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発明の名称 ガスケット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9937(P2007−9937A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187902(P2005−187902)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二
発明者 金 振鶴
要約 課題
2つの要素の間に配置され、押付圧によってシールを行うガスケットにおいて、押付圧による破損を抑制し、横方向の寸法規制を可能にすることである。

解決手段
第1セパレータ14とこれに向かい合う第2セパレータ16との間をシールするガスケット20は、第1セパレータ14に取り付けられ、硬質材料で構成される第1層22と、第1層22に一体化して積層され、第2セパレータ16に接触する凸形状の先端部28を有し、軟質材料で構成される第2層24と、第1層22と第2層24の間の中心部位に設けられ、第1セパレータ14と第2セパレータ16との間の押付圧Pによって生じる軟質材料の変形部分を吸収する吸収部26とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
一方側部材と他方側部材との間をシールするガスケットであって、
一方側部材に取り付けられ、硬質材料で構成される第1層と、
第1層に一体化して積層され、他方側部材に接触する凸形状の接触部を有し、軟質材料で構成される第2層と、
第1層と第2層の間に設けられ、一方側部材と他方側部材との間の押付圧によって生じる軟質材料の変形部分を吸収する吸収部と、
を有することを特徴とするガスケット。
【請求項2】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
第1層は樹脂系材料で構成され、第2層がゴム系材料で構成されることを特徴とするガスケット。
【請求項3】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
吸収部は、第2層より軟質の材料で構成されることを特徴とするガスケット。
【請求項4】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
吸収部は、空洞部であることを特徴とするガスケット。
【請求項5】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
吸収部は、
第1層と第2層の境界に沿って、それぞれ独立して複数設けられることを特徴とするガスケット。
【請求項6】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
押付圧が印加されていない初期状態の第1層の一方側底面から第2層の他方側凸形状接触部の先端までの高さをHとして、
第1層の高さは、H/3以上H/2以下であり、
吸収部の高さは、H/5以上H/3以下であることを特徴とするガスケット。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はガスケットに係り、特に一方側部材と他方側部材との間をシールするガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスケットは、例えば上方に開口を有する箱と蓋の間に配置され、ガスケットを挟んで箱と蓋を押し付けることで、箱と蓋で形成される内側の空間と外部との液体の侵入あるいは漏れ、または気体の侵入あるいは漏れを防止する。そのような例の1つはハードディスクの筐体と蓋のシールのためのガスケットが知られている。また、燃料電池においても、水素や空気、冷却水が循環するため、これらの間が混ざり合わないように、シール部材としてのガスケットが用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、固体高分子型燃料電池のセパレータ周りのシール材に適用されたシール用樹脂−金属接合体が開示されている。ここでは変形しやすい金属セパレータ薄板の片面に弾性プライマ層を形成し、その上に凸部形状の室温硬化型の液状シール用樹脂を成形する。つまり、シール部分は2層構成となっている。これにより金属セパレータ薄板の変形を防止する。弾性プライマ層は、厚みが5〜50μm、材質はシリコン系プライマ等で、金型成形温度を含めて広い温度範囲で弾性を有する。また、液状シール用樹脂としては種々の液状ゴムが使用される。
【0004】
特許文献2には、燃料電池のセパレータに溝を設け、そこに装着されるシール部材の形状が開示されている。シール部材の形状は、断面が略半円形の弦部の中心に対称位置に一対の切り欠きを有しており、これをセパレータの溝に配置したとき、その切り欠きと溝の底面との間に空間ができるようになっている。そして、シール部材の円弧部分に押圧力が加わると、それにより変形して押し出された部分が空間に逃がされるので、小さい押圧力で大きな弾性変形量を確保できることが述べられる。シール部材の材質は、シリコン系ゴム、フッ素系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、ブチル系ゴム等が上げられている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−220664号公報
【特許文献2】特開2002−141082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1,2のような形状の場合、確かに変形は起りやすいが、シール性能を上げるために押付圧を上げると、凸形状のために応力集中が過度になり、割れが生じ、あるいは破損し、シール性能が劣化する。
【0007】
これをさけるため材料を柔軟にすると、その柔軟性のため、横方向、すなわち隙間方向に延び、その方向の寸法規制が困難になる。横方向の寸法規制をするために、ガスケットをシール対象物に接着材を用いて、あるいは一体成形によってしっかり固定すると、押付圧が増大すると横方向のせん断力が過大となり、固定面のところで剥がれが生じ、そこでシール性能が低下してしまう。
【0008】
このように、従来技術では、押付圧によってガスケットの割れ、又は対象物との固定部分における剥がれ等の破損が生じ易く、あるいは横方向の寸法規制が困難になり、または全体の寸法が大きくなる。
【0009】
本発明の目的は、押付圧による破損を抑制できるガスケットを提供することである。他の目的は、横方向の寸法規制を可能にするガスケットを提供することである。以下の手段は、これらの目的の少なくとも1つに貢献する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るガスケットは、一方側部材と他方側部材との間をシールするガスケットであって、一方側部材に取り付けられ、硬質材料で構成される第1層と、第1層に一体化して積層され、他方側部材に接触する凸形状の接触部を有し、軟質材料で構成される第2層と、第1層と第2層の間に設けられ、一方側部材と他方側部材との間の押付圧によって生じる軟質材料の変形部分を吸収する吸収部と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、第1層は樹脂系材料で構成され、第2層がゴム系材料で構成されることが好ましい。
【0012】
また、吸収部は、第2層より軟質の材料で構成されることが好ましい。また、吸収部は、空洞部であってもよい。また、吸収部は、第1層と第2層の境界に沿って、それぞれ独立して複数設けられることでもよい。
【0013】
本発明に係るガスケットにおいて、押付圧が印加されていない初期状態の第1層の一方側底面から第2層の他方側凸形状接触部の先端までの高さをHとして、第1層の高さは、H/3以上H/2以下であり、吸収部の高さは、H/5以上H/3以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
上記構成により、ガスケットは、吸収部が押付圧によって生じる軟質材料の変形部分を吸収するので、凸部に過大な応力集中が生じにくく、したがって割れが生じにくい。また、第1層は硬質材料であるので、押付圧による変形は大部分第2層の軟質材料が受け持ち、第1層の変形量は少なく、横方向の寸法が広がることも少なく、寸法規制が容易に行える。また、取り付けられた一方側部材との間の剥がれも生じにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下においては、燃料電池を構成する単電池の間をシールするガスケット、詳しくは隣接する単電池の間で、隣り合うセパレータ間をシールするガスケットについて説明するが、燃料電池内でこれ以外のシール箇所に用いられるガスケットであってもよい。例えば単電池の内部において電解質膜とセパレータとの間をシールするガスケットであってもよい。また、燃料電池以外の製品に用いられるガスケットであってもよい。例えば、ハードディスクに用いられるガスケットであってもよい。
【0016】
図1は、ガスケット20が適用される燃料電池10の構成を示す図である。燃料電池10は複数の単電池12を積層して構成され、各単電池12を図示されていない拘束手段で積層方向に押し付け、各単電池の電力出力端子を直列あるいは並列に接続して、所望の電力を取り出す電源装置である。単電池12は、それ自身で固体高分子型の燃料電池のユニットで、アノードを構成する第1セパレータと、カソードを構成する第2セパレータと、その内部に配置される固体高分子型電解質膜部18を含む。第1セパレータ14と第2セパレータ16とは、図示されていない別のシール機構等を用いて、しっかりとシールされて結合されている。図1に示すように単電池12において電力を生成するため、固体高分子型電解質膜部18のアノード側にはH2が、カソード側には酸素又は空気が供給される。
【0017】
ガスケット20は、積層される単電池12において、隣接する単電池12の間に配置される部材で、各単電池12を冷却する冷却水を外部に漏らさずにシールする機能を有する。ガスケット20は、各単電池12のいずれかのセパレータの表面の外周に近い部分に、外周に沿って一周する閉形状で配置され、断面が凸形状を有する樹脂部材である。図1においては、ガスケット20は、各単電池12のアノード側第1セパレータ14の上面に取り付けられ、その凸部は、隣接する他の単電池12におけるカソード側第2セパレータ16の下面に押し付けられて接触するように配置されている。もちろん、各単電池12のカソード側第2セパレータ16にガスケット20を取り付け、その凸部を隣接する他の単電池12におけるアノード側第1セパレータ14の表面に押し付ける構成とすることもできる。このように積層される各単電池12の対向するセパレータの間にガスケット20を配置することで、隣接する単電池12の対向するセパレータの間に冷却水を外部に漏らすことなく循環させることができる。
【0018】
図2は、ガスケット20の断面拡大図である。ガスケット20は、第1セパレータ14に設けられる浅い溝15の中に配置される。浅い溝15は、第1セパレータ14の上面、すなわち、積層されて燃料電池10を構成するときに、隣接する他の単電池12の第2セパレータ16に対向する外表面に設けられる。浅い溝15は、一般的に、第1セパレータ14の上面の外周端に近い部分に、外周端に沿って一周する閉形状で設けられる。例えば、単電池12が矩形扁平形状のときは、矩形形状の外周に近い部分に、矩形状に一周するようにして浅い溝15が設けられる。第1セパレータ14の上面に、他の用途のために凹凸があって、その凹凸の一部を利用してシールが図られるような場合等においては、浅い溝15及びガスケット20は必ずしも閉形状で一周しなくてもよい。
【0019】
ガスケット20は、硬質材料で構成される第1層22と、第1層22と一体的に積層され第1層22に比べて軟質の材料で構成される第2層24と、第1層22と第2層24との間に設けられる空洞である吸収部26とを含んで構成される。吸収部26は、第1層22と第2層24との間に設けられるが、その位置は、ガスケット20の断面においてほぼ中央の部位に配置される。例えば、図2のように、左右対象断面のガスケット20の場合は、ガスケット20の左右対称軸が吸収部26の左右対称軸となる。このように、吸収部26をガスケット20の断面の中央部位に配置することで、後述するように吸収部26の機能である、軟質の材料変形した部分の吸収を、ほぼガスケット20の中央の部分において行わせることができる。
【0020】
第1層22は、ガスケット20の構成部分において、第1セパレータ14の浅い溝15の中に取り付けられる部分であり、第2層に比べ硬質な材料、すなわち加える応力に応答して生じる歪の量がより少ない材料で構成される。したがって、第2層と同じ材質系で、歪/応力特性の値のより小さいものを用いることができる。また、浅い溝15が平坦であるときには、第1層の浅い溝15に向かい合う面は平坦であることが望ましいので、シート状の樹脂フィルム(樹脂系材料)を第1層として用いることができる。そのようなシート状の樹脂フィルムとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルニトリル(PEN)またはポリイミド等のフィルムを用いることができる。
【0021】
第2層24は、ガスケット20の構成部分において、第1セパレータ14の上に吸収部26を形成しながら一体化して積層され、第1層側と反対側に凸形状の先端部28を有する部分であり、先端部28において向かい合う他のセパレータと接触する機能を有する。つまり先端部28は、接触部としての機能を有する。第2層24は、第1層22に比べ軟質の材料、すなわち歪/応力特性の値がより大きい材料で構成される。かかる第2層24の材料としては、ゴム系材料を用いることができる。例えば、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、水素化ニトリルゴム等の高飽和型ゴム、水素化スチレンブタジエン共重合体、水素化スチレンイソプレン共重合体等の高飽和型熱可塑性エラストマーを用いることができる。また、種々の液状ゴムとして、液状シリコンゴム、液状ニトリルゴム、液状エチレン・プロピレン系ゴム、液状フッ素ゴム等を用いることができる。
【0022】
吸収部26は、第1層22と第2層24の界面に設けられ、第1層22と第2層24とに取り囲まれて外部とは完全に隔離されている空洞部である。吸収部26は、先端部28が対向する両セパレータによって押圧を受けたとき、その柔軟性によって変形した部分を吸収する機能を有する空間である。
【0023】
第1層22と第2層24との一体化は、その間の界面が吸収部26を除いて接着材で接合されることでなされている。その一体化は、少なくとも、その界面に沿った相対的移動を抑制するようになされればよい。つまり、界面と垂直方向の剥離は別にして、少なくとも界面に沿ったせん断剥離に強い構成であればよい。より具体的には、両面接着テープが第1層22と第2層24との界面に配置され、それにより第1層22と第2層24とは表面に沿ったせん断剥離に強い接着力で接合される。
【0024】
このようにして一体化されたガスケット20において、第1セパレータ14に向かい合う一方側は、硬質材料の第1層22の平坦な下面で、他の単電池の第2セパレータ16に向かい合う他方側は、軟質材料の第2層24の先端部28である。そして、第1層22の下面は、第1セパレータ14の浅い溝15に、接着材でしっかり固定される。この固定も、少なくとも、浅い溝15の底面と第1層22の下面との界面に沿った相対的移動を抑制するようになされればよい。つまり、界面と垂直方向の剥離は別にして、少なくとも界面に沿ったせん断剥離に強い構成であればよい。より具体的には、両面接着テープが第1層22の下面と浅い溝15の底面との界面に配置され、それによりガスケット20と第1セパレータ14とは表面に沿ったせん断剥離に強い接着力で接合される。
【0025】
ガスケット20の第1層22、第2層24、吸収部26の寸法は、単電池12の間の押圧等によって適当に設定されるが、例えば次のように選択することができる。いま、ガスケット20の全高さをHとする。全高さHとは、ガスケット20が押圧を受けていない自然状態にあるときの、第1層22の下面から第2層24の先端部28の頂部までの高さである。このとき、第1層22の厚みをaH、吸収部26の部分の高さ方向の寸法をbHとすれば、第2層24の厚みは(1−a)Hであり、aは1/3以上1/2以下の範囲、bは1/5以上1/3以下、(1−a)は1/2以上2/3以下の範囲とすることができる。例えば、ガスケット20の自然高さHを2mmとすれば、第1層22の厚さはaHで、0.67mmから1mm、第2層24の厚みは(1−a)Hで1mmから1.33mm、吸収部26の高さ方向の寸法はbHで、0.4mmから0.67mmの範囲で選ぶことが好ましい。
【0026】
かかる構成のガスケット20の作用について図3を用いて説明する。図3において(a)はガスケット20が第1セパレータ14に固定して取り付けられた状態を示す。この状態でガスケット20は自然状態で、上記の例では自然高H=2mmを有する。図3(b)は、他の単電池の第2セパレータ16によって押圧Pを受けたときの様子を示す図である。
【0027】
図3(b)において、第1セパレータ14の位置を固定として、ガスケット20がその先端部28で第2セパレータ16の下面によって押されて押圧Pを受けると、第2層24は第1層22より軟質材料で構成されているので押圧Pは、ほとんど第2層24を歪ませるために向けられる。そして、第2層24を歪ませるために加えられた力は、硬質材料からなる第1層22との界面で第1層を押し付ける方向、あるいはその界面に平行な方向で第1層22をせん断することに向くよりはむしろ、吸収部26に軟質材料である第2層24を押し込んで吸収させるように働く。図3(b)には、押圧Pによって第2層24の軟質材料の変形部分が吸収部26の空洞に吸収されて、吸収部26の空間が消滅している様子を示す。
【0028】
このように、第1セパレータ14に第1層22の下面で固定されたガスケット20は、第1層22と第2層24の硬軟の相違により、より軟質な第2層24の変形に押圧Pの負荷のほとんどが向けられる。そして、その変形部分は、吸収部26に吸収され、第1層22にほとんど影響を与えない。つまり、第1層22は第2層24との界面において厚さ方向に押し付けられる負荷もほとんど受けず、また界面方向のせん断負荷もほとんど受けない。同様に第1層22は第1セパレータ14との界面において厚さ方向に押し付けられる負荷もほとんど受けず、また界面方向のせん断負荷もほとんど受けない。つまり、吸収部26は、このような押付負荷、せん断負荷を吸収する機能を有し、その機能的意味において、押付吸収部、せん断吸収部と呼ぶことができる。
【0029】
また、押付力Pは第2層24の先端部28に加えられるが、それは軟質である第2層24全体を変形させてその変形を吸収部26に吸収させるように働くので、先端部28には第1層22、あるいは第1セパレータ14からの反力がほとんど働かない。また、第2層24は軟質であるので、押し付けられる第2セパレータ16との界面に倣って平坦化して延び、接触面積を増大させる。これらのことから、先端部28における応力集中が大幅に緩和され、先端部28による割れ等の破損が抑制される。
【0030】
また、上記のように、第1層22と第2層24との界面、及び第1層22と第1セパレータ14との界面には、押付圧Pに起因する押付負荷、せん断負荷が大幅に緩和される。したがって、これらの界面における剥がれ等の破損が抑制される。
【0031】
また、上記のように、第1層22と第1セパレータ14との界面において、押付圧Pに起因する押付負荷、せん断負荷が大幅に緩和されるので、第1層22は第1セパレータ14との界面に沿ってほとんど変形しない。したがって、ガスケット20は、それが配置される浅い溝15の寸法に対しほとんど影響与えない。また、第1層22と第2層24との界面において、押付圧Pに起因する押付負荷、せん断負荷が大幅に緩和されるので、第2層24は第1層22の界面に沿ってほとんど変形しない。したがって、第2層24の界面方向の寸法はほとんど変化しない。これらのことから、ガスケット20は、第1セパレータ14に対し、あるいは単電池12に対し、さらには燃料電池10に対し、寸法的制約を与えることがほとんどなく、換言すれば、ガスケット20の横方向の寸法の規制を容易に行うことができる。
【0032】
図4は、ガスケットにおける吸収部の形状、配置等におけるその他の例を示す図である。図4において、(a)は、円形断面の吸収部を有するガスケット40、(b)は、楕円形断面の吸収部を有するガスケット42、(c)は、底面側が矩形、先端部側が長円の断面の吸収部を有するガスケット44、(d)は、複数の吸収部を有するガスケット46をそれぞれ示す。これら以外の断面形状、個数で吸収部を第1層と第2層との界面に設けることとしてもよい。また、図2も含め上記の例において、吸収部の部分において第1層も第2層も平坦な表面を有していない、すなわち、第1層も第2層もいずれも窪みを有し、それにより吸収部を形成するものとしたが、吸収部において第1層は平坦であるとしてもよい。この場合には第1層は平坦な環状フィルムまたは環状シートとすることができる。
【0033】
また、上記において吸収部は空洞部であるとして説明したが、第2層よりさらに軟質の材料で吸収部を構成してもよい。この場合には第1層が最も硬質材料で、第2層が中間の軟質材料、吸収部が最も軟質の材料で構成し、これらを積層することでガスケットを得ることができる。このとき、吸収部の最も軟質の材料と第1層との間の界面、および吸収部の最も軟質の材料と第2層との間の界面は、押付力、せん断力の吸収を考慮すると、特別な固定をする必要がない。
【0034】
図5は、吸収部の空洞部の中に、気体を封入する場合を示す図である。気体は圧縮性流体であるので、密閉空間に封入された気体は適当な弾性を有するので、第2層よりさらに軟質の歪/応力特性となるような条件で気体を空洞部内に封入することで、所望の特性のガスケットを得ることができる。所望の条件の気体を空洞部内に封入するには、ガスケット48の組み立て、特に第1層と第2層との間の一体化を、その所望の気体条件の雰囲気50の中で行う。たとえば、その所望気体条件の気体で満たされた作業チャンバの中でガスケット48の一体化作業を行う。こうすることで、所望の気体条件の気体を吸収部の中に封入できる。封入される気体としては、空気のほか、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥不活性ガス等を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る実施の形態におけるガスケットが適用される燃料電池の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施の形態におけるガスケットの断面拡大図である。
【図3】本発明に係る実施の形態におけるガスケットの作用について説明する図である。
【図4】他の実施の形態におけるガスケットの吸収部の形状、配置等における例を示す図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、吸収部の空洞部の中に気体を封入する場合を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
10 燃料電池、12 単電池、14 第1セパレータ、15 溝、16 第2セパレータ、18 固体高分子型電解質膜部、20,40,42,44,46,48 ガスケット、22 第1層、24 第2層、26 吸収部、28 先端部、50 雰囲気。




 

 


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