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スプレーバー組み付け構造 - 日産自動車株式会社
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発明の名称 スプレーバー組み付け構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24130(P2007−24130A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205077(P2005−205077)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100119644
【弁理士】
【氏名又は名称】綾田 正道
発明者 水田 洋平
要約 課題
オイルポンプが設定された第1ケースとスプレーバーが設定された第2ケースとの組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との管結合の確実性を高めることができるスプレーバー組み付け構造を提供すること。

解決手段
オイルポンプ17が設定された第1ケースと、前記オイルポンプ17からの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバー18が設定された第2ケース2と、を備え、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとを管結合するスプレーバー組み付け構造において、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定した。
特許請求の範囲
【請求項1】
オイルポンプが設定された第1ケースと、前記オイルポンプからの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバーが設定された第2ケースと、を備え、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部とを管結合するスプレーバー組み付け構造において、
前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部とが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定したことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記第1ケースと第2ケースとの合わせ面の一方に位置決めピンを設け、
前記第2ケースの合わせ面から前記スプレーバーの管端面までの寸法をXとし、前記第1ケースの合わせ面から前記オイルポンプの吐出管端面までの寸法をYとし、前記位置決めピンを突出したケースの合わせ面から位置決めピンの上端までの寸法をZとしたとき、
|X−Y|<Z
という寸法関係に設定したことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記スプレーバーは、少なくとも管端部における第2ケースへの設定を、組み付け直交方向に移動可能な支持設定としたことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項4】
請求項3に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記スプレーバーは、管端部に固定したブラケットを締結ボルトにより第2ケースに設定する際、前記第2ケースにボルト径よりも大径のボルト穴を形成し、締結ボルトとボルト穴との間にラバーを介装し、組み付け直交方向に移動可能な弾性支持としたことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記スプレーバーは、前記オイルポンプの吐出管と管結合する管端部の位置に、差し込み案内面としてのテーパー面を形成すると共にO−リングを設けたことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部との少なくとも一方に、管結合時に位置決めできたことを音により確認する管結合確認手段を設けたことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項7】
請求項6に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記管結合確認手段は、前記オイルポンプ内に圧搾空気を充填した状態で、吐出管を親油性素材のシールにより封印し、該シールが前記スプレーバーの管端部により破損することで圧搾空気の噴出音を出すことを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載されたスプレーバー組み付け構造において、
前記第1ケースは、動力源からの駆動力を断接するクラッチとオイルポンプとを設定したクラッチ&ポンプケースであり、
前記第2ケースは、各変速段毎の複数の噛み合いギヤとシンクロ機構とを設定した変速機本体ケースであり、
前記スプレーバーは、前記オイルポンプからの潤滑油を噛み合いギヤ及びシンクロ機構に噴射することを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
【請求項9】
オイルポンプが設定された第1ケースと、前記オイルポンプからの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバーが設定された第2ケースと、を備え、第1ケースと第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部とを管結合するスプレーバー組み付け構造において、
組み付け前は、前記第1ケースに対して前記第2ケースを上側から降ろして両ケースが互いに嵌合するように近づけ、組み付け時は、位置決めピンの位置を基準として第1ケースと第2ケースとの合わせ面位置を一致させて第2ケースを降ろし、管結合確認手段から発生する音により、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とが管結合したことを確認し、その後、位置決めピンを嵌合させて両ケースの合わせ面を接合して組み付けを完了することを特徴とするスプレーバー組み付け構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルポンプが設定された第1ケースと、オイルポンプからの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバーが設定された第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口するオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とを管結合するスプレーバー組み付け構造の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
変速操作力を手動やアクチュエータにより得る平行2軸式の歯車変速機では、各変速段毎の複数の噛み合いギヤやシンクロ機構の発熱や摩耗等を抑える必要がある。このため、オイルポンプからの潤滑油をスプレーバーを介して各必要箇所に噴射する強制潤滑が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−048242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術において、オイルポンプとスプレーバーはポンプケースと変速機本体ケースとに別々に設定され、組み付け時の厳密な位置精度までは管理されないため、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との位置決めを確認することなく、第1ケースと第2ケースの位置決めのみを行って組み付けた場合、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との管結合に失敗したまま組み付けてしまったり、また、スプレーバーを曲げたり破損したりするおそれがある、という問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、オイルポンプが設定された第1ケースとスプレーバーが設定された第2ケースとの組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との管結合の確実性を高めることができるスプレーバー組み付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、オイルポンプが設定された第1ケースと、前記オイルポンプからの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバーが設定された第2ケースと、を備え、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部とを管結合するスプレーバー組み付け構造において、
前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、前記オイルポンプの吐出管と前記スプレーバーの管端部とが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明のスプレーバー組み付け構造にあっては、オイルポンプが設定された第1ケースとスプレーバーが設定された第2ケースとの組み付け時、両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定することで、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とが位置決めされる。すなわち、組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先にオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との位置決めを確認するという、組み付け直前段階での位置決め確認により、管結合の確実性を高めることができる。しかも、従来は多大な工数を要していた、オイルポンプとスプレーバーを第1ケースと第2ケースとに別々に設定する段階での位置精度の管理、組み付け段階におけるオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との位置合わせ管理、等を行わなくても良い。この結果、オイルポンプが設定された第1ケースとスプレーバーが設定された第2ケースとの組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との管結合の確実性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のスプレーバー組み付け構造を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のスプレーバー組み付け構造が適用された四輪駆動ユニットを示すスケルトン図である。
実施例1の四輪駆動ユニットDUは、後輪駆動をベースとし、前輪側には電子制御によりエンジン駆動力の一部を分配する電子制御型四輪駆動車の駆動系に適用され、ユニットケースの内部に、ツインクラッチ式歯車変速機とトランスファカップリングとを有する。
【0009】
前記四輪駆動ユニットDUは、図1に示すように、クラッチ&ポンプケース1(第1ケース)と、変速機本体ケース2(第2ケース)と、変速機リアケース3と、エンジン入力軸4と、第1クラッチ5(動力源からの駆動力を断接するクラッチ)と、第2クラッチ6(動力源からの駆動力を断接するクラッチ)と、インナーインプットシャフト7と、アウターインプットシャフト8と、カウンターシャフト9と、パーキングギヤ10と、フロントカウンターギヤ11と、フロント出力ギヤ12と、カップリング入力軸13と、トランスファカップリング14と、カップリング出力軸15と、シフトアクチュエータ16と、オイルポンプ17と、スプレーバー18と、を備えている。
【0010】
前記第1クラッチ5は、奇数ポジション(1速、3速、5速、後退速)の選択時、締結によりエンジンからの回転駆動力をインナーインプットシャフト7に伝達する。
前記インナーインプットシャフト7には、1速ギヤ71と、リバースギヤ77と、3速ギヤ73と、5速ギヤ75とが設けられる。
前記インナーインプットシャフト7とは平行にカウンターシャフト9が配置され、該カウンターシャフト9には、前記1速ギヤ71と噛み合う1速カウンターギヤ91と、前記リバースギヤ77に対しリバースアイドラーギヤ87を介して噛み合うリバースカウンターギヤ97と、前記3速ギヤ73と噛み合う3速カウンターギヤ93と、前記5速ギヤ75と噛み合う5速カウンターギヤ95と、が設けられる。
【0011】
前記第2クラッチ6は、偶数ポジション(2速、4速、6速)の選択時、締結によりエンジンからの回転駆動力をアウターインプットシャフト8に伝達する。
前記アウターインプットシャフト8には、6速ギヤ86と、2速ギヤ82と、4速ギヤ84とが設けられる。
前記アウターインプットシャフト8とは平行にカウンターシャフト9が配置され、該カウンターシャフト9には、前記6速ギヤ86と噛み合う6速カウンターギヤ96と、前記2速ギヤ82と噛み合う2速カウンターギヤ92と、前記4速ギヤ84と噛み合う4速カウンターギヤ94と、が設けられる。
【0012】
そして、前記1速カウンターギヤ91と前記リバースカウンターギヤ97との間には、1速−後退速シンクロ機構21が配置され、前記3速ギヤ73と前記5速ギヤ75との間には、3速−5速シンクロ機構22が配置され、前記2速カウンターギヤ92と前記4速カウンターギヤ94との間には、2速−4速シンクロ機構23が配置され、前記6速カウンターギヤ96の側部には、6速シンクロ機構24が配置される。
【0013】
すなわち、各変速段を選択した時、下記のエンジン駆動力伝達経路が形成される。
1速選択時、エンジン駆動力は、第1クラッチ5→インナーインプットシャフト7→1速ギヤ71→1速カウンターギヤ91→1速−後退速シンクロ機構21を介してカウンターシャフト9に伝達する。
2速選択時、エンジン駆動力は、第2クラッチ6→アウターインプットシャフト8→2速ギヤ82→2速カウンターギヤ92→2速−4速シンクロ機構23を介してカウンターシャフト9に伝達する。
3速選択時、エンジン駆動力は、第1クラッチ5→インナーインプットシャフト7→3速−5速シンクロ機構22→3速ギヤ73→3速カウンターギヤ93を介してカウンターシャフト9に伝達する。
4速選択時、エンジン駆動力は、第2クラッチ6→アウターインプットシャフト8→4速ギヤ84→4速カウンターギヤ94→2速−4速シンクロ機構23を介してカウンターシャフト9に伝達する。
5速選択時、エンジン駆動力は、第1クラッチ5→インナーインプットシャフト7→3速−5速シンクロ機構22→5速ギヤ75→5速カウンターギヤ95を介してカウンターシャフト9に伝達する。
6速選択時、エンジン駆動力は、第2クラッチ6→アウターインプットシャフト8→6速ギヤ86→6速カウンターギヤ96→6速シンクロ機構24を介してカウンターシャフト9に伝達する。
後退速選択時、エンジン駆動力は、第1クラッチ5→インナーインプットシャフト7→リバースギヤ77→リバースアイドラーギヤ87→リバースカウンターギヤ97を介してカウンターシャフト9に伝達する。
【0014】
前記トランスファカップリング14は、締結トルクレベルを電子制御にて調整する継手であり、締結時、カウンターシャフト9に伝達される回転駆動力のうち締結トルク分を、フロントカウンターギヤ11→フロント出力ギヤ12→カップリング入力軸13→トランスファカップリング14→カップリング出力軸15を経過してフロントディファレンシャルへ伝達する。
【0015】
すなわち、前記トランスファカップリング14の開放時には、エンジン駆動力を、リヤディファレンシャルを介して左右後輪のみに伝達する後輪駆動状態とし、前記トランスファカップリング14の締結時には、エンジン駆動力の一部を、左右後輪と共に左右前輪に配分して四輪駆動状態とする。なお、前後輪駆動力配分比は、前輪配分比:後輪配分比=(0%:100%)〜(50%:50%)の範囲にて制御可能である。
【0016】
前記シフトアクチュエータ16は、所定の変速制御則に応じて1速−後退速シンクロ機構21、3速−5速シンクロ機構22、2速−4速シンクロ機構23、6速シンクロ機構24のシフトフォークを電子制御により動作させる。例えば、1速選択時には、1速−後退速シンクロ機構21を1速カウンターギヤ91側へストロークさせ、回転同期作用を経過して1速カウンターギヤ91とカウンターシャフト9とを連結する。
【0017】
前記オイルポンプ17は、クラッチ&ポンプケース1に設定され、前記エンジン入力軸4に直結された第1ポンプギヤ31と、該第1ポンプギヤ31に噛み合う第2ポンプギヤ32と、を介してエンジンにより回転駆動される。そして、吐出油量の一部をスプレーバー18に供給する。
【0018】
前記スプレーバー18は、変速機本体ケース2に設定され、かつ、前記オイルポンプ17の吐出管17aとは管端部が管結合され、この管結合により前記オイルポンプ17からの潤滑油を必要箇所(噛み合いギヤ及びシンクロ機構)に噴射する強制潤滑手段である。
【0019】
図2は実施例1のスプレーバー組み付け構造を示す要部断面図である。
スプレーバー組み付け構造とは、オイルポンプ17が設定されたクラッチ&ポンプケース1と、前記オイルポンプ17からの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバー18が設定された変速機本体ケース2と、を備え、前記クラッチ&ポンプケース1と前記変速機本体ケース2との組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとを管結合する構造をいう。
【0020】
実施例1のスプレーバー組み付け構造では、図2(a)に示すように、前記クラッチ&ポンプケース1と前記変速機本体ケース2との組み付け時、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との位置決めより先に、前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとが位置決めされるように両ケース1,2の合わせ面1a,2aに対する組み付け方向の寸法を設定している。
【0021】
前記スプレーバー18は、少なくとも管端部18aにおける変速機本体ケース2への設定を、組み付け直交方向に移動可能な支持設定としている。すなわち、図2(b)に示すように、前記スプレーバー18は、管端部18aに固定したブラケット40を締結ボルト41により変速機本体ケース2に設定する際、前記変速機本体ケース2にボルト径よりも大径のボルト穴42を形成し、締結ボルト41とボルト穴42との間にラバー43を介装し、組み付け直交方向に移動可能な弾性支持としている。
【0022】
そして、前記スプレーバー18は、図2(b)に示すように、前記オイルポンプ17の吐出管17aと管結合する管端部18aの位置に、差し込み案内面としてのテーパー面18bを形成すると共にO−リング44を設けている。
【0023】
さらに、前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとの少なくとも一方に、管結合時に位置決めできたことを音により確認する管結合確認手段を設けている。すなわち、図2(c)に示すように、前記管結合確認手段は、前記オイルポンプ17内に圧搾空気を充填した状態で、吐出管17aを親油性素材のシール45により封印し、該シール45が前記スプレーバー18の管端部18aにより破損することで圧搾空気の噴出音を出すようにしている。
【0024】
なお、図2(a)において、1bは前記クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aから組み付け方向に突出させた位置決めピンであり、2bは前記変速機本体ケース2の合わせ面2aから陥没させた位置決め穴であり、位置決めピン1bと位置決め穴2bとは、組み付け時に嵌合させることで、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2とが正規の位置関係で組み立てられる。
【0025】
図3は実施例1のスプレーバー組み付け構造において両ケース1,2の合わせ面1a,2aに対する組み付け方向の寸法設定を示す図である。
【0026】
両ケース1,2の合わせ面1a,2aに対する組み付け方向の寸法設定は、前記クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aに位置決めピン1bを設け、前記変速機本体ケース2の合わせ面2aから前記スプレーバー18の管端面までの寸法をXとし、前記クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aから前記オイルポンプ17の吐出管17aの端面までの寸法をYとし、前記第クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aから位置決めピン1bの上端までの寸法をZとしたとき、
|X−Y|<Z
という寸法関係に設定している。
【0027】
次に、作用を説明する。
[組み付け作用]
組み付け前は、クラッチ&ポンプケース1を合わせ面1aが上向きになるように固定し、図4に示すように、クラッチ&ポンプケース1に対して変速機本体ケース2を上側から降ろして両ケース1,2の位置決めピン1bと位置決め穴2bとが互いに嵌合するように近づける。
【0028】
スプレーバー18の組み付け時は、図5に示すように、位置決めピン1bの位置を基準としてクラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との合わせ面1a,2aの位置を一致させて変速機本体ケース2を徐々に降ろしてゆく。そして、シール45に対しスプレーバー18の管端部18aが上方から進入してくることで、シール45が変形破断し、オイルポンプ17に予め封入されていた圧搾空気が一気に抜けるときに発生する音により、オイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとが管結合したことが確認される。
【0029】
その後、図6に示すように、位置決めピン1bと位置決め穴2bとを互いに嵌合させて、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との合わせ面1a,2aを接合する。そして、フランジ部に複数設けられたボルト穴にボルトを通して、ナットにより締め付けることで、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との組み付けを完了する。
【0030】
上記のように、組み付け時、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との位置決めより先にオイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの位置決めを確認するという、組み付け直前段階での位置決め確認により、管結合の確実性を高めることができる。
しかも、従来、管結合の確実性を高めるために多大な工数を要していた、オイルポンプとスプレーバーをクラッチ&ポンプケースと変速機本体ケースとに別々に設定する段階での位置精度の管理、組み付け段階におけるオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部との位置合わせ管理、等を行わなくても良い。
したがって、オイルポンプ17が設定されたクラッチ&ポンプケース1とスプレーバー18が設定された変速機本体ケース2との組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの管結合の確実性を高めることができる。
【0031】
前記スプレーバー18は、少なくとも管端部18aにおける変速機本体ケース2への設定を、組み付け直交方向に移動可能な支持設定としているため、例えば、組み付け時、オイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの軸心に多少のズレがったとしても、スプレーバー18の管端部18aが、ラバー43の弾性変形により組み付け直交方向に移動してズレ分を吸収するという調心作用を示す。
したがって、スプレーバー18を組み付ける際、スプレーバー18の管端部18aを曲げたり破損させたりするという可能性を大幅に低減することができる。加えて、ラバー43の弾性変形量の分は、位置決め公差に含められるというように、位置決め公差を粗くすることができ、この結果、組み付け工数を低減できる。
【0032】
そして、スプレーバー18は、図2(b)に示すように、オイルポンプ17の吐出管17aと管結合する管端部18aの位置に、差し込み案内面としてのテーパー面18bを形成すると共にO−リング44を設けている。このため、スプレーバー18の差し込み時、オイルポンプ17の吐出管17aの管端面と接触してもテーパー面18bにより、スプレーバー18の管端部18aがスムーズに吐出管17aに入り込むというガイド作用を示す。そして、スプレーバー18の管端部18aがさらに深く入り込むと、オイルポンプ17の吐出管17aの管内面との間に弾性変形したO−リング44が介装され、管結合部を事後的にシール処理することなく、組み付けるだけで管結合部の高いシール性を確保することができる。
【0033】
さらに、オイルポンプ17の吐出管17aに、管結合時に位置決めできたことを音により確認する管結合確認手段として、オイルポンプ17内に圧搾空気を充填した状態で、吐出管17aを親油性素材のシール45により封印した構造を採用している。
すなわち、上記のように、クラッチ&ポンプケース1に対して変速機本体ケース2を上側から降ろして組み付けられるが、変速機本体ケース2内には、多数のギヤ等が密集してレイアウトされているため、変速機本体ケース2側からの視界を遮り、スプレーバー18の管端部18がオイルポンプ17の吐出管17aへ管結合されるの目視で確認できない状況にある。
これに対し、スプレーバー18の管端部18がオイルポンプ17の吐出管17aへ管結合されると、目視に代え、シール45がスプレーバー18の管端部18aにより破損することで圧搾空気の噴出音を出すため、作業者がこの音を聞くだけで、スプレーバー18の組み付けを聴覚にて確認することができる。
【0034】
次に、効果を説明する。
実施例1のスプレーバー組み付け構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0035】
(1) オイルポンプ17が設定された第1ケースと、前記オイルポンプ17からの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバー18が設定された第2ケース2と、を備え、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口する前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとを管結合するスプレーバー組み付け構造において、前記第1ケースと前記第2ケースとの組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定したため、オイルポンプ17が設定された第1ケースとスプレーバー18が設定された第2ケースとの組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの管結合の確実性を高めることができる。
【0036】
(2) 前記クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aに位置決めピン1bを設け、前記変速機本体ケース2の合わせ面2aから前記スプレーバー18の管端面までの寸法をXとし、前記クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aから前記オイルポンプ17の吐出管17aの端面までの寸法をYとし、前記第クラッチ&ポンプケース1の合わせ面1aから位置決めピン1bの上端までの寸法をZとしたとき、
|X−Y|<Z
という寸法関係に設定したため、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との組み付け時、クラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との位置決めより先に、確実にオイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの位置決めを達成することができる。
【0037】
(3) 前記スプレーバー18は、少なくとも管端部18aにおける変速機本体ケース2への設定を、組み付け直交方向に移動可能な支持設定としたため、スプレーバー18を組み付ける際、スプレーバー18の管端部18aを曲げたり破損させたりするという可能性を大幅に低減することができると共に、位置決め公差を粗くすることができる。
【0038】
(4) 前記スプレーバー18は、管端部18aに固定したブラケット40を締結ボルト41により変速機本体ケース2に設定する際、前記変速機本体ケース2にボルト径よりも大径のボルト穴42を形成し、締結ボルト41とボルト穴42との間にラバー43を介装し、組み付け直交方向に移動可能な弾性支持としたため、締結ボルト41とボルト穴42との間に介装されたラバー43の弾性変形を利用し、オイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの軸心ズレを吸収することができる。
【0039】
(5) 前記スプレーバー18は、前記オイルポンプ17の吐出管17aと管結合する管端部18aの位置に、差し込み案内面としてのテーパー面18bを形成すると共にO−リング44を設けたため、スプレーバー18の管端部18aをスムーズに吐出管17aに入り込ませる組み付けガイド機能と、組み付けるだけによる管結合部のシール性確保機能とを達成することができる。
【0040】
(6) 前記オイルポンプ17の吐出管17aと前記スプレーバー18の管端部18aとの少なくとも一方に、管結合時に位置決めできたことを音により確認する管結合確認手段を設けたため、スプレーバー18の管結合を目視できない状況での組み付け作業時においても、作業者が音を聞くだけで、スプレーバー18の組み付けを聴覚にて確認することができる。
【0041】
(7) 前記管結合確認手段は、前記オイルポンプ17内に圧搾空気を充填した状態で、吐出管17aを親油性素材のシール45により封印し、該シール45が前記スプレーバー18の管端部18aにより破損することで圧搾空気の噴出音を出すため、シール45は破損したままでも親油性を有するし、また、圧搾空気は噴出したら消失することで、事後的に管結合確認手段を取り除くような処理を要することなく、スプレーバー18の組み付け時に音を発することができる。
【0042】
(8) 前記第1ケースは、エンジンからの駆動力を断接する第1クラッチ5及び第2クラッチ6とオイルポンプ17とを設定したクラッチ&ポンプケース1であり、前記第2ケースは、各変速段毎の複数の噛み合いギヤとシンクロ機構とを設定した変速機本体ケース2であり、前記スプレーバー18は、前記オイルポンプ17からの潤滑油を噛み合いギヤ及びシンクロ機構に噴射するため、ツインクラッチ式歯車変速機を内蔵した駆動ユニットでのクラッチ&ポンプケース1と変速機本体ケース2との組み付け時、工数増を招くことなく、組み付け方向に開口するオイルポンプ17の吐出管17aとスプレーバー18の管端部18aとの管結合の確実性を高めることができる。
【0043】
以上、本発明のスプレーバー組み付け構造を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0044】
実施例1では、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定し、かつ、スプレーバーを組み付け直交方向に移動可能に支持すると共に、管結合時に位置決めできたことを音により確認する好ましい例を示した。しかし、例えば、目視によりスプレーバーを組み付けが確認できる場合には、音による管結合確認手段を設けなくても良い。要するに、第1ケースと第2ケースとの組み付け時、第1ケースと第2ケースとの位置決めより先に、オイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とが位置決めされるように両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法を設定したものであれば本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
実施例1では、スプレーバー組み付け構造を、ユニットケースの内部に、ツインクラッチ式歯車変速機とトランスファカップリングとを有する四輪駆動ユニットDUへの適用した例を示したが、具体的な適用はこの例に限られるものでなく、車両用の歯車変速機等、スプレーバーによる潤滑構造を採用した様々のものに適用することができる。要するに、オイルポンプが設定された第1ケースと、オイルポンプからの潤滑油を必要箇所に噴射するスプレーバーが設定された第2ケースと、を備え、第1ケースと第2ケースとの組み付け時、組み付け方向に開口するオイルポンプの吐出管とスプレーバーの管端部とを管結合するスプレーバー組み付け構造であれば適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1のスプレーバー組み付け構造が適用された四輪駆動ユニットを示すスケルトン図である。
【図2】実施例1のスプレーバー組み付け構造を示す要部断面図である。
【図3】実施例1のスプレーバー組み付け構造において両ケースの合わせ面に対する組み付け方向の寸法設定を示す図である。
【図4】実施例1のスプレーバー組み付け構造における組み付け前の作業手順を示す図である。
【図5】実施例1のスプレーバー組み付け構造におけるスプレーバー組み付け作業手順を示す図である。
【図6】実施例1のスプレーバー組み付け構造における組み付け完了の作業手順を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
DU 四輪駆動ユニット
1 クラッチ&ポンプケース(第1ケース)
1a 合わせ面
1b 位置決めピン
2 変速機本体ケース(第2ケース)
2a 合わせ面
2b 位置決め穴
3 変速機リアケース
4 エンジン入力軸
5 第1クラッチ(動力源からの駆動力を断接するクラッチ)
6 第2クラッチ(動力源からの駆動力を断接するクラッチ)
7 インナーインプットシャフト
8 アウターインプットシャフト
9 カウンターシャフト
10 パーキングギヤ
11 フロントカウンターギヤ
12 フロント出力ギヤ
13 カップリング入力軸
14 トランスファカップリング
15 カップリング出力軸
16 シフトアクチュエータ
17 オイルポンプ
17a 吐出管
18 スプレーバー
18a 管端部
18b テーパー面
40 ブラケット
41 締結ボルト
42 ボルト穴
43 ラバー
44 O−リング
45 シール




 

 


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