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発明の名称 ポンプ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−146776(P2007−146776A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−343687(P2005−343687)
出願日 平成17年11月29日(2005.11.29)
代理人 【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
発明者 上甲 美喜男
要約 課題
軸受点数を削減した簡素化した構造でありながら、軸受を確実に保護できる信頼性の高い軸受構造を備えたポンプ装置を提供する。

解決手段
ポンプ装置としての立軸ポンプ1は、垂直方向の主軸2と、主軸2の下方に取りつけた斜流羽根車3と、羽根車3の回転により送出された液体を吐出するためのケーシング8と、このケーシング8における吐出しボウル5の内周側筒体5aに固定されて主軸2を支持する下部軸受(セラミックス軸受)9とを備えている。そして、羽根車3の主板裏面に環状の突出部23を設け、この突出部23と対向する変位拘束面22を下部軸受支持部材20における環状部20bの外周に設けて、主軸2に所定範囲を超えるラジアル方向荷重が作用した際に突出部23と変位拘束面22が接触するように配置してある。
特許請求の範囲
【請求項1】
主軸と、主軸に取りつけた羽根車と、羽根車の回転により送出された液体を吐出するためのケーシングと、このケーシング内の羽根車近傍に固定されて主軸を支持するセラミックス軸受とを備えたポンプ装置であって、
前記羽根車の主板裏面に突出部を設け、この突出部と対向する変位拘束面をケーシングに設けるとともに、突出部の変位拘束面と対向する面と変位拘束面の少なくともいずれか一方は連続した回転面をなし、前記主軸に所定範囲を超えるラジアル方向荷重が作用した際に突出部と変位拘束面が接触するように配置したことを特徴とするポンプ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のポンプ装置において、
変位拘束面と突出部の接触箇所の軸方向の中心位置と前記セラミックス軸受の摺動面の軸方向の中心位置は、主軸に直交する略同一平面上にあることを特徴とするポンプ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のポンプ装置において、
ポンプ装置の羽根車は軸流羽根車または斜流羽根車からなり、前記セラミックス軸受をケーシング内の所定位置に固定する軸受固定部材の外周を回転面として、この回転面を変位拘束面としたことを特徴とするポンプ装置。
【請求項4】
請求項1,請求項2または請求項3に記載のポンプ装置において、
前記セラミックス軸受は、主軸のラジアル方向変位を許容する緩衝機構を備え、突出部と変位拘束面の半径方向隙間は、主軸と軸受の間の半径方向隙間よりも大きく、軸受の緩衝機構が機能する限界の許容半径方向変位と等しいかまたは小さくしてあることを特徴とするポンプ装置。
【請求項5】
請求項4に記載のポンプ装置において、
前記突出部と変位拘束面の間の半径方向隙間寸法を調整する隙間調整手段を設けたことを特徴とするポンプ装置。





発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はポンプ装置に係り、詳しくは、軸受点数を削減した簡素化した構造でありながら、軸受を確実に保護できる信頼性の高い軸受構造を備えたポンプ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、起動時や先行待機運転時では揚水を遮断したドライ運転がなされるポンプ装置の一例として、図6に示す立軸ポンプがある。
【0003】
この立軸ポンプ1は、垂直方向の主軸2と、主軸2の下方に取りつけた羽根車3と、羽根車3を回転自在に収容した吸込みベル4と、吸込みベル4の上側に接続した吐出しボウル5と、吐出しボウル5の上側に接続した揚水管6と、揚水管6の上側に接続した吐出曲管7とを有し、吸込みベル4,吐出しボウル5,揚水管6および吐出曲管7によってケーシング8を構成して、羽根車3の回転により送出された水を吐出曲管7から吐出する。また、主軸2は、羽根車3上方近傍の吐出しボウル5内で下部軸受9により回転自在に支持され、揚水管6内で中間軸受10により回転自在に軸支されているとともに、羽根車3下方近傍の下端部は吸込みベル4内においてボトム軸受11により回転自在に支持されている。そして、水槽12上部のコンクリート製の床13に貫設されているポンプ設置孔14を通し、固定部材15を介して水槽12に懸垂設置される。
【0004】
図6と同様のポンプは特許文献1にも記載されている。この種の立軸ポンプ1は、起動時や先行待機運転時に揚水を遮断したドライ運転がなされる。このため、下部軸受9、中間軸受10およびボトム軸受11には、ドライ運転がなされても優れた摺動特性を発揮できる窒化珪素などのセラミックス材を摺動部に配置したセラミックス軸受が用いられている。
【0005】
セラミックス軸受は、高硬度で耐摩耗性に優れているので、起動時や先行待機運転時などでドライ運転がなされても優れた摺動特性を発揮できる反面、靭性が低く脆い性質を有している。このため、羽根車3に加わるラジアル方向荷重により主軸2に大きいラジアル方向荷重が作用して、主軸2のラジアル方向変位量が大きくなると、セラミックス軸受に過大なラジアル方向荷重が負荷されることになって、セラミックス軸受が破損するおそれを有している。そのため、前記構成の立軸ポンプ1では、羽根車3の上方近傍と下方近傍の2箇所において、下部軸受9とボトム軸受11の2つの軸受によって主軸2を支持することにより、主軸2のラジアル方向荷重を2つの軸受9,11に分散して、これら軸受9,11それぞれの負担を軽減して破損を回避するように構成されている。
【0006】
【特許文献1】特開2002−303285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、図6や特許文献1に記載の立軸ポンプ1は、下部軸受9とボトム軸受11の2つの軸受を必要としているので、軸受点数が多く構造が複雑である難点を有し、それだけメンテナンスも煩雑になる。ここで、軸受点数を削減して構造を簡素化するために、単純にボトム軸受11を省略することが考えられるが、ボトム軸受11を省略すると、主軸2のラジアル方向荷重が下部軸受9に集中して負荷されることになる。したがって、たとえ下部軸受9の摺動部であるセラミックス材の外周に緩衝材を配置して、下部軸受9に緩衝機能をもたせても、この緩衝材による緩衝機能の限界点を超えるラジアル荷重が負荷された場合には、下部軸受9が破損するおそれがあった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、軸受点数を削減した簡素化した構造でありながら、軸受を確実に保護できる信頼性の高い軸受構造を備えたポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のポンプ装置は、主軸と、主軸に取りつけた羽根車と、羽根車の回転により送出された液体を吐出するためのケーシングと、このケーシング内の羽根車近傍に固定されて主軸を支持するセラミックス軸受とを備えたポンプ装置であって、前記羽根車の主板裏面に突出部を設け、この突出部と対向する変位拘束面をケーシングに設けるとともに、突出部の変位拘束面と対向する面と変位拘束面の少なくともいずれか一方は連続した回転面をなし、前記主軸に所定範囲を超えるラジアル方向荷重が作用した際に突出部と変位拘束面が接触するように配置したことを特徴ととするものである。
【0010】
これによれば、羽根車に加わるラジアル方向荷重により主軸にラジアル方向荷重が作用して、主軸がラジアル方向に変位する際、予め、主軸とセラミックス軸受との隙間に対する突出部と変位拘束面との対向間隔を好ましい値に設定しておくことで、所定範囲のラジアル方向荷重は、セラミックス軸受で受け止め、所定範囲を超えるラジアル方向荷重が作用した場合には、突出部と変位拘束面との接触によりその荷重を受け止めることができる。したがって、大きなラジアル方向荷重が羽根車に作用しても、ラジアル方向荷重をセラミックス軸受と変位拘束面に分散できるので、セラミックス軸受の負担を軽減して確実に荷重を保護することができる。また、突出部の変位拘束面と対向する面と変位拘束面の少なくともいずれか一方を連続した回転面とすることによって、主軸のラジアル方向全域(360度)の変位を変位拘束面で容易に受け止めることができる。したがって、主軸が特定のラジアル方向に変位した場合にのみ変位拘束面で受け止められる不都合を解消することができる。
【0011】
また、本発明のポンプ装置は、変位拘束面と突出部の接触箇所の軸方向の中心位置と前記セラミックス軸受の摺動面の軸方向の中心位置を、主軸に直交する略同一平面上に配置することが望ましい。これによると、主軸のラジアル方向変位によりラジアル方向荷重が突出部から変位拘束面を介してケーシングに負荷されても、変位拘束面を形成する部材とケーシングの接合部には曲げモーメントがほとんど作用しないので、それだけ接合部の負担が小さくなって劣化を抑制し耐久性を向上させることができる。
【0012】
さらに、本発明のポンプ装置は、その羽根車を軸流羽根車または斜流羽根車によって構成し、前記セラミックス軸受をケーシング内の所定位置に固定する軸受固定部材の外周を回転面として、この回転面を変位拘束面としたことを特徴とするものである。
【0013】
これによると、羽根車が軸流羽根車または斜流羽根車によって構成されていることで、本発明のポンプ装置を吐出量の大きな立軸ポンプにも適用できる。また、軸受固定部材の外周を回転面として、この回転面を変位拘束面としたことにより、新規な部材追加が不要になり、かつ、軸受固定部材という比較的小さな部品の外周面を加工することになるので、変位拘束面の加工精度を容易に高められ、ポンプ装置の信頼性が向上する。
【0014】
また、本発明のポンプ装置のセラミックス軸受は、主軸のラジアル方向変位を許容する緩衝機構を備え、突出部と変位拘束面の半径方向隙間は、主軸と軸受の間の半径方向隙間よりも大きく、軸受の緩衝機構が機能する限界の許容半径方向変位と等しいかまたは小さくしてあることを特徴とするものである。
【0015】
これによると、羽根車に加わるラジアル方向荷重により主軸にラジアル方向荷重が作用して、主軸がラジアル方向に変位しても、所定範囲内のラジアル方向荷重は緩衝機構で緩衝して受け止め、所定範囲を超えるラジアル方向荷重が作用して、ラジアル方向変位が緩衝機構の許容半径方向変位の限界に達すると、この限界以降のラジアル方向荷重は突出部と変位拘束面との接触により受け止めて、主軸のラジアル方向変位を拘束することができる。したがって、前記限界以降においては、主軸のラジアル方向荷重をセラミックス軸受と変位拘束面に分散できるので、セラミックス軸受の負担を軽減して軸受を確実に保護することができる。
【0016】
さらに、本発明のポンプ装置は、前記突出部と変位拘束面の間の半径方向隙間寸法を調整する隙間調整手段を設けたことを特徴とする。これによると、ポンプ装置の取付け後に、取付け前には想定していなかった前記半径方向隙間寸法の変更調整が必要になった場合でも、前記突出部と変位拘束面の間の半径方向隙間寸法を調整することができ、これによりセラミックス軸受の負担を軽減して軸受を確実に保護することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、前記特許文献1のポンプ装置で使用されているボトム軸受を省略して軸受点数を削減した簡素化した構造でありながら、残る軸受の負担を軽減して確実に軸受を保護することができるのでポンプ装置の信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係るポンプ装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るポンプ装置の実施形態である立軸ポンプの縦断面図、図2は要部を拡大して示す縦断面図である。なお、図6に示す従来の立軸ポンプと同一部分には、同一符号を付して重複する構造および作用の説明は省略する。
【0019】
図1において、立軸ポンプ1の主軸2は、斜流羽根車3(以下、羽根車3という)上方近傍の吐出しボウル5内で下部軸受9により回転自在に支持されるとともに、揚水管6内で中間軸受10により回転自在に軸支されており、羽根車3のボス部3a下端を主軸2の下端と面一にして、主軸2の端部に下からねじ込んだ止め具16を用いて羽根車3を主軸2に取付けている。また、下部軸受9と中間軸受10はセラミックス軸受によって構成されている。
【0020】
下部軸受9を構成しているセラミックス軸受は、たとえば、図3に示すように、窒化珪素などのセラミックス材を摺動部17として筒状またはセグメント構造で内周に配置し、この摺動部17と金属製の筒状シェル材18との間にゴムなどの弾性材料からなる筒状の緩衝材19を介在させ、この筒状の緩衝材19によって摺動部17を保持したものである。このように、下部軸受9と中間軸受10をセラミックス軸受によって構成することで、起動時や先行待機運転時において揚水を遮断したドライ運転がなされても、優れた摺動特性を発揮できるので、立軸ポンプ1として適用することができる。なお緩衝材としてゴムに代えて、ばねを用いた緩衝機構を採用しても良い。
【0021】
下部軸受9は、下部軸受支持部材20を介して吐出しボウル5における内周側筒体5aの下端開口にボルト締結(図示省略)によって保持される。内周側筒体5aは複数枚の案内羽根21を介して吐出しボウル5に接続されているので、下部軸受9および下部軸受支持部材20はケーシング8に固定されていることになる。下部軸受支持部材20は、放射状にのびる複数本の支持リブ20aと、これら支持リブ20aを外周で取り囲む環状部20bとを備え、本実施形態では環状部20bの外周面を変位拘束面22としている。なお下部軸受支持部材20は、下部軸受9の外周を取り囲むような平坦な板状部材によって構成してもよい。
【0022】
一方、羽根車3の主板裏面に環状の突出部23が上向きに突設されている。前述のように、羽根車3のボス部3a下端を主軸2の下端と面一にして、主軸2の端部に下からねじ込んだ止め具16を用いて羽根車3を主軸2に取付け、環状の突出部23の内周面23aは、半径方向の隙間S3を隔てて変位拘束面22と対向する。また、図3に示すように、主軸2の外周面または主軸2に外嵌したスリーブ(図示省略)は、半径方向の隙間S1を隔てて下部軸受9におけるセラミックス製の摺動部17の内面17aと対向する。さらに、環状の突出部23の外周面23bは、後述する半径方向の大きい隙間S4を隔てて内周側筒体5aの下端部に形成した環状の下向き延出部5bの内面と対向している。
【0023】
ここで、環状の突出部23の円筒状の内周面23aと変位拘束面22の半径方向隙間S3は、主軸2と下部軸受9の間の半径方向隙間S1よりも大きく設定し、緩衝材19が機能する限界の許容半径方向変位S2と等しいかまたは小さく(S1<S3≦S2)設定してある。一例として、口径がφ1350mmの立軸ポンプ1では、S2=0.5mmの場合に、S1=0.3mm,S3=0.5mm,に設定し、隙間S4を2mmとして設定してもよい。
【0024】
また、変位拘束面22と突出部23の内周面23aの接触する箇所の軸方向の中心位置と、下部軸受9における摺動部17の軸方向の中心位置とを、主軸2に直交する略同一平面上に位置させてある。
【0025】
前記構成によれば、羽根車3に加わるラジアル方向荷重により主軸2にラジアル方向荷重が作用して、仮に主軸2がラジアル方向に0.5mm変位しても、主軸2と下部軸受9の間の半径方向の隙間0.3mmを超える主軸2の変位は緩衝材19により緩衝して受け止められる。そして、大きなラジアル方向荷重が作用して、緩衝材19の許容半径方向変位の限界0.5mmに達すると、この限界0.5mmを超えるラジアル方向荷重は突出部23の内周面23aと変位拘束面22との接触により受け止めることができる。前記限界0.5mmを超えるラジアル方向荷重は、下部軸受9のセラミックス製の摺動部17の内面17aと変位拘束面22に分散して受け止めているので、セラミックス軸受からなる下部軸受9の負担を軽減して確実に軸受を保護することができる。なお、環状の突出部23の外周面23bは、大きい隙間2mmを隔てて内周側筒体5aの下端部に形成した環状の下向き延出部5bの内面と対向しているので、主軸2のラジアル方向変位によって、突出部23の外周面23bが下向き延出部5bの内面に干渉することなく、主軸2のラジアル方向変位を許容することができる。なお、前記構成の変形例として、突出部23の外周面23bと下向き延出部5bの内面との隙間S4を、環状の突出部23の内周面23aと変位拘束面23の半径方向隙間S3よりも小さくする(例えばS3=2mm,S4=0.5mmとする)ことにより、大きなラジアル方向荷重が作用して、ラジアル方向変位が緩衝材19の許容半径方向変位の限界に達すると、この限界を超えるラジアル方向荷重は突出部23の外周面23bと下向き延出部5bの内面との接触により受け止めるようにしてもよい。
【0026】
また、突出部23の変位拘束面と対向する内周面23aと変位拘束面22を環状に形成し連続した円筒面(回転面の一例)としているので、主軸2のラジアル方向全域(360度)の変位を変位拘束面22で受け止めて、主軸2が特定のラジアル方向に変位した場合にのみ変位拘束面22で受け止められる不都合を解消することができる。このことは、突出部23の変位拘束面と対向する面と変位拘束面22の少なくともいずれか一方を回転面とすることにより実現できる。
【0027】
さらに、変位拘束面22と突出部23の内周面23aの接触する箇所の軸方向の中心位置と、下部軸受9における摺動部17の軸方向の中心位置とを、主軸2に直交する略同一平面上に位置させているので、主軸2のラジアル方向変位によりラジアル方向荷重が突出部23から変位拘束面22を介して吐出しボウル5の内周側筒体5aに負荷されても、変位拘束面22を形成する下部軸受支持部材20およびケーシング8を構成する吐出ボウル5の内周側筒体5aの下端開口への取付けボルトには曲げモーメントがほとんど作用しないので、それだけ取付けボルトの負担が小さくなって劣化を抑制し耐久性を向上させることができる。
【0028】
また、本発明のポンプ装置は、その羽根車3を斜流羽根車(軸流羽根車であってもよい)によって構成していることで吐出量の大きな立軸ポンプ1として使用できる。また、下部軸受支持部材20の環状部20b外周を変位拘束面22としたことにより、新規な部材追加が不要になり、かつ、軸受固定部材という比較的小さな部品の外周面を加工することになるので、変位拘束面22の加工精度を容易に高められ、ポンプ装置の信頼性が向上する。さらに斜流羽根車または軸流羽根車の主板裏面に突出部23を形成することができるので、このことによっても、新規な部材追加が不要になり、かつ、羽根車というケーシングのような小さな部品の内周面を加工することになるので、環状の突出部23内周面の加工精度を容易に高められ、ポンプ装置の信頼性が向上する。
【0029】
前記実施形態では、環状の突出部23の内周面23aを変位拘束面22と対向させた構成で説明しているが、図4に示すように、環状の突出部23の内周面23aを、吐出しボウル5における内周側筒体5aの下端部に形成した環状の下向き延出部5bの外周面と対向させ、この外周面を変位拘束面22とした構成であってもよい。
また、前記実施形態では、環状の突出部23の内周面23aと変位拘束面22の半径方向隙間S3は予め設定されているが、図2のA−A線断面を図示した図5に示すように、隙間調整手段を備えることにより、半径方向隙間S3を調整できるようにしてもよい。隙間調整手段は、例えば複数のねじ(図5に示された隙間調整手段では4個のねじが用いられているが、本発明の隙間調整手段で用いられるねじの4個に限定されず、半径方向隙間を円周方向にわたって所定の間隔に保つことができるような個数であれば良い)を用いて、ねじ固定用のナット24にねじ込んだねじ軸部25それぞれを、突出部23の円周方向等間隔かつ外周面から内周面への半径方向に設けた複数のねじ穴から内周面側に突出させ、突出したそれぞれのねじ軸部の先端位置を変位拘束面22に当接させることによってS3を調整するように構成してもよい。ねじによる調整に代えてスペーサ(板材)を挿入することによってS3を調整できるようにしてもよい。さらに前記各実施形態では突出部の変位拘束面と対向する面又は変位拘束面の少なくともいずれか一方を円筒面とする例を示したがこれに限定されるものではなく、回転面であれば主軸に対して傾きを持った円錐面や曲面であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係るポンプ装置の実施形態である立軸ポンプの縦断面図である。
【図2】要部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】セラミックス軸受の一例を示す半截断面図である。
【図4】本発明に係るポンプ装置の変形例を示す図2に相当する縦断面図である。
【図5】本発明に係るポンプ装置の隙間調整手段を示す図2のA−A線断面図である。
【図6】従来の立軸ポンプの一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 立軸ポンプ(ポンプ装置)
2 主軸
3 羽根車
8 ケーシング
9 下部軸受(セラミックス軸受)
19 緩衝材(緩衝機構)
20 下部軸受支持部材(軸受固定部材)
22 変位拘束面
23 環状の突出部(突出部)
S1 主軸と軸受の間の半径方向隙間
S2 緩衝機構が機能する限界の許容半径方向変位
S3 突出部と変位拘束面の半径方向隙間








 

 


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