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発明の名称 内燃機関の排気通路構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2723(P2007−2723A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183026(P2005−183026)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
発明者 渡辺 通夫
要約 課題
排ガスから生成される凝縮水の飛散を防止し、リニア空燃比センサやO2センサなどの排気センサに素子割れを発生させない内燃機関の排気通路構造を提供する。

解決手段
内燃機関の排気通路の構造であって、排気成分を検出する排気センサ40よりも上流に形成され、排ガスから生成される凝縮水が滞留する滞留部22dと、滞留部22dに形成され、滞留した凝縮水が流れる孔22bと、孔22bから流れ落ちた凝縮水を溜める水溜室22dとを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関の排気通路の構造であって、
排気成分を検出する排気センサよりも上流に形成され、排ガスから生成される凝縮水が滞留する滞留部と、
前記滞留部に形成され、滞留した凝縮水が流れる孔と、
前記孔から流れ落ちた凝縮水を溜める水溜室と、
を有することを特徴とする内燃機関の排気通路構造。
【請求項2】
前記滞留部は、排気通路の底面であり、
前記水溜室は、前記排気通路の外周壁と、その下に所定の間隙をもって固着されたパッチ板とで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項3】
前記滞留部は、前記排気通路の内部であって前記水溜室の上部に所定の間隙をもって固着されたパッチ板であり、
前記水溜室は、前記パッチ板と排気通路内壁面とで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項4】
排気通路の外周に設けられた外筒を備え、
前記滞留部は、排気通路の底面であり、
前記水溜室は、前記排気通路の外周壁と、前記外筒とで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項5】
前記滞留部は、排気通路が曲折されて形成され、
前記曲折部分の内周側に形成された第2の孔を備え、
前記外筒内を上昇した水蒸気が前記第2の孔を通って排気通路に流れる、
ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項6】
前記滞留部は、排気通路が曲折されて形成され、
前記曲折部分の内周側に形成された第2の孔と、
前記第2の孔と、前記滞留部に形成された孔とを連通するパイプと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項7】
保持部材を介して外管に保持される内管を備える二重構造の排気通路であって、
前記滞留部は、前記内管の底面であり、
前記水溜室は、前記外管と内管とで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気通路構造。
【請求項8】
前記排気通路は、エキゾーストマニホールドのブランチパイプである、
ことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の内燃機関の排気通路構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の排気通路の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
触媒コンバータの上流及び下流には、リニア空燃比センサやO2センサなどの排気センサが取り付けられている。これらの排気センサは内蔵ヒータや排ガスで高温に熱せられて活性化し、酸素を検出できるようになる。この検出信号は、触媒の排ガス浄化能力を発揮できるように排ガスの空燃比を制御したり、触媒の劣化状態を判定するために使用される。
【0003】
ところで排ガスが冷却されると排ガス中に含まれる水分から凝縮水が生成される。この凝縮水が高温状態のセンサに被水すると、センサが急冷され素子割れを生じるおそれがある。
【0004】
そこで従来は、凝縮水が生成されても、その凝縮水が排気センサの上流には溜まらず、排気センサの下流に溜まるように排気通路を形成している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−2120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで近時の研究により、エキゾーストマニホールドの各ブランチパイプを等長化することが、エンジンの出力アップや音質の向上につながることが確認されている。
【0006】
しかし、このようにすると、エンジンルーム内の他部品との関係で、ブランチパイプをレイアウトできる場所には制限があり、特許文献1のように排気センサの上流に凝縮水が溜まらないような形状にすることが困難な場合がある。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、排ガスから生成される凝縮水の飛散を防止し、リニア空燃比センサやO2センサなどの排気センサに素子割れを発生させない内燃機関の排気通路構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
【0009】
本発明は、内燃機関の排気通路の構造であって、排気成分を検出する排気センサ(40)よりも上流に形成され、排ガスから生成される凝縮水が滞留する滞留部(22d)と、前記滞留部(22d)に形成され、滞留した凝縮水が流れる孔(22b)と、前記孔(22b)から流れ落ちた凝縮水を溜める水溜室(22d)とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、排気通路に滞留する排気凝縮水を溜める水溜室を設けた。この水溜室は排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても排気凝集水は飛散しない。したがって排気凝縮水が排気センサに被水してセンサを破壊することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による内燃機関の排気通路構造を適用するV型6気筒エンジンの左バンクを示す側面図である。
【0012】
エキゾーストマニホールド20は、取付ボルト30でエンジン10のシリンダヘッド11に固定されている。
【0013】
エキゾーストマニホールド20は、車両前方側から#2気筒ブランチパイプ21と、#4気筒ブランチパイプ22と、#6気筒ブランチパイプ23とを有する。エキゾーストマニホールド20は、これらのブランチパイプ21〜23の集合部にO2センサ40を取り付け、さらにその下流にマニホールド触媒50を備える。
【0014】
ブランチパイプ21〜23は、エンジンの出力アップ、音質の向上を図るために、長さが略同一となっている。そのため#2気筒ブランチパイプ21は、ほぼストレート形状であるが、#4気筒ブランチパイプ22や#6気筒ブランチパイプ23は、一旦車両前下方向に延びてから車両後方に延びて他のブランチパイプと集合する形状になっている。このため#4気筒ブランチパイプ22や#6気筒ブランチパイプ23には、鉛直方向に一旦下がってから上がる曲成部22a,23aが形成される。曲成部22a,23aがこのような形状であるので、排ガスから凝縮水が生成されると、その凝縮水は曲成部22a,23aに滞留する。この状態でエンジンが始動すると、滞留していた凝縮水が飛散してO2センサ40が被水してセンサ素子が破損するおそれがある。そこで本発明では、このような排気通路に凝縮水の飛散防止構造を設けたのである。具体的な構造については図2を参照して説明する。
【0015】
図2は#4気筒ブランチパイプ22の曲成部22a付近を示す図であり、図2(A)は#4気筒ブランチパイプ22の曲成部22aを鉛直軸を含む面で切断した図であり、図2(B)は図2(A)のB−B断面を示す。また排ガスの流れ方向を図2(A)に白抜矢印で示す。
【0016】
ブランチパイプ22は、孔22bと、パッチ板22cとを有する。
【0017】
孔22bは、図2(A)及び図2(B)に示すように、ブランチパイプ22の曲成部22aの鉛直方向の略最下部であって排気凝縮水が滞留する滞留部22dに形成される。
【0018】
パッチ板22cは、ブランチパイプ22の下方に溶接される。パッチ板22cは、全周が溶接材22fでブランチパイプ22に溶接されて孔22bから流出する排ガスを大気に放出しないようになっている。
【0019】
ブランチパイプ22とパッチ板22cとの間の空間が水溜室22eを形成する。
【0020】
このような構造によって得られる作用について説明する。
【0021】
エンジンが停止し、排ガスが冷却されると排ガス中の水分から凝縮水が生成する。この凝縮水はブランチパイプ22の内壁面に沿って曲成部22aに流れ、孔22bから水溜室22eに流れ落ちて溜まる。
【0022】
その後にエンジンを始動しても、水溜室22eは排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルペダルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても凝集水が飛散しない。
【0023】
そして排ガスの熱によってブランチパイプ22が暖められると、水溜室22eに貯まっている水が水蒸気になる。ブランチパイプ22を排ガスが流れるとブランチパイプ内の圧力が低下するので、水蒸気が吸い出される。
【0024】
エンジンの出力によって排ガスの流速が変わってブランチパイプ内の圧力が変化するので、その圧力変動によって排ガスが水溜室22eに入出し、すべての水蒸気が放出される。
【0025】
このように本実施形態によれば、ブランチパイプ22に孔22bを形成し、さらにパッチ板22cを溶接することで、水溜室22eを形成したので、排ガスから生成される凝縮水をその水溜室22eに溜めることができる。この水溜室22eは排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても凝集水は飛散しない。したがって、凝縮水が排気センサに被水してセンサを破壊することを防止できるのである。
【0026】
(第2実施形態)
図3は、本発明による内燃機関の排気通路構造の第2実施形態を示す図であり、図3(A)はブランチパイプ22の曲成部22aを鉛直軸を含む面で切断した図であり、図3(B)は図3(A)のB−B断面を示す。
【0027】
なお以下に示す各実施形態では前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。
【0028】
本実施形態では、ブランチパイプ22の曲成部22a付近のブランチ壁を下側に膨出させ、その内側に溶接材22fでパッチ板22cを溶接する。パッチ板には孔22bが形成されている。この孔22bはパッチ板22cの最下位置に形成されている。なおブランチパイプ22は上側部材と下側部材とが溶接されて形成されている。下側部材にパッチ板22cを溶接してからブランチパイプ22を形成する。
【0029】
ブランチパイプ22とパッチ板22cとの間の空間が水溜室22eを形成する。
【0030】
本実施形態によっても、ブランチパイプ22とパッチ板22cとの間の空間に水溜室22eを形成したので、第1実施形態と同様に、排ガスから生成される凝縮水をその水溜室22eに溜めることができる。この水溜室22eは排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても凝集水が飛散しない。したがって、凝縮水が排気センサに被水してセンサを破壊することを防止できるのである。
【0031】
また、パッチ板22cはブランチパイプ22の内部に溶接されているので、排ガスが大気に放出されるおそれがないため、全周を溶接しなくてもよい。
【0032】
(第3実施形態)
図4は、本発明による内燃機関の排気通路構造の第3実施形態を示す図であり、図4(A)はブランチパイプ22の曲成部22aを鉛直軸を含む面で切断した図であり、図4(B)は図4(A)のB−B断面を示す。
【0033】
本実施形態では、ブランチパイプ22の曲成部22aの外周に外筒22gを溶接材22fで溶接する。外筒22gは上側部材と下側部材とが溶接材22hで溶接されて形成され、さらに内周がブランチパイプ22の外壁に溶接材22fで溶接されている。ブランチパイプ22の最下位置に孔22bを形成する。またブランチパイプ22の曲成部22aの内周壁に孔22jを形成する。
【0034】
ブランチパイプ22と外筒22gとの間の空間が水溜室22eを形成する。
【0035】
図5は第3実施形態の効果を説明する図である。
【0036】
エンジンが停止し、排ガスが冷却されると排ガス中の水分から凝縮水が生成する。この凝縮水1はブランチパイプ22の内壁面に沿って曲成部22aに流れ、孔22bから水溜室22eに流れ落ちて溜まる(図5(A))。
【0037】
その後にエンジンを始動しても、水溜室22eは排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても凝集水1は飛散しない。
【0038】
そして排ガスの熱によってブランチパイプ22が暖められると、水溜室22eに貯まっている水が水蒸気になって外筒22g内を上昇する。
【0039】
そして、ブランチパイプ22の曲成部22aの内側には排ガスの流れの剥離領域が形成され、圧力が低くなる。
【0040】
したがって、ブランチパイプ22を流れる排ガスの一部は、図5(B)に矢印に示すように、孔22b→水溜室22e→孔22j→ブランチパイプ22と流れる。この流れとともに水蒸気2もブランチパイプ22に流れ出る。
【0041】
このように本実施形態によれば、ブランチパイプ22の曲成部22aの外周に外筒22gを溶接し、ブランチパイプ22の最下位置に孔22bを形成するとともに、ブランチパイプ22の曲成部22aの内周壁に孔22jを形成したので、ブランチパイプ22を流れる排ガスの一部を、図5(B)に矢印に示すように、孔22b→水溜室22e→孔22j→ブランチパイプ22と流すことができ、この流れとともに水蒸気2をブランチパイプ22に流れ出させることができるのである。
【0042】
(第4実施形態)
図6は、本発明による内燃機関の排気通路構造の第4実施形態を示す図である。
【0043】
第3実施形態では、ブランチパイプ22の曲成部22aの外周に外筒22gを溶接していたが、本実施形態では、パイプ22kで孔22bと孔22jとを連結した。パイプ22kは、一旦孔22bの下方に延びてから、ブランチパイプ22の外周に沿って孔22jへ接続する。
【0044】
このようにしても、ブランチパイプ22を流れる排ガスの一部は、孔22b→パイプ22k→孔22j→ブランチパイプ22と流れるので、この流れとともに水蒸気をブランチパイプ22に流れ出させることができる。
【0045】
(第5実施形態)
図7は、本発明による内燃機関の排気通路構造の第5実施形態を示す図である。
【0046】
本実施形態は、外管22pと内管22qとからなる二重構造のブランチパイプ22のエキゾーストマニホールド20に適用した例である。外管22pはワイヤメッシュリング22rを介して内管22qを保持する。このワイヤメッシュリング22rはステンレス製のワイヤ鋼をリング状にプレス成形して押し固めたものである。
【0047】
外管22pは肉厚が厚いが、内管22qは肉厚が薄く熱容量が小さい。外管22pと内管22qとの間に断熱空間が形成され、エンジン停止時にも内管22q内の温度が低下しにくく、エンジン再始動時に触媒が短時間で活性するようになっている。
ワイヤメッシュリング22rは内管22qの孔22bの前後に配置され、断熱空間の一部を水溜室22eにする。ワイヤメッシュリング22rは、外管22pと内管22qとの間の断熱空間から水溜室22eを完全に分離することは困難であるが、できるだけ断熱空間への排ガスの拡散が生じないように他の部分のワイヤメッシュリングよりも密に形成しておくとよい。
【0048】
本実施形態によっても、外管22pと内管22qとの間の空間に水溜室22eを形成したので、排ガスから生成される凝縮水をその水溜室22eに溜めることができる。この水溜室22eは排ガスの流れから隔てられているので、エンジン始動直後に運転者がアクセルを踏み込むなどして大量の排ガスが流れても凝集水が飛散しない。したがって、凝縮水が排気センサに被水してセンサを破壊することを防止できる。
【0049】
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
【0050】
例えば、上記においては説明の都合上、ブランチパイプ22に水溜室22eを設ける場合で説明したが、曲折度合の大きいブランチパイプ23に設けてもよいことはもちろんである。
【0051】
また排気通路にはマニホールド触媒以外にも例えば床下触媒が配置されることもある。このような場合に、床下触媒の排気センサの直上流の排気通路に曲成部を設け、そこに水溜室を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による内燃機関の排気通路構造を適用するV型6気筒エンジンの左バンクを示す側面図である。
【図2】#4気筒ブランチパイプの曲成部付近を示す図である。
【図3】本発明による内燃機関の排気通路構造の第2実施形態を示す図である。
【図4】本発明による内燃機関の排気通路構造の第3実施形態を示す図である。
【図5】第3実施形態の効果を説明する図である。
【図6】本発明による内燃機関の排気通路構造の第4実施形態を示す図である。
【図7】本発明による内燃機関の排気通路構造の第5実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
10 エンジン(内燃機関)
20 エキゾーストマニホールド(排気通路)
21 #2気筒ブランチパイプ(排気通路)
22 #4気筒ブランチパイプ(排気通路)
23 #6気筒ブランチパイプ(排気通路)
22a 曲成部
22b 孔
22c パッチ板
22d 滞留部
22e 水溜室
22g 外筒
22j 孔
22k パイプ
22p 外管
22q 内管




 

 


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