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発明の名称 ポンプ装置及びポンプゲート装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−231748(P2007−231748A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−51410(P2006−51410)
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
代理人 【識別番号】100107478
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 薫
発明者 橋本 靖志 / 原 裕紀 / 西村 弘一
要約 課題
布状異物や長尺異物の絡み付き現象が殆ど発生することのないポンプ装置及びポンプゲート装置を提供する。

解決手段
羽根ボス18aに取付けられ、翼18bの吸込み側前縁18cが後退翼となるように形成されるポンプ装置11の羽根車であって、前記羽根ボス18aと前記翼18b基端側の接合部に形成されるボスライン18dの入口点Aから出口点Bまでの翼18b面に沿った最短距離Lと、前記入口点Aからチップラインへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁18cの任意の点A1,A2,・・・,An−1,Anに対して、各点A1,A2,・・・,An−1,Anから前記出口点Bまでの前記翼18b面に沿った最短距離L1,L2,・・・,Ln−1,Lnが、L≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnとなる関係を満たすように前記前縁18cが形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
羽根ボスに取付けられ、翼の吸込み側前縁が後退翼となるように形成される羽根車を備えたポンプ装置であって、
前記羽根ボスと前記翼基端側の接合部に形成されるボスラインの入口点Aから出口点Bまでの翼面に沿った最短距離Lと、前記入口点Aからチップラインへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁の任意の点A1,A2,・・・,An−1,Anに対して、各点A1,A2,・・・,An−1,Anから前記出口点Bまでの前記翼面に沿った最短距離L1,L2,・・・,Ln−1,Lnが、L≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnとなる関係を満たすように前記前縁が形成されている羽根車を備えたポンプ装置。
【請求項2】
前記羽根車は主軸の回転軸心から前記前縁基端側及び前記前縁他端側を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度が90度以下に設定されている請求項1記載のポンプ装置。
【請求項3】
前記羽根車は主軸の回転軸心から前記前縁基端側及び前記前縁他端側を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度が60度以下に設定されている請求項2記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記チップラインに対向するケーシングまたはケーシングライナの内周面に、前記羽根車の上流側から下流側に異物を通過させる溝を設けてある請求項1から請求項3の何れかに記載のポンプ装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れかに記載のポンプ装置を開閉自在な止水ゲート扉体に取付けたことを特徴とするポンプゲート装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水路境界部に設置される開閉自在な止水ゲート扉体に取り付けられる軸流ポンプや、貯水池の排水等に使用されるコラム形の軸流ポンプや斜流ポンプ等に関し、詳しくは、羽根ボスに取付けられ、翼の吸込み側前縁が後退翼となるように形成される羽根車を備えたポンプ装置及びポンプゲート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のポンプ装置に利用される羽根車の翼前縁は、羽根車内の流れを均一化し、高いポンプ性能を実現するために、回転中心軸からの径が大きい位置ほど流れの前流側に位置する前進翼形状が採用されていた。
【0003】
しかし、水に含まれる異物、特に布状異物や繊維等の長尺状の異物が翼前縁に絡み付くと、異物を外周方向に向かって移動させようとする羽根車の回転に伴う遠心力に対して翼前縁がその移動を阻害するため、翼に絡み付く布状異物や長尺状の異物の集積により羽根車内が閉塞するという問題があったため、特許文献1には、回転中心軸からの径が大きい位置ほど流れの後流側に位置する後退翼形状を採用する技術が提案されていた。
【0004】
【特許文献1】特開2003−129996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来の後退翼形状を採用するポンプ装置の羽根車であっても、布状異物や長尺状の異物の絡み付きを確実に解消できるものではなく、現実には異物の絡み付きによるメンテナンスを余儀なくされていた。
【0006】
本発明者は、上述の問題点に鑑み、鋭意試行錯誤を行なうことにより、布状異物や長尺異物の絡み付き現象が殆ど発生しない後退翼の条件を見出すに到った。
【0007】
本発明の目的は、布状異物や長尺異物の絡み付き現象が殆ど発生することの無いポンプ装置及びポンプゲート装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明によるポンプ装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、羽根ボスに取付けられ、翼の吸込み側前縁が後退翼となるように形成される羽根車を備えたポンプ装置であって、前記羽根ボスと前記翼基端側の接合部に形成されるボスラインの入口点Aから出口点Bまでの翼面に沿った最短距離Lと、前記入口点Aからチップラインへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁の任意の点A1,A2,・・・,An−1,Anに対して、各点A1,A2,・・・,An−1,Anから前記出口点Bまでの前記翼面に沿った最短距離L1,L2,・・・,Ln−1,Lnが、L≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnとなる関係を満たすように前記前縁が形成されている羽根車を備えた点にある。
【0009】
上述の構成によると、前記ポンプ装置の効率を損なうことなく稼動させることができ、前記ポンプ装置内に流入した布状異物や長尺異物が翼の吸込み側前縁に絡み付いた場合であっても、前記羽根車による水の流動方向への流れの作用と回転による遠心力の作用で前記前縁に沿ってチップライン側に円滑に移動して前記羽根車とケーシングの隙間から流出するため、前記羽根車に巻き付いた布状異物や長尺異物を除去するための前記ポンプ装置の稼動の停止というような事態を招く虞を大きく低減させ、前記ポンプ装置の稼働率を向上させることができるようになる。
【0010】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記羽根車は主軸の回転軸心から前記前縁基端側及び前記前縁他端側を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度が90度以下に設定されている点にある。
【0011】
第一の特徴構成で示した最短距離の関係がL≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnとなるように構成すれば、それだけ布状異物や長尺異物の絡み付きの発生が少なくなるのであるが、それにより主軸の回転軸心から前縁基端側及び前縁他端側を結ぶラインのなす角度が大きくなり、翼根に大きなねじりモーメントが発生することとなり、破損し易くなるという問題が生じるという問題がある。そのため、前記角度を90度以下とすることにより、所定の強度を確保しながら布状異物や長尺異物の絡み付きを効果的に排除することができるようになるのである。尚、下限は0度より大であることはいうまでもない。
【0012】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第二特徴構成に加えて、前記羽根車は主軸の回転軸心から前記前縁基端側及び前記前縁他端側を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度が60度以下に設定されている点にある。
【0013】
第一の特徴構成で示した最短距離の関係がL≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnとなるように構成すれば、それだけ布状異物や長尺異物の絡み付きの発生が少なくなるのであるが、それにより主軸の回転軸心から前縁基端側及び前縁他端側を結ぶラインのなす角度が大きくなり、翼根に大きなねじりモーメントが発生することとなり、破損し易くなるという問題が生じるばかりか、ポンプ効率が下がるという問題がある。そのため、前記角度を60度以下とすることにより、所定の強度及び所定のポンプ効率を確保しながら布状異物や長尺異物の絡み付きを効果的に排除することができるようになるのである。さらには50度以下に設定することが好ましい。尚、下限は0度より大であることはいうまでもない。
【0014】
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述した第一から第三の何れかの特徴構成に加え、前記チップラインに対向するケーシングまたはケーシングライナの内周面に、前記羽根車の上流側から下流側に異物を通過させる溝を設けてある点にある。
【0015】
前記ケーシングまたはケーシングライナに溝を設けることにより、前記羽根車の翼に絡み付いた布状異物や長尺異物が羽根車とケーシングの隙間から流出できずに噛み込んだ時であっても、前記羽根車の回転に伴なって異物が前記溝に導かれ、その溝を通過して下流側に排出されるようになる。よって、羽根車とケーシングとの隙間に異物が噛み込むことによる運転の停止という事態を招くことなくポンプ装置を安定稼働させることができるようになる。
【0016】
本発明によるポンプゲート装置の第一の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第四の何れかの特徴構成を備えたポンプ装置を開閉自在な止水ゲート扉体に取付けた点にある。
【0017】
上述の構成によると、羽根車とケーシングとの隙間に異物が噛み込むことによる運転の停止という事態を招くことなくポンプゲート装置を安定稼働させることができるようになる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明した通り、本発明によれば、布状異物や長尺異物の絡み付き現象が殆ど発生することのないポンプ装置及びポンプゲート装置を提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明によるポンプゲートの実施の形態を説明する。図3に示すように、第一水路1(例えば支流河川)と第二水路2(例えば本流河川)の合流地点である境界部にポンプゲート3が設置されている。図1から図3に示すように、前記ポンプゲート3は、境界部に立設された水門柱4(4b)と水路の底部に横設された床部材4cと昇降機構7を支承するコンクリート製床盤4(4a)に、鋼板製の止水ゲート扉体6が昇降機構7により開閉操作自在に支持されている。
【0020】
前記昇降機構7は、継手7bを介して前記止水ゲート扉体6に固定された一対のラック棒7aと、前記水門柱4(4a)の上部に配置されたギヤボックス7c内のピニオンギヤを正転または逆転駆動する電動モータ7fと、手動操作ハンドル7dと、一方のギヤボックス7c側に駆動連結された前記電動モータ7fにより他方のギヤボックス7c側を連動して駆動する駆動連結機構7e等を備えて構成され、電動モータ7fまたは手動操作ハンドル7dによりピニオンギヤを回動させてラック棒7aに支持された前記止水ゲート扉体6を昇降作動可能に構成されている。
【0021】
前記止水ゲート扉体6の中央部には、両水路1、2間を連通させる左右一対の貫通孔が形成され、夫々の貫通孔には、前記止水ゲート扉体6が下降した止水姿勢において前記第一水路1から前記第二水路2に排水するポンプ装置11が設置されている。
【0022】
前記ポンプ装置11は、図4に示すように、軸心が水平姿勢となるように設置され、内部空間が吐出流路となる断面が円形の筒状のポンプケーシング20と、前記ポンプケーシング20に軸心が一致するように収容され、周方向に離間配置された複数枚の案内羽根19を介して支持されたモータ本体部16と、前記モータ本体部16から突出した主軸17の先端部に装着された羽根車18とを備えて構成してある。
【0023】
前記ポンプケーシング20の一端側には吸込みカバー22がフランジ接続され、他端側には前記吐出流路を閉塞可能なフラップ弁機構12がフランジ接続されている。
【0024】
前記吸込みカバー22は、断面円形の筒状体でなり、低水位まで安定して吸込み可能なように、ラッパ管状に拡径形成された先端開口部22aが前記ポンプケーシング20の軸心に対して斜め下方姿勢となるように湾曲形成されている。前記吸込みカバー22の内周部のうち、前記羽根車18との対向面には、前記吸込みカバー22より硬質金属でなるリング状のケーシングライナ21が設けられている。
【0025】
前記フラップ弁機構12は、一端側が前記ポンプケーシング20とフランジ接続される筒状部12aの他端側に水平軸心12P周りに揺動可能に軸支された弁体12bを備えて構成され、前記ポンプ装置11の作動時には前記吸込みカバー22から吸込まれた水の吐出し圧力により開放姿勢に揺動し、前記ポンプ装置11の停止時には自重により閉塞姿勢に揺動して逆流を防止する。前記筒状部12a端部には前記弁体12bが開放姿勢にあるのか閉塞姿勢にあるのかを検出するべく、前記弁体12bの内側下部に設けられた突起12dにより接点が作動するスイッチ12cが設けられている。
【0026】
前記モータ本体部16は、前記羽根車18側にメカニカルシール26を具備したオイル室16aを備えると共に、ケーシング吐出口20a方向に浸水溜まり室16b、第一モータ室16c、第二モータ室16dを順次備え、前記第一モータ室16cと前記第二モータ室16dの間に電動モータMが配置されている。
【0027】
そして、前記オイル室16a及び前記浸水溜まり室16bの下端部には、外部に連通する下向きのオイル抜流路28a及び水抜流路28bがそれぞれ形成されると共に、オイル抜流路28a及び水抜流路28bの下端部にオイルドレンプラグ30、点検プラグとしての浸入水ドレンプラグ31がそれぞれ着脱自在に装着されている。
【0028】
また、前記ポンプケーシング20には、前記電動モータMへの給電線PLや前記スイッチ12cの信号線等を保護するケーブル保護ゴム32が支持され、前記ケーブル保護ゴム32を経由した給電線PL等が前記案内羽根19の一部に形成されたケーブル導入管33を介して前記第一モータ室16cに導かれている。
【0029】
前記羽根車18は、主軸17に回転自在に取り付けられた羽根ボス18aと、前記羽根ボス18aにボルト締着された4枚の翼18bでなり、図5(a)から(d)に示すように、翼18bの吸込み側前縁18cが後退翼となるように形成されている。
【0030】
前記羽根ボス18aと前記翼基端側の接合部に形成されるボスライン18dの入口点Aから出口点Bまでの翼18b面に沿った最短距離Lと、前記入口点Aからチップライン18eへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁18cの任意の点A1,A2,・・・,A9,A10に対して、各点A1,A2,・・・,A9,A10から前記出口点Bまでの前記翼18b面に沿った最短距離L1,L2,・・・,L9,L10が、L=L1=L2=・・・=L9=L10となる関係を満たし、さらに、前記主軸17の回転軸心Pから前記前縁基端側A及び前記前縁他端側A10を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度θが45度となるよう構成されている。L=L1=L2=・・・=L9=L10となるよう構成することで、前記θの値が比較的小さくなり、ポンプ効率も比較的高い値を維持することができる。ここに、チップラインとは前記翼18bのうちケーシング(吸込みカバー22)またはケーシングライナ21に対向する縁部をいう。
【0031】
つまり、前記ポンプ装置11内に流入した布状異物や長尺異物が前記翼18bの吸込み側前縁18cに絡み付いた場合であっても、前記羽根車18による水の流動方向への流れの作用と回転による遠心力の作用で前記前縁18cに沿ってチップライン18e側に円滑に移動して前記羽根車18と前記ケーシングライナ21の隙間から流出するように構成されている。
【0032】
ここで、前記入口点Aからチップライン18eへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁18cの任意の点として、A1からA10までの10点について、L=L1=L2=・・・=L9=L10の関係が満たされる場合を説明したが、前記入口点Aからチップライン18eへ径方向に遠ざかる順番となる前記前縁18cの任意の点として、A1からAnまでのn点(nは整数)について、L≧L1≧L2≧・・・≧Ln−1≧Lnの関係が満たされるように構成されていればよく、各点A1,A2,・・・,An−1,Anから前記出口点Bまでの前記翼面に沿った最短距離L1,L2,・・・,Ln−1,Lnの値は上述の関係を満たす限りに置いて特に制限されるものではなく、設計される羽根車18の回転半径に応じて適宜設定することが可能である。
【0033】
但し、前記主軸17の回転軸心から前記前縁18cの基端側及び前記前縁18cの他端側を結ぶ径方向に沿ったラインのなす角度θは90度以下とすることが好ましく、それより大きくすると翼根に大きなねじりモーメントが発生することとなり、破損し易くなるという問題が生じ、また、ポンプ効率が下がるという問題がある。そのため、前記角度を90度以下とすることにより、所定の強度及び所定のポンプ効率を確保しながら布状異物や長尺異物の絡み付きを効果的に排除することができるようになるのである。尚、強度上の観点を主とすれば、90度以下が好ましいく、効率をも考慮すると60度以下、さらには50度以下に設定することが好ましい。尚、下限は0度より大であることはいうまでもない。
【0034】
さらに、図4に示すように、前記ケーシングライナ21と前記チップラインとは数mmの間隙が設けられ、異物の通過を許容しながらもポンプ効率の低下を招くことの無いように構成されているが、さらに前記ケーシングライナ21の内周面に、前記羽根車18の上流側から下流側に至り、主軸17に平行な方向に幅20mm、深さ3.5mmの溝21aが、前記ケーシングライナ21の内周円を等分割するように3箇所設けられている。
【0035】
これにより、前記吸込みカバー22から吸込まれる水に含まれる布状異物や長尺の異物が前記羽根車18に絡んだ場合に、前記前縁18cに沿って径方向に移動した異物が前記間隙に挟まったときであっても、前記ケーシングライナ21に設けられた溝21aを通り、前記羽根車18を通過するように構成されている。
【実施例1】
【0036】
上述の構成の後退翼の羽根車を備えた呼び口径300mmのポンプ装置(ケーシングライナ21に溝あり)、上述の構成の後退翼の羽根車を備えた呼び口径300mmのポンプ装置(ケーシングライナ21に溝なし)及び後退翼形状を備えない通常の前進翼形状の羽根車を備えた呼び口径300mmのポンプ装置(ケーシングライナ21に溝なし)を用いて、ポンプ装置の運転中に異物としてビニール:250×350mm/3g,カーテンテープ50×1000mm/14g,トラロープ:Φ12×1000mm/45gまたはハンドタオル:340×340mm/34gを投入した場合の羽根車の通過率を表1に示す。
【0037】
表1より、ケーシングライナに溝を設け、後退翼の羽根車を備えたポンプ装置はほぼ布状異物や長尺異物を通過させることが実証された。また、ケーシングライナに溝を設けていない場合においても、後退翼の羽根車を備えたポンプ装置は前進翼形状の羽根車を備えたポンプ装置より長尺異物の通過率が上昇することが実証された。
【0038】
【表1】



【実施例2】
【0039】
上述のポンプ装置11において、前記主軸17の回転軸心Pから前記前縁基端側A及び前記前縁他端側A10を結ぶ径方向に沿ったラインからなる角度(後退角)が45度となるよう構成されている図5及び図6(a)に示す後退翼と、前記主軸17の回転軸心Pから前記前縁基端側A及び前記前縁他端側A10を結ぶ径方向に沿ったラインからなる角度(後退角)が40度となるよう構成されている図6(b)に示す後退翼を用いて、ハンドタオル:340×340mm/34gを投入した後に、インバータでポンプ装置を駆動し、徐徐に回転数を上げた場合の羽根車通過率を表2に示す。
【0040】
前記主軸17の回転軸心Pから前記前縁基端側A及び前記前縁他端側A10を結ぶ径方向に沿ったラインからなる角度(後退角)を40度とした後退翼は、ボスライン18dの入口点Aから出口点Bまでの翼18b面に沿った最短距離Lと、前記前縁18cの任意の点A1,A2,・・・,A9,A10に対して、各点A1,A2,・・・,A9,A10から前記出口点Bまでの前記翼18b面に沿った最短距離L1,L2,・・・,L9,L10が、L≧L1≧L2≧・・・≧L9≧L10となる関係を満たしていない。前記主軸17の回転軸心Pから前記前縁基端側A及び前記前縁他端側A10を結ぶ径方向に沿ったラインからなる角度(後退角)を45度とした後退翼は上述のL≧L1≧L2≧・・・≧L9≧L10となる関係を満たしており、表2から明らかなように、異物をより通過させることが実証された。
【0041】
【表2】



【0042】
以下に別実施形態を説明する。上述の実施形態ではケーシングライナ21の内周面に溝21aを設ける構成を説明したが、ケーシングライナ21を設けないケーシング20の場合、前記溝21aはケーシング20の内周面に、前記羽根車18の回転により発生する流動方向に沿って形成されるものであってもよい。さらに、溝の形状および個数等は特に限定されるものでなく、所期の効果を奏する範囲において適宜設計されるものである。
【0043】
上述の実施形態では、ケーシングライナ21の内周面に溝21aを設ける構成を説明したが、溝は必須のものではなく、本発明によれば、必ずしも溝21aを設けなくとも一定の効果が得られる。
【0044】
上述した実施形態では、本発明をチップラインがポンプの回転軸心と平行な軸流ポンプに適用した場合を説明したが、本発明によるポンプ装置の羽根車は、チップラインがポンプの回転軸心と角度を持った斜流ポンプに適用することも可能である。
【0045】
上述した実施形態では、羽根車は4枚の翼で構成されるものを説明したが、翼の枚数は特に限定されるものではなく、所期の効果を奏する範囲において、適宜設計されるものである。
【0046】
上述した実施形態では、本発明によるポンプ装置の羽根車をポンプゲートの横軸ポンプ装置に適用したものを説明したが、コラム形のポンプ装置のように貯水池から揚水する縦軸のポンプ装置に適用することも可能である。さらに、本発明による羽根車は軸流羽根車に限定されるものではなく、斜流羽根車であってもよい。
【0047】
上述した実施形態で説明した各部の具体的構造、材質、寸法等は、特に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜設計されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明によるポンプゲートの正面図
【図2】本発明によるポンプゲートの正面図
【図3】(a)本発明によるポンプゲートの上面図、(b)本発明によるポンプゲートの要部平断面図
【図4】本発明によるポンプ装置断面図
【図5】(a)本発明によるポンプ装置における羽根車の斜視図、(b)本発明によるポンプ装置における羽根車の翼の要部斜視図、(c)本発明によるポンプ装置における羽根車の翼の平面図、(d)本発明によるポンプ装置における羽根車の翼の子午面形状説明図
【図6】(a)は本発明による後退翼の説明図、(b)は本発明による後退翼の特徴を備えていない後退翼の説明図
【符号の説明】
【0049】
1:第一水路
2:第二水路
3:ポンプゲート
4:ゲート
4a:水門柱
4b:床部材
4コンクリート製床盤
6:止水ゲート扉体
7:昇降機構
7a:ラック棒
7b: 電動モータ
7c:ギヤボックス
7d:手動操作ハンドル
7e:駆動連結機構
11:ポンプ装置
12:フラップ弁
15:吸込管
16:モータ本体部
16a:オイル室
16b:浸水留まり室
16c:モータ室1
16d:モータ室2
17:主軸
18:羽根車
18a:羽根ボス
18b:翼
18c:前縁
18d:ボスライン
18e:チップライン
19:案内羽根
20:ケーシング
20a:ケーシング吐出口
21:ケーシングライナ
21a:溝
22:吸込みカバー
22a:吸込みカバー吸込口
22b:吸込みカバー吐出口
26:メカニカルシール
28a:オイル抜流路
28b:水抜流路
30:オイルドレンプラグ
31:浸水ドレンプラグ
32:ケーブル保護ゴム
33:ケーブル導入管





 

 


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