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発明の名称 密閉型圧縮機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16644(P2007−16644A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197177(P2005−197177)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 山岡 正和 / 松本 剛
要約 課題
バネ特性を安定させ、効率のばらつきを小さくする。

解決手段
吐出弁装置114は吐出孔123を開閉する吐出リード131と弾性を有する折曲部135を備えたスプリングリード134と吐出リード131及びスプリングリード134を保持するストッパ126を備え、ストッパ126はストッパ126の保持部138近傍及び規制部137の反保持部138側をバルブプレート113に形成された当接部130に当接することで、ストッパ126と台座部125との隙間寸法のばらつきを抑え、バネ特性を安定させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ピストンが往復動するシリンダと、前記シリンダの開口端を封止するとともに反シリンダ側に吐出弁装置を備えたバルブプレートを有し、前記吐出弁装置は、前記シリンダ内に連通する吐出孔と、前記吐出孔の外側に設けられた弁座部と、前記弁座部と略同一平面上に形成した台座部とを前記バルブプレートに形成するとともに、板バネ材からなり前記吐出孔を開閉する吐出リードと、板バネ材からなり弾性を有する折曲部を設けたスプリングリードと、前記吐出リード及び前記スプリングリードを保持するストッパを備え、前記ストッパは前記バルブプレートに固定される支持部と、前記吐出リード及び前記スプリングリードの開度を規制する規制部と、前記スプリングリードの前記折曲部を押圧し前記吐出リード及び前記スプリングリードを前記バルブプレートとの間に挟持する保持部とを備えるとともに、前記保持部近傍および前記規制部の反保持部側を前記バルブプレートに当接することで前記保持部と前記台座部及び前記規制部と前記弁座部との間に所定の隙間を形成した密閉型圧縮機。
【請求項2】
ストッパの保持部近傍及び規制部の反保持部側が当接する当接部をバルブプレートに設け、前記当接部と台座部との段差によって前記保持部と前記台座部及び前記規制部と弁座部との間に所定の隙間を形成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
【請求項3】
バルブプレートは焼結からなり、当接部と台座部は焼結面で形成されている請求項2に記載の密閉型圧縮機。
【請求項4】
ストッパの保持部近傍及び規制部の反保持部側にバルブプレートに当接させる突起部を一体に設け、前記突起部と前記規制部とのギャップによって前記保持部と台座部及び前記規制部と弁座部との間に所定の隙間を形成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
【請求項5】
突起部は吐出リードの幅方向に形成した請求項4に記載の密閉型圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍冷蔵装置等に用いられる圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の密閉型圧縮機としては、運転時の低騒音化を図るとともに、吐出リードの開閉時における損失を低減させることでエネルギ効率を向上させる吐出弁装置を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
【0004】
図13は従来の密閉型圧縮機の断面図、図14は従来の密閉型圧縮機の平面図、図15は従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図、図16は従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図、図17は図16におけるC−C線断面図、図18は従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図である。
【0005】
図13、図14、図15、図16、図17において、密閉容器1は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管2と吸入管3を備えており、底部にオイル4を貯溜すると共に固定子5と回転子6とからなる電動要素7およびこれによって駆動される圧縮機構8を収容し、内部は冷媒9で満たされている。
【0006】
次に圧縮機構8の主な構成について説明する。
【0007】
シリンダ10は略円筒形の圧縮室11と、軸受け部12を備えている。バルブプレート13は反シリンダ10側に吐出弁装置14を備え、圧縮室11を塞いでいる。ヘッド15はバルブプレート13を覆っている。吸入マフラー16は一端を密閉容器1内に開口し、他端を圧縮室11内に連通している。クランクシャフト17は主軸部18と偏心部19を有し、シリンダ10の軸受け部12に軸支されるとともに回転子6が圧入固定されている。ピストン20は、圧縮室11に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部19との間をコネクティングロッド21によって連結されている。
【0008】
次に圧縮機構8に備わる吐出弁装置14について説明する。
【0009】
バルブプレート13は反シリンダ10側に、横長の凹部22を設け、凹部22の底にはシリンダ10と連通する吐出孔23と吐出孔23を囲うように形成した弁座部24を設けるとともに、弁座部24と略同一平面上に形成される台座部25とを設けている。
【0010】
また、凹部22の周囲には、後述するストッパ26の支持部27を固装する装着部28が凹設されている。
【0011】
吐出リード29は舌状の板バネ材からなり、台座部25に固定される吐出リード保持部30と弁座部24を開閉する開閉部31とを備えている。
【0012】
スプリングリード32は舌状の板バネ材からなり、弾性を有する折曲部33と可動部34とを備えている。
【0013】
ストッパ26はこれを支える支持部27と、吐出リード29及びスプリングリード32を台座部25との間に保持するとともにスプリングリード32の開度を規制する規制部35を備える。規制部35の片側には折曲部33に対応する保持部36を形成する。
【0014】
そして、凹部22の底に吐出リード29、スプリングリード32をこの順に配置し、ストッパ26の支持部27を装着部28に、2本のリベット37をかしめることによって固着することで、スプリングリード32の折曲部33と吐出リード保持部30が弾性的に保持部36と台座部25との間に挟持されることで、スプリングリード32と吐出リード29は所定の隙間を維持する。
【0015】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0016】
電動要素7に電気が供給されると回転子6が回転し、クランクシャフト17は回転駆動される。このとき、偏心部19の偏心回転運動がコネクティングロッド21を介してピストン20に伝わることで、ピストン20は圧縮室11内を往復運動する。
【0017】
ピストン20の往復運動に伴って密閉容器1内の冷媒9は吸入マフラー16から圧縮室11内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒9が冷却システム(図示しない)から吸入管3を通って密閉容器1内に流入する。圧縮室11内へ吸入された冷媒9は圧縮され、バルブプレート13の吐出弁装置14を経てヘッド15内に吐出される。さらに、ヘッド15内に吐出された高圧ガスは、吐出管2から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
【0018】
この時、吐出弁装置14は吐出リード29が開くことによって圧縮室11内とヘッド15内が吐出孔23を介して連通し、吐出リード29が閉じることによって圧縮室11内とヘッド15内をシールするといった開閉動作を行っている。
【0019】
次に、吐出弁装置14の動作について説明する。
【0020】
吐出弁装置14が開く際には、まず吐出リード29の開閉部31が開きスプリングリード32の可動部34に当接し、当接するまでの間、圧縮したガスの反力により吐出リード29のバネ力のみが働く。以降は吐出リード29とスプリングリード32のバネの合成力が得られ、バネ力がさらに増加する。また、閉じる際には得られたバネの反力により吐出リード29の開閉部31は閉じる。
【0021】
つまり、バネ特性としては図18に示すように偏曲点を持ち、閉じる際には強いバネ力が得られると同時に、開き始めは柔らかくする事ができるので、吐出リード29が開きやすく過圧縮を低減し、効率をあげることができる。
【0022】
また、液圧縮などが起こった場合、密度の高い液冷媒により多大な荷重が吐出リード29の開閉部31にかかりスプリングリード32を介してストッパ26の規制部35に強く押し付けられるが、ストッパ26の支持部27はバルブプレート13にリベット37により固定されているので、ストッパ26がはずれる事がない。
【特許文献1】特開平10−259784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、上記従来の構成では、ストッパ26の支持部27を装着部28に、2本のリベット37をかしめることによって固着する際、それぞれのかしめ力がばらつくと規制部35が凹部22の底に対して傾斜してしまう。また、かしめ力が強すぎると支持部27が変形し、規制部35が浮き上がる。また、支持部27や装着部28の面精度が悪い場合も規制部35が凹部22の底に対して傾き、ストッパ26と台座部25の隙間寸法のばらつきが生じる。
【0024】
このような場合、吐出リード29とスプリングリード32の隙間寸法がばらつき、吐出弁装置14のバネ特性がばらつく。
【0025】
ここで、ストッパ26と台座部25の隙間寸法が低い場合においては、偏曲点が開度の小さい方に移行し、開く際のバネ力が上がり過圧縮が増加することで入力が増える。
【0026】
また、ストッパ26と台座部25の隙間寸法が高い場合においては、偏曲点が開度の大きい方に移行し、閉じる際のバネ力が下がり吐出リード29が閉じ遅れることで冷凍能力が低下する。
【0027】
その結果、効率のばらつきが大きいという課題を有していた。
【0028】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、効率のばらつきを小さくした密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、ストッパの保持部近傍及び規制部の反保持部側をバルブプレートに当接することで、吐出リードとスプリングリードとの隙間寸法が安定し、バネ特性を安定するという作用を有する。
【発明の効果】
【0030】
本発明の密閉型圧縮機は、吐出リードとスプリングリードとの隙間寸法を安定させ、バネ特性を安定させることができるので、効率のばらつきを小さくした密閉型圧縮機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
請求項1に記載の発明は、ピストンが往復動するシリンダと、前記シリンダの開口端を封止するとともに反シリンダ側に吐出弁装置を備えたバルブプレートを有し、前記吐出弁装置は、前記シリンダ内に連通する吐出孔と、前記吐出孔の外側に設けられた弁座部と、前記弁座部と略同一平面上に形成した台座部とを前記バルブプレートに形成するとともに、板バネ材からなり前記吐出孔を開閉する吐出リードと、板バネ材からなり弾性を有する折曲部を設けたスプリングリードと、前記吐出リード及び前記スプリングリードを保持するストッパを備え、前記ストッパは前記バルブプレートに固定される支持部と、前記吐出リード及び前記スプリングリードの開度を規制する規制部と、前記スプリングリードの前記折曲部を押圧し前記吐出リード及び前記スプリングリードを前記バルブプレートとの間に挟持する保持部とを備えるとともに、前記保持部近傍および前記規制部の反保持部側を前記バルブプレートに当接することで前記保持部と前記台座部及び前記規制部と前記弁座部との間に所定の隙間を形成したもので、前記保持部近傍及び規制部の反保持部側を前記バルブプレートに当接することで、スプリングリードと吐出リードの隙間寸法が安定し、バネ特性が安定するため効率のばらつきを小さくした密閉型圧縮機を提供することができる。
【0032】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、ストッパの保持部近傍及び規制部の反保持部側が当接する当接部をバルブプレートに設け、前記当接部と台座部との段差によって前記保持部と前記台座部及び前記規制部と弁座部との間に所定の隙間を形成したもので、段差寸法により、スプリングリードと吐出リードの隙間寸法を任意に設定するとができるため、気筒容積や用途に応じた最適なバネ特性を設定することが可能となり、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに効率を向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
【0033】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明に加えて、当接部と台座部は焼結面で形成されたもので、バルブプレートの焼結金型により直接、当接部と台座部との段差寸法が決まるので、スプリングリードと吐出リードの隙間寸法が安定し、バネ特性が安定するため、請求項2に記載の発明の効果に加えてさらに効率のばらつきを小さくした密閉型圧縮機を提供することができる。
【0034】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、ストッパの保持部近傍及び規制部の反保持部側にバルブプレートに当接させる突起部を一体に設け、前記突起部と前記規制部とのギャップによって前記保持部と台座部及び前記規制部と弁座部との間に所定の隙間を形成したもので、ギャップにより、直接スプリングリードと吐出リードの隙間寸法を安定して任意に設定することができるため、気筒容積や用途に応じた最適なバネ特性を安定して設定することが可能となり、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに効率を安定し向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
【0035】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に加えて、突起部はリード幅方向に形成したもので、吐出リードを長手方向により長くとることが出来るので、バネ特性を柔らかくする事ができるので、過圧縮を低減し、請求項4に記載の発明の効果に加えて、さらに効率を向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
【0036】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の断面図、図2は同実施の形態における密閉型圧縮機の平面図、図3は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図、図4は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図、図5は図4におけるA−A線断面図、図6は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図である。
【0037】
図1、図2、図3、図4、図5において、密閉容器101は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管102と吸入管103を備えており、底部にオイル104を貯溜すると共に固定子105と回転子106とからなる電動要素107およびこれによって駆動される圧縮機構108を収容し、内部は冷媒109で満たされている。冷媒109は、好ましくは近年の環境問題に対応した特定フロン対象以外の冷媒で例えばR134aや自然冷媒であるR600a等である。
【0038】
次に圧縮機構108の主な構成について説明する。
【0039】
シリンダ110は略円筒形の圧縮室111と、軸受け部112を備えている。バルブプレート113は反シリンダ110側に吐出弁装置114を備え、圧縮室111を塞いでいる。ヘッド115はバルブプレート113を覆っている。吸入マフラー116は一端を密閉容器101内に開口し、他端を圧縮室111内に連通している。クランクシャフト117は主軸部118と偏心部119を有し、シリンダ110の軸受け部112に軸支されるとともに固定子105に圧入固定されている。ピストン120は、圧縮室111に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部119との間をコネクティングロッド121によって連結されている。
【0040】
次に圧縮機構108に備わる吐出弁装置114について説明する。
【0041】
バルブプレート113は焼結からなり反シリンダ110側に、横長の凹部122を設け、凹部122の底にはシリンダ110と連通する吐出孔123と吐出孔123を囲うように形成した弁座部124を設けるとともに、弁座部124と略同一平面上に形成される台座部125を設けている。
【0042】
また、凹部122の周囲には、後述するストッパ126の支持部127を固装する装着部128が凹設されており、凹部122を挟んで装着部128の反対側に、後述するストッパ126の当接突起部129が当接する当接部130が2箇所、凹設されている。
【0043】
なお、台座部125と当接部130は同一金型上で形成された焼結面で形成している。
【0044】
吐出リード131は舌状の板バネ材からなり、台座部125に固定される吐出リード保持部132と弁座部124を開閉する開閉部133とを備えている。
【0045】
スプリングリード134は舌状の板バネ材からなり、弾性を有する折曲部135と可動部136とを備えている。
【0046】
ストッパ126はこれを支える支持部127と、吐出リード131及びスプリングリード134を台座部125との間に保持するとともにスプリングリード134の開度を規制する規制部137を備える。規制部137の片側には折曲部135に対応する保持部138を形成する。支持部127と規制部137とは規制部137より狭い幅の連結部139にて連結されている。保持部138および規制部137の反保持部138側には規制部137の反支持部127側に、当接部130に対応する当接突起部129がそれぞれ形成されている。
【0047】
そして、凹部122の底に吐出リード131、スプリングリード134をこの順に配置し、ストッパ126の支持部127を装着部128に、2本のリベット140をかしめることによって固着し、ストッパ126の当接突起部129が当接部130に当接した状態でスプリングリード134の折曲部135と吐出リード保持部132が弾性的に保持部138と台座部125との間に挟持されることで、スプリングリード134と吐出リード131は所定の隙間を維持する。
【0048】
また、台座部125と当接部130との段差141寸法により、スプリングリード134と吐出リード131との隙間寸法を任意に設定できる。
【0049】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0050】
電動要素107に電気が供給されると回転子106が回転し、クランクシャフト117は回転駆動される。このとき、偏心部119の偏心回転運動がコネクティングロッド121を介してピストン120に伝わることで、ピストン120は圧縮室111内を往復運動する。
【0051】
ピストン120の往復運動に伴って密閉容器101内の冷媒109は吸入マフラー116から圧縮室111内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒109が冷却システム(図示しない)から吸入管103を通って密閉容器101内に流入する。圧縮室111内へ吸入された冷媒109は圧縮され、バルブプレート113の吐出弁装置114を経てヘッド115内に吐出される。さらに、ヘッド115内に吐出された高圧ガスは、吐出管102から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
【0052】
この時、吐出弁装置114は吐出リード131が開くことによって圧縮室111内とヘッド115内が吐出孔123を介して連通し、吐出リード131が閉じることによって圧縮室111内とヘッド115内をシールするといった開閉動作を行っている。
【0053】
次に、吐出弁装置114の動作について説明する。
【0054】
吐出弁装置114が開く際には、まず吐出リード131の開閉部133が開きスプリングリード134の可動部136に当接し、当接するまでの間、圧縮したガスの反力により吐出リード131のバネ力のみが働く。以降は吐出リード131とスプリングリード134のバネの合成力が得られ、バネ力がさらに増加する。また、閉じる際には得られたバネの反力により吐出リード131の開閉部133は閉じる。
【0055】
つまり、バネ特性としては図6に示すように偏曲点を持ち、閉じる際には強いバネ力が得られると同時に、開き始めは柔らかくする事ができるので、吐出リード131が開きやすく過圧縮を低減し、効率を高めることができる。
【0056】
ここで、ストッパ126の支持部127を装着部128に、2本のリベット140をかしめることによって固着する際、それぞれのかしめ力がばらつくと規制部137が凹部122の底に対して傾斜しようとする。また、かしめ力が強すぎると支持部127が変形し、規制部137が浮き上がろうとする。また、支持部127や装着部128の面精度が悪い場合も規制部137が凹部122の底に対して傾こうとする。
【0057】
しかしながら本実施の形態においてはストッパ126の支持部127を装着部128に固着することで当接突起部129が当接部130に当接するので、上記した規制部137の位置のばらつきは、主に剛性の弱い規制部137および規制部137より幅を狭くすることで剛性を落した連結部139がたわむことで吸収、矯正される。
【0058】
そして当接突起部129を設けてある保持部138および規制部137の反保持部138の、それぞれ台座部125と弁座部124との隙間寸法は、それぞれバルブプレート113の当接部130と台座部125および弁座部124との段差141寸法に維持されることになる。
【0059】
その結果、上記したような、リベット140のかしめ力のばらつきや支持部127や装着部128の面精度のばらつきにほとんど影響を受けずに、台座部125とストッパ126の保持部138は高い隙間寸法精度を確保することができる。
【0060】
なお、吐出リード131とスプリングリード134との隙間が吐出弁装置114の特性に大きく影響するが、本実施の形態においては主に規制部137および連結部139がたわむことによってストッパ126の位置のばらつきを吸収するため、吐出弁装置114の特性にはほとんど影響しない。
【0061】
その結果、図6における偏曲点のばらつきを極めて小さく抑えることができるため、吐出弁装置114の特性が非常に安定し、安定して高い効率を備えた密閉型圧縮機を提供することができる。
【0062】
さらにバルブプレート113は焼結からなり、台座部125と当接部130は同一金型上で形成された焼結面でできているため、台座部125と当接部130との段差141寸法は金型寸法精度をそのまま反映する。通常、焼結金型の寸法精度は数十ミクロンメートル以下で管理されるため、台座部125と当接部130の各面を特に加工する必要も無く高い寸法精度を得ることができ、高い生産効率と安定した品質を両立させることができる。
【0063】
(実施の形態2)
図7は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の断面図、図8は同実施の形態における密閉型圧縮機の平面図、図9は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図、図10は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図、図11は図10におけるB−B線断面図、図12は同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図である。
【0064】
図7、図8、図9、図10、図11において、密閉容器201は冷却システム(図示しない)と連結される吐出管202と吸入管203を備えており、底部にオイル204を貯溜すると共に固定子205と回転子206とからなる電動要素207およびこれによって駆動される圧縮機構208を収容し、内部は冷媒209で満たされている。冷媒209は、好ましくは近年の環境問題に対応した特定フロン対象以外の冷媒で例えばR134aや自然冷媒であるR600a等である。
【0065】
次に圧縮機構208の主な構成について説明する。
【0066】
シリンダ210は略円筒形の圧縮室211と、軸受け部212を備えている。バルブプレート213は反シリンダ210側に吐出弁装置214を備え、圧縮室211を塞いでいる。ヘッド215はバルブプレート213を覆っている。吸入マフラー216は一端を密閉容器201内に開口し、他端を圧縮室211内に連通している。クランクシャフト217は主軸部218と偏心部219を有し、シリンダ210の軸受け部212に軸支されるとともに固定子205に圧入固定されている。ピストン220は、圧縮室211に往復摺動自在に挿入されるとともに、偏心部219との間をコネクティングロッド221によって連結されている。
【0067】
次に圧縮機構208に備わる吐出弁装置214について説明する。
【0068】
バルブプレート213は焼結からなり反シリンダ210側に、横長の凹部222を設け、凹部222の底にはシリンダ210と連通する吐出孔223と吐出孔223を囲うように形成した弁座部224を設けるとともに、弁座部224と略同一平面上に形成される台座部225を設けている。
【0069】
また、凹部222の周囲には、後述するストッパ226の支持部227を固装する装着部228が凹設されており、凹部222を挟んで装着部228の反対側に、後述するストッパ226の突起部240が当接する突起当接部230が2箇所、弁座部224と略同一平面状に形成されている。
【0070】
なお、台座部225と突起当接部230は同一金型上で形成された焼結面で形成している。
【0071】
吐出リード231は舌状の板バネ材からなり、台座部225に固定される吐出リード保持部232と弁座部224を開閉する開閉部233とを備えている。
【0072】
スプリングリード234は舌状の板バネ材からなり、弾性を有する折曲部235と可動部236とを備えている。
【0073】
ストッパ226はこれを支える支持部227と、吐出リード231及びスプリングリード234を台座部225との間に保持するとともにスプリングリード234の開度を規制する規制部237を備える。規制部237の片側には折曲部235に対応する保持部238を形成する。支持部227と規制部237とは規制部237より狭い幅の連結部239にて連結されている。保持部238および規制部237の反保持部238側には、突起当接部230に対応する突起部240がバルブプレート213側に一体にそれぞれ形成されている。
【0074】
そして、凹部222の底に吐出リード231、スプリングリード234をこの順に配置し、ストッパ226の支持部227を装着部228に、2本のリベット241をかしめることによって固着し、ストッパ226の突起部240が突起当接部230に当接した状態でスプリングリード234の折曲部235と吐出リード保持部232が弾性的に保持部238と台座部225との間に挟持されることで、スプリングリード234と吐出リード231は所定の隙間を維持する。
【0075】
また、突起部240先端と規制部237とのギャップ242寸法により、スプリングリード234と吐出リード231との所定の隙間寸法が決まる。
【0076】
また、突起部240は吐出リード231の幅方向に形成している。
【0077】
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0078】
電動要素207に電気が供給されると回転子206が回転し、クランクシャフト217は回転駆動される。このとき、偏心部219の偏心回転運動がコネクティングロッド221を介してピストン220に伝わることで、ピストン220は圧縮室211内を往復運動する。
【0079】
ピストン220の往復運動に伴って密閉容器201内の冷媒209は吸入マフラー216から圧縮室211内へ吸入されるとともに、低圧の冷媒209が冷却システム(図示しない)から吸入管203を通って密閉容器201内に流入する。圧縮室211内へ吸入された冷媒209は圧縮され、バルブプレート213の吐出弁装置214を経てヘッド215内に吐出される。さらに、ヘッド215内に吐出された高圧ガスは、吐出管202から冷却システム(図示しない)へと吐出される。
【0080】
この時、吐出弁装置214は吐出リード231が開くことによって圧縮室211内とヘッド215内が吐出孔223を介して連通し、吐出リード231が閉じることによって圧縮室211内とヘッド215内をシールするといった開閉動作を行っている。
【0081】
次に、吐出弁装置214の動作について説明する。
【0082】
吐出弁装置214が開く際には、まず吐出リード231の開閉部233が開きスプリングリード234の可動部236に当接し、当接するまでの間、圧縮したガスの反力により吐出リード231のバネ力のみが働く。以降は吐出リード231とスプリングリード234のバネの合成力が得られ、バネ力がさらに増加する。また、閉じる際には得られたバネの反力により吐出リード231の開閉部233は閉じる。
【0083】
つまり、バネ特性としては図12に示すように偏曲点を持ち、閉じる際には強いバネ力が得られると同時に、開き始めは柔らかくする事ができるので、吐出リード231が開きやすく過圧縮を低減し、効率をあげることができる。
【0084】
ここで、ストッパ226の支持部227を装着部228に、2本のリベット241をかしめることによって固着する際、それぞれのかしめ力がばらつくと規制部237が凹部222の底に対して傾斜しようとする。また、かしめ力が強すぎると支持部227が変形し、規制部237が浮き上がろうとする。また、支持部227や装着部228の面精度が悪い場合も規制部237が凹部222の底に対して傾こうとする。
【0085】
しかしながら本実施の形態においてはストッパ226の支持部227を装着部228に固着することで突起部240が台座部225に当接するので、上記した規制部237の位置のばらつきは、主に剛性の弱い規制部237および規制部237より幅を狭くすることで剛性を落した連結部239がたわむことで吸収、矯正される。
【0086】
そして突起部240を設けてある保持部238および規制部237の反保持部238側の、それぞれ台座部225と弁座部224との隙間寸法は、ストッパ226の規制部237と突起部240先端とのギャップ242寸法に維持されることになる。
【0087】
その結果、上記したような、リベット241のかしめ力のばらつきや支持部227や装着部228の面精度のばらつきにほとんど影響を受けずに、台座部225とストッパ226の規制部237は高い隙間寸法の精度を確保することができる。
【0088】
なお、吐出リード231とスプリングリード234との隙間が吐出弁装置214の特性に大きく影響するが、本実施の形態においては主に規制部237および連結部239がたわむことによってストッパ226の位置のばらつきを吸収するため、吐出弁装置214の特性にはほとんど影響しない。
【0089】
その結果、図12における偏曲点のばらつきを極めて小さく抑えることができるため、吐出弁装置214の特性が非常に安定し、安定して高い効率を備えた密閉型圧縮機を提供することができる。
【0090】
また、ストッパ226の突起部240は吐出リード231の幅方向に形成しているので、吐出リード231は長手方向により長くとることができる。
【0091】
従って、バネ特性をさらに柔らかくすることができ、吐出リード231が開きやすくなるのでさらに過圧縮を低減できる。
【0092】
よって、さらに効率を安定し向上させた密閉型圧縮機を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、バネ特性のばらつきを防ぎ、効率を安定し向上させた密閉型圧縮機を提供することができるので、CO冷媒を用いた冷凍空調機器の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の断面図
【図2】同実施の形態における密閉型圧縮機の平面図
【図3】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図
【図4】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図
【図5】図4におけるA−A線断面図
【図6】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図
【図7】本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の断面図
【図8】同実施の形態における密閉型圧縮機の平面図
【図9】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図
【図10】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図
【図11】図10におけるB−B線断面図
【図12】同実施の形態における密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図
【図13】従来の密閉型圧縮機の断面図
【図14】従来の密閉型圧縮機の平面図
【図15】従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の分解図
【図16】従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置の側面断面図
【図17】図16におけるC−C線断面図
【図18】従来の密閉型圧縮機の吐出弁装置のバネ特性図
【符号の説明】
【0095】
110,210 シリンダ
113,213 バルブプレート
114,214 吐出弁装置
120,220 ピストン
123,223 吐出孔
124,224 弁座部
125,225 台座部
126,226 ストッパ
127,227 支持部
130 当接部
131,231 吐出リード
134,234 スプリングリード
135,235 折曲部
137,237 規制部
138,238 保持部
141 段差
240 突起部
242 ギャップ




 

 


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