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発明の名称 組合せリング及びそのスペーサエキスパンダ並びにその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10096(P2007−10096A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194602(P2005−194602)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100096459
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 剛
発明者 三宅 秀典
要約 課題
組合せリングのスペーサエキスパンダの母材として単純形状の平板材40を用いながら、上壁部34と下壁部35とを径方向にオフセットさせる。

解決手段
帯状の平板材40を、長手方向に直交する横断線45に対して傾斜する折線42に沿って折曲することにより、上壁部34と下壁部35とを側壁部36を介して交互かつ連続的に形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
帯状の平板材を折曲部で折線に沿って折曲することにより上壁部と下壁部が側壁部を介して交互かつ連続的に形成され、上記上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダであって、
上記折線が平板材の側縁に直交する線に対して傾斜していることを特徴とするスペーサエキスパンダ。
【請求項2】
上壁部と下壁部が側壁部を介して交互かつ連続的に折曲部で折線に沿って折曲形成され、上記上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダであって、
上記側壁部の両側の一対の折線が径方向に沿う半径線に対して同じ側に傾斜しており、
上記上壁部と下壁部の両側の一対の折線が上記半径線に対して互いに逆側に傾斜していることを特徴とするスペーサエキスパンダ。
【請求項3】
上壁部と下壁部とが側壁部を介して交互かつ連続的に折曲形成され、上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダであって、
上記側壁部の外郭形状が実質的に平行四辺形状をなし、
上記上壁部及び下壁部の外郭形状が実質的に台形状をなしていることを特徴とするスペーサエキスパンダ。
【請求項4】
上記下壁部が上壁部に比して径方向外方寄りに位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスペーサエキスパンダ。
【請求項5】
上壁部と下壁部とが側壁部を介して交互かつ連続的に折曲形成され、上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダであって、
上記下壁部が上壁部に比して径方向外方寄りにオフセットしていることを特徴とするスペーサエキスパンダ。
【請求項6】
上壁部と下壁部とが側壁部を介して交互かつ連続的に折曲形成されるスペーサエキスパンダと、上記上壁部により径方向外方へ付勢される上側サイドレールと、上記下壁部により径方向外方へ付勢される下側サイドレールと、を有する組合せリングであって、
上記上側サイドレールの径方向幅が下側サイドレールの径方向幅よりも大きいことを特徴とする組合せリング。
【請求項7】
上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダの製造方法であって、
帯状の平板材を折曲することにより上壁部と下壁部とを側壁部を介して交互かつ連続的に形成する際に、平板材の長手方向に直交する横断方向に対して傾斜する折線に沿って平板材を折曲することを特徴とするスペーサエキスパンダの製造方法。
【請求項8】
上記横断方向に対して同方向に傾斜する隣り合う2つの折線からなる第1折線群と、上記横断方向に対して上記第1折線群と反対方向に傾斜する隣り合う2つの第2折線群と、が平板材の長手方向に沿って交互に設けられることを特徴とする請求項7に記載のスペーサエキスパンダの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば内燃機関のピストン外周に装着される組合せオイルリングのような、スペーサエキスパンダを備えた組合せリングの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関のピストン外周には、圧力リングの他に、主としてシリンダ壁面からオイルを掻き落とすためのオイルリングが装着される。このようなオイルリングとして、スペーサエキスパンダを備える組合せオイルリングが例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開平5−52266号公報
【特許文献2】実開平5−17267号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、単純な帯状の平板材から折曲形成されるスペーサエキスパンダでありながら、上壁部と下壁部とを径方向にオフセットさせることにより、例えば内燃機関に適用されるオイルリングにおけるオイル排出性,組立性,オイル掻き上げ性等を向上し得る新規なスペーサエキスパンダを提供することを一つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
帯状の平板材を折曲部で折線に沿って折曲することにより上壁部と下壁部が側壁部を介して交互かつ連続的に形成され、上記上壁部と下壁部によりサイドレールが径方向外方へ付勢される組合せリングのスペーサエキスパンダであって、上記折線が平板材の側縁に直交する線に対して傾斜している。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、単純な帯状の平板材から折曲形成されるスペーサエキスパンダでありながら、上壁部と下壁部とを径方向にオフセットさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る組合せリングとして、内燃機関のピストン13の外周に装着される組合せオイルリング1を示す断面図であり、図2は、この組合せオイルリング1を単体で示す斜視図である。内燃機関のシリンダ(ボア)31にはピストン13が昇降可能に配設され、このピストン13の外周には複数のリング溝16,32が形成されている。上側のリング溝32には圧力リング33が装着され、上記の組合せオイルリング1は下側のオイルリング溝16に装着されている。
【0007】
組合せオイルリング1は、上側サイドレール21及び下側サイドレール22と、両サイドレール21,22間に配置されるスペーサエキスパンダ20と、を有している。各サイドレール21,22は、鋼製で一箇所に合い口部(図示省略)を有するほぼ環状をなしている。
【0008】
スペーサエキスパンダ20は、後述するように帯状の金属製の平板材40を折曲部41で折線42に沿って折曲することによって、上壁部34と下壁部35とが側壁部36を介して交互かつ連続的に形成されるもので、全体としてほぼ環状に構成されている。なお、図2等では明瞭化のために折曲部41が折線42で鋭角に折曲しているように描いているが、実際には折曲部41が折線42にそって湾曲する曲率をもった湾曲形状をなしている。つまり、必ずしも折線42が折り目として表われるではない。
【0009】
上壁部34の内周側の部位には、上側サイドレール21を径方向外方へ押圧する耳部11が形成されるとともに、下壁部35の内周側の部位には、下側サイドレール22を径方向外方へ押圧する耳部11が形成されている。各耳部11は、上,下壁部34,35の一般部から外方へ張り出しており、サイドレール21,22の内周端に接する面は、近接するリング溝16の上下面16A,16Bに向かうに従って径方向内側へ傾斜するテーパ面11Aとなっている。このテーパ面11Aにより、サイドレール21,22の外周端がシリンダ31の内壁面に押しつけられるとともに、サイドレール21,22の内周端部がリング溝16の上下面16A,16Bに押しつけられ、シリンダ31の内壁面との隙間がシールされるとともに、リング溝16の上下面16A,16Bとの隙間がシールされる。なお、耳部11の径方向寸法は上壁部34と下壁部35とで同等に設定されている。また、上壁面34及び下壁部35の外周寄りの部位には、サイドレール21,22の姿勢を保つための突起部12が形成されている。
【0010】
図3は、スペーサエキスパンダ20の製造装置を簡略的に示している。先ず、平坦な帯状をなす金属製の平板材40に対し、例えば上記の耳部11や突起部12に対応する前加工を施した後、一対のギヤ51,52を用いてを連続的に折曲することにより、上壁部34,側壁部36及び下壁部35を平板材40の長手方向に沿って連続的に形成する。このようにして波形に折曲形成された中間成形体20Aを、ローラ53等を用いて環状にコイリングした後、切断する。そして、切断された端部同士をワイヤ等を用いて連結することにより上記のスペーサエキスパンダ20が得られる。
【0011】
図4は、平板材40の折曲部41での折線42の位置を示しており、上段(A)は比較例、下段(B)は本実施例に対応する。なお、比較例の構成要素には、対応する本実施例の構成要素の後に「H」を付している。同図に示すように、平板材40の両側縁43,44は、平板材40の長手方向に沿って互いに平行に延びており、上記のコイリング後には、一方の側縁43がスペーサエキスパンダ20の外周縁となり、他方の側縁44が内周縁となり、平板材40の長手方向つまり側縁43,44に沿う方向がリング1やスペーサエキスパンダ20の周方向となり、側縁43,44に直交する横断線45がリング1やスペーサエキスパンダ20の径方向に沿う半径線となる。また、明瞭化のために、上壁部34となる部位には「上」、下壁部35となる部位には「下」、側壁部36となる部位には「側」と図示している。
【0012】
比較例(A)では、全ての折線42が横断線45と平行であるのに対し、本実施例では、折線42が横断線45に対して所定の角度αで傾斜している。より具体的には、側壁部36の両側に位置する一対の折線42Aが横断線45に対して同方向(図4の右方向)で、かつ、互いに平行に傾斜している。一方、上壁部34及び下壁部35の両側に位置する一対の折線42Bは横断線45に対して互いに逆方向(図4の左右方向)に傾斜している。また、外周縁となる側縁43では上壁部の幅7が下壁部の幅8よりも長く、内周縁となる側縁44では上壁部の幅9が下壁部の幅10よりも短い。更に、上壁部34では外周縁となる側縁の幅7が内周縁となる側縁の幅8よりも長く、下壁部35では外周縁となる側縁の幅9が内周縁となる側縁の幅10よりも短い。また、側壁部36の外郭形状が実質的に平行四辺形状をなし、上壁部34及び下壁部35の外郭形状が実質的に台形状をなしている。
【0013】
このような折線42に沿って平板材40を折曲することによって、図5及び図6に示すように、上壁部34と下壁部35とが横断線・半径線45に沿う方向で互いにオフセットすることとなる。より具体的には、上壁部34が下壁部35よりも径方向内方寄り(図5の上寄り)に、つまり下壁部35が上壁部34よりも径方向外方寄り(図5の下寄り)に位置することとなる。すなわち、側壁部36が下壁部35から径方向内方に傾斜した姿勢で立ち上がるように折線42が半径線45に対して傾斜している。なお、図6の破線は図4(A)に示す比較例の平板材40Hを折曲形成した場合の形状を表している。
【0014】
再び図1を参照して、成形後のスペーサエキスパンダ20にあっては、耳部11を含めて下壁部35の全体が上壁部34に対して径方向内側(図6の上側)寄りにオフセットしている。つまり、下壁部35のテーパ面11Aは上壁部34のテーパ面11Aよりもシリンダ31の内壁面に近くなっており、従って、上側サイドレール21の径方向の幅18は下側サイドレールの径方向の幅19よりも長く設定されている。また、下壁部35からオイルリング溝16の背面までの隙間15が、上壁部34からオイルリング溝16の背面16Cまでの隙間14よりも長くなる。従って、オイルリング溝16の下部近傍に通じるオイル落とし穴17を経由してオイルが排出され易くなり、オイル排出性が向上する。
【0015】
以上のように本実施例では、スペーサエキスパンダ20の製造用の母材として一般的に使用されている、安価で単純な形状である平坦かつ帯状の金属製の平板材40を用いているにもかかわらず、上壁部34と下壁部35とを径方向で互いにオフセットさせることができる。このため、下壁部35を径方向外方寄りに配置することによって、スペーサエキスパンダ20の下方部におけるリング溝16の背面16Cとの隙間15、いわゆるバッククリアランスを大きく確保できるため、オイルの流動性及び排出性が向上し、オイル劣化を抑制できるとともに、デポジットの堆積を軽減することができる。
【0016】
組合せオイルリング1を装着したピストン13をシリンダ31に下方より挿入する際に、上側サイドレール21がオイルリング溝16から外れることがない程度に、上側サイドレール21の径方向の幅18を大きくする必要がある。一方、サイドレール21,22の幅を小さくするほど、シリンダ(ボア)31への追従性が向上し、オイル掻き落し性能を向上させることができる。上記実施例では、上側サイドレール21の幅18が相対的に大きく、下側サイドレール22の幅19が相対的に小さいために、上側サイドレール21の幅18をリング溝16から脱落しない程度に確保しつつ、下側サイドレール22の幅19を小さくすることができるので、シリンダ31へのピストン挿入性・組付性とオイル掻き落とし性とを高いレベルで両立することができる。つまり、上側サイドレール21の幅18は組付性を、下側サイドレール22の幅19はオイル掻き落とし性を考慮して設定することにより、組付性を損なうことなくオイル掻き落とし性能を向上することができる。
【0017】
但し、径方向幅19の小さい下側サイドレール22では、径方向幅18の大きい上側サイドレール21に比して、外周追従性が高いことから、シリンダ31の壁面とのフリクション(摺動抵抗)が増大するおそれがあるものの、本実施例では、下壁部35から下側サイドレール22に作用する径方向外方への付勢力を効果的に抑制して、下側サイドレール22のフリクションの増大を相殺・抑制することができる。この理由について、図5を参照して説明する。スペーサエキスパンダの反発力F1は傾斜する折線42に対して直交方向に作用するため、上壁部34では反発力F1の径方向合力F2が径方向外方へ作用し、下壁部35では反発力F1の径方向合力F3が径方向内方へ向かって作用する。この結果、上壁部34では径方向合力F2がスペーサエキスパンダの撓みにより発生する張力(上側サイドレール21を径方向外方へ付勢する付勢力)を増加する方向に作用し、下壁部35では径方向合力F3がスペーサエキスパンダの撓みにより発生する張力(下側サイドレール22を径方向外方へ付勢する付勢力)を減少させる方向に作用する。このため、下側サイドレール22を径方向外方へ付勢する付勢力を効果的に低減・相殺することができる。
【0018】
以上の説明より把握し得る本発明の特徴的な技術思想について上記実施例を参照して以下に説明する。但し、本発明は参照符号を付した実施例の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形,変更を含むものである。例えば、図7に示すように突起部(12)を省略しても良い。また、上壁部を下壁部よりも径方向外方へオフセットし、上側サイドレールを下側サイドレールよりも短くすることも可能である。
【0019】
本発明に係る組合せリング1及びそのスペーサエキスパンダ20は、帯状の平板材40を折曲部41で折線42に沿って折曲することにより上壁部34と下壁部35が側壁部36を介して交互かつ連続的に形成されており、上記上壁部34と下壁部35によりサイドレール21,22が径方向外方へ付勢される。そして、下記に列記するような特徴を備えている。
・図4(B)に示すように折線42が平板材40の側縁43,44に直交する線45に対して傾斜している。
・図4(B)に示すように側壁部36の両側の一対の折線42Aが径方向に沿う半径線45に対して同じ側に傾斜しており、上記上壁部34と下壁部35の両側の一対の折線42Bが上記半径線45に対して互いに逆側に傾斜している。
・図4(B)に示すように側壁部36の外郭形状が実質的に平行四辺形状をなし、上壁部34及び下壁部35の外郭形状が実質的に台形状をなしている。
・図1に示すように下壁部35が上壁部34に比して径方向外方寄りに位置している。
・図1に示すように上側サイドレール21の径方向幅18が下側サイドレール22の径方向幅19よりも大きい。
【0020】
上壁部34と下壁部35によりサイドレール21,22が径方向外方へ付勢される組合せリング1のスペーサエキスパンダ20の製造方法であって、帯状の平板材40を折曲することにより上壁部34と下壁部35とを側壁部36を介して交互かつ連続的に形成する際に、平板材40の長手方向に直交する横断方向45に対して傾斜する折線42に沿って平板材40を折曲する。
【0021】
より詳しくは図4(B)に示すように、横断方向45に対して同方向に傾斜する隣り合う2つの折線からなる第1折線群42Cと、上記横断方向45に対して上記第1折線群42Cと反対方向に傾斜する隣り合う2つの第2折線群42Dと、が平板材40の長手方向に沿って交互に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施例に係る組合せオイルリングを適用した内燃機関の要部を示す断面図。
【図2】組合せオイルリングの一部を簡略的に示す斜視図。
【図3】本実施例の組合せオイルリングのスペーサエキスパンダの製造装置を簡略的に示す説明図。
【図4】(A)が比較例、(B)が本実施例に係るスペーサエキスパンダの母材である平板材を簡略的に示す上面対応図。
【図5】本実施例に係るスペーサエキスパンダ(中間成形体)を簡略的に示す上面図。
【図6】本実施例に係るスペーサエキスパンダ(中間成形体)を簡略的に示す斜視図。
【図7】突起部のないスペーサエキスパンダを備えた組合せオイルリングを示す斜視図。
【符号の説明】
【0023】
1…組合せオイルリング
20…スペーサエキスパンダ
21…上側サイドレール
22…下側サイドレール
34…上壁部
35…下壁部
36…側壁部
40…平板材
41…折曲部
42…折線




 

 


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