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発明の名称 圧縮機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9863(P2007−9863A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194589(P2005−194589)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 喜多 一朗
要約 課題
密閉容器内に電動要素と、電動要素によって駆動される圧縮要素を有する圧縮機において、ヘッド部での冷媒の漏れをなくし、高効率で信頼性が高く、組立ても容易な圧縮機を提供する。

解決手段
シリンダ122を形成するブロック121とシリンダ122内に遊嵌されるピストン123とシリンダ122のプレート面131に開口する開口端面131aを封止するとともに吸入弁132及び吐出弁133を形成したバルブプレート134と、バルブプレート134の反シリンダ側に配設された吐出空間144を形成するシリンダヘッド141を備え、プレート面131とバルブプレート134、及び、バルブプレート134とシリンダヘッド141を各々溶着する事によって気密に固定した圧縮機。
特許請求の範囲
【請求項1】
固定子および回転子からなる電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を備え、前記圧縮要素は、シリンダを形成するブロックと前記シリンダ内に遊嵌されるピストンと前記シリンダのプレート面に開口する開口端面を封止するとともに吸入弁及び吐出弁を形成したバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に配設された吐出空間を形成するシリンダヘッドを備え、前記プレート面と前記バルブプレート、及び、前記バルブプレートと前記シリンダヘッドを各々溶着する事によって気密に固定した圧縮機。
【請求項2】
固定子および回転子からなる電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を備え、前記圧縮要素は、シリンダを形成するブロックと前記シリンダ内に遊嵌されるピストンと前記シリンダのプレート面に開口する開口端面を封止するとともに吸入弁及び吐出弁を形成したバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に配設され吐出空間を形成するシリンダヘッドを備え、前記シリンダヘッドは、前記バルブプレートを前記開口端面との間に内蔵するとともに、前記シリンダヘッドを前記ブロックの前記プレート面に、溶着する事によって気密に固定した圧縮機。
【請求項3】
シリンダヘッドは、吸入空間を備え、吐出空間と前記吸入空間との間を溶着する事により、前記吸入空間と前記吐出空間をおのおの気密に画定した請求項1または2に記載の圧縮機。
【請求項4】
電動要素と圧縮要素を内設した密閉容器を備え、少なくともシリンダヘッドを含む圧縮要素の一部を前記密閉容器の外側に露出させるとともに、圧縮要素の構成部品と密閉容器とを溶着することで、前記密閉容器と前記圧縮要素の構成部品とを気密に固定した請求項1または2に記載の圧縮機。
【請求項5】
圧縮要素の構成部品であるブロックまたはバルブプレートまたはシリンダヘッドのすくなくともいずれか1つと密閉容器を溶着することで、前記密閉容器と前記圧縮要素の構成部品とを気密に固定した請求項4に記載の圧縮機。
【請求項6】
シリンダヘッドは吐出空間と吸入空間を備え、前記吐出空間に前記吐出空間と連通する吐出管を気密に溶着固定するとともに、前記シリンダヘッドの吸入空間に前記吸入空間と連通する吸入管を気密に溶着固定した請求項4に記載の圧縮機。
【請求項7】
冷媒がCO2などの高圧冷媒からなる請求項1から6のいずれか一項に記載の圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は家庭用冷蔵庫、自動販売機およびエアコン、ヒートポンプ等の冷凍サイクルに使用される圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種の圧縮機は、固定子および回転子からなる電動要素と電動要素によって駆動される圧縮要素とを密閉容器内に収納したものであり、近年、圧縮機の高効率化や、信頼性の向上が求められている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
また、地球環境保護の観点から、自然冷媒が使われるようになってきており、中でもオゾン破壊係数0、地球温暖化係数1で環境に非常にやさしい冷媒として二酸化炭素(CO2)が注目されている。
【0004】
以下、図面を参照しながら上記従来の圧縮機について説明する。
【0005】
図11は、は、特許文献1に記載された従来例の圧縮機の縦断面図である。図12は、特許文献2に記載された従来の圧縮機の圧縮要素部分解斜視図である。
【0006】
図11、図12において、密閉容器1内に冷媒2と底面に冷凍機油3が貯留されており、電動要素4と圧縮要素5は、ともに密閉容器1内に収納されている。
【0007】
電動要素4は、回転子11と固定子12よりなり、圧縮要素5は、電動要素4の上方に構築され、電動要素4によって駆動される。
【0008】
次に、圧縮要素5の詳細を以下に説明する。
【0009】
シャフト13は、回転子11を嵌合係止した主軸部14および主軸部14に対して偏芯して形成された偏芯部15を有する。ブロック21は、略円筒形のシリンダ22を有し、シリンダ22には、ピストン23が遊嵌されている。またピストン23は、偏芯部15と連結手段24によって連結されている。
【0010】
ブロック21のプレート面25には、ねじ孔31が明けられている。プレート面25に、プレートガスケット32、吸入リード弁33、バルブプレート34、吐出リード弁35、ヘッドガスケット36、シリンダヘッド37が順に重ねられ、ボルト41により締結されることでヘッド部42を形成している。バルブプレート34には、吸入孔38と吐出孔39があり、吸入孔38は、吸入リード弁33により開閉され、吐出孔39は、吐出リード弁35により開閉される。
【0011】
シリンダ22には、シリンダ22に遊嵌されたピストン23と、プレート面25に密着したプレートガスケット32、吸入リード弁33、バルププレート34によって塞がれた空間である圧縮室43が形成されている。
【0012】
シリンダヘッド37には、ヘッドガスケット36を介して吐出リード弁35、バルブプレート34と密着することにより、吸入空間(図示せず)と吐出空間(図示せず)が形成され、吸入空間は、密閉容器1内の低圧空間に連通し、吐出空間は、吐出管44を介して密閉容器1の外部の吐出配管45に接続している。
【0013】
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0014】
電動要素4の固定子12に通電がなされると、回転子11が回転し、回転子11と嵌合係止した主軸部14を有するシャフト13が回転する。シャフト13が回転するとシャフト13の偏芯部15の偏芯運動が、連結手段24を介してピストン23を駆動させることで、ピストン23は、ブロック21のシリンダ22内を往復運動し、圧縮室43の容積が変化することで、冷媒2を連続して、吸入、圧縮を繰り返す。
【0015】
吸入行程では、圧縮室43の空間が広がることで、ヘッド部42の吸入リード弁33が開いて吸入孔38より密閉容器1の内部の冷媒2が、圧縮室43に吸入され、吐出行程では、圧縮室43の空間が狭まることで、冷媒2が圧縮され、吐出リード弁35が開き、吐出孔39から冷媒が吐出され、シリンダヘッド37の吐出空間(図示せず)から吐出管44、吐出配管45を通って、冷凍システム(図示せず)に送りだされる。
【特許文献1】特開2000−154779号公報
【特許文献2】特開平4−353277号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら上記従来の構成では、プレート面25とバルブプレート34は、プレートガスケット32、吸入リード弁33を介して密着しているので、圧縮された冷媒2の幾分かは、プレート面25とプレートガスケット32の間、プレートガスケット32と吸入リード弁33の間、吸入リード弁33とバルブプレート34の隙間から密閉容器1内にもれることは回避できなかった。また同様に、シリンダヘッド37とバルブプレート34は、ヘッドガスケット36と吐出リード弁35を介して密着しているだけであるので、圧縮された冷媒2の幾分かが、シリンダヘッド37とヘッドガスケット36の間、ヘッドガスケットと吐出リード弁35の間、吐出リード弁35とバルブプレート34の隙間から漏れることは、回避できなかった。
【0017】
これらの隙間から漏れた冷媒2は、せっかく動力を使って圧縮したにもかかわらず、冷凍システムに送り出されないので、冷凍能力が低下し、圧縮機の効率を低下させてしまう課題があった。また、吐出圧力と吸入圧力の差が大きくなればなるほど、冷媒2の漏れ量は大きくなり、特に二酸化炭素(CO2)などの吐出圧力が高くなる冷媒においては、その影響は顕著になり、大幅な効率の低下を招いていた。さらに、これらの漏れた冷媒は、圧縮された高温のガスであるので、密閉容器1内の冷媒ガス2の温度を高め、温度上昇により信頼性の低下を起こす課題があった。
【0018】
さらに、吐出空間から、吸入空間へなど、ヘッド部42では、高圧側から低圧側への冷媒ガスの漏れも発生し、同様に効率の低下と温度上昇による信頼性の低下を起こす課題があった。
【0019】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、効率が高く、信頼性の高い圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決する為に、本発明の圧縮機は、シリンダを形成するブロックとシリンダ内に遊嵌されるピストンとシリンダのプレート面に開口する開口端面を封止するとともに吸入弁及び吐出弁を形成したバルブプレートと、バルブプレートの反シリンダ側に配設された吐出空間を形成するシリンダヘッドを備え、プレート面とバルブプレート、及び、バルブプレートとシリンダヘッドを各々溶着する事によって気密に固定したもので、プレート面とバルブプレート面が溶着されるので、シリンダの圧縮室からプレート面とバルブプレートの間が気密になり、プレート面とバルブプレートの間からの冷媒の漏れは完全に無くなり、吐出に供されない冷媒の損失や、動力の損失が無くなるとともに、高温の冷媒の漏れによる温度上昇も無くなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の圧縮機は、プレート面とバルブプレート、及び、バルブプレートとシリンダヘッドを各々溶着する事によって気密に固定したもので、効率が高く、信頼性の高い圧縮機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の請求項1に記載の発明は、固定子および回転子からなる電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を備え、前記圧縮要素は、シリンダを形成するブロックと前記シリンダ内に遊嵌されるピストンと前記シリンダのプレート面に開口する開口端面を封止するとともに吸入弁及び吐出弁を形成したバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に配設された吐出空間を形成するシリンダヘッドを備え、前記プレート面と前記バルブプレート、及び、前記バルブプレートと前記シリンダヘッドを各々溶着する事によって気密に固定したもので、ガスケットが無いため、圧縮された冷媒が、ブロックのプレート面とプレートガスケットの微小隙間から漏れることが無く、プレート面とバルブプレートの隙間からは完全に冷媒の漏れが無く、また、シリンダヘッドの吐出空間とバルププレートの隙間からも冷媒の漏れは完全に無くなるので、冷媒の漏れによる冷凍能力の低下や、冷却に供しない冷媒圧縮で発生する動力損失による効率低下が発生せず圧縮機の効率を高くすることが出来る。また高温の冷媒の漏れによる温度上昇も無くなり、信頼性も向上する。
【0023】
本発明の請求項2に記載の発明は、固定子および回転子からなる電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を備え、前記圧縮要素は、シリンダを形成するブロックと前記シリンダ内に遊嵌されるピストンと前記シリンダのプレート面に開口する開口端面を封止するとともに吸入弁及び吐出弁を形成したバルブプレートと、前記バルブプレートの反シリンダ側に配設され吐出空間を形成するシリンダヘッドを備え、前記シリンダヘッドは、前記バルブプレートを前記開口端面との間に内蔵するとともに、前記シリンダヘッドを前記ブロックの前記プレート面に、溶着する事によって気密に固定したもので、バルププレートがシリンダヘッドに内蔵され、バルブプレートがプレート面に押し当てられるとともに、シリンダヘッドがプレート面に溶着されているので、バルププレートを内蔵したシリンダヘッドとプレート面の間から、圧縮された冷媒が密閉容器の内部に漏れることがなく、気密に封止されるので、冷媒の漏れによる冷凍能力の低下や、冷却に供しない冷媒圧縮で発生する動力損失による効率低下が発生せず圧縮機の効率を高くすることが出来る。また高温の冷媒の漏れによる温度上昇も無くなり、信頼性も向上する。
【0024】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、シリンダヘッドは、吸入空間を備え、吐出空間と前記吸入空間との間を溶着する事により、前記吸入空間と前記吐出空間をおのおの気密に画定したもので、吐出空間に吐出された高圧、高温の冷媒が、低圧の吸入空間へ微小に流れ込むことが完全に無くなるので、吐出冷媒の漏れによる能力の損失や、吸入冷媒の過熱により、吸入ガス密度が低下することによる能力の損失、さらには、温度の高い冷媒を吸い込み圧縮することによる吐出温度の上昇が無くなり、冷媒の漏れ、加熱による冷凍能力の低下や、動力の損失による効率低下、また、吐出温度の上昇により冷媒や冷凍機油の劣化が促進されて起こる信頼性の低下が発生せず、能力、効率特性が高くなるとともに、信頼性も向上する。
【0025】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、電動要素と圧縮要素を内設した密閉容器を備え、少なくともシリンダヘッドを含む圧縮要素の一部を密閉容器の外側に露出させるとともに、圧縮要素の構成部品と密閉容器とを溶着することで、前記密閉容器と前記圧縮要素の構成部品とを気密に固定したもので、密閉容器とともに気密に保たれたシリンダヘッドが密閉容器の外側に露出されることから、シリンダヘッドが、外気により冷却されやすくなり、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、吐出空間が冷却されやすく、吐出温度の上昇により冷媒や冷凍機油の劣化が促進されて起こる信頼性の低下が発生せず、能力、効率特性が高くなるとともに、信頼性が向上する。
【0026】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、圧縮要素の構成部品であるブロックまたはバルブプレートまたはシリンダヘッドのすくなくともいずれか1つと密閉容器を溶着することで、前記密閉容器と前記圧縮要素の構成部品とを気密に固定したもので、溶着により密閉容器内は外気に対し、気密が保たれ、ヘッド部も気密が保たれており、冷媒が外気に漏れることが無く、シリンダヘッドが、外気により冷却されやすくなり、請求項4に記載の発明の効果に加えて、吐出空間が冷却されやすく、吐出温度の上昇により冷媒や冷凍機油の劣化が促進されて起こる信頼性の低下が発生せず、能力、効率特性が高くなるとともに、信頼性が向上する。
【0027】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に加えて、シリンダヘッドは吐出空間と吸入空間を備え、前記吐出空間に前記吐出空間と連通する吐出管を気密に溶着固定するとともに、前記シリンダヘッドの吸入空間に前記吸入空間と連通する吸入管を気密に溶着固定したもので、吸入管から吸入空間へ過熱されること無く冷媒が入るので、冷媒の密閉容器内での加熱がなく、低温で密度の高い冷媒を吸入できることとなり、圧縮される質量流量が増えるので、能力が高くなる。
【0028】
また、吐出空間から吐出管へ冷媒が直接吐出されるので、密閉容器内に高温の冷媒が通る吐出管がなくなるので、密閉容器内の冷媒や圧縮要素、電動要素の加熱が無くなり、冷媒やオイル、電動要素の部材の劣化が減少し、信頼性が向上する。
【0029】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、冷媒がCO2などの高圧冷媒からなるもので、CO2のように、高圧側が少なくとも数メガパスカル以上の高圧になる冷媒においては、圧力差が大きい為、僅かな隙間からでも冷媒が漏洩して、能力の低下や圧縮機の効率を低下させてしまう課題があったが、このような高圧冷媒においても冷媒の漏洩が完全になくなるので、冷媒の漏れによる冷凍能力の低下や、冷却に供しない冷媒圧縮で発生する動力損失による効率低下が発生せず圧縮機の効率を高くすることが出来る。また高温の冷媒の漏れによる温度上昇も無くなり、信頼性も向上する。
【0030】
以下、本発明による圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0031】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図、図2は、図1の要部断面図、図3は、同実施の形態のヘッド部の分解斜視図、図4は、図3のヘッド部のA方向矢視図、図5、図6は、同実施の形態のレーザーによる溶着の模式図である。
【0032】
以下図1、図2、図3、図4、図5、図6に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
図1から図6において、密閉容器101内には、冷媒102と底面に冷凍機油103が貯留されており、電動要素104と圧縮要素105は、ともに密閉容器101内に収納されている。
【0034】
電動要素104は、回転子111と固定子112よりなり圧縮要素105は、電動要素104の上方に構築され、電動要素104によって駆動される。
【0035】
次に圧縮要素105の詳細を説明する。
【0036】
シャフト113は、回転子111を嵌合係止した主軸部114および主軸部114に対して偏芯して形成された偏芯部115を有する。ブロック121は、略円筒形のシリンダ122を有し、シリンダ122には、ピストン123が遊嵌されている。またピストン123は偏芯部115と連結手段124によって連結されている。
【0037】
ブロック121のプレート面131には、プレート面131に開口する開口端面131aを塞ぐように、吸入弁132と吐出弁133を有するバルププレート134が、一点鎖線B部で溶着されている。バルププレート134に明けられた吸入孔135は、吸入弁132により開閉され、吐出孔136は、吐出弁133によって開閉される。
【0038】
シリンダ122には、シリンダ122に遊嵌されたピストン123とプレート面131に溶着されたバルブプレート134によって、塞がれた空間である圧縮室140が形成されている。
【0039】
シリンダヘッド141は、バルブプレート134の反シリンダ側に一点鎖線C部で溶着され、バルブプレート134との間に、吐出弁133を含んだ吐出空間144と、吸入孔135を含んだ吸入空間145を形成する。さらに、図4の一点鎖線D部で、吐出空間144と吸入空間145との間を溶着し、吐出空間144と吸入空間145をおのおの気密に画定している。
【0040】
吐出空間144は、吐出管151と連通し、吐出管151は、密閉容器101の外部の冷却システム(図示せず)と連通する吐出配管152に接続されている。
【0041】
前記のように、バルブプレート134は、レーザー発生装置161が発するレーザービーム162によって、プレート面131に一点鎖線B部で、プレート溶着ビード163を形成して溶着され、シリンダヘッド141は、バルブプレート134に一点鎖線C部で、シリンダヘッド溶着ビード164で溶着されている。
【0042】
溶着には、図5に示すように、レーザー発生装置161により、バルブプレート134の厚み方向からレーザービーム162を照射し、バルブプレート134とブロック121を溶着する方法や、図6に示すように、バルブプレート134の端部とブロック121を溶着する方法がある。
【0043】
また、溶着に用いるレーザー発生装置161には、炭酸ガスレーザー、YAGレーザーなどがある。
【0044】
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0045】
電動要素104の固定子112に通電がなされると、回転子111が回転し、回転子111と嵌合係止した主軸部114を有するシャフト113が回転する。シャフト113が回転するとシャフト113の偏芯部115が連結手段124を介してピストン123を駆動させることで、ピストン123は、ブロック121のシリンダ122内を往復運動し、圧縮室140の容積が変化することで、冷媒102を連続して、吸入、吐出を繰り返す。
【0046】
吸入行程では、圧縮室140の空間が広がることで、吸入弁132が開き、吸入空間145から吸入孔135を通って冷媒102が流れ込む。吸入空間145は、吸入マフラー(図示せず)、吸入管(図示せず)と連通しており、吸入管は、密閉容器101の内部や密閉容器101の外部の吸入配管(図示せず)と連通している。
【0047】
圧縮行程では、圧縮室140の空間が狭まることで、冷媒102が圧縮され、吐出弁133が開いて吐出孔136から吐出空間144へ吐出され、その後、吐出管151、吐出配管152を通って、密閉容器101の外部の冷凍システム(図示せず)に冷媒102が送り出される。
【0048】
圧縮行程では、圧縮室140の冷媒は、高圧、高温となり、たとえばCO2では、吐出圧力が7〜10MPa、吐出温度が120℃以上になる。高圧の冷媒102は、従来の圧縮機では、プレート面131とバルブプレート134の間のガスケットから微小に漏れてしまうが、本発明の圧縮機は、プレート面131とバルブプレート134が、一点鎖線で示すB部で、プレート溶着ビード163のように両部材が溶け込んで接合しているので全く漏れることが無く、冷媒102の漏れによる能力の損失が無くなり能力が高くなるとともに、余分な漏れに伴う動力の損失も無いので、効率を高くすることが出来る。
【0049】
次に圧縮された冷媒102は、吐出孔136からシリンダヘッド141の吐出空間144に吐出される。シリンダヘッド141は、C部およびD部でバルブプレート134に溶着されているので、吐出空間144は、気密になっており、吐出空間144から密閉容器の内部には冷媒102が漏れることは無く、冷媒102の漏れによる能力の損失が無くなり能力が高くなるとともに、余分な漏れに伴う動力の損失も無いので、効率を高くすることが出来る。
【0050】
またさらに、高温の冷媒が漏れて、密閉容器101内の温度が高くなることによる温度上昇が無くなり、電動要素に用いられている材料の熱による劣化が低減される。また、密閉容器101内に冷媒102が漏れると、漏れた高温の冷媒102を吸込み、吐出温度が異常に上昇してしまうが、本発明では、高温の冷媒が密閉容器102内に漏れる事がないので、異常な温度上昇は起こらなくなり信頼性が向上する。
【0051】
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2による圧縮機の縦断面図、図8は、図7の要部断面図である。
【0052】
以下図7、図8に基づいて本実施の形態について説明する。
【0053】
図7、図8において、密閉容器201内には、冷媒202と底面に冷凍機油203が貯留されており、電動要素204と圧縮要素205は、ともに密閉容器201内に収納されている。
【0054】
電動要素204は、回転子211と固定子212よりなり、圧縮要素205は、電動要素204の上方に構築され、電動要素204によって駆動される。
【0055】
次に圧縮要素205の詳細を説明する。
【0056】
シャフト213は、回転子211を嵌合係止した主軸部214および主軸部214に対して偏芯して形成された偏芯部215を有する。ブロック221は、略円筒形のシリンダ222を有し、シリンダ222には、ピストン223が遊嵌されている。またピストン223は、偏芯部215とは、連結手段224によりピストン223側はボールジョイント方式により連結されている。
【0057】
ブロック221のプレート面231は、吸入弁232と吐出弁233を有するバルブプレート234が、シリンダ222の開口端面235を塞ぐようにシリンダヘッド241によりプレート面231に強く押し付けられ密着している。バルブプレート234に明けられた吸入孔236は、吸入弁232によって開閉され、吐出孔237は、吐出弁233によって開閉される。
【0058】
シリンダヘッド241は、バルブプレート234を開口端面235との間に押さえつけながら、外周をプレート面231に溶着ビード250で溶着している。シリンダ222には、シリンダ222に遊嵌されたピストン223とプレート面231に押さえつけられたバルブプレート234によって塞がれた空間である圧縮室251が形成されている。また、シリンダヘッド241は、バルブプレート234との間に、吐出弁233を含んだ吐出空間252を形成する。
【0059】
吐出空間252は、吐出管253と連通し、吐出管253は、密閉容器201の外部の冷却システム(図示せず)と連通する吐出配管254に接続されている。
【0060】
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0061】
電動要素204の固定子212に通電がなされると、回転子211が回転し、回転子211と嵌合係止した主軸部214を有するシャフト213が回転する。シャフト213が回転するとシャフト213の偏芯部215が連結手段224を介してピストン223を駆動させることで、ピストン223は、ブロック221のシリンダ222内を往復運動し、圧縮室251の容積が変化することで、冷媒202を連続して、吸入、吐出を繰り返す。
【0062】
吸入行程では、圧縮室251の空間が広がることで、吸入弁232が開き、吸入孔236を通って冷媒202が流れ込む。
【0063】
圧縮行程では、圧縮室251の空間が狭まることで、冷媒202が圧縮され、吐出弁233が開いて吐出孔237から吐出空間252へ吐出され、その後、吐出管253、吐出配管254を通って、密閉容器201の外部の冷凍システム(図示せず)に冷媒202が送り出される。
【0064】
圧縮行程では、圧縮室251の冷媒は、高温、高圧となり、たとえばCO2では、吐出圧力が7〜10MPa、吐出温度が120℃以上になる。高圧の冷媒202は、従来の圧縮機では、プレート面231とバルブプレート234の間のガスケット等から微小に漏れてしまうが、本発明の圧縮機は、バルブプレート234はシリンダヘッド241に内蔵されるとともに、シリンダヘッド241の外周がプレート面231に溶着されて完全に気密に保たれるので、高温、高圧の冷媒202が、シリンダヘッド241の外部の密閉容器201の内部の低圧空間に漏れる事が無くなり、冷媒202の漏れによる能力の損失が無くなり能力が高くなるとともに、余分な漏れに伴う動力の損失も無いので、効率を高くすることが出来る。
【0065】
またさらに、高温の冷媒が漏れて、密閉容器201内の温度が高くなることによる温度上昇が無くなり、電動要素に用いられている材料の熱による劣化が低減される。また、密閉容器201内に冷媒202が漏れると、漏れた高温の冷媒202を吸込み、吐出温度が異常に上昇してしまうが、本発明では、高温の冷媒が密閉容器201内に漏れる事がないので、異常な温度上昇は起こらなくなり信頼性が向上する。
【0066】
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3による圧縮機の縦断面図、図10は、図9の要部断面図である。
【0067】
以下図9、図10に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
【0068】
図9、図10において、密閉容器301内には、冷媒302が封入され、底面に冷凍機油303が貯留されており、電動要素304と一部を除く圧縮要素305とが密閉容器301内に収納されている。
【0069】
電動要素304は、回転子311と固定子312よりなり、圧縮要素305は、電動要素304の上方に構築され、電動要素304によって駆動される。
【0070】
次に圧縮要素305の詳細を説明する。
【0071】
シャフト313は、回転子311を嵌合係止した主軸部314および主軸部314に対して偏芯して形成された偏芯部315を有する。ブロック321は、略円筒形のシリンダ322を有し、シリンダ322には、ピストン323が遊嵌されている。またピストン323は、偏芯部315と連結手段324によって連結されている。
【0072】
ブロック321のプレート面331には、プレート面331に開口する開口端面331aを塞ぐように、吸入弁332と吐出弁333を有するバルブプレート334がG部で溶着されている。バルブプレート334に明けられた吸入孔335は、吸入弁332により開閉され、吐出孔336は、吐出弁333によって開閉される。
【0073】
シリンダ322には、シリンダ322に遊嵌されたピストン323とプレート面331にG部で溶着されたバルブプレート334によって塞がれた空間である圧縮室340が形成されている。
【0074】
シリンダヘッド341は、バルブプレート334の反シリンダ側に、H部で溶着され、バルブプレート334との間に、吐出弁333を含んだ吐出空間344と吸入孔335に連通する吸入空間345を形成する。さらに、吐出空間344は、I部で気密に溶着固定された吐出管351と連通し、吸入空間345は、J部で気密に溶着固定された吸入管352と連通しており、吐出管351と吸入管352は、ともに冷凍サイクル(図示せず)に接続されている。
【0075】
ブロック321は、外周壁325を有し、E部及びF部で密閉容器301で溶着され、密閉容器301内の気密が保たれている。従って圧縮要素305の主要な構成要素は密閉容器301に収容されるが、ブロック321の一部とシリンダヘッド341、バルブプレート334は密閉容器301の外に露出している。
【0076】
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
【0077】
電動要素304の固定子312に通電がなされると、回転子311が回転し、回転子311と嵌合係止した主軸部314を有するシャフト313が回転する。シャフト313が回転するとシャフト313の偏芯部315が連結手段324を介してピストン323を駆動させることで、ピストン323は、ブロック321のシリンダ322内を往復運動し、圧縮室340の容積が変化することで連続的に冷媒302の吸入、吐出を繰り返す。
【0078】
吸入行程では、吸入弁332が開き、吸入管352から吸入空間345を通って冷凍システム(図示せず)からの冷媒302が圧縮室340に流入する。
【0079】
この際、シリンダヘッド341は、密閉容器301の外側に露出しているので、密閉容器301内部からの熱が放熱されシリンダヘッド341の温度が低くなるため、吸入空間345に吸入された冷媒302は加熱されにくい。また、シリンダヘッド341の吸入空間345に吸入管352が直接接続されているので、吸入管内の冷媒302が加熱されること無く圧縮室340に吸込まれるので、より密度の高い冷媒302が圧縮室340に吸入されることで体積効率が向上し冷凍能力が高まるとともに、加熱による損失が少ないので、圧縮機の効率が向上する。
【0080】
吐出行程では、圧縮室340で冷媒302が圧縮され、高温高圧の冷媒302が吐出弁333が開いて吐出孔336から吐出空間344へ吐出され、その後吐出管351を通って冷凍システム(図示せず)に送り出される。
【0081】
この際シリンダヘッド341は、密閉容器301の外側に露出しているので、高温高圧の冷媒302によって加熱されたシリンダヘッド341は放熱し冷却されることで温度が低くなるため、吸入空間345に吸入された冷媒302はさらに加熱されにくくなる。
【0082】
一方、シリンダヘッド341は、密閉容器301の外側に露出しているので吐出空間344の熱は効率よく外気に放熱し冷却されることで吐出空間344の内部の冷媒302の温度は低下し、冷媒302及びこれに混入する冷凍機油303の劣化が起こりにくくなり、信頼性が向上する。
【0083】
また、バルブプレート334は、プレート面331に気密に溶着され、シリンダヘッド341は、バルブプレート334に気密に溶着されており、吐出管351、吸入管352もそれぞれ吐出空間344と吸入空間345に気密に溶着されているので、冷媒302が外部に漏れる事が防げ、冷凍システム内の気密が保たれる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、冷媒の漏れが無く、効率や信頼性が高いので、家庭用冷蔵庫を初めとして、除湿機やショーケース、自動販売機、空調機器等の冷凍サイクル用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図
【図2】図1の要部断面図
【図3】同実施の形態のヘッド部の分解斜視図
【図4】図3のヘッド部のA方向矢視図
【図5】同実施の形態のレーザーによる溶着の模式図
【図6】同実施の形態のレーザーによる溶着の模式図
【図7】本発明の実施の形態2による圧縮機の縦断面図
【図8】図7の要部断面図
【図9】本発明の実施の形態3による圧縮機の縦断面図
【図10】図9の要部断面図
【図11】従来の圧縮機の縦断面図
【図12】従来の圧縮機の圧縮要素部分解斜視図
【符号の説明】
【0086】
104 電動要素
105,305 圧縮要素
111 回転子
112 固定子
121,321 ブロック
122 シリンダ
123 ピストン
131 プレート面
131a 開口端面
132,232 吸入弁
133,233 吐出弁
134,234,334 バルブプレート
141,241,341 シリンダヘッド
144,252,344 吐出空間
145,345 吸入空間
301 密閉容器
351 吐出管
352 吸入管




 

 


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