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発明の名称 内燃機関の制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16685(P2007−16685A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198752(P2005−198752)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100078330
【弁理士】
【氏名又は名称】笹島 富二雄
発明者 松田 健 / 伊達 知善 / 小山 博公 / 中島 正博
要約 課題
火花点火燃焼と圧縮自己着火燃焼とを切り換えて運転される内燃機関において、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切り換え時のトルク段差を抑制する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
運転状態に応じて火花点火燃焼と圧縮自己着火燃焼との2つの燃焼状態を選択的に切り換え可能な内燃機関の制御装置において、
火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切り換え時、火花点火燃焼で機関への吸入空気量を増大させて空燃比をリーン化した後、圧縮自己着火燃焼へ切り換えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
【請求項2】
前記火花点火燃焼での空燃比のリーン化と同時に、内部EGR量(燃焼室内の残留ガス量)を増大させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記内部EGR量の増量を、吸気バルブの開時期を排気バルブの閉時期より遅らせるマイナスオーバーラップ状態として行うことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項4】
切換前の火花点火燃焼は、均質燃焼であり、該均質燃焼で燃焼安定限界近傍まで空燃比をリーン化することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
【請求項5】
前記均質燃焼で燃焼安定限界近傍まで空燃比をリーン化した後、成層燃焼に切り換えてさらに空燃比をリーン化した後、圧縮自己着火燃焼へ切り換えることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項6】
前記火花点火燃焼での空燃比リーン化と同時に、筒内の吸気流動を促進してリーン燃焼安定限界を拡張することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項7】
前記筒内流動は、タンブルまたはスワールであることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項8】
前記火花点火燃焼での空燃比リーン化と併用して、熱効率を低下させる運転を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
【請求項9】
前記熱効率を低下させる運転は、点火時期を遅角化する運転であることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項10】
前記熱効率を低下させる運転は、燃料の一部を膨張行程で噴射する運転であることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、火花点火燃焼と圧縮自己着火燃焼とを選択的に運転可能な内燃機関において、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時にトルク段差を抑制する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時に、切換直後の圧縮自己着火燃焼における目標空燃比をリッチ化して自己着火性を高めることが開示されている。
【特許文献1】特開2003−343313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、圧縮自己着火燃焼と火花点火燃焼とでは燃焼が安定する空燃比領域が異なっており、圧縮自己着火燃焼を実現する際、空燃比が第1所定空燃比(例えば30)よりリーンでなければノッキングが発生してしまい、火花点火燃焼を実現する際、空燃比が第1所定空燃比よりリッチな第2所定空燃比(例えば20)よりリッチ側でなければ失火してしまう。
【0004】
このため、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼へ切り換えに際して、両燃焼の目標空燃比が大きく相違することに伴いトルク段差を発生する。
すなわち、目標空燃比が火花点火燃焼に比較して大幅に大きな圧縮自己着火燃焼に切り換えるため、スロットルバルブを大きく開いて吸入空気量を増量しようとしても増量遅れが大きいため燃料噴射量を大きく減少しなければ圧縮自己着火燃焼を開始することができず、トルク段差が大きくなる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、火花点火燃焼から安定した圧縮自己着火燃焼へスムーズに切り換えるための技術であって、両燃焼の目標空燃比の相違に伴うトルク段差を良好に解消できるものではない。すなわち、切換直後の圧縮自己着火燃焼で燃料噴射量を増量してリッチ化すれば若干のトルクアップとはなるが、上記のようにノッキングによりリッチ化が大きく制約されているので、到底良好なトルク段差解消効果は得られない。
【0005】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切り換え時に、トルク段差を良好に解消できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため、本発明は、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切り換え時、火花点火燃焼で機関への吸入空気量を増大させて空燃比をリーン化した後、圧縮自己着火燃焼へ切り換える構成とした。
【発明の効果】
【0007】
圧縮自己着火燃焼時の切り換え前に、吸入空気量が増量されていることにより、圧縮自己着火燃焼開始時の燃料噴射量を、増量された吸入空気量に応じて増量することができるので、圧縮自己着火燃焼開始時のトルクを最大限大きくすることができ、もって、燃焼切り換え時のトルク段差を良好に解消できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態における圧縮自己着火内燃機関のシステム構成図である。
内燃機関1(ガソリンエンジン)には、吸気通路2の上流側から、エアクリーナ3を通過した空気が、電子制御式のスロットルバルブ4、吸気バルブ5を介してシリンダ6内に吸引される。
【0009】
前記吸気通路2の吸気ポート部には、通路断面の一部を開閉する吸気流動バルブ7が設けられ、該バルブ7を閉動作することによりシリンダ6内にタンブル流もしくはスワール流等を発生させることができる。
前記シリンダ6内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁8が設けられている。
燃焼室内の混合気は、圧縮自己着火又は点火プラグ9による火花点火によって着火燃焼し、燃焼排気は、排気バルブ10を介して排出される。
【0010】
前記吸気バルブ5及び排気バルブ10には、バルブリフト量,バルブ作動角及び作動角の中心位相を可変とする可変動弁機構11が設けられている。
前記可変動弁機構11は、例えば、特開2001−012262号公報に開示される機関バルブのバルブリフト量を作動角と共に連続的に変化させる可変バルブイベント・リフト機構(VEL)と、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させることで、バルブ作動角の中心位相を可変とする可変バルブタイミング機構(VTC)との組み合わせから構成される。
【0011】
また、前記可変動弁機構11を、吸気バルブ5及び排気バルブ10を電磁石による磁気力で開閉駆動する電磁駆動弁(EMV)とすることができる。
前記スロットルバルブ4、燃料噴射弁8、点火プラグ9、可変動弁機構11は、マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)20によって制御される。
【0012】
前記エンジンコントロールユニット20には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ21、機関回転速度を検出する回転速度センサ22、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ23および吸気温度を検出する吸気温度センサ24、筒内温度を検出する筒内温度センサ25、筒内圧力を検出する筒内圧力センサ26等からの検出信号が入力される。
そして、図2に示すような、低回転、低中負荷の特定の運転領域において圧縮自己着火燃焼を行い、それ以外の運転領域においては火花点火燃焼を行うが、特に、火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時に、本発明に係る制御が行われる。
【0013】
図3のフローチャートは、前記エンジンコントロールユニット20による火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時の制御を示す。
ステップS1では、前記アクセル開度センサ21によって検出されるアクセル開度などに基づいて算出された要求トルクT、前記クランク角センサ22によって検出された機関回転速度Neを読み込む。
【0014】
ステップS2では、前記要求トルクTおよび機関回転速度Neによって検出される運転状態に基づいて、圧縮自己着火燃焼と火花点火燃焼とのいずれの燃焼形態で運転させるかを決定する。なお、定常運転状態での火花点火燃焼は、吸気行程での燃料噴射による均質燃焼とし、後述する火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換過渡の後半で一時的に成層燃焼が行われる。
【0015】
上記燃焼形態の決定は、具体的には、要求トルクTが、自己着火可能最大トルクTHよりも小さく、かつ、自己着火可能最小トルクTLよりも大きく(TL<T<TH)、かつ、機関回転速度Ne(rpm)が、自己着火可能最大回転速度NeHよりも小さく、かつ、自己着火可能最小回転速度NeLよりも大きいときに(NeL<Ne<NeH)、圧縮自己着火燃焼の可能領域内であると判断し、上記条件を満たさないときには、火花点火燃焼を行なわせる領域内であると判断する。
【0016】
そして、火花点火燃焼を行なわせる領域内であると判断されると、ステップS3へ進み、燃料噴射弁7から噴射される燃料を点火プラグ8による火花点火で燃焼させる火花点火燃焼制御を行なわせる。
一方、圧縮自己着火燃焼の可能領域内であると判断されると、ステップS4へ進み、圧縮自己着火燃焼への切換制御を開始する。
【0017】
まず、ステップS5では、スロットルバルブ4の開度を増大して吸入空気量Qを増大すると共に、前記吸気流動バルブ7を閉動作してシリンダ6内にタンブル流もしくはスワール流等の吸気流動を生成し、強化する。また、可変動弁機構11により、吸気バルブ5及び排気バルブ10の少なくとも一方に対し、後述するマイナスオーバーラップ制御を行って内部EGR量を増量する。
【0018】
前記マイナスオーバーラップ制御は、可変動弁機構11を、前記可変バルブイベント・リフト機構(VEL)と可変バルブタイミング機構(VTC)との組み合わせで構成した場合は、図4に示すように制御する。
すなわち、吸気バルブ5側の可変バルブタイミング機構(VTC)によって、吸気バルブ5の作動角の中心位相を遅角し、可変バルブイベント・リフト機構(VEL)によって吸気バルブ5のリフト量を減少すると共に、排気バルブ10側の可変バルブタイミング機構(VTC)によって、排気バルブ10の作動角の中心位相を進角し、可変バルブイベント・リフト機構(VEL)によって排気バルブ10のリフト量を減少することにより、排気バルブ10と吸気バルブ5とが同時に閉じているマイナスオーバーラップ量を増大する。
また、可変動弁機構11を、吸気バルブ5及び排気バルブ10を電磁石による磁気力でリフト量一定に開閉駆動する電磁駆動弁(EMV)で構成した場合は、図5に示すように、吸気バルブ5側は開時期、閉時期共に遅角し、排気バルブ10側は閉時期、開時期共に進角することで、マイナスオーバーラップ量を増大する。
ただし、図4,5で、破線は、圧縮自己着火燃焼での特性を示し、該圧縮自己着火燃焼への切換前の状態では該特性に徐々に近づけるように制御する。したがって、図5の場合、吸気バルブ5側の開時期を遅角する速度は、閉時期を遅角する速度より大きく、排気バルブ10側の開時期を進角する速度は、閉時期を進角する速度より大きい。
これにより、マイナスオーバーラップ期間で既燃ガスを密閉した高温な内部EGRを、次回の吸気行程で吸気中に含ませることにより、吸気温度を高めることができる。
次に、ステップS6では、上記吸入空気量の増量による空燃比のリーン化で、均質リーン燃焼の安定限界に達したかを判定する。空燃比をリーンにしていくと燃焼安定度が悪化し、機関のトルク変動が大きくなるので、該トルク変動の許容できる限界が、均質リーン燃焼の安定限界となる。
そこで、前記均質リーン燃焼時のトルク変動を回転速度変化等で検出しつつ、該検出値に基づいて均質リーン燃焼の安定限界に達したと判定されるまでは、均質リーン燃焼のままステップS5へ戻って、さらに空燃比のリーン化、筒内流動の強化、内部EGR量の増加を行う。
そして、ステップS6で均質リーン燃焼の安定限界に達したと判定された場合は、ステップS7へ進んで成層リーン燃焼に切り換える。ここで、均質リーン燃焼からトルク変動を抑制しつつ成層リーン燃焼へ切り換えるように、吸入空気量、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等を制御する。
次いで、ステップS8では、上記のようにリーン化した空燃比(吸入空気量検出値/燃料噴射量設定値で求められる)が、切り換え後の圧縮自己着火燃焼の目標空燃比に達し、かつ、筒内温度センサ25で検出される圧縮端温度が目標筒内温度に達したか、つまり、圧縮自己着火燃焼への切換可能な条件が満たされたかを判定する。
上記条件が満たされるまでは、ステップS5へ戻って成層リーン燃焼で、さらに空燃比のリーン化、筒内流動の強化、内部EGR量の増加を行う。
そして、ステップS8で圧縮自己着火燃焼への切換可能な条件が満たされたと判定されたときに、ステップS9へ進んで、圧縮自己着火燃焼を開始する。
図6は、上記火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時の各種状態量の変化の様子を示す。
このようにすれば、圧縮自己着火燃焼が開始されるまでに、火花点火燃焼で吸入空気量を増加させながらできる限りリーン化されているので、圧縮自己着火燃焼が可能なリーン空燃比に十分近づけられており、したがって、トルク段差を十分に回避することができる。
また、上記火花点火燃焼での空燃比リーン化に加えて、点火時期を遅角したり、燃料の一部を膨張行程で噴射するなどの熱効率を低下させる制御を併用する構成としてもよく、火花点火燃焼でのトルクを下げつつ圧縮自己着火燃焼に切り換えるので、トルク段差をより低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態におけるシステム構成図。
【図2】燃焼パターンを判別するためのマップ。
【図3】火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時の制御を示すフローチャート。
【図4】可変動弁機構を、可変バルブイベント・リフト機構(VEL)と可変バルブタイミング機構(VTC)との組み合わせで構成した場合のマイナスオーバーラップ制御を示す図。
【図5】可変動弁機構を、電磁駆動弁(EMV)で構成した場合のマイナスオーバーラップ制御を示す図。
【図6】火花点火燃焼から圧縮自己着火燃焼への切換時の各種状態量の変化の様子を示すタイムチャート。
【符号の説明】
【0020】
1…内燃機関 2…吸気通路 4…スロットルバルブ 5…吸気バルブ 6…シリンダ 7…吸気流動制御弁 8…燃料噴射弁 9…点火プラグ 10…排気バルブ 11…可変動弁機構 20…エンジンコントロールユニット(ECU) 21…アクセル開度センサ 22…回転速度センサ 23…吸気圧力センサ 24…吸気温度センサ 25…筒内温度センサ 26…筒内圧力センサ




 

 


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