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ロータリ式膨張機及び流体機械 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 ロータリ式膨張機及び流体機械
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9756(P2007−9756A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189406(P2005−189406)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 松井 敬三 / 松山 哲也
要約 課題
吸入容積を変更することのできるロータリ式膨張機及びそれを備えた流体機械を提供する。

解決手段
ロータリ式膨張機103の膨張機構20は、シリンダ30と、シリンダ30の上端を閉塞する第1閉塞部材21及び第2閉塞部材22と、シリンダ30の内部に配置されたピストン31とを備えている。第1閉塞部材21には冷媒の導入路41が形成され、回転軸15の偏心部15aには連通路42が形成され、第2閉塞部材22には冷媒の供給路43が形成されている。導入路41の下流端の流出口と、連通路42と、供給路43の上流端の流入口とが上下方向に重なり合うと、膨張室32に冷媒が吸入される。膨張機構20は、第1閉塞部材21を回転させることによって上記流出口と上記流入口との相対位置を変化させる電動モータ36を備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
内周面を有するシリンダと、
前記シリンダの一端及び他端を閉塞する複数の閉塞部材と、
前記シリンダ内に偏心した状態で配置され、前記シリンダの内周面との間に膨張室を区画する筒状のピストンと、
前記ピストンの内部に配設され、前記ピストンの回転に従って回転する偏心部を有する回転軸と、
前記膨張室を高圧側と低圧側とに仕切る仕切部材と、を備え、
前記複数の閉塞部材は、
流体を導く導入路と、前記偏心部に対向し且つ前記導入路の流体を流出させる流出口が形成された対向面と、を有する第1の閉塞部材と、
前記偏心部に対向し且つ流体を流入させる流入口が形成された対向面と、前記流入口から流入した流体を前記膨張室に供給する供給路と、を有する第2の閉塞部材と、を含み、
前記偏心部には、前記流出口と前記流入口とを連通自在に形成され、前記回転軸の回転に伴って、前記流出口と前記流入口とを連通させる連通状態と前記連通を遮断する遮断状態とが切り替えられる連通路が設けられ、
前記流出口と前記流入口との相対位置が変化するように前記第1又は第2の閉塞部材を移動させる駆動装置を備えたロータリ式膨張機。
【請求項2】
前記駆動装置は、前記第1又は第2の閉塞部材を前記回転軸周りに回転移動させる、請求項1に記載のロータリ式膨張機。
【請求項3】
前記駆動装置は、前記第1及び第2の閉塞部材のいずれか一方のみを移動させる、請求項1又は2に記載のロータリ式膨張機。
【請求項4】
前記第1及び第2の閉塞部材は、いずれも前記偏心部の軸方向の一端側に配置され、
前記連通路は、前記偏心部の一端側の面に形成された凹状の溝によって構成されている、請求項1〜3のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項5】
前記駆動装置は、電動モータを備えている、請求項1〜4のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項6】
前記電動モータの駆動軸に連結されたギアを備え、
前記第1又は第2の閉塞部材には、前記ギアと噛み合う歯が形成されている、請求項5に記載のロータリ式膨張機。
【請求項7】
前記駆動装置は、電動シリンダを備えている、請求項1〜4のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項8】
前記回転軸に連結された発電機を備え、
前記駆動装置には、前記発電機で生成された電気が供給される、請求項5〜7のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項9】
前記駆動装置は、シリンダと、当該シリンダ内を第1の圧力室と第2の圧力室とに区画するピストンと、前記第1及び第2の圧力室のいずれか一方の圧力室に膨張前の流体を導入すると共に他方の圧力室に膨張後の流体を導入する流体導入通路と、前記第1又は第2の閉塞部材と前記ピストンとを連結する連結部材と、を備えている請求項1〜4のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項10】
運転中に前記駆動装置を作動させるコントローラを備えた請求項1〜9のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項11】
前記流体は二酸化炭素である、請求項1〜10のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一つに記載のロータリ式膨張機と、
前記ロータリ式膨張機の回転軸に連結された回転軸を有する圧縮機と、
を備えた流体機械。
【請求項13】
前記ロータリ式膨張機の回転軸と前記圧縮機の回転軸とは同軸状に配置され、
前記ロータリ式膨張機及び前記圧縮機を共に収容するケーシングを備えている、請求項12に記載の流体機械。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を膨張させるロータリ式膨張機と、流体を膨張させるロータリ式の膨張機及び流体を圧縮する圧縮機を備えた流体機械とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば冷凍装置等において、ロータリ式の膨張機が用いられている。ロータリ式の膨張機は、シリンダと、シリンダの内部に偏心した状態で配置され、シリンダ内周面に摺接しながら回転(厳密には公転)する筒状のピストンと、ピストンの内部に挿入された偏心部を有する回転軸とを備えている。シリンダ内には、ピストンとシリンダ内周面とによって膨張室が区画される。そして、シリンダ内でピストンが回転することによって、膨張室の容積が変化し、膨張室に対する流体の吸入及び膨張室内における流体の膨張が行われる。
【0003】
ところで、流体を膨張させるためには、流体をいったん膨張室に吸入した後、吸入口を閉じたうえで膨張室の容積を増大させる必要がある。すなわち、流体を膨張室に吸入する期間、言い換えれば、吸入口を開いている時間をなんらかの手段で設定する必要がある。
【0004】
下記特許文献1及び2には、流体を膨張室に吸入する期間をピストンの回転位置に基づいて設定する方法が開示されている。特許文献1及び2に開示されたロータリ式膨張機では、シリンダ及び回転軸の偏心部の一端を閉塞するフロントヘッドに、膨張前の冷媒を導入する流入ポートと、膨張室に連通する溝状通路とが形成されている。一方、回転軸の偏心部のフロントヘッド側の面には、流入ポートと溝状通路とを連通させる連通路が形成されている。
【0005】
上記ロータリ式膨張機では、ピストンが所定範囲の位置にあると、連通路が吸入ポート及び溝状通路と重なり、連通路及び溝状通路を介して吸入ポートと膨張室とが連通する。一方、ピストンが上記所定範囲の位置にないと、連通路が吸入ポート又は溝状通路から離れ、吸入ポートと膨張室との連通が遮断される。したがって、上記ロータリ式膨張機では、冷媒を膨張室に吸入する期間を連通路の位置や大きさに基づいて設定することができる。
【特許文献1】特開2004−44569号公報
【特許文献2】特開2004−197640号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記ロータリ式膨張機では、冷媒を膨張室に吸入する期間は、連通路の構成により一義的に決まっていた。そのため、膨張機の吸入容積(すなわち、膨張開始時点の膨張室の容積)を変更することはできなかった。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、吸入容積を変更することのできるロータリ式膨張機及びそれを備えた流体機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るロータリ式膨張機は、内周面を有するシリンダと、前記シリンダの一端及び他端を閉塞する複数の閉塞部材と、前記シリンダ内に偏心した状態で配置され、前記シリンダの内周面との間に膨張室を区画する筒状のピストンと、前記ピストンの内部に配設され、前記ピストンの回転に従って回転する偏心部を有する回転軸と、前記膨張室を高圧側と低圧側とに仕切る仕切部材と、を備え、前記複数の閉塞部材は、流体を導く導入路と、前記偏心部に対向し且つ前記導入路の流体を流出させる流出口が形成された対向面と、を有する第1の閉塞部材と、前記偏心部に対向し且つ流体を流入させる流入口が形成された対向面と、前記流入口から流入した流体を前記膨張室に供給する供給路と、を有する第2の閉塞部材と、を含み、前記偏心部には、前記流出口と前記流入口とを連通自在に形成され、前記回転軸の回転に伴って、前記流出口と前記流入口とを連通させる連通状態と前記連通を遮断する遮断状態とが切り替えられる連通路が設けられ、前記流出口と前記流入口との相対位置が変化するように前記第1又は第2の閉塞部材を移動させる駆動装置を備えたものである。
【0009】
上記ロータリ式膨張機では、導入路の流出口と供給路の流入口とが連通する連通状態のときには、導入路から導かれた流体は、連通路及び供給路を通じて膨張室に流入する。一方、流出口と流入口とが連通しない遮断状態のときには、膨張室に対する流体の流入は行われない。そのため、流出口と流入口との相対位置に基づいて、流体を膨張室に吸入する期間が設定される。さらに、上記ロータリ式膨張機では、駆動装置が第1又は第2の閉塞部材を移動させることによって、流出口と流入口との相対位置を変化させることができる。そのため、流体を膨張室に吸入する期間を変化させることができる。したがって、吸入容積を変更することが可能となる。
【0010】
前記駆動装置は、前記第1又は第2の閉塞部材を前記回転軸周りに回転移動させることが好ましい。
【0011】
このことにより、第1又は第2の閉塞部材を円滑に移動させやすくなる。
【0012】
前記駆動装置は、前記第1及び第2の閉塞部材のいずれか一方のみを移動させることが好ましい。
【0013】
このことにより、第1又は第2の閉塞部材を円滑に移動させやすくなる。
【0014】
前記第1及び第2の閉塞部材は、いずれも前記偏心部の軸方向の一端側に配置され、前記連通路は、前記偏心部の一端側の面に形成された凹状の溝によって構成されていることが好ましい。
【0015】
このことにより、連通路は偏心部の片側にのみ形成されるので、導入路から連通路を経て供給路に至る流体の流路長が短くなる。そのため、流体の吸入に際しての圧力損失を抑えることができる。
【0016】
前記駆動装置は電動モータを備えていることが好ましい。
【0017】
このことにより、第1又は第2の閉塞部材の移動を制御しやすくなる。また、駆動装置を比較的簡単に実現することができる。また、駆動装置の信頼性を向上させることができる。
【0018】
前記電動モータの駆動軸に連結されたギアを備え、前記第1又は第2の閉塞部材には、前記ギアと噛み合う歯が形成されていることが好ましい。
【0019】
上記ロータリ式膨張機では、上記ギア及び歯を介して、電動モータの駆動力が第1又は第2の閉塞部材に伝達される。上記ロータリ式膨張機によれば、電動モータの駆動力を第1又は第2の閉塞部材に伝達するための動力伝達機構を小型化することができ、ひいては膨張機全体の小型化を図ることができる。
【0020】
前記駆動装置は電動シリンダを備えていてもよい。
【0021】
このことにより、第1又は第2の閉塞部材の移動を制御しやすくなる。また、駆動装置を比較的簡単に実現することができる。また、駆動装置の信頼性を向上させることができる。
【0022】
前記回転軸に連結された発電機を備え、前記駆動装置には、前記発電機で生成された電気が供給されることが好ましい。
【0023】
このことにより、発電機で生成した電気を駆動装置のエネルギー源として有効活用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
【0024】
前記駆動装置は、シリンダと、当該シリンダ内を第1の圧力室と第2の圧力室とに区画するピストンと、前記第1及び第2の圧力室のいずれか一方の圧力室に膨張前の流体を導入すると共に他方の圧力室に膨張後の流体を導入する流体導入通路と、前記第1又は第2の閉塞部材と前記ピストンとを連結する連結部材と、を備えていてもよい。
【0025】
上記ロータリ式膨張機によれば、膨張前後の流体の圧力差によってピストンが移動し、ピストンの移動に伴って第1又は第2の閉塞部材が移動する。このように、膨張前後の流体の差圧を駆動力として活用するので、第1又は第2の閉塞部材を移動させるためのエネルギー源を別途設ける必要がなくなり、省エネルギー化を図ることができる。
【0026】
前記ロータリ式膨張機は、運転中に前記駆動装置を作動させるコントローラを備えていてもよい。
【0027】
上記ロータリ式膨張機によれば、運転中に吸入容積を変更することができ、当該膨張機を組み込んだ流体システム(例えば冷凍装置等)に対して高度な制御を行うことができる。
【0028】
前記流体は二酸化炭素であってもよい。
【0029】
本発明に係る流体機械は、前記ロータリ式膨張機と、前記ロータリ式膨張機の回転軸に連結された回転軸を有する圧縮機と、を備えたものである。
【0030】
上記流体機械では、ロータリ式膨張機と圧縮機とが連結されているので、膨張機の回転数を独立して制御することができない。そのため、回転数を制御しなくても膨張機の吸入容積を変更できるという本発明の効果が顕著に発揮される。
【0031】
前記ロータリ式膨張機の回転軸と前記圧縮機の回転軸とは同軸状に配置され、前記ロータリ式膨張機及び前記圧縮機を共に収容するケーシングを備えていてもよい。
【0032】
このことにより、圧縮機と膨張機とが一体化された流体機械において、前述の効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0033】
以上のように、本発明によれば、吸入容積を変更することのできるロータリ式膨張機及びそれを備えた流体機械を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
(第1の実施形態)
図1に示すように、冷凍サイクル装置は、圧縮機101と放熱器102と膨張機103と蒸発器104とが順に接続されてなる冷媒回路100を備えている。この冷媒回路100には、高圧部分(圧縮機101から放熱器102を経て膨張機103に至る部分)において超臨界状態となる冷媒が充填されている。本実施形態では、そのような冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。ただし、冷媒の種類は特に限定されるものではない。上記冷媒回路100の冷媒は、運転時に超臨界状態とならない冷媒であってもよい。
【0036】
また、膨張機103が配置された冷媒回路は、冷媒を一方向のみに流通させる冷媒回路100に限られない。膨張機103は、冷媒の流通方向の変更が可能な冷媒回路に設けられていてもよい。例えば、四方弁等を有することによって暖房運転及び冷房運転の可能な冷媒回路に膨張機103を設けることも可能である。
【0037】
上記冷凍サイクル装置には、圧縮機101及び膨張機103を制御するコントローラ106が設けられている。
【0038】
圧縮機101の形式等は何ら限定されない。圧縮機101として、例えば、ロータリ式圧縮機、スクロール式圧縮機等を好適に用いることができる。
【0039】
膨張機103は、吸入管16を介して放熱器102と接続されている。また、膨張機103は、吐出管17を介して蒸発器104と接続されている。この膨張機103には、冷媒の膨張エネルギーによって発電を行う発電機105が内蔵されている。ただし、発電機105は膨張機103の外部に設けられていてもよい。また、発電機105は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
【0040】
図2に示すように、膨張機103はロータリ式膨張機である。膨張機103は、密閉容器11と、密閉容器11内に収容された発電機105及び膨張機構20とを備えている。吸入管16は、密閉容器11の上壁に接続されている。吸入管16の下流端は、密閉容器11の内部の空間に開口している。そのため、高圧の冷媒は、吸入管16から密閉容器11の内部空間に導入される。密閉容器11の上壁には、図示しない電気ケーブル等が接続された端子18が固定されている。
【0041】
発電機105は、密閉容器11の側壁に固定された固定子13と、固定子13の内側に配置された回転子14とから構成されている。回転子14の中心部には、回転軸15が固定されている。回転軸15は、回転子14から下方に向かって延びている。膨張機構20は、回転軸15の下側に配置されている。密閉容器11の底部には、潤滑油を貯留する油溜まり19が形成されている。回転軸15の下端部は、この油溜まり19内に配置されている。回転軸15の下端部には図示しない油ポンプが形成され、回転軸15の内部又は外周部には、図示しない給油通路が形成されている。回転軸15が回転すると、油溜まり19の潤滑油は上記油ポンプによって汲み上げられ、上記給油通路を通じて膨張機構20の摺動部に供給される。
【0042】
膨張機構20は、略円筒状に形成されたシリンダ30と、シリンダ30の上端を覆う第1の閉塞部材21及び第2の閉塞部材22と、シリンダ30の下端を覆う第3の閉塞部材23と、シリンダ30内に配置されたピストン31とを備えている。
【0043】
図4に示すように、シリンダ30には、吐出口44aと、吐出口44aから径方向外向きに延びる吐出通路44とが形成されている。図2に示すように、シリンダ30には吐出管17が接続されている。吐出管17は、密閉容器11の側壁を貫通しており、吐出通路44とつながっている。
【0044】
図4に示すように、ピストン31は、シリンダ30よりも径の小さな円筒状に形成され、シリンダ30内に回転自在に配置されている。なお、ここでいう回転とは、厳密には公転のことであり、ピストン31自体は自転してもよく、自転しなくてもよい。シリンダ30の内側には、シリンダ30の内周面30aとピストン31の外周面31aとにより、膨張室32が区画されている。
【0045】
シリンダ30における吐出通路44の隣には、シリンダ30の径方向に延びるベーン溝53と、ベーン溝53内にスライド自在に配置されたベーン51と、ベーン51をピストン31に向かって付勢するばね52とが設けられている。ベーン51は、シリンダ30からピストン31に向かって出没自在であり、ピストン31の外周面31aに当接している。このベーン51は、膨張室32を高圧側の膨張室32aと低圧側の膨張室32bとに仕切っている。なお、吐出通路44の吐出口44aは、低圧側の膨張室32bに開口している。
【0046】
ピストン31の内側には、回転軸15の偏心部15a(図2参照)が挿入されている。偏心部15aはピストン31の内周面に摺接自在に形成され、ピストン31の回転に従って回転駆動される。すなわち、膨張室32a内で冷媒が膨張すると、冷媒の膨張エネルギーを受けたピストン31が、シリンダ30の内周面30aと摺接しながらシリンダ30内を回転移動する。そして、ピストン31内に挿入された偏心部15aもピストン31と共に回転移動し、その結果、回転軸15が回転する。
【0047】
図2に示すように、偏心部15aには連通路42が形成されている。本実施形態では、連通路42は、偏心部15aの上面に形成された略円弧状の溝(図4参照)からなっている。
【0048】
図2に示すように、第1の閉塞部材21の上面には、密閉容器11の内部空間に向かって開口した導入口41aが形成されている。第1の閉塞部材21の下面(偏心部15aに対向する対向面)には、流出口41bが形成されている。第1の閉塞部材21の内部には、導入口41aと流出口41bとをつなぐ導入路41が形成されている。
【0049】
第2の閉塞部材22の下面(偏心部15a及びピストン31に対向する対向面)には、流入口43a及び供給口43bが形成されている。第2の閉塞部材22の内部には、流入口43aと供給口43bとをつなぐ供給路43が形成されている。
【0050】
図4に示すように、流入口43aは、供給口43bよりも回転軸15の中心側に配設されている。供給口43bは、低圧側の膨張室32aに開口している。詳しくは、供給口43bは、低圧側膨張室32aにおけるベーン51の近傍に形成されている。流入口43aと流出口41bとは、径方向にずれた位置に配設されている。ここでは、流出口41bは、流入口43aよりも回転軸15の中心側に設けられている。流入口43a及び流出口41bは、回転するピストン31が所定位置にあるときに、連通路42と上下方向に重なる位置に配設されている。したがって、ピストン31が所定位置(図4に示すように流入口43a及び流出口41bが連通路42と重なる位置)にあるときには、密閉容器11内の高圧の冷媒は、導入路41、連通路42及び供給路43を通じて、膨張室32aに導入されることになる(図1参照)。
【0051】
第1の閉塞部材21は、回転軸15周りに回転自在に形成されている。一方、第2の閉塞部材22及び第3の閉塞部材23は、回転不能に形成されている。図7に示すように、第1の閉塞部材21の外周面には、歯37が形成されている。図2に示すように、第1の閉塞部材21の側方には、電動モータ36と、電動モータ36の駆動軸36aに取り付けられたギア35とが配置されている。ギア35及び電動モータ36は、密閉容器11の内壁に固定されたブラケット35aによって支持されている。ギア35と第1の閉塞部材21の歯37とは、噛み合っている。このような構成により、コントローラ106が電動モータ36を作動させると、電動モータ36の駆動力がギア35及び歯37を介して第1の閉塞部材21に伝達され、第1の閉塞部材21は回転軸15の周りを回転する。すなわち、電動モータ36によって第1の閉塞部材21を回転させることができる。なお、流出口41bは第1の閉塞部材21に形成されているので、第1の閉塞部材21が回転すると、流出口41bの位置は変更されることになる。
【0052】
次に、膨張機103の動作について説明する。図2に示すように、吸入管16から吸入された高圧の冷媒は、いったん密閉容器11の内部空間に放出される。密閉容器11内の高圧冷媒は、膨張機構20の導入口41aを通じて導入路41に導入され、連通路42及び供給路43を通じて膨張室32に吸入される。吸入された高圧冷媒は、膨張室32内で膨張して低圧の冷媒となる。そして、低圧の冷媒は、吐出通路44を経て、吐出管17から吐出される。
【0053】
上述の高圧冷媒の膨張室32への吸入は、周期的に行われる。すなわち、図3〜6に順に示すように、ピストン31が図示の反時計回り方向に1回転する間に、流出口41bと流入口43aとは、連通路42を介して互いに連通される連通状態(図3〜図5参照)と、連通が遮断される遮断状態(図6参照)とに切り替えられる。そのため、ピストン31が連続的に回転することにより、導入路41と供給路43とは、連通状態と遮断状態とを交互に繰り返す。その結果、膨張室32に対する冷媒の導入は周期的に行われることになる。
【0054】
連通状態は、回転軸15の軸方向(本実施形態では上下方向)から見て、流出口41bと連通路42とが重なるとともに、流入口43aと連通路42とが重なった状態である。そのため、流出口41b及び流入口43aの少なくとも一方が連通路42と重なっていない場合は、遮断状態となる。ここで、流出口41bと流入口43aとの相対位置が定まると、連通状態と遮断状態とが切り替わるときのピストン31の回転位置は一義的に定まる。そのため、流出口41bと流入口43aとの相対位置が決まると、連通状態の期間、すなわち冷媒を膨張室32に吸入する期間(以下、冷媒吸入期間という)が一義的に定まることになる。
【0055】
前述したように、本膨張機103では、第1の閉塞部材21を回転させることによって、流入口43aに対する流出口41bの相対位置を変更することができる。上述の通り、流出口41bの相対位置が変化すると、冷媒吸入期間も変化する。したがって、本膨張機103では、第1の閉塞部材21の回転量を制御することにより、冷媒吸入期間を調整することができ、吸入容積を調整することができる。
【0056】
図3〜図6に示すように、流出口41bと流入口43aとが回転軸15の径方向に沿って一直線上に並んでいる場合には、流出口41b及び流入口43aが連通路42の前端42aと重なったとき(図3参照)が連通状態の開始時となり、流出口41b及び流入口43aが連通路42の後端42bと重なったとき(図5参照)が連通状態の終了時となる。そのため、連通状態の期間は最も長くなる。この場合、冷媒吸入期間を長く保つことができる。
【0057】
一方、図8に示すように、流出口41bが流入口43aから周方向(厳密には、回転軸15の回転方向と反対の方向)にずれている場合には、流入口43aが連通路42の前端42aと重なったとき(図8(a)参照)が連通状態の開始時となり、流出口41bが連通路42の後端42bと重なったとき(図8(b)参照)が連通状態の終了時となる。そのため、連通状態の期間は、上述の場合(図3〜図6)に比べて短くなる。したがって、このような場合には、冷媒吸入期間を短くすることができる。
【0058】
また、図9に示すように、流入口43aに対する流出口41bの周方向のずれ量を更に大きくすると、連通状態の期間は更に短くなる。したがって、冷媒吸入期間を更に短くすることができる。
【0059】
なお、冷媒吸入期間が短いほど、膨張開始時点(連通状態から遮断状態に切り替わった時点)の低圧側膨張室32aの容積は小さくなる。そのため、膨張機構20の吸入容積は、冷媒吸入期間が短いほど小さくなる。一方、膨張機103の膨張比は、冷媒吸入期間が短いほど大きくなる。したがって、吸入容積は、流出口41bと流入口43aとが回転軸15の径方向に一直線上に並んでいるとき(図3〜図6参照)に最大となり、流出口41bのずれ量が大きくなるほど小さくなる。一方、膨張比は、流出口41bと流入口43aとが回転軸15の径方向に一直線上に並んでいるときに最小となり、流出口41bのずれ量が大きくなるほど大きくなる。
【0060】
なお、吸入容積の最大値及び膨張比の最小値は、適宜に設定することが可能である。すなわち、連通路42の周方向の長さ等を適宜に設計することにより、冷媒吸入期間の最大値を調整することができ、吸入容積の最大値及び膨張比の最小値を自由に設定することができる。また、流出口41b、流入口43a、又は供給口43bの位置等を適宜に設計することにより、吸入容積の最小値及び膨張比の最大値も自由に設定することができる。
【0061】
以上のように、本実施形態によれば、第1の閉塞部材21を電動モータ36で回転させることにより、冷媒吸入期間を変更することができるので、冷媒の吸入容積を変更することが可能となる。そのため、第1の閉塞部材21の回転量を調整することにより、膨張比を制御することができる。
【0062】
なお、冷媒の吸入容積は、単に流出口41bと流入口43aとの相対位置を変化させることによって変更することができる。そのため、流出口41bの相対位置を変化させるにあたっては、必ずしも第1の閉塞部材21を回転させる必要はなく、回転以外の方法で第1の閉塞部材21を移動させてもよい。例えば、膨張機構20の構成を変更し、第1の閉塞部材21をスライド移動させるようにしてもよい。ただし、本実施形態のように、第1の閉塞部材21を回転軸15の周りに回転させることとすれば、第1の閉塞部材21をより容易かつ円滑に移動させることが可能となる。
【0063】
また、流出口41bと流入口43aとの相対位置を変化させるための構成は、必ずしも第1の閉塞部材21のみを移動させるものに限定されず、第2の閉塞部材22のみを移動させる構成、あるいは、第1の閉塞部材21及び第2の閉塞部材22の両方を移動させる構成でもよい。ただし、本実施形態のように、一方の閉塞部材のみを移動させることとすれば、構成の簡単化や移動の円滑化等を図ることができる。
【0064】
本実施形態では、第1の閉塞部材21及び第2の閉塞部材22は、いずれも回転軸15の偏心部15aの上方に配置されていた。そして、連通路42は、偏心部15aの片側の面、すなわち上面に形成された溝によって構成されていた。しかし、両閉塞部材21,22の位置関係及び連通路42の形状等は特に限定されない。例えば、第1の閉塞部材21が偏心部15aの上下のいずれか一方に配置され、第2の閉塞部材22が他方に配置され、連通路42が偏心部15aの上下を貫通する貫通孔で構成されていてもよい。ただし、本実施形態のように、連通路42を偏心部15aの一端側に形成することとすれば、導入路41から連通路42を経て供給路43に至る流路長を短くすることができる。したがって、冷媒の吸入圧力損失をより小さく抑えることができる。
【0065】
本実施形態では、第1の閉塞部材21を回転させる駆動装置として、電動モータ36を用いることとした。そのため、駆動装置を比較的簡単に構成することができる。また、駆動装置の信頼性を向上させることができる。さらに、第1の閉塞部材21の回転量を簡単かつ正確に制御することができる。
【0066】
本実施形態では、第1の閉塞部材21の外周面に歯37を形成し、当該歯37とギア35とにより、電動モータ36の駆動力を第1の閉塞部材21に伝達するための動力伝達機構を形成していた。そのため、動力伝達機構を小型化することができ、ひいては膨張機103の小型化を図ることができる。
【0067】
ただし、動力伝達機構は、ギア35と歯37とを組み合わせたものに限られず、その他の種々の機構を好適に用いることができる。例えば、図10に示すように、電動モータ36の駆動軸36a(あるいは、駆動軸36aに取り付けられたプーリ等)と第1の閉塞部材21とに伝動ベルト39を巻き掛け、この伝動ベルト39によって電動モータ36の駆動力を伝達するようにしてもよい。また、伝動ベルト39の代わりに、チェーン等を利用することも可能である。
【0068】
なお、膨張機構20の吸入容積の変更は、冷凍サイクル装置の運転停止中に行ってもよいが、運転中に行ってもよい。すなわち、冷凍サイクル装置の運転中に、コントローラ106によって膨張機構20の吸入容積を調整し、膨張比を逐次制御するようにしてもよい。このように運転中に吸入容積を変更することとすれば、冷凍サイクル装置に対して高度な制御を行うことが可能となる。冷凍サイクル装置の運転状態に応じて最適又は好適な膨張比を選択することとすれば、運転効率の向上等を図ることができる。
【0069】
前記発電機105で生成された電気は、冷凍サイクル装置の運転に利用してもよい。例えば、発電機105で生成された電気を圧縮機101に供給してもよい。また、発電機105で生成された電気を電動モータ36に供給してもよい。これにより、省エネルギー化を図ることができる。
【0070】
(第2の実施形態)
第1の実施形態に係る膨張機103は、シリンダを一つ備えているものであった(図2のシリンダ30参照)。しかし、本発明に係る膨張機は、シリンダを複数備えたものであってもよい。また、本発明に係る膨張機は、圧縮機と一体化されていてもよい。次に、図11を参照しながら、膨張機と圧縮機とが一体化されてなる流体機械110を説明する。
【0071】
流体機械110は、密閉容器11と、密閉容器11内に収容された膨張機構20、電動機120、及び圧縮機構60とを備えている。膨張機構20、電動機120、圧縮機構60は、上から下に向かって順に配置されている。
【0072】
圧縮機構60は、ロータリ式の圧縮機構である。ただし、圧縮機構60はロータリ式に限られず、例えばスクロール式の圧縮機構等、他の回転式圧縮機構であってもよい。
【0073】
圧縮機構60は、略円筒状のシリンダ61と、シリンダ61の上端を覆う上側閉塞部材62と、シリンダ61の下端を覆う下側閉塞部材63と、シリンダ61内に回転自在に配置された円筒状のピストン64とを備えている。
【0074】
シリンダ61の内部には、シリンダ61の内周面とピストン64の外周面とによって圧縮室65が区画されている。図示は省略するが、シリンダ61には径方向に延びるベーン溝が形成され、このベーン溝には、ピストン64に当接するベーンと、ベーンをピストン64に向かって付勢するばねとが設けられている。シリンダ61の内部には、回転軸75の偏心部75aが摺接自在に挿入されている。回転軸75が回転すると、ピストン64はシリンダ61の内周面と摺接しながらシリンダ61内を回転移動する。これにより、圧縮室65の容積が変化し、圧縮室65内で冷媒が圧縮される。
【0075】
密閉容器11の側壁の下側には、低圧冷媒を吸入する吸入管18aが接続されている。吸入管18aは上側閉塞部材62に挿入されており、上側閉塞部材62の内部には、吸入管18aと連続する吸入路66が形成されている。吸入路66の下流端は、圧縮室65に開口している。上側閉塞部材62には、圧縮室65と密閉容器11の内部空間とを連通する吐出孔67が形成されている。密閉容器11の側壁の上下方向中央部には、吐出管19aが接続されている。吐出管19aは、密閉容器11の内部空間に開口している。このような構成により、吸入管18a内の低圧の冷媒は、吸入路66を通じて圧縮室65に吸入され、圧縮室65内で圧縮された後、上記吐出孔を通じて密閉容器11の内部空間に放出される。そして、密閉容器11内の高圧の冷媒は、吐出管19aから吐出される。
【0076】
電動機120は固定子121と回転子122とからなり、回転子122には回転軸75が固定されている。回転軸75は、膨張機構20の回転軸15と同軸状に連結されている。そのため、回転軸15と回転軸75とは、一体となって回転する。なお、本実施形態では、膨張機構20の回転軸15と圧縮機構60の回転軸75とを別部材で形成しているが、これら回転軸15及び回転軸75を同一部材で一体的に形成してもよい。
【0077】
本実施形態に係る膨張機構20は、第1シリンダ30と、第1シリンダ30の下方に配置された第2シリンダ80とを備えている。第1シリンダ30の上端は、第1閉塞部材21及び第2閉塞部材22によって覆われている。第1シリンダ30の下端と第2シリンダ80の上端とは、第3閉塞部材23によって覆われている。言い換えると、第1シリンダ30と第2シリンダ80との間には、第3閉塞部材23が挟み込まれている。第2シリンダ80の下端は、第4閉塞部材24によって覆われている。
【0078】
第1閉塞部材21の上側には、通路部材85が固定されている。通路部材85の内部には吸入路86が形成されている。密閉容器11の側壁の上側には、高圧冷媒を吸入する吸入管16が接続されている。吸入管16は通路部材85に挿入され、吸入路86と連続している。吸入路86の下流端は、第1閉塞部材21の導入路41の上流端につながっている。
【0079】
第1閉塞部材21及び第2閉塞部材22の構成は、第1の実施形態と同様である。本実施形態においても、膨張機構20には、第1閉塞部材21を回転させる電動モータ36等が設けられている。電動モータ36等はブラケット35aによって支持されている。第1シリンダ30及び第1ピストン31の構成も、第1の実施形態とほぼ同様である。したがって、それらの説明は省略する。ただし、本実施形態では、第1シリンダ30に吐出通路44(図3参照)は設けられていない。本実施形態では、第3閉塞部材23に、第1シリンダ30内の膨張室32と第2シリンダ80内の膨張室82とを連通する連通路(図示せず)が設けられている。
【0080】
回転軸15には、第1偏心部15a及び第2偏心部15bが形成されている。第1偏心部15aは、第1の実施形態の偏心部15aと同様の構成を有している。第1偏心部15aは、第1ピストン31の内部に摺接自在に挿入されており、当該ピストン31から回転駆動力を受ける。第2シリンダ80の内部には、円筒状の第2ピストン81が配置されている。この第2ピストン81の内部には、第2偏心部15bが摺接自在に挿入されており、第2偏心部15bは第2ピストン81から回転駆動力を受ける。
【0081】
図示は省略するが、第2シリンダ80にも、第2ピストン81の外周面に当接して膨張室82を高圧側と低圧側とに仕切るベーンと、当該ベーンを第2ピストン81に向かって付勢するばねとが設けられている。第2シリンダ80には、膨張後の冷媒を吐出する吐出通路44が形成されている。吐出管17は、密閉容器11の側壁を貫通し、第2シリンダ80の吐出通路44に接続されている。
【0082】
このような構成により、吸入管16から吸入された高圧の冷媒は、吸入路86、導入路41、連通路42、及び供給路43を通じて、第1シリンダ30内の膨張室32に吸入される。そして、上記冷媒は、第1シリンダ30内の膨張室32及び第2シリンダ80内の膨張室82で膨張し、低圧の冷媒となる。なお、膨張室32と膨張室82とは連通しているので、冷媒の膨張は連続的に行われる。膨張後の低圧の冷媒は、吐出通路44及び吐出管17を通じて、外部に吐出される。
【0083】
本流体機械110にあっても、第1閉塞部材21を回転させることにより、第1シリンダ30内の膨張室32の吸入容積を変更することができる。したがって、冷媒の膨張比を制御することができる。
【0084】
本流体機械110では、膨張機構20の回転軸15は、圧縮機構60の回転軸75と一体となって回転する。そのため、膨張機構20の回転数と圧縮機構60の回転数とは常に等しくなり、膨張機構20の回転数を圧縮機構60の回転数と別個独立に制御することはできない。しかしながら上述したように、本流体機械110では、第1閉塞部材21を回転させることにより、膨張機構20の膨張比を制御することができる。したがって、圧縮機構60の回転数に拘わらず、膨張機構20の膨張比を自由に制御することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、膨張機構20が圧縮機構60の上方に配置されていたが、膨張機構20は圧縮機構60の下方に配置されていてもよい。すなわち、密閉容器11の上側に圧縮機構60を配置し、下側に膨張機構20を配置するようにしてもよい。
【0086】
本実施形態では、回転軸15及び回転軸75は上下方向に延び、膨張機構20、電動機120及び圧縮機構60は、上下方向に並んでいた。しかしながら、密閉容器11を横置き型に形成してもよい。すなわち、回転軸15及び回転軸75を左右方向に配置し、膨張機構20、電動機120及び圧縮機構60を左右方向に並べてもよい。
【0087】
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、第1の閉塞部材21を回転させる駆動装置として、電動モータ36を用いていた。しかし、駆動装置は電動モータ36に限られない。第3の実施形態は、第2の実施形態において、駆動装置に変更を加えたものである。
【0088】
第3の実施形態に係る膨張機構20は、差圧式の駆動装置90(図13参照)を備えている。差圧式駆動装置90は、冷媒回路100(図1参照)内の冷媒の圧力差を駆動力として、第1の閉塞部材21を回転させるものである。図12及び図13に示すように、本実施形態では、第1の閉塞部材21の上面に、上方に突出するレバー91が設けられている。
【0089】
駆動装置90は、シリンダ97と、シリンダ97内にスライド自在に配置された板状の第1ピストン92a及び第2ピストン92bとを備えている。第1ピストン92a及び第2ピストン92bは、レバー91の略回転方向の両側(図13における上側及び下側)に配置されている。第1ピストン92aには、当該第1ピストン92aをレバー91に向かって付勢する補助ばね96が取り付けられている。
【0090】
ここで、第1ピストン92a及び第2ピストン92bのレバー91と接触している面を表面、レバー91と反対側の面を裏面とすると、シリンダ97内における第1ピストン92aの裏面側には、低圧冷媒を導入する低圧側配管94が接続されている。シリンダ97内における第1ピストン92aの裏面側には、低圧側の圧力室98が形成されている。一方、シリンダ97における第2ピストン92bの裏面側には、高圧冷媒を導入する高圧側配管93が接続されている。シリンダ97内における第2ピストン92bの裏面側には、高圧側の圧力室99が形成されている。
【0091】
低圧側配管94及び高圧側配管93は、それぞれ冷媒回路100の任意の低圧側部分、高圧側部分に接続することができる。本実施形態では、低圧側配管94は、密閉容器11の内部又は外部において、吐出管17に接続されている。また、高圧側配管93は、密閉容器11の内部又は外部において、吸入管16に接続されている。
【0092】
高圧側配管93には、圧力制御機構95が設けられている。圧力制御機構95は、高圧側配管93から高圧側圧力室99に導入される冷媒の圧力を制御するものである。すなわち、圧力制御機構95は、高圧側圧力室99の内部圧力を制御する。
【0093】
本駆動装置90では、第2ピストン92bに作用する高圧側圧力室99の冷媒圧力と、第1ピストン92aに作用する低圧側圧力室98の冷媒圧力及び補助ばね96の付勢力の合力とのバランスによって、レバー91は回転駆動力を受ける。すなわち、第2ピストン92bに作用する高圧側圧力室99の冷媒圧力が上記合力よりも大きい場合は、レバー91は図13における反時計回り方向の力を受け、第1の閉塞部材21は反時計回り方向に回転する。一方、第2ピストン92bに作用する高圧側圧力室99の冷媒圧力が上記合力よりも小さい場合には、レバー91は時計回り方向の力を受け、第1の閉塞部材21は時計回り方向に回転する。このように、レバー91は、両ピストン92a,92bと当接しており、両ピストン92a,92bと第1の閉塞部材21とを連結する連結部材として機能する。このようにして、本駆動装置90では、冷媒の差圧を駆動力として、第1の閉塞部材21を回転させることができる。
【0094】
なお、図12及び図13では、第1ピストン92a及び第2ピストン92bのストローク量を小さく図示しているが、それらのストローク量を更に大きくしてもよいことはもちろんである。第1ピストン92a及び第2ピストン92bのストローク量を調整することにより、第1の閉塞部材21の最大回転量を自由に設定することができる。すなわち、膨張機構20の吸入容積の制御幅を自由に設定することが可能である。
【0095】
(第4の実施形態)
第4の実施形態も、第1又は第2の実施形態において、第1の閉塞部材21を回転させる駆動装置に変更を加えたものである。図14に示すように、本実施形態に係る駆動装置は、電動シリンダ55を備えている。
【0096】
電動シリンダ55のシリンダ軸56の先端には、アーム57の一端が回転自在に連結されている。第1の閉塞部材21には、外周方向に突出するリンクプレート58が設けられている。このリンクプレート58は、アーム57の他端に回転自在に連結されている。すなわち、リンクプレート58は、アーム57を介してシリンダ軸56に連結されている。
【0097】
本実施形態では、電動シリンダ55のシリンダ軸56を伸縮させることにより、第1の閉塞部材21を回転軸15周りに回転させることができる。シリンダ軸56の伸縮量を制御することにより、第1の閉塞部材21の回転位置を自由に調整することができ、膨張機構20の吸入容積を制御することができる。
【0098】
なお、本実施形態では、電動シリンダ55を用いることとしたが、電動シリンダ55の代わりに流体圧シリンダ(例えば、空気圧シリンダ、油圧シリンダ等)を用いることも可能である。流体圧シリンダの作動流体として、冷媒回路100の冷媒を利用することも可能である。
【0099】
(第5の実施形態)
本発明に係る流体機械は、前記各実施形態だけでなく、他の形態で実施することも可能である。膨張機構の具体的構成は、前記実施形態の構成に限定されるものではない。本発明に係る流体機械は、例えば図15に示すように、いわゆるスイング式の機構を有していてもよい。
【0100】
本実施形態では、シリンダ30の内部には、揺動式のピストン31cが設けられている。回転軸15の偏心部15aは、ピストン31cの内部に挿入されている。ピストン31cには、ブレード31bが一体に設けられている。ブレード31bは、ピストン31cの外周面から外方へ突出しており、膨張室32を高圧側と低圧側とに仕切っている。
【0101】
シリンダ30には、半月状に形成された一対のブッシュ73が設けられている。これらブッシュ73は、ブレード31bを挟み込んだ状態で設置され、ブレード31bと摺動する。また、ブッシュ73は、ブレード31bを挟み込んだ状態でシリンダ30に対して回動自在に構成されている。したがって、ピストン31cと一体となったブレード31bは、ブッシュ73を介してシリンダ30に支持され、シリンダ30に対して回動自在かつ進退自在となっている。
【0102】
その他の構成は、前記実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。このような構成であっても、前述の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上説明したように、本発明は、ロータリ式膨張機、及びロータリ式膨張機を有する流体機械について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】冷凍サイクル装置の冷媒回路図
【図2】第1の実施形態に係る膨張機の縦断面図
【図3】膨張機構の横断面図(図2のIII−III線断面図)
【図4】膨張機構の横断面図
【図5】膨張機構の横断面図
【図6】膨張機構の横断面図
【図7】膨張機構の平面図
【図8】(a)及び(b)は、第1の閉塞部材を回転させたときの膨張機構の横断面図
【図9】(a)及び(b)は、第1の閉塞部材を回転させたときの膨張機構の横断面図
【図10】変形例に係る膨張機構の平面図
【図11】第2の実施形態に係る膨張機の縦断面図
【図12】第3の実施形態に係る膨張機構の縦断面図
【図13】第3の実施形態に係る膨張機構の平面図
【図14】第4の実施形態に係る膨張機構の平面図
【図15】第5の実施形態に係る膨張機構の横断面図
【符号の説明】
【0105】
15 回転軸
15a 偏心部
21 第1の閉塞部材
22 第2の閉塞部材
23 第3の閉塞部材
30 シリンダ
31 ピストン
32 膨張室
36 電動モータ(駆動装置)
41 導入路
41b 流出口
42 連通路
43 供給路
43a 流入口
51 ベーン(仕切部材)
103 膨張機




 

 


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