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発明の名称 内燃機関の吸気流制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16693(P2007−16693A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199236(P2005−199236)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100077481
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 義一
発明者 坂井 洋志
要約 課題
低負荷時の気流強化を行なわせることが可能で、高負荷時には吸気抵抗となることのない内燃機関の吸気流制御装置を提供する。

解決手段
傘部20Kの裏面のほぼ半周に亘り隆起部20Rが形成された吸気バルブ20と、該吸気バルブ20のバルブリフト量を変更可能な可変リフト量動弁機構120と、運転状態に応じて該可変リフト量動弁機構を制御する制御手段とを備える。さらに、吸気バルブ20の回転位置決め機構110を備え、前記制御手段は、運転状態に応じて、可変リフト量動弁機構120と共に回転位置決め機構110を制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
傘部裏面のほぼ半周に亘り隆起部が形成された吸気バルブと、
該吸気バルブのバルブリフト量を変更可能な可変リフト量動弁機構と、
運転状態に応じて該可変リフト量動弁機構を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする内燃機関の吸気流制御装置。
【請求項2】
前記吸気バルブの回転位置決め機構をさらに備え、前記制御手段は、運転状態に応じて、前記可変リフト量動弁機構と共に前記回転位置決め機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気流制御装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の吸気流制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関における燃焼を改善するために、シリンダ内に空気の流動を発生させる吸気流制御装置が種々提案されている。例えば、特許文献1には、吸気バルブの傘部裏面の一部に円弧状のシュラウドを設け、このシュラウドの位置を変えることによりスワール強度を変更するようにした技術が開示されている。また、特許文献2には、吸気バルブと吸気ポート壁面との間の開口部を横切り吸気バルブを中心として回動可能な整流板を設け,運転状態に応じて整流板を回動させることにより吸気流に順または逆のタンブルやスワールを生じさせるようにした技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】実開昭63−183404号公報
【特許文献2】特開平10−331647号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般に内燃機関にあっては、上述のシュラウドや整流板等を用いて、シリンダ内に強制的に強い空気の流動を生じさせること(以下、このことを気流強化と称す)で、燃焼の改善を図ることが望まれるのは吸気流量の少ない低負荷時であり、充填効率の向上が望まれる高負荷時には、これらが吸気抵抗とならないことがむしろ好ましい。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、シュラウドによる偏流作用により低負荷時に弱いスワールを生じさせることは可能であるが、気流強化を行なわせることやタンブルを生じさせることは困難である。
【0006】
また、特許文献2に記載の技術は、低負荷の成層燃焼運転時には整流板を吸気流方向に対して交差する位置に回動させることで逆タンブルを生じさせることは可能であるが、順タンブル位置での気流強化は困難である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、順または逆のタンブルやスワールを問わず、低負荷時の気流強化を行なわせることが可能で、高負荷時には吸気抵抗となることのない内燃機関の吸気流制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明の一形態に係る内燃機関の吸気流制御装置は、傘部裏面のほぼ半周に亘り隆起部が形成された吸気バルブと、該吸気バルブのバルブリフト量を変更可能な可変リフト量動弁機構と、運転状態に応じて該可変リフト量動弁機構を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記吸気バルブの回転位置決め機構をさらに備え、前記制御手段は、運転状態に応じて、前記可変リフト量動弁機構と共に前記回転位置決め機構を制御するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一形態に係る内燃機関の吸気流制御装置によれば、運転状態に応じて可変リフト量動弁機構が制御手段により制御され、この制御に応じて吸気バルブのリフト量が変更されることになる。すると、吸気バルブのリフト量が小さいときには、傘部裏面のほぼ半周に亘り形成された隆起部によって吸気ポートの開口部のほぼ半周が塞がれる結果、吸気は吸気ポートの残りの開口部と傘部裏面の隆起部のない部分との間を通過して気流強化が行なわれてシリンダ内に吸入される。一方、吸気バルブのリフト量が大きいときには、隆起部を含む傘部全体が吸気ポートの開口部を越えるので、吸気抵抗を伴わずに吸気がシリンダ内に吸入される。
【0011】
ここで、前記吸気バルブの回転位置決め機構をさらに備え、前記制御手段は、運転状態に応じて、前記可変リフト量動弁機構と共に前記回転位置決め機構を制御する形態によれば、運転状態に応じて吸気バルブの回転位置決め機構も制御される。従って、吸気バルブのリフト量が小さいときに、吸気バルブの回転位置を所定位置に位置決めすることにより、吸気ポートの塞がれていない残りの開口部と傘部裏面の隆起部のない部分との間で形成される流路の方向が順または逆のタンブルやスワールを生じさせる方向に向けられるので、順または逆のタンブルやスワールを問わず、低負荷時の気流強化を行なわせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0013】
図1は、上述した発明が適用された内燃機関としてのガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)10の縦断面図(図2におけるI−I断面)、図2は図1におけるII−II断面図を示している。
【0014】
エンジン10は、自動車用として自動車に搭載されているものである。このエンジン10は、シリンダブロック12、シリンダブロック12内で往復動するピストン14およびシリンダブロック12上に取り付けられたシリンダヘッド16等を備えている。シリンダブロック12には例えば4つの気筒10aが形成され、各気筒10aには、シリンダブロック12、ピストン14およびシリンダヘッド16にて区画された燃焼室18が形成されている。
【0015】
そして各燃焼室18には、それぞれ吸気バルブ20(第1吸気バルブ20a、第2吸気バルブ20b)、排気バルブ24(第1排気バルブ24aおよび第2排気バルブ24b)が配置されている。この内、第1吸気バルブ20aは第1吸気ポート22aを開閉し、第2吸気バルブ20bは第2吸気ポート22bを開閉し、第1排気バルブ24aは第1排気ポート26aを開閉し、第2排気バルブ24bは第2排気ポート26bを開閉するように配置されている(図2参照)。なお、以下の説明で、吸気バルブ、排気バルブ、吸気ポートおよび排気ポートについて第1および第2を区別する必要がないときは、それぞれ添字を省略して表示する。
【0016】
さらに、シリンダヘッド16には各燃焼室18の頂部に望む形態で、スプレイガイド式のフューエルインジェクタ30および点火プラグ32が隣接して配置されており、気筒10a内に対して必要な量の燃料を噴射可能としている。
【0017】
各気筒10aの第1吸気ポート22aおよび第2吸気ポート22bは共に、吸気マニホールド内に形成された吸気通路を介して不図示のサージタンクに接続されている。また、サージタンクは吸気ダクトを介してエアクリーナに連結されており、本実施の形態では、吸気ダクト内にアクセルペダルの操作とは独立して電動モータにより駆動される不図示のスロットルバルブが配置されている。また、これらの第1吸気バルブ20aおよび第2吸気バルブ20bのリフト量の調整は、吸気カムシャフト45に設けられた吸気カム45aとロッカーアーム13との間に存在する後述する仲介駆動機構を含む可変リフト量動弁機構120により行われる。
【0018】
なお、各気筒10aの第1排気ポート26aを開閉している第1排気バルブ24aおよび第2排気ポート26bを開閉している第2排気バルブ24bは、エンジン10の回転に伴う排気カムシャフト46に設けられた排気カム46aの回転により、ロッカーアーム15を介して一定のリフト量で開閉されている。そして、各気筒10aの第1排気ポート26aおよび第2排気ポート26bは排気マニホールドを介して排気管に連通され、この排気管には不図示の三元触媒コンバータが配設されている。
【0019】
ここで、吸気バルブ20(第1吸気バルブ20aおよび第2吸気バルブ20b)の構造について、図3を参照して説明しておく。図3(A)および図3(B)にはそれぞれ吸気バルブ20の単体が示され、図3(C)には吸気バルブ20がエンジン10に組み込まれ、小リフト量の状態位置にあるときが示されている。本実施の形態に係る吸気バルブ20は、ポペット弁式であり、そのステム部20Sの先端に連続する傘部20Kの裏面にそのほぼ半周に亘り隆起部20Rが形成されている。そして、この隆起部20Rのない部分はステム部20Sから傘部20Kの周縁にかけて滑らかなスロープ面20Fを形成している。すなわち、この隆起部20Rは、図3(C)に示す吸気バルブ20の小リフト量状態では、吸気ポート22の開口部22Xのほぼ半周を塞ぎ、換言すると、吸気バルブ20の片側に位置する吸気ポート22の開口部22Xの残りの部分のみが開口されるように形成されている。従って、吸気バルブ20の小リフト量状態では、傘部20Kの裏面のほぼ半周に亘り形成された隆起部20Rによって吸気ポート22の開口部22Xのほぼ半周が塞がれる。そして、吸気は吸気ポート22の塞がれていない残りの開口部22Xと傘部20Kの裏面の隆起部のないスロープ面20Fの部分との間を通過し気流強化が行なわれて気筒(シリンダ)10a内に吸入される。
【0020】
さらに、図3(A)に示す吸気バルブ20の第1の実施形態では、ステム部20Sに突起20Pが形成され、図3(C)に示すようにシリンダヘッド16に形成された案内溝16Gに摺動自在に嵌合されている。かくて、吸気バルブ20は回動不能とされている。
【0021】
また、図3(B)に示す吸気バルブ20の第2の実施形態では、ステム部20Sにウォームホイール歯20Wが形成され、図1に示すようにシリンダヘッド16に配置されたモータMにより駆動されるウォーム歯Wtに歯合される。これらのモータM、ウォーム歯Wtおよびウォームホイール歯20Wにより本発明に云う吸気バルブ20の回転位置決め機構110が構成されている。なお、回転位置決め機構としては、ステム部20Sにピニオンを形成しアクチュエータで駆動されるラックでもって吸気バルブ20を回動する機構で構成してもよい。
【0022】
電子制御ユニット(以下、ECUと称する)100は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バスを介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、CPU(マイクロプロセッサ)、入力ポートおよび出力ポート等を備えている。
【0023】
アクセルペダル74にはアクセル開度センサ76が取り付けられ、アクセルペダル74の踏み込み量に比例した出力電圧がAD変換器を介して入力ポートに入力される。不図示の上死点センサは例えば気筒10aの内の1番気筒が吸気上死点に達したときに出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポートに入力される。不図示のクランク角センサは、クランクシャフトが30°回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポートに入力される。CPUでは上死点センサの出力パルスとクランク角センサの出力パルスから現在のクランク角が計算され、クランク角センサの出力パルスの頻度からエンジン回転数が計算される。
【0024】
吸気ダクトには、不図示の吸入空気量センサが設けられ、吸気ダクトを流れる吸入空気量に対応した出力電圧がAD変換器73を介して入力ポートに入力される。また、エンジン10のシリンダブロック12には不図示の水温センサが設けられ、エンジン10の冷却水温度を検出し、冷却水温度に応じた出力電圧をAD変換器を介して入力ポートに入力している。
【0025】
さらに、後述するリフト量可変アクチュエータにより移動されるコントロールシャフト132の軸方向変位を検出するシャフト位置センサ、また、吸気カム45aのカム角を検出するカム角センサからの出力パルスが入力ポートに入力される。なお、これ以外に入力ポートには、各種の信号が入力されているが、本実施の形態では説明上重要でないので図示を省略している。
【0026】
また、出力ポートは、対応する駆動回路を介して各フューエルインジェクタ30や点火プラグ32に接続され、ECU100はエンジン10の運転状態に応じて、各フューエルインジェクタ30の開弁制御を行い、燃料噴射時期制御や燃料噴射量制御および点火プラグ32の点火時期制御を実行する。さらに、出力ポートは駆動回路を介して不図示の第1オイルコントロールバルブに接続され、ECU100は要求される吸気量等のエンジン10の運転状態に応じて、リフト量可変アクチュエータを制御している。更に出力ポートは駆動回路を介して不図示の第2オイルコントロールバルブに接続され、ECU100はエンジン10の運転状態に応じて、回転位相差可変アクチュエータを制御している。このことにより、吸気バルブ20のリフト量とバルブタイミングとがECU100により制御されて吸入空気量制御およびその他の制御が実行される。
【0027】
ここで吸気バルブ20a,12bの可変リフト量動弁機構120について、図1および図4を参照しつつ説明する。可変リフト量動弁機構120は、気筒10a毎に設けられ、シリンダヘッド16の一端に取り付けられた不図示のリフト量可変アクチュエータを備えて構成されている。可変リフト量動弁機構120は、中央に設けられた入力部122、左に設けられた第1揺動カム124および右に設けられた第2揺動カム126を備えている。これら入力部122のハウジング122aおよび揺動カム124,126の各ハウジング124a,126aはそれぞれ外径が同じ円筒状をなしている。そして、入力部122にはその外周に突設されたアーム122b、122cに支持され、吸気カム45aに係合するローラ122dが設けられている。また、第1揺動カム124および第2揺動カム126の外周には、ロッカーアーム13のローラ13aに係合するノーズ124bおよびノーズ126bが突設されている。
【0028】
さらに、入力部122の内周部には右ネジのヘリカルスプラインが形成され、第1揺動カム124および第2揺動カム126の内周部には左ネジのヘリカルスプラインがそれぞれ形成されている。そして、入力部122のヘリカルスプラインに噛合う右ネジの入力用ヘリカルスプライン、第1揺動カム124および第2揺動カム126のヘリカルスプラインにそれぞれ噛合う左ネジの出力用ヘリカルスプラインがそれぞれ外周に形成された不図示のスライダギアが、入力部122、第1揺動カム124および第2揺動カム126の内部に設けられている。このスライダギアには、支持パイプ130が挿通される貫通孔が形成され、支持パイプ130にはコントロールシャフト132が摺動可能に挿通されている。そして、コントロールシャフト132には、支持パイプ130に軸方向に長く形成された長孔を通り、スライダギアに周方向に長く形成された長孔に係合する係止ピンが植設されている。かくて、シリンダヘッド16に対して固定された支持パイプ130に対し、コントロールシャフト132の軸方向の変位を不図示のリフト量可変アクチュエータでもって調整することにより、スライダギアの軸方向の移動量が調整される。そして、このスライダギアの軸方向移動量が調整されることにより、ヘリカルスプラインを介してそれぞれ連結されている入力部122と第1揺動カム124および第2揺動カム126との位相差が調整され、吸気バルブ20のリフト量が変更されるように構成されている。なお、この可変リフト量動弁機構120の詳細な構造については、特開2001−263015号公報および特開2004−92500号公報を参照することができる。
【0029】
また、吸気バルブ20の開閉タイミングは、吸気カムシャフト45のクランクシャフトに対する回転位相を任意に制御可能に構成されている吸気バルブタイミング可変動弁機構を回転位相差可変アクチュエータでもって調整することで変更される。なお、吸気バルブタイミング可変動弁機構の構造は周知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0030】
次に、本発明に係る内燃機関の吸気流制御装置のバルブ駆動制御処理の一例を図5のフローチャートを参照して説明する。この処理は周期ごとに繰り返し実行される。そこで、バルブ駆動制御処理が開始されると、ステップS501において、エンジンの運転状態が検出される。本実施の形態では、アクセル開度センサ76からの信号に基づいて得られる要求負荷を表すアクセル開度、吸入空気量センサからの信号に基づいて得られる負荷を表す吸気量およびクランク角センサからの信号に基づいて得られるエンジン回転数により、エンジンの運転状態が検出される。そして、次のステップS502において、この検出されたエンジンの運転状態に対応させて、予め実験等により求められマップに保管されている吸気バルブ最適リフト量値に基づいて、吸気バルブ20のリフト量が決定される。具体的には、リフト量可変アクチュエータによるコントロールシャフト132の軸方向の変位量が決定されるのである。
【0031】
このようにして、決定されたリフト量でもって吸気バルブ20が駆動される種々の態様を図6乃至図8に示す。
【0032】
図6は、吸気バルブとして図3(A)に示す形態の吸気バルブ20を用いて順タンブルを得る態様を示し、図6(A)はエンジンの低負荷時を、図6(B)はエンジンの高負荷時を示している。エンジン10の低負荷時には吸気バルブ20のリフト量が小さいので、吸気バルブ20の傘部裏面のほぼ半周に亘り形成された隆起部20Rによって吸気ポート22の開口部22Xのほぼ半周が塞がれる結果、吸気は吸気ポート22の残りの開口部22Xと傘部裏面の隆起部のない部分との間を通過して、矢印Tで示すような、気流強化が行なわれた順タンブルを得ることができる。一方、図6(B)に示す高負荷時には吸気バルブ20のリフト量が大きく、隆起部20Rを含む傘部20Kの全体が吸気ポート22の開口部22Xを越えるので、吸気抵抗を伴わずに吸気がシリンダ内に吸入される。
【0033】
図7は、吸気バルブとして同じく図3(A)に示す形態の吸気バルブ20を用いてスワールを得る態様を示し、図7(A)はエンジンの低負荷時における側断面図、図7(B)は図7(A)のA矢視図、図7(C)は気筒上方から視た透視図である。このスワールを得る態様の場合には、吸気バルブ20のステム部20Sに形成された突起20Pが摺動自在に嵌合される前述の案内溝16Gの位置が、図6の場合に比べ90°回転されたシリンダヘッド16位置に形成される。この態様の場合には、同様に、エンジン10の低負荷時には吸気バルブ20のリフト量が小さいので、吸気バルブ20の傘部裏面のほぼ半周に亘り形成された隆起部20Rによって吸気ポート22の開口部22Xのほぼ半周が塞がれる結果、吸気は吸気ポート22の残りの開口部22Xと傘部裏面の隆起部のない部分との間を通過して、矢印Sで示すような、気流強化が行なわれたスワールを得ることができる。一方、高負荷時には、図示は省略するが、吸気バルブ20のリフト量が大きく、隆起部20Rを含む傘部20Kの全体が吸気ポート22の開口部22Xを越えるので、吸気抵抗を伴わずに吸気がシリンダ内に吸入される。
【0034】
さらに、図8は吸気バルブとして同じく図3(A)に示す形態の吸気バルブ20を用いて逆タンブルを得る態様を示し、エンジンの低負荷時における吸気バルブ20の位置の側断面図である。この逆タンブルを得る態様の場合には、吸気バルブ20のステム部20Sに形成された突起20Pが摺動自在に嵌合される前述の案内溝16Gの位置が、図7の場合に比べさらに90°回転された位置のシリンダヘッド16に形成される。この態様の場合には、同様に、エンジン10の低負荷時には吸気バルブ20のリフト量が小さいので、吸気バルブ20の傘部裏面のほぼ半周に亘り形成された隆起部20Rによって吸気ポート22の開口部22Xのほぼ半周が塞がれる結果、吸気は吸気ポート22の残りの開口部22Xと傘部裏面の隆起部のない部分との間を通過して、矢印RTで示すような、気流強化が行なわれた逆タンブルを得ることができる。一方、高負荷時には、図示は省略するが、吸気バルブ20のリフト量が大きく、隆起部20Rを含む傘部20Kの全体が吸気ポート22の開口部22Xを越えるので、吸気抵抗を伴わずに吸気がシリンダ内に吸入される。
【0035】
次に、本発明に係る内燃機関の吸気流制御装置のバルブ駆動制御処理の他の例を図9のフローチャートを参照して説明する。この処理も周期ごとに繰り返し実行される。そこで、このバルブ駆動制御処理の他の例が開始されると、前実施の形態と同じように、ステップS901において、エンジンの運転状態が検出される。そして、次のステップS902において、この検出されたエンジンの運転状態に対応させて、予め実験等により求められマップに保管されている吸気バルブ最適リフト量値に基づいて、吸気バルブ20のリフト量が決定される。そして、さらにステップS903に進み、上述の検出されたエンジンの運転状態に対応させて、予め実験等により求められマップに保管されている吸気バルブ最適回転位置値に基づいて、吸気バルブ20の回転位置が決定される。具体的には、回転位置決め機構のモータMによる吸気バルブ20の回転量が決定されるのである。
【0036】
この吸気バルブ最適回転位置としては、上述の図6乃至図8に示した態様位置の如くに、運転状態に応じて最適な回転位置に設定することが可能である。例えば、本実施の形態では、気筒内にタンブルとスワールとを運転状態に対応させて選択的に発生させるようにしている。具体的には、軽低負荷時においてはリフト量が小の状態で図7に示す態様位置に吸気バルブ20を回動位置させることで、気筒内に気流強化されたスワールを発生させ、成層燃焼を行わせている。そして、上記軽低負荷よりも大きい負荷の通常の低負荷時には同じくリフト量が小の状態で図6または図8に示す態様位置に吸気バルブ20を回動位置させることで、気筒内に気流強化された順タンブルまたは逆タンブルを発生させ、均質リーン燃焼を行わせている。
【0037】
このように、本実施の形態によれば、運転状態に対応させて、吸気バルブ20のリフト量および回転位置を制御することにより所望の強さで所望の態様の気流を発生させることができ、大きく燃焼改善に寄与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態におけるエンジンを示す断面図である。
【図2】図1におけるII-II断面図である。
【図3】本発明に係る吸気バルブを説明する図面であり、(A)は吸気バルブの第1実施形態、(B)は吸気バルブの第2実施形態をそれぞれ示す側面図、(C)は吸気バルブがエンジンに組み込まれている状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態における可変リフト量動弁機構の一部の構成部品を示す平面図である。
【図5】本発明に係る内燃機関の吸気流制御装置のバルブ駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】吸気バルブとして第1実施形態の吸気バルブを用いて順タンブルを得る態様を示し、(A)はエンジンの低負荷時を、(B)は高負荷時を示している。
【図7】吸気バルブとして同じく第1実施形態の吸気バルブを用いてスワールを得る態様を示し、(A)はエンジンの低負荷時における側断面図、(B)は(A)のA矢視図、(C)は気筒上方から視た透視図である。
【図8】吸気バルブとして同じく第1実施形態に示す形態の吸気バルブ20を用いて逆タンブルを得る態様を示し、エンジンの低負荷時における吸気バルブ位置の側断面図である。
【図9】本発明に係る内燃機関の吸気流制御装置のバルブ駆動制御処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10 エンジン
10a 気筒(シリンダ)
20 吸気バルブ
20K 傘部
20S ステム部
20R 隆起部
20F スロープ面
20W ウォームホイール歯
22 吸気ポート
22X 開口部
30 フューエルインジェクタ
32 点火プラグ
100 電子制御ユニット
110 回転位置決め機構
Wt ウォーム歯
M モータ
120 可変リフト量動弁機構
122 入力部
124 第1揺動カム
126 第2揺動カム





 

 


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