米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 機械工学 -> トヨタ自動車株式会社

発明の名称 車両用自動変速機の摩擦係合装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−71286(P2007−71286A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−258410(P2005−258410)
出願日 平成17年9月6日(2005.9.6)
代理人 【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
発明者 山口 俊堂 / 原嶋 照
要約 課題
ワンウェイクラッチと摩擦係合要素とが並列に配置されている摩擦係合装置において、車両用自動変速機の部品点数や寸法の増加を招くことなく摩擦係合要素の温度上昇が抑制される車両用自動変速機の摩擦係合装置の機構を提供する。

解決手段
第3摩擦係合要素52とワンウェイクラッチ54とが並列に配置されている摩擦係合装置において、ワンウェイクラッチ54のアウターレース64の両端に第3摩擦係合要素52のセパレートプレート28を接するように配置することで、係合時に発生する摩擦熱はアウターレース64の両端からアウターレース64内に伝達されるため第3摩擦係合要素52の摩擦熱の伝達速度が早くなるり第3摩擦係合要素52の温度上昇が抑制され焼付き等が防止される。
特許請求の範囲
【請求項1】
非回転部材に摺動可能に嵌合されている複数枚の円板状のセパレートプレート、および該複数枚のセパレートプレートの間に介在させられ且つ回転部材に嵌合させられている複数枚の円板状の摩擦プレートで構成されている摩擦係合要素と、該摩擦係合要素を押圧するピストンと、前記非回転部材と回転部材との間に前記摩擦係合要素と並列に配置させられたワンウェイクラッチとを備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置であって、
前記ワンウェイクラッチの外輪は、前記非回転部材に軸心方向に移動可能且つ相対回転不能に嵌合されると共に、該ワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記摩擦係合要素と接するように配置されていることを特徴とする車両用自動変速機の摩擦係合装置。
【請求項2】
前記ワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記セパレートプレートと接するように該セパレートプレートの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の摩擦係合装置。
【請求項3】
前記ワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記摩擦プレートと接するように該摩擦プレートの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の摩擦係合装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動変速機の摩擦係合装置に関し、特に、ワンウェイクラッチを利用した摩擦係合要素の温度上昇の抑制に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ワンウェイクラッチは、トルクの伝達が回転の一方向のみに限られ、反対方向にはトルクを伝達しない働きを持つ。このワンウェイクラッチは、多板式クラッチに比べ伝達トルク容量が大きい、回転方向によって自動的に作動する、空転時の摩擦が小さいなどの特徴がある。変速制御時において、ワンウェイクラッチを用いることによって、変速時のトルクを自動的に断続するので、円滑な変速が安定して行うことができる。しかし、たとえばエンジンブレーキが必要な場合、ワンウェイクラッチは逆方向の回転に対しては空転してしまうため、エンジンブレーキを効かすことが不可能となる。従って、エンジンブレーキを行うために、ブレーキおよびクラッチを併設することが必要になる。例えば、特許文献1は、上記のように、遊星歯車装置のキャリヤとトランスミッションケースとの間にワンウェイクラッチと並列にブレーキ装置が設けられている車両用自動変速機の摩擦係合装置において、部品点数の減少および加工工数を減らす技術について開示されている。
【0003】
【特許文献1】実開平3−22169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1を始めとしたワンウェイクラッチと摩擦係合要素とを並列に配置し、それらのいずれかを用いて回転体をトランスミッションケースに固定する構造を有する車両用自動変速機の摩擦係合装置においては、摩擦係合要素が係合されると摩擦係合要素の摩擦面から摩擦熱が発生する。この摩擦熱に対して特許文献1では、摩擦係合要素の一端に隣接するようにワンウェイクラッチを配置し、係合時に発生する摩擦熱はワンウェイクラッチの外輪の一端から熱容量の比較的大きい外輪に伝達されることで摩擦係合要素の温度上昇を抑制する構造となっている。この場合、ワンウェイクラッチの外輪が摩擦係合要素の摩擦熱を逃がす機能を果たしているが、近年の車両出力向上に伴い、摩擦係合要素の係合によって比較的多量の摩擦熱が発生するため、最悪の場合、焼付きなどの不具合が発生する恐れがあり、可能な限り多くの摩擦熱を摩擦係合要素から逃がす必要が増大しつつある。この問題に対してセパレートプレートの板厚を増すことでセパレートプレートの熱容量を大きくし摩擦熱を逃がしやすくするなどの方法があるが、板厚を増すことによって車両用自動変速機の軸長が長くなってしまう問題があった。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、ワンウェイクラッチと摩擦係合要素とが並列に配置されている摩擦係合装置において、車両用自動変速機の部品点数や寸法の増加を招くことなく摩擦係合要素の温度上昇が抑制される車両用自動変速機の摩擦係合装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、非回転部材に摺動可能に嵌合されている複数枚の円板状のセパレートプレート、およびその複数枚のセパレートプレートの間に介在させられ且つ回転部材に嵌合させられている複数枚の円板状の摩擦プレートで構成されている摩擦係合要素と、その摩擦係合要素を押圧するピストンと、前記非回転部材と回転部材との間に前記摩擦係合要素と並列に配置させられたワンウェイクラッチとを備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置であって、前記ワンウェイクラッチの外輪は、前記非回転部材に軸心方向に移動可能且つ相対回転不能に嵌合されると共に、そのワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記摩擦係合要素と接するように配置されていることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明では、請求項1に記載の車両用自動変速機の摩擦係合装置において、前記ワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記セパレートプレートと接するようにそのセパレートプレートの間に配置されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明では、請求項1に記載の車両用自動変速機の摩擦係合装置において、前記ワンウェイクラッチの外輪の両側面が前記摩擦プレートと接するようにその摩擦プレートの間に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、ワンウェイクラッチの外輪は、比較的軸心方向に板厚を有するため熱容量が比較的大きく、そのワンウェイクラッチの外輪の両側面で摩擦係合要素と接する構造であるため、摩擦係合要素の係合時に発生した摩擦熱は外輪の両端の2カ所から摩擦熱が伝達され摩擦熱が効率よく外輪に伝達されるのでセパレートプレートや摩擦プレートの温度上昇が抑制される。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、ワンウェイクラッチの外輪は、比較的軸心方向に板厚を有するため熱容量が比較的大きく、そのワンウェイクラッチの外輪の両側面でセパレートプレートと接する構造であるため、摩擦係合要素の係合時に発生した摩擦熱は外輪の両端面の2カ所から摩擦熱が伝達され摩擦熱が効率よく外輪に伝達されるのでセパレートプレートや摩擦プレートの温度上昇が抑制される。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、ワンウェイクラッチの両端は摩擦プレートと接する構造であるため、ワンウェイクラッチの外輪がセパレートプレートの機能を果たすことで外輪の両端のセパレートプレートを省略することができる。また、係合時に発生する摩擦熱は外輪の両端から外輪内に伝達されるため摩擦係合要素の温度上昇が抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施例が適用された摩擦係合装置を含む車両用自動変速機10の一部を示す要部断面図である。なお、車両用自動変速機10は軸心Cに対して略対称であるため下側半分が省略されている。図1に示されるように、自動変速機10は、トランスミッションケース12(以下はケース12と記載する)内にベアリングを介してケース12に対して相対回転可能に支持され軸心Cを中心に回転駆動する入力軸14、その入力軸14に複数のブッシュを介して相対回転可能に支持されているシングルピニオン型の第1遊星歯車装置16およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置18が配置されている。なお、第1遊星歯車装置16および第2遊星歯車装置18は、互いのキャリヤが共通の部材で構成されると共に、互いのリングギヤが共通の部材で構成されており、且つ第1遊星歯車装置16のピニオンギヤが第2遊星歯車装置18の第2ピニオンギヤを兼ねているラビニヨ式の遊星歯車列とされている。
【0014】
また、入力軸14と第1遊星歯車装置16との間には、入力軸14の回転を第1遊星歯車装置16のサンギヤS1に選択的に伝達する第1クラッチC1および入力軸14の回転を共用化された第1遊星歯車装置16および第2遊星歯車装置18のリングギヤRに選択的に伝達する第2クラッチC2が配置され、第1遊星歯車装置16および第2遊星歯車装置18の径方向外側には、第1遊星歯車装置16および第2遊星歯車装置18のリングギヤRの回転を選択的に回転停止させるブレーキBが配置され、そのブレーキBに並列に一方向の回転を阻止するワンウェイクラッチ54が配置されている。
【0015】
入力軸14は、ケース12にベアリングを介して相対回転可能に支持されており、軸心Cに対して垂直に伸びる鍔部14aが設けられている。この入力軸14には、図示しないエンジンの回転がエンジンに直結されたクランク軸および流体伝動装置であるトルクコンバータを介して伝達されている。
【0016】
入力軸14の鍔部14aの外周縁には、その外周縁に一体に溶接接合されると共に、ケース12に対して相対回転可能に支持されている円環状の基部材20が設けられている。この基部材20の第1遊星歯車装置16に接近する側の外周面には、第1クラッチC1の構成部材である第1摩擦係合要素22および第2クラッチC2の構成部材である第2摩擦係合要素24を支持するクラッチドラム26が一体に溶接接合されており入力軸14と一体回転させられる。
【0017】
クラッチドラム26は、軸心方向の一方に開口する有底円筒状部材であり、内周面が基部材20の外周面に溶接接合されている略円板状の底板部26aと、その底板部26aの外周面に連結され第1遊星歯車装置16方向に軸心と平行に伸びる円筒状の筒部26bとで構成されている。
【0018】
クラッチドラム26の筒部26bの内周面には長手状に伸びるスプライン歯が設けられており、筒部26bの底板部26a側には、第1クラッチC1を構成する第1摩擦係合要素22のセパレートプレート28の外周縁が複数枚スプライン嵌合されており、筒部26bの開口側には、第2クラッチC2を構成する第2摩擦係合要素24のセパレートプレート28の外周縁が複数枚スプライン嵌合されている。
【0019】
第1摩擦係合要素22は、前記筒部26bにスプライン嵌合されている複数枚のセパレートプレート28と、その複数枚のセパレートプレート28の間に介在させられ第1遊星歯車装置16のサンギヤS1に連結され回転を伝達するクラッチハブ30の外周面にスプライン嵌合されている複数枚の摩擦プレート32とで構成されている。
【0020】
一方、第2摩擦係合要素24は、外周縁が前記筒部26bの内周面にスプライン嵌合されている複数枚のセパレートプレート28と、その複数枚のセパレートプレート28の間に介在させられ共用化されている第1遊星歯車装置16および第2遊星歯車装置18のリングギヤRの外周面にスプライン嵌合されている複数枚の摩擦プレート32とで構成されている。
【0021】
前記クラッチドラム26とクラッチハブ30の間には、クラッチドラム26側から第1摩擦係合要素22を押圧するするための第1ピストン34およびバネ受板36が配置されている。第1ピストン34は、その内周面がシールを介して入力軸14に対して軸心方向に摺動可能に嵌め付けられ、外周縁は、第1摩擦係合要素22の方向に伸びる押圧部34aが設けられている。バネ受板36は、入力軸14に嵌め着けられているスナップリング38に当接することによって軸心方向の一方の移動が阻止させられていると共に、第1ピストン34とバネ受板36との間に介在させられ第1ピストン34をクラッチドラム26の底板部26aに当接するように付勢するリターンスプリング40によってバネ受板36の他方の軸心方向への移動が阻止させられている。
【0022】
また、クラッチドラム26を包むように第2ピストン42が配置されている。第2ピストン42は軸心の一方に開口する有底円筒状部材であり、基部材20の外周面にシールを介して摺動可能に嵌め付けられ、軸心に対して略垂直に伸びる略円板状の底板部42aと、その底板部42aの外周縁から軸心Cと平行に第2摩擦係合要素24方向に伸びる円筒状のシリンダ部材42bと、それら底板部42aおよびシリンダ部材42bとを固定するスナップリング44とで構成されている。シリンダ部材42bの内周側は、長手状の突起物が等角度間隔に複数個設けられており、それら突起物は、クラッチドラム26の筒部26bの外周面に設けられている凹溝に軸心方向に摺動可能に嵌め入れられ、第2ピストン42はクラッチドラム26と一体的に回転させられる構造となっている。
【0023】
第2ピストン42の底板部42aのクラッチドラム26側の背面側は、バネ受板46が基部材20の外周面に嵌め付けられており、基部材20の外周面に固定されているスナップリング48にバネ受板46の内周部が当接する事によってバネ受板46の軸心方向の一方の移動が阻止されている。また、第2ピストン42とバネ受板46との間には第2ピストン42をバネ受板46から隔離する方向に付勢するリターンスプリング50が介在させられており、そのリターンスプリング50によってバネ受板46の他方の軸心方向への移動が阻止されている。
【0024】
前述のリングギヤRの径方向外側にはブレーキBの構成部材である第3摩擦係合要素52およびワンウェイクラッチ54が並列に配置されている。
【0025】
ブレーキBは、第3摩擦係合要素52と、ケース12のスプライン部12aによって形成される円周溝56内に軸心方向に摺動可能に嵌め入れられているブレーキピストン58と、ケース12のスプライン部12aに嵌め着けられているスナップリング60と、外周部がスナップリング60に当接させられ軸心方向の移動が阻止させられている円板状のバネ受板62と、図示しないリターンスプリングとで構成されいる。なお、図示しないリターンスプリングは、環状のブレーキピストン58と円板状のバネ受板62の間に円周上に複数個介在されており、ブレーキBの非係合時においてブレーキピストン58を第3摩擦係合要素52から隔離する方向に付勢させている。なお、本実施例では、ブレーキピストン58が本発明のピストンに対応している。
【0026】
ブレーキピストン58には円周上に複数個の押圧突起58aが設けられており、押圧突起58aはバネ受板62に設けられている貫通穴62aを貫通し、押圧突部58aの先端が第3摩擦係合要素52に接近する構造となっている。
【0027】
第3摩擦係合要素52は、ケース12の内側に設けられているスプライン部12aに外周部がスプライン嵌合されている複数枚のセパレートプレート28と、その複数枚のセパレートプレート28の間に介在させられリングギヤRの外周面に内周部がスプライン嵌合させられている複数枚の摩擦プレート32とで構成されている。
【0028】
ワンウェイクラッチ54は、ケース12のスプライン部12aに軸心方向に移動可能且つ相対回転不能に嵌合され比較的軸心方向に厚みを有する環状鋼製のアウターレース64と、そのアウターレース64とワンウェイクラッチのインナーレースを兼ねたリングギヤRの外周面との間に配置された鋼製のスプラグ66と、そのスプラグ66の軸心方向の両側に配置されスプラグ66のズレを防止するケージ68とで構成されている。なお、本実施例では、アウターレース64が本発明の外輪に対応している。
【0029】
本実施例では、ワンウェイクラッチ54のアウターレース64の両端面が第3摩擦係合要素52のセパレートプレート28に面接触するように配置されている。これより、アウターレース64の両側に、第3摩擦係合要素52が略均等に分列された構造となっている。
【0030】
このように構成されているブレーキBにおいて、図示しない作動油油路から円周溝56内に作動油が供給されると、その作動油の油圧によって、ブレーキピストン58が第3摩擦係合要素52方向に前進し、バネ受板62の貫通穴62aを貫通している押圧突部58aが第3摩擦係合要素52を押圧する。ワンウェイクラッチ54のアウターレース64は軸心方向に移動可能であり、且つ第3摩擦係合要素52のブレーキピストン58と隔離する側の端面には、第3摩擦係合要素52の軸心方向への移動を阻止するスナップリング70がケース12のスプライン部12aに固定されているため、アウターレース64の両側に配置されている複数枚のセパレートプレート28および摩擦プレート32は係合させられる。
【0031】
ここで、ブレーキBの係合時は、セパレートプレート28および摩擦プレート32の摩擦面から摩擦熱が発生するが、この摩擦熱はアウターレース64の両側からアウターレース64内に摩擦熱が伝達される。アウターレス64は軸心方向に比較的厚みがあり熱容量が比較的大きい金属であるため、セパレートプレート28や摩擦プレート32で発生する摩擦熱の放熱部材として機能し、温度上昇が抑えられる構造となっている。
【0032】
上述のように、本実施例によれば、第3摩擦係合要素52とワンウェイクラッチ54とが並列に配置されている摩擦係合装置において、ワンウェイクラッチ54のアウターレース64の両端に第3摩擦係合要素52のセパレートプレート28を接するように配置することで、係合時に発生する摩擦熱はアウターレース64の両端からアウターレース64内に伝達されるため第3摩擦係合要素52の摩擦熱の伝達速度が早くなるため第3摩擦係合要素52の温度上昇が抑制され焼付き等が防止される。
【0033】
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
図2は、本発明の他の実施例である摩擦係合装置を含む車両用自動変速機80の一部を示す要部断面図である。図2は、図1の車両用自動変速機10比べてワンウェイクラッチ84の形状および第3摩擦係合要素52の配置が異なるのみであり、他は同様に構成されている。図2において、車両用自動変速機80のワンウェイクラッチ82のアウターレース84の両端面は摩擦プレート32に面接触しており、前述の実施例のアウターレース64の両端面に接していたセパレートプレート28は省略されている。また、アウターレース84の両端には増肉部84aが設けられ、この両端の増肉部84aがセパレートプレート28としての機能を果たす構造となっている。
【0035】
このように構成された摩擦係合装置が係合されると、第3摩擦係合要素52で発生した摩擦熱は、摩擦プレート32からアウターレース84の増肉部84aに摩擦熱が伝達される。これより、前述の実施例と同様にアウターレース84の両側からアウターレース84内に摩擦熱が伝達されるため第3摩擦係合要素52の摩擦熱の伝達速度が早くなり温度上昇が抑制され焼付き等が防止される。また、セパレートプレート28を省略することにより車両用自動変速機の部品点数を少なくすることができる。
【0036】
上述のように、本実施例によれば、第3摩擦係合要素52とワンウェイクラッチ82とが並列に配置されている摩擦係合装置において、ワンウェイクラッチ82のアウターレース84の両端に第3摩擦係合要素52の摩擦プレート32を接するように配置することで、係合時に発生する摩擦熱はアウターレース84の増肉部84aの両端からアウターレース84内に伝達されるため第3摩擦係合要素52の摩擦熱の伝達速度が早くなるため第3摩擦係合要素52の温度上昇が抑制され焼付き等が防止される。
【0037】
また、本実施例では、アウターレース84の両端の増肉部84aがセパレートプレート28の機能を果たすため、セパレートプレート28を省略することで車両用自動変速機80の部品点数と少なくすることができる。
【0038】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0039】
例えば、本実施例では、ワンウェイクラッチのアウターレースの両端はセパレートプレートまたは摩擦プレートが接するようになっているが、アウターレースの一端がセパレートプレート、他端が摩擦プレートが接するような構造でも実施できる。
【0040】
また、本実施例では、スプラグ式のワンウェイクラッチを用いているが、ローラ式等など他の形式のワンウェイクラッチを用いて実施することもできる。
【0041】
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明が適用された車両用自動変速機の要部断面図である。
【図2】本発明が適用された車両用自動変速機の他の要部断面図である。
【符号の説明】
【0043】
10、80:車両用自動変速機 28:セパレートプレート 32:摩擦プレート 52:第3摩擦係合要素 54、82:ワンウェイクラッチ 58:ブレーキピストン 64、84:アウターレース(外輪)




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013