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発明の名称 自動調心ころ軸受
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24113(P2007−24113A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−204626(P2005−204626)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100091409
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英彦
発明者 田中 伸寛
要約 課題
より多くのころを収容可能な保持器を備えた自動調心ころ軸受を提供する

解決手段
自動調心ころ軸受31は、内輪32と、外輪33と、内輪32および外輪33の間に複列に配置される複数の球面ころ34と、隣接する球面ころ34の間隔を保持する保持器35とを備える。保持器35は、リング部と、リング部側面に複数の球面ころの各々の一方側端部を受け入れる複数の凹部とを有し、銅合金等により形成された円筒状の材料の端面に切削加工によって凹部を形成する揉み抜き保持器である。
特許請求の範囲
【請求項1】
内輪と、
外輪と、
前記内輪および前記外輪の間に配置された複数の球面ころと、
リング部および前記リング部の側面に前記複数の球面ころの各々の一方側端部を受け入れる複数の凹部を有する保持器とを備える、自動調心ころ軸受。
【請求項2】
前記保持器は、隣接する前記凹部の間に、軸受回転時に前記球面ころと接触しない柱部を有する、請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動調心ころ軸受に関し、特に高荷重、低速回転下で使用される自動調心ころ軸受に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から風力発電機用の増速機として、例えば、図6に示すような風力発電機用増速機1が知られている。風力発電機用増速機1は、風力を受けるブレードとともに回転する入力軸2と、発電機に接続された出力軸5との間に、入力軸2の回転を増速して出力軸5に伝達する第1増速機構および第2増速機構とを備える。
【0003】
第1増速機構は、低速軸3に接続された太陽歯車11と、ハウジングに固定された内歯歯車12と、軸受14を介して入力軸2に接続され、太陽歯車11および内歯歯車12に噛み合う遊星歯車13とを備える遊星歯車機構6によって構成される。
【0004】
第2増速機構は、低速軸3、中間軸4および出力軸5を歯車7〜10によって連結する平行軸歯車機構であって、低速軸3の回転を歯車7〜10により、中間軸4を介して出力軸5に伝達する。
【0005】
ここで、入力軸2、低速軸3、および中間軸4を支持する軸受14〜18には、例えば、特開2002−21195号公報(特許文献1)に記載されているような自動調心ころ軸受が使用されることがある。同公報に記載されている自動調心ころ軸受21は、図7に示すように、内輪22と、外輪23と、内輪22および外輪23の間に複列に配置された複数の球面ころ24と、複数の球面ころ24の間隔を保持する保持器25とを備える。
【0006】
保持器25は、図8に示すように、リング部とリング部の端面から突出する柱部25aとを有し、隣接する柱部25aの間に球面ころ24を収容するポケット25bを有する。柱部25aは、球面ころ24のピッチ円上に位置し、球面ころ24の抜け止めおよび隣接する球面ころ24の間隔を一定に保つ機能を有する。
【0007】
上記構成の自動調心ころ軸受21は、他の軸受と比較して定格荷重が高く、また、歯車の噛み合いによって生じる軸2,3,4の撓みに対して調心性を有しているので、このような場所に使用する軸受として好適である。
【特許文献1】特開2002−21195号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、ブレードの大型化や風力発電機をより風速の強い場所へ設置する等、発電効率の向上のための取り組みがなされている。これに伴い、入力軸2、低速軸3、および中間軸4を支持する軸受14〜18に負荷される荷重も増大する。また、風力発電機用増速機1は高所に設置されるため、さらなる信頼性の向上およびメンテナンス周期の延伸が望まれる。
【0009】
そこで、図7に示したような自動調心ころ軸受21の軸受サイズを維持したまま、定格荷重を向上させることが望まれる。自動調心ころ軸受21の定格荷重を向上させる方法としては、内輪22および外輪23の間に配置する球面ころ24の本数を増加させることが考えられる。
【0010】
しかし、自動調心ころ軸受21の球面ころ24の左右には、保持器25の柱部25aが配置されており、柱部25aの強度確保の観点から柱部25aの太さを一定値以上にする必要がある。その結果、隣接する球面ころ24の間隔を小さくして収容可能な球面ころ24の本数を増やすことは困難であった。
【0011】
そこで、この発明の目的は、より多くのころを収容可能な保持器を備えた自動調心ころ軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る自動調心ころ軸受は、内輪と、外輪と、内輪および外輪の間に配置された複数の球面ころと、リング部およびリング部の側面に複数の球面ころの各々の一方側端部を受け入れる複数の凹部を有する保持器とを備える。
【0013】
上記構成の自動調心ころ軸受は、リング部の端面に設けられた複数の凹部で隣接する球面ころの間隔を一定に保つので、隣接する球面ころの間に柱部を設ける必要がない。その結果、より多くの球面ころを収容することが可能となるので、軸受サイズを維持したまま定格荷重を向上した自動調心ころ軸受を得ることができる。
【0014】
好ましくは、保持器は、隣接する凹部の間に軸受回転時に球面ころと接触しない柱部を有する。上記構成の柱部は、軸受組立て時の球面ころの抜け止めとして機能するので、軸受の組立てが容易となる。また、軸受回転時に球面ころと接触しない柱部は高い強度を必要としないので、柱部を細くすることができる。その結果、柱部を設けても球面ころを収容する空間を十分に確保することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
この発明は、収容可能な球面ころの本数を増加させることにより、軸受サイズを維持したまま定格荷重を向上した自動調心ころ軸受を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態に係る自動調心ころ軸受31を説明する。
【0017】
自動調心ころ軸受31は、図1に示すように、内輪32と、外輪33と、内輪32および外輪33の間に複列に配置される複数の球面ころ34と、隣接する球面ころ34の間隔を保持する保持器35とを備える複列の自動調心ころ軸受である。
【0018】
保持器35は、図2(a)および(b)に示すように、リング部35aと、リング部35a側面に複数の球面ころ34の各々の一方側端部を受け入れる複数の凹部35bとを有する。この保持器35は、銅合金等により形成された円筒状の材料の端面に切削加工によって凹部35bを形成する揉み抜き保持器である。
【0019】
この保持器35は、複数の凹部35bが隣接する球面ころ34の間の間隔を一定に保つ機能を有しており、柱部を設ける必要がないので、隣接する球面ころ34の間の間隔を小さくすることができる。その結果、軸受サイズを維持したままより多くの球面ころ34を収容することが可能となり、定格荷重を向上した自動調心ころ軸受31を得ることができる。
【0020】
次に、図3および図4を参照して、この発明の他の実施形態に係る自動調心ころ軸受41を説明する。
【0021】
自動調心ころ軸受41は、図3に示すように、内輪42と、外輪43と、内輪42および外輪43の間に複列に配置された複数の球面ころ44と、隣接する球面ころ44の間隔を保持する保持器45とを備える。
【0022】
保持器45は、図4(a)に示すように、リング部45aと、リング部45aの側面に複数の球面ころ44の各々の一方側端面を受け入れる複数の凹部45bと、隣接する凹部45bの間に軸受回転時に球面ころ44と接触しない柱部45cとを備える。
【0023】
上記構成のような柱部45cを設けることにより、軸受組立て時に球面ころ44が脱落するのを防止することができるので、軸受の組立て作業が容易となる。また、軸受回転時に球面ころ44と接触しない柱部45cは高い強度を必要としないので、柱部45cを細くすることができる。その結果、柱部45cを設けても球面ころ44を収容する空間を十分に確保することが可能となる。
【0024】
また、図4(b)に示すように、隣接する柱部45cの球面ころ44の挿入方向における間隔は、リング部45aから遠ざかる程広くなって、リング部45a付近では球面ころ44の転動面に沿う形状となっている。これにより、軸受組立て時の球面ころ44の傾きを有効に抑制できるので、軸受の組立てがさらに容易となる。保持器製造時においても、このような形状とすることによって軸方向からの一度の切削加工でポケットを形成することができるので、製造工程を簡素化することができる。
【0025】
さらに、保持器の他の実施形態として、柱部は複数の球面ころのピッチ円から外れた領域に位置する。隣接する球面ころの間隔はピッチ円上で最小となるので、柱部をピッチ円から外れた領域に配置することにより、柱部を太くすることが可能となる。
【0026】
例えば、図5(a)に示すように、柱部55bを球面ころ54のピッチ円の上側に配置してもよいし、図5(b)に示すように、柱部65bを球面ころ64のピッチ円の下側に配置してもよい。
【0027】
さらには、図5(c)に示すように、柱部75bを球面ころ74のピッチ円の上側と下側の両方に配置することとしてもよい。この場合は、上側と下側の柱部75bの間に潤滑油溜まり75dが形成されるので、球面ころ74の転動面の潤滑性能を向上させる効果も期待できる。
【0028】
上記の各実施形態における保持器として、揉み抜き保持器の例を示したが、これに限ることなく、射出成型による樹脂保持器にも、プレス成型による金属製保持器にも適用可能である。
【0029】
次に、図6を参照して、この発明の一実施形態に係る風力発電機用増速機を説明する。
【0030】
風力発電機用増速機1は、風力を受けるブレードとともに回転する入力軸2と、発電機に接続された出力軸5との間に、入力軸2の回転を増速して出力軸5に伝達する第1増速機構および第2増速機構とを備える。
【0031】
第1増速機構は、低速軸3に接続された太陽歯車11と、ハウジングに固定された内歯歯車12と、軸受14を介して入力軸2に接続され、太陽歯車11および内歯歯車12に噛み合う遊星歯車13とを備える遊星歯車機構6によって構成される。
【0032】
第1増速機構は、遊星歯車13が入力軸2の回転に伴って太陽歯車11の周りを公転する際に、内歯歯車12と噛み合うことにより自転する。太陽歯車11は、自転する遊星歯車13と噛み合うことにより、入力軸2の回転を低速軸3に伝達する。このとき、太陽歯車11と内歯歯車12との歯数の差が大きい程、入力軸2の回転が増速されて低速軸3に伝達される。
【0033】
第2増速機構は、低速軸3、中間軸4および出力軸5を歯車7〜10によって連結する平行軸歯車機構であって、低速軸3の回転を歯車7〜10により、中間軸4を介して出力軸5に伝達する。このとき、歯車7と歯車8、および、歯車9と歯車10の歯数の差が大きい程、低速軸3の回転が増速されて出力軸5に伝達される。
【0034】
上記構成の風力発電機用増速機1の入力軸2、低速軸3、および中間軸4を回転自在に支持する軸受14〜18に、図1〜図5に示したようなこの発明の一実施形態に係る自動調心ころ軸受を使用する。
【0035】
上記構成の自動調心ころ軸受は、同じサイズの従来の自動調心ころ軸受と比較して収容可能な球面ころの本数が多いので、定格荷重が大きい。このような軸受を使用することによって、信頼性が高くメンテナンス周期を延伸した風力発電機用増速機1を得ることができる。
【0036】
なお、上記にはこの発明の一実施形態に係る自動調心ころ軸受を風力発電機の増速機に使用する例を示したが、これに限ることなく、圧延機用ローラ等、高荷重、かつ、低速で回転する軸を支持する軸受として利用することが可能である。
【0037】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
この発明は、高い信頼性やメンテナンス周期の延伸が要求される環境で使用される自動調心ころ軸受に有利に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動調心ころ軸受を示す断面図である。
【図2】この発明の自動調心ころ軸受に使用される保持器の一実施形態であって、(a)は正面図、(b)は、平面図である。
【図3】この発明の他の実施形態に係る自動調心ころ軸受を示す断面図である。
【図4】図3の自動調心ころ軸受に使用される保持器の一例であって、(a)は平面図、(b)は、球面ころの挿入方向と平行なA−A´断面で切断した図解的断面図である。
【図5】この発明の自動調心ころ軸受に使用される保持器の他の実施形態であって、柱部の位置を示す図である。
【図6】風力発電機用増速機の概略断面図である。
【図7】従来の自動調心ころ軸受を示す断面図である。
【図8】従来の自動調心ころ軸受の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 風力発電機用増速機、2 入力軸、3 低速軸、4 中間軸、5 出力軸、6 遊星歯車機構、7,8,9,10 歯車、11 太陽歯車、12 内歯歯車、13 遊星歯車、14,15,16,17,18,19,20 軸受、21,31,41 自動調心ころ軸受、22,32,42,52,62,72 内輪、23,33,43,53,63,73 外輪、24,34,44,54,64,74 球面ころ、25,35,45,55,65,75 保持器、25a,45c,55b,65b,75b 柱部、25b ポケット、35a,45a リング部、35b,45b 凹部、75d 潤滑油溜まり。




 

 


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