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発明の名称 可変気筒内燃機関
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16632(P2007−16632A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−196595(P2005−196595)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
発明者 秋久 大輔
要約 課題
減筒運転から全気筒運転へ切換える際のレスポンスを向上させることができる技術を提供する。

解決手段
運転状態に応じて多気筒の内の一部の気筒での燃焼を休止させる減筒運転を行う可変気筒内燃機関であって、各気筒の吸気バルブおよび/または排気バルブの作動特性を変更可能なバルブ作動特性制御手段を備え、バルブ作動特性制御手段は、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、燃焼を休止させていた一部の気筒の運動部品の運動抵抗を低減するように吸気バルブおよび/または排気バルブを制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
運転状態に応じて多気筒の内の一部の気筒での燃焼を休止させる減筒運転を行う可変気筒内燃機関であって、
各気筒の吸気バルブおよび/または排気バルブの作動特性を変更可能なバルブ作動特性制御手段を備え、
当該バルブ作動特性制御手段は、前記減筒運転を解除して全気筒での燃焼を行う全気筒運転を開始する場合、前記一部の気筒の運動部品の運動抵抗を低減するように前記吸気バルブおよび/または排気バルブを制御することを特徴とする可変気筒内燃機関。
【請求項2】
前記バルブ作動特性制御手段は、少なくとも、吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミング、作用角あるいはリフト量のいずれかを変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の可変気筒内燃機関。
【請求項3】
前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミングを変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミングを通常運転時よりも進角することを特徴とする請求項1に記載の可変気筒内燃機関。
【請求項4】
前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの作用角を変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの作用角を通常運転時よりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載の可変気筒内燃機関。
【請求項5】
前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブのリフト量を変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブのリフト量を通常運転時よりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載の可変気筒内燃機関。
【請求項6】
前記可変気筒内燃機関は、複数の気筒を2つの気筒群に分割し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する内燃機関であって、運転状態によって一方の気筒群に属する気筒での燃焼を休止させる減筒運転を行う場合には前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトと前記出力軸との動力の伝達を遮断し、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換えた後には前記動力の伝達の遮断を解除する内燃機関であり、
前記減筒運転から前記全気筒運転に切換える際、前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度が他方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度と同じになったときに前記動力の伝達の遮断を解除することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の可変気筒内燃機関。
【請求項7】
複数の気筒を2つの気筒群に分割し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する内燃機関であって、運転状態によって一方の気筒群に属する気筒での燃焼を休止させる減筒運転と、全気筒での燃焼を行う全気筒運転とを切換え可能な可変気筒内燃機関であり、さらに、前記減筒運転を行う場合には前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトと前記出力軸との動力の伝達を遮断し、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換えた後には前記動力の伝達の遮断を解除する可変気筒内燃機関において、
前記減筒運転から前記全気筒運転に切換える際、前記一方の気筒群に属する気筒の吸気通路に設けられたスロットルバルブのバルブ開度を通常運転時よりも大きくすることを特徴とする可変気筒内燃機関。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多気筒内燃機関における気筒を2つの気筒群に分割し、運転状態に応じて、一方の気筒群に属する気筒での燃焼を休止する減筒運転と、全ての気筒での燃焼を行う全気筒運転とを切換え可能な可変気筒内燃機関に関する。
【背景技術】
【0002】
2つのバンク(気筒群)に対応して2本のクランクシャフトを備え、両クランクシャフトを共通の出力軸に接続した2軸クランクシャフト付きエンジンにおいて、一方のバンクに属する気筒での燃焼を休止したときに(減筒運転時に)、休止側のバンクのクランクシャフトと出力軸の接続を遮断し、稼働側のバンクのクランクシャフトの出力で、休止側のバンクのクランクシャフトが回転するのを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、これにより、休止しているバンクの気筒に、摺動抵抗やポンピング抵抗が発生するのを防止し、気筒休止による燃料消費量の節減効果を高めている。
【特許文献1】特開2003−83105号公報
【特許文献2】実開平5−42652号公報
【特許文献3】特開2000−170561号公報
【特許文献4】特開2000−179366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方のバンクに属する気筒での燃焼を休止して片方のクランクシャフトのみにより出力軸の駆動を行っている状態(減筒運転)から、気筒休止を終了し、両クランクシャフトによる出力軸の駆動(全気筒運転)に切換える際、先ずは休止していたバンクのクランクシャフトの回転を徐々に上げていき、両クランクシャフトの回転数が近づいた状態で、完全に両クランクシャフトによる出力軸の駆動に切換えるのが好ましい。
【0004】
かかる場合、休止していたバンクのクランクシャフトの回転速度の上昇が阻害されると、切換えに要する時間が増加し、減筒運転から全気筒運転への切換えに要する時間が増す。これは、例えば当該内燃機関を搭載した車両の使用者にとってレスポンス悪化として感じられ好ましくない。
【0005】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、減筒運転から全気筒運転へ切換える際のレスポンスを向上させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る可変気筒内燃機関にあっては、運転状態に応じて多気筒の内の一部の気筒での燃焼を休止させる減筒運転を行う可変気筒内燃機関であって、各気筒の吸気バルブおよび/または排気バルブの作動特性を変更可能なバルブ作動特性制御手段を備え、当該バルブ作動特性制御手段は、前記減筒運転を解除して全気筒での燃焼を行う全気筒運転を開始する場合、前記一部の気筒の運動部品の運動抵抗を低減するように前記吸気バルブおよび/または排気バルブを制御することを特徴とする。
【0007】
ここで、前記可変気筒内燃機関は、複数の気筒を2つの気筒群に分割し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する内燃機関であって、運転状態によって一方の気筒群に属する気筒での燃焼を休止させる減筒運転を行う場合には前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトと
前記出力軸との動力の伝達を遮断し、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換えた後には前記動力の伝達の遮断を解除する内燃機関であり、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換える際、前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度が他方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度と同じになったときに前記動力の伝達の遮断を解除するものであることを例示することができる。
【0008】
このような内燃機関においては、減筒運転から全気筒運転に切換える際、減筒運転時に燃焼を休止させていた気筒が属する前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度を他方の気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度と早期に同じにし、迅速に両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力することが望まれる。
【0009】
本発明に係る可変気筒内燃機関にあっては、バルブ作動特性制御手段が、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、燃焼を開始する一部の気筒の運動部品の運動抵抗を低減するように吸気バルブおよび/または排気バルブを制御するので、早期に燃焼を開始する気筒群に対応するクランクシャフトの回転速度を上昇させることができる。これにより、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができる。したがって、例えば当該内燃機関を搭載した車両の使用者の要求に迅速に応えることができる。
【0010】
ここで、前記バルブ作動特性制御手段は、少なくとも、吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミング、作用角あるいはリフト量のいずれかを変更可能であることが好適である。
【0011】
そして、例えば、前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミングを変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの開閉タイミングを通常運転時よりも進角することが好適である。
【0012】
これにより、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する際に燃焼を開始する気筒の、ピストンなどといった運動部品の運動抵抗を通常運転時よりも低減することができるので、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができ、例えば当該内燃機関を搭載した車両の使用者の要求に迅速に応えることができる。
【0013】
また、前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの作用角を変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブの作用角を通常運転時よりも大きくすることが好適である。
【0014】
これにより、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する際に燃焼を開始する気筒の運動部品の運動抵抗を通常運転時よりも低減することができるので、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができ、使用者の要求に迅速に応えることができる。
【0015】
また、前記バルブ作動特性制御手段は、前記吸気バルブおよび/または排気バルブのリフト量を変更可能であり、前記減筒運転を解除して全気筒運転を開始する場合、前記吸気バルブおよび/または排気バルブのリフト量を通常運転時よりも大きくすることが好適である。
【0016】
これにより、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する際に燃焼を開始する気筒の運動部品の運動抵抗を通常運転時よりも低減することができるので、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができ、使用者の要求に迅速に応えることができる。
【0017】
また、本発明に係る可変気筒内燃機関にあっては、複数の気筒を2つの気筒群に分割し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する内燃機関であって、運転状態によって一方の気筒群に属する気筒での燃焼を休止させる減筒運転と、全気筒での燃焼を行う全気筒運転とを切換え可能な可変気筒内燃機関であり、さらに、前記減筒運転を行う場合には前記一方の気筒群に対応するクランクシャフトと前記出力軸との動力の伝達を遮断し、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換えた後には前記動力の伝達の遮断を解除する可変気筒内燃機関において、前記減筒運転から前記全気筒運転に切換える際、前記一方の気筒群に属する気筒の吸気通路に設けられたスロットルバルブのバルブ開度を通常運転時よりも大きくすることを特徴とする。
【0018】
これにより、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する際に燃焼を開始する一方の気筒群に属する気筒の吸気通路における吸気抵抗を通常運転時よりも低減することができるので、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができ、使用者の要求に迅速に応えることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、減筒運転から全気筒運転へ切換える際のレスポンスを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を以下の実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は実施例1に係るエンジン1の概略構成を示すものであり、(a)はエンジンの縦断面図、(b)は(a)の上視図である。
【0022】
エンジン1は、6気筒のエンジンであり、6個の気筒2の内、3つの気筒を1つの気筒群として、2つの気筒群に分けられたエンジンである。そして、各気筒群に対応するようにクランクシャフトが2本設けられ、これら2つのクランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力するように構成されている。
【0023】
図1(b)において、当該エンジン1を車両に搭載した場合のフロント側を下側、リヤ側を上側とする。そして、フロント側からエンジン1をみて、左側に配置される気筒群を第1バンク3a、右側に配置される気筒群を第2バンク3bと呼ぶ。また、第1バンク3aに対応するクランクシャフトを4a、第2バンク3bに対応するクランクシャフトを4bと呼ぶ。
【0024】
エンジン1は、両バンク3a,3bが図1に示すように平行に備えられており、両者の気筒のボアセンタのなす角が略零となる、いわゆるバンク角零のエンジンである。そして、一対のクランクシャフト4a,4bの間に出力軸5が回転可能に支持されている。
【0025】
エンジン1の各気筒には、シリンダ6に摺動自在に嵌合するピストン7と、当該ピストン7とクランクシャフト4aまたは4bとを連結するコネクティングロッド8が備えられている。
【0026】
シリンダ6の上方にはシリンダヘッド9およびヘッドカバー(図示省略)が固定されており、シリンダヘッド9およびヘッドカバー間に動弁室10が形成されている。シリンダヘッド9には燃焼室91に連なる吸気ポート(図示省略)および排気ポート(図示省略)
が形成されており、吸気ポートを開閉する吸気バルブ11および排気ポートを開閉する排気バルブ12が設けられている。そして、吸気バルブ11を駆動するために吸気側カムシャフト13が、排気バルブ12を駆動するために排気側カムシャフト14が、シリンダヘッド9に回転可能に支持されている。
【0027】
そして、吸気側カムシャフト13および排気側カムシャフト14の端部外周にはスプロケット15が嵌合されており、このスプロケット15とクランクシャフト4aまたは4b側のスプロケット16とにチェーン17が掛け渡されている。
【0028】
図2は、クランクシャフト4a,4bと出力軸5との駆動伝達態様の概略を示す図である。本図に示すように、出力軸5に設けた従動ギヤ51aがクランクシャフト4aの軸端に設けた駆動ギヤ41aと噛み合っている。一方、キータイプのシンクロメッシュ機構30の従動ギヤ51bは、クランクシャフト4bの軸端に設けた駆動ギヤ41bと噛み合っている。
【0029】
シンクロメッシュ機構30の概略構成、その作動の様子を示したのが図3である。このシンクロメッシュ機構30は、滑り摩擦力を利用してギヤの回転速度を同調させ、ギヤの噛み合いを容易にするものであり、従動ギヤ51b、シンクロナイザ・ハブ31、スリーブ32、シンクロナイザ・リング33などにより構成されている。
【0030】
そして、シンクロナイザ・ハブ31の内周部には、スプラインが形成されており、当該スプラインで出力軸5に嵌合されている。
【0031】
スリーブ32の円筒状の外周には、中央部にみぞが設けられ、そのみぞにスリーブ32を動かすシフト・フォーク(図示省略)が組み込まれている。一方、その内周は、軸方向に摺動できるようにシンクロナイザ・ハブ31とスプラインで結合されている。それゆえ、スリーブ32とシンクロナイザ・ハブ31は、回転方向には同一となり、軸方向には、シンクロナイザ・ハブ31上をスリーブ32が移動できるようになっている。
【0032】
シンクロナイザ・リング33は、従動ギヤ51bのコーン部52と接触し、出力軸5と従動ギヤ51bの回転速度が同調するまでスリーブ32を一時押え、同調後は従動ギヤ51bのスプライン部53と結合させる役目を担っている。それゆえ、シンクロナイザ・リング33の内周面はコーン部と接触したときに適当な摩擦を生じるように縦みぞや軸方向のみぞが切られており、外周は、その軸方向の一端にスプラインが設けられている。
【0033】
このように構成されたシンクロメッシュ機構30においては、エンジン1に併設された電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)からの指令信号に基づいてシフト・フォークを従動ギヤ51b側に移動させると、それに伴ってスリーブ32が従動ギヤ51b側に移動する。そして、それに伴ってシンクロナイザ・リング33が従動ギヤ51b側へ移動する。すると、シンクロナイザ・リング33の内周面が従動ギヤ51bのコーン部52に接触して摩擦が生じ、従動ギヤ51bとスリーブ32が同じ回転で回ろうとする。
【0034】
そして、さらにスリーブ32を従動ギヤ51b側に移動すると、シンクロナイザ・リング33と従動ギヤ51bのコーン部52との摩擦が増大し、出力軸5と従動ギヤ51bの回転速度の同調作用が進められ、回転速度が同調されるとスリーブ32が従動ギヤ51bのスプライン部53と円滑に噛み合い、結合が完了する。
【0035】
ここで、エンジン1は、燃料供給及び点火プラグによる点火を停止させてその気筒での燃焼を休止させることにより、運転状態に応じて排気量を実質的に変化させ、燃料消費量
の低減を可能とするエンジンである。
【0036】
具体的には、エンジン1は、図4に示した、エンジン1を搭載した車両の車速及びアクセル開度をパラメータとする駆動力源マップにおける減筒運転領域Aにおいて、第2バンク3bの気筒のみ燃料供給及び点火を停止し、第1バンク3aの気筒のみで要求負荷に応える、減筒運転を行うことが可能になっている。なお、図4中、領域Bは全気筒運転領域であり、両バンク3aおよび3bの全ての気筒における燃料供給及び点火プラグによる点火を実行して全気筒で燃焼させ、クランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する領域である。
【0037】
そして、減筒運転を実施する際には、第1バンク3aのクランクシャフト4aと第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転数を同じにすることが不可能であることから、シンクロメッシュ機構30による同調作用を行わずに、第1バンク3aのクランクシャフト4aの回転力のみが、駆動ギヤ41aおよび従動ギヤ51aを介して出力軸5に伝達されるようにする。
【0038】
一方、減筒運転を実施しない場合には、シンクロメッシュ機構30による同調作用を行い、第1バンク3aのクランクシャフト4aの回転力を出力軸5に伝達させるとともに、第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転力を、駆動ギヤ41b、従動ギヤ51b、スリーブ32およびシンクロナイザ・ハブ31などを介して出力軸5に伝達するようにする。
【0039】
また、本実施例に係るエンジン1においては、各バンクの気筒における吸気バルブ11を駆動する吸気側カムシャフト13および排気バルブ12を駆動する排気側カムシャフト14は、そのバンクに対応するクランクシャフトの回転力により駆動するようにする。すなわち、図1(a)に示すように、第1バンク3aの吸気側カムシャフト13のスプロケット15と、排気側カムシャフト14のスプロケット15と、クランクシャフト4aのスプロケット16を、チェーン17aを介して連結する。また、第2バンク3bの吸気側カムシャフト13のスプロケット15と、排気側カムシャフト14のスプロケット15と、クランクシャフト4bのスプロケット16を、チェーン17bを介して連結する。
【0040】
そして、これにより、以下に述べる効果を得ることができる。
2つのバンク(気筒群)を有し、これら2つのバンクに対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力するエンジンであって、気筒休止による減筒運転を、一方のバンクの気筒における燃焼を休止することで実施するエンジンにおいて、両方のバンクの吸気側カムシャフトおよび排気側カムシャフトを、気筒休止を行わないバンクのクランクシャフトの回転力で駆動する場合、気筒休止を実施している期間中においても、気筒休止を実施しているバンクの吸気側カムシャフトおよび排気側カムシャフトが駆動され、吸気バルブおよび排気バルブが駆動されてしまう。つまり、気筒休止を実施している期間中には本来駆動させる必要のない吸気側カムシャフト、排気側カムシャフト、吸気バルブおよび排気バルブといった動弁系の構成部品を駆動させることとなり、余計なフリクションが増加する。
【0041】
また、両バンクの動弁系の駆動が、減筒運転時においても気筒休止しないバンク側のクランクシャフトで駆動される場合、気筒休止しているバンク側の動弁系は気筒休止していないバンクの動弁系と同じ動きをし、気筒休止しているバンクのクランクシャフトおよびそれに連結されたピストンとは異なる動きをする。その後、減筒運転を解除して全気筒運転を開始する際、気筒休止していたバンクのクランクシャフトの回転数が上昇していくのに伴い、ピストン速度も徐々に変化していく。この過程で、例えば通常では起こり得ない「高バルブリフト」かつ「ピストン位置=上死点」のような状態が起こり、ピストンとバ
ルブが接触するおそれがある。
【0042】
これに対して、本実施例に係るエンジン1のように、両バンクの動弁系の駆動経路をバンク毎に独立にすることで、減筒運転を実施している期間中は、気筒休止しているバンクの動弁系の動作をも休止することができるので、フリクションを低減することができる。また、減筒運転を終了して全気筒運転を開始する際、クランクシャフトおよびピストンと動弁系が同期して回転数が上昇していくので、上述したピストンとバルブの接触を防止することができる。
【0043】
なお、上述した図1に示すエンジン1の構成においては、エンジン1が駆動している時には常に駆動している第1バンク3aのクランクシャフト4aと、当該バンクの吸気側カムシャフト13および排気側カムシャフト14がチェーン17aを介して連結されているが、図5に示すように、出力軸5にスプロケット18を設け、出力軸5と、第1バンク3aの吸気側カムシャフト13および排気側カムシャフト14とをチェーン17cを介して連結する構成であってもよい。
【0044】
つまり、気筒休止されるバンクの動弁系の動作を、気筒休止されないバンクのクランクシャフトの回転と独立にしさえすれば、上述したように、余計なフリクションを低減することができるとともに、ピストンとバルブの接触を防止することができる。
【実施例2】
【0045】
本実施例に係るエンジン1は、実施例1に係るエンジンに対して、さらに、吸気バルブ11の作動タイミングをクランクシャフト4aあるいは4bの回転角度に対して連続的に変更することができる吸気バルブタイミング制御装置をそれぞれのバンクに設けている。また、排気バルブ12の作動タイミングをクランクシャフト4aあるいは4bの回転角度に対して連続的に変更することができる排気バルブタイミング制御装置をそれぞれのバンクに設けている。
【0046】
そして、これらの吸気バルブタイミング制御装置および排気バルブタイミング制御装置は、吸気側カムシャフトあるいは排気側カムシャフトをクランクシャフト4aあるいは4bに対して相対回転させることにより、吸気バルブあるいは排気バルブの作動特性の内、開閉タイミングを図6に示す如く変更可能に制御することができる。
【0047】
これらのバルブタイミング制御装置は、可変バルブタイミング機構と、オイルコントロールバルブ(OCV)を備えている。
【0048】
可変バルブタイミング機構について説明する。カムシャフト13,14の端部外周に嵌合されたスプロケット15には、ハウジングが一体回転可能に取付けられている。このハウジングは円環形状をなしており、その内周面の周方向に互いに離間した箇所には複数の突部が形成されている。
【0049】
また、カムシャフト13,14の端部には、内部ロータが一体回転可能に取付けられている。この内部ロータは、その中央部に位置する円筒状のボスと、そのボスの外周の互いに離間した箇所に設けられた複数のベーンとを備えている。そして、ボスの外周面がハウジングの各突部の先端に摺動可能に接触した状態で、各ベーンが隣合う突部間に位置し、ハウジングの内周面に摺動可能に接触している。
【0050】
内部ロータは、流体の圧力をベーンで受けることによりハウジングに対して相対回転することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相が変化する。
【0051】
より具体的に説明する。ハウジング内の隣合う突部間の空間は、内部ロータのベーンによって2つの空間に区画されている。これらのうち、カムシャフトの回転方向についてベーンよりも前側の空間は遅角側油圧室を構成し、後ろ側の空間は進角側油圧室を構成している。
【0052】
そして、両油圧室内の油圧によって内部ロータがハウジングに対して相対回転する。すなわち、遅角側油圧室内の油圧を進角側油圧室の油圧に対して高くすると、内部ロータはハウジングに対してカムシャフトの回転方向と逆方向に相対回転され、カムシャフトの回転位相はクランクシャフトの回転位相に対して遅角される。
【0053】
これとは逆に、進角側油圧室内の油圧を遅角側油圧室内の油圧に対して高くすると、内部ロータはハウジングに対してカムシャフトの回転方向に相対回転する。このとき、カムシャフトの回転位相はクランクシャフトの回転位相に対して進角される。そして、これらの回転位相の変更によってバルブの開閉タイミングを可変としている。
【0054】
上記両油圧室内に対するオイルの供給及び排出を行うために、シリンダヘッド9、カムシャフト13,14、内部ロータ等には、両油圧室に繋がるオイル通路がそれぞれ形成されており、両オイル通路には、オイルコントロールバルブ(OCV)を介して、エンジン1のオイル(潤滑油)が供給される。
【0055】
なお、OCVは電磁駆動式の流量制御弁であり、前記ECUによって制御される。すなわち、ECUが、OCVを制御することにより、両バンク3a,3bにおける吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングを制御することが可能になっている。
【0056】
このように構成された本実施例に係るエンジン1においては、減筒運転を実施せずに全気筒運転、つまり両バンク3a,3bのクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する通常運転時においては、通常運転時のマップに従って吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングを制御する。
【0057】
これに対して、減筒運転から、減筒運転を解除して全気筒運転に移行する期間には、吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングが最も進角となるようにOCVを制御するようにする。
【0058】
これにより、吸気行程に入る前から吸気バルブを開けるなど、吸気バルブを通常運転時よりも早期に開け始めることで、ピストン速度が最も早くなる吸気行程中盤に吸気バルブ開度を十分に確保することができるので、吸気抵抗(吸い込み抵抗)を低減することができる。それゆえ、これまで気筒休止を実施していた第2バンク3bの気筒におけるピストンなどといった往復運動部品の運動抵抗を低減させることができるので、第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転に早期に移行することができる。
【0059】
また、排気行程に入る前から排気バルブを開けるなど、排気バルブを通常運転時よりも早期に開け始め、排気行程の前半からピストン速度が最も早くなる排気行程中盤にかけて排気バルブ開度を十分に確保することができるので、排気抵抗(押し出し抵抗)を低減することができる。それゆえ、これまで気筒休止を実施していた第2バンク3bの気筒における往復運動部品の運動抵抗を低減させることができるので、第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転に早期に移行することができる。
【0060】
以下、具体的に、図7に示すフローチャートを用いて本実施例に係るバルブ作動特性制
御について説明する。この制御ルーチンは、予め上記したECUのROMに記憶されているルーチンであり、一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECUが実行するルーチンである。
【0061】
先ず、S101においては、減筒運転を実施しているか否かを判定する。そして、肯定判定された場合はS102へ進み、否定判定された場合は本ルーチンの実行を終了する。
【0062】
S102においては、エンジン1を搭載した車両の速度、アクセル開度といった車両の運転状態を確認する。その後S103へ進み、減筒運転を解除すべきか否かを判別する。これは、S102にて確認した運転状態と図4に示したマップに基づいて全気筒運転をすべき領域に移行したか否かを判別するものである。そして、肯定判定された場合はS104へ進み、否定判定された場合は本ルーチンの実行を終了する。
【0063】
そして、S104において減筒運転を解除するように指示する。すなわち、第2バンク3bのクランクシャフト4bをクランキングするとともに第2バンク3bの気筒においても燃料供給及び点火プラグによる点火を実行する。
【0064】
その後S105へ進み、シンクロメッシュ機構30を作動開始する。すなわちECUが指令信号を出力し、シンクロメッシュ機構30のシフト・フォークを介してスリーブ32を従動ギア51b側に移動開始させる。
【0065】
その後S106へ進み、第2バンク3bの気筒における吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングが最も進角となるようにOCVを制御するようにする。
【0066】
その後S107へ進み、シンクロメッシュ機構30の作動が完了したか否かを判別する。これは、シフト・フォークおよびスリーブ32が所定の位置まで移動したか否かで判別することができる。そして、肯定判定された場合はS108へ進み、否定判定された場合はシンクロメッシュ機構30の作動が完了するまでS107の以降の処理を実行する。
【0067】
S108においては、第2バンク3bの気筒における吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングを通常のタイミングとなるように制御する。より具体的には、第2バンク3bの気筒における吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングが、第1バンク3aの気筒における吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングと同じになるように、第2バンク3bにおけるOCVを制御するものである。言い換えれば、通常運転時のマップに従って吸気バルブ11および排気バルブ12の開閉タイミングを制御する。
【0068】
このようなバルブ作動特性制御を実行することにより、図8に示すように、当該バルブタイミング制御を実行しない場合と比べて、減筒運転の実施によりこれまで気筒休止していた第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転、つまりクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する運転状態に早期に移行することができる。それゆえ、減筒運転から全気筒運転へ切換える際のレスポンスを向上させることができる。
【0069】
なお、上述した構成においては、吸気バルブタイミング制御装置および排気バルブタイミング制御装置を備え、減筒運転から全気筒運転に移行する際に、吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングをともに進角している。しかしながら、特にこれに限定されるものではなく、吸気バルブタイミング制御装置のみを備えているエンジンにおいて、吸気バルブの開閉タイミングのみを進角するようにしてもよい。これにより、開閉タイミングを変更しないよりは、減筒運転の実施によりこれまで気筒休止していた第2バンク3bのク
ランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができ、減筒運転から全気筒運転に早期に移行することができる。
【実施例3】
【0070】
本実施例に係るエンジン1は、バルブ作動特性制御手段として、実施例1に係るバルブタイミング制御装置に代えて、あるいは加えて、吸気バルブおよび/または排気バルブの少なくとも作用角あるいはリフト量のいずれかを変更することができる可変動弁装置を備えている。
【0071】
この可変動弁装置は、作用角あるいはリフト量のいずれか一方が大きくなるのにしたがって他方も大きくなりかつ前記一方が小さくなるのにしたがって他方も小さくなる、または作用角あるいはリフト量のいずれか一方が変化しても他方は一定となるようになっている。
【0072】
それゆえ、吸気バルブの作用角あるいはリフト量のいずれか一方が大きくなるのにしたがって吸気量が多くなり、作用角あるいはリフト量のいずれか一方が小さくなるのにしたがって吸気量が少なくなる。
【0073】
一方、排気バルブの作用角あるいはリフト量のいずれか一方が大きくなるのにしたがって気筒内から排出される排気量が多くなり、作用角あるいはリフト量のいずれか一方が小さくなるのにしたがって気筒内から排出される排気量が少なくなる。
【0074】
この可変動弁機構としては、様々な作動原理を利用した機構を採用し得る。例えば、クランクシャフトの回転に連動するカム機構であって、複数形状のカムを選択的に用いてバルブを駆動することのできる機構や、クランクシャフトの回転に連動するカムと、カムの動作を修正するメカニズムとを併せて活用してバルブを駆動することのできる機構等を例示することができる。
【0075】
また、バルブに対し、その往復動作の方向に沿って電磁力を付与することのできる機構を採用することもできる。この機構を採用した場合、吸気バルブあるいは排気バルブの動作をクランクシャフトの回転に連動させる必要がなくなるため、その動作範囲や動作速度の制御ついて、自由度が高まる。
【0076】
このように構成された本実施例に係るエンジン1においては、減筒運転を実施せずに全気筒運転、つまり両バンク3a,3bのクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する通常運転時においては、通常運転時のマップに従って吸気バルブ11および排気バルブ12の作動特性を制御する。
【0077】
これに対して、減筒運転から、減筒運転を解除して全気筒運転に移行する期間には、吸気バルブ11および/または排気バルブ12の少なくとも作用角あるいはリフト量のいずれかが、通常運転時よりも大きくなるように可変動弁機構を制御する。
【0078】
これにより、吸気量および/または気筒内から排出される排気量が多くなるので、吸気抵抗(吸い込み抵抗)および/または排気抵抗(押し出し抵抗)を低減することができる。それゆえ、これまで気筒休止を実施していた第2バンク3bの気筒における往復運動部品の運動抵抗を低減させることができるので、第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転に早期に移行することができる。これにより、減筒運転と全気筒運転との切換え時間を短縮することができ、例えば当該内燃機関を搭載した車両の使用者の要求に迅速に応えることができる。
【0079】
なお、本実施例に係るバルブ作動特性制御も、図7に示す実施例2に係るフローチャートにしたがって実行することができる。その際、S106においては、少なくとも作用角あるいはリフト量のいずれかを大きくするように可変動弁機構を制御し、S108においては、通常運転時のマップに従って制御する。
【実施例4】
【0080】
本実施例に係るエンジン1は、図9に示すように、実施例1に係るエンジンに対して、さらに、両バンク3a,3bにおける気筒の吸気通路のそれぞれにスロットルバルブ19を備えている。
【0081】
このように構成された本実施例に係るエンジン1において、減筒運転を実施せずに両バンク3a,3bのクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する通常運転時においては、通常運転時のマップに従ってスロットルバルブ18のバルブ開度を制御する。これに対して、減筒運転状態から、減筒運転を解除して全気筒運転、つまり両バンク3a,3bのクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する運転状態に移行する期間中には、スロットルバルブ19の開度を全開にさせる。
【0082】
これにより、当該期間中の吸気通路における吸気抵抗を低減することができる。それゆえ、これまで気筒休止を実施していた第2バンク3bの気筒におけるピストンなどといった往復運動部品の運動抵抗を低減させることができるので、第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転、つまりクランクシャフト4a,4bの両方で出力軸5を駆動する運転状態に早期に移行することができる。
【0083】
以下、具体的に、図10に示すフローチャートを用いて本実施例に係るスロットルバルブ開度制御について説明する。この制御ルーチンは、予め上記したECUのROMに記憶されているルーチンであり、一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECUが実行するルーチンである。
【0084】
S201からS205の処理は、図7を用いて説明した実施例2に係るバルブ作動特性制御におけるS101からS105の処理とそれぞれ同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0085】
S206で、気筒休止していた第2バンク3b側のスロットルバルブ19の開度を全開にする。その後S207へ進み、シンクロメッシュ機構の作動が完了したか否かを判別する。そして、肯定判定された場合はS208へ進み、否定判定された場合はシンクロメッシュ機構の作動が完了するまでS207の以降の処理を実行する。
【0086】
S208においては、第2バンク3bにおけるスロットルバルブ19の開度を通常の開度となるように制御する。より具体的には、第2バンク3bの気筒におけるスロットルバルブ19の開度が、第1バンク3aにおけるスロットルバルブ19の開度と同じになるように制御するものである。言い換えれば、通常運転時のマップに従ってスロットルバルブ19の開度を制御する。
【0087】
このようなスロットルバルブ開度制御を実行することにより、図8に示すように、当該スロットルバルブ開度制御を実行しない場合と比べて、減筒運転の実施によりこれまで気筒休止していた第2バンク3bのクランクシャフト4bの回転速度を早期に上昇させることができる。その結果、減筒運転から全気筒運転、つまりクランクシャフト4a,4bの
両方で出力軸5を駆動する運転状態に早期に移行することができる。それゆえ、減筒運転から全気筒運転へ切換える際のレスポンスを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】実施例1に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図2】シンクロメッシュ機構の概略構成を示す図である。
【図3】シンクロメッシュ機構の作動態様を示す図である。
【図4】車速、アクセル開度および運転領域の関係を示す図である。
【図5】実施例1に係るエンジンの他の構成を示す図である。
【図6】実施例2に係る吸・排気バルブの開閉タイミングを示す図である。
【図7】実施例2に係るバルブ作動特性制御の制御ルーチンのフローチャートである。
【図8】減筒運転から全気筒運転に切換える際のクランクシャフト回転速度の変化を示す図である。
【図9】実施例4に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図10】実施例4に係るスロットルバルブ開度制御の制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
1 エンジン
2 気筒
3a 右バンク
3b 左バンク
4a,4b クランクシャフト
5 出力軸
11 吸気バルブ
12 排気バルブ
13 吸気側カムシャフト
14 排気側カムシャフト
15 カムシャフトのスプロケット
16,18 クランクシャフトのスプロケット
17 チェーン
19 スロットルバルブ
30 シンクロメッシュ機構




 

 


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