付性が悪い。また、固定部材をピストンロッドの取付部材に対して回り止めする構造として、固定部材に回り止め突起部品を溶接するため、部品点数が多く、溶接工程も必要になる。
【0005】
尚、特許文献1のばね荷重調整装置の固定部材として、特許文献2に記載のC字状をなして開口部を備える固定部材を採用するときには、懸架スプリングをピストンロッドの側から組付けた後で、固定部材をピストンロッドまわりに組付けでき、組付性を向上できる。しかしながら、最圧縮時に、シリンダ側のバンパと固定部材との間で挟圧されるゴム性バンパストッパの全周のうちの一部が固定部材の開口部に当たり、バンパストッパが破損し易いし、バンパストッパの荷重特性も安定しない。
【0006】
本発明の課題は、油圧緩衝器のばね荷重調整装置において、ばね荷重を支持する固定部材の回り止め構造を簡易化し、組付性を良好にするとともに、バンパストッパの耐久性を向上し、バンパストッパの荷重特性も安定させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、シリンダにピストンロッドを摺動自在に挿入し、ピストンロッドの取付部材が備える支持面の上のピストンロッドまわりに固定部材を回り止め状態で支持し、固定部材の外周に筒部材を回り止め状態で支持し、筒部材の外周にストッパを設け、筒部材の外周に回転可能に嵌装されるカム筒に上記ストッパに選択的に係合する複数の係合部を設けた油圧緩衝器のばね荷重調整装置において、固定部材がピストンロッドの軸直角方向からピストンロッドまわりに組付けできる開口部を備え、ピストンロッドの取付部材の支持面の一部に固定部材の開口部に係合して該固定部材を回り止めする突部を設け、固定部材の開口部を取付部材の突部に係合し、該固定部材を取付部材の支持面の上に回り止め状態で支持したとき、固定部材の上面と突部の上面を面一にし、それらの上面にバンパストッパを支持可能にするようにしたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ピストンロッドの取付部材が前記突部を一体成形されてなるようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記固定部材の外周に筒部材の下端部に設けた拡径嵌合部を嵌合し、固定部材の外周の一部に設けた回り止め部に拡径嵌合部の周方向の一部に設けた被回り止め部を係止させてなるようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
(請求項1)
(a)ピストンロッドの取付部材に設ける突部を固定部材の開口部に係合させたことで、取付部材と固定部材の回り止め構造が簡易化され、組付けも容易になる。
【0011】
(b)取付部材の突部を固定部材の開口部に係合させ、突部の高さを、固定部材の上面と面一をなすようにしたことで、バンパストッパのための座面がピストンロッドまわりの全周全域で概ね平面をなすものになり、バンパストッパの耐久性が向上し、バンパストッパの荷重特性も安定する。
【0012】
(請求項2)
(c)取付部材が突部を一体成形されて備えることにより、部品点数を削減でき、製作工程も簡素になる。
【0013】
(請求項3)
(d)固定部材の外周に筒部材の下端部に設けた拡径嵌合部を嵌合し、固定部材の外周の一部に設けた回り止め部に拡径嵌合部の周方向の一部に設けた被回り止め部を係止させた。固定部材に対する筒部材の支持構造を簡易化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は油圧緩衝器を示す断面図、図2はばね荷重調整装置を示す断面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図4は取付部材を示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図5は固定部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、図6は筒部材を示す断面図、図7はカム筒を示し、(A)は側面図、(B)は筒状成形前の展開図である。
【実施例】
【0015】
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、シリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装している。
【0016】
シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12にロックナット16とともに車軸側取付部材15を備える。シリンダ11の外周部にはばね支持体17が設けられ、ピストンロッド12の側には後述するばね荷重調整装置60のばね受65が設けられ、ばね支持体17とばね受65の間に懸架スプリング13を介装している。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。
【0017】
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21は、Oリング22を介してシリンダ11に液密に装着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている。尚、シリンダ11は、ロッドガイド21の外側に圧側バンパ26を備え、最圧縮時に、ピストンロッド12が備えるバンパストッパ27にこの圧側バンパ26を衝合して最圧縮ストロークを規制可能としている。また、シリンダ11は、ロッドガイド21の内側にワッシャ28A、伸側バンプラバー28を備えている。
【0018】
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力発生装置)30とベースバルブ装置(圧側)減衰力発生装置)50を有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30とベースバルブ装置50が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
【0019】
ピストンバルブ装置30は、シリンダ11に挿入されたピストンロッド12の端部にバルブストッパ31、圧側バルブ32、ピストン33、伸側バルブ34、バルブストッパ35を装着し、これらをナット36で固定してある。
【0020】
ピストン33は、シリンダ11の内部を液密に摺接し、シリンダ11の内部をピストンロッド12が収容されないピストン側油室38Aと、ピストンロッド12が収容されるロッド側油室38Bとに区画する。ピストン33は、圧側バルブ32を備えてピストン側油室38Aとロッド側油室38Bとを連通可能とする圧側流路39(不図示)と、伸側バルブ34を備えてピストン側油室38Aとロッド側油室38Bとを連通可能とする伸側流路40とを備える。
【0021】
また、ピストンバルブ装置30は、減衰力調整装置41を有している。
【0022】
減衰力調整装置41は、ピルトンロッド12にピストン側油室38Aとロッド側油室38Bを連通可能とするバイパス油路42を形成し、このバイパス油路42をピストン側油室38Aに開口する縦孔とロッド側油室38Bに開口する横孔により形成している。減衰力調整装置41は、バイパス油路42の縦孔の開放端に弁シートを設け、弁シートに臨むニードル弁43Aを先端に形成したプッシュロッド43を、ピストンロッド12の中空部に軸方向進退自在に、且つOリングを介して液密に挿入し、ニードル弁43Aにより弁シートの開口面積を調整可能とする。
【0023】
プッシュロッド43は、その基端部をピストンロッド12から取付部材15の側に延在している。そして、プッシュロッド43は、ピストン側油室38Aの油圧に基づくスラスト力により、その基端部をアジャストロッド44に当接する方向に突出せしめられている。
【0024】
アジャストロッド44は、ピストンロッド12の外端部に固定されている取付部材15に設けられ、プッシュロッド43の軸方向に交差する方向に穿設された装着孔に螺着されて外部から螺動操作可能に支持され、プッシュロッド43の基端部に直接当接して該プッシュロッド43を軸方向に進退させ、プッシュロッド43のニードル弁43Aによりバイパス油路42の弁シートの開口面積を調整し、伸び側減衰力を調整可能とする。
【0025】
ベースバルブ装置50は、シリンダ11にリザーバ51を連結し、リザーバ51の内部を隔壁部材によって加圧ガス室と油室に区画し、シリンダ11のピストン側油室38Aとリザーバ51の油室との間の連通領域に圧側減衰力発生機構部を設けている。
【0026】
従って、油圧緩衝器10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮時)
ピストン側油室38Aの油が圧側流路39を通ってロッド側油室38Bに流れ、この油が圧側バルブ32を撓み変形させて圧側の減衰力を得る。同時に、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入体積分の油がピストン側油室38Aからリザーバ51の油室に排出され、ピストン側油室38Aとリザーバ51の油室との間に設けられている圧側減衰力発生機構部が圧側の減衰力を発生する。
【0027】
(伸長時)
シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のとき、ロッド側油室38Bの油が調整ロッド43のニードル弁43Aにより開度調整されているピストンロッド12のバイバス流路42を通ってピストン側油室38Aに流れ、この間のニードル弁43Aによる絞り抵抗により伸側減衰力を得る。また、シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が中高速のとき、ロッド側油室38Bの油が伸側流路40を通り、伸側バルブ34を撓み変形させてピストン側油室38Aへ流れ、伸側の減衰力を得る。そしてこのとき、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出体積分の油が不足し、この不足油がリザーバ51の油室からピストン側油室38Aへ速やかに補給される。
【0028】
これらの圧側と伸側の減衰力により、油圧緩衝器10の伸縮振動が抑制される。
【0029】
尚、油圧緩衝器10の最圧縮時には、シリンダ11の側のバンパ26とピストンロッド12の側のバンパストッパ27との衝合により最圧縮時の緩衝作用を果たす。また、油圧緩衝器10の最伸長時には、シリンダ11の側のバンプラバー28とピストンロッド12の側のバルブストッパ31との衝合により、伸び切り時の緩衝作用を果たす。
【0030】
以下、油圧緩衝器10が備える懸架スプリング13のためのばね荷重調整装置60について説明する。
ばね荷重調整装置60は、図2、図3に示す如く、ピストンロッド12の取付部材15が備える支持面15Aの上のピストンロッド12及びロックナット16まわりに固定部材61を回り止め状態で支持し、固定部材61の外周に筒部材62を回り止め状態で支持し、筒部材62の外周にストッパ63を設け、筒部材62の外周に回転可能にカム筒64を嵌装し、このカム筒64の一端面に上記ストッパ63に選択的に係合する複数の係合部71A・・・71N(カム段71)を設ける。
【0031】
固定部材61は、図5に示す如く、平面視C字状をなし、ピストンロッド12及びロックナット16を装填可能にする中心孔61Aを備えるとともに、ピストンロッド12の軸直角方向からピストンロッド12まわりに組付けできるスリット状の開口部61Bを孔61Aの一部切欠部から外方に開口させて備える。そして、ピストンロッド12の取付部材15の支持面15Aの一部に、図4に示す如く、固定部材61の開口部61Bに係合して該固定部材61を回り止めする突部15Bを備える。突部15Bは取付部材15に一体成形される。突部15Bは開口部61Bより僅かに狭巾とされる。これにより、ピストンロッド12に取付部材15、ロックナット16を固定した状態で、固定部材61の開口部61Bをピストンロッド12におけるロックナット16が螺着されている位置より上方部位に対する横方向から軸直角方向に通した後、ピストンロッド12及びロックナット16まわりに固定部材61の中心孔61Aを納め、固定部材61の開口部61Bを取付部材15の突部15Bに係合し、固定部材61を取付部材15の支持面15Aの上に回り止め状態で支持したとき、固定部材61の上面と突部15Bの上面を面一(平坦面)にし、それらの上面にバンパストッパ27の底面(平坦面)を支持可能にする。
【0032】
尚、取付部材15は、図3、図4に示す如く、ピストンロッド12のためのねじ孔が螺設され、ロックナット16が締結される支持面15Aを切削加工面とし、突部15Bを素材面とするとともに、突部15Bの両側部15Cも素材面としており、突部15Bの両側部15Cを支持面15Aよりも高段差面にしている。そして、固定部材61の下面のうち、取付部材15の突部15Bに係合する開口部61Bの両側下面61Cであって、取付部材15の高段差面15Cに載置されることになる下面61Cを、取付部材15の支持面15Aに載置されることになる下面よりも低段差面にしている。
【0033】
ばね荷重調整装置60は、図2、図3に示す如く、固定部材61の外周に筒部材62の下端部に設けた拡径嵌合部62Aを嵌合し、固定部材61の外周の一部に設けた回り止め突部61D(図5)に、筒部材62の拡径嵌合部62Aの外周壁の周方向の一部に設けた切欠状の被回り止め溝部62Bを係止させる(図3、図6)。これにより、固定部材61の外周に筒部材62を回り止め状態で支持する。尚、筒部材62の外周の周方向の2ヶ所に前述のストッパ63をスポット溶接等により設ける。
【0034】
ばね荷重調整装置60は、図2に示す如く、筒部材62の外周に回転可能に嵌装されるカム筒64の一端面の周方向2領域に各1組のカム段71を形成し、各カム段71が備える複数の係合部71A・・・71Nを各ストッパ63の先端部に選択的に係合可能にする。係合部71Aは高さを最低にする最低位係合部であり、ストッパ63に対する係合相手として係合部71Aが選択されたとき、懸架スプリング13は最大取付長さになってばね荷重は最小になる。係合部61Nは高さを最高にする最高位係合部であり、ストッパ63に対する係合相手として係合部71Nが選択されたとき、懸架スプリング13は最小取付長さになってばね荷重は最大になる。
【0035】
筒部材62の外周に嵌装されたカム筒64の他端面は平坦面をなし、この平坦面上に別体(一体でも可)のばね受65を備え、このばね受65により懸架スプリング13を支持する。筒部材62の上端部はカム筒64及びばね受65より上方にまで延在し、懸架スプリング13の下端側内周をガイドする。また、カム筒64の他端面には一定間隔をおいて切欠かれた矩形溝状の回転操作部64Aが設けられ、この回転操作部64Aに係止した回転操作用工具によりカム筒64をストッパ63に対して回転操作できる。
【0036】
尚、カム筒64は、図7に示す如く、回転操作部64Aやカム段71がプレス加工等された板材を円筒状に成形し、板材の両端突き合せ部を溶接することにて製作される。
【0037】
ばね荷重調整装置60において、ばね荷重を調整するには、カム筒64を筒部材62に対して回転させ、筒部材62のストッパ63に係合するカム筒64の係合部71A・・・を替え、選択された係合部71A・・・の高さに応じたばね荷重を得る。
【0038】
ばね荷重調整装置60において、ばね交換するには、懸架スプリング13を縮め、カム筒64にばね力が作用しないようにし、筒部材62を軸方向に上げて固定部材61の外周から外し、固定部材61を軸方向に若干上げてから軸直角方向に移動して固定部材61の中心孔61A、開口部61Bをピストンロッド12の横方向に抜く。これにより、筒部材62、カム筒64、ばね受65をピストンロッド12及び取付部材15から下方へ外し、懸架スプリング13を取外し可能にする。
【0039】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ピストンロッド12の取付部材15に設ける突部15Bを固定部材61の開口部61Bに係合させたことで、取付部材15と固定部材61の回り止め構造が簡易化され、組付けも容易になる。
【0040】
(b)取付部材15の突部15Bを固定部材61の開口部61Bに係合させ、突部15Bの高さを、固定部材61の上面と面一をなすようにしたことで、バンパストッパ27のための座面がピストンロッド12まわりの全周全域で概ね平面をなすものになり、バンパストッパ27の耐久性が向上し、バンパストッパ27の荷重特性も安定する。
【0041】
(c)取付部材15が突部15Bを一体成形されて備えることにより、部品点数を削減でき、製作工程も簡素になる。
【0042】
(d)固定部材61の外周に筒部材62の下端部に設けた拡径嵌合部62Aを嵌合し、固定部材61の外周の一部に設けた回り止め突部61Dに拡径嵌合部62Aの周方向の一部に設けた被回り止め溝部62Bを係止させた。固定部材61に対する筒部材62の支持構造を簡易化できる。
【0043】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す断面図である。
【図2】図2はばね荷重調整装置を示す断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4は取付部材を示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図5】図5は固定部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図6】図6は筒部材を示す断面図である。
【図7】図7はカム筒を示し、(A)は側面図、(B)は筒状成形前の展開図である。
【符号の説明】
【0045】
10 油圧緩衝器
11 シリンダ
12 ピストンロッド
15 取付部材
15A 支持面
15B 突部
27 バンパストッパ
60 ばね荷重調整装置
61 固定部材
61B 開口部
61D 回り止め突部(回り止め部)
62 筒部材
62A 拡径嵌合部
62B 被回り止め溝部(被回り止め部)
63 ストッパ
64 カム筒
71A・・・71N 係合部




 

 


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