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冷蔵庫 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 冷蔵庫
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3060(P2007−3060A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181964(P2005−181964)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 田平 清隆 / 杉岡 一郎
要約 課題
パーシャルフリージング室で食品の凍結率を低く抑えた状態で保存性を確保することができる冷蔵庫を提供することを目的とする。

解決手段
パーシャルフリージング室内天面凹部20にUV−A領域のLED光源11を設けたことにより、UV−A領域の光線12を一尾魚13に照射し、紫外線の抗菌効果により、約−1℃のパーシャルフリージング室温でも、一尾魚13を1週間保存できる。保存温度が約−1℃なので、1週間後、一尾魚を包丁で調理した場合でも、一尾魚13が微凍結状態のため、包丁の通りは良く楽に調理できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体に備えられ低温温度帯に設定が可能な貯蔵室と、前記貯蔵室に備えられた紫外領域の波長範囲を有する紫外光源とを備え、前記紫外光源を前記貯蔵室の天面に配置した冷蔵庫。
【請求項2】
前記紫外光源は、プリント基板と、前記プリント基板上に設置したLEDとした請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記貯蔵室内に可視光源を備え、前記可視光源は前記紫外光源と同期通電とした請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記可視光源は、前記プリント基板上に設置された請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記貯蔵室の天面に凹部を設け、前記紫外光源は、前記凹部に配置した請求項1から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記紫外領域の光源は、前記貯蔵室の前方開口面よりも上方に配置した請求項1から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項7】
前記紫外光源を覆う透光性のカバーを有し、前記カバーは前記貯蔵室の天面よりも出っ張っている凸部を備えている請求項1から6のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項8】
前記凸部は平面部と傾斜部とを有したものである請求項7に記載の冷蔵庫。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の高機能化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、特定低温室(パーシャルフリージング室)を設けた冷蔵庫が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫を示すものである。図7に示すように冷蔵庫本体1と、この本体の上部に設けられた冷蔵室2と、冷蔵室の下に設けられたパーシャルフリージング温度帯に切り替え可能な切替室3と、本体下部に設けられた冷凍室4と、冷蔵室2内に設けた庫内操作パネル5と切替室奥面に設けた冷気吐出ダクト6と切替室用庫内温度検知センサ−7と、引出し式の切替室扉8と、引出し式の切替室扉8に連架された切替室用ケース9とから構成されている。
【0004】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下動作を説明する。切替室3は、庫内操作パネル5で使用者が選択した室温により、冷凍室、冷蔵室、パーシャルフリージング室に切替え可能としている。パーシャルフリージング室を選択した場合、切替室用庫内温度検知センサ−7は庫内温を調べ、設定温度になるよう、適正な風量を冷気吐出ダクト6から送風し、室温を保つ。さらにパーシャルフリージング室は弱:約−1℃、中:約−2℃、強:約−3℃に切り替え可能とする。一尾魚13を中期的(1週間程度)に保存する場合などは、庫内操作パネル5で強に設定する。それにより冷凍までの低温は必要とせず、食品の保鮮性を高めることができる。
【特許文献1】特開平11−023132号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来の構成では、パーシャルフリージング室で食品を保存する場合、より菌等の増殖を防ぐ為には、パーシャルフリージング温度帯での設定をより低い室温設定となる強の設定で室温−3℃に設定することとなるので、部分的に凍結状態となり、保存する食品によっては凍結率が高くなり調理性が低下するという課題を有していた。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、比較的凍結率を抑えた状態で保存性を確保することができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体に備えられ低温温度帯に設定が可能の貯蔵室と、前記貯蔵室に備えられた紫外領域の波長範囲を有する紫外光源とを備え、前記紫外光源を前記貯蔵室の天面に配置したものである。
【0008】
これによって、貯蔵室天面に配置した紫外領域の光源を確実に均一に保存食品に照射することにより、紫外線の抗菌効果で、従来よりも室温を高く設定しても、同じ食品を同期間新鮮に保存できる。また、保存温度を高く設定することで食品の凍結率を低く抑えることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の冷蔵庫は、紫外線の抗菌効果で、従来よりも室温を高く設定しても、同じ食品を同期間新鮮に保存でき、省エネを図ることができる。また、保存温度を高く設定することで食品の凍結率を低く抑えることができるので、食品の調理性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
請求項1に記載の発明は、冷蔵庫本体と、冷蔵庫本体に備えられ低温温度帯に設定が可能の貯蔵室と、貯蔵室に備えられた紫外領域の波長範囲を有する紫外光源とを備え、紫外光源を貯蔵室の天面に配置したものであり、紫外線の抗菌効果で、従来よりも室温を高く設定しても、同じ食品を同期間新鮮に保存でき、省エネを図ることができる。また、保存温度を高く設定することで食品の凍結率を低く抑えることができるので、包丁などでも切れやすく、食品の調理性を高めることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、紫外光源は、プリント基板と、前記プリント基板上に設置したLEDとしたものであり、光源をコンパクトにすることができ、設置スペースを小さくすることができる。また光源の発熱量が少なくでき、庫内の熱影響を小さくすることができる。また発光効率が高いので省エネが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記貯蔵室内に可視光源を備え、前記可視光源は前記紫外光源と同期通電としたものであり、UV−A領域の光(紫外線光)は目では見えなくても、紫外光が点灯していることを、店頭販売時や冷蔵庫使用者に間接的に認識することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記可視光源は、前記プリント基板上に設置されたものであり、光源をコンパクトにすることができ、設置スペースを小さくすることができる。また光源の発熱量が少なくでき、庫内の熱影響を小さくすることができる。また発光効率が高いので省エネが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記貯蔵室の天面に凹部を設け、前記紫外光源は、前記凹部に配置したものであり、UV−A領域の光(紫外線光)は人体に害を及ぼす恐れが多少あるが、冷蔵庫の扉を開いた時に、光は直接目に入らないので、安全性を高めることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において前記紫外領域の光源は、前記貯蔵室の前方開口面よりも上方に配置したものであり、さらに確実に安全性を高めることができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、紫外光源を覆う透光性のカバーを有し、カバーは貯蔵室の天面よりも出っ張っている凸部を備えているものであり、これによって光源の光を庫内の横方向へと拡散させることができ、隅々まで光が行き届きやすくなる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記凸部は平面部と傾斜部とを有したものであり、傾斜部を備えること凸部の出っ張り感を低減するとともに、光源より横方向に対しては傾斜部より光が横方向へと拡散するので、光の横方向への拡散を促すことができる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成について同一符号を付してその詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の中央断面図である。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の扉引出し時の中央断面図である。
【0021】
図1において、冷蔵庫本体1と、この本体の上部に設けられた冷蔵室2と、冷蔵室の下に設けられたパーシャルフリージング温度帯に切替え可能な切替室3と、本体下部に設けられた冷凍室4と、冷蔵室2内に設けた庫内操作パネル5と切替室奥面に設けた冷気吐出ダクト6と切替室用庫内温度検知センサ−7と、引出し式の切替室扉8と、引出し式の切替室扉8に連架された切替室用ケース9と、パーシャルフリージング室天面10の凹部20に配置したUV−A領域の光源11とから構成されている。
【0022】
なお、低温温度帯とは冷凍温度帯よりも高く、冷蔵温度よりも低い中間の温度帯であり、−3℃から0℃を中心とする温度帯である。
【0023】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下動作を説明する。
【0024】
紫外領域の波長のうちUV−A領域を有する光源11は、切替室用ケース9のほぼ中央に位置するように、パーシャルフリージング室天面10に配置することにより、ケース9内の食品に満遍無くUV−A領域の光線を照射することができる。このUV−A領域の光源11は庫内操作パネル5にて切替室3をパーシャルフリージング室16に設定した場合に点灯する。
【0025】
以上のように、本実施の形態はパーシャルフリージング室内にUV−A領域の光源11設け、それをパーシャルフリージング室天面に配置したことにより、UV−A領域の光線を一尾魚13に照射し、紫外線の抗菌効果により、約−1℃のパーシャルフリージング室温でも、一尾魚13を1週間保存できる。保存温度が約−1℃なので、1週間後、一尾魚を包丁で調理した場合でも、一尾魚13が微凍結状態のため、包丁の通りは良く楽に調理できる。
【0026】
また、本実施の形態では、UV−A領域の光源11をプリント基板12上に載置したLEDとしたものである。これによって、光源の大きさが小さくなり、食品がひっかかる、恐れがない。また光源の発熱量が少なくてすみ、常時通電しても、電気代への影響を減らせる。
【0027】
また、本実施の形態では、プリント基板12上に載置した可視光源14を追加したもので、可視光源14は、前記UV−A領域の光源11と同期通電としたものである。これによって、UV−A領域の光(紫外線光)は目では見えなくても、紫外光が点灯していることを、店頭販売時や冷蔵庫使用者に間接的に認識することができる。
【0028】
また、本実施の形態では、UV−A領域の光源11を冷蔵庫のパーシャルフリージング室内前方開口面15よりも上方の天面凹部20に備えたものである。これによって、UV−A領域の光線(紫外線光)は人体に害を及ぼす恐れが多少あるが、図2の如く切替室扉8を開いた時に、光線は直接見えない位置関係になるため、その恐れを無くすことができる。
【0029】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の縦断面図を示すものである。
【0030】
図3において、光源213は切替室206内に設置されており、また圧縮機216や図示しない凝縮器などの冷凍サイクルの主要構成部品を収納する機械室212は、冷凍室203の背面以外の場所である冷蔵室202の最上段の背面に設置されている。
【0031】
従来、機械室212は冷蔵庫本体201の最下部である冷凍室203の背面に位置しており、そのため冷凍室203の容積を減少させており、収納しきれない冷凍食品については、切替室を冷凍設定にして冷凍室として代用する場合が多かった。機械室212を従来の冷蔵庫庫内において位置が高く手が届きにくい為、有効に利用されていなかった冷蔵室2の最上部の背面に配置したことにより、従来の機械室212の部分を冷凍スペースとして利用することができる。従って、外形寸法を変化させることなく、冷凍室203の有効庫内容積を拡大できる。
【0032】
また、近年大型スーパーでは冷凍食品の特売を定期的に行うことが増えており、主婦が特売日にのみまとめ買いをする姿が多くみられる。従って、冷凍食品を保存するスペースが足りないという不満が多い。そこで、従来は冷蔵庫本体201最下部の冷凍室203の容量不足を補うため、切替室206は冷凍モードとして使用される頻度が高かったが、冷凍室203の容量が大幅に増大したことにより、切替室206を冷凍温度以外で活用することが可能となる。
【0033】
例えば、切替室206をパーシャルフリージングに設定している場合、−3℃付近の微凍結温度帯では生鮮食品が1週間保存可能であり、解凍の手間なく調理することが可能であるだけでなく、冷凍保存に比べて凍結による細胞損傷が少ないためドリップの流出も少なく、おいしさを維持することが可能である。また、波長が長く比較的安全な紫外AおよびB領域である280nmから400nmの範囲の波長を持つLEDおよび、それとともに、400nm以上の可視領域の波長を持つLEDで構成する光源213から照射される光によって、切替室206内の抗菌性を高め、さらには、しらすぼしなどビタミンD前駆体を含む食品のビタミンDが増大するなど機能性を高め、切替室206の保存性能を高める効果が得られる。
【0034】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の縦断面図である。
【0035】
図5は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の切替室に設置された光源の断面図である。
【0036】
図6は、本発明の実施の形態3における生サケ7日間保存時の紫外LED照射量と生菌数の関係を示した図である。
【0037】
本実施例において、圧縮機316や図示しない凝縮器などの冷凍サイクルの主要構成部品を収納する機械室312は、冷凍室303の背面以外の場所である冷蔵室302の最上段の背面に設置されており、従来の機械室312の部分を冷凍スペースとして利用することができ、外形寸法を変化させることなく、冷凍室303の有効庫内容積を拡大できたことから、切替室306は、従来は冷蔵庫本体301最下部の冷凍室303の容量不足を補うため、切替室306は冷凍モードとして使用される頻度が高かったが、冷凍室303の容量が大幅に増大したことにより、切替室306を冷凍温度以外で活用することが可能となる。例えば、切替室306をパーシャルフリージングに設定している場合、−3℃付近の微凍結温度帯では生鮮食品が1週間保存可能であり、解凍の手間なく調理することが可能であるだけでなく、冷凍保存に比べて凍結による細胞損傷が少ないためドリップの流出も少なく、おいしさを維持することが可能である。
【0038】
さらに、切替室306内の天面に光源313を備え、冷蔵室302の内壁に操作パネル314を備えている。
【0039】
また、光源313は波長ピーク387nmの紫外領域を含む紫外LED326と、波長ピーク468nmの青色LED327とを備えた光源用基盤328から構成され、カバー329によって被覆されている。また、光源313は切替室306の天面における略中央部分に配設されている。
【0040】
この光源用基盤328上に設けられた光源である紫外LED326と青色LED327とは光の照射部分が下方向へ向けて設置されることで、切替室の底面を照射するように配置されている。
【0041】
また、光源用基盤328はカバー329を介して冷蔵庫本体301に対してビスにより固定されている。この固定方法は特に指定はしないが、本実施の形態のようにビスで固定する以外でもカバー329と冷蔵庫本体301側の嵌め合わせ等によってでも固定は可能である。
【0042】
また、カバー329は切替室の天面306aよりも出っ張っている凸形状を有している。
【0043】
光源用基盤328を覆うカバー329は切替室306天面との間にガスケット330を介して庫内に対して略密閉となるように固定されている。また、カバー329の周囲にツメ331を備えることでさらに密閉性を高めている。本実施の形態では、この密閉性を高めるツメ331として、カバー329の外周に設けられた外周ツメ331aに加えて、カバー329の内周に設けられた内周ツメ331bとを設けることで、ガスケット330を挟んだ両側にツメを備えており、さらに密閉効果を高めたものとしている。
【0044】
また、カバー329に使用する材料は特に指定するものではないが、紫外線等に対する耐久性の高い樹脂素材が好ましい。さらに、部分的に光を偏向させる効果を有する梨地加工等を施されたものであれば、光の拡散性を高めることができる。
【0045】
以上のように構成された冷蔵庫で、以下その動作、作用を説明する。
【0046】
切替室306の温度設定を使用者が操作パネル314で、チルドやパーシャルフリージング温度帯に設定された場合のみ、紫外LED326と青色LED327が点灯し、冷凍温度帯が設定された場合には、少なくとも紫外LED326は消灯する。
【0047】
これは、一般に、紫外線の長期間にわたる食品への照射は、食品の脂質酸化を促進し、品質を劣化させることが危惧されるが、短期保存用の温度帯であるチルドやパーシャルフリージング温度帯で食品を保存する場合の保存期間は、1週間から2週間程度であり、光照射による品質劣化はみられずに、紫外光による抗菌効果が得られる為である。
【0048】
このような−3℃から0℃の温度帯を主とするチルドやパーシャルフリージング温度帯では、保存される食品は凍結していないか、もしくは微凍結の状態であるため、細胞内の酵素タンパク質や遺伝子の働きは低下するのである程は菌や微生物の増殖を抑制することができるものの、完全に停止させることはできない。
【0049】
よって、紫外光と青色光を照射することによって、抗菌性を向上させ食品表面に付着する菌やカビなどの微生物、あるいは、切替室6内に存在する菌やカビなどの微生物に対して、それらの遺伝子を不活性化させ増殖を抑制することが可能となり、保存性が向上する。
【0050】
加えて、チルドやパーシャルフリージング温度帯は、主に肉や魚といった菌が増殖しやすい動物性食品を保存する際に主に使用される温度帯であるので、これらの温度帯において抗菌効果を高めることは、冷蔵庫の実使用上においては、有効な適用方法である。
【0051】
また、切替室306が冷凍温度帯に設定された場合には、保存される食品の細胞内の自由水が凍り、細胞内の酵素タンパク質や遺伝子の働きがほとんどなくなることによって、食品の腐敗が抑制され、更に、食品に付着している菌や微生物の増殖を抑制することができることから、光源313が点灯しなくても菌が増殖する懸念がない。よって、冷凍温度帯の設定時には光源313消灯する。
【0052】
また、冷凍温度帯の設定時に光の照射は行わないことで、光照射によるエネルギーロスを防ぐことが可能である。さらに、光照射によるわずかながらの切替室の温度上昇を防ぐことも可能であり、より冷凍温度帯での保存性が向上する。
【0053】
このように短期保存用の温度帯を設定した際にのみ紫外光を照射することで、紫外光による食品の脂質酸化の心配がない上で、抗菌効果を向上させることができる。
【0054】
また、0℃以上の温度帯では、菌の増殖が指数関数的に増加するので、紫外LED326と青色LED327を点灯させると、LEDの自己発熱によって温度が4〜5℃程度上昇する為、この温度上昇に伴う菌の増殖の方が紫外光による抗菌効果よりも多くなる可能性がある為、0℃以上の温度帯には光源313を点灯しないこととした。ただし、温度上昇に伴う菌の増殖以上に抗菌効果が得られるように紫外LED326と青色LED327を点灯させることが可能な場合には、0℃以上の温度帯で光源313を点灯することも可能である。
【0055】
また、菌の増殖が多い0℃以上の温度帯で光源313を用いる場合には、紫外LED326の抗菌効果を高めることと同時に、紫外LED326を照射量を人体への有害性が極めて低く、使用者の安全性上問題ないレベルの中で設定することが重要である。
【0056】
さらに、青色LED327から照射される光はカビの増殖を抑制する効果があり、紫外LED326と同時に照射することにより、さらに衛生効果が高まる。
【0057】
また、本実施の形態では、切替室306の抗菌性を高めるために、光源313は切替室の天面における略中央部分に光の照射部分が下方向へ向けて設置されることで、切替室の底面全体に光が行き届くようになっている。
【0058】
さらに、切替室6の隅々まで光を行き渡らせるために、カバー329の一部分を偏光機能を有する梨地加工等を施すことで、光の拡散性を高めることが可能である。さらにこういった偏光効果を有する加工や、偏光板等を取り付けた上で、カバー329の一部分を透明にし、光が行き届きにくい部分へ光を拡散させることも可能である。
【0059】
また、カバー329は切替室の天面306aよりも出っ張っている凸部を有しているので、庫内の光を庫内の横方向へと拡散させることができ、隅々まで光が行き届きやすくなる。
【0060】
また、この凸部は紫外LED326および青色LED327の直下に位置する部分に平面部329aを有し、平面部329aの外周部分に傾斜部329bとを有しているので、光源の直下に位置する部分に対しては平面部329aから光が照射され、光源より横方向に対しては傾斜部329bより光が照射されることとなる。
【0061】
よって、光源の光を横に広がるように照射したい場合には、平面部329aの一部に偏光機能を持たせた上で、傾斜部329bを透光性の高い透明なカバーとすることで光を庫内の横方向へと拡散させる効果を奏することができる。
【0062】
なお、偏光機能を有する構成の中でも、この梨地加工等は透明なカバー329と比較して、カバー内部の部品等が見えにくく、制御基盤やそれに付属する配線等を目隠しする作用もあるので、偏光効果による拡散性を高めるとともに、使用者からの目線が届きやすい場所に梨地加工を施すことでカバー329の内部が見えにくく、光源313の品位を高めることができるという効果も有する。
【0063】
さらに、光源用基盤328を覆うカバー329は切替室306天面との間にガスケット330を介して庫内に対して略密閉となるように設置されているので、内部に収納された制御基盤やLED等が水分の浸入によって劣化もしくは故障することを防ぎ、また制御基盤やLED等の材料から放出する臭気が庫内に漏れるのを防ぐ役割もある。また、カバー329内に備えられる制御基盤やLEDは、それを構成する材料においても一般的に用いられるフェノール等の臭気の強い物質を使用せず、万が一カバー329の密閉状態が低下した場合でも、庫内の食品等への臭い移り等が生じないような物質を用いるのが望ましい。
【0064】
ここで、本実施の形態の切替室を用いて、動物性食品の抗菌効果を確認した実験結果について説明する。
【0065】
図6に示す、切替室306内において、庫内温度−1℃の設定で切替室306に一般的によく保存される食品として選出された生サケをサンプルとして、紫外LED326を照射しながら保存し、紫外LED326の照射量を変えることによって、7日間保存した時の生菌数の変化を示している。横軸に紫外LED326の照射量、縦軸に生サケ1週間保存後の生菌数を示している。その結果、紫外LED326の照射量と抗菌性には有意な相関性を確認でき、紫外LED326の照射量が強いほど、生菌数の増加は抑制されていることが示された。
【0066】
また、家庭用の冷蔵庫においては抗菌性能と共に、紫外LED326の照射量を人体への有害性が極めて低く、使用者の安全性上問題ないレベルに設定することが望ましい。
【0067】
一方で、チルドやパーシャルフリージング温度帯では、保存される食品は凍結していないか、もしくは微凍結の状態であるため、細胞内のタンパク質の酵素活性は維持される。例えば、保存食品として肉や魚を用いた場合、それらの細胞内のタンパク質分解に伴う、遊離アミノ酸の生成に寄与するアミノペプチダーゼの活性は十分に高く(図示せず)、このことは保存期間中に旨味成分であるアミノ酸が増加することを意味する。従って、本実施の形態3においては、氷結率が70%以下の微凍結状態である為、氷の結晶がある程度以上に成長しないため細胞破壊がなく品質劣化が発生しにくいパーシャルフリージングやチルド温度での保存時に、さらに、紫外LED26による紫外線領域の波長を照射することで、細菌による腐敗を抑制することが可能となり、保存性を向上することが可能である、またこれらの温度帯の保存は、解凍時にドリップを抑制でいるためさらに美味しさが向上する。また、チルドやパーシャルフリージング温度設定時に、肉や魚以外の食品で、例えばりんごや、ブルーベリー、いちご、青しそ、ブロッコリ、なす、紫いもなどに多く含まれる生体内の赤い植物色素であるアントシアニンの生成を最も促進させることが可能であるほか、しらすぼしなどビタミンD前駆体を含む食品のビタミンDが増大するなど機能性を高め、切替室6の保存性能を高める効果も得られる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、パーシャルフリージング室天面に配置したUV−A領域のLEDを食品に照射することにより、LED紫外線の抗菌効果で、省スペース化を図りながら確実に食品を新鮮に保存できるので、冷蔵温度帯の保存庫等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の中央断面図
【図2】同実施の形態における冷蔵庫の扉引出し時の中央断面図
【図3】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の縦断面図
【図4】本発明の実施の形態3における冷蔵庫の縦断面図
【図5】同実施の形態における冷蔵庫の切替室に設置された光源の断面図
【図6】同実施の形態における生サケ7日間保存時の紫外LED照射量と生菌数の関係を示した図
【図7】従来の冷蔵庫の中央断面図
【符号の説明】
【0070】
1,201,301 冷蔵庫本体
3,206,306 切替室(貯蔵室)
8 扉
10 パーシャルフリージング室天面
11 UV−A領域の光源(紫外光源)
12 プリント基板
14 可視光源
15 パーシャルフリージング室内前方開口面
16 パーシャルフリージング室(貯蔵室)
20 凹部
326 紫外LED(紫外光源)
327 青色LED(可視光源)




 

 


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