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発明の名称 作業車
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−239978(P2007−239978A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−67459(P2006−67459)
出願日 平成18年3月13日(2006.3.13)
代理人 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
発明者 中谷 安信 / 奥西 文武 / 堀内 義文 / 別所 弘樹 / 川原 好博 / 古林 貢 / 佐治 伸一郎 / 林 正樹
要約 課題
静油圧式無段変速装置からなる主変速装置の伝動下手にギヤ変速式の副変速装置を配備した走行伝動系が備えられた作業車において、主変速装置からトルクが出力されている状態でも、副変速装置の変速操作を円滑容易に行えるようにする。

解決手段
主変速装置12における油圧ポンプPと油圧モータMとをつなぐ一対の変速用油路a,bをバイパス油路gで連通接続するとともに、このバイパス油路gを開閉する弁機構65を、運転部に備えられた人為操作具73によって任意に開閉操作可能に構成してある。
特許請求の範囲
【請求項1】
静油圧式無段変速装置からなる主変速装置の伝動下手にギヤ変速式の副変速装置を配備した走行伝動系が備えられた作業車において、
前記主変速装置における油圧ポンプと油圧モータとをつなぐ一対の変速用油路をバイパス油路で連通接続するとともに、このバイパス油路を開閉する弁機構を、運転部に備えられた人為操作具によって任意に開閉操作可能に構成してあることを特徴とする作業車。
【請求項2】
前記走行系に備えられたブレーキを操作するブレーキ操作具と前記弁機構とを連動連結し、ブレーキの制動操作に連動して弁機構の開路操作がなされるよう構成してある請求項1記載の作業車。
【請求項3】
前記弁機構に、前記バイパス油路に対して直列に配備された一対の開閉スプールを備え、一方の開閉スプールを前記ブレーキ操作具に連動連結するとともに、他方の開閉スプールを運転部に備えられた他の人為操作具に連動連結してある請求項2記載の作業車。
【請求項4】
前記ブレーキ操作具に連動連結された一方の前記開閉スプールを、前記バイパス油路の低圧側に配備してある請求項3記載の作業車。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、静油圧式無段変速装置(HST)からなる主変速装置の伝動下手にギヤ変速式の副変速装置を配備した走行伝動系が備えられた農作業車、運搬車、草刈機、多目的車両、などの作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
上記作業車の一例である多目的車両として、例えば、特許文献1に開示されているように、エンジン動力を主変速装置(静油圧式無段変速装置)に入力して無段変速し、その一定回転方向の変速出力を、前後進の切り換えと前進速度の複数段変速を行うギヤ式の副変速装置に伝達するよう構成したものが知られている。
【特許文献1】特開2004−257447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記伝動構造においては、副変速装置を切り換え操作する場合には走行系のブレーキを制動操作して変速操作を行うのであるが、例えば、登坂走行中に副変速操作を行う場合、静油圧式無段変速装置における変速用油路の差圧が大きい状態、つまり、静油圧式無段変速装置からのトルクが副変速装置に作用した状態のままでギヤシフトを行うことになって、円滑にシフト操作できないことがあり、何回か繰返して変速を行う、等の操作が必要となって煩わしいものとなる。
【0004】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、主変速装置からトルクが出力されている状態でも、副変速装置の変速操作を円滑容易に行えるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は、静油圧式無段変速装置からなる主変速装置の伝動下手にギヤ変速式の副変速装置を配備した走行伝動系が備えられた作業車において、
前記主変速装置における油圧ポンプと油圧モータとをつなぐ一対の変速用油路をバイパス油路で連通接続するとともに、このバイパス油路を開閉する弁機構を、運転部に備えられた人為操作具によって任意に開閉操作可能に構成してあることを特徴とする。
【0006】
上記構成によると、登坂走行中の副変速操作のように、主変速装置(静油圧式無段変速装置)における変速用油路の差圧が大きい状態でも、運転部の人為操作具を操作して弁機構を開くことで、変速用油路の差圧を消滅させて主変速装置からのトルク発生を無くすことができ、副変速装置におけるギヤシフトを円滑に行うことができる。
【0007】
従って、第1の発明によると、主変速装置における変速用油路の差圧が大きい状態でも、副変速装置の変速操作を円滑容易に行うことができるようになった。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記走行系に備えられたブレーキを操作するブレーキ操作具と前記弁機構とを連動連結し、ブレーキの制動操作に連動して弁機構の開路操作がなされるよう構成してあるものである。
【0009】
上記構成によると、副変速装置の変操作に先立って制動操作を行うことで、主変速装置におけるバイパス油路を開くための弁操作もなされることになり、副変速操作を容易化する上で有効となる。
【0010】
第3の発明は、上記第2の発明において、
前記弁機構に、前記バイパス油路に対して直列に配備された一対の開閉スプールを備え、一方の開閉スプールを前記ブレーキ操作具に連動連結するとともに、他方の開閉スプールを運転部に備えられた他の人為操作具に連動連結してあるものである。
【0011】
上記構成によると、制動操作だけではバイパス油路が開かれることはなく、例えば、速度を落とすために制動操作を行ってもバイパス油路が開かないので、バイパス油路の開放によって主変速装置からの出力が急になくなって急停止してしまうようなことはない。
副変速操作が困難な場合にのみ制動操作と併せて専用の人為操作具を操作することでバイパス油路を開いて副変速操作が容易な状態をもたらすことができる。
【0012】
第4の発明は、上記第3の発明において、
前記ブレーキ操作具に連動連結された一方の前記開閉スプールを、前記バイパス油路の低圧側に配備してあるものである。
【0013】
上記構成によると、走行中には制動操作が比較的頻繁に行われることになるが、この場合、ブレーキ操作具に連動連結された一方の前記開閉スプールには高圧が作用していないのでスプール摺動に抗する抵抗が少なく、制動操作を軽快に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に、作業車の一例である多目的車両の側面が、図2にその走行系の平面が、図3にその伝動系統図がそれぞれ示されている。この作業車は、独立懸架された左右一対の操向自在な前輪1、独立懸架された左右一対の後輪2を備え、かつ、前後輪間にエンジン3を搭載した車体フレーム4の前部に、座席5、日除けフレーム6を備えた運転部7が設けられるとともに、車体フレーム4の後部に、油圧シリンダ8によって上下に揺動されるダンプ荷台9が配備された基本構造を備えている。
【0015】
エンジン3はミッションケース11の前端に直結されており、このミッションケース11の後部に静油圧式無段変速装置(HST)を利用した主変速装置12が組み込まれるとともに、ミッションケース11の前部にギヤ変速を行う副変速装置13が組み込まれている。
【0016】
エンジン3からの出力は、主伝動軸14を介して主変速装置12の入力軸15に伝達され、主変速装置12の出力軸16から取出された一定回転方向の変速動力が、第1伝動軸17を介して副変速装置13に伝達される。副変速装置13は、コンスタントメッシュ式に構成されており、第1シフトスリーブ18を前方にシフトすることで前進1速(F1)、第2シフト部材19を後方にシフトすることで前進2速(F2)、第2シフト部材19を前方にシフトすることで前進3速(F3)、第1シフト部材18を後方にシフトすることで後進(R)がそれぞれ得られるように構成されている。第1シフト部材18および第2シフト部材19は、運転部7におけるステアリングハンドル20の横脇に配備された変速レバー21(図11参照)にワイヤ連係されており、変速レバー21をH形変速径路に沿って切り換え移動することで前進3段、後進1段の変速操作を行うよう構成されている。
【0017】
副変速装置13から取出された変速動力は、第2伝動軸30を介して後部デフ装置31に伝達された後、左右の後輪2に分岐伝達される。副変速装置13から出力された変速動力の一部は中間伝動軸32を経て前輪駆動軸33に分岐伝達された後、伝動軸34,35を介して前部デフ装置36に伝達され、ここで左右に分岐されて前輪1に伝達されるようになっている。前輪駆動軸33にはギヤシフトによって動力の断続を行う前輪駆動クラッチ37が装備されており、前輪駆動クラッチ37を入れることで前輪1および後輪2を駆動しての四輪駆動走行モードが現出され、前輪駆動クラッチ7を切ることで後輪2のみを駆動する2輪駆動走行モードが現出されるようになっている。なお、前輪駆動クラッチ37は前記変速レバー21の側脇に配備された走行モード選択レバー22によって切換え操作されるようになっている。
【0018】
前輪1への伝動系、および、後輪2への伝動系にはそれぞれ多板式のブレーキ38,39が装備されている。図9に示すように、前輪用のブレーキ38は、内装されたピストン(図示せず)を油圧操作で変位させることで摩擦板群の圧接操作を行うよう構成されている。後輪用のブレーキ39はブレーキ操作レバー40を操作シリンダ41によって揺動操作して、内装されたカム(図示せず)を回動することで摩擦板群の圧接操作を行うよう構成されている。前輪用のブレーキ38および操作シリンダ41は、運転部7の足元に配備されたブレーキペダル42によって操作されるマスターシリンダ43に配管接続されており、ブレーキペダル42を踏み込んでマスターシリンダ43から圧油を送出することで、前輪用のブレーキ38が操作油圧に応じて制動作動するとともに、操作シリンダ41が退入作動して後輪用のブレーキ39が操作油圧に応じて制動作動し、ブレーキペダル42の踏み込みを解除することで操作油圧が消滅して各ブレーキ38,39が制動解除状態に復帰するよう構成されている。
【0019】
なお、前記ブレーキ操作レバー40は運転部7に備えられた駐車レバー44にワイヤ連係されており、駐車レバー44を「駐車」位置に操作保持することで、左右の後輪2のブレーキ39のみを制動しての駐車が行われるようになっている。
【0020】
図5に示すように、前記主変速装置12はミッションケース11の後端部に一体形成された変速ハウジング50、この変速ハウジング50の後端に連結されるポートブロック51、変速ハウジング50内に組み込まれた油圧ポンプPと主油圧モータM、ポートブロック41の外側に装着された副油圧モータSMを備えている。
【0021】
油圧ポンプPはアキシャルプランジャ式の可変容量型ポンプに、主油圧モータMはアキシャルプランジャ式の定変容量型モータに、副油圧モータSMはアキシャルプランジャ式の可変容量型ポンプに構成されており、主・副両油圧モータM,SMに共通のモータ軸がこの主変速装置12の出力軸16となっている。
【0022】
図8の油圧回路図に示すように、主変速装置12における油圧ポンプPの斜板52は、後述するように、ブレーキペダル42と並んで配備された加速ペダル53に油圧サーボ機構54を介して連係されている。加速ペダル53の踏込みを解除した状態では、図5に示すように、斜板52は中立(斜板角度0°)に復帰維持されて圧油の吐出が停止されて走行停止状態がもたらされ、加速ペダル53を踏込むに連れて斜板52の角度が大きくなって吐出量が多くなり、出力軸16の回転速度が速くなる。
【0023】
油圧ポンプPと主・副両油圧モータM,SMはポートブロック51の内部に形成された一対の変速用油路a,bで連通接続されている。一方の変速用油路aは油圧ポンプPからの圧油が主・副両油圧モータM,SMに供給されるので常に高圧側となり、他方の変速用油路bは戻り用となるので常に低圧側となる。両変速用油路a,bには、漏洩した油を補充するためのチャージ油路cが接続されており、エンジン動力によって駆動されるチャージポンプCPからの圧油が供給油路eを介してチャージ油路cに供給されるようになっている。チャージ油路cに補充されるチャージ油の圧(チャージ圧)はリリーフ弁55によって設定値に維持されている。
【0024】
油圧サーボ機構54は以下のように構成されている。図8に示すように、加速ペダル53がサーボバルブ56に機械的に連動連結されるとともに、サーボバルブ56がサーボシリンダ57に連通接続されている。サーボシリンダ57が油圧ポンプPの斜板操作部に連動連結されるとともに、サーボシリンダ57の変位がフィードバック機構58によってサーボバルブ56にフィードバックされるように構成されており、加速ペダル53の踏み込み位置に対応して油圧ポンプPの斜板52が操作されるようになっている。油圧サーボ機構54の一次側油路fはチャージ油供給用の油路eに接続されており、油圧サーボ機構54のシステム圧がチャージ圧と同一となっている。
【0025】
副油圧モータSMの斜板58は、制御ピストン59の先端と、復帰バネ60によって前方に付勢された復帰ピストン61とで前後から挟持されており、図5に示すように、制御ピストン59が前方移動限界まで後退している時、副油圧モータSMにおける斜板58の角度が中立(斜板角度0°)となり、制御ピストン59が復帰バネ60に抗して後方に進出するに連れて斜板58の角度が大きくなって副油圧モータSMの容量が増大するよう構成されている。復帰バネ60は初期圧縮をかけて組み込んであり、斜板58が予め設定されたバネ荷重で中立側に付勢されている。
【0026】
制御ピストン59は、油圧ポンプPからの圧油を主・副両油圧モータM,SMに供給する高圧側の変速用油路aに制御用油路hを介して接続されており、変速用油路aの圧力と復帰バネ60のバネ力とが均衡したところで斜板58の角度が安定するようになっている。以下に制御ピストン59を利用しての自動変速制御作動について説明する。
【0027】
加速ペダル53を踏込むと、油圧ポンプPにおける斜板52の角度が大きくなり、斜板角度に応じた量の圧油が吐出されて主油圧モータMおよび副油圧モータSMに供給される。この場合、走行負荷が設定以下の範囲にあって変速用油路aおよび制御用油路hの圧が設定以下であると、制御用油路hの圧を受ける制御ピストン59の進出力よりも復帰バネ60の初期バネ力の方が大きいものとなり、図6に示すように、副油圧モータSMの斜板58は中立(斜板角度0°)に維持され、油圧ポンプPからの圧油の全量が主油圧モータMに供給され、出力軸16は主油圧モータMのみによって駆動されることになる。
【0028】
走行負荷が設定範囲を越えて圧油供給油路aおよび制御用油路hの圧が設定値を上回ると、制御用油路hの圧を受ける制御ピストン59の進出力が復帰バネ60の初期バネ力より大きくなって、図7に示すように、副油圧モータSMの斜板58の角度が大きくなって副油圧モータSMにモータ容量が発生し、油圧ポンプPからの圧油が主油圧モータMと副油圧モータSMとに供給される。つまり、走行負荷が設定範囲を越えて大きくなると、自動的にモータ側の全容量が大きくなって出力軸32が減速駆動され、出力トルクが高められる。
【0029】
走行負荷の増大に伴って副油圧モータSMの斜板角度が最大になった後、更に走行負荷が高まると、変速用油路aの圧が更に高いもとのとなる。ここで、変速用油路aの圧力は油圧ポンプPの斜板52を中立側に押し戻す反力として作用しており、通常負荷時には、この反力は油圧サーボ機構54におけるサーボシリンダ57で支持されているのであるが、上記のように変速用油路aの圧力が特に高くなって斜板52にかかる油圧反力が大きくなると、チャージ圧と同一の低圧のシステム圧で作動するサーボシリンダ57で斜板角度を維持することができなくなり、斜板52は油圧反力によて自動的に斜板角度が減少する方向、つまり、減速側に強制変位させられ、変速用油路aの圧が高められて出力トルクが増大されるのである。
【0030】
なお、詳細な構造の説明は省略するが、主変速装置12を操作する加速ペダル53は、エンジン3の回転速度を変更する調速機構(図示せず)にも連動連結されてアクセルペダルとしての機能をも備えており、加速ペダル53を踏み込まない走行停止状態ではエンジン3はアイドリング回転速度にあり、加速ペダル53を踏み込んで走行速度を増大するに連れてエンジン回転速度が高められるようになっている。
【0031】
図8の油圧回路図に示されるように、主変速装置12における変速用油路a,bの間にはバイパス油gが設けられるとともに、このバイパス油路gを開閉する弁機構65が介在されている。
【0032】
前記弁機構65は、直線スライド式の一対の開閉スプール66,67をバイパス油路gに対して直列に配備して構成されている。図10に示すように、両開閉スプール66,67はポートブロック51に組み込まれて、それぞれ内装した復帰バネ68,69によって閉路位置にスライド付勢され、縦軸心周りに回動される操作レバー70,71によってそれぞれ独立してスライド操作されるようになっている。
【0033】
一対の開閉スプール66,67のうち、低圧の変速用油路b側に位置する開閉スプール66の操作レバー70が、一方の後輪用ブレーキ39のブレーキ操作レバー40に連係バネ72を介して連動連結されている。ブレーキペダル42を踏み込んで制動をかけることに連動して開閉スプール66が復帰バネ68に抗して押し込み変位されて、スプール外周の溝66aがバイパス油路gに臨む開路位置に操作され、ブレーキペダル42の踏み込みを解除することで開閉スプール66が閉路位置に復帰するよう構成されている。この場合、開閉スプール66には変速用油路bからの圧がラジアル荷重として作用するが、変速用油路bは戻り側の低圧油路であるために大きいラジアル荷重が発生することはなく、開閉スプール66は摺動抵抗の少ない状態でスライド変位する。
【0034】
一対の開閉スプール66,67のうち、高圧の変速用油路a側に位置する他方の開閉スプール67は、運転部7において変速レバー21の近くに配備された操作ノブ73(操作具)に操作ワイヤ74を介して連係されており、操作ノブ73を引いて操作ワイヤ74を引き操作することで、任意に開閉スプール67を復帰バネ69に抗して押し込み変位させ、スプール外周の溝67aがバイパス油路gに臨む開路位置に操作することができるようになっている。
【0035】
本発明に係る走行用伝動構造は以上のように構成されており、変速レバー21で副変速装置13を操作して前進3段、後進1段のいずれかを選択した状態で、加速ペダル53を踏み込み調節することで任意の変速および加減速を行うことができる。
【0036】
変速レバー21を操作する場合には、第1シフトスリーブ18および第2シフトスリーブ19の切換えシフトを円滑に行うために、加速ペダル53を踏んでいた足をブレーキペダル42に踏み替え、主変速装置12を中立復帰させながら走行制動をかけることになるが、走行条件によっては主変速装置12の中立復帰が充分になされていない状態で副変速装置13を操作することもあり、このような場合には、主変速装置12の出力軸16からトルクが発生しているので、第1シフトスリーブ18および第2シフトスリーブ19の切換えシフトが円滑に行いにくい状態となる。そこで、このような場合には、操作ノブ73を引くことで開閉スプール67を開いてバイパス油路gを開放し、変速用油路aの圧を変速用油路bに逃がして出力軸16からのトルク発生を無くし、第1シフトスリーブ18および第2シフトスリーブ19を入力トルクのかからない状態で円滑に切換えシフトすることができるのである。
【0037】
〔他の実施例〕
【0038】
(1)上記実施例では、2つの操作が同時に行われた時にのみバイパス油路gが開路されるようにするために、弁機構65に一対の開閉スプール66,67を直列に配備して、両開閉スプール66,67が開路されることでバイパス油路gが開路されるように構成しているが、単一の開閉スプールをブレーキペダル(ブレーキ操作具)42と、操作ノブ(人為操作具)73にそれぞれ連動連結し、ブレーキペダル42と操作ノブ73のそれぞれの操作で開閉スプールが半ストロークづつ操作されるようにして、ブレーキペダル42と操作ノブ73が共に操作された時のみバイパス油路gが開路されるように構成して実施することもできる。
【0039】
(2)上記実施例では、主変速装置12で一定回転方向の無段変速を行い、副変速装置13で前後進の切換えを含む複数段の変速を行うようにしているが、主変速装置12で前後進の切換えと無段変速を行い、副変速装置13でさらに複数段の変速を行う仕様で実施することもできる。
【0040】
(3)走行停止用のブレーキ38,39を運転部7に配備したブレーキレバー(ブレーキ操作具42)で制動操作するように構成するもよい。
【0041】
(4)前記弁機構65における他方の開閉スプール67を任意に開閉操作する人為操作具としては、上記のように操作ノブ73を利用する他に、ブレーキペダル42および加速ペダル53を踏み込み操作することのない左足で操作される操作ペダルを利用することもできる。
【0042】
(5)副変速装置13は、変速を円滑に行いやすいコンスタントメッシュ式あるいはシンクロメッシュ式が好ましいが、ギヤ咬合を選択する単純なギヤシフト式の副変速装置を装備したものに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】作業車全体の側面図
【図2】走行系の平面図
【図3】走行用の伝動系統図
【図4】伝動構造の縦断側面図
【図5】中立停止状態における主変速装置の縦断側面図
【図6】通常負荷での走行状態における主変速装置の縦断側面図
【図7】高負荷での走行状態における主変速装置の縦断側面図
【図8】主変速装置の油圧回路図
【図9】ブレーキ操作系の連係図
【図10】弁機構の断面図
【図11】変速レバー、走行モード選択レバー及び操作ノブの付近の斜視図
【符号の説明】
【0044】
7 運転部
12 主変速装置
13 副変速装置
39 ブレーキ
42 ブレーキ操作具(ブレーキペダル)
65 弁機構
66 開閉スプール
67 開閉スプール
73 人為操作具
P 油圧ポンプ
M 油圧モータ
a 変速用油路
b 変速用油路
g バイパス油路




 

 


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