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発明の名称 積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3050(P2007−3050A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181936(P2005−181936)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 青木 亮 / 藥丸 雄一 / 小森 晃
要約 課題
位置合わせを容易に行えるとともに、製造工程も簡略となり気密性の優れた、ピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器を提供すること。

解決手段
積層型熱交換器10は、上部ヘッダー11、下部ヘッダー12、上部ヘッダー11と下部ヘッダー12とに接続された流路構成部13、および流路構成部13に設けられたピンタイプのフィン14で構成されている。ここで、冷媒の入口部15および冷媒の出口部16が、それぞれ上部ヘッダー11および下部ヘッダー12に設けられている。また、紙面奥行き方向に隣接するフィン14の高さを異ならせている。
特許請求の範囲
【請求項1】
第1平板状部材を開口して、空気と熱交換する冷媒を分配または集合させる第1上空間部を備えた第1上部ヘッダー部および第1下空間部を備えた第1下部ヘッダー部、前記第1上部ヘッダー部または前記第1下部ヘッダー部のどちらかに設けられた前記冷媒の出口または入口となる第1出入口部、前記第1上空間部に接続された第1上空間流路部を備えた第1上空間流路構成部および前記第1下空間部に接続された第1下空間流路部を備えた第1下空間流路構成部、ならびに前記第1上空間流路構成部および前記第1下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第1フィン
を形成し第1開口平板を作製する工程と、
第2平板状部材を開口して前記第1開口平板に重ね合わせたとき、前記第1上空間部に連通する第2上空間部を備えた第2上部ヘッダー部および前記第1下空間部に連通する第2下空間部を備えた第2下部ヘッダー部、前記第1出入口部が前記第1上部ヘッダー部に設けられたときは前記第2下部ヘッダー部に、前記第1下部ヘッダー部に設けられたときは前記第2上部ヘッダー部に設けられた第2出入口部、前記第1上空間流路部と連通し前記第2下空間部に接続する第2下空間流路部を備えた第2下空間流路構成部および前記第1下空間流路部と連通し前記第2上空間部に接続する第2上空間流路部を備えた第2上空間流路構成部、ならびに前記第2上空間流路構成部および前記第2下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第2フィン
を形成し前記第1開口平板と外形寸法が等しい第2開口平板を作製する工程と、
第3平板状部材を開口して、前記第1上空間部または前記第2上空間部、前記第1下空間部または前記第2下空間部、前記第1上空間流路部または前記第2下空間流路部、および前記第1下空間流路部または前記第2上空間流路部を閉塞する形状に閉塞平板を作製する工程と、
少なくとも1組の前記第1開口平板と前記第2開口平板とを、前記第1上空間部と前記第2上空間部、前記第1下空間部と前記第2下空間部、前記第1上空間流路部と前記第2下空間流路部、および前記第1下空間流路部と前記第2上空間流路部とを連通するように積層させ、その積層させた両端に前記閉塞平板を配置させ、接合する工程と
を有する積層型熱交換器の製造方法。
【請求項2】
前記第2開口平板は、前記第1上空間流路構成部または前記第1下空間流路構成部のどちらかを奇数個形成した前記第1開口平板を、180度回転させて作製する請求項1記載の積層型熱交換器の製造方法。
【請求項3】
空気と熱交換する冷媒を分配または集合させる第1上空間部を備えた第1上部ヘッダー部および第1下空間部を備えた第1下部ヘッダー部、前記第1上部ヘッダー部または前記第1下部ヘッダー部のどちらかに設けられた前記冷媒の出口または入口となる第1出入口部、前記第1上空間部に接続された第1上空間流路部を備えた第1上空間流路構成部および前記第1下空間部に接続された第1下空間流路部を備えた第1下空間流路構成部、ならびに前記第1上空間流路構成部および前記第1下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第1フィンを形成した第1開口平板と、
前記第1上空間部に連通する第2上空間部を備えた第2上部ヘッダー部および前記第1下空間部に連通する第2下空間部を備えた第2下部ヘッダー部、前記第1出入口部が前記第1上部ヘッダー部に設けられたときは前記第2下部ヘッダー部に、前記第1下部ヘッダー部に設けられたときは前記第2上部ヘッダー部に設けられた第2出入口部、前記第1上空間流路部と連通し前記第2下空間部に接続する第2下空間流路部を備えた第2下空間流路構成部および前記第1下空間流路部と連通し前記第2上空間部に接続する第2上空間流路部を備えた第2上空間流路構成部、ならびに前記第2上空間流路構成部および前記第2下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第2フィンを形成した前記第1開口平板と外形寸法が等しい第2開口平板と、
前記第1上空間部または前記第2上空間部、前記第1下空間部または前記第2下空間部、前記第1上空間流路部または前記第2下空間流路部、および前記第1下空間流路部または前記第2上空間流路部を閉塞する形状の閉塞平板と、
少なくとも1組の前記第1開口平板と前記第2開口平板とを、前記第1上空間部と前記第2上空間部、前記第1下空間部と前記第2下空間部、前記第1上空間流路部と前記第2下空間流路部、および前記第1下空間流路部と前記第2上空間流路部とを連通するように積層させ、その積層させた両端に前記閉塞平板を配置した積層型熱交換器。
【請求項4】
前記第2開口平板は、前記第1上空間流路構成部または前記第1下空間流路構成部のどちらかを奇数個形成した前記第1開口平板を、180度回転させた請求項3記載の積層型熱交換器。
【請求項5】
前記第1開口平板と前記第2開口平板とを積層させ、その積層させた方向から見たとき前記第1フィンと前記第2フィンとが重ならないようにした請求項3または請求項4記載の積層型熱交換器。
【請求項6】
前記冷媒として二酸化炭素を用いる請求項3から請求項5のいずれか一項記載の積層型熱交換器。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器に関し、特にピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
高性能でコンパクトな熱交換器として、ピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器が提案されている。従来のピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器の製造方法としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。図10に示すように、第1の平板101と第2の平板102の2種類の平板を順次積層し、積層型熱交換器100を形成している。すなわち、第1の平板101は、冷媒の通路となる矩形孔103を上下2ヶ所と、フィン部104を形成し空気流路となる複数の矩形孔105とが開けられている。また、第2の平板102は、第1の平板101より外形が小さく、冷媒の通路となる矩形孔のみ開けられている。
【0003】
そして、第1の平板101と第1の平板101の冷媒の通路となる上下の矩形孔103に合わせて、2枚の第2の平板102の矩形孔、第1の平板101の矩形孔103と順次位置合わせを行い、積層型熱交換器を形成する。このようにして形成した積層型熱交換器は、冷媒が上部および下部に流れ、上部と下部との間がピンフィン部となり、冷媒の流路と同方向106および直交する方向107に空気流路を設けることができる。
【0004】
また、特許文献2にもピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器が開示されている。図11に示すように積層型熱交換器110は、小孔を開けたプレート111を積層し、その小孔に棒状フィン112を貫通させて作製される。
【特許文献1】特開平6−74675号公報
【特許文献2】特開平6−159972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような位置合わせをして積層するタイプの積層型熱交換器では、位置合わせがずれると、冷媒が漏れ、冷媒や空気の流れに対して抵抗が大きくなるという問題がある。そして、上述の従来の2種類の平板を位置合わせする製造方法は、異なる形状の平板を2種類作製する必要があり、さらに位置合わせが難しいという課題があった。
【0006】
また、小孔を開けたプレートに棒状フィンを貫通させるのは、貫通させることが容易でなく製造工程が煩雑になるとともに、多数の小孔を設けることにより気密性に課題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、位置合わせを容易に行えるとともに、製造工程も簡略となり気密性の優れた、ピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の積層型熱交換器の製造方法は、第1平板状部材を開口して、空気と熱交換する冷媒を分配または集合させる第1上空間部を備えた第1上部ヘッダー部および第1下空間部を備えた第1下部ヘッダー部、第1上部ヘッダー部または第1下部ヘッダー部のどちらかに設けられた冷媒の出口または入口となる第1出入口部、第1上空間部に接続された第1上空間流路部を備えた第1上空間流路構成部および第1下空間部に接続された第1下空
間流路部を備えた第1下空間流路構成部、ならびに第1上空間流路構成部および第1下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第1フィンを形成し第1開口平板を作製する工程と、第2平板状部材を開口して第1開口平板に重ね合わせたとき、第1上空間部に連通する第2上空間部を備えた第2上部ヘッダー部および第1下空間部に連通する第2下空間部を備えた第2下部ヘッダー部、第1出入口部が第1上部ヘッダー部に設けられたときは第2下部ヘッダー部に、第1下部ヘッダー部に設けられたときは第2上部ヘッダー部に設けられた第2出入口部、第1上空間流路部と連通し第2下空間部に接続する第2下空間流路部を備えた第2下空間流路構成部および第1下空間流路部と連通し第2上空間部に接続する第2上空間流路部を備えた第2上空間流路構成部、ならびに第2上空間流路構成部および第2下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第2フィンを形成し第1開口平板と外形寸法が等しい第2開口平板を作製する工程と、第3平板状部材を開口して、第1上空間部または第2上空間部、第1下空間部または第2下空間部、第1上空間流路部または第2下空間流路部、および第1下空間流路部または第2上空間流路部を閉塞する形状に閉塞平板を作製する工程と、少なくとも1組の第1開口平板と第2開口平板とを、第1上空間部と第2上空間部、第1下空間部と第2下空間部、第1上空間流路部と第2下空間流路部、および第1下空間流路部と第2上空間流路部とを連通するように積層させ、その積層させた両端に閉塞平板を配置させ、接合する工程とを有することとする。
【0009】
このような積層型熱交換器の製造方法によれば、外形形状が等しくフィンを有する平板を積層するため、位置合わせも簡単となり、製造工程も簡略化され、気密性のあるピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器を製造することができる。
【0010】
また本発明の積層型熱交換器の製造方法は、第2開口平板を、第1上空間流路構成部または第1下空間流路構成部のどちらかを奇数個形成した第1開口平板を、180度回転させて作製する方法としてもよい。
【0011】
このような製造方法とすれば、積層させる開口平板は1種類でよく、製造工程がさらに簡略化される。
【0012】
また本発明の積層型熱交換器は、空気と熱交換する冷媒を分配または集合させる第1上空間部を備えた第1上部ヘッダー部および第1下空間部を備えた第1下部ヘッダー部、第1上部ヘッダー部または第1下部ヘッダー部のどちらかに設けられた冷媒の出口または入口となる第1出入口部、第1上空間部に接続された第1上空間流路部を備えた第1上空間流路構成部および第1下空間部に接続された第1下空間流路部を備えた第1下空間流路構成部、ならびに第1上空間流路構成部および第1下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第1フィンを形成した第1開口平板と、第1上空間部に連通する第2上空間部を備えた第2上部ヘッダー部および第1下空間部に連通する第2下空間部を備えた第2下部ヘッダー部、第1出入口部が第1上部ヘッダー部に設けられたときは第2下部ヘッダー部に、第1下部ヘッダー部に設けられたときは第2上部ヘッダー部に設けられた第2出入口部、第1上空間流路部と連通し第2下空間部に接続する第2下空間流路部を備えた第2下空間流路構成部および第1下空間流路部と連通し第2上空間部に接続する第2上空間流路部を備えた第2上空間流路構成部、ならびに第2上空間流路構成部および第2下空間流路構成部に間隔を有して設けられた第2フィンを形成した第1開口平板と外形寸法が等しい第2開口平板と、第1上空間部または第2上空間部、第1下空間部または第2下空間部、第1上空間流路部または第2下空間流路部、および第1下空間流路部または第2上空間流路部を閉塞する形状の閉塞平板と、少なくとも1組の第1開口平板と第2開口平板とを、第1上空間部と第2上空間部、第1下空間部と第2下空間部、第1上空間流路部と第2下空間流路部、および第1下空間流路部と第2上空間流路部とを連通するように積層させ、その積層させた両端に閉塞平板を配置した構成である。
【0013】
このような積層型熱交換器は、ピンフィンを有し熱交換効率の高い熱交換器となる。
【0014】
また本発明の積層型熱交換器は、第1開口平板と第2開口平板とを積層させ、その積層させた方向から見たとき第1フィンと第2フィンとが重ならないようにしてもよい。
【0015】
このように、第1フィンと第2フィンとを重ならないようにすることで、第1熱交換部または第2熱交換部で結露水が生じた場合、結露水がフィンから落ちやすくなり、結露水が熱交換効率を阻害することがなくなる。
【0016】
また本発明の積層型熱交換器は、冷媒として二酸化炭素を用いてもよい。このような積層型熱交換器は、位置合わせも簡単なため接合箇所も確実に接合でき、作動圧力の高い冷媒である二酸化炭素を用いることは、効果的である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、位置合わせも容易に行え、製造工程も簡略となり気密性の優れた、ピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器の製造方法および積層型熱交換器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10の斜視図である。積層型熱交換器10は、上部ヘッダー11、下部ヘッダー12、上部ヘッダー11と下部ヘッダー12とに接続された流路構成部13、および流路構成部13に設けられたピンタイプのフィン14で構成されている。ここで、冷媒の入口部15および冷媒の出口部16が、それぞれ上部ヘッダー11および下部ヘッダー12に設けられている。また、紙面奥行き方向に隣接するフィン14の高さを異ならせている。なお、図1では煩雑になるのを避けるため、紙面の前方のみのフィン14を描いている。
【0020】
積層型熱交換器10では、冷媒は上部ヘッダー11に設けられた入口部15から流入し、図1では4本の流路構成部13に上部ヘッダー11から分配される。そして、冷媒は流路構成部13で上部ヘッダー11から下部ヘッダー12に流下する間に、流路構成部13間を流れる空気と熱交換する。積層型熱交換器10を蒸発器として使用する場合は、液相で入った冷媒は空気から熱を奪い蒸発して気相となり、凝縮器として使用する場合は、気相で入った冷媒は空気に熱を与え凝縮して液相となる。ここで、フィン14は冷媒と空気との伝熱を促進する。そして冷媒は、下部ヘッダー12に集合され、出口部16から流出する。
【0021】
このような積層型熱交換器10の大きさは、例えば電子機器の冷却用の熱交換器として用いる場合は、3cm立方程度、空気調和装置の熱交換器では50cm平方前後で積層方向の厚みが数cm程度である。
【0022】
次に、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10の製造方法について説明する。積層型熱交換器10の製造方法は、積層型熱交換器10を構成する平板を作製する工程と、それら平板を積層する工程とからなり、各工程を順次説明する。
【0023】
図2は、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10の第1開口平板の平面図である。第1開口平板20は、第1平板状部材21がプレス加工して打ち抜かれ、図2に示す形状の第1上空間部22aを備えた第1上部ヘッダー部22、第1下空間部23aを備え
た第1下部ヘッダー部23、第1上部ヘッダー部22に設けられた第1出入口部24、第1上空間部22aに接続された第1上空間流路部25aを備えた第1上空間流路構成部25、第1下空間部23aに接続された第1下空間流路部26aを備えた第1下空間流路構成部26、第1上空間流路構成部25と第1下空間流路構成部26に間隔を有して設けられた第1フィン27が形成されている。ここで第1平板状部材21は、加工、積層されて熱交換器とされる部材であるため、加工性が良く、軽量で熱伝導性も良い材料である必要があり、銅、アルミニウム等が適している。
【0024】
第1開口平板20は、図2に示すように第1上空間流路構成部25と、第1下空間流路構成部26とを交互に設けている。ここで、例えば第1上空間流路部25aを第1下空間部23aにも接続すると、フィン構成部28の下方の支持がなくなり、強度が不足する。従って、第1上空間流路部25aと第1下空間流路部26aとはそれぞれ、第1上空間部22aと第1下空間部23aとにのみ接続されている。
【0025】
図3は、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10の第2開口平板の平面図である。第2開口平板30は、第2平板状部材31がプレス加工して打ち抜かれ、図3に示す形状の第2上空間部32aを備えた第2上部ヘッダー部32、第2下空間部33aを備えた第2下部ヘッダー部33、第2上部ヘッダー部32に設けられた第2出入口部34、第2上空間部32aに接続された第2上空間流路部35aを備えた第2上空間流路構成部35、第2下空間部33aに接続された第2下空間流路部36aを備えた第2下空間流路構成部36、第2上空間流路構成部35と第2下空間流路構成部36に間隔を有して設けられた第2フィン37が形成されている。ここで第2平板状部材31は、第1平板状部材21と同じ材料を用いる。
【0026】
そして第2開口平板30は、第1開口平板20と重ね合わせたとき次に示すように作製されている。すなわち、第2上空間部32aと第1上空間部22a、第2下空間部33aと第1下空間部23a、第1上空間流路部25aと第2下空間流路部36a、第1下空間流路部26aと第2上空間流路部35aが、それぞれ連通するように設けられている。また、第2フィン37もピンタイプとなるように、一定の間隔を設けて打ち抜かれて形成されている。ただし、図2の第1上部ヘッダー部22と第1下部ヘッダー部23との間の第1フィン27の配置位置と、図3の第2上部ヘッダー部32と第2下部ヘッダー部33との間の第2フィン37の配置位置とを異ならせている。このようにすることで、第1開口平板20と第2開口平板30とを積層させ、その積層させた方向から見たとき第1フィン27と第2フィン37とが重ならないようになる。また、第1開口平板20と第2開口平板30との外形寸法を等しくするとは、フィンの部分を除いた部分の大きさを等しくすることである。
【0027】
図4は、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10の閉塞平板の平面図である。閉塞平板40は、第1平板状部材21と同じ材料の第3平板状部材41がプレス加工して打ち抜かれ、図4に示す形状としている。すなわち閉塞平板40は、第1上空間部22aおよび第2上空間部32aを閉塞する上ヘッダー閉塞部42、第1下空間部23aおよび第2下空間部33aを閉塞する下ヘッダー閉塞部43、第1上空間流路部25aと第2下空間流路部36aおよび第1下空間流路部26aと第2上空間流路部35aを閉塞する流路閉塞部44とで構成されている。ここで閉塞平板40の外形寸法も、第1開口平板20および第2開口平板30の外形寸法と等しく作製されている。
【0028】
そして、第1開口平板20と第2開口平板30とを1組として、それぞれのヘッダーおよび流路構成部を構成する開口部が連通するように、必要な枚数を交互に重ね合わせ、その両端に閉塞平板40を配置した構成体を作製する。この構成体は、外形寸法が全て等しいため、それらの位置合わせも容易である。その後、この構成体をロウ付け炉の中で、例
えば銀ロウ付けを行うことで、第1開口平板20、第2開口平板30、および閉塞平板40それぞれを接合する。ここで、接合する方法としては、ロウ付けに限らず、半田付けでもよいし、レーザ等による溶融接合でもよい。この結果、第1上部ヘッダー部22と第2上部ヘッダー部32とにより図1の上部ヘッダー11が、第1下部ヘッダー部23と第2下部ヘッダー部33とにより下部ヘッダー12が構成される。また、第1上空間流路構成部25と第2下空間流路構成部36および第1下空間流路構成部26と第2上空間流路構成部35で図1の流路構成部13が構成される。また、第1出入口部24から入口部15が、第2出入口部34から出口部16が構成される。そして、第1フィン27と第2フィン37とで、図1のフィン14が構成され、図1に示すピンタイプの積層型熱交換器10が製造される。
【0029】
ここで、第1開口平板20と第2開口平板30とを積層すると、冷媒は第1出入口部24から第1上空間部22aおよび第2上空間部32aに入る。そして、第1上空間部22aに入った冷媒は、第1上空間流路部25aおよび第2下空間流路部36aへ、第2上空間部32aに入った冷媒は、第2上空間流路部35aおよび第1下空間流路部26aへ移動する。その後、第2上空間流路部35aおよび第1下空間流路部26aの冷媒は、第1下空間部23aを通り第2下空間部33aへ、第1上空間流路部25aおよび第2下空間流路部36aの冷媒は、第2下空間部33aへ移動し、第2出入口部34から流出する。
【0030】
このように、外形寸法が等しく、フィンを有する平板を積層するため、位置合わせも容易に行え、製造工程も簡略化され気密性に優れた、ピンタイプのフィンを有する積層型熱交換器となる。
【0031】
また、フィン14は、その高さを異ならせて配置されているため、流路構成部13で生じた結露水がフィン14から落ちやすくなる。積層している方向にフィン14の高さが揃っていると、フィン14に溜まった結露水は下方に落ちにくいが、このようにフィン14の高さを異ならせていると、フィン14間に隙間が生じ、そこから結露水が容易に落下する。従って、結露水が冷媒と空気との熱交換を阻害することがなくなる。
【0032】
また、このような積層型熱交換器は、冷媒としてR410A、R407C、R134a等のHFC系冷媒、R290(プロパン)、R600a(イソブタン)等のHC系冷媒、冷温水、およびブラインを用いることができる。さらに本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器は、位置合わせも簡単で接合箇所も確実に接合でき、高耐圧にできるため、作動圧力の高い二酸化炭素を冷媒として用いることもできる。
【0033】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態の積層型熱交換器50の斜視図である。積層型熱交換器50と、本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器10との構成の異なる点は、流路構成部の個数である。すなわち、積層型熱交換器10は流路構成部の個数が、4個であったのに対し、積層型熱交換器50は奇数の3個としている。この積層型熱交換器50の構成を、最初に説明する。
【0034】
積層型熱交換器50も紙面上で上部ヘッダー51、下部ヘッダー52、上部ヘッダー51と下部ヘッダー52とに接続された流路構成部53、および流路構成部53に設けられたピンタイプのフィン54で構成されている。また、冷媒の入口部55および冷媒の出口部56が、それぞれ上部ヘッダー51および下部ヘッダー52に設けられている。また、紙面奥行き方向に隣接するフィン54の高さを異ならせ、煩雑になるのを避けるため、紙面の前方のみしかフィン54を描いていないのも同様である。
【0035】
積層型熱交換器50の動作は、積層型熱交換器10の動作と大きく異なる点がないため
、その説明を省略し、製造工程がさらに簡略化された積層型熱交換器50の製造方法を次に説明する。
【0036】
図6は、本発明の第2の実施の形態の積層型熱交換器50の第1開口平板の平面図である。第1開口平板60は、第1平板状部材21と同じ材料の第1平板状部材61を同じくプレス加工して打ち抜かれて形成される。すなわち第1開口平板60は、図6に示す形状の第1上空間部62aを備えた第1上部ヘッダー部62、第1下空間部63aを備えた第1下部ヘッダー部63、第1上部ヘッダー部62に設けられた第1出入口部64、第1上空間部62aに接続された第1上空間流路部65aを備えた第1上空間流路構成部65、第1下空間部63aに接続された第1下空間流路部66aを備えた第1下空間流路構成部66、第1上空間流路構成部65と第1下空間流路構成部66に間隔を有して設けられた第1フィン67が形成されている。
【0037】
このように第1開口平板60は、第1上空間流路構成部65を2個、第1下空間流路構成部66を1個備え、それらを交互に配置している。また図6に示すように、第1フィン67のピッチは、中間部は同じであるが、端部のフィンと第1上部ヘッダー部62および第1下部ヘッダー部63との距離を異ならせている。このようにすることにより、第1開口平板60を積層して積層型熱交換器50を作製したときに、積層方向にフィン54を重ならないようにできる。
【0038】
図7は、本発明の第2の実施の形態の積層型熱交換器50の第2開口平板の平面図である。第2開口平板70は、第1開口平板60を180度回転させたものである。ここで、180度回転させるとは、図6の平面図に示された第1開口平板60の第1上部ヘッダー部62と第1下部ヘッダー部63とを、上下が逆になるように回転させることである。
【0039】
図7に示す第2開口平板70は、第2上空間部72aを備えた第2上部ヘッダー部72、第2下空間部73aを備えた第2下部ヘッダー部73、第2下部ヘッダー部73に設けられた第2出入口部74、第2上空間部72aに接続された第2上空間流路部75aを備えた第2上空間流路構成部75、第2下空間部73aに接続された第2下空間流路部76aを備えた第2下空間流路構成部76、第2上空間流路構成部75と第2下空間流路構成部76に間隔を有して設けられた第2フィン77が形成されている。この第2開口平板70と、第1開口平板60とを積層すると、第2開口平板70の第2上空間部72a、第2下空間部73a、第2下空間流路部76a、第2上空間流路部75aがそれぞれ第1開口平板60の第1上空間部62a、第1下空間部63a、第1上空間流路部65a、第1下空間流路部66aと連通する。
【0040】
図8は、第1開口平板60と第2開口平板70との閉塞平板の平面図である。閉塞平板80も、第1平板状部材61と同じ材料の第3平板状部材81がプレス加工して打ち抜かれ、図8に示す形状としている。閉塞平板80は、第1上空間部62aおよび第2上空間部72aを閉塞する上ヘッダー閉塞部82、第1下空間部63aおよび第2下空間部73aを閉塞する下ヘッダー閉塞部83、第1上空間流路部65aと第2下空間流路部76aおよび第1下空間流路部66aと第2上空間流路部75aを閉塞する流路閉塞部84とで構成されている。そして閉塞平板80の外形寸法も、第1開口平板60および第2開口平板70の外形寸法と等しく作製されている。
【0041】
この後は、第1の実施の形態と全く同様に、第1開口平板60および第2開口平板70を交互に積層し、その積層した両端に閉塞平板80を配置し、接合することで図5の積層型熱交換器50が作製される。
【0042】
ここで第1開口平板60と第2開口平板70とを積層すると、冷媒は第1開口平板60
の第1出入口部64から流入し、第1上空間部62aから、第2上空間部72aに拡散する。そして、第1上空間流路部65aに入った冷媒は、第2下空間流路部76aにも拡がり第2下空間部73aに集まる。また、第2上空間流路部75aに入った冷媒は、第1下空間流路部66aにも拡がり第1下空間部63aに集まる。その後、第1下空間部63a、第2下空間部73aの冷媒は第2下部ヘッダー部73の第2出入口部74から流出する。
【0043】
このように、上下どちらか一方のヘッダーに接続した流路構成部を、奇数個作製した開口平板と、それを180度回転させた開口平板とを積層させると、上下のヘッダーと流路構成部とが接続された構成とできる。
【0044】
従って、このような製造方法によれば、作製する平板の種類を1種類減らすことができるので、さらに製造工程を簡略化することができる。
【0045】
なお、本発明の実施の形態では、平板材料を加工する方法としてプレス加工をして打ち抜く方法を示したが、レーザ加工、エッチング加工を行ってもよい。
【0046】
また、本発明の実施の形態の積層型熱交換器は、空気調和装置に使用されるほかに、図9に示す電子機器の冷却用としても使用できる。図9は、本発明の実施の形態の積層型熱交換器を使用した冷凍サイクル装置の概念図である。冷凍サイクル装置90は、冷媒を圧縮して高温、高圧にする圧縮機91、本発明の実施の形態の積層型熱交換器で構成された冷媒を放熱する放熱器92、周囲から熱を奪って冷媒が蒸発する蒸発器94、および高圧の冷媒を低圧にする膨張弁93を冷媒回路95で接続したものである。
【0047】
電子機器96は、基板上にコンデンサー等の電子部品が集積されていて、発熱量が大きく、効率的に冷却する必要がある。そこで、冷却ファン97が電子機器96に送風して、電子機器96を冷却するとともに、その加熱された空気は蒸発器94で冷却されダクト98で集められて、冷却ファン97に戻される。このように本発明の実施の形態の積層型熱交換器は、小型の電子機器の高効率な冷却装置としても使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明にかかる積層型熱交換器は、位置合わせも容易に行え、製造工程を簡略化でき、気密性も優れるという効果を有し、空気調和装置の構成部品、半導体装置等の小型電子機器の放熱機器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1の実施の形態の積層型熱交換器の斜視図
【図2】同実施の形態の第1開口平板の平面図
【図3】同実施の形態の第2開口平板の平面図
【図4】同実施の形態の閉塞平板の平面図
【図5】本発明の第2の実施の形態の積層型熱交換器の斜視図
【図6】同実施の形態の第1開口平板の平面図
【図7】同実施の形態の第2開口平板の平面図
【図8】同実施の形態の閉塞平板の平面図
【図9】本発明の実施の形態の積層型熱交換器を使用した冷凍サイクル装置の概念図
【図10】従来の積層型熱交換器の斜視図
【図11】従来の積層型熱交換器の立面図
【符号の説明】
【0050】
10,50,100,110 積層型熱交換器
11,51 上部ヘッダー
12,52 下部ヘッダー
13,53 流路構成部
14,54 フィン
15,55 入口部
16,56 出口部
20,60 第1開口平板
21,61 第1平板状部材
22,62 第1上部ヘッダー部
22a,62a 第1上空間部
23,63 第1下部ヘッダー部
23a,63a 第1下空間部
24,64 第1出入口部
25,65 第1上空間流路構成部
25a,65a 第1上空間流路部
26,66 第1下空間流路構成部
26a,66a 第1下空間流路部
27,67 第1フィン
28 フィン構成部
30,70 第2開口平板
31 第2平板状部材
32,72 第2上部ヘッダー部
32a,72a 第2上空間部
33,73 第2下部ヘッダー部
33a,73a 第2下空間部
34,74 第2出入口部
35,75 第2上空間流路構成部
35a,75a 第2上空間流路部
36,76 第2下空間流路構成部
36a,76a 第2下空間流路部
37,77 第2フィン
40,80 閉塞平板
41,81 第3平板状部材
42,82 上ヘッダー閉塞部
43,83 下ヘッダー閉塞部
44,84 流路閉塞部
90 冷凍サイクル装置
91 圧縮機
92 放熱器
93 膨張弁
94 蒸発器
95 冷媒回路
96 電子機器
97 冷却ファン
98 ダクト
101 第1の平板
102 第2の平板
103,105 矩形孔
104 フィン部
106 冷媒の流路と同方向
107 直交する方向
111 プレート
112 棒状フィン




 

 


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