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発明の名称 フロントフォーク
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−32735(P2007−32735A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218065(P2005−218065)
出願日 平成17年7月27日(2005.7.27)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 松井 優尚
要約 課題
フロントフォークにおいて、簡易な構成により、インナチューブのアウタチューブに対するストローク位置に応じて減衰力を変化させること。

解決手段
インナチューブ12に内挿される懸架スプリング30をインナチューブ12と中空ロッド16の間に介装してなるフロントフォーク10において、懸架スプリング30をインナチューブ12の圧縮過程で密着タイミングを異にする複数の分割スプリング31、32に分割し、分割スプリング31、32同士の間にワッシャ33を介装し、ワッシャ33を常時油溜室23の油中に位置付け、ワッシャ33の内径をオリフィス33Aとするもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、
アウタチューブ内の底部に、インナチューブの内周に摺接する隔壁部を備えた中空ロッドを立設し、
中空ロッドの外周に、インナチューブの先端に設けたピストンが進退する油室を区画し、
中空ロッドの内周からインナチューブの内部に渡る油溜室を設け、油溜室の上部を気体室とし、
インナチューブに内挿される懸架スプリングをインナチューブと中空ロッドの間に介装してなるフロントフォークにおいて、
前記懸架スプリングをインナチューブの圧縮過程で密着タイミングを異にする複数の分割スプリングに分割し、分割スプリング同士の間にワッシャを介装し、該ワッシャを常時油溜室の油中に位置付け、該ワッシャの内径をオリフィスとすることを特徴とするフロントフォーク。
【請求項2】
前記懸架スプリングの分割スプリングのうち、先に密着する分割スプリングを気体室の側に配置する請求項1に記載のフロントフォーク。
【請求項3】
前記懸架スプリングの分割スプリングのうち、先に密着する分割スプリングを中空ロッドの側に配置する請求項1に記載のフロントフォーク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は自動二輪車等のフロントフォークに関する。
【背景技術】
【0002】
フロントフォークとして、特許文献1に記載の如く、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、アウタチューブ内の底部に、インナチューブの内周に摺接する隔壁部を備えたシートパイプを立設し、シートパイプの外周に、インナチューブの先端に設けたピストンが進退する油室を区画し、シートパイプの内周からインナチューブの内部に渡る油溜室を設け、油溜室の上部を気体室とし、インナチューブに内挿される懸架スプリングをインナチューブとシートパイプの間に介装してなるものがある。
【0003】
特許文献1のフロントフォークでは、シートパイプの隔壁部に対応する受鍔を上端に有するサブシートパイプをシートパイプ内に挿入し、シートパイプの側壁にはサブシートパイプの該シートパイプ内への移動に応じてサブシートパイプの内面で順に閉塞される複数の連通孔を設けるとともに、サブシートパイプの側壁には該サブシートパイプのシートパイプ内への移動に応じてシートパイプ内面で順に閉塞される複数の側孔を設ける。更に、懸架スプリングをインナチューブの圧縮過程で密着することのない複数の分割スプリングに分割し、分割スプリング同士の間にサブシートパイプの受鍔を介装することとしている。
【0004】
これにより、特許文献1のフロントフォークでは、インナチューブの圧縮過程で、サブシートパイプがシートパイプ側壁の複数の連通孔を順次塞ぐことにより得られる減衰効果と、サブシートパイプ側壁の複数の側孔がシートパイプにより順次塞がれることにより得られる減衰効果とにより、インナチューブのストローク位置に応じて減衰力を変化させることができる。
【特許文献1】特公平4-72093
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のフロントフォークでは、サブシートパイプをシートパイプ内に挿入するものであって、サブシートパイプの外周とシートパイプの内周の加工精度が要求され、サブシートパイプの側壁に複数の側孔を穿設する必要があり、コスト高になる。
【0006】
本発明の課題は、フロントフォークにおいて、簡易な構成により、インナチューブのアウタチューブに対するストローク位置に応じて減衰力を変化させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、アウタチューブ内の底部に、インナチューブの内周に摺接する隔壁部を備えた中空ロッドを立設し、中空ロッドの外周に、インナチューブの先端に設けたピストンが進退する油室を区画し、中空ロッドの内周からインナチューブの内部に渡る油溜室を設け、油溜室の上部を気体室とし、インナチューブに内挿される懸架スプリングをインナチューブと中空ロッドの間に介装してなるフロントフォークにおいて、前記懸架スプリングをインナチューブの圧縮過程で密着タイミングを異にする複数の分割スプリングに分割し、分割スプリング同士の間にワッシャを介装し、該ワッシャを常時油溜室の油中に位置付け、該ワッシャの内径をオリフィスとするようにしたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記懸架スプリングの分割スプリングのうち、先に密着する分割スプリングを気体室の側に配置するようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において更に、前記懸架スプリングの分割スプリングのうち、先に密着する分割スプリングを中空ロッドの側に配置するようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
(請求項1)
(a)インナチューブのアウタチューブに対する圧縮動作時に、上下の分割スプリングに挟まれるワッシャが油溜室に進入する過程で、インナチューブのストローク位置に応じて一方の分割スプリングが密着すると、ワッシャの下降速度と、該ワッシャの内径オリフィスを上昇通過して絞られる油の上昇速度との相対速度が変化し、結果として、ワッシャの内径オリフィスで生ずる減衰力を変化させることができる。従って、簡易な構成により、インナチューブのアウタチューブに対するストローク位置に応じて減衰力を変化させることができる。
【0011】
(請求項2)
(b)インナチューブのアウタチューブに対する圧縮動作時に、気体室の側に配置した上分割スプリングが先に密着し、懸架スプリング(下分割スプリングのみ)のばね荷重が不連続的に一層強くなる圧縮行程端側で、ワッシャの下降速度と、該ワッシャの内径オリフィスを上昇通過してくる油の上昇速度との相対速度が上がり、ワッシャの内径オリフィスで生ずる減衰力を高くし、大入力に対するフロントフォークの底突を防止する。
【0012】
(請求項3)
(c)インナチューブのアウタチューブに対する圧縮動作時に、中空ロッドの側に配置した下分割スプリングが先に密着し、懸架スプリング(上分割スプリングのみ)のばね荷重が不連続的に一層強くなる圧縮行程端側で、ワッシャの下降速度と、該ワッシャの内径オリフィスを上昇通過してくる油の上昇速度との相対速度が下がり、ワッシャの内径オリフィスで生ずる減衰力を低くし、フロントフォークの沈み込み側での硬さを緩和する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1はフロントフォークを示す全体断面図、図2は図1の下部拡大断面図、図3は図1の中間部拡大断面図である。
【実施例】
【0014】
二輪車等のフロントフォーク10は、図1〜図3に示す如く、車輪側のアウタチューブ11内に車体側のインナチューブ12を摺動自在に挿入している。アウタチューブ11のインナチューブ12が挿入される開口端には、ダストシール13、オイルシール14が設けられている。
【0015】
アウタチューブ11の底部には、ボルト15が挿入され、このボルト15により中空ロッド16が立設されている。中空ロッド16の上端部は拡径され、インナチューブ12の内周に摺接する隔壁部17を形成する。本実施形態では、隔壁部17の外周に設けたリング溝17Aに、ピストンリング18を設け、このピストンリング18をインナチューブ12の内周に摺接させている。
【0016】
インナチューブ12には後に詳述する懸架スプリング30が内挿される。懸架スプリング30は、中空ロッド16の隔壁部17の上端面と、インナチューブ12の上端部に設けられているキャップ19との間に介装されている。キャップ19は、インナチューブ12の上端内径部にOリング等のシール部材19Aを介して封着され、ストッパリング19Bで保持されている。
【0017】
フロントフォーク10は、インナチューブ12の先端内周に加締固定したピストン20を設け、中空ロッド16の外周にピストン20が進退する上下の油室21、22を区画する。ピストン20は、中空ロッド16の外周との間に小さい環状間隙(ピストン20の内周通路)を介する。中空ロッド16の内周からインナチューブ12の内部に渡る油溜室23を設け、油溜室23の上部を気体室(空気室)24とする。気体室24はインナチューブ12の上端部のキャップ19で封止される。
【0018】
フロントフォーク10は、中空ロッド16の下部に、油室21、22と油溜室23を連通する油孔25を設けている。油孔25は、中空ロッド16の軸方向と周方向の複数位置に穿設される。
【0019】
フロントフォーク10は、上油室21と油溜室23を連通する油孔(小孔)26を中空ロッド16に設け、伸長行程時に、この油孔(小孔)を用いて、上油室21から油溜室23に流出する油の通路抵抗に基づき、伸側減衰力を発生する。
【0020】
尚、フロントフォーク10では、インナチューブ12に設けたピストン20と、中空ロッド16の隔壁部17の間に、最大伸長時のリバウンドスプリング27を設けている。
【0021】
更に、フロントフォーク10は、懸架スプリング30をインナチューブ12のアウタチューブ11に対する圧縮過程で密着タイミングを異にする上下2個の分割スプリング31、32に分割し、分割スプリング31、32同士の間にワッシャ33を介装する。ワッシャ33は油溜室23の油中に常時位置付けられ、ワッシャ33の内径をオリフィス33Aとする。
【0022】
フロントフォーク10は、先に密着する分割スプリングを、気体室24の側に配置した上分割スプリング31とするAタイプと、中空ロッド16の側に配置した下分割スプリング32とするBタイプのいずれかを選択採用できる。
【0023】
フロントフォーク10にあっては、車輪が受ける衝撃を懸架スプリング30と、気体室24の空気ばねによって吸収して緩衝し、この衝撃の吸収に伴なう懸架スプリング30の伸縮振動を油室21、22、油溜室23で生ずる減衰力によって抑制する。
【0024】
即ち、フロントフォーク10は以下の如くに減衰作用を行なう。
(圧縮行程)
インナチューブ12がアウタチューブ11に対して圧縮動作し、インナチューブの先端ピストン20が中空ロッド16の外周の油室21、22に進入すると、容積の縮小によって高圧化した下油室22の油がピストン20の内周通路を通って上油室21に流入し、ピストン20の内周通路で圧側減衰力を発生するとともに、油室21、22へのインナチューブ12の進入体積相当分の油が下油室22から中空ロッド16の下部に形成してある複数の油孔25を通り、中空ロッド16の内周の油溜室23に流入し、油孔25で圧側減衰力を発生する(一次減衰)。
【0025】
インナチューブ12の圧縮動作時には、下油室22から油溜室23への上述の油の流入により、油溜室23の油面がインナチューブ12内で上昇し、油は油溜室23内で上下の分割スプリング31、32に挟持されているワッシャ33のオリフィス33Aを上昇通過して絞られ、圧側減衰力を発生する(二次減衰)。
【0026】
しかるに、二次減衰の圧側減衰力は、インナチューブ12の圧縮過程で上下の分割スプリング31、32の一方が密着する圧縮ストローク位置に応じて以下の如くに変化する。
【0027】
即ち、上下の分割スプリング31、32に挟まれるワッシャ33が油溜室23に進入する過程で、インナチューブ12のストローク位置に応じて一方の分割スプリング31(又は32)が密着すると、ワッシャ33の下降速度と、該ワッシャ33の内径オリフィス33Aを上昇通過して絞られる油の上昇速度との相対速度が変化し、結果として、ワッシャ33の内径オリフィス33Aで生ずる二次減衰の減衰力を変化させることができる。従って、簡易な構成により、インナチューブ12のアウタチューブ11に対するストローク位置に応じて減衰力を変化させることができる。
【0028】
具体的には、前述のAタイプとBタイプの各フロントフォーク10においてそれぞれ以下の如くになる。
【0029】
(Aタイプのフロントフォーク10)
気体室24の側に配置した上分割スプリング31が先に密着し、懸架スプリング30(下分割スプリング32のみ)のばね荷重が不連続的に一層強くなる圧縮行程端側で、ワッシャ33の下降速度と、該ワッシャ33の内径オリフィス33Aを上昇通過してくる油の上昇速度との相対速度が上がり、ワッシャ33の内径オリフィス33Aで生ずる二次減衰の減衰力を高くし、大入力に対するフロントフォーク10の底突を防止する。
【0030】
(Bタイプのフロントフォーク10)
中空ロッド16の側に配置した下分割スプリング32が先に密着し、懸架スプリング30(上分割スプリング31のみ)のばね荷重が不連続的に一層強くなる圧縮行程端側で、ワッシャ33の下降速度と、該ワッシャ33の内径オリフィス33Aを上昇通過してくる油の上昇速度との相対速度が下がり、ワッシャ33の内径オリフィス33Aで生ずる二次減衰の減衰力を低くし、フロントフォーク10の沈み込み側での硬さを緩和する。
【0031】
尚、フロントフォーク10において、上述のAタイプとBタイプは、オートバイの車格、用途により選択採用される。
【0032】
(伸長行程)
インナチューブ12がアウタチューブ11に対して伸長動作し、インナチューブ12の先端ピストン20が中空ロッド16の外周の油室21、22から退出すると、容積の縮小によって高圧化した上油室21の油がピストン20の内周通路を通って下油室22に流入し、ピストン20の内周通路で伸側減衰力を発生するとともに、中空ロッド16の上部に形成してある油孔26を通り、中空ロッド16の内周の油溜室23に流入し、油孔26で伸側減衰力を発生する。
【0033】
油室21、22からのインナチューブ12の退出体積相当分の油は、中空ロッド16の内周の油溜室23から、中空ロッド16の下部に形成してある複数の油孔25を通って下油室22に補給される。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1はフロントフォークを示す全体断面図である。
【図2】図2は図1の下部拡大断面図である。
【図3】図3は図1の中間部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10 フロントフォーク
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
16 中空ロッド
17 隔壁部
20 ピストン
21、22 油室
23 油溜室
24 気体室
30 懸架スプリング
31、32 分割スプリング
33 ワッシャ
33A オリフィス




 

 


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