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発明の名称 静油圧式無段変速装置の冷却構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2871(P2007−2871A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180833(P2005−180833)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
発明者 柴田 隆史 / 富山 芳雄 / 蔵本 孝史 / 島田 宏 / 小森田 武史 / 西原 健司 / 大須賀 正史
要約 課題
静油圧式無段変速装置の冷却構造を構造簡単、かつ、安価なものとして提供する。

解決手段
変速用のポンプ10Pおよびモータ10Mを収容した変速ケーシング41にポートブロック42を連結し、ポートブロック42内のチャージ油路に接続された蛇行状の冷却用油路dをポートブロック42に形成し、前記ポンプ10Pの入力軸43に備えた冷却ファン48からの冷却風を前記ポートブロック42の外面に供給するよう構成してある。
特許請求の範囲
【請求項1】
変速用のポンプおよびモータを収容した変速ケーシングにポートブロックを連結し、ポートブロック内のチャージ油路に接続された蛇行状の冷却用油路をポートブロックに形成し、前記ポンプの入力軸に備えた冷却ファンからの冷却風を前記ポートブロックの外面に供給するよう構成してあることを特徴とする静油圧式無段変速装置の冷却構造。
【請求項2】
前記ポートブロックを、変速用油路および前記チャージ油路を内部に備えた厚板状のブロック本体と、その入力側の外面に連結されたカバー体とで構成し、前記ブロック本体と前記カバー体との接合部位に前記冷却用油路を形成してある請求項1記載の静油圧式無段変速装置の冷却構造。
【請求項3】
前記ブロック本体の外面に形成された溝を前記カバー体で外側から閉塞して前記冷却用油路を形成してある請求項2記載の静油圧式無段変速装置の冷却構造。
【請求項4】
前記カバー体の外面に冷却フィンを備えてある請求項2または3記載の静油圧式無段変速装置の冷却構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ、草刈機、コンバイン、田植機、などの各種作業機において走行用変速装置として利用される静油圧式無段変速装置の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
静油圧式無段変速装置(HST)は、摩擦熱によって発熱するので作動油を冷却する必要があり、例えば、特許文献1に開示されているように、チャージポンプから圧送されるチャージ油をオイルクーラに通して冷却した後、チャージ油路に供給するようにしている。
【特許文献1】特開平8−145168号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、オイルクーラはエンジンに装備されたラジエータの冷却風路中に配置され、オイルクーラと関連機器とが外部配管で接続される構造となっており、配管接続用の多くの部品が必要になるとともに、配管作業に手数のかかるものとなっていった。
【0004】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、静油圧式無段変速装置の冷却構造を構造簡単、かつ、安価なものとして提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は、変速用のポンプおよびモータを収容した変速ケーシングにポートブロックを連結し、ポートブロック内のチャージ油路に接続された蛇行状の冷却用油路をポートブロックに形成し、前記ポンプの入力軸に備えた冷却ファンからの冷却風を前記ポートブロックの外面に供給するよう構成してあることを特徴とする。
【0006】
上記構成によると、ポートブロックを空冷することで、冷却用油路を蛇行流動する作動油を冷却することができる。
【0007】
従って、第1の発明によると、専用のオイルクーラ、および、これへの配管を必要とすることのない簡単かつ安価な構造で静油圧式無段変速装置の作動油を冷却することができるようになった。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記ポートブロックを、変速用油路および前記チャージ油路を内部に備えた厚板状のブロック本体と、その入力側の外面に連結されたカバー体とで構成し、前記ブロック本体と前記カバー体との接合部位に前記冷却用油路を形成してあるものである。
【0009】
上記構成によると、ブロック本体、あるいは、カバー体の接合面の少なくとも一方に蛇行状の溝を形成してブロック本体とカバー体を接合することで所望の冷却用油路を形成することができるので、複雑な蛇行形状の冷却用油路を任意にかつ簡単に形成することができ、冷却効果の高い作動油の流動を行わせることができる。
【0010】
第3の発明は、上記第2の発明において、
前記ブロック本体の外面に形成された溝を前記カバー体で外側から閉塞して前記冷却用油路を形成してあるものである。
【0011】
上記構成によると、ブロック本体を鋳造形成する際に同時に溝を形成することができ、特別な溝加工を要することがなく、加工コストの低減に有効となる。
【0012】
第4の発明は、上記第2または3の発明において、
前記カバー体の外面に冷却フィンを備えてあるものである。
【0013】
上記構成によると、冷却風を受けるカバー体からの放熱が効率よく行われることになり、冷却効果を更に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に、静油圧式無段変速装置を走行変速用に利用した作業機の一例である汎用のトラクタが示されている。このトラクタは草刈機仕様に構成されたものであって、パワーステアリング操作される小径の前輪1と主推進車輪である大径の後輪2を備えた四輪駆動型の走行機体3の下部にモーア4を昇降自在に連結して構成されている。
【0015】
前記走行機体3には、厚板材からなる左右一対の主フレーム5が前後に長く配備され、この主フレーム5の前部にエンジン6が回転軸心を前後に向けた姿勢で搭載されてボンネット7で覆われるとともに、主フレーム5の前部下方には前輪1を支持した前車軸ケース8がローリング可能に連結されている。また、主フレーム5の後部には、前面に静油圧式無段変速装置10を連結したミッションケース11が連結され、エンジン6からの出力が伝動軸51を介して静油圧式無段変速装置10に伝達され、ここで正逆に無段変速された後、ミッションケース11でギヤ変速されて左右の後輪2に伝達されるようになっている。また、走行動力の一部が機体前方に取り出されて伝動軸52,53を介して前車軸ケース8に伝達され、左右の前輪1が後輪2と同調した速度で駆動されるようになっている。さらに、ミッションケース11に伝達された動力の一部が静油圧式無段変速装置10を介することなく前部PTO軸54および後部PTO軸55に伝達され、前部PTO軸54から取り出された作業用動力が伸縮伝動軸56を介してモーア4の入力ケース57に伝達されるようになっている。
【0016】
前記エンジン6には後ろ置きのラジエータ12が装備され、エンジン6とラジエータ12との間にエンジン動力で駆動される冷却ファン13が設けられるとともに、冷却ファン13を囲繞してファンシュラウド14が配備されている。このファンシュラウド14は樹脂成形されたものであって、その前部にはクリーナケース部15が一体形成されている。図9に示すように、クリーナケース部15の横側面には大径の開口15aが形成され、ここに除塵通気口58備えたキャップ59がバックル60を介して脱着自在に装着されている。前記開口15aの内奥部には筒型のクリーナエレメント16を嵌め込み支持するボス部61が一体形成され、前記キャップ59を取外して開口15aを開けることでクリーナエレメント16の挿抜交換が機体横方向から容易に行えるようになっている。また、クリーナケース部15の前部にはボス部61に連通したホース接続口15bが形成されて、エンジン6の吸気マニホールド6aに吸気ホース17を介して連通接続されており、クリーナエレメント16を通過して浄化された空気がエンジン6に燃焼用空気として取り入れられるようになっている。
【0017】
前記ミッションケース11の後部上方には、図示されない3点リンク機構などを介して機体後部に連結される作業装置を昇降するために左右一対のリフトアーム21が備えられ、このリフトアーム21を揺動駆動する単動型のリフトシリンダ22が横一側方に片寄せて設けられている。また、リフトシリンダ22等の圧油供給源であるギヤポンプ23がミッションケース11の後部におけるシリンダ偏在方向と逆側箇所に外付け連結され、ミッションケース11内の伝動系に連動連結されて駆動されるようになっている。なお、図8の油圧回路図に示すように、前記ギヤポンプ23からの圧油はフロープライオリティバルブV0を介して分流され、その制御流が前輪操向用のパワーステアリングシリンダ65のコントローラPSと、前部PTO軸54および後部PTO軸55への伝動系に介在した多板式のPTOクラッチ66を入り切り操作する切換弁V1に供給され、また、フロープライオリティバルブV0からの余剰流がリフトアーム駆動用の油圧シリンダ22の制御弁V2に供給されるようになっている。
【0018】
前記モーア4は、主フレーム5に連結された前リンク25と後リンク26を介して平行昇降可能に支持されるとともに、主フレーム5の後寄り箇所には支軸27を介して一体に上下揺動する左右一対の昇降アーム28a,28bが装着されている。各昇降アーム28a,28bの遊端と左右の後リンク26とがに中間リンク29を介してそれぞれ連結され、昇降アーム28a,28bの上下揺動によってモーア4が昇降されるようになっている。前記昇降アーム28a,28bは主フレーム5に後付でけ装着できるようになっており、その装着構造が以下のように構成されている。
【0019】
つまり、図11,12に示すように、左右一対の昇降アーム28a,28bのうちの右側の昇降アーム28bは支軸27に溶接固定され、左側の昇降アーム28aは前記支軸27に備えられた連結フランジ27aに脱着自在にボルト連結されるようになっている。また、主フレーム5の左右には前記連結フランジ27aを通過させることができる略三角形状の装着孔30が形成され、この装着孔30に外側方から嵌入装着される二つ割り構造の軸受け部材31a,31bを介して前記支軸27が回動自在に支架されている。
【0020】
昇降アーム装着に際しては、先ず、左側の昇降アーム28aを取外した状態で、連結フランジ27a側から支軸27を機体右側の装着孔30に挿通し、更に連結フランジ27aを機体左側の装着孔30から左外方に突き出す。次に、フレーム外側において軸受け部材31a,31bを支軸27に嵌め付けて略三角形状の装着孔30に回動不能に嵌入する。次に、機体左側に露出されている連結フランジ27aの内側面に昇降アーム28aをボルト締め連結する。これによって、左右の昇降アーム28a,28bが主フレーム5の左右両外側に配置されて一体揺動可能な状態となる。この状態では、支軸27は左右の昇降アーム28a,28bと軸受け部材31a,31bによって軸心方向移動が阻止された状態になるとともに、軸受け部材31a,31bが装着孔30から抜け出し不能となる。
【0021】
連結フランジ27aに取付けられた昇降アーム28aの基部からは操作アーム28cが一体延出されるとともに、ミッションケース11の後部左側に装備された前記リフトアーム21の基部からは作動アーム32が下方に向けて延出されており、この作動アーム32と前記操作アーム28cとが連係ロッド33で連動連結されている。従って、リフトアーム21が油圧駆動されて上昇作動すると、作動アーム32が同方向に回動されて昇降アーム28a,28bがモーア持ち上げ方向に揺動され、リフトアーム21が下降作動するとモーア4が自重で下降するようになっているのである。なお、作動アーム32と連係ロッド33とは長孔融通33aを介してピン連結されており、モーア4が地上の隆起物に乗り上がる、等して上向きの外力が働くと、作動アーム32が固定された状態でもモーア4が持ち上げられることが許容されるようになっている。
【0022】
前記静油圧式無段変速装置10は、図8の油圧回路図中に示されるように、アキシャルプランジャ式可変容量型のポンプ10Pとアキシャルプランジャ式定変容量型のモータ10Mとを変速用油路a,bで接続して構成されたものであり、ポンプ10Pの斜板角度を変更して圧油吐出方向および吐出量を変更することで、モータ10Mの回転出力を正方向(前進方向)あるいは逆方向(後進方向)に無段階に変速することができるように構成されている。また、前記変速用油路a,bには回路圧を制限する回路保護用の安全弁35が接続されるとともに、漏洩した油を変速用油路a,bに補充するためのチャージ油路cが接続されている。このチャージ油路cはPTOクラッチ66への圧油供給用の油路eに連通接続されており、リリーフ弁36で設定されたチャージ油が低圧側となる変速用油路aあるいは変速用油路bに逆止弁37を介して供給されるようになっている。また、リリーフ弁36から流出した余剰の油が油路dを介してミッションケース11に戻されるようになっている。
【0023】
図6に示すように、前記静油圧式無段変速装置10のケーシングは、前記ポンプ10Pおよびモータ10Mを収容した前面開放状態に変速ケーシング41と、その前面に連結されるポートブロック42とから構成されており、ポンプ10Pの入力軸43がポートブロック42から前方に突設されてエンジン6から延出された前記伝動軸51の後端に連結されるとともに、モータ10Mの出力軸44がミッションケース11に突入されて図示されない副ギヤ変速機構に連動連結されている。なお、前記入力軸43がミッションケース11に突入されて、PTO伝動系およびギヤポンプ23の伝動系に連動連結される。
【0024】
前記ポートブロック42は、前記変速用油路a,bおよびチャージ油路cを内部に備えた厚板状のブロック本体42aと、その入力側の前面にボルト締め連結されたカバー体42bとで構成されている。図7に示すように、前記ブロック本体42aの前面には複雑に屈曲する蛇行状の溝45が形成され、このブロック本体42aの前面に前記カバー体42bが連結されることで、ブロック本体42aとカバー体42bの接合部位に蛇行状の油路が形成される。この油路の端部にはそれぞれ油流入孔46と油流出孔47が形成され、油流入孔46が前記リリーフ弁36の余剰油流出ポートに連通されるとともに、油流出孔47がミッションケース11に連通されている。つまり、ポートブロック42の内部に形成された蛇行状の油路によって余剰油排出用の前記油路dが形成されているのである。
【0025】
また、前記入力軸43には冷却ファン48が備えられて、この冷却ファン48からの冷却風が前記ポートブロック42の外面に前方から供給されるとともに、ポートブロック42の前面に位置する前記カバー体42bの前面には冷却フィン49が形成され、カバー体42bが冷却ファン48によって効率よく冷却されるようになっている。このように、ポートブロック42を強制空冷することで、ブロック内部を流動する油を冷却するようになっており、ポートブロック42の内部で蛇行して油を迂回流動させる前記油路dが冷却用油路となっているのである。
【0026】
〔他の実施例〕
【0027】
(1)上記実施例では、ブロック本体42aの前面に形成された溝45をカバー体42bの扁平接合面で前面から閉塞して冷却用油路dを形成しているが、逆に、カバー体42bの扁平背面にのみ前記溝45を形成して、ブロック本体42aとカバー体42bの接合部位に前記冷却用油路dを形成することもできる。また、ブロック本体42aとカバー体42bの接合面のそれぞれに対向する溝45を形成して断面積の大きい冷却用油路dを形成することもできる。
【0028】
(2)上記実施例では、チャージ油路cに供給されたチャージ油の余剰分を冷却用油路dに流動させているが、チャージポンプCPとチャージ油路cの間に冷却用油路dを設けて、冷却したチャージ油をチャージ油路cに供給する形態で実施することもできる。
【0029】
(3)本発明は、静油圧式無段変速装置10(入力軸43)を走行機体3に左右方向、あるいは上下方向に向くように備えた作業機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】トラクタの全体側面図
【図2】ミッションケースの側面図
【図3】ミッションケースの背面図
【図4】ミッションケースの正面図
【図5】ミッションケースの平面図
【図6】静油圧式無段変速装置の縦断側面図
【図7】ポートブロックの縦断正面図
【図8】油圧回路図
【図9】ファンシュラウドの正面図
【図10】モーア吊り下げ支持構造の側面図
【図11】モーア吊り下げ用昇降アームの平面図
【図12】昇降アーム組み付け構造を示す分解斜視図
【符号の説明】
【0031】
10P ポンプ
10M モータ
41 変速ケーシング
42 ポートブロック
42a ブロック本体
42b カバー体
43 入力軸
45 溝
48 冷却ファン
49 冷却フィン
a 変速用油路
b 変速用油路
c チャージ油路
d 冷却用油路




 

 


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