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発明の名称 貯湯式給湯装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3055(P2007−3055A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181952(P2005−181952)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 伊藤 孝二 / 石原 博 / 豊田 博巳 / 古市 弘司 / 浦川 芳久
要約 課題
高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を抑止しつつ、微量給湯時の高温出湯の防止を図る。

解決手段
貯湯タンク101の上部から湯水を取り出す出湯管111と、前記貯湯タンク101の略中間部から湯水を取り出す中温出湯管112と、前記出湯管111と前記中温出湯管112からの湯水を混合する第1混合弁120で中間混合経路を構成し、前記第1混合弁120からの湯水と給水管105からの水を混合する第2混合弁122と、前記第2混合弁122からの湯水を給湯端末に供給する給湯配管で利用側経路を構成し、前記中間混合経路は、前記出湯管111より供給される高温側入水経路と前記中温出湯管112より供給される低温側入水経路に所定の流路抵抗差を設け、前記低温側入水経路からの湯水が優先的に前記第1混合弁120に流入するようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒートポンプ回路を用いて加熱した湯水をタンク上部から成層状態で貯湯しその湯水を利用して端末側に所望の湯水を供給する貯湯式給湯装置であって、前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す出湯管と、前記貯湯タンクの略中間部から湯水を取り出す中温出湯管と、前記出湯管と前記中温出湯管からの湯水を混合する第1混合弁で中間混合経路を構成し、前記第1混合弁からの湯水と給水管からの水を混合する第2混合弁と、前記第2混合弁からの湯水を給湯端末に供給する給湯配管で利用側経路を構成し、前記中間混合経路は、前記出湯管より供給される高温側入水経路と前記中温出湯管より供給される低温側入水経路に所定の流路抵抗差を設け、前記低温側入水経路からの湯水が優先的に前記第1混合弁に流入するようにした貯湯式給湯装置。
【請求項2】
高温側入水経路に所定流量以下で止水機能を有するとともに逆止機能を有する逆止弁を設けた請求項1記載の貯湯式給湯装置。
【請求項3】
逆止弁の止水機能は、第1混合弁が不作動状態で出湯管と中温出湯管の間で対流が発生しない値に設定した請求項2記載の貯湯式給湯装置。
【請求項4】
逆止弁の止水機能は、第1混合弁が作動開始する流量で解除される値に設定した請求項2記載の貯湯式給湯装置。
【請求項5】
逆止弁の止水機能は、高温側入水経路を流れる湯水に対して、少なくとも10gまでの荷重分を止水できるようにした請求項2〜4のいずれか1項記載の貯湯式給湯装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯式給湯装置に関し、特に、貯湯タンク内の湯水を効果的に利用するための湯水混合制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の貯湯式給湯装置は、貯湯タンク内の高温湯と中温湯とを混合する混合弁を設け、この混合弁から所望の湯温より一定温度高い湯温の湯水を確保し、その後、この混合弁からの湯水と市水を混合させることで所望の湯温を得るようにしていた。この湯水混合制御により貯湯タンク内の中温水を優先的に取り出すことが可能となるため、ヒートポンプ回路を熱源とする給湯装置にあっては効率的な運転ができるものであった。しかし、上記混合弁を有する構成のものにあっては、混合弁が中途半端な混合状態で停止した状態となったときに、高温湯と中温湯との温度差による比重の違いにより貯湯タンク上方の高温湯が混合弁の経路を経由して中温側へ廻りこみ、対流現象が発生して貯湯タンク上方の高温湯が中温湯と混じり合って温度低下をきたし中途半端な湯温が貯湯されることになる。この高温湯が中温湯側に廻り込む現象を防止するために中温湯を供給する経路に逆止弁を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、特許文献1の構成を参考に説明すると、貯湯タンクには、ヒートポンプ回路で加熱された湯水が貯湯タンクの上部から成層状態で貯湯されているため、貯湯タンクの上部には高温の湯水があり、中間部には約35度から60度前後の中間温度である中温湯が蓄えられている。それら中温湯は、ヒートポンプの沸き上げ効率(COP効率)を悪化させ、沸き上げ運転の低能率化の要因となる。
【0004】
そのため、貯湯タンクの上部から出湯する第1の給湯配管とともに、貯湯タンクの略中間部にある湯水を出湯する第2の給湯配管を設け、使用者に湯水を供給する際には、第1の給湯配管と第2の給湯配管からの湯水を混合し、その後水道水とを混合して温度調節をしてから給湯していた。その結果、沸き上げ効率(COP効率)を悪化させる中温湯を給湯に有効利用でき、かつ貯湯タンク内の高温湯の使用量を抑制できることから、湯切れが生じにくくなるという効果がある。
【0005】
そして、第1の給湯配管と第2の給湯配管からの湯水を混合する混合弁が中途半端な混合状態で停止した状態となったときに、高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を防止するために第2の給湯配管上の途中に逆止弁を設けている。この逆止弁は、混合弁から貯湯タンク方向の流量を遮断するものであることから、中温側への高温湯の流れを遮断し、対流現象が発生しなくなる。
【特許文献1】特開2005−69625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記構成においては、高温湯が中温湯側に廻り込む現象は防止できるものの、第2の給湯配管上に逆止弁を配設しているため、給湯使用が開始され混合弁から所定の湯水が供給される過渡期において第1の給湯配管と第2の給湯配管において流路抵抗に差が発生することになる。つまり、逆止弁を配設した第2の給湯配管は第1の給湯配管に比べて流路抵抗が大きくなり、混合弁に流入する湯水は第1の給湯配管からの高温湯が優先し、遅れて第2の給湯配管からの中温湯が流入する。この給湯開始過渡期の高温湯の流入によりオーバーシュート等の設定温度以上の高温が出湯されることになり、使用者に不快感を与える可能性があった。すなわち、通常のセンサーでは流量が確認できないほど
のごく微量の給湯要求があった場合、第1の給湯配管からの湯水が適正量だけ混合弁に供給される一方で、第2の給湯配管からの湯水の供給は逆止弁があるために完全に供給されない、または一切流れが遮断された状態となり、給湯時は設定温度よりも高温の湯水が出てしまうことになる。また、次回使用時には、管内に高温の湯水が残っていることから、給湯初期段階にはわずかの間にその高温の湯水が給湯されるオーバーシュートが発生してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するもので、高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を抑止しつつ、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても設定温度以上の高温が出湯されない、安全性の高い貯湯式給湯装置を提供し、給湯の快適性を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯式給湯装置は、貯湯タンクの上部から湯水を取り出す出湯管と、前記貯湯タンクの略中間部から湯水を取り出す中温出湯管と、前記出湯管と前記中温出湯管からの湯水を混合する第1混合弁で中間混合経路を構成し、前記第1混合弁からの湯水と給水管からの水を混合する第2混合弁と、前記第2混合弁からの湯水を給湯端末に供給する給湯配管で利用側経路を構成し、前記中間混合経路は、前記出湯管より供給される高温側入水経路と前記中温出湯管より供給される低温側入水経路に所定の流路抵抗差を設け、前記低温側入水経路からの湯水が優先的に前記第1混合弁に流入するようにしたものである。
【0009】
上記発明によれば、第1混合弁の高温側入水経路の流路抵抗が低温側入水経路の流路抵抗より大きくなるようにしているため、第1混合弁が動作停止状態において高温湯が中温側に廻り込む対流現象に対して前記高温側入水経路の流路抵抗により防止することができ、かつ、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても低温側入水経路からの湯水が優先的に流入し、給湯開始過渡期の設定温度以上の高温の出湯を防止することができ、快適な給湯運転を提供できる。
【発明の効果】
【0010】
高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を抑止しつつ、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても設定温度以上の高温の出湯を防止し、快適な給湯運転を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、ヒートポンプ回路を用いて加熱した湯水をタンク上部から成層状態で貯湯しその湯水を利用して端末側に所望の湯水を供給する貯湯式給湯装置であって、前記貯湯タンクの上部から湯水を取り出す出湯管と、前記貯湯タンクの略中間部から湯水を取り出す中温出湯管と、前記出湯管と前記中温出湯管からの湯水を混合する第1混合弁で中間混合経路を構成し、前記第1混合弁からの湯水と給水管からの水を混合する第2混合弁と、前記第2混合弁からの湯水を給湯端末に供給する給湯配管で利用側経路を構成し、前記中間混合経路は、前記出湯管より供給される高温側入水経路と前記中温出湯管より供給される低温側入水経路に所定の流路抵抗差を設け、前記低温側入水経路からの湯水が優先的に前記第1混合弁に流入するようにしたものである。
【0012】
そして、第1混合弁の高温側入水経路の流路抵抗が低温側入水経路の流路抵抗より大きくなるようにしているため、第1混合弁が動作停止状態において高温湯が中温側に廻り込む対流現象に対して前記高温側入水経路の流路抵抗により防止することができ、かつ、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても低温側入水経路からの湯水が優先的に流入し、給湯開始過渡期の設定温度以上の高温の出湯を防止することができ、快適な給湯運転を提供できる。
【0013】
第2の発明は、高温側入水経路に所定流量以下で止水機能を有するとともに逆止機能を有する逆止弁を設けたものである。
【0014】
そして、逆止弁の順方向における止水特性に着目し、この特性を利用することで、高温側入水経路と低温側入水経路における流路抵抗の差を確保し、第1混合弁が動作停止状態において高温湯が中温側に廻り込む対流現象を防止するとともに、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても低温側入水経路からの湯水を優先的に流入することで、給湯開始過渡期の設定温度以上の高温の出湯を防止することができ、さらに、給湯回路等からの逆流防止を行うことができる。
【0015】
第3の発明は、逆止弁の止水機能は、第1混合弁が不作動状態で出湯管と中温出湯管の間で対流が発生しない値に設定したものである。
【0016】
そして、逆止弁の順方向における止水特性として、第1混合弁の動作停止状態において高温湯が中温湯側に廻り込まない流路抵抗となるように設定することで、対流現象による高温湯の低下を防止することができ、第1混合弁の動作状態において支障のない混合制御を行うことができる。
【0017】
第4の発明は、逆止弁の止水機能は、第1混合弁が作動開始する流量で解除される値に設定したものである。
【0018】
そして、逆止弁の順方向における止水特性として、第1混合弁が作動開始する流量で開放状態となるように設定することで、第1混合弁の動作状態において支障のない混合制御を行うことができ、第1混合弁の動作停止状態において対流現象による高温湯の低下を防止することができる。
【0019】
第5の発明は、逆止弁の止水機能は、高温側入水経路を流れる湯水に対して、少なくとも10gまでの荷重分を止水できるようにしたものである。
【0020】
そして、貯湯タンクから第1混合弁への方向の湯水流れに対して少なくとも10gまでの荷重分を遮断できるものである。例えば、10gを大きく下回る荷重分しか遮断できなければ、高温湯と中温湯との温度差による比重の違いにより高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を防ぐことができない。また、10gを大きく上回る荷重分の流量を遮断できるようにすれば、容易に高温を混合することができず、高温の給湯が行えなくなる。従って、10g前後の荷重分の流量を遮断できるようにすれば、対流現象を防ぐとともに、ごく微量の給湯要求という特定の条件下においても設定温度以上の高温が給湯されない。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における貯湯式給湯装置の構成図を示すものである。
【0023】
図1の貯湯式給湯装置において、貯湯タンク101は高温の湯水を貯え、沸き上げ管102は貯湯タンク101の上部と下部を接続している。貯湯タンク101の下部にある湯水は、貯湯タンク101の途中に設けられた沸き上げポンプ103によって熱交換器104へ流され、熱交換器104で加熱された湯水は貯湯タンク101の上部から蓄えられる。貯湯タンク101の上部に供給される高温の湯は、貯湯タンク101内でその比重差から高温の湯水が上部に、低温の湯水が下部に分離した形となり、積層状態で蓄えられる。
また、貯湯タンク101内の湯水が使用されると、それに伴い給水管105から貯湯タンク101の下部に水が供給され、積層状態を保ちながら蓄えられる。
【0024】
熱交換器104では、貯湯タンク101からの湯水と冷媒回路106内を循環している冷媒(二酸化炭素)とが熱交換を行う。冷媒回路106は、熱交換器104と蒸発器107、圧縮機108、膨張弁109、ファン110により構成されている。
【0025】
上記のような湯水を加熱する沸き上げ運転は、通常は電力料金の安価である深夜時間帯(例えば午後11時から午前7時の間)に行われる。深夜時間帯には、貯湯タンク101内に低温の湯水(または水)が貯えられているかどうかを確認し、低温の湯水が確認されれば貯湯タンク101内が高温の湯水で満たされるまで沸き上げ運転が続けられる。
【0026】
貯湯タンク101の上部には高温水を取り出す出湯管111を設け、この出湯管111と給水管105の略中間部には中温湯を取り出す中間出湯管112が設けられている。そして、出湯管111の途中からは、浴槽113の湯水と熱交換して追い焚き動作を行うための風呂熱交換器114と循環ポンプ115とを備える風呂利用回路116が設けられており、貯湯タンク101の下部まで接続されている。また、風呂熱交換器114の二次側には浴槽113の風呂アダプター117と接続し風呂ポンプ118により浴槽水を循環させるための風呂循環回路119が構成されている。
【0027】
上記構成により、風呂追い焚き運転は、貯湯タンク101の上部より供給された高温水は、風呂熱交換器114において風呂循環回路119を流れる浴槽水と熱交換されることによって行われる。そして、熱交換によって温度低下した湯水は、中温湯となって貯湯タンク101に戻される。このとき、貯湯タンク101内には、高温層の湯水、中間温度層の湯水、低温層の湯水が積層状態となって蓄えられている。また、この風呂追い焚き動作が継続すると、貯湯タンク101内は上部の高温水の量が減少し、その下方に蓄積される中温湯の量が増大する。
【0028】
この中温湯の増大現象は種々の弊害を招き、大きくは沸き上げ動作時におけるヒートポンプの沸き上げ効率(COP効率、熱交換器104出口の湯水温度を熱交換器104入口の湯水温度で除した値)の低下に関与する。すなわち、貯湯タンク101の下部に中温湯が増加すると沸き上げ時の熱交換器104の入水温度が高い状態で冷媒回路106を循環する冷媒と熱交換することになり、冷媒と温水との温度差が減少して沸き上げ効率が低下する。特に、冷媒として二酸化炭素を用いたヒートポンプサイクルにあっては、ヒートポンプの高圧側圧力が高いため入水温度が高くなるとヒートポンプの沸き上げ効率(COP効率)の低下度合いが顕著となる。さらに、中温湯が増加することにより、貯湯タンク101の上部高温水が減少するだけでなく全体として貯湯能力が低下するので、湯量不足による湯切れにつながる。
【0029】
そこで、本実施の形態ではこの中温湯対策として、貯湯タンク101の略中間部に中間出湯管112を設け、この中間出湯管112と上部出湯管111より供給される湯水を混合し所定の混合水を得るための第1混合弁120を設け、第1温度検出器121で検出される湯温をフィードバックすることで弁開度の調節を行い所定の目標温度を確保するようにしている。この第1混合弁120を設けたことにより、中温湯を優先的に取り出して使用目的に応じた湯温を給湯することが可能となり、貯湯タンク101内の中温湯を減少させることができる。
【0030】
前記第1混合弁120の出力側には用途に応じた負荷側回路が構成され、まず給湯利用として、第1混合弁120からの混合水と給水管105からの水とを混合し設定温度の湯水を得るための負荷側混合弁の1つである給湯混合弁122を設け、カラン124に供給
するようにしている。この給湯混合弁122の出力側には給湯温度検出器123が取り付けられ、給湯温度検出器123で検出される湯温をフィードバックすることで弁開度の調節を行い設定温度を確保するようにしている。
【0031】
また、風呂利用としては、第1混合弁120からの混合水と給水管105からの水とを混合し設定温度の湯水を得るための負荷側混合弁の1つである風呂混合弁125を設け、注湯弁126を介して風呂循環回路119に接続し浴槽113への湯張りを行うようにしている。この風呂混合弁125の出力側には風呂温度検出器127が取り付けられ、風呂温度検出器127で検出される湯温をフィードバックすることで弁開度の調節を行い、設定温度を確保するようにしている。
【0032】
なお、第1混合弁120の上部出湯管111から高温湯が供給される高温側入水経路と中間出湯管112から中温湯が供給される低温側入水経路は、高温側入水経路の流路抵抗が大きくなるように逆止弁128を配設している。この逆止弁128は図2に示すように順方向に対して所定流量までは止水機能を有し、それ以上の流量に対しては開放状態となり、逆方向に対しては閉止機能を有するものである。この順方向の止水機能を利用することで第1混合弁120が動作を停止しているときの高温側入水経路から低温側入水経路への高温湯の対流を防止するようにしている。この対流による湯水の移動はごく少量でありその荷重も10g程度と小さいため、逆止弁128の順方向の止水機能で対流防止を行うことができるものである。
【0033】
また、上記逆止弁128の順方向の止水機能は対流防止以外に、第1混合弁120が動作を開始する流量以下の少量の給湯使用があった場合も同様に止水機能が作用するため、上部出湯管111から供給される高温湯が第1混合弁120に流入することがなく、高温出湯の危険も回避できるものである。
【0034】
さらに、給湯開始直後の過渡期においては低温側入水経路の流路抵抗が小さいため、第1混合弁120には低温側入水経路より供給される中温水が優先的に流入するため、給湯開始直後の高温出湯の危険も回避できるものである。当然、給湯回路や風呂回路から貯湯タンク101に逆流する場合は閉止機能が作用し逆流防止を行うことはいうまでもない。
【0035】
このように、高温側入水経路に所定条件で流路抵抗が増大する逆止弁128を配設することにより、従来行われていた低温側入水経路に逆止弁を設ける構成の問題点を解消することができるものである。
【0036】
また、給湯混合弁122及び風呂混合弁125の高温側入水経路にも逆止弁129、130を設けるとともに、給湯混合弁122の出力側には逆止弁131を設けている。
【0037】
逆止弁128、129、130は、上記した如く逆方向からの流量に対してその流量を遮断できるとともに、順方向からの流量に対してはその流量を遮断することのない弁のことである。
【0038】
また、カラン124の近傍には給湯リモコン132、浴室には風呂リモコン133が設けられている。この給湯リモコン132または風呂リモコン133からの運転指示は機器本体側に設けられた制御部134に無線または有線で送られ、送信された条件に従って制御部134で予め規定された制御動作に基づいて各種動作を行うようにしている。
【0039】
以上のように構成された貯湯式給湯装置において、以下その動作・作用を説明する。まず、使用者によりカラン124や注湯弁126が開けられた時、貯湯タンク101の上部に貯えられた高温の湯水は、出湯管111を通じて取り出され、逆止弁128を介して第
1混合弁120へ流される。第1混合弁120では、貯湯タンク101の中温位置と接続する中間出湯管112を通じて取り出された中間温度の温水(中温湯)と貯湯タンク101の上部に貯えられた高温水とが混合される。
【0040】
そして、混合された湯水は給湯混合弁122側または風呂混合弁125側へ分岐する。混合された湯水が給湯混合弁122側へ流れる場合、逆止弁129を介して給湯混合弁122へ流入する。また、給湯混合弁122へは給水管105から供給された水道水が流入する。給湯混合弁122では、それぞれ流入する湯水を任意の温度となるような比率で混合し、給湯混合弁122と給湯温度検出器123との間の管上に設けた逆止弁131を通じてカラン124から給湯される。
【0041】
なお、カラン124への給湯要求量が微量である場合は、逆止弁128により貯湯タンク101の上部にある高温湯がごく少量、あるいは遮断されるので、カラン124から給湯リモコン132による設定温度以上の給湯が行われず、快適な給湯が行われる。また、給湯が停止された後も、逆止弁128により高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象が起きることなく、逆止弁128で遮断される。逆止弁128は、所定流量以下の貯湯タンク101から第1混合弁120方向への流れを遮断するが、約10g前後までの荷重分を遮断できることが好ましい。なぜなら、10gを大きく下回る荷重分しか遮断できなければ、高温湯と中温湯との温度差による比重の違いにより高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を防ぐことができない。逆に、10gを大きく上回る荷重分の流量を遮断できるようにすれば、容易に高温を混合することができず、高温の給湯が行えなくなる。
【0042】
一方、第1混合弁120で混合された湯水が風呂混合弁125側へ流れる場合、逆止弁129を介して風呂混合弁125へ流入する。また、風呂混合弁125へは給水管105から供給された水道水が流入する。風呂混合弁125では、それぞれ流入する湯水を任意の温度となるような比率で混合し、注湯弁126により流量を調整しながら風呂へ湯水を給水する。
【0043】
なお、カラン124への給湯と、浴槽113への給湯を個別説明したが、第1混合弁120で混合された湯水を給湯混合弁122側と風呂混合弁125側との両方へ流れるようにして、同時給湯を行うことも可能である。
【0044】
以上のように、本実施の形態によれば、貯湯タンクから第1混合弁を接続する配管上に逆止弁を設けることにより、高温湯が中温側へ廻りこむ対流現象を抑止しつつ、ごく微量の給湯要求という特定の条件下において設定温度以上の高温が給湯されず、快適な給湯を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明は貯湯タンクに蓄積される中温層を給湯して有効利用を図る給湯風呂暖房装置において適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態1における貯湯式給湯装置の構成図
【図2】同貯湯式給湯装置の逆止弁の特性図
【符号の説明】
【0047】
101 貯湯タンク
105 給水管
106 冷媒回路(ヒートポンプ回路)
111 出湯管
112 中間出湯管
120 第1混合弁
122 給湯混合弁(第2混合弁)
124 カラン(給湯端末)
128 逆止弁(流路抵抗)




 

 


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