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発明の名称 転がり軸受用保持器およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16904(P2007−16904A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199135(P2005−199135)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100100251
【弁理士】
【氏名又は名称】和気 操
発明者 姫野 芳英 / 筒井 英之 / 平田 正和
要約 課題

充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂を用いても、低コストで生産性が高く、耐摩耗性や耐衝撃性に優れた転がり軸受用保持器およびその製造方法を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
保持器外径を形成する外径金型と保持器内径を形成する内径金型とを備えてなる射出成形金型を用いて樹脂組成物を射出成形してなる、転がり軸受の転動体をポケット部で保持する冠型の転がり軸受用保持器であって、
前記保持器は、前記射出成形金型からの離型時において前記外径金型または前記内径金型のいずれか一方の金型から離型した後、他方の金型から無理抜きで離型して得られることを特徴とする転がり軸受用保持器。
【請求項2】
前記樹脂組成物は、スーパーエンジニアリングプラスチックであることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受用保持器。
【請求項3】
前記ポケット部は、前記保持器の内外径面とは異なる一端面に突出した一対の爪を複数個備えてなり、該爪により前記転動体を部分的に囲う形状であり、
前記転動体を囲うポケット部の内径は前記転動体の直径の 100.5%〜110.0%であり、かつポケット部の前記一端面側開口部の直径が前記転動体の直径の 95%〜99%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受用保持器。
【請求項4】
転がり軸受の転動体をポケット部で保持する冠型の転がり軸受用保持器の製造方法であって、
保持器外径を形成する外径金型と保持器内径を形成する内径金型とを備えてなる射出成形用金型を用いて樹脂組成物を射出成形する成形工程と、
該成形工程後に、成形体を前記外径金型または前記内径金型のいずれか一方の金型から離型する第1離型工程と、
該第1離型工程後に、成形体を未離型の他方の金型から無理抜きで離型する第2離型工程とを備えてなることを特徴とする転がり軸受用保持器の製造方法。
【請求項5】
前記ポケット部は、前記保持器の内外径面とは異なる一端面に突出した一対の爪を複数個備えてなり、該爪により前記転動体を部分的に囲う形状であり、各ポケット部の前記一端面側開口部の中心点を結んだ線をポケット開口部中心線とすると、
前記第1離型工程は、前記保持器の内外径中央線よりも前記ポケット開口部中心線が保持器内径側に位置するときは、前記外径金型を離型する工程であり、前記保持器内外径中央線よりも前記ポケット開口部中心線が保持器外径側に位置するときは、前記内径金型を離型する工程であることを特徴とする請求項4記載の転がり軸受用保持器の製造方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーエンジニアリングプラスチック等の樹脂組成物を射出成形してなり、離型時において無理抜き部位を含む転がり軸受用保持器およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーエンジニアリングプラスチックは長期耐熱性に優れ、また耐摩耗性、耐衝撃性などにも優れることから転がり軸受用保持器材料として好適に用いられている。しかし、従来の2つ割りの金型を用いて離型を行なう場合、保持器の外径および内径が共に拘束された状態で離型されるので、無理抜き時に成形体に加わる応力によって成形体爪部に割れや白化という不具合が生じる問題がある。このような問題を解決するために冠型ではない形状やスライド式の金型が用いられている。スライド式とは金型の一方にアンギュラピンやバネなどによってスライド可能なコア(入れ子)を持ち、金型の動作と同時にコアがスライドし、穴などを含む成形体を射出成形により製造する方法である。スライド式金型を用いると樹脂製保持器の射出成形時に無理抜き動作を行なうことなく成形することが可能である。しかし、通常の2つ割りの金型と比べてスライド式金型は構造が複雑であるため成形体を多数個取りすることができない。また、金型自身の価格が高価であることからも、生産性と製造コストの観点でスライド式金型の適用は好ましくないといえる。
また、保持器爪の形状を長くすることで、無理抜き時に爪部分に加わる応力を低減し、割れや白化といった不具合を解決した保持器が知られている(特許文献1参照)が、充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂などを用いる場合には十分な品質の保持器が得られないという問題がある。
【特許文献1】特開2001−165172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂を用いても、低コストで生産性が高く、耐摩耗性や耐衝撃性に優れた転がり軸受用保持器およびその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の転がり軸受用保持器は、保持器外径を形成する外径金型と保持器内径を形成する内径金型とを備えてなる射出成形金型を用いて樹脂組成物を射出成形してなる、転がり軸受の転動体をポケット部で保持する冠型の転がり軸受用保持器であって、上記保持器は、上記射出成形金型からの離型時において上記外径金型または上記内径金型のいずれか一方の金型から離型した後、他方の金型から無理抜きで離型して得られることを特徴とする。
また、上記樹脂組成物は、スーパーエンジニアリングプラスチックであることを特徴とする。
【0005】
上記ポケット部は、上記保持器の内外径面とは異なる一端面に突出した一対の爪を複数個備えてなり、該爪により上記転動体を部分的に囲う形状であり、上記転動体を囲うポケット部の内径は上記転動体の直径の 100.5%〜110.0%であり、かつポケット部の上記一端面側開口部の直径が上記転動体の直径の 95%〜99%であることを特徴とする。
【0006】
本発明の転がり軸受用保持器の製造方法は、転がり軸受の転動体をポケット部で保持する冠型の転がり軸受用保持器の製造方法であって、保持器外径を形成する外径金型と保持器内径を形成する内径金型とを備えてなる射出成形用金型を用いて樹脂組成物を射出成形する成形工程と、該成形工程後に、成形体を上記外径金型または上記内径金型のいずれか一方の金型から離型する第1離型工程と、該第1離型工程後に、成形体を未離型の他方の金型から無理抜きで離型する第2離型工程とを備えてなることを特徴とする。
【0007】
上記ポケット部は、上記保持器の内外径面とは異なる一端面に突出した一対の爪を複数個備えてなり、該爪により上記転動体を部分的に囲う形状であり、各ポケット部の上記一端面側開口部の中心点を結んだ線をポケット開口部中心線とすると、上記第1離型工程は、上記保持器の内外径中央線よりも上記ポケット開口部中心線が保持器内径側に位置するときは、上記内径金型を離型する工程であり、上記保持器内外径中央線よりも上記ポケット開口部中心線が保持器外径側に位置するときは、上記外径金型を離型する工程であることを特徴とする。
ここで、保持器の内外径中央線とは、保持器を上記一端面側から見た平面図における内径線と外径線との中央線であり、ポケット開口部中心線との位置関係(保持器内径側、保持器外径側)は、該平面図において判断される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の転がり軸受用保持器は、外径金型および内径金型の一方を先に除去した状態で他方から離型することにより、無理抜き時に弾性変形方向に拘束部位がないので、充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂を成形材料としても、射出成形の離型時に割れや白化を生じることなく、耐熱性や耐衝撃性に優れる。
【0009】
本発明の転がり軸受用保持器の製造方法は、外径金型および内径金型の一方を先に除去する第1離型工程と、その後他方から離型する第2離型工程とを備えるので、第2離型工程における無理抜き時に弾性変形方向に拘束部位がなく、充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂を成形材料としても、射出成形の離型時に割れや白化を生じることなく保持器を製造できる。また、多数個取り可能な金型を用いての成形が可能であることから、生産性や経済性にも優れた転がり軸受用保持器を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の転がり軸受用保持器は、転がり軸受の転動体をポケット部で保持する冠型の保持器であり、射出成形金型からの離型時に無理抜き部位を含むものである。
本発明の転がり軸受用保持器の一構造例を図1に示す。図1は樹脂を射出成形した冠型保持器の部分拡大斜視図である。転がり軸受用保持器1は、環状の保持器1本体上面に周方向に一定ピッチをおいて対向一対の保持器爪1b、1bを複数個形成し、その対向する各保持器爪1b、1bを相互に接近する方向に湾曲させるとともに、その保持器爪1b、1b間に転動体であるボール2(図3)を保持するポケット部1aを形成したものである。なお、保持器1本体上面とは、図1に示すように保持器の内外径面とは異なる端面である。
ポケット部1aは、転動体であるボールを保持できるように爪1bで構成される球形状の一部であり、爪1bの端部で構成されるポケット部1aの上面開口部(ポケット開口部)は、円形状の一部である。
【0011】
本発明の転がり軸受用保持器は、2つ割りの金型を用いて射出成形の離型時において、外径金型または内径金型のいずれか一方から離型する第1離型工程と、もう一方の未離型の金型から無理抜きで離型を行なう第2離型工程とを経ることで得られ、無理抜き時に保持器の爪に集中する応力を低減させることが可能である。
本発明における成形体の離型方法を図2に基づいて説明する。図2は2つ割りの金型から成形体を離型する方法の模式断面図である。図2(a)は外径金型3bを離型した第1離型工程の例を示し、図2(b)は内径金型3aからエジェクタピン4によって成形体である保持器1の離型を行なう第2離型工程の例を示す。
外径金型3bを離型することにより、保持器1の外径1cの拘束が外れる。この状態で内径金型3aを離型することにより、保持器1の内径1dが無理抜きである場合に、保持器1の外径1c側への弾性変形が許容されるので、保持器の爪1bに集中する応力を低減させることができる。
【0012】
次に、本発明の冠型の転がり軸受用保持器の爪の離型方法について、図3および図4に基づき説明する。図3は第2離型工程における冠型保持器の無理抜き方式を示す模式断面図である。第1離型工程で外径金型から離型された冠型の保持器1は、第2離型工程を示す図3において未離型の内径金型3aから離型されるとき、ポケット開口部の直径Aはポケット部の直径Bよりも小さいため、内径金型3aは、ポケット開口部の直径Aをポケット部の直径Bまで弾性的に押し広げて離型する(無理抜き)。
【0013】
冠型の保持器1は、そのポケット部1aで転動体であるボールを保持および案内する転動体案内型の保持器であるので、ポケット部の内径Bおよびポケット開口部の直径Aは、ボール2を保持・案内できる寸法とする。具体的には、ポケット部の内径Bは、ボール直径Cの 100.5%〜110.0%であり、ポケット開口部の直径Aは、ボール直径Cの 95%〜99%である。
【0014】
ポケット内径Bが、当該保持器1に保持されるボール直径Cの 100.5%より小さい場合には、グリースなどの潤滑剤と形成する油膜が薄く、軸受寿命が短くなる。また、ポケットすきまが小さくなることから、ポケット中心に要求される位置度(幾何公差)に非常に高い精度が必要となる。ポケットすきまより、位置度のすきまが大きい場合、ボールとポケット面が常に摺接する状態となり、軸受回転時のトルクが大きくなり、発熱が生じる。ここで保持器材に樹脂を用いた場合、熱による寸法変化を受けるため、機能上の観点から好ましくないといえる。また、ポケット内径Bが保持されるボール直径Cの110%よりも大きい場合には保持されるボール2との隙間が大きく振動や騒音の原因となる。よって、ポケット内径Bが、それに保持されるボール直径Cの 100.5%〜110.0%とすることで軸受として円滑に回転させることが可能である。
ポケット開口部の直径Aがボール直径Cの 95%より小さいときは無理抜き時に加わる応力によって爪部分に白化などの不具合が生じ、99%よりも大きいときは軸受回転中に保持器1がボール2を保持できなくなり、転がり軸受としての円滑な回転運動を妨げる。よって、保持器のポケット開口部の直径Aをボール直径Cの 95%〜99%とすることで白化等の不具合を生じることなく成形することが可能である。
【0015】
図4は保持器内外径中央線およびポケット開口部中心線を示す平面図である。保持器の内外径中央線1eとは、保持器を上面側から見た図4の平面図における内径1dと外径1cとの中央線であり、ポケット開口部中心線1fとは、ポケット開口部の中心点を結んだ線である。また、それぞれの位置関係(保持器内径側、保持器外径側)は、該図4の平面図において2次元的に判断される位置である。
内外径中央線1eと、ポケット開口部中心線1fとの関係により、保持器の爪1bの無理抜き時の弾性変形方向が決定される。すなわち、図4に示すように保持器内外径中央線1eよりもポケット開口部中心線1fが保持器内径側に位置する場合、爪1bは、その保持器内径側が保持器外径側よりも広がる形状となるので、無理抜き時には、爪1bが保持器外径側に押し広げられる方向で弾性変形する(以下、離型パターンAとする)。
反対に、保持器内外径中央線1eよりもポケット開口部中心線1fが保持器外径側に位置する場合、爪1bは、その保持器内径側が保持器外径側よりも狭まる形状となるので、無理抜き時には、爪1bが保持器内径側に押し広げられる方向で弾性変形する(以下、離型パターンBとする)。
【0016】
よって、図4に示す離型パターンAでは、第1離型工程で外径金型3b(図2)を離型した後、第2離型工程で内径金型3a(図2)を離型する。このように2段階の離型動作を行なうことで、爪1bは押し広げられる保持器外径側に拘束なく弾性変形でき、爪1bに加わる応力を緩和させることができる。
また、離型パターンBでは、第1離型工程で内径金型を離型した後、第2離型工程で外径金型を離型する。この場合、爪1bは押し広げられる保持器内径側に拘束なく弾性変形でき、爪1bに加わる応力を緩和させることができる。
本発明で使用する金型は、スライド式金型と比較して、構造が単純であるため成形体の多数個取りが可能である、金型価格を低くできる等の利点がある。
【0017】
本発明の保持器に用いる樹脂材料は、射出成形可能であり、保持器材料として十分な耐熱性、耐油性および機械的強度などを有するものであれば、ポリスチレン樹脂を含むポリオレフィン系樹脂、熱硬化性樹脂、エンジニアリング樹脂およびスーパーエンジニアリングプラスチック等を使用することができる。
ポリスチレン樹脂を含むポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂、水架橋ポリオレフィン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂などがあり、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂などがあり、エンジニアリング樹脂としては、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂などがあり、スーパーエンジニアリングプラスチックとしてはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、熱可塑性ポリイミド(TPI)樹脂、ポリアミド(PA)4,6樹脂、ポリアミド(PA)6,6樹脂、ポリアミド(PA)6T樹脂、ポリアミド(PA)9T樹脂などが挙げられる。
保持器材料として十分な耐熱性、耐油性および機械的強度などを有することから、これらの樹脂の中でスーパーエンジニアリングプラスチックを用いることが特に好ましい。
【0018】
また、上記樹脂から選ばれた2種以上の材料の混合物、すなわちポリマーアロイなども使用できる。また、これらの樹脂に、炭素繊維(CF)やガラス繊維などの繊維強化材を配合した樹脂、シリカ、マイカ、タルクなどの充填剤等を配合した樹脂なども使用できる。一般に繊維強化材や充填剤を樹脂に配合すると機械的強度や耐久性が向上するものの、樹脂の柔軟性が減少し、射出成形の無理抜き時に成形体の割れや白化が生じやすくなるが、本発明の成形方法は無理抜き時に保持器爪に集中する応力を低減させることが可能であるため、繊維強化材や充填剤の配合により柔軟性が乏しくなった樹脂でも好適に使用することができる。
【実施例】
【0019】
本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、これらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例1および実施例2
樹脂成分をPEEK樹脂(ビクトレックス社製 150PF)とし、強化材として炭素繊維(東邦テナックス社製 HTAC6S)を、充填剤として三リン酸ナトリウム(太平化学産業社製 トリポリリン酸ソーダ)を、それぞれ表1に示す割合で含有させた材料を用いて、表1に示す寸法のポケット部を持つ冠型保持器の射出成形を行なった。外径金型を離型した後、樹脂製保持器を内径金型から離型する方法を用いた。この成形体について離型後の割れ、白化などの損傷について目視および光学顕微鏡による外観検査を行なった。結果を表1に併記する。
【0020】
比較例1
樹脂成分をPEEK樹脂とし、強化材として炭素繊維を、充填剤として三リン酸ナトリウムを、それぞれ表1に示す割合で含有させたさせた材料を用いて、表1に示す寸法のポケット部を持つ冠型保持器の射出成形を行なった。このとき通常の2つ割りの金型による冠型保持器の射出成形を行なった。この成形体について離型後の割れ、白化などの損傷について目視および光学顕微鏡による外観検査を行なった。結果を表1に併記する。
【0021】
比較例2
樹脂成分をPPS樹脂とし、表1に示す寸法のポケット部を持つ冠型保持器の射出成形を行なった。このとき外径金型を型開にした状態で内径金型から離型する方法を用いた。この成形体について離型後の割れ、白化などの損傷について目視および光学顕微鏡による外観検査を行なった。結果を表1に併記する。
【0022】
【表1】


【0023】
表1に示すように、各実施例には離型後、割れも白化も確認されなかったが、各比較例は爪中央部に白化が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の転がり軸受用保持器は、充填剤を多く含む樹脂や柔軟性に乏しい樹脂を用いても、射出成形の離型時に割れや白化を生じることなく製造が可能で、耐熱性や耐衝撃性に優れるとともに生産性や経済性にも優れているので、この保持器を用いた転がり軸受は、優れた耐熱性や耐衝撃性を示す。このため、多用途の基幹部品として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】冠型保持器の部分拡大斜視図である。
【図2】2つ割りの金型から成形体を離型する方法の模式断面図である。
【図3】冠型保持器の無理抜き方式を示す模式断面図である。
【図4】保持器内外径中央線およびポケット開口部中心線を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1 転がり軸受用保持器
1a ポケット
1b 保持器爪
1c 保持器外径
1d 保持器内径
1e 保持器内外径中央線
1f ポケット開口部中心線
2 ボール
3 金型
3a 内径金型
3b 外径金型
4 エジェクタピン




 

 


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