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発明の名称 キャップおよび熱交換器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3178(P2007−3178A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2006−108469(P2006−108469)
出願日 平成18年4月11日(2006.4.11)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 木田 真智子 / 伊藤 和彦
要約 課題
キャップの脱着作業が容易となるキャップを提供する。

解決手段
キャップ1は、一端面が封止され他端面が開口した筒状部2と、筒状部2の開口端3において、筒状部2の開口面3aに沿って外側に突出した突起部4とからなり、筒状部2の開口面3aの円周と突起部4との境界部から、筒状部2の封止端5に向かって、筒状部2の外周に薄肉部を残して溝6を設けることにより、キャップ1を脱着させる際、突起部4をつまみ引っ張ることで、薄肉部7を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップ1の脱着作業を容易にすることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
パイプの端部を封止する弾力性を有する材料からなるキャップであって、前記キャップは、一端面が封止され他端面が開口した筒状部と、前記筒状部の開口端において、前記筒状部の開口面に沿って外側に突出した突起部とからなり、前記筒状部の前記開口面の円周と前記突起部との境界部から、前記筒状部の封止端に向かって、前記筒状部の外周に薄肉部を残して溝を設けたキャップ。
【請求項2】
前記薄肉部の前記開口端近傍に、切り欠きを設けた請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
前記突起部は、前記パイプから前記キャップを脱着させる際に、前記突起部を前記筒状部の前記開口面から前記封止端方向に引っ張ることにより、前記溝に沿って前記薄肉部が引き裂かれるものである請求項1に記載のキャップ。
【請求項4】
前記突起部は、前記パイプに前記キャップを装着させる際に、前記突起部を前記筒状部の前記開口面から前記封止端方向に押さえることにより、前記筒状部の前記開口端の径が元の径より拡径されるものである請求項1に記載のキャップ。
【請求項5】
前記薄肉部の厚みは、前記パイプ挿入方向軸に沿って一定とした請求項1に記載のキャップ。
【請求項6】
前記突起部の根元の前記パイプ挿入方向軸の厚みは、前記突起部の先端近傍の前記パイプ挿入方向軸の厚みより厚くした請求項1に記載のキャップ。
【請求項7】
前記溝の長さは、前記パイプの挿入代以上とした請求項1に記載のキャップ。
【請求項8】
前記突起部は、少なくとも2個以上設けた請求項1に記載のキャップ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のキャップでパイプの開口部を封止した熱交換器。
【請求項10】
前記突起部の先端に、小突起部を設けた請求項1に記載のキャップ。
【請求項11】
前記小突起部は、前記突起部の前記開口面側に設けた請求項10に記載のキャップ。
【請求項12】
前記突起部の先端に、サンド加工部を設けた請求項1に記載のキャップ。
【請求項13】
前記サンド加工部は、前記突起部の前記開口面側に設けた請求項12に記載のキャップ。
【請求項14】
前記突起部に開口部を設けた請求項1に記載のキャップ。
【請求項15】
前記開口部の外周と内周とは、R面取りしてあるものである請求項14に記載のキャップ。
【請求項16】
前記溝は、螺旋溝とした請求項1に記載のキャップ。
【請求項17】
請求項10から16のいずれか一項に記載のキャップでパイプの開口部を封止した熱交換器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップとこのキャップで封止した熱交換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、冷凍、冷蔵機器及び空調機器等に用いられる熱交換器の出入口パイプの封止にはキャップが用いられ、熱交換器組立後の漏れ検査用として、また塗装時のマスキング用として、ゴミ、水分などの異物流入防止用として、と多様に使われている。
【0003】
一つのキャップで、漏れ検査用として、塗装時のマスキング用として、異物流入防止用として、兼用するためには、気密性を維持するとともに、キャップの脱着作業が容易なキャップが求められている。
【0004】
図8は、特許文献1に記載された従来のキャップの断面図である。
【0005】
図8に示すように、キャップ11は開口端12、封止端13、筒状部内面14、14a、14b、筒状部15、15aとから構成されている。
【0006】
なお、キャップ11の材質は、弾力性のあるニトリルブタジエンラバーである。
【0007】
以上のように構成されたキャップについて、以下その動作を説明する。
【0008】
まず、キャップ11の筒状部内面14、14bは、気密性を保つため、挿入する出入口パイプ(図示せず)の外径より小径にして密に接着させ、一方、キャップの装着工程、脱着工程の作業負荷を軽減させるため、筒状部内面14aは出入口パイプの外径よりを大きくし、出入口パイプに密着しない仕様となっている。
【0009】
また、装着時の腰折れ防止用として、開口端12から構成される筒状部内面14、14a、14bと、筒状部15、15aの径差を大きくし、肉厚を厚くした構造にしている。
【0010】
このキャップ11の開口端12に潤滑油を付け、キャップ11を出入口パイプに装着し、熱交換器の漏れ検査を行う。この後、用途により、塗装の表面処理を行う。キャップ11の脱着は、開口端12から封止端13の方向へカッター等で切り目を入れ、筒状部15と筒状部15aの外径差部に抜き用冶具を挟み込み、キャップ11が抜き取られることが主である。
【特許文献1】特開平6−3083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来の構成では、熱交換器組立後の漏れ検査工程においては、気密性を確保する必要があり密着性が高いことから、キャップの脱着工程においては、冶具を使用しなければならないほどキャップの脱着作業が困難で、更には、塗装後のキャップの脱着工程においては、塗料の付着焼付けでキャップの脱着作業が更に困難であり、すなわち、キャップの脱着作業が困難である、という課題を有していた。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、キャップの脱着作業が容易なキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記従来の課題を解決するために、本発明のキャップは、パイプの端部を封止する弾力性を有する材料からなるキャップであって、前記キャップは、一端面が封止され他端面が開口した筒状部と、前記筒状部の開口端において、前記筒状部の開口面に沿って外側に突出した突起部とからなり、前記筒状部の前記開口面の円周と前記突起部との境界部から、前記筒状部の封止端に向かって、前記筒状部の外周に薄肉部を残して溝を設けたものである。
【0014】
これによって、前記キャップを脱着させる際、前記突起部を指でつまみ引っ張ることで、前記薄肉部を簡単に引き裂くことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のキャップは、抜き治具が必要なく、脱着作業を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
請求項1に記載の発明は、パイプの端部を封止する弾力性を有する材料からなるキャップであって、前記キャップは、一端面が封止され他端面が開口した筒状部と、前記筒状部の開口端において、前記筒状部の開口面に沿って外側に突出した突起部とからなり、前記筒状部の前記開口面の円周と前記突起部との境界部から、前記筒状部の封止端に向かって、前記筒状部の外周に薄肉部を残して溝を設けたことにより、キャップを脱着させる際、突起部を指でつまみ開口面から封止端方向に引っ張ることで、薄肉部を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップの脱着作業を容易にすることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記薄肉部の前記開口端近傍に、切り欠きを設けたことにより、切り欠きを起点に薄肉部を引き裂くことができ、キャップの脱着作業を更に容易にすることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部は、前記パイプから前記キャップを脱着させる際に、前記突起部を前記筒状部の前記開口面から前記封止端方向に引っ張ることにより、前記溝に沿って前記薄肉部が引き裂かれるものであることより、突起部を指でつまみ開口面から封止端方向に引っ張り薄肉部を引き裂くことで、冶具なしで簡単に脱着作業が行えるので、作業の簡略化と、作業時間の短縮と、更には、作業負荷も軽減することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部は、前記パイプに前記キャップを装着させる際に、前記突起部を前記筒状部の前記開口面から前記封止端方向に押さえることにより、前記筒状部の前記開口端の径が元の径より拡径されるものであることより、軟質な材質と薄肉部の伸びの作用で簡単に開口端を拡径でき、また、キャップ装着後は突起部を押さえていた指を離すことにより、開口端の拡径が元の径に戻り、低抵抗でスムーズにパイプをキャップに挿入でき、更には、作業時間が短縮でき、作業負荷を軽減し、気密性も保つことができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記薄肉部の厚みは、前記パイプ挿入方向軸に沿って一定としたことにより、突起部を均一な力でつまみ引っ張ることができるため、キャップの脱着作業が安定して行える。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部の根元の前記パイプ挿入方向軸の厚みは、前記突起部の先端近傍の前記パイプ挿入方向軸の厚みより厚くしたことにより、突起部をつまみ引っ張る際に、応力がかかる突起物の根元の強度が向上し、突起部がちぎれることがなく、キャップの脱着作業が安定して行える。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記溝の長さは、前記パイプの挿入代以上としたことにより、薄肉部を引き裂いた後、キャップをパイプから外し易くなり、キャップの脱着作業を更に容易にすることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部は、少なくとも2個以上設けたことにより、キャップを装着させる際、キャップの装着方向の制限がなくなり、更に作業性の向上が図れる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明において、前記キャップで前記パイプを封止した熱交換器としたことにより、キャップの装着が容易で、生産性を向上させ、かつ、製品品質を劣化させない熱交換器を提供することができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部の先端に、小突起部を設けたことにより、突起部を筒状部の開口面から封止端方向に引っ張る際、小突起部を指でつまむことで、滑り止めとなる為、キャップの脱着作業が安定して行え、作業性の向上が図れる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記小突起部は、前記突起部の前記開口面側に設けたことにより、小突起部は親指側にあることで、滑り止めがより効果的となる為、より作業性の向上が図れる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部の先端にサンド加工部を設けたことにより、突起部を筒状部の前記開口面から封止端方向に引っ張る際、サンド加工部が表面粗さで滑り止めとなる為、キャップの脱着作業が安定して行え、作業性の向上が図れる。
【0028】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記サンド加工部は、前記突起部の前記開口面側に設けたことより、サンド加工部は親指側にあることで、滑り止めがより効果的となる為、より作業性の向上が図れる。
【0029】
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部に開口部を設けたことにより、突起部を筒状部の開口面から封止端方向に引っ張る際、開口部に指を入れて引き抜くことで、指が滑ることなくキャップの脱着作業が安定して行え、作業性の向上が図れる。
【0030】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記開口部の外周と内周とは、R面取りしてあることにより、柔軟性に優れ、省スペースの構造での使用においても、ゴムのしなり効果で突起部を容易に曲げることができことから、狭い空間にキャップを装着したパイプを容易に通すことができる。
【0031】
請求項16に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記溝を、螺旋溝としたことより、パイプからキャップを脱着させる際に、突起部を筒状部の開口面から封止端方向に引っ張る際、遠心力の力が加わりながら薄肉部を引き裂き、パイプからキャップを容易に脱着しやすくなり、冶具なしで簡単に脱着作業が行えるので、作業の簡略化と、作業時間の短縮と、更には、作業負荷も軽減することができる。
【0032】
請求項17に記載の発明は、請求項10から16のいずれか一項に記載の発明において、前記キャップで前記パイプを封止した熱交換器としたことにより、キャップの装着が容易で、生産性を向上させ、かつ、製品品質を劣化させない熱交換器を提供することができる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるキャップの側面図、図2は、同実施の形態のキャップの断面図、図3は、図1のA−A矢視図、図4は、図1のB矢視図、図5は、図4のC部拡大図、図6は同実施の形態における他のキャップの側面図、図7は同実施の形態における他のキャップの断面図である。
【0035】
図1から図7において、キャップ1は、パイプ(図示せず)の端部を封止する弾力性を有する材料からなるキャップであって、一端面が封止され他端面が開口した筒状部2と、筒状部2の開口端3において、筒状部2の開口面3aに沿って外側に突出した突起部4とからなり、筒状部2の開口面3aの円周と突起部4との境界部から、筒状部2の封止端5に向かって、筒状部2の外周に薄肉部7を残して溝6を有する。
【0036】
なお、薄肉部7の開口端3近傍に、切り欠き8を設けている。
【0037】
なお、キャップ1の材質は、弾力性のあるニトリルブタジエンラバーである。
【0038】
なお、パイプの外径は7.94mmである。
【0039】
キャップ1の筒状部2の外径は14mm、筒状部2のパイプ挿入方向軸の長さは28mm、突起部4の先端近傍のパイプ挿入方向軸の厚みは3mmである。
【0040】
突起部4の根元のパイプ挿入方向軸の厚み(図2におけるY寸法)は、突起部4の先端近傍のパイプ挿入方向軸の厚み(図2におけるX寸法)より厚くしている。
【0041】
なお、キャップ1に設けられた薄肉部7の厚み(図3におけるP寸法)は、パイプ挿入方向軸に沿って一定としている。具体的には、筒状部内面9、9a、9bの形状に合わせて一定としている。その厚みは、材料によって選定するのが良いが、材料をニトリルブタジエンラバーとした場合、1mm程度が望ましい。
【0042】
なお、切り欠き8の長さは、1mm程度が望ましい。
【0043】
なお、溝6の長さ(図3におけるZ寸法)は、パイプの挿入代以上としている。
【0044】
なお、突起部4は、1個設けている。
【0045】
以上のように構成されたキャップ1について、以下その動作、作用を説明する。
【0046】
まず、パイプにキャップ1を装着する装着作業では、キャップ1に設けられた薄肉部7のゴムの伸び作用により、装着時のパイプとキャップ1との間の抵抗を低減でき、キャップ1の装着作業はスムーズに行える。
【0047】
なお、キャップ1に設けられた薄肉部7の厚みを、筒状部内面9、9a、9bの形状に合わせて一定としたことから、装着時の抵抗を更に低減でき、キャップ1の装着作業は更にスムーズに行える。
【0048】
なお、キャップ1を使った熱交換器の漏れ検査では、薄肉部7のゴムの絞まり作用により、従来と変わりなく気密性を確保でき、漏れ検査を行うことができる。
【0049】
なお、溝6を設けたことにより、パイプが変形していた場合など、溝6が吸収しろとなって、気密性が確保される。
【0050】
また、キャップ1の脱着作業では、突起部4を指でつまみ開口面3aから封止端5方向へ引っ張ることで、薄肉部7を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップ1の脱着作業を容易にすることができる。
【0051】
よって、キャップ1の脱着作業では、カッターや抜き冶具が不要となり、カッターや治具の準備の工数や、取り扱いの工数が不要であることから、作業性の向上が図れる。
【0052】
更には、カッター等を使うことがないため、安全性の向上が図れる。
【0053】
薄肉部7の開口端3近傍に、切り欠き8を設けたことにより、切り欠き8を起点に薄肉部7を引き裂くことができ、キャップ1の脱着作業を更に容易にすることができる。
【0054】
薄肉部7の厚みは、パイプの挿入方向の軸に沿って一定としたことにより、突起部4を均一な力でつまみ引っ張ることができるため、キャップ1の脱着作業が安定して行える。
【0055】
突起部4の根元のパイプの挿入方向の軸の厚みは、突起部4の先端近傍のパイプの挿入方向の軸の厚みより厚くしたことにより、突起部4をつまみ引っ張る際に、応力がかかる突起物4の根元の強度が向上し、突起部4がちぎれることがなく、キャップ1の脱着作業が安定して行える。
【0056】
溝6の長さは、パイプの挿入代以上としたことにより、薄肉部7を引き裂いた後、キャップ1をパイプから外し易くなり、キャップ1の脱着作業を更に容易にすることができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、突起部4は1個であるが、2個以上設けたことにより、脱着作業の作業性確保のための突起部4の方向を規制する必要がないことから、キャップの装着作業の作業向上が図れる。
【0058】
更に、突起部4は、キャップ1の脱着作業では、突起部4を指でつまみ開口面3aから封止端5方向に引っ張ることで、薄肉部7を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップ1の脱着作業を容易にすることができるが、パイプにキャップ1を装着する装着作業では、突起部4を筒状部2の開口面3aから封止端5方向に指で押さえて、筒状部2の開口端3の径を元の径から拡径することにより、パイプにキャップ1を装着しやすくなり、キャップ1を装着後は、突起部4を押さえていた指を離すことにより、パイプとキャップ1が密着し、すなわち、パイプとキャップ1の気密性が保たれる。
【0059】
なお、突起部4は、指でつまめる長さとすることが望ましい。
【0060】
また、突起部4の厚みは、引っ張りに耐えうる厚みが必要である。
【0061】
また、キャップ1の脱着作業においては、抜き冶具を必要としないため、抜き冶具でキャップ1を挟み込む際に必要な筒状部2の外径差が省け、外径が同一となり、材料費を抑えることができるため、低コストなキャップとなる。
【0062】
なお、キャップ1を熱交換器の冷媒等の媒体を流すパイプの開口部を封止する部材として用いると、キャップ1の装置作業、脱着装着が容易であることから、生産性を向上させることができ、更には、カッターや治具を使う必要がないため、パイプに傷をつけることがないので、製品品質を劣化させない熱交換器を提供することができる。
【0063】
また、パイプにキャップ1を装着し、塗装工程で熱交換器を塗装させるが、キャップ1の開口端3を鉛直方向の上側に、封止端5を鉛直方向の下側に位置させるようにパイプを配置させても、その際、溝6に沿って塗料が流れるため、開口端3の近傍の塗料溜まりを軽減でき、塗料溜まりとキャップの密着を軽減できることから、キャップ1の脱着作業を容易に行える。
【0064】
なお、本実施の形態のキャップ1の適用事例として、具体的には熱交換器について触れたが、これに限らず開口部を封止する必要があるようなパイプやパイプ以外の部材,部位を備えた機器や装置についての用途も可能である。
【0065】
すなわち、開口部での正規の接続状態が完了するまでの待機時や保管時に開口部を介しての内外の通気を一時的に封止し、その後、封止を解除して正規の接続を行う要請のある種々の対象物について有効なものとなる。
【0066】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2におけるキャップの正面図、図10は、同実施の形態のキャップの断面図、図11は、同実施の形態における他のキャップの側面図、図12は、同実施の形態における他のキャップの側面図、図13は、図12のD−D断面図である。
【0067】
図9おいて、キャップ1は、パイプ(図示せず)の端部を封止する弾力性を有する材料からなるキャップ1であって、一端面が封止され他端面が開口した筒状部2と、筒状部2の開口端3において、筒状部2の開口面3aに沿って外側に突出した突起部4と、突起部4の先端に設けた小突起部16とからなり、筒状部2の開口面3aの円周と突起部4との境界部から、筒状部2の封止端5に向かって、筒状部2の外周に薄肉部7を残して螺旋溝18を有する。
【0068】
なお、薄肉部7の開口端3近傍に、切り欠き8を設けている。
【0069】
なお、キャップ1の材質は、弾力性のあるニトリルブタジエンラバーである。
【0070】
なお、パイプの外径は7.94mmである。
【0071】
キャップ1の筒状部2の外径は14mm、筒状部2のパイプ挿入方向軸の長さは28mm、突起部4の先端近傍のパイプ挿入方向軸の厚みは3mmである。
【0072】
突起部4の根元のパイプ挿入方向軸の厚み(図2におけるY寸法)は、突起部4の先端近傍のパイプ挿入方向軸の厚み(図2におけるX寸法)より厚くしている。小突起部16のパイプ挿入方向軸の厚み(図9におけるV寸法)は3mm、突起部4の先端より開口端3方向への厚み(図9におけるW寸法)は4mmである。
【0073】
なお、キャップ1に設けられた薄肉部7の厚み(図3におけるP寸法)は、パイプ挿入方向軸に沿って一定としている。具体的には図2における筒状部内面9、9a、9bの形状に合わせて一定としている。その厚みは、材料によって選定するのが良いが、材料をニトリルブタジエンラバーとした場合、1mm程度が望ましい。
【0074】
なお、切り欠き8の長さは、1mm程度が望ましい。
【0075】
なお、突起部4は、1個設けている。
【0076】
なお、螺旋溝18の長さは(図9のU寸法)パイプの挿入代以上としている。
【0077】
なお、螺旋溝18は、突起部4の1個に対し、1本あればよい。
【0078】
図11において、突起部4の開口面3a側の先端部から開口端3方向へサンド加工部17を設けたもので、加工範囲は(図11のZ寸法)7mm以上としている。
【0079】
図12において、突起部4の形状は中央部に開口部19を設けたものであって、外周と内周の差(T寸法)は2mm程度が望ましい。
【0080】
図13において、開口部19の外周部と内周部は、それぞれR1の面取りをしている。
【0081】
以上のように構成されたキャップ1について、以下その動作、作用を説明する。
【0082】
まず、パイプにキャップ1を装着する装着作業では、キャップ1に設けられた薄肉部7のゴムの伸び作用により、装着時のパイプとキャップ1との間の抵抗を低減でき、キャップ1の装着作業はスムーズに行える。
【0083】
なお、キャップ1に設けられた薄肉部7の厚みを、筒状部内面9、9a、9bの形状に合わせて一定としたことから、装着時の抵抗を更に低減でき、キャップ1の装着作業は更にスムーズに行える。
【0084】
なお、キャップ1を使った熱交換器の漏れ検査では、薄肉部7のゴムの絞まり作用により、従来と変わりなく気密性を確保でき、漏れ検査を行うことができる。
【0085】
なお、螺旋溝18を設けたことにより、パイプが変形していた場合など、螺旋溝18が吸収しろとなって、気密性が確保される。
【0086】
また、キャップ1の脱着作業では、突起部4を指でつまみ開口面3aから封止端5方向へ引っ張ることで、薄肉部7を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップ1の脱着作業を容易にすることができる。また、突起部4の開口面3aの先端部に小突起部16を設けることにより、脱着時に、指のすべり止めに効果があり、より容易に作業が行える。
【0087】
また、小突起部16の代わりに、サンド加工部17を施し、表面粗さで指の滑り止めとしても同様の効果が得られる。
【0088】
また、小突起部16の代わりに、突起部4の中央部に開口部19を設けることで、指の引っかかりとなり、同様の効果が得られる。この場合、突起部4の外周部と内周部をR面取りとした方が引っ張りに対する強度が増し、柔軟性に優れる為、省スペースの構造での使用においても、ゴムのしなり効果で突起部4を容易に曲げることができことから、狭い空間にキャップを装着したパイプを容易に通すことができる。
【0089】
よって、キャップ1の脱着作業では、カッターや抜き冶具が不要となり、カッターや治具の準備の工数や、取り扱いの工数が不要であることから、作業性の向上が図れる。
【0090】
更には、カッター等を使うことがないため、安全性の向上が図れる。
【0091】
薄肉部7の開口端3近傍に、切り欠き8を設けたことにより、切り欠き8を起点に薄肉部7を引き裂くことができ、キャップ1の脱着作業を更に容易にすることができる。
【0092】
薄肉部7の厚みは、パイプの挿入方向の軸に沿って一定としたことにより、突起部4を均一な力でつまみ引っ張ることができるため、キャップ1の脱着作業が安定して行える。
【0093】
突起部4の根元のパイプの挿入方向の軸の厚みは、突起部4の先端近傍のパイプの挿入方向の軸の厚みより厚くしたことにより、突起部4をつまみ引っ張る際に、応力がかかる突起物4の根元の強度が向上し、突起部4がちぎれることがなく、キャップ1の脱着作業が安定して行える。更には突起部4の小突起部16、サンド加工部17、開口部19は突起4を引っ張る際の滑り止めとして効果を発揮する。
【0094】
螺旋溝18の長さは、パイプの挿入代以上としたことにより、薄肉部7を引き裂いた後、キャップ1をパイプから外し易くなり、キャップ1の脱着作業を更に容易にすることができる。
【0095】
なお、本実施の形態では、突起部4は1個であるが、2個以上設けたことにより、脱着作業の作業性確保のための突起部4の方向を規制する必要がないことから、キャップの装着作業の作業向上が図れる。
【0096】
更に、突起部4は、キャップ1の脱着作業では、突起部4を指でつまみ開口面3aから封止端5方向に引っ張ることで、薄肉部7を簡単に引き裂くことができ、抜き治具が必要なく、キャップ1の脱着作業を容易にすることができるが、パイプにキャップ1を装着する装着作業では、突起部4を筒状部2の開口面3aから封止端5方向に指で押さえて、筒状部2の開口端3の径を元の径から拡径することにより、パイプにキャップ1を装着しやすくなり、キャップ1を装着後は、突起部4を押さえていた指を離すことにより、パイプとキャップ1が密着し、すなわち、パイプとキャップ1の気密性が保たれる。
【0097】
なお、突起部4は、指でつまめる長さとすることが望ましい。
【0098】
また、突起部4の厚みは、引っ張りに耐えうる厚みが必要である。
【0099】
また、突起部4の小突起部16は、指でつまめる高さにすることが望ましい。
【0100】
また、突起部4のサンド加工部17の加工範囲は、指でつまむ範囲であることが望ましい。
【0101】
また、突起部4の開口部19は、指先が入る大きさであることが望ましい。
【0102】
また、キャップ1の脱着作業においては、抜き冶具を必要としないため、抜き冶具でキャップ1を挟み込む際に必要な筒状部2の外径差が省け、外径が同一となり、材料費を抑えることができるため、低コストなキャップとなる。
【0103】
なお、キャップ1を熱交換器の冷媒等の媒体を流すパイプの開口部を封止する部材として用いると、キャップ1の装置作業、脱着装着が容易であることから、生産性を向上させることができ、更には、カッターや治具を使う必要がないため、パイプに傷をつけることがないので、製品品質を劣化させない熱交換器を提供することができる。
【0104】
また、パイプにキャップ1を装着し、塗装工程で熱交換器を塗装させた場合、キャップ1の開口端3を鉛直方向の上側に、封止端5を鉛直方向の下側に位置させるようにパイプを配置させても、その際、溝6に沿って塗料が流れるため、開口端3の近傍の塗料溜まりを軽減でき、塗料溜まりとキャップの密着を軽減できることから、キャップ1の脱着作業を容易に行える。
【0105】
なお、本実施の形態のキャップ1の適用事例として、具体的には熱交換器について触れたが、これに限らず開口部を封止する必要があるようなパイプやパイプ以外の部材,部位を備えた機器や装置についての用途も可能である。
【0106】
すなわち、開口部での正規の接続状態が完了するまでの待機時や保管時に開口部を介しての内外の通気を一時的に封止し、その後、封止を解除して正規の接続を行う要請のある種々の対象物について有効なものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
以上のように、本発明にかかるキャップは、キャップの脱着作業が容易となるので、冷凍冷蔵および空調用、自動車用、給湯器用の熱交換器等、また、それ以外の開口部の封止を要する機器や装置の封止用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施の形態1におけるキャップの側面図
【図2】同実施の形態におけるキャップの断面図
【図3】図1のA−A矢視図
【図4】図1のB矢視図
【図5】同実施の形態におけるキャップの要部拡大図
【図6】同実施の形態における他のキャップの側面図
【図7】同実施の形態における他のキャップの断面図
【図8】従来のキャップ断面図
【図9】本発明の実施の形態2におけるキャップの正面図
【図10】同実施の形態におけるキャップの断面図
【図11】同実施の形態における他のキャップの側面図
【図12】同実施の形態における他のキャップの側面図
【図13】図12のD−D断面図
【符号の説明】
【0109】
1 キャップ
2 筒状部
3 開口端
3a 開口面
4 突起部
5 封止端
6 溝
7 薄肉部
8 切り欠き
16 小突起部
17 サンド加工部
18 螺旋溝
19 開口部




 

 


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