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発明の名称 スクロール圧縮機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9757(P2007−9757A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189425(P2005−189425)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 佐々 卓士
要約 課題
始動直後に速やかに背圧仕切帯が安定した状態で旋回鏡板背面に押圧されるよう動作することにより、効率の安定した、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供すること。

解決手段
背圧仕切帯108の収納溝109の底面深さを、圧力が高い側の溝底面深さが深く、圧力の低い側の溝底面深さが背圧仕切帯108の厚み以下とすることにより、背圧仕切帯108は、旋回鏡板102の背面の中心側に作用する圧縮機構の吐出圧力と等しい圧力の潤滑油が、溝底に流入し易くなり、始動直後に背圧仕切帯108が速やかに収納溝109から浮上し、旋回鏡板102の背面に押圧され、密封が確実になると共に、背圧が安定して、信頼性が高く、効率の安定したスクロール圧縮機が実現出来る。
特許請求の範囲
【請求項1】
容器内に軸受により支承されたクランク軸を介して圧縮動作を行う圧縮機構部と、これを駆動する電動機とから成る冷凍空調用圧縮機で、圧縮機構部が固定枠体上に形成した固定スクロールと、この固定スクロールと互いに噛み合わせて複数個の圧縮空間を形成するように配設した旋回スクロールと、この旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構とから成るスクロール圧縮機において、前記固定枠体の周辺平面と前記旋回スクロールの旋回鏡板の周辺平面とを摺動自在に当接させると共に、前記旋回鏡板の背面に微少空隙を介して軸方向支持部を設け、前記旋回鏡板に半径方向、及び軸方向の2種類の合成された圧力が作用するように、前記微少空隙を摺動自在に密封して仕切る断面が矩形のリング状背圧仕切帯を設け、これを軸受部材又は旋回鏡板に形成された背圧仕切帯収納溝に収納し、この溝深さが前記微少空隙において圧力が高い側の溝底面深さが深く、圧力の低い側の溝底面深さが背圧仕切帯の厚み以下であることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項2】
軸受部材又は旋回鏡板に形成された背圧仕切帯収納溝の溝底深さが段付形状であることを特徴とする、請求項1記載のスクロール圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務用及び家庭用の空気調和機等に使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスクロール圧縮機の例として、以下図面とともに説明する。
【0003】
図4は従来のスクロール圧縮機の圧縮機構部構断面図、図5は従来のスクロール圧縮機の背圧仕切帯近傍拡大断面図である。
【0004】
図4に示す旋回スクロール101の旋回鏡板102に圧縮作業空間103から付加される軸方向スラスト力を緩和させる為に、旋回鏡板102の背面の中心側に圧縮機構104の吐出圧力が作用し、その外側に吐出圧力より低い吐出圧力と吸入圧力の中間の圧力が作用するように、旋回鏡板102と軸受部材105の軸方向支持部106との微少隙間107を、この旋回鏡板102の背面と摺動自在に接する背圧仕切帯108で仕切っている。この背圧仕切帯108は、旋回鏡板102の背面の中心側に作用する圧縮機溝104の吐出圧力と等しい圧力の潤滑油が、この背圧仕切帯108を収納する軸受部材105に形成された背圧仕切帯収納溝109に流入することで、旋回鏡板102の背面に押圧されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平1−178785号公報(第4頁、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のような背圧仕切帯は始動直後に背圧仕切帯収納溝の中に入ったままになることがあり、背圧仕切帯の背部に圧力の高い潤滑油が流入して浮かび上がることが出来ず、その為、背圧仕切帯が旋回鏡板の背面に押圧されずに、吐出圧力より低い背圧室に吐出圧力に近い潤滑油が過大に流入して、旋回鏡板平面の摺動等による動力損失が増大し、圧縮機の効率を低下させると共に、信頼性低下を招くという課題があった。
【0006】
本発明はこれらの課題を解決するものであり、始動直後速やかに背圧仕切帯が安定した状態で旋回鏡板の背面に押圧されるよう動作することにより、効率の安定した、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決する為に、本発明は、スクロール圧縮機の背面に微少空隙を介して軸方向支持部を設け、前記旋回鏡板に半径方向、及び軸方向の2種類の合成された圧力が作用するように、前記微少空隙を摺動自在に密封して仕切る断面が矩形のリング状背圧仕切帯を設け、これを軸受部材又は旋回鏡板に形成された背圧仕切帯収納溝に収納し、この溝深さが前記微少空隙において圧力が高い側の溝底面深さが深く、圧力の低い側の溝底面深さが背圧仕切帯の厚み以下とするものである。
【0008】
本構成によって、背圧仕切帯は、旋回鏡板の背面の中心側に作用する圧縮機構の吐出圧力と等しい圧力の潤滑油が、この背圧仕切帯を収納する軸受部材に形成された溝の底に流入し易くなり、始動直後に背圧仕切帯は速やかに収納溝から浮上し、旋回鏡板の背面に押圧されるので、密封が確実になると共に、背圧が安定して、信頼性が高く、効率の安定したスクロール圧縮機が実現出来る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記旋回鏡板に半径方向、及び軸方向の2種類の合成された圧力が作用し易いような、背圧仕切帯の収納溝底形状とすることにより、圧縮機始動直後に背圧仕切帯が速やかに旋回鏡板の背面に押圧され様になる為、密封が確実なものとなると共に、背圧が安定して、吐出圧力より低い背圧室に吐出圧力に近い潤滑油が過大に流入することが無くなり、効率を安定化させると共に、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型電動縦置きスクロール圧縮機の断面図の一例である。
【0012】
密閉容器111の内部に、圧縮機構104を駆動する電動機112の固定子113が焼嵌固定され、この電動機112の回転子114に圧縮機構104を駆動するクランク軸115が結合している。圧縮機構104は固定枠体116に固定スクロール117と噛み合って複数個の圧縮作業空間103を形成する旋回スクロール羽根118を旋回鏡板102の上に形成した旋回スクロール101と、この旋回スクロール101の自転を防止して旋回のみをさせる自転防止機構119とを有し、旋回鏡板102の旋回スクロール羽根118とは反対側に設けられた旋回駆動軸120は、クランク軸115の一端に形成した主軸121の内方に設けられた偏心軸受122に嵌入され、このクランク軸115はその主軸121を支承する主軸受123を有する軸受部材105で支持されている。また、旋回鏡板102の背面に、この背面とは摺動自在であり、微少空隙107を遮断して、旋回鏡板102の背面の中心側に圧縮機構104の吐出圧力が作用し、その外側の背圧室110に吐出圧力と吸入圧力との間の適切な中間の圧力が作用するように仕切る、断面が矩形のリング状背圧仕切帯108が配設されている。
【0013】
ここで、本実施の形態に於ける詳細な構成を説明する為、図2として図1の背圧仕切帯108近傍の拡大断面図を示す。背圧仕切帯108は軸受部材105に形成されたリング状溝109に収納され、この溝底深さは中心近傍(即ち吐出圧力側)深さh1に対して、半径方向に外側(即ち吐出圧力と吸入圧力との間の適切な中間の圧力側)深さh2の方を浅く(h1>h2)、かつこのh2深さは背圧仕切帯108の厚みt以下(h2≦t)としている。
【0014】
次に、本発明における作用を説明する。圧縮機構104の吸入口124から吸入された冷媒は、圧縮作業空間103で順次圧縮され、吐出口125から吐出される。(ここで、スクロール圧縮機の圧縮原理については、既に公知のことである為省略する。)
このとき、旋回スクロール101の旋回鏡板102に圧縮作業空間103から軸方向スラスト力が付加され、その為、旋回鏡板102の背面が軸受部材105の軸方向支持部106に押圧されようとする。しかし、旋回鏡板102の背面の微少空隙107は背圧仕切帯108で仕切られており、その中心側には吐出圧力と同じ圧力の圧縮機構104を潤滑する潤滑油で満たされており、また、その外側に吐出圧力と吸入圧力との間の適切な中間の圧力が作用するので、前記圧縮作業空間103側から付加される軸方向スラスト力が背圧仕切帯108の内側の圧力と相殺され、固定枠体116との当接力を小さな値にでき、摺動損失を低減させる。更に、始動直後、或いは運転条件等によって、旋回鏡板102の背面の中心に作用する圧力の潤滑油がこの背圧仕切帯108を収納する軸受部材105に形成した溝109背部に流入し難く、背圧仕切帯108が旋回鏡板102に押圧される方向(即ち、溝から浮かび上がる方向)に動作し難い様な場合でも、図2に示す様に、背圧
仕切帯108の厚みtに対して中心側溝深さh1が深く、また溝外側の深さh2が背圧仕切帯108の厚みt以下である為、背圧仕切帯108は溝109に入り込み過ぎず、かつ背部が確実に高圧の潤滑油で満たされる為、圧縮機起動後、速やかに旋回鏡板102の背面に押圧され、これにより安定して背圧仕切帯108の内側と外側が摺動自在に密封される為、吐出圧力より低い背圧室に吐出圧力に近い潤滑油が過大に流入して、旋回鏡板102平面の摺動等による動力損失が増大して、圧縮機の効率を低下させたり、潤滑油が少なくなり信頼性の低下を招くと言うようなことが無くなる。
【0015】
なお、本実施の形態において、スクロール圧縮機の軸受部材105に背圧仕切帯108の収納溝109を設けた場合を代表例として用いたが、旋回鏡板105側に同様の溝を設けても同様に実施可能である。
【0016】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における背圧仕切帯108近傍の拡大断面図を示す。背圧仕切帯108は軸受部材105に形成されたリング状溝109に収納され、この溝底深さは中心近傍(即ち吐出圧力側)深さh1に対して、半径方向に外側(即ち吐出圧力と吸入圧力との間の適切な中間の圧力側)深さh2の方を浅く(h1>h2)した段付の溝深さを持つ形状で、かつこのh2深さは背圧仕切帯108の厚みt以下(h2≦t)としている。
【0017】
本実施の形態のように、溝底深さ形状を2段の段付形状とすることで、溝加工性を容易に出来る。
【0018】
なお、本実施の形態において、スクロール圧縮機の軸受部材105に背圧仕切帯108の収納溝109を設けた場合を代表例として用いたが、旋回鏡板105側に同様の溝を設けても同様に実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0019】
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、圧縮機始動直後に背圧仕切帯が速やかに旋回鏡板の背面に押圧され様になる為、密封が確実なものとなると共に、背圧が安定して、吐出圧力より低い背圧室に吐出圧力に近い潤滑油が過大に流入することが無くなり、効率を安定化させると共に、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが可能となるので、空気調和装置等の他に、ヒートポンプ式給湯器等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図
【図2】本発明の実施の形態1における背圧仕切帯近傍拡大断面図
【図3】本発明の実施の形態2における背圧仕切帯近傍拡大断面図
【図4】従来のスクロール圧縮機の圧縮機構部断面図
【図5】従来のスクロール圧縮機の背圧仕切帯近傍拡大断面図
【符号の説明】
【0021】
101 旋回スクロール
102 旋回鏡板
103 圧縮作業空間
104 圧縮機構
105 軸受部材
106 軸方向支持部
107 微少空隙
108 背圧仕切帯
109 背圧仕切帯収納溝
110 背圧室
111 密閉容器
112 電動機
113 固定子
114 回転子
115 クランク軸
116 固定枠体
117 固定スクロール
118 旋回スクロール羽根
119 自転防止機構
120 旋回駆動軸
121 主軸
122 偏心軸受
123 主軸受
124 吸入口
125 吐出口




 

 


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