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車両用自動変速機のニュートラル制御装置 - トヨタ自動車株式会社
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発明の名称 車両用自動変速機のニュートラル制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9930(P2007−9930A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187711(P2005−187711)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100085361
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸
発明者 中屋敷 誠 / 渡辺 和之
要約 課題
車両停車時に摩擦係合装置を所定の係合荷重でスリップ係合させながらニュートラル制御を実行する場合に、その摩擦係合装置の耐久性を確保しつつニュートラル制御を継続して実行できるようにする。

解決手段
トルクコンバータ14の速度比eが目標速度比etargetと一致するように、第1クラッチC1の係合圧PC1がフィードバック制御されるが、目標速度比etargetは、推定クラッチ温度c1tmpが高くなるに従って大きくされる。このため、その目標速度比etargetに従って実際の速度比eが大きくなるように係合圧PC1が低減されることにより、完全なニュートラル状態に近くなり、第1クラッチC1の摩擦による発熱が抑制されて、第1クラッチC1の耐久性が確保されるとともに、ニュートラル制御が継続して実行されるようになって燃費が向上する。
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動力源からの動力がトルクコンバータを介して入力される自動変速機内の摩擦係合装置の係合荷重を制御する係合荷重制御手段を有し、車両停車時に該摩擦係合装置の係合荷重を低下させてニュートラル状態を成立させるニュートラル制御を実行する車両用自動変速機のニュートラル制御装置であって、
前記摩擦係合装置の温度を推定する温度推定手段と、
前記トルクコンバータの目標速度比を前記温度推定手段によって推定された温度に基づいて、該温度が高いときには大きくなるように設定する目標速度比設定手段と、
を有し、前記係合荷重制御手段は、前記ニュートラル制御の実行時に前記トルクコンバータの実際の速度比が前記目標速度比設定手段により設定された目標速度比となるように前記摩擦係合装置の係合荷重を制御する
ことを特徴とする車両用自動変速機のニュートラル制御装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記目標速度比設定手段は、前記温度推定手段により推定された温度が高くなる程前記目標速度比を大きくする
ことを特徴とする車両用自動変速機のニュートラル制御装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記目標速度比設定手段は、前記目標速度比が予め定められた上限値を超えないように制限する上限ガード手段を備えている
ことを特徴とする車両用自動変速機のニュートラル制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動変速機のニュートラル制御装置に関し、特に、摩擦係合装置の耐久性を確保しつつニュートラル制御を継続して実行できるようにしたニュートラル制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
駆動力源からの動力がトルクコンバータを介して入力される自動変速機内の摩擦係合装置の係合荷重を制御する係合荷重制御手段を有し、車両停車時にその摩擦係合装置の係合荷重を低下させてニュートラル状態を成立させるニュートラル制御を実行する車両用自動変速機のニュートラル制御装置が知られている。特許文献1に記載されている装置はその一例で、第1変速段を成立させる際に係合させられる摩擦係合装置の係合荷重を、若干のトルク伝達を許容するようにトルクコンバータのトルク比に基づいて制御することにより、発進時の応答性を損なうことなく駆動力源の負荷が軽減されて燃費が向上させられる。また、このように所定のトルク伝達を許容するように摩擦係合装置をスリップ係合させると、摩擦により温度が上昇して耐久性が損なわれる可能性があるため、その摩擦係合装置の温度を推定して、その温度が所定値以上になったらニュートラル制御を中止するようになっている。
【特許文献1】特開2004−353844号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このように摩擦係合装置の温度が所定値以上になった場合にニュートラル制御を中止すると、その中止によって燃費が損なわれる一方、燃費をできるだけ向上させるためにニュートラル制御を中止する温度を高くすると、摩擦係合装置の耐久性が損なわれるという問題があった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、車両停車時に摩擦係合装置を所定の係合荷重でスリップ係合させながらニュートラル制御を実行する場合に、その摩擦係合装置の耐久性を確保しつつニュートラル制御を継続して実行できるようにして燃費を一層向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するために、第1発明は、駆動力源からの動力がトルクコンバータを介して入力される自動変速機内の摩擦係合装置の係合荷重を制御する係合荷重制御手段を有し、車両停車時にその摩擦係合装置の係合荷重を低下させてニュートラル状態を成立させるニュートラル制御を実行する車両用自動変速機のニュートラル制御装置であって、(a) 前記摩擦係合装置の温度を推定する温度推定手段と、(b) 前記トルクコンバータの目標速度比を前記温度推定手段によって推定された温度に基づいて、その温度が高いときには大きくなるように設定する目標速度比設定手段と、を有し、(c) 前記係合荷重制御手段は、前記ニュートラル制御の実行時に前記トルクコンバータの実際の速度比が前記目標速度比設定手段により設定された目標速度比となるように前記摩擦係合装置の係合荷重を制御することを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明の車両用自動変速機のニュートラル制御装置において、前記目標速度比設定手段は、前記温度推定手段により推定された温度が高くなる程前記目標速度比を大きくすることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第1発明または第2発明の車両用自動変速機のニュートラル制御装置において、前記目標速度比設定手段は、前記目標速度比が予め定められた上限値を超えないように制限する上限ガード手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このように、本発明のニュートラル制御装置は、トルクコンバータの実際の速度比が目標速度比設定手段により設定された目標速度比となるように、係合荷重制御手段により摩擦係合装置の係合荷重が制御される一方、目標速度比設定手段は、温度推定手段によって推定された摩擦係合装置の温度が高いときには目標速度比を大きくするようになっているため、その目標速度比に従って実際の速度比が大きくなるように摩擦係合装置の係合荷重が低減されることにより、完全なニュートラル状態に近くなって摩擦(スリップ係合)による発熱が抑制され、摩擦係合装置の耐久性が確保されるとともに、ニュートラル制御が継続して実行されるようになって燃費が一層向上する。また、完全にニュートラル状態にするわけではないとともに、摩擦係合装置の温度が下がれば、目標速度比が小さくされて係合荷重が増大させられるため、発進時すなわちニュートラル制御を終了して摩擦係合装置を完全係合させて発進する際の応答性が損なわれることもない。
【0009】
第2発明では、温度推定手段により推定された温度が高くなる程目標速度比が連続的または段階的に大きくされるため、例えば温度に応じて目標速度比を2段階で切り換える場合に比較して、摩擦係合装置の係合荷重が温度に応じてきめ細かく適切に制御されるようになり、その摩擦係合装置の係合荷重や温度の変化幅を小さくできて、発進時の応答性や摩擦係合装置の耐久性を適切に確保しながらニュートラル制御を継続して実施できるようになる。
【0010】
第3発明では、上限ガード手段により目標速度比が予め定められた上限値を超えないように制限されるため、目標速度比が完全ニュートラル状態における速度比よりも大きくなり、係合荷重制御手段によって係合荷重を幾ら小さくしても実際の速度比が大きくならないといった制御上の問題が回避されるとともに、摩擦係合装置が完全な解放状態になって発進時にニュートラル制御から復帰する際に係合ショックが発生したり、発進するまでの応答性が損なわれたりする恐れがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ここで、自動変速機としては、例えば遊星歯車式や平行軸式等の有段の自動変速機が好適に用いられるが、前後進やニュートラルを切り換えるだけの前後進切換装置などでも良い。摩擦係合装置は、発進時に第1変速段等の所定の走行用変速段を成立させる際に係合させられるもので、自動変速機への入力を接続遮断する入力クラッチやブレーキなどでも良い。摩擦係合装置としては油圧式のものが好適に用いられ、例えばソレノイド弁によって油圧すなわち係合荷重が制御されるが、電磁式等の他の摩擦係合装置を用いることもできる。油圧式摩擦係合装置は、油圧シリンダ等のアクチュエータによって係合させられる単板式或いは多板式のクラッチやブレーキ、ベルト式のブレーキなどである。
【0012】
温度推定手段は、例えば前記特許文献1に記載されているように、AT油温やニュートラル制御の継続時間、トルクコンバータの速度比等をパラメータとして予め定められたデータマップや演算式等に従って温度を算出するなど、従来から知られている種々の手法を採用できる。
【0013】
トルクコンバータの速度比は、(出力側のタービン回転速度)/(入力側のポンプ回転速度)で、駆動力源から動力が入力されている車両停車時には1.0より小さな値で、摩擦係合装置の係合荷重が0すなわち出力側の負荷が0の完全ニュートラル状態では1.0に近くなる一方、摩擦係合装置の係合荷重が大きくなって出力側の負荷が大きくなるに従って小さくなる。出力側の負荷が0の完全ニュートラル時の速度比は、トルクコンバータに供給される作動油温度(作動油の粘性)や、駆動力源の回転速度すなわちトルクコンバータの入力側の回転速度等によって変化する。
【0014】
目標速度比設定手段は、前記温度推定手段によって求められた温度が高い時には目標速度比を大きくするものであれば良く、例えば大小の2段階で切り換えるだけでも良いが、第2発明のように温度に応じて3段階以上で増減させたり連続的に増減させたりすることが望ましい。また、温度推定手段によって求められた温度が所定値以下になるまで、1サイクルタイム毎に所定量ずつ目標速度比を大きくするなど、種々の態様を採用できる。
【0015】
上記目標速度比設定手段は、例えば(a) トルクコンバータに供給される作動油温度やトルクコンバータの入力側の回転速度等をパラメータとして予め定められたデータマップや演算式等に従って基準速度比ebaseを求める基準速度比算出手段と、(b) その基準速度比ebaseを前記温度推定手段によって算出された温度に基づいて、その温度が高くなるに従って大きくなるように補正する補正手段と、を有して構成される。基準速度比ebaseは、例えば発進時に所定の応答性が得られるとともに駆動力源の負荷ができるだけ小さい係合荷重となるように、トルクコンバータの出力側の負荷が0の完全ニュートラル時の速度比よりも所定量だけ小さい値が設定される。補正手段は、(b-1) 温度推定手段によって算出された温度をパラメータとして予め定められたデータマップや演算式等に従って、その温度が高い程大きな値となる速度比補正値Δeを求める補正値算出手段と、(b-2) その速度比補正値Δeを上記基準速度比sbaseに加算して目標速度比etargetを求める目標速度比算出手段とを有して構成される。
【0016】
係合荷重制御手段は、実際の速度比が目標速度比と一致するように、例えばそれ等の偏差に応じて係合荷重を増減するように構成されるが、実際の速度比と目標速度比の大小に応じて一定量ずつ係合荷重を増減するものでも良いなど、種々の態様が可能である。
【0017】
第3発明の上限ガード手段は、目標速度比が、トルクコンバータの出力側の負荷が0の完全ニュートラル時の速度比以上になり、係合荷重制御手段による係合荷重の制御では速度比のコントロールが不可能になったり、摩擦係合装置が完全な解放状態になったりすることを防止するためのもので、上限値は、前記基準速度比ebaseと同様にトルクコンバータに供給される作動油温度やトルクコンバータの入力側の回転速度等をパラメータとして予め定められたデータマップや演算式等に従って、トルクコンバータの出力側の負荷が0の完全ニュートラル時の速度比より小さく且つ基準速度比ebaseよりも大きな値が設定されるようにすることが望ましい。
【0018】
上記上限ガード手段は、結果的に目標速度比が上限値を超えないように制限するものであれば良く、例えば前記速度比補正値Δeを制限するように構成することもできる。なお、目標速度比が上限値を超えないように前記速度比補正値Δeが予め設定されている場合には、上限ガード手段は不要であるなど、上限ガード手段は必要に応じて設けられれば良い。
【0019】
また、このような上限ガード手段は、前記目標速度比設定手段が、摩擦係合装置の温度が高い場合に目標速度比を例えば1サイクルタイム毎に一定値ずつ際限なく大きくする場合等にも好適に適用され得る。
【実施例】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である車両用自動変速機のニュートラル制御装置が適用された駆動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。この図1において、走行用駆動力源であるエンジン12の出力は、流体式動力伝達装置であるトルクコンバータ14を介して自動変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置及び車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0021】
上記エンジン12は、気筒内噴射される燃料の燃焼によって駆動力を発生させるガソリンエンジン等の内燃機関である。また、上記トルクコンバータ14は、上記エンジン12のクランク軸18に連結されたポンプ翼車22と、上記自動変速機16の入力軸20に連結されたタービン翼車24と、一方向クラッチ28によって上記自動変速機16のハウジング38に対する一方向の回転が阻止されているステータ翼車26とを備えており、上記ポンプ翼車22とタービン翼車24との間で流体を介して動力伝達を行う。また、上記ポンプ翼車22及びタービン翼車24の間には、それらを直結するためのロックアップクラッチ30が設けられている。
【0022】
前記自動変速機16は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置32と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置34及び第3遊星歯車装置36とを備えている遊星歯車式の変速機で、第1遊星歯車装置32のサンギヤS1は、第3クラッチC3を介して入力軸20に選択的に連結されると共に、一方向クラッチF2及び第3ブレーキB3を介してハウジング38に選択的に連結され、入力軸20と反対方向の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置32のキャリアCA1は、第1ブレーキB1を介してハウジング38に選択的に連結されると共に、その第1ブレーキB1と並列に設けられた一方向クラッチF1により常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置32のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置34のリングギヤR2と一体的に連結されており、第2ブレーキB2を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっている。第2遊星歯車装置34のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置36のサンギヤS3と一体的に連結されており、第4クラッチC4を介して入力軸20に選択的に連結されるとともに、一方向クラッチF0及び第1クラッチC1を介して入力軸20に選択的に連結され、その入力軸20に対して逆方向へ相対回転することが阻止されるようになっている。第2遊星歯車装置34のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置36のリングギヤR3と一体的に連結されており、第2クラッチC2を介して入力軸20に選択的に連結されると共に、第4ブレーキB4を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっており、更に第4ブレーキB4と並列に設けられた一方向クラッチF3により常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。そして、第3遊星歯車装置36のキャリアCA3は、出力軸40に一体的に連結されている。
【0023】
図2は、前記自動変速機16の各変速段を成立させるためのクラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4の係合作動、および一方向クラッチF0〜F3の係合状態を説明する係合表であり、「○」は係合を、空欄は解放を、「△」はエンジンブレーキ時の係合を、「●」は動力伝達に関与しない係合をそれぞれ表している。前記自動変速機16に備えられた第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第4クラッチC4、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3、及び第4ブレーキB4(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、何れも多板式のクラッチやブレーキ等、油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置であり、図3に示す油圧制御回路82に備えられたソレノイド弁S4、SRの励磁、非励磁や、リニアソレノイド弁SL1、SL2、SL3、SLT、SLUの励磁電流の制御などにより、図2に示すように係合・解放が切り換えられることで、図3に示すシフトレバー78の操作位置(ポジション)及び車両の走行状態等に応じて第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」の6つの前進変速段および1つの後進変速段「Rev」を成立させる。第1変速段「1st」から第6変速段「6th」へ向かうに従って変速比γ(=入力軸20の回転速度NIN/出力軸40の回転速度NOUT )は小さくなり、第4変速段「4th」の変速比は1.0である。
【0024】
シフトレバー72は、例えば駐車ポジション「P」や後進走行ポジション「R」、ニュートラルポジション「N」、前進走行ポジション「D」等へ操作されるようになっており、「P」および「N」ポジションでは動力伝達を遮断する非駆動変速段としてニュートラルが成立させられるが、「P」ポジションでは図示しないメカニカルパーキング機構によって機械的に駆動輪の回転が阻止される。また、「D」等の前進走行ポジションでは前進変速段「1st」〜「6th」が成立させられ、「R」ポジションでは後進変速段「Rev」が成立させられる。
【0025】
図3は、前記エンジン12及び自動変速機16等を制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図で、運転者により踏み込み操作されるアクセルペダル42の操作量(開度)ACCがアクセル操作量センサ44により検出されるようになっている。エンジン12の吸気配管には、スロットルアクチュエータ46により制御されることで、そのエンジン12のアイドル回転速度NEIDL を制御すると共に、アクセル操作量ACCに応じた開き角すなわちスロットル弁開度θTHとされる電子スロットル弁48が設けられている。また、エンジン12の回転速度NEを検出するためのエンジン回転速度センサ50、そのエンジン12の吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ52、吸入空気温度TA を検出するための吸入空気温度センサ54、上記電子スロットル弁48の全閉状態(アイドル状態)及びそのスロットル弁開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットルセンサ56、前記出力軸40の回転速度NOUT に対応する車速Vを検出するための車速センサ58、前記エンジン12の冷却水温TW を検出するための冷却水温センサ60、常用ブレーキである図示しないフットブレーキの操作の有無を検出するためのブレーキスイッチ62、シフトレバー78のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ64、前記入力軸20の回転速度NINに対応するタービン回転速度NTを検出するためのタービン回転速度センサ66、油圧制御回路82内の作動油の温度であるAT油温TOIL を検出するためのAT油温センサ68等が設けられており、それらのセンサやスイッチから、エンジン回転速度NE、吸入空気量Q、吸入空気温度TA 、スロットル弁開度θTH、車速V、エンジン冷却水温TW 、ブレーキ操作の有無、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度NT、AT油温TOIL 等を表す信号が電子制御装置80に供給されるようになっている。
【0026】
上記電子制御装置80は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、前記エンジン12の出力制御や自動変速機16の変速制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用と変速制御用とに分けて構成される。エンジン12の出力制御では、前記スロットルアクチュエータ46により電子スロットル弁48を開閉制御する他、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁84を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ等の点火装置86を制御する。電子スロットル弁48の制御では、予め定められた関係から実際のアクセル操作量ACCに基づいて上記スロットルアクチュエータ48を駆動し、そのアクセル操作量ACCが大きいほどスロットル弁開度θTHを増加させる。また、エンジン12の始動時には、スタータ(電動モータ)88によりそのエンジン12のクランク軸18をクランキングする。
【0027】
自動変速機16の変速制御は、油圧制御回路82のソレノイド弁S4、SRのON(励磁)、OFF(非励磁)を切り換えたり、リニアソレノイド弁SL1、SL2、SL3、SLT、SLUなどの励磁電流を連続的に変化させたりして、前記クラッチCやブレーキBの係合解放状態を切り換えることにより、例えば図4に示すようにスロットル弁開度θTHおよび車速Vをパラメータとして予め定められた変速条件(変速マップ等)に従って前進6速の変速段「1st」〜「6th」を自動的に切り換える。図4の実線はアップシフト線で、破線はダウンシフト線であり、車速Vが低くなったりスロットル弁開度θTHが大きくなったりするに従って、変速比γが大きい低速側の変速段に切り換えられるようになっており、図中の「1」〜「6」は第1変速段「1st」〜第6変速段「6th」を意味している。
【0028】
図5は、油圧制御回路82の要部であってニュートラル制御に関与する部分、すなわち前記シフトレバー78が「D」ポジションへ操作された前進駆動状態における車両停車時に、第1変速段「1st」を成立させるために係合させられる第1クラッチC1の係合荷重を制御するための部分を示したものである。油圧ポンプ90によりオイルパン91から汲み上げられた作動油は、リリーフ型の第1調圧弁92により調圧されることによって第1ライン圧PL1とされ、シフトレバー78に連動させられるマニュアルバルブ94に供給される。シフトレバー78が「D」ポジションへ操作されているときには、このマニュアルバルブ94から第1ライン圧PL1と同じ大きさの前進ポジション圧PD がリニアソレノイド弁SL1、SL2、SL3などの各ソレノイド弁やシフト弁、コントロール弁等へ供給されるようになっており、第1クラッチC1にはコントロール弁96を経て作動油が供給される。コントロール弁96は、リニアソレノイド弁SL1から出力される信号圧に従って調圧作動を行うもので、リニアソレノイド弁SL1の励磁電流が前記電子制御装置80により連続的に変化させられることにより、第1クラッチC1の係合圧PC1が連続的に調圧されるとともに、その係合圧PC1は油圧センサ98によって検出される。第1クラッチC1は、「D」ポジションの前進駆動状態において入力クラッチとして機能するもので、ニュートラル制御の際に係合荷重が低下させられる摩擦係合装置に相当し、その係合圧PC1は係合荷重に対応する。
【0029】
上記油圧ポンプ90から汲み上げられた作動油は、クラッチCやブレーキBへ供給されてそれ等を係合させるだけでなく、自動変速機16の各部の潤滑に使用されるとともに、トルクコンバータ14にも供給されて、そのトルク伝達に寄与する。また、このように自動変速機16やトルクコンバータ14の各部へ供給された作動油は、図示しないオイルクーラー等を介してオイルパン91へ戻されるようになっている。前記AT油温センサ68は、この作動油の温度TOIL を検出するためのものである。
【0030】
一方、前記電子制御装置80は、図6に示すように、クラッチ温度推定手段122、目標速度比設定手段124、油圧制御手段126、および速度比算出手段128から成るニュートラル制御手段120を機能的に備えており、目標速度比設定手段124は、補正値算出手段130、基準速度比算出手段132、および目標速度比算出手段134を備えている。このニュートラル制御手段120は、図7および図10に示すフローチャートに従って信号処理を実行することにより、第1クラッチC1の係合圧PC1を低下させてニュートラル制御を行うもので、具体的にはトルクコンバータ14の実際の速度比e(=NT/NE)が目標速度比etargetとなるように係合圧PC1をフィードバック制御するものであり、図7のステップSA3は上記基準速度比算出手段132に相当し、ステップSA5は補正値算出手段130に相当し、ステップSA6は目標速度比算出手段134に相当し、ステップSA7は油圧制御手段126および速度比算出手段128に相当する。また、クラッチ温度推定手段122は温度推定手段として機能するもので、ニュートラル制御中か否かに拘らず図10のフローチャートに従って信号処理を実行することにより、第1クラッチC1の推定温度である推定クラッチ温度c1tmpを逐次算出して更新する。
【0031】
クラッチ温度推定手段122に相当する図10のステップSC1では、ニュートラル制御中か否かを、例えばニュートラル制御中か否かによって切り換えられるN制御フラグの状態等によって判断し、ニュートラル制御中の場合にはステップSC2以下を実行し、ニュートラル制御中でなければステップSC6以下を実行する。ステップSC2では、エンジン回転速度NE及びタービン回転速度NTからトルクコンバータ14の実際の速度比e(=NT/NE)を算出し、ステップSC3では、ステップSC2で算出した速度比e、エンジン回転速度NE、AT油温TOIL 、およびニュートラル制御の継続時間tNに基づいて第1クラッチC1の推定上昇温度tmpupを算出する。具体的には、図11(a) に示すマップから速度比e及びエンジン回転速度NEに基づいて求められる第1係数K1と、図11(b) に示すマップからAT油温TOIL に基づいて求められる第2係数K2と、図11(c) に示すマップからニュートラル制御の継続時間tNに基づいて求められる第3係数K3とに基づいて、次式(1) に従って第1クラッチC1の推定上昇温度tmpupを算出する。そして、次のステップSC4では、次式(2) に示すように、現在の推定クラッチ温度c1tmpとステップSC3で求めた推定上昇温度tmpupとを加算することにより、新たな推定クラッチ温度c1tmpを算出して記憶内容を更新する。また、ステップSC5では、ニュートラル制御の継続時間tNにカウント「1」を加算する。
tmpup=K1×K2×K3 ・・・(1)
c1tmp=c1tmp+tmpup ・・・(2)
【0032】
前記ステップSC1の判断がNO(否定)の場合、すなわちニュートラル制御中でない通常の走行時においては、ステップSC6で現在の推定クラッチ温度c1tmpがAT油温TOIL より高いか否かを判断し、c1tmp>TOIL であればステップSC7以下を実行する。ステップSC7では、現在の推定クラッチ温度c1tmpとAT油温TOIL との温度差ΔT(=c1tmp−TOIL )を算出し、ステップSC8において、例えば図11(d) に示すマップからその温度差ΔTに基づいて第1クラッチC1の推定降下温度tmpdwを算出する。そして、次のステップSC9では、次式(3) に示すように、現在の推定クラッチ温度c1tmpからステップSC8で求めた推定降下温度tmpdwを引き算することにより、新たな推定クラッチ温度c1tmpを算出して記憶内容を更新する。
c1tmp=c1tmp−tmpdw ・・・(3)
【0033】
また、ステップSC6の判断がNO(否定)の場合、すなわち現在の推定クラッチ温度c1tmpがAT油温TOIL 以下である場合には、ステップSC10を実行し、推定クラッチ温度c1tmpをAT油温TOIL とする。
【0034】
ニュートラル制御手段120によって実行される図7のフローチャートにおいて、ステップSA1では、前記N制御フラグの状態等に基づいてニュートラル制御中か否かを判断し、ニュートラル制御中であれば直ちにステップSA4以下を実行するが、ニュートラル制御中でない場合はステップSA2で所定のニュートラル制御開始条件が成立したか否かを判断する。ニュートラル制御開始条件は、例えば「D」ポジションにおける車両停止時で、アクセルペダル42が踏み込まれておらず、且つ図示しないフットブレーキがオン状態であることなどであり、このニュートラル制御開始条件が成立した場合はステップSA3以下を実行するが、成立しない場合はそのまま終了する。
【0035】
ステップSA3では、現在のAT油温TOIL およびエンジン回転速度NEに基づいて、図8に示すようにそれ等をパラメータとして定められたマップや演算式等から基準速度比ebaseを算出する。基準速度比ebaseは、ニュートラル制御において第1クラッチC1の係合圧PC1を目標速度比etargetに応じてフィードバック制御する際の、その目標速度比etargetの基礎となるもので、ニュートラル制御から復帰して第1クラッチC1を完全係合させて発進する際に所定の応答性が得られるとともに、エンジン12の負荷ができるだけ小さくなるように、トルクコンバータ14の出力側の負荷が0すなわち係合圧PC1=0の完全なニュートラル状態における速度比eN よりも所定量だけ小さい値が設定される。トルクコンバータ14の速度比eは、「D」ポジションの前進駆動状態における車両停止時には、NT<NEで1.0より小さな値となり、第1クラッチC1の係合圧PC1が0すなわち出力側の負荷が0の完全なニュートラル状態では1.0に近くなる一方、係合圧PC1が大きくなって出力側の負荷が大きくなるに従って小さくなる。また、完全なニュートラル状態における速度比eN は、トルクコンバータ14に供給される作動油の温度すなわちAT油温TOIL が低くて粘性が高くなると小さくなり、トルクコンバータ14の入力側の回転速度であるエンジン回転速度NEが低い程小さくなる。したがって、図8のデータマップも、AT油温TOIL が低いとともにエンジン回転速度NEが低い程、基準速度比ebaseが連続的に小さくなるように、予め実験等によって定められている。
【0036】
次のステップSA4では、前記図10のフローチャートに従って算出されて記憶装置に記憶されるとともに逐次更新される推定クラッチ温度c1tmpを読み込み、ステップSA5では、その推定クラッチ温度c1tmpに基づいて、図9に示すようにその推定クラッチ温度c1tmpをパラメータとして定められたマップや演算式等から速度比補正値Δeを算出する。この速度比補正値Δeは、ニュートラル制御による第1クラッチC1のスリップ係合で、その第1クラッチC1の温度が高くなって耐久性が損なわれることを防止するためのもので、推定クラッチ温度c1tmpが高くなる程第1クラッチC1の負荷すなわち係合圧PC1が低下するように、言い換えれば目標速度比etargetが大きくなるように定められれば良く、前記図9のデータマップは、推定クラッチ温度c1tmpが高くなる程速度比補正値Δeが連続的に大きくなるように、予め実験等によって定められている。
【0037】
そして、ステップSA6では、次式(4) に示すように、ステップSA3で算出された基準速度比ebaseにステップSA5で算出された速度比補正値Δeを加算することにより、目標速度比etargetを算出する。また、ステップSA7では、トルクコンバータ14の実際の速度比eが目標速度比etargetと一致するように、前記リニアソレノイド弁SL1の励磁電流をフィードバック制御することにより、第1クラッチC1の係合圧PC1を調圧制御する。すなわち、速度比eと目標速度比etargetとの偏差に応じて、速度比eが目標速度比etargetより小さい場合は、トルクコンバータ14の負荷が小さくなるように係合圧PC1を低下させる一方、速度比eが目標速度比etargetより大きい場合は、トルクコンバータ14の負荷が大きくなるように係合圧PC1を上昇させるのである。速度比e(=NT/NE)は、タービン回転速度センサ66によって検出されるタービン回転速度NTおよびエンジン回転速度センサ50によって検出されるエンジン回転速度NEを用いて前記速度比算出手段128によって算出される。なお、このステップSA7を実行する油圧制御手段126は、第1クラッチC1の係合圧PC1を制御するリニアソレノイド弁SL1と共に係合荷重制御手段を構成している。
etarget=ebase+Δe ・・・(4)
【0038】
そして、このように目標速度比etargetに応じて係合圧PC1がフィードバック制御されると、推定クラッチ温度c1tmpが高くなり、速度比補正値Δeにより目標速度比etargetが大きくなるように補正された場合には、実際の速度比eも大きくなるように、言い換えればトルクコンバータ14の負荷が小さくなるように係合圧PC1が低下させられ、これにより第1クラッチC1の負荷が軽減されてスリップ係合による温度上昇が抑制される。
【0039】
次のステップSA8では、所定のニュートラル制御終了条件が成立したか否かを判断する。ニュートラル制御終了条件は、例えば前記ニュートラル制御開始条件とは反対にフットブレーキがオフ状態になったり、アクセルペダル42が踏込み操作されたり、或いはシフトレバー78が「D」ポジションから他のポジションへ操作されたりしたことなどで、ニュートラル制御終了条件が成立しない場合はそのまま終了する。ニュートラル制御終了条件としてはまた、推定クラッチ温度c1tmpが第1クラッチC1の耐久性を損なう所定温度以上に達した場合、或いは所定温度以上の状態が所定時間以上継続した場合など、他の種々の条件を設定することができる。そして、ニュートラル制御終了条件が成立した場合には、ステップSA9でニュートラル制御を終了し、シフトレバー78が「D」ポジションのままの発進時には第1クラッチC1を完全係合させ、「D」ポジションから「N」等の他のポジションへ操作された場合は第1クラッチC1を解放する。
【0040】
このように、本実施例のニュートラル制御では、トルクコンバータ14の実際の速度比eが目標速度比設定手段124により設定された目標速度比etargetと一致するように、第1クラッチC1の係合圧PC1をフィードバック制御するが、目標速度比設定手段124は、クラッチ温度推定手段122によって推定された推定クラッチ温度c1tmpが高いときには目標速度比etargetを大きくする。これにより、その目標速度比etargetに従って実際の速度比eが大きくなるように係合圧PC1が低減されるため、完全なニュートラル状態に近くなり、第1クラッチC1の摩擦(スリップ係合)による発熱が抑制されて、第1クラッチC1の耐久性が確保されるとともに、ニュートラル制御が継続して実行されるようになって燃費が一層向上する。また、完全にニュートラル状態にするわけではないとともに、推定クラッチ温度c1tmpが下がれば目標速度比etargetが小さくされて係合圧PC1が増大させられるため、発進時すなわちニュートラル制御を終了して第1クラッチC1を完全係合させて発進する際の応答性が損なわれることもない。
【0041】
また、本実施例では図9に示すように推定クラッチ温度c1tmpが高くなる程大きな値の速度比補正値Δeが設定され、推定クラッチ温度c1tmpに応じて目標速度比etargetが連続的に変化させられるため、例えば推定クラッチ温度c1tmpに応じて目標速度比etargetを2段階で切り換える場合に比較して、第1クラッチC1の係合圧PC1が推定クラッチ温度c1tmpに応じてきめ細かく適切に制御されるようになり、その係合圧PC1や推定クラッチ温度c1tmpの変化幅を小さくできて、発進時の応答性や第1クラッチC1の耐久性を適切に確保しながらニュートラル制御を継続して実施できるようになる。
【0042】
ここで、上記実施例では推定クラッチ温度c1tmpが上昇するに従って速度比補正値Δeが大きくなるため、図9のデータマップの設定によっては、推定クラッチ温度c1tmpが予想以上に高くなった場合に目標速度比etargetが完全ニュートラル時の速度比eN に接近したり、その速度比eN を超える可能性がある。そして、目標速度比etargetが完全ニュートラル時の速度比eN に近くなったり、それよりも大きくなったりすると、第1クラッチC1が完全な解放状態になり、発進時にニュートラル制御から復帰する際に係合ショックが発生したり、第1クラッチC1が完全係合して発進するまでの応答性が悪くなったりする恐れがある。また、油圧制御手段126よって係合圧PC1を幾ら小さくしても実際の速度比eが大きくならなず、目標速度比etargetと一致させることができないといった制御上の問題が発生する可能性がある。
【0043】
このため、図12に示すように、前記ステップSA6とSA7との間でステップSA10〜SA12を実行する上限ガード手段136を設け、上限値eguardによって目標速度比etargetを制限することが望ましい。すなわち、前記ステップSA6に続いてステップSA10を実行し、目標速度比etargetが上限値eguardより大きいか否かを判断するとともに、etarget>eguardであればステップSA11でetarget=eguardとし、etarget≦eguardの場合には、ステップSA12でその目標速度比etargetをそのまま維持するのである。上限値eguardは、目標速度比etargetが完全ニュートラル時の速度比eN に近くなって第1クラッチC1が完全な解放状態になることを防止するためのものであるため、前記基準速度比ebaseと同様にAT油温TOIL およびエンジン回転速度NEをパラメータとして予め定められたデータマップや演算式等に従って設定されるようにすることが望ましく、完全ニュートラル時の速度比eN と基準速度比ebaseとの間の所定の値が定められる。
【0044】
この場合には、上限ガード手段136により目標速度比etargetが予め定められた上限値eguardを超えないように制限されるため、目標速度比etargetが完全ニュートラル状態における速度比eN よりも大きくなり、油圧制御手段126よって係合圧PC1を幾ら小さくしても実際の速度比eが大きくならないといった制御上の問題が回避されるとともに、第1クラッチC1が完全な解放状態になって発進時にニュートラル制御から復帰する際に係合ショックが発生したり、発進するまでの応答性が損なわれたりする恐れがない。
【0045】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施例である車両用自動変速機のニュートラル制御装置が適用された駆動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機の各変速段を成立させるためのクラッチ及びブレーキの作動状態を説明する係合表である。
【図3】図1のエンジン及び自動変速機等を制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図である。
【図4】図3の電子制御装置によって自動変速機の変速制御が行われる際の変速マップの一例を示す図である。
【図5】図3の油圧制御回路のうちニュートラル制御で使用される第1クラッチC1に関連する部分を示す回路図である。
【図6】図3の電子制御装置によって行われるニュートラル制御の種々の機能を説明するブロック線図である。
【図7】図6のニュートラル制御手段の内容を具体的に説明するフローチャートである。
【図8】図7のステップSA3で基準速度比ebaseを求める際のデータマップの一例を示す図である。
【図9】図7のステップSA5で速度比補正値Δeを求める際に用いられるデータマップの一例を示す図である。
【図10】図6のクラッチ温度推定手段の内容を具体的に説明するフローチャートである。
【図11】図10のステップSC3、SC7で推定上昇温度tmpupや推定降下温度tmpdwを求める際に用いられるデータマップの一例を示す図である。
【図12】本発明の他の実施例を説明する図で、(a) は図6の機能ブロック線図に対する追加部分を示す図、(b) は図7のフローチャートに対する追加部分を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
12:エンジン(駆動力源) 14:トルクコンバータ 16:自動変速機 80:電子制御装置 82:油圧制御回路 120:ニュートラル制御手段 122:クラッチ温度推定手段(温度推定手段) 124:目標速度比設定手段 126:油圧制御手段(係合荷重制御手段) 136:上限ガード手段 SL1:リニアソレノイド弁(係合荷重制御手段) C1:第1クラッチ(摩擦係合装置) PC1:係合圧(係合荷重) c1tmp:推定クラッチ温度 etarget:目標速度比 eguard:上限値




 

 


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