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発明の名称 油圧緩衝器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−146947(P2007−146947A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−341124(P2005−341124)
出願日 平成17年11月25日(2005.11.25)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 太田 雅敏
要約 課題
圧縮ストロークの終端側で圧側減衰力を高める油圧緩衝器において、ピストンを大型化することなく、ピストンに圧側減衰バルブと伸側減衰バルブを簡易に設けること。

解決手段
油圧緩衝器10において、シリンダ11内のピストン側油室38Aに絞りバルブ60を設置し、絞りバルブ60は、ピストン33の圧縮ストロークの終端側で、該ピストン33に当接して押込まれるように弾発支持され、ピストン側油室38Aから圧側流路39を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を絞るもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
シリンダ内に挿入したピストンロッドに支持したピストンによりシリンダ内にピストンロッド側油室とピストン側油室を区画し、
ピストンに圧側流路と伸側流路を形成し、圧側流路に圧側減衰バルブを、伸側流路に伸側減衰バルブを設けてなる油圧緩衝器において、
シリンダ内のピストン側油室に絞りバルブを設置し、
絞りバルブは、ピストンの圧縮ストロークの終端側で、該ピストンに当接して押込まれるように弾発支持され、ピストン側油室から圧側流路を経てピストンロッド側油室に連通する圧側通路面積を絞ることを特徴とする油圧緩衝器。
【請求項2】
前記絞りバルブが、シリンダの内周を摺動するスリーブ状をなし、シリンダ側に背面支持された弾発体によりピストンの側に向けて突出する方向に弾発されるとともに、シリンダ側に固定されたストッパカラーによりその突出端位置を規制され、圧縮ストローク中のピストンとその突出端位置で当接開始する請求項1に記載の油圧緩衝器。
【請求項3】
前記スリーブ状絞りバルブがシリンダの内周との間に区画する環状間隙に、前記弾発体を格納してなる請求項2に記載の油圧緩衝器。
【請求項4】
前記絞りバルブが、ピストンに当接した状態で、伸側減衰バルブの外周との間に環状絞り通路を形成する絞り部を先端側内周に備える請求項1〜3のいずれかに記載の油圧緩衝器。
【請求項5】
前記絞りバルブが、絞り部に続く反ピストン側の内周に、該絞り部より大径の伸側通路確保用の環状溝を備える請求項4に記載の油圧緩衝器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は油圧緩衝器に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧緩衝器において、圧縮ストロークの終端側で圧側減衰力を高めるため、特許文献1に記載の如く、ピストンに摺動するスリーブを設け、シリンダ側に設けた位置検出スプリングを圧縮ストロークの終端側でスリーブに当て、スリーブの摺動によって圧側減衰バルブのポート面積を狭めるものがある。
【特許文献1】特開昭55-40385
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の油圧緩衝器には以下の問題点がある。
(1)ピストンに摺動するスリーブを設けるものであるから、ピストンが大型になる。
【0004】
(2)ピストンに摺動するスリーブを設けながら、ピストンに圧側減衰バルブと伸側減衰バルブを併せ設けるため、ピストンやピストンロッドに設けるそれらのバルブ構造や流路構造が極めて複雑になる。
【0005】
本発明の課題は、圧縮ストロークの終端側で圧側減衰力を高める油圧緩衝器において、ピストンを大型化することなく、ピストンに圧側減衰バルブと伸側減衰バルブを簡易に設けることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、シリンダ内に挿入したピストンロッドに支持したピストンによりシリンダ内にピストンロッド側油室とピストン側油室を区画し、ピストンに圧側流路と伸側流路を形成し、圧側流路に圧側減衰バルブを、伸側流路に伸側減衰バルブを設けてなる油圧緩衝器において、シリンダ内のピストン側油室に絞りバルブを設置し、絞りバルブは、ピストンの圧縮ストロークの終端側で、該ピストンに当接して押込まれるように弾発支持され、ピストン側油室から圧側流路を経てピストンロッド側油室に連通する圧側通路面積を絞るようにしたものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記絞りバルブが、シリンダの内周を摺動するスリーブ状をなし、シリンダ側に背面支持された弾発体によりピストンの側に向けて突出する方向に弾発されるとともに、シリンダ側に固定されたストッパカラーによりその突出端位置を規制され、圧縮ストローク中のピストンとその突出端位置で当接開始するようにしたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記スリーブ状絞りバルブがシリンダの内周との間に区画する環状間隙に、前記弾発体を格納してなるようにしたものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記絞りバルブが、ピストンに当接した状態で、伸側減衰バルブの外周との間に環状絞り通路を形成する絞り部を先端側内周に備えるようにしたものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4の発明において更に、前記絞りバルブが、絞り部に続く反ピストン側の内周に、該絞り部より大径の伸側通路確保用の環状溝を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
(請求項1)
(a)シリンダ内に設置した絞りバルブが、ピストンの圧縮ストロークの終端側で、ピストン側油室から圧側流路を経てピストンロッド側油室に連通する圧側通路面積を絞り、圧側減衰力を高める。このとき、絞りバルブはシリンダ側に設け、ピストンに設けるものでないから、ピストンが大型化しない。
【0012】
(b)ピストンに絞りバルブを設けないから、ピストンの両面に圧側減衰バルブと伸側減衰バルブを簡易に設ける等、ピストンに設けるバルブ構造や流路構造を簡易にできる。
【0013】
(請求項2)
(c)絞りバルブを弾発かつ位置規制する弾発体とストッパカラーをシリンダ側に設けたから、絞りバルブの周辺構造を簡素化できる。
【0014】
(請求項3)
(d)スリーブ状絞りバルブがシリンダの内周との間に区画する環状間隙に、弾発体を格納したから、圧縮ストロークでピストン側油室に進入してくるピストンロッドが弾発体と干渉する等がなく、弾発体の作動性を損なうことがない。
【0015】
(請求項4)
(e)絞りバルブがピストンに当接した状態で、伸側減衰バルブの外周との間に環状絞り通路を形成する絞り部を先端側内周に備えるようにしたから、ピストン側油室から圧側流路を経てピストンロッド側油室に連通する圧側通路面積を簡易に形成できる。
【0016】
(請求項5)
(f)絞りバルブが絞り部に続く反ピストン側の内周に、該絞り部より大径の伸側通路確保用の環状溝を備えるようにしたから、圧縮ストロークから切換わる伸長ストロークの始端側で、伸側減衰バルブが開弁したとき、絞りバルブが未だピストンに当接していても、ピストンロッド側油室から伸側流路を経てピストン側油室に連通する伸側通路面積を、絞りバルブの内周が絞る如くがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は油圧緩衝器の最伸長ストロークを示す断面図、図2は図1の要部拡大断面図、図3は油圧緩衝器の中間ストロークを示す断面図、図4は図3の要部拡大断面図、図5は油圧緩衝器の最圧縮ストロークを示す断面図、図6は図5の要部拡大断面図、図7はピストンを示し、図8のVII−VII線に沿う断面図、図8はピストンのピストン側室に臨む端面を示す端面図、図9はピストンのピストンロッド側油室に臨む端面を示す端面図、図10はセパレータを示す断面図、図11はブラダを示す断面図、図12はストッパカラーを示す断面図、図13は絞りバルブを示す断面図である。
【実施例】
【0018】
油圧緩衝器10は、図1〜図6に示す如く、シリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側部に不図示の懸架スプリング13を介装する。
【0019】
シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12にロックナット16とともに車軸側取付部材15を備える。
【0020】
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。ロッドガイド21は、Oリング22を介してシリンダ11に液密に装着されるとともに、オイルシール23、ブッシュ24、ダストシール25を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在としている。尚、シリンダ11は、ロッドガイド21の外側に圧側バンパ26を備え、車軸側取付部材15に取着したバンプストッパキャップ27Aによりバックアップされるバンパストッパ27をピストンロッド12に拘着させ、最圧縮時に、バンパストッパ27に圧側バンパ26を衝合して最圧縮ストロークを規制可能としている。また、シリンダ11は、ロッドガイド21の内側にワッシャ28A、伸側バンプラバー28を備えている。
【0021】
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力発生装置)30を有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
【0022】
ピストンバルブ装置30は、シリンダ11に挿入されたピストンロッド12の端部にバルブストッパ31、圧側減衰バルブ32、ピストン33、伸側減衰バルブ34、バルブストッパ35を装着し、これらをナット36で固定してある。圧側減衰バルブ32と伸側減衰バルブ34のそれぞれは、複数枚の互いに外径を異にするディスクを積層した積層板バルブからなる。
【0023】
ピストン33は、外周部に備えたOリング37A、ピストンリング37Bを介してシリンダ11の内部を液密に摺接し、シリンダ11の内部をピストンロッド12が収容されないピストン側油室38Aと、ピストンロッド12が収容されるピストンロッド側油室38Bとに区画する。ピストン33は、図7〜図9に示す如く、圧側減衰バルブ32を備えてピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bとを連通可能とする圧側流路39と、伸側減衰バルブ34を備えてピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bとを連通可能とする伸側流路40とを備える。
【0024】
また、ピストンバルブ装置30は、減衰力調整装置41を有している。
減衰力調整装置41は、ピルトンロッド12にピストン側油室38Aとピストンロッド側油室38Bを連通可能とするバイパス流路42を形成し、このバイパス流路42をピストン側油室38Aに開口する縦孔とピストンロッド側油室38Bに開口する横孔により形成している。減衰力調整装置41は、バイパス流路42の縦孔の開放端に弁シートを設け、弁シートに臨むニードル弁43Aを先端に形成したプッシュロッド43を、ピストンロッド12の中空部に軸方向進退自在に、且つOリングを介して液密に挿入し、ニードル弁43Aにより弁シートの開口面積を調整可能とする。
【0025】
プッシュロッド43は、その基端部をピストンロッド12から取付部材15の側に延在している。そして、プッシュロッド43は、ピストン側油室38Aの油圧に基づくスラスト力により、その基端部をアジャストロッド44に当接する方向に突出せしめられている。
【0026】
アジャストロッド44は、ピストンロッド12の外端部に固定されている取付部材15に設けられ、プッシュロッド43の軸方向に交差する方向に穿設された装着孔に螺着されて外部から螺動操作可能に支持され、プッシュロッド43の基端部に直接当接して該プッシュロッド43を軸方向に進退させ、プッシュロッド43のニードル弁43Aによりバイパス流路42の弁シートの開口面積を調整し、伸び側減衰力を調整可能とする。
【0027】
また、油圧緩衝器10は、図1〜図6に示す如く、シリンダ11のピストン側油室38Aに対し体積補償室50を区画するセパレータ51を備える。セパレータ51は、図10に示す如くに構成され、シリンダ11の内径に設けた突条部52に保持される。体積補償室50は、油溜室50Aと、この油溜室50Aと可動隔壁部材54により区画される気体室50Bとからなり、ピストン側油室38Aと油溜室50Aとを連通するオリフィス孔55がセパレータ51の中心軸上に穿設されている。可動隔壁部材54は図11に示す如くのブラダからなるが、フリーピストンでも良い。
【0028】
従って、油圧緩衝器10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮時)
ピストン側油室38Aの油が圧側流路39を通ってロッド側油室38Bに流れ、この油が圧側バルブ32を撓み変形させて圧側の減衰力を得る。これに続き、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が余剰になり、この余剰油がピストン側油室38Aからセパレータ51のオリフィス孔55を通って体積補償室50の油溜室50Aに排出されるものとなる。
【0029】
(伸長時)
シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が低速のとき、ロッド側油室38Bの油がプッシュロッド43のニードル弁43Aにより開度調整されているピストンロッド12のバイバス流路42を通ってピストン側油室38Aに流れ、この間のニードル弁43Aによる絞り抵抗により伸側減衰力を得る。また、シリンダ11とピストンロッド12の相対速度が中高速のとき、ロッド側油室38Bの油が伸側流路40を通り、伸側バルブ34を撓み変形させてピストン側油室38Aへ流れ、伸側の減衰力を得る。そしてこのとき、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出体積分の油が不足し、この不足油が体積補償室50の油溜室50Aからセパレータ51のオリフィス孔55を通ってピストン側油室38Aへ速やかに補給される。
【0030】
これらの圧側と伸側の減衰力により、油圧緩衝器10の伸縮振動が抑制される。
尚、油圧緩衝器10の最圧縮時には、シリンダ11の側のバンパ26とピストンロッド12の側のバンパストッパ27との衝合により最圧縮時の緩衝作用を果たす。また、油圧緩衝器10の最伸長時には、シリンダ11の側のバンパラバー28とピストンロッド12の側のバルブストッパ31との衝合により、伸び切り時の緩衝作用を果たす。
【0031】
しかるに、油圧緩衝器10は、圧縮ストロークの終端側で圧側減衰力を高めるため、以下の構成を有する。
【0032】
油圧緩衝器10は、図1〜図6に示す如く、シリンダ11内のピストン側油室38Aに絞りバルブ60を設置してある。絞りバルブ60は、ピストン33の圧縮ストロークの周端側の一定範囲(図3、図4の中間ストロークから図5、図6の最圧縮ストロークまでの範囲)で、ピストン33のピストン側油室38Aに臨む外周側端面に当接して押込まれるように弾発支持され、ピストン側油室38Aから圧側流路39、圧側減衰バルブ32を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を絞り、圧側減衰力を高める。
【0033】
絞りバルブ60は、シリンダ11の内周を摺動するスリーブ状をなし、セパレータ51側に背面支持されたコイルスプリングからなる弾発体80によりピストン33の側に向けて突出する方向に弾発されるとともに、セパレータ51側に固定されたストッパカラー70によりその突出端位置を規制され、圧縮ストローク中のピストン33の上述した外周側端面とその突出端位置で当接開始する。
【0034】
具体的には、絞りバルブ60は、図13に示す如く、円筒体61の一端部に外径を拡径したスライド部62を形成し、他端部に内径を縮径したストッパ部63を形成する。ストッパカラー70は、図12に示す如く、円筒体71の一端部に外径を拡径したストッパ部72を形成し、他端部に内周にねじ部73を形成する。そして、シリンダ11の突条部52にかしめ固定されて保持される前述のセパレータ51のピストン側油室38Aに臨んで突出する環状突部51Aの外周ねじ部にストッパカラー70のねじ部73を螺着する。このとき、ストッパカラー70の円筒体71の外周側に絞りバルブ60の円筒体61の内周側を嵌合し、絞りバルブ60のスライド部62をシリンダ11の内周に摺接せしめる。更にこのとき、絞りバルブ60の円筒体61とストッパカラー70の円筒体71がシリンダ11の内周との間に区画する環状間隙81内で、セパレータ51の環状突部51Aが突出する基端面と絞りバルブ60のスライド部62の段差面(スライド部62が円筒体61の外周に対してなす段差面)との間に、弾発体80を弾発状態で格納する。弾発体80によりピストン33の側に向けて突出する方向に弾発されている絞りバルブ60は、絞りバルブ60のストッパ部63をストッパカラー70のストッパ部72に係止させる状態で、その突出端位置を規制される。絞りバルブ60の円筒体61とストッパカラー70の円筒体71はそれぞれ油孔61A、71Aを穿設され、それらが区画する環状間隙81をピストン側油室38Aに連通し該ピストン側油室38Aの一部とする。
【0035】
絞りバルブ60は、圧縮ストロークの終端側でピストン33の前述した外周側端面に当接して押込まれる状態で、図3〜図6に示す如く、伸側減衰バルブ34の外周との間に環状絞り通路64Aを形成する絞り部64をスライド部62の先端側内周に備え、結果としてピストン側油室38Aから圧側流路39、圧側減衰バルブ32を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を絞る。但し、絞りバルブ60は、ピストン33の外周側端面に開口する圧側流路39の入口面積を絞る絞り部を先端面に備えることにて、ピストン側油室38Aから圧側流路39、圧側減衰バルブ32を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を絞るものとしても良い。
【0036】
絞りバルブ60は、絞り部64に続く反ピストン側の内周に、絞り部64より大径の伸側通路確保用の環状溝65を備える。環状溝65は伸側減衰バルブ34の背面に臨み、伸側減衰バルブ34が開弁したときに伸側通路面積を確保する。
【0037】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)シリンダ11内に設置した絞りバルブ60が、ピストン33の圧縮ストロークの終端側で、ピストン側油室38Bから圧側流路39を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を絞り、圧側減衰力を高める。このとき、絞りバルブ60はシリンダ11側に設け、ピストン33に設けるものでないから、ピストン33が大型化しない。
【0038】
(b)ピストン33に絞りバルブ60を設けないから、ピストン33の両面に圧側減衰バルブ32と伸側減衰バルブ34を簡易に設ける等、ピストン33に設けるバルブ構造や流路構造を簡易にできる。
【0039】
(c)絞りバルブ60を弾発かつ位置規制する弾発体80とストッパカラー70をシリンダ11側に設けたから、絞りバルブ60の周辺構造を簡素化できる。
【0040】
(d)スリーブ状絞りバルブ60がシリンダ11の内周との間に区画する環状間隙81に、弾発体80を格納したから、圧縮ストロークでピストン側油室38Bに進入してくるピストンロッド12が弾発体80と干渉する等がなく、弾発体80の作動性を損なうことがない。
【0041】
(e)絞りバルブ60がピストン33に当接した状態で、伸側減衰バルブ34の外周との間に環状絞り通路64Aを形成する絞り部64を先端側内周に備えるようにしたから、ピストン側油室38Bから圧側流路39を経てピストンロッド側油室38Bに連通する圧側通路面積を簡易に形成できる。
【0042】
(f)絞りバルブ60が絞り部64に続く反ピストン33側の内周に、該絞り部64より大径の伸側通路確保用の環状溝65を備えるようにしたから、圧縮ストロークから切換わる伸長ストロークの始端側で、伸側減衰バルブ34が開弁したとき、絞りバルブ60が未だピストン33に当接していても、ピストンロッド側油室38Bから伸側流路40を経てピストン側油室38Bに連通する伸側通路面積を、絞りバルブ60の内周が絞る如くがない。
【0043】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は油圧緩衝器の最伸長ストロークを示す断面図である。
【図2】図2は図1の要部拡大断面図である。
【図3】図3は油圧緩衝器の中間ストロークを示す断面図である。
【図4】図4は図3の要部拡大断面図である。
【図5】図5は油圧緩衝器の最圧縮ストロークを示す断面図である。
【図6】図6は図5の要部拡大断面図である。
【図7】図7はピストンを示し、図8のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図8はピストンのピストン側室に臨む端面を示す端面図である。
【図9】図9はピストンのピストンロッド側油室に臨む端面を示す端面図である。
【図10】図10はセパレータを示す断面図である。
【図11】図11はブラダを示す断面図である。
【図12】図12はストッパカラーを示す断面図である。
【図13】図13は絞りバルブを示す断面図である。
【符号の説明】
【0045】
10 油圧緩衝器
11 シリンダ
12 ピストンロッド
32 圧側減衰バルブ
33 ピストン
34 伸側減衰バルブ
38A ピストン側油室
38B ピストンロッド側油室
39 圧側流路
40 伸側流路
60 絞りバルブ
64 絞り部
64A 環状絞り通路
65 環状溝
70 ストッパカラー
80 弾発体
81 環状間隙




 

 


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