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発明の名称 ストラット式電磁緩衝器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−85455(P2007−85455A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−274691(P2005−274691)
出願日 平成17年9月21日(2005.9.21)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 内藤 力
要約 課題
車体側チューブと車軸側チューブの回り止めの剛性を向上すること。

解決手段
ストラット式サスペンションを構成する車体側チューブ11と車軸側チューブ12をスライド嵌合し、車体側チューブ11にモータ18を結合し、モータ18に接続したボールねじ軸30を車体側チューブ11に回転自在に支持し、車軸側チューブ12にボールねじナット40を設けてなるストラット式電磁緩衝器10において、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の間に複数の回転ローラ61、62を介装し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12とをそれらの回転ローラ61、62を介してスライド嵌合したもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
ストラット式サスペンションを構成する車体側チューブと車軸側チューブをスライド嵌合し、
車体側チューブにモータを結合し、モータに接続したボールねじ軸を車体側チューブに回転自在に支持し、
車軸側チューブにボールねじナットを設け、ボールねじナットにボールねじ軸を螺合し、
ボールねじナットの直線運動をボールねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動によりモータに電磁力を発生させ、この電磁力に起因してモータの回転に抗するトルクを、ボールねじナットの直線運動を抑制する減衰力として用いるストラット式電磁緩衝器において、
車体側チューブと車軸側チューブの間に複数の回転ローラを介装し、車体側チューブと車軸側チューブとをそれらの回転ローラを介してスライド嵌合したことを特徴とするストラット式電磁緩衝器。
【請求項2】
前記車体側チューブと車軸側チューブの間でそれらの軸方向に沿う複数位置のそれぞれにローラ介装部を設け、各ローラ介装部は車体側チューブと車軸側チューブの間の周方向に沿う複数位置のそれぞれに回転ローラを介装してなる請求項1に記載のストラット式電磁緩衝器。
【請求項3】
前記車体側チューブと車軸側チューブの一方に回転ローラを枢支し、車体側チューブと車軸側チューブの他方にそれらチューブの軸方向に沿うスライドガイドを設け、回転ローラをスライドガイドに嵌合してなる請求項1又は2に記載のストラット式電磁緩衝器。
【請求項4】
前記スライドガイドがスリット状をなす請求項3に記載のストラット式電磁緩衝器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はストラット式電磁緩衝器に関する。
【背景技術】
【0002】
ストラット式サスペンションを構成する車体側チューブと車軸側チューブをスライド嵌合してなるストラット式電磁緩衝器が、特許文献1により開示されている。
【0003】
特許文献1の電磁緩衝器は、車体側チューブにモータを結合し、モータに接続したボールねじ軸を車体側チューブに回転自在に支持し、車軸側チューブにボールねじナットを設け、ボールねじナットにボールねじ軸を螺合し、ボールねじナットの直線運動をボールねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動によりモータに電磁力を発生させ、この電磁力に起因してモータの回転に抗するトルクを、ボールねじナットの直線運動を抑制する減衰力として用いる。
【0004】
更に、特許文献1の電磁緩衝器は、転舵時に緩衝器の全体を車体に対して回転可能に取付けるとともに、車体側チューブと車軸側チューブの間に上下2個のブッシュを介装し、かつ車体側チューブの下端に設けたキーと車軸側チューブに設けたキー溝とをキー結合することにより、車体側チューブと車軸側チューブを直線動のみ自在にスライド嵌合させている。即ち、緩衝器の全体を車体に回転可能に取付けたことと、車体側チューブと車軸側チューブを直線動のみ自在にスライド嵌合したことにより、転舵時に車体側チューブに対し車軸側チューブが回転することを抑制し、ひいては車体側チューブに対しボールねじナットが回転することを防止し、モータに徒な電磁力が発生して減衰力が発生することや、ボールねじ軸に徒な回転を生じて車高が上下動してしまう不都合を回避する。
【特許文献1】特開2004-197817
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の電磁緩衝器では、車体側チューブと車軸側チューブとを上下2個のブッシュを介してスライド嵌合するものであり、横力が負荷されたときの剛性の向上に困難があり、車体側チューブと車軸側チューブが互いに傾いてこじれ、ボールねじ軸とボールねじナットの中心軸がずれ、それらのボール又はねじ山を損傷するおそれがあるし、車体側チューブと車軸側チューブの滑り摩擦起因のフリクションも高い。従って、電磁緩衝器の伸縮動作の円滑を失い、緩衝機能を果たせなくなるおそれがある。
【0006】
また、特許文献1の電磁緩衝器は、車体側チューブと車軸側チューブを直線動のみ自在にスライド嵌合する手段としてキーを用いるものであり、車体側チューブと車軸側チューブの回り止めの剛性が低い。従って、転舵時に車体側チューブに対し車軸側チューブが回転することを完全に阻止することに困難がある。
【0007】
本発明の課題は、ストラット式電磁緩衝器において、横力に対する剛性を向上し、車体側チューブと車軸側チューブのフリクションも低減し、伸縮動作の円滑を図ることにある。
【0008】
本発明の他の課題は、車体側チューブと車軸側チューブの回り止めの剛性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、ストラット式サスペンションを構成する車体側チューブと車軸側チューブをスライド嵌合し、車体側チューブにモータを結合し、モータに接続したボールねじ軸を車体側チューブに回転自在に支持し、車軸側チューブにボールねじナットを設け、ボールねじナットにボールねじ軸を螺合し、ボールねじナットの直線運動をボールねじ軸の回転運動に変換し、この回転運動によりモータに電磁力を発生させ、この電磁力に起因してモータの回転に抗するトルクを、ボールねじナットの直線運動を抑制する減衰力として用いるストラット式電磁緩衝器において、車体側チューブと車軸側チューブの間に複数の回転ローラを介装し、車体側チューブと車軸側チューブとをそれらの回転ローラを介してスライド嵌合したものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記車体側チューブと車軸側チューブの間でそれらの軸方向に沿う複数位置のそれぞれにローラ介装部を設け、各ローラ介装部は車体側チューブと車軸側チューブの間の周方向に沿う複数位置のそれぞれに回転ローラを介装してなるものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記車体側チューブと車軸側チューブの一方に回転ローラを枢支し、車体側チューブと車軸側チューブの他方にそれらチューブの軸方向に沿うスライドガイドを設け、回転ローラをスライドガイドに嵌合してなるものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記スライドガイドがスリット状をなすようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
(請求項1)
(a)車体側チューブと車軸側チューブとを複数の回転ローラを介してスライド嵌合するものであり、横力が負荷されたときの剛性が向上し、車体側チューブと車軸側チューブがこじれることなく平行維持し、ボールねじ軸とボールねじナットの中心軸を同軸維持し、それらのボール又はねじ山を損傷するおそれがないし、車体側チューブと車軸側チューブのころがり摩擦起因のフリクションも低減できる。従って、電磁緩衝器の伸縮動作の円滑を図り、緩衝機能を安定化できる。
【0014】
(請求項2)
(b)車体側チューブと車軸側チューブの間でそれらの軸方向に沿う複数位置のそれぞれにローラ介装部を設け、各ローラ介装部は車体側チューブと車軸側チューブの間の周方向に沿う複数位置のそれぞれに回転ローラを介装した。従って、上述(a)の横力に対する剛性を確実に向上できる。
【0015】
(請求項3)
(c)回転ローラを車体側チューブと車軸側チューブの軸方向に沿うスライドガイドに嵌合したから、車体側チューブと車軸側チューブの回り止めの剛性を向上し、車体側チューブと車軸側チューブを直線動のみ自在にスライド嵌合できる。従って、転舵時に車体側チューブに対し車軸側チューブが回転することを完全に阻止できる。
【0016】
(請求項4)
(d)上述(c)の回り止め用スライドガイドをスリットにより簡易に形成し、小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1はストラット式電磁緩衝器を示す全体断面図、図2は図1の上部構造を示す断面図、図3は図1の中間部構造を示す断面図、図4は図1の下部構造を示す断面図、図5は図2のV-V線に沿う断面図、図6は図3のVI-VI線に沿う断面図、図7はストラット式電磁緩衝器の変形例を示す断面図である。
【実施例】
【0018】
ストラット式電磁緩衝器10は、図1〜図4に示す如く、ストラット式サスペンションを構成する車体側チューブ11と車軸側チューブ12をスライド嵌合する。尚、ストラット式サスペンションを構成する懸架スプリングは、本実施例では電磁緩衝器10と別置きされるが、電磁緩衝器10の周囲に並置しても良い。
【0019】
車体側チューブ11は、図2に示す如く、筒部11Aを取付部材11Bに螺着し、ロックナット11Cにてロックしている。車体側チューブ11は、取付部材11Bを転舵ボールベアリング13Aを介して軸受リング13に転舵自在に支持し、軸受リング13を後述する自在マウント14を介して前後左右に揺動自在な状態にして車体15に取付ける。
【0020】
車体側チューブ11は、取付部材11Bの上端部にモータ取付部材16を螺着し、モータ取付部材16の上面にボルト17を用いてモータ18を結合する。モータ18は増速ギヤ列又は減速ギヤ列からなる変速機を内蔵するものでも良い。このとき、取付部材11Bの上端側外周段差部に前述の転舵ボールベアリング13Aの内輪が嵌合し、取付部材11Bに螺着されるモータ取付部材16の下端面が転舵ボールベアリング13Aの内輪を止める。転舵ボールベアリング13Aの外輪は前述の軸受リング13の内周段差部に嵌合し、軸受リング13に螺着されるベアリングナット19が転舵ボールベアリング13Aの外輪を止める。
【0021】
自在マウント14は、図5に示す如く、車体15にボルト20により固定される外周リング21と、外周リング21の内側に配置される内周リング22とを有し、内周リング22の内側に軸受リング13を配置し、外周リング21と内周リング22と軸受リング13と車体側チューブ11(取付部材11B)を同軸配置する。自在マウント14は、外周リング21の前後方向に沿う直径上に前後一対のラジアルボールベアリング23、スペーサ23Aを介して回転自在に設けた前後各1個の第1の枢軸24を内周リング22に螺着し、内周リング22を第1の枢軸24により左右方向に揺動自在に支持する。第1の枢軸24の軸方向に直交する内周リング22の左右方向に沿う直径上に、左右一対のラジアルボールベアリング25、スペーサ25Aを介して回転自在に設けた左右各1個の第2の枢軸26を軸受リング13に螺着し、軸受リング13を第2の枢軸26により前後方向に揺動自在に支持する。これにより、軸受リング13は自在マウント14を介して車体15に前後左右に揺動自在に支持される。
【0022】
車体側チューブ11は、ボールねじ軸30を回転自在に支持する。ボールねじ軸30は、取付部材11Bに設けたボールベアリング31に支持され、取付部材11Bの中心部からモータ取付部材16の中心部を経てモータ18のモータ軸18Aに接続されるとともに、筒部11Aの中心部を経て車軸側チューブ12(筒部12A)の中心部にまで延在する。このとき、ボールねじ軸30の外周段差部にボールベアリング31の内輪を嵌合し、ボールねじ軸30に螺着されるベアリングナット32、カラー33がボールベアリング31の内輪を止める。ボールベアリング31の外輪は取付部材11Bの内周段差部に嵌合し、取付部材11Bに螺着されるベアリングナット34がボールベアリング31の外輪を止める。
【0023】
車軸側チューブ12は、図3に示す如く、筒部12Aの上部に筒状取付部材12Bを螺着し、筒部12Aの下端外周に車軸側取付部材(ナックルブラケット)12Cを備える。車軸側チューブ12は、筒部12Aを後述する回り止めスライダ60を介して車体側チューブ11の筒部11Aに同軸をなすとともに、直線動のみ自在にスライド嵌合している。
【0024】
車軸側チューブ12は、筒部12Aに後述するラバーマウント70を介してボールねじナット40を設けている。前述のボールねじ軸30が不図示のボールを介してボールねじナット40のねじ溝に螺合する。
【0025】
従って、電磁緩衝器10にあっては、車両走行中の路面からの突き上げや振動を受けると、車軸側チューブ12及びボールねじナット40が車体側チューブ11に支持されているボールねじ軸30に対して上下の伸縮方向に直線移動し、この直線移動がボールねじナット40とボールねじ軸30の組合せによりボールねじ軸30の回転運動に変換され、この回転運動がモータ軸18Aに伝達されてモータ18に電磁力を発生させる。
【0026】
モータ18は、不図示の制御回路等に接続されるか、モータ18の各電極同士をつないで閉回路としておき、かつ電磁力に起因するモータ軸18Aの回転に抗するトルクを発生するようにしておくことにより、モータ18に電磁力を発生するようにしてある。
【0027】
モータ18に発生した電磁力に起因してモータ軸18Aの回転に抗するトルクは、ボールねじ軸30の回転運動を抑制するから、ボールねじナット40の直線移動を抑制する減衰力として作用し、換言すれば、サスペンションを構成している懸架スプリングの伸縮振動を抑制する減衰力として作用する。
【0028】
電磁式緩衝器10にあっては、モータ18に通電してモータ18を回転し、このモータ18の回転運動によりボールねじ軸30を回転し、ひいてはボールねじナット40を直線運動させてアクティブ制御することもできる。
【0029】
モータ18は、電磁力発生源として用いられるものであり、各種モータ、例えば直流モータ、交流モータ、誘導モータ等を採用できる。
【0030】
更に、電磁緩衝器10にあっては、車体側チューブ11、車軸側チューブ12及びモータ18等の緩衝器の全体を転舵ボールベアリング13Aにより車体15に回転可能に取付けたこと、車体側チューブ11と車軸側チューブ12を回り止めスライダ60により直線動のみ自在にスライド嵌合してあることにより、転舵時に車体側チューブ11に対し車軸側チューブ12が回転することを阻止し、ひいては車体側チューブ11に対しボールねじナット40が回転することを防止し、モータ18に徒な電磁力が発生して減衰力を発生することや、ボールねじ軸30に徒な回転を生じて車高が上下動してしまう不都合を回避する。
【0031】
尚、電磁緩衝器10は、図4に示す如く、車軸側チューブ12の筒部12Aの中心部を垂下しているボールねじ軸30の下端部にバンプキャップ51をナット35により固定し、車軸側チューブ12の筒部12Aの底部12Dにバンプラバー52を固定してある。バンプラバー52は、ボールねじ軸30に対するボールねじナット40の圧縮ストローク端で、バンプキャップ51の下面に衝合してストローク端の規制、ストローク端での衝撃を吸収する。また、電磁緩衝器10は、バンプキャップ51の上面外周にリバウンドラバー53を固定してある。リバウンドラバー53は、ボールねじ軸30に対するボールねじナット40の伸長ストローク端で、後述するラバーマウント70のワッシャ76の下面に衝合してストローク端の規制、ストローク端での衝撃を吸収する。
【0032】
以下、(A)回り止めスライダ60、(B)ラバーマウント70について説明する。
(A)回り止めスライダ60(図3、図6)
電磁緩衝器10は、図3、図6に示す如く、車体側チューブ11(筒部11A)と車軸側チューブ12(筒状取付部材12B)の間に、回り止めスライダ60を構成する複数の回転ローラ61、62を介装し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12とをそれらの回転ローラ61、62を介してスライド嵌合する。
【0033】
回り止めスライダ60は、車体側チューブ11の筒部11Aと車軸側12の筒状取付部材12Bの間で、それらの軸方向に沿う上下2位置のそれぞれに上下のローラ介装部60A、60Bを設ける。上ローラ介装部60Aは、筒状取付部材12Bの上部外周に沿う4等配位置たる前後左右のそれぞれにて径方向外方に突出する上枢軸61Aを植設し、各上枢軸61Aに回転ローラ61を枢支するとともに、筒部11Aの周方向に沿う4等配位置のそれぞれにチューブ軸方向に沿う長孔スリット状スライドガイド63を設け、各回転ローラ61を対応するスライドガイド63にガタなく転動自在に嵌合する。
【0034】
下ローラ介装部60Bは、筒状取付部材12Bの下部外周に沿う4等配位置たる前後左右のそれぞれにて径方向外方に突出する下枢軸62Aを植設し、各下枢軸62Aに回転ローラ62を枢支し、各回転ローラ62を対応する上述のスライドガイド63にガタなく転動自在に嵌合する。
【0035】
電磁緩衝器10に前後左右に沿う横力が負荷されると、車軸側チューブ12に枢支されている上下の回転ローラ61、62のうち横力の向きに対応するものが車体側チューブ11の側のスライドガイド63に係合してこじりを生ずることなく、各回転ローラ61、62が各ガイドローラ63の長手方向に沿って回り止め状態で直線動のみ自在にスライドできる。
【0036】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)車体側チューブ11と車軸側チューブ12とを複数の回転ローラ61、62を介してスライド嵌合するものであり、横力が負荷されたときの剛性が向上し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12がこじれることなく平行維持し、ボールねじ軸30とボールねじナット40の中心軸を同軸維持し、それらのボール又はねじ山を損傷するおそれがないし、車体側チューブ11と車軸側チューブ12のころがり摩擦起因のフリクションも低減できる。従って、電磁緩衝器10の伸縮動作の円滑を図り、緩衝機能を安定化できる。
【0037】
(b)車体側チューブ11と車軸側チューブ12の間でそれらの軸方向に沿う複数位置のそれぞれにローラ介装部60A、60Bを設け、各ローラ介装部60A、60Bは車体側チューブ11と車軸側チューブ12の間の周方向に沿う複数位置のそれぞれに回転ローラ61、62を介装した。従って、上述(a)の横力に対する剛性を確実に向上できる。
【0038】
(c)回転ローラ61、62を車体側チューブ11と車軸側チューブ12の軸方向に沿うスライドガイド63に嵌合したから、車体側チューブ11と車軸側チューブ12の回り止めの剛性を向上し、車体側チューブ11と車軸側チューブ12を直線動のみ自在にスライド嵌合できる。従って、転舵時に車体側チューブ11に対し車軸側チューブ12が回転することを完全に阻止できる。
【0039】
(d)上述(c)の回り止め用スライドガイド63をスリットにより簡易に形成し、小型化できる。
【0040】
(B)ラバーマウント70(図3、図6)
電磁緩衝器10は、ボールねじナット40を車軸側チューブ12(筒状取付部材12B)にラバーマウントする。
【0041】
ラバーマウント70は、ボールねじナット40の外周にナットケース71を嵌合し、ボールねじナット40のフランジ40Aの下面にナットケース71のフランジ71Aを当て、これらをボルト72で結合する。ナットケース71は車軸側チューブ12の筒状取付部材12Bの上側の円形内周部aより小径とされ、その円形内周部aに環状隙間を介して挿入され、ナットケース71のフランジ71Aは筒状取付部材12Bの上端面の環状溝に装填してあるゴムリング(Oリング)73の上に浮動可能に載置される。他方、筒状取付部材12Bの下側の十字断面状の如くの非円形内周部bの凹部には十字断面状の如くの非円筒状ゴム環74の非円形外周面の凸部が接触状態で挿入される(図6)。ゴム環74の上端面はナットケース71の下端面に当接され、ゴム環74の下端フランジ74Aが筒状取付部材12Bの下端部の大径段差孔cに嵌合される。ゴム環74の内周4位置に設けたボルト挿通溝(非円形内周面)74Bにボルト75を挿通し、このボルト75の一端ねじ部75Aをナットケース71の下端面に螺着し、ボルト75の他端ねじ部75Bにワッシャ76を挿通して被冠し、ワッシャ76から突き出るねじ部75Bにナット77を締結する。これにより、ナットケース71のフランジ71Aが筒状取付部材12Bの上端面の側に引き寄せられとともに、ナットケース71の下部にゴム環74が保持され、ナットケース71と筒状取付部材12Bの間で、ゴムリング73とゴム環74が一定の圧縮率で圧縮される。そして、ボールねじナット40が結合されたナットケース71と車軸側チューブ12の筒状取付部材12Bの間には、径方向ではゴム環74が、軸方向ではゴムリング73とゴム環74がそれらの圧縮状態で固定的に介装される。
【0042】
従って、ボールねじナット40は、車軸側チューブ12に対し、ゴムリング73とゴム環74により、径方向ではゴム環74を挟み、軸方向ではゴムリング73とゴム環74を挟み、それら径方向と軸方向の双方で、ナットケース71が車軸側チューブ12との間に隙間を保つようにフローティング支持される。
【0043】
同時に、ボールねじナット40は、周方向で、ナットケース71に螺着されたボルト75と筒状取付部材12Bの非円形内周部bの間にゴム環74の非円形断面部を充填されており、ゴム環74の非円形外周面の凸部を筒状取付部材12Bの非円形内周部bの凹部に、非円形内周面(ボルト挿通溝74B)をボルト75にそれぞれ嵌め合すことにより、車軸側チューブ12に対し回り止めされる。
【0044】
尚、ラバーマウント70を構成するゴムリング73、ゴム環74は、ボールねじナット40の周方向に沿う全周に設けなくても、その周方向の複数位置に分散配置しても良い。硬質ゴムやウレタン等の硬質ラバーを用いる。
【0045】
図7は、ラバーマウント70の変形例であり、ラバーマウント70を構成する非円筒状ゴム環81をナットケース71の外周に設けたものである。ゴム環81の上端フランジ81Aをナットケース71のフランジ71Aと車軸側チューブ12の筒状取付部材12Bの上端面の間に挟み、ゴム環81の非円形断面部をナットケース71と筒状取付部材12Bの非円形内周部bの間に挟み、ゴム環81の非円形外周面を筒状取付部材12Bの上側の非円形内周部bに、非円形内周面をナットケース71の非円形外周部にそれぞれ嵌め合わせ、ボルト82によりワッシャ83をナットケース71の下端面に締結し、ゴム環81の下端フランジ81Bを筒状取付部材12Bの大径段差孔Cとワッシャ83の間に挟む。
【0046】
従って、ボールねじナット40は、車軸側チューブ12に対し、ゴム環81を用いたラバーマウント70により、径方向ではゴム環81を挟み、軸方向ではフランジ81A、81Bを挟み、それら径方向と軸方向に双方でフローティング支持される。
【0047】
同時に、ボールねじナット40は、周方向で、ナットケース71の非円形外周部と筒状取付部材12Bの非円形内周部bの間にゴム環81の非円形断面部を充填されており、ゴム環81の非円形外周面を筒状取付部材12Bの非円形内周部bに、非円形内周面をナットケース71の非円形外周部にそれぞれ嵌め合すことにより、車軸側チューブ12に対し回り止めされる。
【0048】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ボールねじ軸30を車体側チューブ11に回転自在に支持し、ボールねじナット40を車軸側チューブ12にラバーマウントした。従って、車体側チューブ11、車軸側チューブ12、ボールねじ軸30、ボールねじナット40の各部品の加工精度、組立精度により、それらの組立状態で部品間にガタが生じても、車軸側チューブ12にボールねじナット40をフローティング支持しているゴムリング73及びゴム環74(又はゴム環81)がそれらのガタを吸収し、ボールねじ軸30とボールねじナット40の中心軸とを同軸化する。
【0049】
また、横力の負荷により、車体側チューブ11と車軸側チューブ12が仮に傾いてこじれたとしても、車軸側チューブ12にボールねじナット40をフローティング支持しているゴムリング73及びゴム環74(又はゴム環81)がそれらのこじれを吸収し、ボールねじ軸30とボールねじナット40の中心軸とを同軸維持する。
【0050】
従って、ボールねじ軸30とボールねじナット40の中心軸のずれを解消し、ボールねじ軸30やボールねじナット40の損傷を防止し、電磁緩衝器10の伸縮動作の円滑を図り、緩衝機能を安定化できる。
【0051】
(b)ゴムリング73及びゴム環74(又はゴム環81)がボールねじナット40の径方向と軸方向の双方で、該ボールねじナット40の側と車軸側チューブ12の側の間に設けられる。従って、ボールねじナット40を径方向と軸方向の全方向でフローティング支持できる。
【0052】
(c)ゴム環81をボールねじナット40の外周に設けることにより、ゴム環81の組付けが容易で小型化できる。
【0053】
(d)ゴムリング73及びゴム環74をボールねじナット40の下部に設けることにより、ゴムリング73及びゴム環74の設置スペースを確保して大容量化でき、ボールねじナット40のフローティング支持能力を大きくし、組付部品のガタやこじれの吸収量を大きくできる。
【0054】
(e)ゴム環74、81が非円形断面状をなすことにより、ボールねじナット40を車軸側チューブ12に簡易かつ確実に回り止めできる。
【0055】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1はストラット式電磁緩衝器を示す全体断面図である。
【図2】図2は図1の上部構造を示す断面図である。
【図3】図3は図1の中間部構造を示す断面図である。
【図4】図4は図1の下部構造を示す断面図である。
【図5】図5は図2のV-V線に沿う断面図である。
【図6】図6は図3のVI-VI線に沿う断面図である。
【図7】図7はストラット式電磁緩衝器の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0057】
10 電磁緩衝器
11 車体側チューブ
12 車軸側チューブ
18 モータ
30 ボールねじ軸
40 ボールねじナット
60 回り止めスライダ
60A、60B ローラ介装部
61、62 回転ローラ
63 スライドガイド




 

 


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