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発明の名称 多気筒エンジン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−92596(P2007−92596A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281753(P2005−281753)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人 【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
発明者 杉本 智 / 明田 正寛 / 山田 修一 / 小坂 哲也 / 可部 幸正
要約 課題
EGRクーラの損傷を抑制することができるとともに、EGRクーラを小型にすることができる多気筒エンジンを提供する。

解決手段
クランク軸の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッド2の幅方向を横方向として、シリンダヘッド2の横一側面に吸気分配通路壁3を取り付け、シリンダヘッド2の横他側方に排気合流通路壁を取り付け、排気合流通路壁内をEGRクーラ6を介して吸気分配通路壁3内に連通させた、多気筒エンジンにおいて、吸気分配通路壁3の上部に吸気入口管5を立設し、吸気分配通路壁3の上方でEGRクーラ6を前後方向に架設し、吸気入口管5とEGRクーラ6とを前後に並べて配置した。
特許請求の範囲
【請求項1】
クランク軸(1)の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッド(2)の幅方向を横方向として、シリンダヘッド(2)の横一側面に吸気分配通路壁(3)を取り付け、シリンダヘッド(2)の横他側方に排気合流通路壁(4)を取り付け、排気合流通路壁(4)内をEGRクーラ(6)を介して吸気分配通路壁(3)内に連通させた、多気筒エンジンにおいて、
吸気分配通路壁(3)の上部に吸気入口管(5)を立設し、吸気分配通路壁(3)の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設し、吸気入口管(5)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項2】
請求項1に記載した多気筒エンジンにおいて、
吸気分配通路壁(3)の上方にEGR弁ケース(7)を配置し、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置し、EGRクーラ(6)の下流にEGR弁ケース(7)を位置させ、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)を取り付けた、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項3】
請求項2に記載した多気筒エンジンにおいて、
EGR弁(9)の弁軸(9a)を垂直にしてEGR弁ケース(7)内の弁軸挿通孔(7c)に摺動自在に内嵌させた、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載した多気筒エンジンにおいて、
EGR弁ケース(7)と吸気入口管(5)との間に逆止弁ケース(10)を配置し、この逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載した多気筒エンジンにおいて、
シリンダヘッド(2)に水冷ジャケット内を通過するヘッド内EGR通路(11)を設け、このヘッド内EGR通路(11)の下流にEGRクーラ(6)を配置した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項6】
請求項5に記載した多気筒エンジンにおいて、
前後方向の任意の一方を前、その反対側を後として、後から前に向かって順に、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを配置し、
吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)にEGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)を連通させ、EGR弁ケース(7)の前部のEGR弁ケース入口部(7b)にEGRクーラ(6)の後端のクーラ出口部(6a)を取り付けてこれらを連通させ、EGRクーラ(6)の前端のクーラ入口部(6b)に接続管(12)の後面上部の接続管出口部(12a)を取り付けてこれらを連通させ、接続管(12)の横面下部の接続管入口部(12b)をシリンダヘッド(2)の横面前部のヘッド内EGR通路出口部(11a)に取り付けてこれらを連通させた、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項7】
請求項6に記載した多気筒エンジンにおいて、
EGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを剛性連結体の構成要素とし、これら構成要素で可撓性のない剛性連結体を構成した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項8】
請求項7に記載した多気筒エンジンにおいて、
逆止弁ケース(10)も剛性連結体の構成要素とし、
EGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)に逆止弁ケース(10)の前部の逆止弁ケース入口部(10b)を取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)の後面の逆止弁ケース出口部(10a)を吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)に取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項9】
請求項5から請求項8のいずれかに記載した多気筒エンジンにおいて、
吸気分配通路壁(3)内からシリンダヘッド(2)外を通過するヘッド外EGR通路(13)を導出し、このヘッド外EGR通路(13)の下流にEGRクーラ(6)を配置し、EGRクーラ(6)にヘッド内EGR通路(11)とヘッド外EGR通路(13)の両方からEGRガスを導入するようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項10】
請求項9に記載した多気筒エンジンにおいて、
前後方向のうち、エンジン冷却ファン(14)を配置した方を前、その反対側を後として、エンジン冷却ファン(14)の後方にヘッド外EGR通路(13)を配置し、このヘッド外EGR通路(13)にエンジン冷却ファン(14)で起こしたエンジン冷却風が吹き当たるようにした、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれかに記載した多気筒エンジンにおいて、
前後方向の任意の一方を前として、吸気入口管(5)の周壁前部に横長のEGRガス入口部(5a)を設け、このEGRガス入口部(5a)に左右一対のキリ孔のEGRガス入口(5b)(5c)をあけ、吸気入口管(5)の中心軸線(16)と平行な向きに見た場合に、吸気入口管(5)の中心軸線(16)を通過する前後方向仮想線(17)の左右に、各EGRガス入口(5b)(5c)の中心線(25b)(25c)を位置させ、シリンダヘッド(2)から遠い外寄りのEGRガス入口(5b)の中心線(25b)がシリンダヘッド(2)に近い内寄りのEGRガス入口(5c)の中心線(25c)よりも、前後方向仮想線(17)から遠ざかるようにし、吸気入口管(5)に接続する吸気供給パイプ(18)をシリンダヘッド(2)側から吸気入口管(5)に近づけた、ことを特徴とする多気筒エンジン。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多気筒エンジンに関し、詳しくは、EGRクーラの損傷を抑制することができるとともに、EGRクーラを小型にすることができる多気筒エンジンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の多気筒エンジンとして、本発明と同様、クランク軸の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッドの幅方向を横方向として、シリンダヘッドの横一側面に吸気分配通路壁を取り付け、シリンダヘッドの横他側方に排気合流通路壁を取り付け、排気合流通路壁内をEGRクーラを介して吸気分配通路壁内に連通させたものがある。
この種の多気筒エンジンでは、EGRクーラによってEGRガスの温度を低下させることにより、効率的にNOの低減を図ることができる利点がある。
【0003】
しかし、上記従来のエンジンでは、排気合流通路壁(排気マニホールド)の上方にEGRクーラを架設したものがあり(例えば、特許文献1参照)、問題が生じている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−8973号公報(図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術では、次の問題がある。
《問題》 EGRクーラが損傷しやすい。
EGRクーラが、排気合流通路壁から放熱される熱を受けるので、過熱によってEGRクーラが損傷しやすい。
【0006】
《問題》 EGRクーラが大型化する。
EGRクーラが、排気合流通路壁から放熱される熱を受けるので、その除熱のために、冷却能力を高める必要があり、EGRクーラが大型化する。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決することができる多気筒エンジン、すなわち、 EGRクーラの損傷を抑制することができるとともに、EGRクーラを小型にすることができる多気筒エンジンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図2に例示するように、クランク軸(1)の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッド(2)の幅方向を横方向として、シリンダヘッド(2)の横一側面に吸気分配通路壁(3)を取り付け、シリンダヘッド(2)の横他側方に排気合流通路壁(4)を取り付け、排気合流通路壁(4)内をEGRクーラ(6)を介して吸気分配通路壁(3)内に連通させた、多気筒エンジンにおいて、
図1及び図2に例示するように、吸気分配通路壁(3)の上部に吸気入口管(5)を立設し、吸気分配通路壁(3)の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設し、吸気入口管(5)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置した、ことを特徴とする多気筒エンジン。
【発明の効果】
【0009】
(請求項1に係る発明)
《効果》 EGRクーラが損傷するのを抑制することができる。
図1、図2に例示するように、吸気分配通路壁(3)の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設したので、EGRクーラ(6)が排気合流通路壁(4)から放熱される熱を受ける余地がなく、過熱によってEGRクーラ(6)が損傷するのを抑制することができる。
【0010】
《効果》 EGRクーラを小型にすることができる。
EGRクーラ(6)が排気合流通路壁(4)から放熱される熱を受ける余地がなく、その除熱のために冷却能力を上げる必要がなく、EGRクーラ(6)を小型にすることができる。
【0011】
《効果》 エンジンを小型化することができる。
図1、図2に例示するように、吸気分配通路壁(3)の上部に吸気入口管(5)を立設し、吸気分配通路壁(3)の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設し、吸気入口管(5)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置したので、本来はデッドスペースとなる吸気分配通路壁(3)の上方空間を、EGRクーラ(6)の配置スペースとして有効利用することができ、エンジンを小型化することができる。
【0012】
(請求項2に係る発明)
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁の損傷を抑制することができる。
図1に例示するように、EGRクーラ(6)の下流にEGR弁ケース(7)を位置させたので、EGRクーラ(6)で冷却されたEGRガスがEGR弁ケース(7)に流入する。このため、過熱によるEGR弁(9)の損傷を抑制することができる。
【0013】
《効果》 弁アクチュエータの損傷を抑制することができる。
図1に例示するように、EGRクーラ(6)の下流にEGR弁ケース(7)を位置させ、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)を取り付けたので、EGRクーラ(6)で冷却されたEGRガスがEGR弁ケース(7)に流入し、EGR弁ケース(7)に取り付けた弁アクチュエータ(8)も過熱されにくい。このため、過熱による弁アクチュエータ(8)の損傷を抑制することができる。
【0014】
《効果》 エンジンを小型化することができる。
図1、図2に例示するように、吸気分配通路壁(3)の上方にEGR弁ケース(7)を配置し、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置したので、本来はデッドスペースとなる吸気分配通路壁(3)の上方空間を、EGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)の配置スペースとして有効利用することができ、エンジンを小型化することができる。
【0015】
(請求項3に係る発明)
請求項2に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁の損傷を抑制することができる。
図1に例示するように、EGR弁(9)の弁軸(9a)を垂直にしてEGR弁ケース(7)内の弁軸挿通孔(7c)に摺動自在に内嵌させたので、EGR弁の弁軸を水平にした場合のように、EGR弁の弁軸が自重で弁軸挿通孔に片当たりする不具合がなく、偏磨耗によるEGR弁(9)の損傷を抑制することができる。
【0016】
(請求項4に係る発明)
請求項2または請求項3に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁の損傷を抑制することができる。
図1に例示するように、逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入を阻止することができるようにしたので、EGR弁(9)が吸気の流入で急激に冷却される不具合がなく、急激な冷却によるEGR弁(9)の損傷を抑制することができる。
【0017】
《効果》 NOの低減を図ることができる。
図1に例示するように、逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)へのEGRガスの逆流を抑制することができるようにしたので、EGR率の適正化により効率的にNOの低減を図ることができる。
【0018】
(請求項5に係る発明)
請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGRクーラを小型化することができる。
図2に例示するように、シリンダヘッド(2)に水冷ジャケット内を通過するヘッド内EGR通路(11)を設け、このヘッド内EGR通路(11)の下流にEGRクーラ(6)を配置したので、EGRガスをヘッド内EGR通路(11)で冷却できる分だけ、EGRクーラ(6)の冷却能力を下げることができ、EGRクーラ(6)を小型化することができる。
【0019】
《効果》 NOの低減を図ることができる。
EGRガスをヘッド内EGR通路(11)で冷却できる分だけ、EGRガスの温度を低下させることができ、効率的にNOの低減を図ることができる。
【0020】
(請求項6に係る発明)
請求項1から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGRクーラの損傷を抑制することができる。
図1、図2に例示するように、後から前に向かって順に、後から前に向かって順に、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを配置したので、エンジンの製造時やメンテナンス時に部品や工具等の物体がEGRクーラ(6)に後方から接近しても、この物体がEGRクーラ(6)に後方から衝突する前に、この物体を吸気入口管(5)や吸気入口(5)に接続した吸気供給パイプ(18)で受け止めることができる。このため、後方からの物体の衝突によってEGRクーラ(6)が損傷するのを抑制することができる。また、同様に、物体がEGRクーラ(6)に前方から接近しても、この物体がEGRクーラ(6)に前方から衝突する前に、この物体を接続管(12)で受け止めることができる。このため、前方からの物体の衝突によってEGRクーラ(6)が損傷するのを抑制することもできる。
【0021】
(請求項7に係る発明)
請求項6に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジン組み立てラインでの部品組み付け作業をスムーズに行なうことができる。
図1、図2に示すように、EGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを剛性連結体の構成要素とし、これら構成要素で可撓性のない剛性連結体を構成したので、この剛性連結体をエンジン組み立てライン外で予め連結しておくことにより、エンジン組み立てラインでは、複数の部品を一体の剛性連結体として、一括してエンジンに組み付けることができ、エンジン組み立てラインでの部品組み付け作業をスムーズに行なうことができる。
【0022】
《効果》 剛性連結体は取り扱いが容易である。
剛性連結体は可撓性がないため、エンジン組み立てラインへの搬入時や、エンジン組み立てラインでの組み付け作業時に変形せず、その取り扱いが容易である。
【0023】
(請求項8に係る発明)
請求項7に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGR弁の損傷を抑制することができる。
図1に例示するように、逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにしたので、EGR弁(9)が吸気の流入で急激に冷却される不具合がなく、急激な冷却によるEGR弁(9)の損傷を抑制することができる。
【0024】
《効果》 NOの低減を図ることができる。
図1に例示するように逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)へのEGRガスの逆流を抑制することができるようにしたので、EGR率の適正化により、効率的にNOの低減を図ることができる。
【0025】
(請求項9に係る発明)
請求項5から請求項8に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 NOの低減を図ることができる。
図2に例示するように、EGRクーラ(6)にヘッド内EGR通路(11)とヘッド外EGR通路(13)の両方からEGRガスを導入するようにしたので、高いEGR率を確保することにより、効率的にNOの低減を図ることができる。
【0026】
(請求項10に係る発明)
請求項9に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 EGRクーラを小型化することができる。
図3〜図5に例示するように、ヘッド外EGR通路(13)にエンジン冷却ファン(14)で起こしたエンジン冷却風が吹き当たるようにしたので、EGRガスをヘッド外EGR通路(13)で冷却できる分だけ、EGRクーラ(6)の冷却能力を下げることができ、EGRクーラ(6)を小型化することができる。
【0027】
《効果》 NOの低減を図ることができる。
EGRガスをヘッド外EGR通路(13)で冷却できる分だけ、EGRガスの温度を低下させることができ、効率的にNOの低減を図ることができる。
【0028】
(請求項11に係る発明)
請求項1から請求項10のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 NOの低減を図ることができる。
図6に例示するように、横長のEGRガス入口部(5a)に左右一対のキリ孔のEGRガス入口(5b)(5c)をあけたので、EGRガス入口部(5a)に単一のキリ孔のEGRガス入口をあける場合に比べ、EGRガス入口の径を大きくすることなく、EGRガス入口の総面積を広くすることができ、高いEGR率を確保することにより、NOの低減を図ることができる。また、シリンダヘッド(2)から遠い外寄りのEGRガス入口(5b)の中心線(25b)がシリンダヘッド(2)に近い内寄りのEGRガス入口(5c)の中心線(25c)よりも、前後方向仮想線(17)から遠ざかるようにし、吸気入口管(5)に接続する吸気供給パイプ(18)をシリンダヘッド(2)側から吸気入口管(5)に近づけたので、各気筒へのEGRガスの分配が均等になり、効率的にNOの低減を図ることができる。その理由としては、外寄りのEGRガス入口(5b)から吸気入口管(5)の外寄りに流入したEGRガスが、吸気入口管(5)の外寄りで発生する高速の吸気流に巻き込まれ、吸気とEGRガスとの混合が良好なるためではないかと考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1から図6は本発明の実施形態に係る多気筒エンジンを説明する図で、この実施形態では、立型水冷式多気筒ディーゼルエンジンについて説明する。
【0030】
本発明の実施形態の概要は、次の通りである。
図3に示すように、シリンダブロック(26)の上部にシリンダヘッド(2)を組み付け、シリンダブロック(26)の下部にオイルパン(27)を組み付け、シリンダブロック(26)の前部にギヤケース(28)を組み付け、シリンダブロック(26)の後部にフライホイルハウジング(29)を組み付けている。
【0031】
EGR装置の構成は、次の通りである。
図2に示すように、クランク軸(1)の架設方向を前後方向、この前後方向と直交するシリンダヘッド(2)の幅方向を横方向として、シリンダヘッド(2)の横左側面に吸気分配通路壁(3)を取り付け、シリンダヘッド(2)の横右側方に排気合流通路壁(4)を取り付け、排気合流通路壁(4)内をEGRクーラ(6)を介して吸気分配通路壁(3)内に連通させている。吸気分配通路壁(3)は、吸気マニホルドの機能を果たすものであるが、図1に示すように、分岐管のない箱型構造であるため、このような部品名を用いた。排気合流通路壁(4)は排気マニホルドの機能を果たすものであるが、吸気分配通路壁(3)という部品名と対応させてこのような部品名を用いた。
【0032】
EGR装置の工夫は、次の通りである。
図1、図2に示すように、吸気分配通路壁(3)の上部に吸気入口管(5)を立設し、吸気分配通路壁(3)の上方でEGRクーラ(6)を前後方向に架設し、吸気入口管(5)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置している。EGRクーラ(6)は、吸気分配通路壁(3)の真上、すなわち、図2に示すように、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気分配通路壁(3)の上方で、吸気分配通路壁(3)と重なる位置に配置している。EGRクーラ(6)は、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気分配通路壁(3)よりも横外(シリンダヘッドから離れる側)にはみ出さないように配置している。EGRクーラ(6)には、シリンダブロック(26)内の水冷ジャケットから冷却水を導入し、冷却水ポンプ(図外)に冷却水を導出する。
【0033】
図1に示すように、吸気分配通路壁(3)の上方にEGR弁ケース(7)を配置し、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)とを前後に並べて配置し、EGRクーラ(6)の下流にEGR弁ケース(7)を位置させ、EGR弁ケース(7)に弁アクチュエータ(8)を取り付けている。弁アクチュエータ(8)には、パルスモータを用いている。EGR弁ケース(7)は、吸気分配通路壁(3)の真上、すなわち、図2に示すように、シリンダ中心軸線(25)と平行な向きに見た場合に、吸気分配通路壁(3)の上方で、吸気分配通路壁(3)と重なる位置に配置している。図1に示すように、ポペット弁製のEGR弁(9)の弁軸(9a)を垂直にしてEGR弁ケース(7)内の弁軸挿通孔(7c)に摺動自在に内嵌させている。
【0034】
図1、図2に示すように、EGR弁ケース(7)と吸気入口管(5)との間に逆止弁ケース(10)を配置し、この逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにしている。シリンダヘッド(2)に水冷ジャケット内を通過するヘッド内EGR通路(11)を設け、このヘッド内EGR通路(11)の下流にEGRクーラ(6)を配置している。
【0035】
図3に示すように、前後方向のうち、エンジン冷却ファン(14)を配置した方を前、その反対側を後として、後から前に向かって順に、吸気入口管(5)とEGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを配置している。図1、図2に示すように、吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)にEGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)を連通させ、EGR弁ケース(7)の前部のEGR弁ケース入口部(7b)にEGRクーラ(6)の後端のクーラ出口部(6a)を取り付けてこれらを連通させ、EGRクーラ(6)の前端のクーラ入口部(6b)に接続管(12)の後面上部の接続管出口部(12a)を取り付けてこれらを連通させ、接続管(12)の横面下部の接続管入口部(12b)をシリンダヘッド(2)の横面前部のヘッド内EGR通路出口部(11a)に取り付けてこれらを連通させている。
【0036】
EGR弁ケース(7)とEGRクーラ(6)と接続管(12)とを剛性連結体の構成要素とし、これら構成要素で可撓性のない剛性連結体を構成している。また、逆止弁ケース(10)も剛性連結体の構成要素とし、EGR弁ケース(7)の後部のEGR弁ケース出口部(7a)に逆止弁ケース(10)の前部の逆止弁ケース入口部(10b)を取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)の後面の逆止弁ケース出口部(10a)を吸気入口管(5)の周壁前部のEGRガス入口部(5a)に取り付けてこれらを連通させ、逆止弁ケース(10)内の逆止弁(10c)で吸気入口管(5)からEGR弁ケース(7)への吸気の流入とEGRガスの逆流とを阻止することができるようにしている。
【0037】
図1、図2に示すように、吸気分配通路壁(3)内からシリンダヘッド(2)外を通過するヘッド外EGR通路(13)を導出し、このヘッド外EGR通路(13)の下流にEGRクーラ(6)を配置し、EGRクーラ(6)にヘッド内EGR通路(11)とヘッド外EGR通路(13)の両方からEGRガスを導入するようにしている。
【0038】
図3〜図5に示すように、エンジン冷却ファン(14)の後方にヘッド外EGR通路(13)を配置し、このヘッド外EGR通路(13)にエンジン冷却ファン(14)で起こしたエンジン冷却風が吹き当たるようにしている。図5に示すように、クランク軸(1)の架設方向と平行な向きに見た場合に、ヘッド外EGR通路(13)はエンジン冷却ファン(14)と重なる位置よりも僅かにずれているが、エンジン冷却風の吹き当たり領域は、エンジン冷却ファン(14)の外周の軌跡よりも拡がるため、エンジン冷却風はヘッド外EGR通路(13)に吹き当たる。
【0039】
図6に示すように、吸気入口管(5)の周壁前部に横長のEGRガス入口部(5a)を設け、このEGRガス入口部(5a)に左右一対のキリ孔のEGRガス入口(5b)(5c)をあけ、吸気入口管(5)の中心軸線(16)と平行な向きに見た場合に、吸気入口管(5)の中心軸線(16)を通過する前後方向仮想線(17)の左右に、各EGRガス入口(5b)(5c)の中心線(25b)(25c)を位置させ、シリンダヘッド(2)から遠い外寄りのEGRガス入口(5b)の中心線(25b)がシリンダヘッド(2)に近い内寄りのEGRガス入口(5c)の中心線(25c)よりも、前後方向仮想線(17)から遠ざかるようにし、吸気入口管(5)に接続する吸気供給パイプ(18)をシリンダヘッド(2)側から吸気入口管(5)に近づけている。図3〜図5に示すように、吸気供給パイプ(18)は、排気合流通路壁(4)の上部に取り付けた過給機(30)から導出している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係るエンジンの吸気分配通路壁とその周辺部分の左側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るエンジンのシリンダヘッドのその周辺部分の平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るエンジンの左側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るエンジンの平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係るエンジンの正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るエンジンで用いる吸気分配通路壁を説明する図で、図6(A)は後部の左側面図、図6(B)は図6(A)のB−B線断面図、図6(C)は後部の平面図である。
【符号の説明】
【0041】
(1) クランク軸
(2) シリンダヘッド
(3) 吸気分配通路壁
(4) 排気合流通路壁
(5) 吸気入口管
(5a) EGRガス入口部
(5b) EGRガス入口
(6) EGRクーラ
(6a) クーラ出口部
(6b) クーラ入口部
(7) EGR弁ケース
(7a) EGR弁ケース出口部
(7b) EGR弁ケース入口部
(7c) 弁軸挿通孔
(8) 弁アクチュエータ
(9) EGR弁
(9a) 弁軸
(10) 逆止弁ケース
(10a) 逆止弁ケース出口部
(10b) 逆止弁ケース入口部
(10c) 逆止弁
(11) ヘッド内EGR通路
(11a) ヘッド内EGR通路出口部
(12) 接続管
(12a) 接続管出口部
(12b) 接続管入口部
(13) ヘッド外EGR通路
(14) エンジン冷却ファン
(15) シリンダ中心軸線
(16) 中心軸線
(17) 前後方向仮想線
(18) 吸気供給パイプ
(25b) EGRガス入口の中心線
(25c) EGRガス入口の中心線





 

 


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