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発明の名称 2次空気供給装置の故障診断装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16606(P2007−16606A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−195792(P2005−195792)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100078330
【弁理士】
【氏名又は名称】笹島 富二雄
発明者 志賀 義宏
要約 課題
2次空気供給装置の故障を診断する。

解決手段
内燃機関の排気通路に2次空気を供給する2次空気供給通路に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブを備え、排気通路への2次空気供給条件にて開閉バルブを開き、非供給条件にて開閉バルブを閉じる内燃機関の2次空気供給装置において、排気通路に供給する2次空気量QAIを検出し(S5)、開閉バルブを閉じる非供給条件にて、検出された2次空気量QAIが所定値α以上である時に開閉バルブが開故障であると診断する(S6)。開故障を診断した後は、吸入空気量、実空燃比を検出する一方(S8,10,14)、目標空燃比、推定2次空気量を算出し(S9,11,15)、推定された2次空気量と検出された2次空気量とに基づいて各開閉バルブのどちらかが開故障しているかを特定する(S12,16)。
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関の排気通路に2次空気を供給する2次空気供給通路に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブを備え、前記排気通路への2次空気供給条件にて前記開閉バルブを開き、非供給条件にて前記開閉バルブを閉じる内燃機関の2次空気供給装置において、
前記排気通路に供給する2次空気量を検出する2次空気量検出手段と、
前記開閉バルブを閉じる非供給条件にて、前記2次空気量検出手段により検出される2次空気量が所定値以上である時に前記開閉バルブが開故障であると診断する故障診断手段と、
を備えることを特徴とする2次空気供給装置の故障診断装置。
【請求項2】
前記2次空気供給通路は、V型内燃機関の各バンクの排気通路に連通する分岐通路のそれぞれに前記開閉バルブを備えることを特徴とする請求項1記載の2次空気供給装置の故障診断装置。
【請求項3】
前記内燃機関に吸入される空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
前記内燃機関の運転条件に基づいて目標空燃比を算出する目標空燃比算出手段と、
前記各排気通路にて2次空気供給位置より下流側の実空燃比を検出する実空燃比検出手段と、
少なくとも一方のバンクの排気通路について、前記吸入空気量、前記目標空燃比及び前記実空燃比に基づいて2次空気量を推定する2次空気量推定手段と、
前記推定された2次空気量と前記検出された2次空気量とに基づいて前記各開閉バルブのいずれかの開故障を特定する故障バルブ特定手段と、
を備えることを特徴とする請求項2記載の2次空気供給装置の故障診断装置。
【請求項4】
前記故障バルブ特定手段は、前記推定された2次空気量と、前記検出された2次空気量との差が所定値未満となる方の排気通路に2次空気を供給可能な前記開閉バルブが開故障であると特定することを特徴とする請求項3記載の2次空気供給装置の故障診断装置。
【請求項5】
前記各排気通路にて2次空気供給位置より下流側の実空燃比を検出する実空燃比検出手段と、
前記各バンクの排気通路の一方に全ての2次空気が供給されるときの排気空燃比を推定する空燃比推定手段と、
少なくとも一方の各バンクの排気通路について、前記推定空燃比及び前記実空燃比に基づいて前記各開閉バルブのいずれかの開故障を特定する故障バルブ特定手段と、
を備えることを特徴とする請求項2記載の2次空気供給装置の故障診断装置。
【請求項6】
前記故障バルブ特定手段は、前記推定空燃比と、前記実空燃比との差が所定値未満となる方の排気通路に2次空気を供給可能な前記開閉バルブが開故障であると特定することを特徴とする請求項5記載の2次空気供給装置の故障診断装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排気通路に2次空気を供給する2次空気供給通路に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブを備える2次空気供給装置の故障診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されているように、内燃機関の排気通路に2次空気を供給する2次空気供給通路に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブを備え、排気通路への2次空気供給条件にて開閉バルブを開き、非供給条件にて開閉バルブを閉じる内燃機関の2次空気供給装置において、排気通路にて2次空気供給位置より下流側に空燃比センサ(酸素濃度検出センサ)を配設し、この空燃比センサによる出力信号が急変した時における内燃機関の吸入空気量等に基づいて実際の2次空気供給量を算出する一方、正常時の運転条件に基づいて2次空気供給量(異常検出判定値)を算出し、これらの2次空気供給量の偏差が所定値よりも大きい時に2次空気供給装置の開閉バルブが故障していると診断することが知られている。
【0003】
また、2次空気供給装置の開閉バルブの故障を、2次空気供給通路に設けられた圧力センサの出力信号に基づいて診断することが知られている。この場合、2次空気供給通路を開閉する開閉バルブを閉めた状態でエアポンプを作動させて2次空気供給通路内の圧力が上昇すること、その後に開閉バルブを開いて圧力を減少させ2次空気供給通路から空気の漏れがないこと、及び開閉バルブが正常に作動することを全て確認することで診断する。
【特許文献1】特開平6−146867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の2次空気供給装置の故障診断装置では、排気マニホールドのフランジ面やEGR管の取り付け口などの接合不良により排気通路内に空気を吸入した場合においても、排気通路内の酸素濃度が急激にリーン側に変化してしまうため、2次空気供給装置の開閉バルブが故障していると誤診してしまうおそれがあった。
この場合、酸素センサが空燃比リーン時の信号を出力するため、該出力に基づいて燃料噴射弁が燃焼室内の空燃比を過度にリッチ化してしまい、エンジンストールを起こすおそれがあった。更に、排気空燃比が過度にリッチ化された状態で2次空気供給通路から排気通路内に空気を吸い込むため、排気通路に配設された触媒の温度が上昇して耐熱許容温度を超えてしまうおそれや、触媒性能劣化が進行するおそれがあった。
【0005】
また、2次空気供給通路とエアポンプとの接合部分などに不良がある場合には、2次空気供給通路内の圧力が低下してしまうため、2次空気供給装置の開閉バルブが故障していると誤診してしまうおそれがあった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、2次空気供給装置の開閉バルブの開故障を的確に診断することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため本発明では、内燃機関の排気通路に2次空気を供給する2次空気供給通路に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブを備え、排気通路への2次空気供給条件にて開閉バルブを開き、非供給条件にて開閉バルブを閉じる内燃機関の2次空気供給装置において、排気通路に供給する2次空気量を検出し、開閉バルブを閉じる非供給条件にて、検出される2次空気量が所定値以上である時に開閉バルブが開故障であると診断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、開閉バルブを閉じる非供給条件であるにも関わらず、実際には開閉バルブが開故障している場合には、2次空気供給通路から排気通路内に2次空気が供給されてしまうため、この量を検出することで開閉バルブが開故障しているか否かを的確に診断することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による2次空気供給装置の故障診断装置を示す概略構成図である。図1では、2次空気供給装置の故障診断装置が6気筒のV型内燃機関1(以下、「エンジン」と称する)に適用されている例を示している。
エンジン1の左右のバンク2,3には、各気筒内に空気を導入する吸気通路4が形成されている。なお、図1では、バンク2,3近傍における吸気通路4については図示を省略している。
【0009】
吸気通路4の上流側には、吸入空気量を制御する電制スロットルバルブ5が配設され、このバルブ5の上流側の吸気通路4には、吸入空気用エアクリーナ6が配設されている。電制スロットルバルブ5とエアクリーナ6との間の吸気通路4には、エンジン1に吸入される空気量(1次空気量)を検出するエアフロメータ7が配設されている。エンジン1に吸入される空気は、エアクリーナ6、電制スロットルバルブ5を通過して、図示しない吸気マニホールドから吸気ポートを介して各気筒に導入される。
【0010】
エンジン1は、6つの気筒を左バンク2と右バンク3との2つのグループに分割されており、各気筒に導入された空気に燃料噴射弁(図示せず)から燃料を噴射して燃焼を行う。なお、エンジン1では、左バンク2側の燃焼と、右バンク3側の燃焼とが交互に行われる。
エンジン1の排気通路8は、左バンク2に接続された第1排気通路8aと、右バンク3に接続された第2排気通路8bとを含んで構成されており、これらの排気通路8a,8bは下流側にて合流している。
【0011】
第1排気通路8aには、2次空気供給位置より下流側にて、排気中の実空燃比(酸素濃度)を検出する第1空燃比センサ9aが配設されている。第2排気通路8bには、2次空気供給位置より下流側にて、排気中の実空燃比を検出する第2空燃比センサ9bが配設されている。第1排気通路8aと第2排気通路8bとの合流部分より下流側の排気通路8には、排気浄化装置の触媒10が配設されている。
【0012】
また、エンジン1のシリンダヘッドに形成された各排気ポートも排気通路8a,8bを構成するものであり、図1では、各排気ポート(排気通路8a,8b)に、2次空気供給装置13から2次空気を供給する2次空気供給通路14が接続されている。
2次空気供給通路14には、エア吸入側からエンジン1の排気通路8側に向けて2次空気用エアクリーナ15、エアポンプ16、開閉バルブ17(エアスイッチングバルブ)の順に配設されている。エアクリーナ15とエアポンプ16との間の2次空気供給通路14には、エアポンプ16から排気通路8へ供給する2次空気量を検出する装置18(例えば、エアフロメータ、または、オリフィスと差圧センサや温度センサなどを組み合わせた装置)が配設されている。
【0013】
エアポンプ16は、2次空気供給通路14を通じてエンジン1の各バンク2,3の排気通路8a,8bにそれぞれ2次空気を圧送する。なお、エアポンプ16は、エアポンプ駆動装置16aにより2次空気量が制御される。エアポンプ駆動装置16aは、エアポンプ作動用スイッチ20がエンジンコントロールユニット40(以下、「ECU」と称する)からの作動信号を受け、バッテリ31からの電流が流れることでエアポンプ16を駆動する。
【0014】
2次空気供給通路14は、エアポンプ16の下流側にて、第1排気通路8aに2次空気を供給する第1分岐通路14aと、第2排気通路8bに2次空気を供給する第2分岐通路14bとに分割されている。
第1分岐通路14aには、第1排気通路8aに2次空気を供給若しくは遮断可能な第1開閉バルブ17aが配設されている。第2分岐通路14bには、第2排気通路8bに2次空気を供給若しくは遮断可能な第2開閉バルブ17bが配設されている。図1では、第1分岐通路14aは、シリンダヘッドに形成された第1排気通路8aと連通しており、第2分岐通路14bは、第2排気通路8bと連通している。
【0015】
これらの開閉バルブ17a,17bは、ECU40から開閉バルブ作動用スイッチ30に開信号若しくは閉信号が出力されることにより、バッテリ31からの電流を通電若しくは遮断することで開閉状態が制御される。
開閉バルブ17a,17bは、エンジン始動直後に触媒10が活性していない時には開状態に制御されると共に、エアポンプ16を駆動させて排気通路8a,8bに2次空気を供給する。これにより、2次空気供給通路14の分岐通路14a,14bを介して2次空気を各排気通路8a,8bに供給し、触媒10が活性温度に達するよう温度上昇を促進する。
【0016】
一方、触媒10が所定温度以上になった時には、エアポンプ16の駆動を停止すると共に、開閉バルブ17a,17bを閉状態にすることで、排気通路8a,8bへの2次空気を遮断し、触媒10の酸化反応を抑制し、触媒温度の過剰な上昇を防止する。
開閉バルブ17a,17bは大別して、図2に示すように、カットバルブ21が配置される第1作動室22と、リードバルブ27が配置される第2作動室28とを含んで構成されている。これらのバルブ21,27の開閉状態により排気通路8a,8bに2次空気の供給若しくは遮断が行われる。なお、第1開閉バルブ17aと第2開閉バルブ17bとは、構造は同じであるため、ここでは第1開閉バルブ17aについてのみ説明する。
【0017】
第1作動室22には、エアポンプ16側の分岐通路14aに接続され2次空気の導入を行う導入部23と、この導入部23から導入された2次空気を第2作動室28側に供給する供給部24とが形成されている。供給部24には、第1作動室22を介して第2作動室28に2次空気を供給する貫通孔25が形成されている。
カットバルブ21は、例えば電磁弁などを用いており、軸方向に移動可能な状態で第1作動室22内に配置されている。カットバルブ21の基端部21aは、スプリング26により軸方向基端側(図の上側)に付勢される。カットバルブ21の先端部21bには、供給部24に形成された貫通孔25より大きな径を有する円盤状の弁体が形成されている。カットバルブ21は、排気通路8aへの2次空気供給条件若しくは非供給条件に応じてECU40により開閉制御が行われる。
【0018】
ECU40は、2次空気供給条件では、開閉バルブ17aの開信号を出力し、開閉バルブ作動用スイッチ30をオンにしてバッテリ31からの電流をコイルに流し、カットバルブ21の弁体21bをカットバルブ21の軸方向先端側(図の下側)に移動させ、排気通路8aに2次空気を供給可能にする。またECU40は、2次空気供給条件となった時にエアポンプ16を駆動させることで2次空気を排気通路8aに供給する。
【0019】
一方、2次空気の非供給条件ではカットバルブ21の基端部21aがスプリング26によりカットバルブ21の基端側(図の上側)に付勢された状態となり、弁体21bが貫通孔25を気密に閉じることでエアポンプ16側から排気通路8a側への2次空気を遮断する。またECU40は、非供給条件となった時にエアポンプ16を停止させことで2次空気の供給を停止する。
【0020】
第2作動室28には、第1作動室22側からの2次空気を排気通路8a側の分岐通路14aに供給する通路29が形成されており、この通路29内にリードバルブ27が配設されている。
リードバルブ27は、エアポンプ16側から排気通路8a側への2次空気の流れのみを許容するものである。このバルブ27は、排気通路8a側の圧力P2がエアポンプ側の圧力P1より高くなり(P2>P1)、これらの差圧ΔP(=P1−P2)が所定値以上になった時に作動することで、排気通路8aからエアポンプ16側への空気の逆流を自動的に防止する。
【0021】
また、ECU40は、エンジン1の運転条件を検出して各種の処理を行うため、図1に示すように、例えば、前述の吸入空気用エアフロメータ7、空燃比センサ9a,9b、2次空気量検出装置18などからの信号が入力される。これらの他にも、ECU40には、例えばエンジン1の運転状態を検出するために、エンジン回転数、燃料噴射量、エンジンの冷却水温度などの信号が入力される。ECU40は、これらの入力信号に基づいて各種の演算を行い、電制スロットルバルブ5の開度、燃料噴射弁の燃料噴射量、エアポンプ16の駆動、開閉バルブ17a,17bの開閉などの制御を行う。
【0022】
次に、2次空気供給装置13の動作について説明する。
2次空気供給装置13は、例えば、触媒10が排気浄化機能を発揮する程度まで昇温していない状態や、空燃比センサ9a,9bが排気中の空燃比を検出可能な程度まで活性していない状態において、ECU40からの信号により開閉バルブ17a,17b(カットバルブ21)を開く制御を行う。
【0023】
その際、ECU40によりエアポンプ16を駆動させることで、エアクリーナ15を通過したエアを2次空気として、2次空気供給通路14の各分岐通路14a,14bを介し各排気通路8a,8b内に供給する。これにより、排気中の酸素濃度が上昇し、排気中の未燃焼成分であるHC、COの燃焼が促進され、触媒10の昇温を促進することにより触媒機能を早期に発揮できるようにし、エミッションの悪化を抑制する。
【0024】
また、エンジン1の始動直後は、空燃比センサ9a,9bの活性が不十分であるため空燃比が正確に検出できないが、排気温度を上昇させることで空燃比センサ9a,9bを早期に活性させることができる。なお、ECU40は、2次空気の供給の際に、排気空燃比をリッチ側にして触媒10及び空燃比センサ9a,9bを早期に活性するため、例えば燃料噴射弁からの燃料噴射量を多くするように制御することが好ましい。
【0025】
次に、2次空気供給装置13の故障診断として開閉バルブ17a,17bが開故障した場合における診断ついて図3のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートによる処理は、所定時間毎(例えば、10ms毎)に繰り返し行われる。
ステップ1(図では「S1」と示す。以下同様)では、エンジン1が運転状態である時に開閉バルブ17a,17bの開故障を診断するため、エンジン回転中であるか否かを判定する。この判定は、例えばクランク角センサの出力信号に基づいて算出したエンジン回転数が所定値以上であるか否かにより行う。
【0026】
ステップ2では、エアポンプ16が停止中であるか否かを判定する。この判定は、例えばECU40からエアポンプ駆動信号が出力されているか否か、または、エアポンプ16の回転数が所定値以上であるか否かにより行う。
ステップ3では、空燃比センサ9a,9bが活性した状態であるか否かを判定する。この判定は、例えばエンジン始動後の経過時間が所定値以上であるか否か、または、エンジン水温が所定温度以上であるか否かにより行う。
【0027】
ステップ4では、2次空気の非供給条件であるか否かを判定する。この判定は、例えば図2では、ECU40から開閉バルブ17a,17bの開信号が無い場合に、排気通路8a,8bへの2次空気を遮断する構成となっているため、開信号が無いか否かを判定する。
ステップ1〜4の条件を全て満たした場合、すなわち、エンジン1の回転中であり、エアポンプ16が停止中であり、空燃比センサ9a,9bが活性しており、且つ2次空気の非供給条件であると判定した場合には、ステップ5以降の処理を行う。
【0028】
ステップ5では、2次空気供給装置13が排気通路8a,8bに供給する実際の2次空気量QAIを検出する。2次空気量QAIの検出は、2次空気量検出装置18、例えば熱線式のエアフロメータや、オリフィスと差圧センサと温度センサ等を用いて行う。これが2次空気量検出手段に相当する。
ステップ6では、排気通路8a,8bに2次空気が供給されているか否かを判定するため、ステップ5にて検出した2次空気量QAIが所定の故障判定値α以上であるか否かを判定する(QAI≧α)。2次空気量QAIが故障判定値α以上である(QAI≧α)と判定した場合には、ステップ7にて、開閉バルブ17a,17bが開故障していると判定する。一方、2次空気量QAIが故障判定値α未満である(QAI<α)と判定した場合には、ステップ18にて、開閉バルブ17a,17bが正常である(閉状態になっている)と判定する。
【0029】
次に、ステップ8〜ステップ17,ステップ19,ステップ20にて、図1に示す2次空気供給通路14の分岐通路14a,14bにそれぞれに配設された開閉バルブ17a,17bが開故障しているかを診断する処理について説明する。
ステップ8では、エンジン1の運転状態を検出する。エンジン運転状態としては、例えば吸入空気量QAFM、エンジン回転数、エンジン水温などを検出する。吸入空気量QAFMは、吸入空気用エアフロメータ7の出力信号に基づいて算出した値を用いる。エンジン回転数は、クランク角センサの出力信号に基づいて算出した値を用いる。水温は、水温センサの出力信号に基づいて算出した値を用いる。
【0030】
ステップ9では、エンジン1の運転状態に基づいて目標空燃比を算出する。この目標空燃比は、燃焼室内の目標空燃比であり、例えば吸入空気量QAFMから全気筒の燃料噴射量の総量Tpを除算することにより算出する(QAFM/Tp)。
ステップ10では、V型エンジンの片バンク側の実空燃比として、左バンク2側の排気通路8aにて2次空気供給位置より下流側の実空燃比(以下、「第1空燃比」と称する)を検出する。この検出は、第1空燃比センサ9aの出力信号に基づいて行う。
【0031】
ステップ11では、2次空気供給通路14の第1分岐通路14aを流れる2次空気量の推定を行う。この推定は、エアフロメータ7により検出した吸入空気量QAFMと、運転状態(例えば、吸入空気量QAFM、総燃料噴射量Tp)に基づいて算出した目標空燃比と、第1空燃比センサ9aにより検出した第1空燃比とから、下記の(1)式により算出した値を用いる。
【0032】
((第1空燃比/目標空燃比)−1)・QAFM/2 ・・・(1)
この処理が2次空気量推定手段に相当する。
ステップ12では、ステップ11にて推定した2次空気量を、ステップ5にて検出した2次空気量QAIで減算し、この値の絶対値が所定の故障判定値β未満であるか否かを判定する(|推定2次空気量−実QAI|<β)。これが故障バルブ特定手段に相当する。
【0033】
ステップ12にて、絶対値が所定の故障判定値β未満である(|推定2次空気量−実QAI|<β)場合には、ステップ19にて第1開閉バルブ17aが開故障していると特定する。すなわち、第1開閉バルブ17aが開故障している場合には第1排気通路8aに2次空気が供給される結果、前述の(1)式において第1空燃比の値が大きくなり、推定した2次空気量の値が、ステップ5にて検出した2次空気量の値に近づくため、第1開閉バルブ17aが開故障していることを特定できる。
【0034】
一方、絶対値が所定の故障判定値β以上である(|推定QAI−実QAI|≧β)場合には、ステップ13にて第1開閉バルブ17aが正常に閉状態になっていると診断する。
これらの処理により、開閉バルブ17を閉じる非供給条件にて、第1開閉バルブ17aが開故障しているか否かを診断することができる。更に、2次空気量の検出値QAIと推定値との整合性から故障診断の精度向上を図ることができる。
【0035】
次に、ステップ13〜ステップ17,ステップ20において、第1開閉バルブ17aが閉状態であると診断された場合に、第2開閉バルブ17bが開故障しているか否かを診断する処理について説明する。
ステップ14では、V型エンジンの片バンク側の実空燃比として、右バンク3側の排気通路8bにて2次空気供給位置より下流側の実空燃比(以下、「第2空燃比」と称する)を検出する。この検出は、第2空燃比センサ9bの出力信号に基づいて行う。
【0036】
ステップ15では、2次空気供給通路14の第2分岐通路14bを流れる2次空気量の推定を行う。この推定は、吸入空気量QAFMと、運転状態(例えば、吸入空気量QAFM、総燃料噴射量Tp)に基づいて算出した目標空燃比と、第2空燃比センサ9bにより検出した第2空燃比とから、下記の(2)式により算出した値を用いる。
((第2空燃比/目標空燃比)−1)・QAFM/2 ・・・(2)
この処理が2次空気量推定手段に相当する。
【0037】
ステップ16では、ステップ15にて推定した2次空気量を、ステップ5にて検出した2次空気量QAIで減算し、この値の絶対値が所定の故障判定値β未満であるか否かを判定する(|推定2次空気量−実QAI|<β)。これが故障バルブ特定手段に相当する。絶対値が所定の故障判定値β未満である(|推定QAI−実QAI|<β)場合には、ステップ20にて第2開閉バルブ17bが開故障していると特定する。一方、絶対値が所定の故障判定値β以上である(|推定QAI−実QAI|≧β)場合には、ステップ17にて第2開閉バルブ17bが正常に閉状態になっていると診断する。これにより、第2開閉バルブ17bが開故障しているか否かを特定することができる。
【0038】
なお、第1開閉バルブ17a若しくは第2開閉バルブ17bのいずれか一方が開故障していると特定した場合には、第1空燃比センサ9a及び第2空燃比センサ9bの出力信号に基づいて燃料噴射弁からの噴射量を制御する空燃比フィードバック制御を停止する。これにより、燃焼室内の空燃比が過剰にリッチ化されるために発生するエンジンストールを防止すると共に、排気中の未燃焼性分であるHC、COが多い状態で排気通路8a,8bに2次空気が供給されることを防止し、触媒温度が過剰に上昇してしまうことを防止でき、触媒劣化を防止することができる。
【0039】
なお、ステップ6にて、開閉バルブ17が開故障していると診断した場合に、それ以降の処理において、第1開閉バルブ17a若しくは第2開閉バルブ17bのいずれかが開故障しているかを特定しているが、例えばステップ7にて開閉バルブ17が開故障していると診断し、且つステップ12にて第1開閉バルブ17aが故障していないと診断した場合には、第2開閉バルブ17bが開故障していると特定するようにしてもよい。
【0040】
なお、V型エンジンの片バンクの排気通路にのみ2次空気を供給する構造の場合であっても開閉バルブの故障を診断するようにできる。
本実施形態によれば、内燃機関1の排気通路8に2次空気を供給する2次空気供給通路14に、2次空気を供給若しくは遮断可能な開閉バルブ17を備え、排気通路8への2次空気供給条件(ステップ4)にて開閉バルブ17を開き、非供給条件にて開閉バルブ17を閉じる内燃機関の2次空気供給装置において、排気通路8に供給する2次空気量を検出する2次空気量検出手段(ステップ5)と、開閉バルブ17を閉じる非供給条件にて、2次空気量検出手段により検出される2次空気量が所定値以上である時に開閉バルブ17が開故障であると診断する故障診断手段(ステップ6)と、を備える。このため、開閉バルブ17を閉じる非供給条件であるにも関わらず、実際には開閉バルブ17が開故障している場合には、2次空気供給通路14から排気通路8内に2次空気が供給されてしまうため、この量を検出することで開閉バルブ17が開故障しているか否かを的確に診断することができる。
【0041】
また本実施形態によれば、2次空気供給通路14は、V型内燃機関1の各バンク2,3の排気通路8a,8bに連通する分岐通路14a,14bのそれぞれに開閉バルブ17a,17bを備える。このため、開閉バルブ17a,17bが開故障している場合には、排気通路8a,8bに供給される2次空気量を検出することで開閉バルブ17a,17bの開故障の診断ができる。
【0042】
また本実施形態によれば、内燃機関1に吸入される空気量QAFMを検出する吸入空気量検出手段(ステップ8)と、内燃機関1の運転条件(例えば、吸入空気量QAFM、総燃料噴射量Tp)に基づいて目標空燃比を算出する目標空燃比算出手段(ステップ9)と、各排気通路8a,8bにて2次空気供給位置より下流側の実空燃比を検出する実空燃比検出手段(ステップ10,ステップ14)と、少なくとも一方のバンクの排気通路について、吸入空気量QAFM、目標空燃比及び実空燃比に基づいて2次空気量を推定する2次空気量推定手段(ステップ11,ステップ15)と、推定された2次空気量と検出された2次空気量QAIとに基づいて各開閉バルブ17a,17bのいずれかの開故障を特定する故障バルブ特定手段(ステップ12,ステップ16,ステップ19,ステップ20)と、を備える。このため、2つの開閉バルブ17a,17bのどちらかが開故障しているのかを特定できる。
【0043】
また本実施形態によれば、故障バルブ特定手段は、推定された2次空気量と、検出された2次空気量との差が所定値未満(|推定2次空気量−実QAI|<β)となる方の排気通路8a,8bに2次空気を供給可能な開閉バルブ17a,17bが開故障であると特定する(ステップ12,ステップ16,ステップ19,ステップ20)。このため、開閉バルブ17a,17bの一方が開故障している場合には、開故障している開閉バルブを介して排気通路に供給される2次空気量と、検出した2次空気量とが近づくことから、的確に開故障を特定できる。
【0044】
次に、本発明の第2の実施形態について図4のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態では、推定空燃比と実空燃比とに基づいて2次空気供給装置13の開閉バルブ17a,17bの開故障を診断し、開故障があれば、どちらの開閉バルブ17a,17bが開故障しているか否かを特定するものである。なお、ステップ1〜ステップ10までは、前述の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0045】
ステップ21では、排気空燃比の推定を行う。この空燃比は、各バンク2,3の排気通路8a,8bの一方に全ての2次空気(ステップ5にて検出された2次空気量QAI)が供給される時の排気通路内の推定空燃比であり、2次空気量QAI、吸入空気量QAFM及び目標空燃比から、下記の(3)式により算出した値を用いる。
(2×QAI/QAFM+1)・目標空燃比 ・・・(3)
ステップ22では、ステップ21にて推定した空燃比を、ステップ10にて検出した第1空燃比で減算し、この値の絶対値が所定の故障判定値γ未満であるか否かを判定する(|推定空燃比−第1空燃比|<γ)。これが故障バルブ特定手段に相当する。
【0046】
ステップ22にて、絶対値が所定の故障判定値γ未満である(|推定空燃比−第1空燃比|<γ)場合には、ステップ27にて第1開閉バルブ17aが開故障していると特定する。これは、第1開閉バルブ17aが開故障している場合には、第1排気通路8aに2次空気が供給されて排気空燃比がリーンとなるので、推定空燃比と第1空燃比との差が小さくなるため、これらの空燃比から第1開閉バルブ17aが開故障しているか否かを特定可能であることを意味する。
【0047】
一方、絶対値が所定の故障判定値γ以上である(|推定QAI−実QAI|≧γ)場合には、第1開閉バルブ17aが正常に閉状態になっていると診断する。
ステップ24では、第2空燃比センサ9bの出力信号に基づいて第2空燃比を検出する。
ステップ25では、ステップ21にて推定した空燃比を、ステップ24にて検出した第2空燃比で減算し、この値の絶対値が所定の故障判定値γ未満であるか否かを判定する(|推定空燃比−第2空燃比|<γ)。これが故障バルブ特定手段に相当する。絶対値が所定の故障判定値γ未満である(|推定空燃比−第2空燃比|<γ)場合には、第2開閉バルブ17bが開故障していると特定する。一方、絶対値が所定の故障判定値γ以上である(|推定QAI−実QAI|≧γ)場合には、第2開閉バルブ17bが正常に閉状態になっていると診断する。
【0048】
本実施形態によれば、各排気通路8a,8bにて2次空気供給位置より下流側の実空燃比を検出する実空燃比検出手段(ステップ10,ステップ24)と、各バンク2,3の排気通路8a,8bの一方に全ての2次空気が供給される時の排気空燃比を推定する空燃比推定手段(ステップ21)と、少なくとも一方の各バンクの排気通路について、推定空燃比及び実空燃比に基づいて各開閉バルブ17a,17bのいずれかの開故障を特定する故障バルブ特定手段(ステップ22,ステップ25,ステップ27,ステップ28)と、を備える。このため、推定空燃比と実空燃比とに基づいて開閉バルブ17a,17bのどちらが開故障しているのかを特定することができる。
【0049】
また本実施形態によれば、故障バルブ特定手段は、推定された空燃比と、実空燃比との差が所定値未満となる方の排気通路(8a若しくは8b)に2次空気を供給可能な開閉バルブ(17a若しくは17b)が開故障であると特定する(ステップ22,ステップ25,ステップ27,ステップ28)。開故障している方の開閉バルブを介して排気通路に2次空気が供給されれば、排気空燃比がリーンとなるので、推定空燃比と、第1空燃比若しくは第2空燃比との差が小さくなるため、これらの空燃比から開故障している開閉バルブを特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】2次空気供給装置の故障診断装置を示す概略構成図
【図2】開閉バルブの断面図
【図3】第1の実施形態における開閉バルブの開故障診断のフローチャート
【図4】第2の実施形態における開閉バルブの開故障診断のフローチャート
【符号の説明】
【0051】
1 エンジン
7 エアフロメータ
8 排気通路
8a 第1排気通路
8b 第2排気通路
9a 第1空燃比センサ
9b 第2空燃比センサ
13 2次空気供給装置
14 2次空気供給通路
14a 第1分岐通路
14b 第2分岐通路
16 エアポンプ
17 開閉バルブ
17a 第1開閉バルブ
17b 第2開閉バルブ
18 2次空気量検出装置
21 カットバルブ
27 リードバルブ
40 ECU




 

 


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