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発明の名称 油圧式オートテンショナおよびベルトの張力調整装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10129(P2007−10129A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−218431(P2005−218431)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
発明者 後藤 司郎 / 早川 久 / 峰野 克典 / 田中 唯久
要約 課題
安定した油圧ダンパ力を得る油圧式オートテンショナを提供する。

解決手段
シリンダ11内に組込まれたバルブスリーブ14内にロッド15下端のピストン15aを摺動自在に挿入してバルブスリーブ14内に圧力室16を形成する。ロッド15上部のばね座17とシリンダ11の内底面間にリターンスプリング20を組込む。ベローズ23によりシリンダ11の上部開口を閉塞してシリンダ11とバルブスリーブ14間にリザーバ室24を形成する。リザーバ室24と圧力室16とを連通する第1通路25にチェック弁26を設ける。ロッド15に圧力室16とリザーバ室24を連通する第2通路35を形成し、絞り38を設ける。圧力室16内の作動油が絞り38を流通する際の流動抵抗により油圧ダンパ力を発生させてロッド15に負荷される押し込み力を緩衝し、シリンダ11とロッド15が相対的に傾斜しても絞り38に影響がなく油圧ダンパ力の安定化を図る。
特許請求の範囲
【請求項1】
閉塞端を下部に有するシリンダ内に、その内底面から立ち上がるバルブスリーブを設け、そのバルブスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入してバルブスリーブ内に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの内底面間に、シリンダとロッドを相対的に伸長する方向に付勢するリターンスプリングを組込み、前記ばね座の外周に一端部が固定され、シリンダの上部外周に他端部が固定された伸縮可能なベローズによりシリンダの上部開口を閉塞してシリンダとバルブスリーブ間にリザーバ室を形成し、そのリザーバ室の下部と前記圧力室の下部とを連通する第1通路に圧力室内の圧力がリザーバ室内の圧力より高くなったとき第1通路を閉じるチェック弁を設けた油圧式オートテンショナにおいて、前記バルブスリーブとロッドの摺動面間をシール部材によって密閉し、ロッドの下端部には圧力室とリザーバ室を連通する第2通路を形成し、その第2通路に絞りを設け、前記チェック弁が、弁孔を有するバルブシートと、前記弁孔を圧力室側から開閉する弁体と、その弁体の開閉量を規制するキャップ状のリテナとから成り、前記バルブスリーブの下端部に形成されたバルブ嵌合凹部にバルブシートを圧入して、リテナの開口端に設けられた外向きのフランジをバルブ嵌合凹部の肩とバルブシートとで挾持したことを特徴とする油圧式オートテンショナ。
【請求項2】
固定部材に揺動自在に支持されたプーリアームの揺動側端部にテンションプーリを回転自在に設け、そのプーリアームに請求項1に記載の油圧式オートテンショナの調整力を負荷してテンションプーリがベルトを押圧する方向にプーリアームを付勢したベルトの張力調整装置。
【請求項3】
前記油圧式オートテンショナのばね座をプーリアームに回動自在に連結し、シリンダの閉塞端部を固定部材に回動自在に連結した請求項2に記載のベルトの張力調整装置。
【請求項4】
前記油圧式オートテンショナのばね座を固定部材に回動自在に連結し、シリンダの閉塞端部をプーリアームに回動自在に連結した請求項2に記載のベルトの張力調整装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、カム軸駆動用のタイミングベルトや補機駆動用のベルトの張力を一定に保持する油圧式オートテンショナおよびその油圧式オートテンショナを用いたベルトの張力調整装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オルタネータやエアコンディショナのコンプレッサ、あるいはウォータポンプ等の補機を駆動する補機駆動用のベルトの張力を一定に保つ油圧式オートテンショナとして、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
【0003】
上記油圧式オートテンショナにおいては、下部が閉塞するシリンダの内部に、その内底面から立ち上がるバルブスリーブを設け、そのバルブスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入してバルブスリーブ内に圧力室を形成し、ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの内底面間にリターンスプリングを組込んでロッドとシリンダを相対的に伸長する方向に付勢している。また、前記ばね座の外周に一端部が嵌合され、他端部がシリンダの上部外周に嵌合されたベローズによりシリンダの上部開口を閉塞してシリンダとバルブスリーブ間にリザーバ室を形成し、そのリザーバ室と前記圧力室を連通する第1通路にチェック弁を設けている。
【0004】
上記油圧式オートテンショナにおいては、シリンダの下端に設けられた連結片をエンジンブロックに回動自在に連結し、ばね座に設けられた連結片を揺動可能なプーリアームに回動自在に連結して、上記プーリアームに油圧式オートテンショナの調整力を付与し、プーリアームに支持されたテンションプーリをベルトに押し付けるようにしている。
【0005】
そして、ベルトからテンションプーリおよびプーリアームを介してロッドに押し込み力が負荷されたとき、チェック弁で第1通路を閉じ、圧力室の作動油がバルブスリーブとロッドの摺動面間に形成された微小なリークすきまからリザーバ室に流れる際の流動抵抗により油圧ダンパ力を発生させてベルトの張力変化を吸収するようにしている。
【特許文献1】米国特許第4,790,801号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来の油圧式オートテンショナにおいては、ベルトの張力変化によってプーリアームが揺動すると、油圧式オートテンショナ自体も揺動し、シリンダの連結片およびばね座の連結片にモーメント荷重が発生して、そのモーメント荷重をバルブスリーブとロッドで受けることになる。このとき、バルブスリーブとロッドが相対的に傾くため、バルブスリーブとロッドの摺動面間に形成されたリークすきまの大きさが円周方向で不均一となり、そのリークすきまを流れる作動油の流動抵抗が変化し、安定した油圧ダンパ力を得ることができなくなる。
【0007】
また、ロッドに過大な押し込み力が負荷されて圧力室内の圧力が急激に上昇した場合、バルブスリーブが膨張変形する場合がある。このとき、バルブスリーブとロッドの摺動面間に形成された上記リークすきまが変化するため、前記と同様に、安定した油圧ダンパ力を得ることができなくなる。
【0008】
さらに、第1通路を開閉するチェック弁は、第1通路開閉用の球形の弁体と、その弁体の開閉量を制限するキャップ状のリテナを有し、そのリテナが開口端に外向きのフランジを形成した金属薄板のプレス成形品から成り、上記フランジをバルブスリーブのバルブシート面に形成された嵌合凹部の内周に係止した取付けであるため、リテナの取付けが不安定であって弁体の繰り返しによる衝突によりリテナが変形し易く、その変形によって弁体の開閉量が次第に大きくなり、圧力室の圧力変化によるチェック弁の応答性が低下するという不都合がある。
【0009】
この発明の課題は、常に安定した油圧ダンパ力を得ることができると共に、チェック弁の応答性の低下を抑制することができるようにした油圧式オートテンショナおよびその油圧式オートテンショナを用いたベルトの張力調整装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明に係る油圧式オートテンショナにおいては、閉塞端を下部に有するシリンダ内に、その内底面から立ち上がるバルブスリーブを設け、そのバルブスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入してバルブスリーブ内に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの内底面間に、シリンダとロッドを相対的に伸長する方向に付勢するリターンスプリングを組込み、前記ばね座の外周に一端部が固定され、シリンダの上部外周に他端部が固定された伸縮可能なベローズによりシリンダの上部開口を閉塞してシリンダとバルブスリーブ間にリザーバ室を形成し、そのリザーバ室の下部と前記圧力室の下部とを連通する第1通路に圧力室内の圧力がリザーバ室内の圧力より高くなったとき第1通路を閉じるチェック弁を設けた油圧式オートテンショナにおいて、前記バルブスリーブとロッドの摺動面間をシール部材によって密閉し、ロッドの下端部には圧力室とリザーバ室を連通する第2通路を形成し、その第2通路に絞りを設け、前記チェック弁が、弁孔を有するバルブシートと、前記弁孔を圧力室側から開閉する弁体と、その弁体の開閉量を規制するキャップ状のリテナとから成り、前記バルブスリーブの下端部に形成されたバルブ嵌合凹部にバルブシートを圧入して、リテナの開口端に設けられた外向きのフランジをバルブ嵌合凹部の肩とバルブシートとで挾持した構成を採用したのである。
【0011】
また、この発明に係るベルトの張力調整装置においては、固定部材に揺動自在に支持されたプーリアームの揺動側端部にテンションプーリを回転自在に設け、そのプーリアームに上記油圧式オートテンショナの調整力を負荷してテンションプーリがベルトを押圧する方向にプーリアームを付勢した構成を採用したのである。
【0012】
上記の構成から成るベルトの張力調整装置において、油圧式オートテンショナは、そのばね座をプーリアームに回動自在に連結し、シリンダの閉塞端部を固定部材に回動自在に連結してもよく、あるいは、ばね座を固定部材に回動自在に連結し、シリンダの閉塞端部をプーリアームに回動自在に連結してもよい。
【発明の効果】
【0013】
上記の構成から成る油圧式オートテンショナにおいては、ロッドの下端部に圧力室とリザーバ室とを連通する第2通路を形成し、その第2通路に絞りを設け、圧力室内の作動油が絞りを流れてリザーバ室内に流入する際の流動抵抗により油圧ダンパ力を発生させるようにしたので、モーメント荷重等によってシリンダとロッドが相対的に傾き、あるいは圧力室内の圧力が急激に大きくなってバルブスリーブが膨張変形しても、油圧ダンパ力を発生させる絞りは何も影響を受けることがない。その結果、常に安定した油圧ダンパ効果を得ることができる。
【0014】
また、チェック弁のリテナに形成されたフランジをバルブ嵌合凹部の肩と、そのバルブ嵌合凹部に圧入されたバルブシートとで挾持するようにしたので、リテナを強固に固定することができ、弁体の繰り返しによる衝突によってもリテナが変形することはなく、弁体の開閉量を常に一定に保持することができるので、圧力室の圧力変化によるチェック弁の応答性の低下を抑制することができる。
【0015】
上記のような油圧式オートテンショナの調整力を揺動可能なプーリアームに負荷して、そのプーリアームの揺動側端部に支持されたテンションプーリをベルトに押し付けることにより、その油圧式オートテンショナによってベルトの張力変化をスムーズに吸収することができ、ベルトの張力を常に適正な張力に保持することができる。
【0016】
ここで、油圧式オートテンショナのばね座を固定部材に回動自在に連結し、シリンダの閉塞端部をプーリアームに回動自在に連結することにより、油圧式オートテンショナはベルトの外側に配置されるレイアウトになるため、油圧式オートテンショナを容易に組付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はベルトの張力調整装置を示す。図示のように、プーリアーム1はエンジンブロック等の固定部材に支持された支点軸2を中心に揺動自在に支持され、その揺動側端部にはテンションプーリ3が回転自在に支持されている。また、プーリアーム1には支点軸2とテンションプーリ3間に油圧式オートテンショナ10が接続されている。
【0018】
プーリアーム1は、ベルト4の内側に位置する配置とされ、上記油圧式オートテンショナ10から負荷される調整力によってテンションプーリ3がベルト4の内面を押圧する方向に付勢されている。
【0019】
図2に示すように、油圧式オートテンショナ10は、アルミニウム合金から成るシリンダ11を有している。シリンダ11は下部に閉塞端を有し、その閉塞端部にエンジンブロック等の固定部材に回動自在に取付けられる連結片12が設けられている。
【0020】
シリンダ11の内底面にはスリーブ嵌合孔13が形成され、そのスリーブ嵌合孔13内に鋼製のバルブスリーブ14の下端部が圧入されている。バルブスリーブ14内に下端部が挿入されたロッド15は、バルブスリーブ14内で摺動可能なピストン15aと、そのピストン15aの上端面に設けられた小径軸部15bと、その小径軸部15bの上端に設けられた大径軸部15cとから成り、上記バルブスリーブ14内に対するピストン15aの組込みによってバルブスリーブ14内に圧力室16が形成されている。
【0021】
ロッド15の上端の大径軸部15cは、バルブスリーブ14内に挿入可能な外径とされている。その大径軸部15cの上部にばね座17が取付けられ、そのばね座17とシリンダ11の内底面間にリターンスプリング20が組込まれている。リターンスプリング20は、シリンダ11とロッド15とが伸長する方向に相対移動するようシリンダ11とロッド15とを相反する方向に押圧している。
【0022】
ばね座17の上端にはプーリアーム1に回動自在に連結される連結片21が設けられている。また、ばね座17の下面外周部にはリターンスプリング20の上部を覆う筒体22が設けられ、その筒体22の外側にゴム等の弾性体から成る伸縮可能なベローズ23の一端部が嵌合、固定されている。また、ベローズ23の他端部はシリンダ11の上部外周に嵌合、固定され、そのベローズ23の取付けによりシリンダ11の上部開口が閉塞されて、シリンダ11の内径面とバルブスリーブ14の外径面間にリザーバ室24が形成されている。
【0023】
シリンダ11のスリーブ嵌合孔13とバルブスリーブ14の下端部の嵌合面間には圧力室16とリザーバ室24とを連通する第1通路25が形成され、その第1通路25を開閉するチェック弁26がバルブスリーブ14の下端部に組込まれている。
【0024】
図3に示すように、チェック弁26は、弁孔28を有するバルブシート27と、そのバルブシート27の弁孔28を開閉する球形の弁体29と、その弁体29の開閉量を制限するリテナ30とから成る。
【0025】
リテナ30はキャップ状をなし、その開口端に外向きにフランジ31が形成された金属薄板のプレス成形品から成る。フランジ31はバルブシート27の上面に形成された突出部32に対するリテナ30の圧入によってバルブシート27の上面に衝合している。また、リテナ30の圧入によって、チェック弁26は組立て品とされる。そのチェック弁26はバルブシート27をバルブスリーブ14の下端部に形成されたバルブ嵌合凹部33に圧入する取付けとされ、その取付けによってリテナ30のフランジ31はバルブシート27とバルブ嵌合凹部33の肩34によって挾持されている。
【0026】
上記のチェック弁26は、圧力室16内の圧力がリザーバ室24内の圧力より高くなると第1通路25を閉じるようになっている。
【0027】
図2に示すように、ロッド15の下端部には圧力室16とリザーバ室24を連通する第2通路35が形成されている。第2通路35の圧力室16側の端部には嵌合凹部36が形成され、その嵌合凹部36に絞り部材37が圧入されている。絞り部材37は鉄等の金属又は合成樹脂から成り、その絞り部材37に第2通路35より小径の絞り38が設けられている。
【0028】
絞り38は、圧力室16内の作動油が流通する際の流動抵抗によって油圧ダンパ力を発生させるため、その内径が0.1mm未満であると、作動油の流動抵抗が大きくなり過ぎてシリンダ11とロッド15が収縮する方向の相対移動が阻害され、ベルト4が過張力となる。一方、0.5mmを超えると、圧力室16内の作動油がリザーバ室24内にスムーズに流れて油圧ダンパ力を得ることができなくなる。このため、絞り38の内径は、0.1〜0.5mmの範囲とされている。
【0029】
ピストン15aの外周にはシール溝39が形成され、そのシール溝39に組込んだOリングから成るシール部材40はバルブスリーブ14の内径面に弾性接触して、ピストン15aとバルブスリーブ14の摺動面間をシールしている。
【0030】
バルブスリーブ14の上側開口部内には、ロッド15とバルブスリーブ14の伸長方向への相対移動を制限してロッド15の下端部がバルブスリーブ14から抜け出るのを防止する抜け止め手段41が設けられている。
【0031】
抜け止め手段41は、バルブスリーブ14の上端開口部内に係合溝42を形成し、その係合溝42に周方向の一部が切り離されて半径方向に弾性変形可能な止め輪43を取付け、その止め輪43に対するピストン15a上面の当接によってロッド15を抜け止めするようにしている。
【0032】
ここで、止め輪43は、断面が角形とされている。この止め輪43は、リターンスプリング20の組付け後に係合溝42に取付ける必要があり、外部から工具を用いて取付けることは困難である。その止め輪43の組付けの容易化を図るため、ばね座17の下面から大径軸部15cの下面までの長さL1をバルブスリーブ14の上端面から係合溝42までの長さL2より長く(L1>L2)し、ロッド15の小径軸部15bの外径D1をバルブスリーブ14の内径に止め輪43の外径を一致させた状態での止め輪43の内径より小径とし、さらに、バルブスリーブ14の開口端部の内周にテーパ面44を設け、上記ロッド15の小径軸部15bに止め輪43を取付けたのち、大径軸部15cの下面で止め輪43をバルブスリーブ14内に押し込むようにしている。
【0033】
止め輪43の押し込み時、その止め輪43はテーパ面44との接触により縮径して、バルブスリーブ14内に侵入し、係合溝42と対向する位置まで押し込まれると、止め輪43は自己の復元弾性により拡径して、係合溝42に係合することになる。このため、工具を用いることなく止め輪43を簡単に取付けることができる。
【0034】
実施の形態で示すベルトの張力調整装置は上記の構造から成り、ベルト4の移動によって補機を駆動する状態において、その補機の負荷変動によりベルト4の張力が変化し、上記ベルト4の張力が弱くなると、リターンスプリング20の押圧力によりシリンダ11とロッド15が伸長する方向に相対移動し、その相対移動によりプーリアーム1が揺動し、テンションプーリ3がベルト4に押し付けられてベルト4の弛みを吸収する。
【0035】
シリンダ11とロッド15が伸長する方向に相対移動するとき、圧力室16内の圧力はリザーバ室24内の圧力より低下するため、チェック弁26は第1通路25を開放する。このため、リザーバ室24内の作動油は第1通路25から圧力室16内にスムーズに流れ、シリンダ11とロッド15は伸長する方向にスムーズに相対移動してベルト4の弛みを直ちに吸収する。
【0036】
一方、ベルト4の張力が強くなると、テンションプーリ3およびプーリアーム1を介してロッド15に押し込み力が負荷される。このとき、圧力室16内の圧力はリザーバ室24内の圧力より高くなるため、チェック弁26は第1通路25を閉じる。また、圧力室16の作動油は、絞り38および第2通路35に流れてリザーバ室24内に流入し、上記絞り38を流通する作動油の流動抵抗によって油圧ダンパ力が発生する。その油圧ダンパ力によってロッド15に負荷される押し込み力が緩衝されると共に、シリンダ11とロッド15は、ロッド15に負荷される押し込み力とリターンスプリング20の押圧力とが釣り合う位置まで収縮する方向にゆっくりと相対移動する。
【0037】
シリンダ11とロッド15が収縮する方向に相対移動するとき、油圧式オートテンショナ10はエンジンブロック等の固定部材に連結された連結片12を中心に揺動する。その揺動時、シリンダ11とロッド15の上部に設けられたばね座17の連結片12、21にモーメント荷重が負荷されてシリンダ11とロッド15が相対的に傾いたとしても、油圧ダンパ力を発生させる絞り38はロッド15の下端部に設けられているため、何も影響を受けることはない。また、圧力室16内の圧力が高くなってバルブスリーブ14が膨張変形しても絞り38は何も影響を受けることはない。このため、常に安定した油圧ダンパ効果を得ることができ、ベルト4を常に適正な張力に保持することができる。
【0038】
また、絞り38の内径を0.1〜0.5mmの範囲としたことによって、最適な油圧ダンパ力を発生させることができる。
【0039】
第1通路25を開閉するチェック弁26は圧力室16内の圧力変化によって開閉を繰り返すため、弁体29はリテナ30に対して衝突を繰り返す。このとき、リテナ30は、フランジ31がバルブシート27とバルブ嵌合凹部33の肩34によって挾持される取付けであるため、きわめて強固に取付けられている。このため、弁体29が衝突を繰り返してもリテナ30は変形することがなく、弁体29の開閉量は常に一定に保持されることになり、チェック弁26の応答性が低下することもないので、油圧式オートテンショナを常に精度よく作動させることができる。
【0040】
図4は、ベルトの張力調整装置の他の実施形態を示す。この実施形態では、エンジンブロック等の固定部材に支持された支点軸2を中心として揺動可能なプーリアーム1をベルト4の外側に設け、そのプーリアーム1に油圧式オートテンショナ10のシリンダ11の閉塞端部に設けられた連結片12を回動自在に連結し、かつ、ロッド15の上部に設けられたばね座17の連結片21をエンジンブロック等の固定部材に回動自在に連結している。
【0041】
上記のように、油圧式オートテンショナ10のシリンダ11の閉塞端部に設けられた連結片12をプーリアーム1に連結し、ばね座17の連結片21を固定部材に連結することにより、油圧式オートテンショナ10はベルト4の外側に配置されるレイアウトになるため、油圧式オートテンショナ10の組付けにベルト4が邪魔をするという不都合がなく、上記油圧式オートテンショナ10を容易に組付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明に係る油圧式オートテンショナを採用したベルトの張力調整装置の正面図
【図2】図1に示す油圧式オートテンショナの縦断正面図
【図3】図2に示す油圧式オートテンショナのチェック弁部を拡大して示す断面図
【図4】ベルトの張力調整装置の他の実施形態を示す正面図
【符号の説明】
【0043】
1 プーリアーム
3 テンションプーリ
4 ベルト
10 油圧式オートテンショナ
11 シリンダ
14 バルブスリーブ
15 ロッド
16 圧力室
17 ばね座
20 リターンスプリング
23 ベローズ
24 リザーバ室
25 第1通路
26 チェック弁
27 バルブシート
28 弁孔
29 弁体
30 リテナ
31 フランジ
33 バルブ嵌合凹部
34 肩
35 第2通路
38 絞り
40 シール部材




 

 


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