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発明の名称 等速自在継手のシャフト嵌合構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16811(P2007−16811A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−196225(P2005−196225)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100064584
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾
発明者 高部 真一 / 柴田 貴章
要約 課題
内方継手部材やシャフトの種類を増やすことなく、一度組み付けると分解不可能となる仕様と、組み付けた後も分解可能な仕様の、両仕様を成立させ得る等速自在継手の内方継手部材とシャフトとの嵌合構造を提供する。

解決手段
シャフト6に引抜き方向の力が加わったとき、内方継手部材3の貫通孔9に形成した当接部(10,12)と止め輪溝との間に止め輪14が介在することにより、シャフト6の抜けを防止するようにしたものであって、前記当接部(10,12)がシャフト6の引き抜き方向に対して垂直な平面で構成される。また、止め輪14の形状により、一度組み付けると分解不可能となる仕様と、組み付けた後も分解可能な仕様を区別することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
リング状の止め輪溝を有するシャフトと、シャフトと嵌合するための貫通孔を有する等速自在継手の内方継手部材と、止め輪溝内に配置した弾性的に拡径・縮径が可能な止め輪とからなり、シャフトに引抜き方向の力が加わったとき、内方継手部材の貫通孔に形成した当接部と止め輪溝との間に止め輪が介在することにより、シャフトの抜けを防止するようにしたものであって、前記当接部がシャフトの引き抜き方向に対して垂直な平面で構成される等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項2】
前記当接部と接する止め輪の表面は前記当接部に対して垂直な方向から接する形状である、請求項1の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項3】
止め輪の断面形状が三角以上の多角形である、請求項2の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項4】
止め輪の断面形状が円形または楕円形である請求項2の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項5】
前記当接部が前記貫通孔の最小径部であって止め輪の表面と線接触し、かつ、前記止め輪の表面は、止め輪を縮径させる向きの分力を発生させる形状である、請求項1の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項6】
前記止め輪の表面が前記貫通孔の当接部と線接触する斜面を有し、前記止め輪の断面形状が三角以上の多角形である、請求項5の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
【請求項7】
止め輪の断面形状の一部で前記貫通孔の当接部と線接触する部分が円形または楕円形である、請求項5の等速自在継手のシャフト嵌合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は等速自在継手とそれに結合するシャフトとの嵌合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の駆動軸、推進軸等に使用されている等速自在継手において、ブーツ交換時等の整備工数簡素化を目的として、等速自在継手の内方継手部材と、その内方継手部材と結合するシャフトとの、分解可能な嵌合構造が従来から採用されている。
【0003】
特許文献1および2に記載のものは、シャフトの端部に形成した溝に止め輪を装着し、止め輪の弾性拡開により内方継手部材に形成した当接面と係合させる。そして、シャフトを引き抜く際に止め輪と干渉する当接面に角度を設けて、止め輪との干渉力の分力により止め輪を縮径させて係合を外す仕組みになっている。
【0004】
特許文献3に記載のものでは、シャフトの端部に形成した溝に断面略矩形の止め輪を装着し、内方継手部材のスプラインの終端部に形成した傾斜面と止め輪を当接させる構造とし、止め輪と溝および止め輪と傾斜面がそれぞれ面接触する仕組みとなっている。
【特許文献1】特開平08−068426号公報
【特許文献2】実公昭64−005124号公報
【特許文献3】特開平08−145065号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シャフトと内方継手部材との嵌合構造においては、一度組み込むと分解不可能な仕様のものと、分解可能な仕様のものの両方が要求される。しかし、特許文献1のものは、止め輪装着位置をシャフトの非端面側とし、内方継手部材の端面に止め輪を縮径させるための工具係合溝を設けることにより、組立および分解が可能な構造としているが、この場合、内方継手部材の工具係合溝の加工に時間と費用を費やさねばならない。
【0006】
特許文献2では、止め輪を縮径させてシャフトを引き抜けるようにすることが開示されているが、分解不可能な仕様と分解可能な仕様を成立させるためには傾斜部の角度をどのように管理するのか明らかでない。
【0007】
特許文献3では、止め輪が内方継手部材の傾斜面と当接するために、シャフトに引き抜き方向の力が加わった場合、止め輪が縮径して抜けるという構造が開示されているのみで、シャフトと内方継手部材が分解不可能な仕様と分解可能な仕様をどのように区別することができるのか明らかでない。
【0008】
この発明の目的は、内方継手部材やシャフトの種類を増やすことなく、一度組み付けると分解不可能となる仕様と、組み付けた後も分解可能な仕様の、両仕様を成立させ得る等速自在継手の内方継手部材とシャフトとの嵌合構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の等速自在継手のシャフト嵌合構造は、リング状の止め輪溝を有するシャフトと、シャフトと嵌合するための貫通孔を有する等速自在継手の内方継手部材と、止め輪溝内に配置した弾性的に拡径・縮径が可能な止め輪とからなり、シャフトに引抜き方向の力が加わったとき、内方継手部材の貫通孔に形成した当接部と止め輪溝との間に止め輪が介在することにより、シャフトの抜けを防止するようにしたものであって、前記当接部がシャフトの引き抜き方向に対して垂直な平面で構成される。そして、用いる止め輪の形状を選択することにより、シャフトと内方継手部材が、一度組み付けると分解不可能となる仕様と、組み付けた後でも分解可能な仕様の、両仕様を成立させることができる。しかも、止め輪の形状が異なることで、分解不可能な仕様と分解可能な仕様のいずれであるかを視覚的に容易に判別することが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、止め輪の形状を選択することにより、内方継手部材の貫通孔に形成した止め輪との当接部と止め輪との接触状態を変化させ、シャフトが引き抜き方向の力を受けた際の止め輪に掛かる縮径方向の分力をコントロールし、分解不可能な仕様と分解可能な仕様に分けることができる。したがって、それぞれの仕様毎に専用の内方継手部材やシャフトを作製する必要がなく、部品管理工数やコスト等の負荷を増大させることなく、分解不可能な仕様と分解可能な仕様のものを組み立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面に従ってこの発明の実施の形態を説明する。初めに図1〜図3を参照しながら内方継手部材とシャフトの嵌合構造を説明し、次に、図2、図4、図5を参照しながら止め輪の形状による分解不可能な仕様について説明し、続いて図6、図7を参照しながら分解可能な仕様について説明する。説明の都合上、先端側とは図中左側を、反先端側とは図中右側を意味するものとする。
【0012】
等速自在継手は、角度をなす回転軸間で等角速度でトルクの伝達を行うことができ、例えば自動車の駆動軸、推進軸などの動力伝達装置や各種産業機械の動力伝達装置等に用いられる。等速自在継手は固定式と摺動式に大別され、固定式にはツェッパ型、アンダーカットフリー型などがあり、摺動式にはダブルオフセット型、クロスグルーブ型、トリポード型などがある。この発明は等速自在継手の種類を問わず適用可能であるが、ここでは固定式等速自在継手の場合を例にとって説明する。なお、トリポード型以外では内輪が内方継手部材となるが、トリポード型ではトラニオンまたは脚軸と呼ばれる部分をもったスパイダまたはトリポード部材が内方継手部材となる。
【0013】
固定式等速自在継手1は、図1に示すように、外方継手部材としての外輪2と、内方継手部材としての内輪3と、トルク伝達要素としてのボール4と、保持器5を主要な構成要素としている。外輪2と内輪3のうちいずれか一方を駆動側とし他方を従動側とすると、ボール4が両者間に介在してトルクを伝達する。
【0014】
外輪2はここではベル型で、球面状の内周面に軸方向に延びるボール溝7を円周方向等間隔に形成してある。内輪3は、球面状の外周面に軸方向に延びるボール溝8を円周方向等間隔に形成してある。外輪2のボール溝7と内輪3のボール溝8は対をなし、各対のボール溝7,8間に1個のボール4が組み込んである。保持器5は外輪2と内輪3との間に介在し、すべてのボール4が保持器5によって同一平面に保持される。
【0015】
内輪3の中心部には貫通孔9が形成してあり、その内周面にはスプライン10が形成してある。このスプライン10を、シャフト6の端部に形成したスプライン11と嵌合させることにより、内輪3とシャフト6がトルク伝達可能に結合する。貫通孔9の先端側は、図2に示すように、貫通孔9よりも大きな径の孔12を設けることにより、スプライン10の終端に形成した、軸線に対して垂直な面10aと連続した面12aが形成してある。なお、孔12はスプライン10の小径(歯先の作る円の直径)より大きく大径(歯底の作る円の直径)より小さい径であってもよく、その場合、面12aは形成されず、スプライン10の終端の、軸線に対して垂直な面10aのみが存在する。
【0016】
シャフト6の先端側には、止め輪14を装着するためのリング状の止め輪溝13が形成してある。止め輪溝13は、外径が内輪3のスプライン10の小径より小さくなるまで止め輪14の縮径を可能にする深さを有している。止め輪溝13のシャフト6上の位置は、内輪3とシャフト6を組み付けた状態で貫通孔9の長さの範囲内にあればよく、シャフト6の先端の、スプライン11の終端よりも軸端側であってもよい。
【0017】
止め輪溝13の両側壁すなわち先端側の壁13aと反先端側の壁13bは、軸線に対して垂直に延在している。壁13a,13b間の寸法は、止め輪14の幅に対して若干すきまを与えてある。反先端側の壁13bは、シャフト6を貫通孔9に挿入していく時に止め輪14を挿入方向へ押す当接部となる。また、先端側の壁13aは、シャフト6に引き抜き力が加えられたときに止め輪14を引き抜き方向へ押す当接部となる。
【0018】
止め輪14は、図3に示すように、一部を切り欠いたリング状で、弾性的に拡径、縮径が可能である。止め輪14は、縮径させようとする力が付与されない状態で、シャフト6の外径(スプライン11の大径)よりも外方へ部分的に飛び出している。
【0019】
シャフト6と内輪3の組み付けは、止め輪14を止め輪溝13に配置し、止め輪14を縮径させた状態で、シャフト6を貫通孔9に挿入する。この時、止め輪14は貫通孔9のスプライン10の小径と弾性的に接しながら滑って移動していく。そして、シャフト6の先端が貫通孔9を抜けて、実質的にはスプライン10との当接がなくなる位置に至ると、貫通孔9の反先端側の端部9aがシャフト6の肩部6aと当たって挿入が阻止される。シャフト6の挿入しろを規制するために、別途止め輪を取り付けておいて、その止め輪が貫通孔9の反先端側と当たってそれ以上の挿入を阻止するようにしてもよい。
【0020】
シャフト6の貫通孔9への挿入が止まった時点では、止め輪14はスプライン10を脱してカウンタボア12内に位置するため、弾性により拡径する。止め輪14が拡径すると、止め輪14の外周面がカウンタボア12の周壁に接してシャフト6と内輪3の組み付けが完了する。なお、止め輪14が拡径した際に、その外径がスプライン10の小径よりも大きいならば、必ずしも止め輪14の外周面が孔12の周壁に接しなくてよい。
【0021】
止め輪14の断面形状としては種々採用できるが、内輪3とシャフト6が分解不可能な仕様のものと分解可能な仕様のものとの2つに大別される。
【0022】
分解不可能な仕様を成立させるための止め輪14は、止め輪14を縮径させる力が発生しない形状であればよい。たとえば、図2に示すように、止め輪14の断面形状が平行な面14a,14bをもった角形である場合、反先端側の面14bが貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aおよびそれと連続した面12aと接触すればよい。シャフト6に引き抜力すなわち図2の矢印B方向の力が加わると、止め輪14の先端側の面14aが止め輪溝13の壁13aによって押される。その結果、シャフト6が少しだけ図中右側へ平行移動する、つまり、止め輪溝13の幅と止め輪14の幅の差(すきま)の範囲内で移動する。しかし、止め輪14の反先端側の面14bが内方継手部材の面10a,面12aに当たり、引き抜き力の反力Fが引き抜き力と正反対の向きとなるので、止め輪14を縮径させる分力が発生しない。したがって、シャフト6を内輪3から引き抜くことができない。
【0023】
このような分解不可能な仕様となる止め輪14の断面形状を例示したのが図8(a)〜(h)である。図8(a)〜(f)に示す断面形状の止め輪は基本的には図2の止め輪14の面14a,14bに相当する面を有しているが、他の隅部に傾斜面や円弧面、凸部が設けてある。また、図8(g),(h)は内方継手部材の面10a,12aと接する面を傾斜させて全体的断面形状を三角形または台形とすることにより、面10a,12aと点接触するようにしたものである。止め輪14を縮径させる力が発生しないため、必ずしも面10a,12aと面当たりする必要はないのである。
【0024】
また、分解不可能な仕様とするためには、止め輪を拡径させる分力が発生してもよい。たとえば図4に示す止め輪14は、断面形状が多角形で、先端側の面が、内径側から外径側にいくほど幅が漸増するような傾斜面14cとなっている。シャフト6に引き抜き力Bが加わると、シャフト6が図中右側へ平行移動し、止め輪14の傾斜面14cとシャフトの止め輪溝13の先端側の壁13aの端部13cとが接するが、止め輪14の傾斜面14cの傾斜角によって、止め輪14を拡径させる向きの分力が発生する。しかし、止め輪4の外周面が孔12の周壁に接すると、止め輪14はそれ以上拡径することはできない。したがって、結局、内方継手部材3とシャフト6は分解不可能である。
【0025】
このような分解不可能な仕様となる止め輪14の断面形状を例示したのが図8(i)〜(o)である。いずれも、止め輪溝13の先端側の壁13aの端部13cと接する上記傾斜面14cに相当する傾斜面をもった多角形断面となっている。図8(i)〜(m)に示す断面形状の止め輪の場合は図4の場合と同じ原理で作用するが、図8(n),(o)に示す断面形状の止め輪は、内方継手部材3の面10a,12aと接する面を傾斜させて全体的断面形状を三角形(n)または台形(o)とすることにより、面10a,12aと点接触するようにしたものである。止め輪14の外周面が孔12と接することによってそれ以上の拡径が阻止されるため、必ずしも面10a,12aと面当たりする必要はないのである。
【0026】
さらに、分解不可能な仕様とするための止め輪14の断面形状は、上述のような角形に限らず、図8(p)に示すような円形であってもよい。その場合、図5に示すように、貫通孔9の軸線に対して垂直な面10a、または、それと連続した面12aのいずれかと止め輪14が点接触する。また、止め輪14の半径rが貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aおよびそれと連続した面12aを足した半径方向寸法より大きくても分解不可能な仕様が成立する。この場合、貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aの端部10b(スプライン10の歯先端部)と止め輪14が接することになり、止め輪14を縮径させる向きの分力が多少は発生するが、止め輪14を縮径させるために必要な力に比べて充分小さいため、結局、内方継手部材3とシャフト6は分解不可能である。
【0027】
ちなみに、貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aの端部10bと止め輪14との接点と、止め輪14の中心とを結ぶ線分の傾きが20度を越えると、止め輪14を縮径させる向きの分力が、止め輪14自身が拡径しようとする力と止め輪14を縮径させるために必要な力の和より大きくなるため分解可能な仕様に変化する。しかし、そのような大きな径の止め輪14を装着するためには止め輪溝13の幅が必要以上に大きくなってしまうため、効率的な設計とは言えない。この図8(p)に示すような円形断面の、分解不可能な仕様となる止め輪14の変形例を例示したのが図8(q)〜(u)である。これらは円形断面の一部に平面部や切り欠きを設けた形状であるが、図5に関連して上に述べた条件で作用する場合に分解不可能な仕様を成立させる。
【0028】
次に、分解可能な仕様を選択するときの止め輪14の形状について説明する。この場合、止め輪14自身の拡径しようとする力と止め輪14を縮径させるために必要な力の和よりも大きな止め輪14を縮径させる向きの力が発生すればよい。たとえば、図6に示すように、止め輪14の断面形状を多角形とし、反先端側に軸線に対する傾斜角αが70度以下の傾斜面14dを設け、その傾斜面14dが内方継手部材3の軸線に対して垂直な面10aの端部10b(スプライン10の歯先端部)に接するようにしてもよい。
【0029】
シャフト6に引き抜き力Bが加わると、シャフト6が図中右側へ平行移動し、止め輪14の傾斜面14dと内方継手部材3の面10aの端部10bとが接する。そして、止め輪14の傾斜面14dの傾斜角αが作用して止め輪14を縮径させる向きの分力が発生する。したがって、図7に示すように、止め輪14を縮径させてシャフト6を内輪3から引き抜くことが可能となる。傾斜面14dの傾斜角αが70度を越えると、止め輪14を縮径させる向きの分力が小さくなるため、止め輪14を縮径させることができずに分解不可能な仕様となる。
【0030】
分解可能な仕様を成立させるための止め輪14の断面形状を例示したのが図9(a)〜(h)である。図9(a)〜(d)に示す断面形状は多角形、台形、三角形となっており、止め輪断面において端部10b(図6)と接する部分に傾斜面を設けた形状になっている。また、図9(e)〜(h)に示す断面形状では端部10b(図6)に接する部分が円弧や楕円形状になっている。
【0031】
分解不可能な仕様の止め輪と分解可能な仕様の止め輪が互いに似た形状となる場合もあるが、分解不可能な仕様では、軸線に垂直な止め輪14の面14b(図2,図4)が貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aおよびそれと連続した面12aと接し、分解可能な仕様では、止め輪14の傾斜角αの斜面14d(図6)が、貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aの端部10b(スプライン10の歯先端部)と接することから、各々の作用機構が全く異なる。しかしながら、止め輪の形状差がわずかであれば、分解不可能な仕様と分解可能な仕様を視覚的に容易に見分けられない場合も考えられるため、分解不可能な仕様には四角形または円形の断面をした止め輪を採用し、分解可能な仕様には傾斜角αの斜面14d(図6)を持つ多角形の断面をした止め輪を採用するなど、明確な形状差を与えることが望ましい。
【0032】
ところで、貫通孔9の軸線に対して垂直な面10aおよびそれと連続した面12aは、文字どおりの垂直でなくとも、貫通孔9の軸線に対して垂直な面から反先端側に向かって20度以内に傾斜した角度をとってもよく、それによってこれまで説明してきた効果が阻害されることはない。ただし、止め輪14が図8(a)などに示す形状の場合、面10aまたは面12aと線接触することになる。
【0033】
一方、止め輪溝13の位置は、内輪3とシャフト6を組み付けた状態における内輪3の貫通孔9の範囲内ならばどこにあってもよく、例えば図10,11に示すようにスプライン10の途中に溝15を設け、この溝15と止め輪溝13を対向させて止め輪14が溝15に入り込むようにすることもできる。その場合もこれまでに説明したのと同じ作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】等速自在継手の縦断面図
【図2】実施の形態を示す図1のA部拡大図
【図3】止め輪の斜視図
【図4】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【図5】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【図6】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【図7】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【図8】止め輪の断面図
【図9】止め輪の断面図
【図10】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【図11】実施の形態を示す図2と類似の拡大図
【符号の説明】
【0035】
1 等速自在継手
2 外輪(外方継手部材)
7 ボール溝
3 内輪(内方継手部材)
8 ボール溝
9 貫通孔
9a 反先端側の端部
10 スプライン
10a 軸線に垂直な面
12 孔
12a 軸線に垂直な面
15 溝
4 ボール(トルク伝達要素)
5 保持器
6 シャフト
6a 肩部
11 スプライン
13 止め輪溝
13a 先端側の壁
13b 反先端側の壁
13c 先端側の壁の端部
14 止め輪
14a 先端側の面(軸線に垂直)
14b 反先端側の面(軸線に垂直)
14c 傾斜面
14d 傾斜面




 

 


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