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熱交換器とその製造方法およびその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 熱交換器とその製造方法およびその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3049(P2007−3049A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181935(P2005−181935)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 青木 亮 / 藥丸 雄一 / 小森 晃
要約 課題
品質安定性と量産性を向上させた、伝熱管に網目状フィンが接合された構成の熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置を提供すること。

解決手段
熱交換器10は、複数の伝熱管12が平面1上に、その長手方向2に平行に配列され、平面1に対して上側4および下側5を有する伝熱管群27伝熱管群27の上側4に、伝熱管12に接触して配置され、長手方向2の垂直方向3に伸びている第1の細線14と、伝熱管群27の下側5に、伝熱管12に接触して配置され、長手方向2の垂直方向3に伸びている第2の細線15と、伝熱管12の長手方向2に、隣り合った2つの伝熱管12の間に配置され、第1の細線14および第2の細線15と交差している第3の細線16を備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
長手方向に冷媒が流れ、同一平面上に前記長手方向が平行に配列された複数の伝熱管から構成された伝熱管群と、
前記伝熱管群の上側に、前記伝熱管に接触して配置され、前記長手方向の垂直方向に伸びている第1の細線と、
前記伝熱管群の下側に、前記伝熱管に接触して配置され、前記長手方向の垂直方向に伸びている第2の細線と、
前記伝熱管の長手方向に沿って、隣り合った2つの前記伝熱管の間に配置され、前記第1の細線および前記第2の細線と交差している第3の細線と
を有する熱交換器。
【請求項2】
前記複数の伝熱管のそれぞれの一端が接続された前記冷媒を分配させる第1のヘッダーと、前記複数の伝熱管のそれぞれの他端が接続された前記冷媒を集合させる第2のヘッダーとを有する請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
前記第1の細線および前記第2の細線は、複数の細線を配置して構成される請求項1または請求項2記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第3の細線は、複数の細線を配置して構成される請求項1から請求項3のいずれか一項記載の熱交換器。
【請求項5】
前記複数の伝熱管、前記第1の細線、前記第2の細線、および前記第3の細線は、親水性を有するように施された請求項1から請求項4のいずれか一項記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1の細線、前記第2の細線、および前記第3の細線は、光触媒が塗布された請求項1から請求項5のいずれか一項記載の熱交換器。
【請求項7】
前記冷媒として二酸化炭素を用いる請求項1から請求項6のいずれか一項記載の熱交換器。
【請求項8】
直交する細線を交差させて編み込む工程と、
前記細線のうちの一方向の細線を谷部または山部とする波状に加工する工程と、
前記谷部の細線と前記山部の細線との間に冷媒が流れる伝熱管を貫通させる工程と、
前記伝熱管の一端を、前記冷媒を分配させる第1のヘッダーに、前記伝熱管の他端を、前記冷媒を集合させる第2のヘッダーに挿入させる工程と、
前記伝熱管と前記谷部の細線および前記山部の細線とを圧接させる工程と、
前記伝熱管と前記谷部の細線、前記山部の細線、前記第1のヘッダー、および前記第2のヘッダーとを接合する工程と、
を有する熱交換器の製造方法。
【請求項9】
前記接合する工程は、ロウ付けを行う請求項8記載の熱交換器の製造方法。
【請求項10】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の熱交換器と、
前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記冷媒を膨張させる膨張機構と
を備えた冷凍サイクル装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置に関し、特に伝熱管に網目状フィンが接合された構成の熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の伝熱管に網目状フィンが接合された構成の熱交換器として代表的なものは、例えば特許文献1に開示されているようなエアコン等で用いられるフィン&チューブ型の熱交換器がある。これは、図16のように、多数の伝熱管40のそれぞれの一端を冷媒の供給ヘッダー41に直結している。そして、伝熱管40の他端を冷媒の排出ヘッダー42に直結し、フィンとして細線からなる流通抵抗体43を、伝熱管40の外側に接触させ、かつ各伝熱管40と交差する方向に延在させて配置している。
【0003】
また近年、熱交換器の小型高効率化の要求により、コンパクト型の細管熱交換器として、例えば特許文献2に開示された図17のような熱交換器が提案されている。図17の熱交換器では、各伝熱管44の間に伝熱管44の表面を横切るように細線45が配置されていて、伝熱管44を縦糸、細線45a及び細線45bを横糸として畳織状に編み込んである。図17には空気Aの流れの様子が矢印で示されている。空気Aが細線45にあたると流れが乱され、細線45の下に来た空気Aは矢印に示すように、細線45に沿って左右に伝熱管44の表面を上昇する。その結果、空気Aが伝熱管44と接触する時間が長くなり、伝熱管44との熱伝達作用は有効に行われ、熱交換効率の良い熱交換器が得られる。
【特許文献1】特開昭61−153388号公報(第6頁、第3図)
【特許文献2】特開平7−174476号公報(第5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような熱交換器を製造するためには、伝熱管44を縦糸、細線45を横糸として畳織状に編み込む必要がある。そして、伝熱管44も細線45も銅材を用いて多少は柔軟性を持たせているが、糸の繊維のように編み込む場合、縦糸である伝熱管44は繰り返しの応力により弱くなり、亀裂を生じる可能性がある。また、縦糸である伝熱管44を固定し、細線45を編み込むことは難しく、品質安定性と量産性に課題を有している。
【0005】
そこで本発明は、品質安定性と量産性を向上させた、伝熱管に網目状フィンが接合された構成の熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の熱交換器は、長手方向に冷媒が流れ、同一平面上に長手方向が平行に配列された複数の伝熱管から構成された伝熱管群と、
伝熱管群の上側に、伝熱管に接触して配置され、長手方向の垂直方向に伸びている第1の細線と、
伝熱管群の下側に、伝熱管に接触して配置され、長手方向の垂直方向に伸びている第2の細線と、
伝熱管の長手方向に沿って、隣り合った2つの伝熱管の間に配置され、第1の細線および第2の細線と交差している第3の細線と

有する構成である。
【0007】
このような構成の熱交換器とすると、第3の細線と第1の細線および第2の細線を交差させ網目状フィンとしているため、伝熱管を細線とともに織り込む必要はない。また、伝熱管を網目状フィンの間を通す構成であり、伝熱管に繰り返し応力が加わることもないため、品質安定性と量産性を向上させることができる。
【0008】
また本発明の熱交換器は、複数の伝熱管のそれぞれの一端が接続された冷媒を分配させる第1のヘッダーと、複数の伝熱管のそれぞれの他端が接続された冷媒を集合させる第2のヘッダーとを有する構成としてもよい。
【0009】
このようなヘッダータイプの構成の熱交換器では、複数の伝熱管が平行に配置されているため、複数の伝熱管を一括して細線間に挿入しやすい構成となる。
【0010】
また本発明の熱交換器の第1の細線および第2の細線は、複数の細線を配置して構成してもよい。このように、第1の細線および第2の細線を複数の細線とすると、伝熱管からの伝熱面積が大きくなるため、伝熱促進の効果がより大きくなる。
【0011】
また本発明の熱交換器の第3の細線は、複数の細線を配置して構成してもよい。このように第3の細線を複数の細線とすることで、複数の伝熱管の間隔を十分な大きさにとることができるとともに、網目状フィンをより強固な構成にできる。
【0012】
また本発明の熱交換器の複数の伝熱管、第1の細線、第2の細線、および第3の細線は、親水性を有するようにしてもよい。このように伝熱管および細線を、親水性を有するようにすると、伝熱管の表面に生じた結露水は、その親水性のために熱交換器の表面に水濡れ性が付与され、結露水が水膜となるため、伝熱管および細線から速やかに排出され、熱交換効率を低下させることがない。
【0013】
また本発明の熱交換器の第1の細線、第2の細線、および第3の細線は、光触媒が塗布されてもよい。このような網目状フィンは、その細線間の隙間にごみ等の目詰まりを起こしやすいが、細線に光触媒が塗布されていると、光等により付着した汚れを落とすことができるため、空気流路を塞ぐことがなく、熱交換効率を低下させることがない。
【0014】
また本発明の熱交換器は、冷媒として二酸化炭素を用いてもよい。二酸化炭素は、その作動圧力がフロン系冷媒に比べ10倍程度高く、伝熱管等の構成部品に耐圧性が要求される。本発明の熱交換器であれば、製造時に伝熱管に過大な応力が加わることなく、品質の安定した熱交換器となり、二酸化炭素のような作動圧力の高い冷媒も用いることができる。
【0015】
さらに本発明の熱交換器の製造方法は、直交する細線を交差させて編み込む工程と、細線のうちの一方向の細線を谷部または山部とする波状に加工する工程と、谷部の細線と山部の細線との間に冷媒が流れる伝熱管を貫通させる工程と、伝熱管の一端を、冷媒を分配させる第1のヘッダーに、伝熱管の他端を、冷媒を集合させる第2のヘッダーに挿入させる工程と、伝熱管と谷部の細線および山部の細線とを圧接させる工程と、伝熱管と谷部の細線、山部の細線、第1のヘッダー、および第2のヘッダーとを接合する工程とを有する。
【0016】
このような製造方法とすると、細線同士を先に織り込んで、伝熱管を通す間隙を形成し、そこに伝熱管を貫通させて接合するため、製造時に伝熱管に過大な応力が加わることがない。そのため、このような製造方法は、品質が安定し、量産性に優れた製造方法となる

【0017】
また本発明の熱交換器の製造方法の接合する工程は、ロウ付けを行ってもよい。ロウ付けは、ロウ付け炉内で一括して行うことができるため、より量産性を向上させた製造方法とすることができる。
【0018】
さらに本発明の冷凍サイクル装置は、上記の熱交換器と、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を膨張させる膨張機構とを備えた構成とする。具体的には、冷凍サイクル装置の放熱器または蒸発器のどちらか、または両方に上記の熱交換器を用いた構成とする。このような、冷凍サイクル装置では、放熱器または蒸発器のどちらか、または両方が品質安定性、伝熱効率に優れたものとなるから、冷凍サイクル装置としても安定した運転を行え、サイクル効率が高くなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、品質安定性と量産性を向上させた、伝熱管に網目状フィンが接合された構成の熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の熱交換器10の斜視図、図2は図1のC部を拡大した斜視図、図3は図1のD−D線断面図である。
図1に示すように熱交換器10は、ヘッダーを有するタイプで、冷媒を分配させる第1のヘッダー11、複数の伝熱管12が仮想的な平面1上に、その長手方向2に平行に配列された伝熱管群27、冷媒を集合させる第2のヘッダー13を備えている。また、熱交換器10は、伝熱管群27の上側4に、伝熱管12に接触して配置され、長手方向2の垂直方向3に伸びている第1の細線14と、伝熱管群27の下側5に、伝熱管12に接触して配置され、長手方向2の垂直方向3に伸びている第2の細線15と、伝熱管12の長手方向2に、隣り合った2つの伝熱管12の間に配置され、第1の細線14および第2の細線15と交差している第3の細線16を備えている。この伝熱管群の上側4および下側5は、伝熱管群の一方を上側とすればその反対側は下側となるものであり、どちら側を上側と呼ぶかは便宜上のものである。
【0022】
ここで、第1の細線14と第2の細線15とは、図2に示すように、例えば第1の細線14を伝熱管12の上部で接触するように配置させると、第2の細線15は伝熱管12の下部で接触するように配置させる。従って、これとは逆に第1の細線14を伝熱管12の下部に、第2の細線15を上部に配置させてもよい。また、第3の細線16を第1の細線14と第2の細線15に交差させるとは、第3の細線16を第1の細線14と第2の細線15とに十字状に絡ませることである。
【0023】
また、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16は図2、図3に示すように、それぞれ3本ずつの細線で構成されている。そして、本実施の形態では、第1の細線14と第2の細線15とは、交互に配置され、第3の細線16と畳織状に交差させている。その結果、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16が、伝熱管12に接合された網目状フィン17を構成している。
【0024】
ここで伝熱管12の外径は3mm以下の細径管を用い、その肉厚は中を流れる冷媒を二酸化炭素とすると0.1mm〜0.5mm程度のものが好ましい。またその材料は、銅、
アルミニウム、それらの合金類、およびステンレス系の材料を用いている。
【0025】
次に、本発明の実施の形態の熱交換器10の動作を説明する。図1で冷媒は、矢印のように第1のヘッダー11に導入され、複数の伝熱管12それぞれに分配される。冷媒は、伝熱管12の中を第1のヘッダー11から第2のヘッダー13に向けて流れる。また、伝熱管12と第1の細線14および第2の細線15とは接触されているため、伝熱管12と第1の細線14および第2の細線15とは熱伝導により熱移動が行われる。さらに、第3の細線16は、第1の細線14と第2の細線15とに交差させているため、第3の細線16にも熱移動が行われる。
【0026】
その際、図示していないファン等により空気Aが、熱交換器10に送られる。このとき、網目状フィン17により空気Aは紙面の裏面側から、表面側に乱されて通過する。その結果、熱交換器10が、凝縮器として用いられる場合は、伝熱管12内の冷媒は、網目状フィン17により空気Aへの放熱が促進される。また熱交換器10が、蒸発器として用いられる場合は、伝熱管12内の冷媒は、網目状フィン17により空気Aからの吸熱が多くなり、蒸発が促進される。
【0027】
以上のように本発明の実施の形態の熱交換器10の構成では、伝熱管12を縦糸として編み込む必要がない。そのため、製造時に伝熱管12に繰り返し応力が加わることもなくなり、品質安定性と量産性が向上する。
【0028】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10の構成では、網目状フィン17として第1の細線14と第2の細線15に加え、第3の細線16で形成しているので、伝熱面積が増え、かつ空気Aが網目状フィン17を通過する際に流れが乱される。その結果、網目状フィン17での熱伝達が促進され、伝熱管12内を流れる冷媒と網目状フィン17との熱伝達量も多くできるため、高効率な熱交換器を得ることができる。
【0029】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10の構成では、第3の細線16により熱交換器10がどのように配置されても、伝熱管12の表面に生じた結露水が除去されやすくなる。伝熱管12の中を流れる冷媒の温度が、空気の露点温度以下になると、伝熱管12の表面に結露水が生じるが、その結露水が伝熱管12と網目状フィン17に溜ると伝熱性能が低下する。図4は、本発明の実施の形態の熱交換器の伝熱管12の長手方向を、鉛直に配置したときの結露水25の流下状態を示す図である。従来の伝熱管の長手方向に直交する細線のみを有する熱交換器では、結露水は、伝熱管と細線との間に溜まってしまうが、本実施の形態の熱交換器では、図4に示すように第3の細線16を伝って結露水25が容易に除去される。
【0030】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10は、第1の細線14、第2の細線15および第3の細線16を3本の細線を配置して構成している。このように、複数の細線で構成すると、網目状フィンを強固にでき、特に第3の細線16を複数の細線で構成すると、伝熱管12の間隔を適切にでき、伝熱管12の第1のヘッダー11と第2のヘッダー13に対する位置決めも容易になる。
【0031】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10は、複数の伝熱管12、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16を、例えばシリカ系皮膜や親水性樹脂を用いた樹脂系皮膜を設けて親水性を有するように、予め表面処理を施すか、熱交換器として組み終わった後に表面処理を施している。このようにすることにより、熱交換器10の表面には水濡れ性が付与され、凝縮水が水膜となるため、結露水をより速やかに排出することができる。
【0032】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10は、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16に酸化チタン等の光触媒が塗布されている。これは、本発明の実施の形態のような小型の熱交換器では、空気の通過する流路の開口面積が狭くなっているため、ごみ等の付着が生じやすく、空気流路を塞いでしまう恐れがある。そこで、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16に光触媒を塗布することにより、光等により付着した汚れを落とすことができる。その結果、空気流路を塞ぐことなく常に熱交換器の表面を清潔に保つとともに、性能低下を起こさず、信頼性も安定した熱交換器を提供することができる。
【0033】
また、本発明の実施の形態の熱交換器10は、冷媒に二酸化炭素を用いている。冷媒に二酸化炭素を用いることにより、二酸化炭素を冷媒として冷凍サイクルを運転する場合、高圧側は臨界圧を超えた圧力で行われる。そのため熱交換器に耐圧性が要求されるが、本発明の実施の形態の熱交換器は、製造時に伝熱管に過大な応力が加わる構成でなく、耐圧を十分に確保することができる。
【0034】
次に、本発明の実施の形態の熱交換器10の製造方法を説明する。図5は、熱交換器10の製造フロー図である。熱交換器10は、図5に示すように、ステップS1の直交する細線を交差させて畳織状に編み込む工程、ステップS2の一方向の細線を谷部または山部とする波状に加工する工程、ステップS3の細線間に伝熱管を貫通させる工程、ステップS4の伝熱管をヘッダーに挿入させる工程、ステップS5の伝熱管と細線とを圧接する工程、ステップS6の伝熱管と細線、ヘッダーを接合する工程を経て形成される。ここで、上述の各工程をさらに詳しく説明する。
【0035】
図6〜図12は、熱交換器10の製造工程図である。図6は、S1の工程図で、いずれも3本の細線からなる第1の細線14および第2の細線15が、第3の細線16と交差するように編み込まれ、畳織細線18を形成する。ここで、第3の細線16はそれぞれ、伝熱管12の少なくとも管径以上の間隔を設けて配置されている。なお、この工程では、平面状に細線が編み込まれた段階であり、第1の細線14と第2の細線15との区別がないが、便宜的に第1の細線14と第2の細線15とに分けて記載している。また、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16の材料は、銅、アルミニウム、それらの合金類、およびステンレス系である。そして、その線径は当然、伝熱管12より小さく、0.1mm以下のものが使われる。
【0036】
図7は、S2の工程図で、第3の細線16の長手方向に沿って、畳織細線18を歯車19で波状に加工する。第3の細線16と第1の細線14との交差部を山部、第3の細線16と第2の細線15との交差部を谷部となるように、全ての第3の細線16で加工する。図8は、畳織細線18を波状に加工する工程を終了したときの、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16からなる網目状フィン17を形成したときの状態を示す。
【0037】
図9は、S3の工程図である。平板上に網目状フィン17を載置して固定し、網目状フィン17の山部と谷部との間で、かつ第3の細線16と第3の細線16との間に生じた隙間に、複数の伝熱管12を揃えて貫通させる。このとき、第3の細線16が、複数の伝熱管12のそれぞれの位置決めの役割を果たす。
【0038】
図10は、S4の工程図である。伝熱管12の両端を、第1のヘッダー11と第2のヘッダー13との伝熱管挿入口20に位置決めし、挿入する。
【0039】
図11は、S5の工程図である。伝熱管12を網目状フィン17の間隙に挿入しただけでは、伝熱管12と第1の細線14および第2の細線15と接触していない箇所も生じる
。そのような箇所では、伝熱効率が低下するため、十分に伝熱管12と第1の細線14、第2の細線15とを接触させておく必要がある。そこで、伝熱管12の間隔に合わせた形状の圧接体21により、伝熱管12の両側から、第1の細線14と第2の細線15とを挟んで圧接する。
【0040】
図12は、S6の工程図である。この工程は、図示していないロウ付け炉の中で行われ、それぞれの接合箇所に、例えば銀ロウが付けられ、加熱して接合される。
【0041】
以上のように、網目状フィン17を先に作製し、その後、伝熱管12を網目状フィン17の間隙に貫通させ、第1のヘッダー11、第2のヘッダー13と位置決めし、ロウ付け炉の中で一括して接合する。そのため、本発明の熱交換器の製造方法は、品質安定性と、量産性に優れた製造方法となる。
【0042】
また図13は、本発明の実施の形態の変形例の熱交換器の部分斜視図である。熱交換器22は、伝熱管12の上部に接触する3本の細線を1組とする第1の細線23を、2組続け、伝熱管12の下部に接触する3本の細線を1組とする第2の細線24を1組配置し、第3の細線16を第1の細線23と第2の細線24とに交差させた構成である。
【0043】
このように、本発明の実施の形態の熱交換器は、伝熱管12に第1の細線23および第2の細線24が接触する構成であればよく、第1の細線23および第2の細線24の配置が本発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0044】
また本発明の実施の形態では、第1の細線14、第2の細線15、および第3の細線16をいずれも3本の細線で構成したが、1本の細線で構成してもよい。図14は、この例で本発明の実施の形態の他の変形例の熱交換器の部分斜視図である。このように、1本の細線で構成することで、より簡便に熱交換器26を製造することもできる。
【0045】
また図15は、本発明の実施の形態の熱交換器を用いた冷凍サイクル装置の構成図である。冷凍サイクル装置30は、冷媒を圧縮して高温、高圧にする圧縮機31、高温、高圧になった冷媒を放熱する放熱器32、低温になった冷媒の圧力を低下させる膨張機構としての膨張機33、および低圧になった冷媒を蒸発させる蒸発器34を冷媒回路35で接続して構成されている。ここで放熱器32および蒸発器34のどちらか、または両方を本発明の実施の形態の熱交換器を用いている。このような、冷凍サイクル装置とすると、放熱器または蒸発器のどちらか、または両方が品質安定性、伝熱効率に優れたものとなるから、冷凍サイクル装置としても安定した運転を行え、サイクル効率が高くなる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明にかかる熱交換器とその製造方法及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置によれば、品質安定性と量産性の向上を図ることができ、空気調和装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態の熱交換器の斜視図
【図2】図1のC部を拡大した斜視図
【図3】図1のD−D線断面図
【図4】同実施の形態の熱交換器の伝熱管の長手方向を鉛直に配置したときの結露水の流下状態を示す図
【図5】同実施の形態の熱交換器の製造フロー図
【図6】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図7】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図8】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図9】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図10】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図11】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図12】同実施の形態の熱交換器の製造工程図
【図13】同実施の形態の変形例の熱交換器の部分斜視図
【図14】同実施の形態の他の変形例の熱交換器の部分斜視図
【図15】同実施の形態の熱交換器を用いた冷凍サイクル装置の構成図
【図16】従来の熱交換器の概略図
【図17】従来の細管熱交換器の概略図
【符号の説明】
【0048】
1 平面
2 長手方向
3 垂直方向
4 上側
5 下側
10,22,26 熱交換器
11 第1のヘッダー
12,40,44 伝熱管
13 第2のヘッダー
14,23 第1の細線
15,24 第2の細線
16 第3の細線
17 網目状フィン
18 畳織細線
19 歯車
20 伝熱管挿入口
21 圧接体
25 結露水
27 伝熱管群
30 冷凍サイクル装置
31 圧縮機
32 放熱器
33 膨張機
34 蒸発器
35 冷媒回路
41 供給ヘッダー
42 排出ヘッダー
43 流通抵抗体
45,45a,45b 細線




 

 


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