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発明の名称 内燃機関の失火検出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2814(P2007−2814A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186914(P2005−186914)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
発明者 出垣 貴章
要約 課題
本発明の課題は、従来の失火検出装置よりも検出(判定)精度を向上させた失火検出装置を提供することにある。

解決手段
本発明に係る内燃機関の失火検出装置は、内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、回転エネルギ量演算手段と、前記回転エネルギ量演算手段で算出される前記回転エネルギ量の変動量と失火を判定するための失火判定値とを比較して前記内燃機関の失火を判定する失火判定手段と、前記失火判定値が、機関回転速度と、吸入空気量と、の関数値として予めマップに格納されている記憶装置と、を具備し、前記回転エネルギ量は、検出された前記クランク角度に基づいて演算される回転慣性モーメントより算出されることを特徴としている。
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、
回転エネルギ量演算手段と、
前記回転エネルギ量演算手段で算出される前記回転エネルギ量の変動量と失火を判定するための失火判定値とを比較して前記内燃機関の失火を判定する失火判定手段と、
前記失火判定値が、機関回転速度と、吸入空気量と、の関数値として予めマップに格納されている記憶装置と、を具備し、
前記回転エネルギ量は、検出された前記クランク角度に基づいて演算される回転慣性モーメントより算出されることを特徴とする、内燃機関の失火検出装置。
【請求項2】
前記クランク角度検出手段の一部であるクランク角度基準位置検出手段が、クランク軸の前端近傍と、該前端近傍と同一位相にある後端近傍と、の2箇所に配置され、前記二つのクランク角度基準位置検出手段による同一時刻における二つの検出値から算出された前記前端のクランク角度と前記後端のクランク角度との相対角度差に基づいて前記回転エネルギ量を補正することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置。
【請求項3】
車両に搭載された内燃機関において、内燃機関とトランスミッションとを連結するトルクコンバータに内臓されるタービンの回転速度および/または車輪回転速度および/または補機駆動がオンされる時の該補機の駆動負荷、に基づいて前記回転エネルギ量を補正することを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関の失火検出装置。
【請求項4】
車両に搭載された内燃機関において、前記回転エネルギ量を数値処理し周波数分析して所定の低周波数の数値を除去した後の前記回転エネルギ量に基づいて前記回転エネルギ量の変動量を算出することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の失火検出装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に発生する失火を検出する内燃機関の失火検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの失火検出装置に関連する先行技術文献としては、特許文献1または特許文献2に開示されたものが知られている。このうち、特許文献1には、エンジン回転速度の変動量を算出し、該変動量と失火判定値を比較して失火を判定する技術が示されている。また、特許文献2には、エンジン回転加速度に基づいて失火を判定する技術が示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−218605号公報
【特許文献2】特開平6−229310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、エンジン回転速度およびエンジン回転加速度に対して、実際にはピストン、コンロッド等の往復動質量による、クランク角度ごとに変化する慣性力が影響しているが、特許文献1および特許文献2においては、該慣性力は一定値として取扱われている。また、車両に搭載するエンジンに関しては、ドライブシャフトのねじり振動等がエンジン回転速度等に影響を与えるが、特許文献1または特許文献2においては、この影響は何ら考慮されていない。このため、失火判定の精度は十分なものではなかった。
【0005】
本発明の目的は、従来の失火検出装置よりも検出(判定)精度を向上させた失火検出(判定)装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、
内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、
回転エネルギ量演算手段と、
前記回転エネルギ量演算手段で算出される前記回転エネルギ量の変動量と失火を判定するための失火判定値とを比較して前記内燃機関の失火を判定する失火判定手段と、
前記失火判定値が、機関回転速度と、吸入空気量と、の関数値として予めマップに格納されている記憶装置と、を具備し、
前記回転エネルギ量は、検出された前記クランク角度に基づいて演算される回転慣性モーメントより算出されることを特徴とする、内燃機関の失火検出装置が提供される。
【0007】
このように請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置によれば、検出されたクランク角度に基づく回転慣性モーメントにより算出された回転エネルギ量を失火判定値として採用する。このため、回転慣性モーメントを一定値として取扱っている従来の失火判定装置に比し、検出(判定)精度を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、
前記クランク角度検出手段の一部であるクランク角度基準位置検出手段が、クランク軸の前端近傍と、該前端近傍と同一位相にある後端近傍と、の2箇所に配置され、前記二つのクランク角度基準位置検出手段による同一時刻における二つの検出値から算出された前記前端のクランク角度と前記後端のクランク角度との相対角度差に基づいて前記回転エネルギ量を補正することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の失火検出装置が提供される。
このように請求項2に記載の内燃機関の失火検出装置によれば、エンジン回転にともなうクランク軸のねじり振動に起因するクランク角速度の変動量を補正するので、算出される回転エネルギ量の精度が向上し、ひいては検出(判定)精度を向上させることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明によれば、
車両に搭載された内燃機関において、内燃機関とトランスミッションとを連結するトルクコンバータに内臓されるタービンの回転速度および/または車輪回転速度および/または補機駆動がオンされる時の該補機の駆動負荷、に基づいて前記回転エネルギ量を補正することを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関の失火検出装置が提供される。
このように請求項3に記載の内燃機関の失火検出装置によれば、車両に搭載された内燃機関において、各種外乱要因に起因するクランク角速度の変動量を補正するので、算出される回転エネルギ量の精度が向上し、ひいては検出(判定)精度を向上させることができる。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、
車両に搭載された内燃機関において、前記回転エネルギ量を数値処理し周波数分析して所定の低周波数の数値を除去した後の前記回転エネルギ量に基づいて前記回転エネルギ量の変動量を算出することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の失火検出装置が提供される。
このように請求項4に記載の内燃機関の失火検出装置によれば、車輪駆動軸系に発生する低周波数のねじり振動に起因する回転エネルギ量変動成分を除去するため、算出される回転エネルギ量の精度が向上し、ひいては検出(判定)精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来の失火検出装置よりも検出精度を向上させた失火検出装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。最初に、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる失火検出装置が適用されたエンジンおよびその周辺機器を示す概略構成図である。
【0013】
図1において、10は4サイクル6気筒(第1気筒〜第6気筒)からなるエンジンであり、11はエアクリーナ12から導入される吸入空気をエンジン10側に供給する吸気通路である。13は吸気通路11内に導入される吸入空気量GNを検出するエアフローメータ等の吸入空気量センサである。
【0014】
21はエンジン10のクランク軸16に配設され、所定クランク角毎に信号を出力しエンジン回転速度NEを求めるための回転速度センサであり、23は通常はディストリビュータ22に内蔵され、特定気筒を判別するための信号を出力、例えば、第1気筒のピストン17が最も上昇した時点である圧縮TDC(Top Dead Center:上死点)毎の基準位置Gを検出する基準位置センサである。そして、基準位置センサ23および回転速度センサ21による二つの検出値に基づきクランク角度を算出することとなる。本書においては、基準位置センサ23および回転速度センサ21をクランク角度検出手段と言う。24はエンジン10の冷却水路に配設され、冷却水温THWを検出する水温センサである。
【0015】
30は吸入空気量センサ13からの吸入空気量GN、回転速度センサ21からのエンジン回転速度NE、基準位置センサ23からの基準位置G、水温センサ24からの冷却水温THW、その他の各種センサ信号を入力し、燃料系および点火系における最適な制御量を演算し、インジェクタ(燃料噴射弁)26およびイグナイタ27等を的確に制御するための制御信号を出力するECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)である。
【0016】
ECU30は、周知の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCPU31、制御プログラムや制御マップ等を格納した記憶装置ROM32、各種データ等を格納する記憶装置RAM33、B/U(バックアップ)RAM34、入出力回路35およびそれらを接続するバスライン36等からなる論理演算回路として構成されている。なお、29はECU30によって失火発生と判断されたときに、失火発生を運転者等に知らせるための警告ランプである。
【0017】
次に、本発明の1実施形態にかかるエンジンの失火検出装置で使用されているECU30内のCPU31における失火有無判定の処理手順を示す図2のフローチャートに基づき、図3を参照して説明する。ここで、図3は図2で吸入空気量GNおよびエンジン回転速度をパラメータとしてエンジン10の運転時における失火有無を判定するための失火判定値REFを算出するマップである。なお、この失火有無判定ルーチンは所定クランク角、例えば、30°CA(Crank Angle:クランク角)毎の割込にてCPU31にて繰返し実行される。
【0018】
図2において、まず、ステップS101では、今回の割込時刻のクランク角度θ1 、並びに、前回の割込時刻と今回の割込時刻との偏差からクランク軸16が30°CA回転するのに要する今回の時間T30i 、が算出される。次にステップS102に移行して、今回の割込タイミングが第1気筒〜第6気筒のうちの何れかの気筒における圧縮TDCであるかが判定される。ステップS102の判定条件が成立せず、即ち、今回の割込タイミングが圧縮TDCでないときには何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0019】
一方、ステップS102の判定条件が成立、即ち、今回の割込タイミングが第1気筒〜第6気筒のうちの何れかの気筒における圧縮TDCであるときにはステップS103に移行し、ステップS101で算出されたエンジン10のクランク軸16が30°CA回転するのに要する時間T30i の逆数に基づいて、今回の角速度ωiおよびエンジン回転速度NEiが算出される。次にステップS104に移行して、今回の回転エネルギ量Ke i が次式(1)にて算出される。
【0020】
Kei = 0.5 ×J(θi)×ωi2 ・・・(1)
ここで、 Kei:回転エネルギ量(圧縮TDCにおける)、
θi:クランク角度(圧縮TDCにおける)、
J(θi):回転慣性モーメント(θiにおける)、
ωi:クランク角速度(圧縮TDC前30°CAから圧縮TDCまでの)
【0021】
次にステップS105に移行して、吸入空気量センサ13から吸入空気量GNが読込まれる。次にステップS106に移行して、ステップS105で読込まれた吸入空気量GNおよびステップS103で算出されたエンジン回転速度NEをパラメータとする図3に示すマップに基づき、失火有無を判定するための失火判定値REFが算出される。なお、図3の各パラメータの中間値に対する失火判定値REFは補間演算によって求められる。
【0022】
次にステップS107に移行して、今回の割込時刻から60°CA後(すなわち次々回)の割込時刻と同90°CA後(すなわち次々々回、これを「新今回」という)の割込時刻との偏差からクランク軸16が30°CA回転するのに要する新今回の時間T30i+1 が算出される。なお、新今回のクランク角度θi+1 は、自動的に算出されている。次にステップS108に移行して、ステップS107で算出された時間T30i+1 の逆数に基づいて、新今回の角速度ωi+1 が算出される。該新今回の角速度ωi+1 は、直前の圧縮TDC付近で正常に燃焼が実行されていれば(失火が無ければ)、今回の角速度ωi より増加しているはずである。
【0023】
次にステップS109に移行して、新今回の回転エネルギ量Ke i+1 (圧縮TDC後90°CAにおける)が、以下のパラメータを使用して前式(1)にて算出される。
すなわち、パラメータは、θi+1 :クランク角度(圧縮TDC後90°における)、J(θi+1 ):回転慣性モーメント(θi+1 における)、ωi+1 :クランク角速度(圧縮TDC後60°CAから圧縮TDC後90°までの)である。
【0024】
次にステップS110に移行して、今回の回転エネルギ変動量ΔKe i を、ステップS109で算出された新今回の回転エネルギ量Ke i+1 とステップS104で算出された今回の回転エネルギ量Ke i との偏差として次式(2)にて算出される。
ΔKei = Ke i+1 − Ke i ・・・(2)
【0025】
次にステップS111に移行して、ステップS110で算出された今回の回転エネルギ変動量ΔKe i が、ステップS106で算出された失火判定値REF以上になっているかが判定される。ステップS111の判定条件が成立、即ち、今回の回転エネルギ変動量ΔKe i が失火判定値REFより小さいときにはステップS112に移行し、失火判定フラグXMFが失火有りを表わす「1」にセットされる。一方、ステップS111の判定条件が成立せず、即ち、今回の回転エネルギ変動量ΔKe i が失火判定値REF以上に大きいときにはステップS113に移行し、失火判定フラグXMFが失火なしを表わす「0」にセットされる。このようにして、本ルーチンが終了する。
【0026】
上述の失火有無判定ルーチンで用いられている図3のマップでは、吸入空気量GNおよびエンジン回転速度NEをパラメータとして失火判定値REFが算出される。
【0027】
次に、本発明の一実施形態にかかるエンジンの失火検出装置で使用されているECU30内のCPU31における異常診断の処理手順を示す図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、この異常診断ルーチンは所定時間毎にCPU31にて繰返し実行される。
【0028】
図4において、ステップS201では、上述の失火有無判定ルーチンによる失火判定フラグXMFを含む各種異常判定フラグの状態が読込まれる。次にステップS202に移行して、ステップS201で読込まれた各種異常判定フラグの状態に基づき異常の発生が判定される。ステップS202の判定条件が成立せず、即ち、各種異常判定フラグの状態が全て「0」であるときには異常なしとして、本ルーチンを終了する。
【0029】
一方、ステップS202の判定条件が成立、即ち、各種異常判定フラグの状態のうち何れか1つでも「1」であるときにはステップS203に移行する。ステップS203では、各種異常判定フラグの状態として、例えば、上述の失火判定フラグXMFが「1」にセットされている場合には、図示しない触媒の保護や排出ガス中のHC(炭化水素)濃度の増大を防止するため、失火発生と判定された気筒に対して燃料供給を停止したり、運転者等に失火発生を知らせるための警告等29を点灯させる等の異常検出に対応した周知のフェイルセーフ処理が実行され、本ルーチンを終了する。
【0030】
このように、本実施例のエンジンの失火検出装置は、回転速度センサ21で検出されるエンジン10のクランク軸16が所定期間として30°CA回転するのに要する時間の逆数である角速度ωi に基づいて回転エネルギ変動量ΔKei を算出するECU30にて達成される回転エネルギ変動量演算手段と、前記回転エネルギ変動量演算手段で算出される回転エネルギ変動量ΔKei と失火を判定するための失火判定値REFとを比較してエンジン10の失火を検出するECU30にて達成される失火検出手段とを具備し、失火判定値REFはエンジン回転速度と、吸入空気量と、の関数値として予めマップに格納されているものである。
【0031】
つまり、失火判定値REFがエンジン回転速度と、吸入空気量とをパラメータとして予めマップ化され記憶装置ROM32内に格納(図3参照)されており、回転エネルギ変動量ΔKe i が失火判定値REFと比較されることでエンジン10における失火の有無が判定される。
【0032】
そして、本実施形態のエンジンの失火検出装置において、今回の燃焼行程の回転エネルギと、前回の燃焼行程の回転エネルギとは、それぞれの燃焼行程での同一位相におけるものである。
【0033】
ところで、上記実施例では、エンジン10として4サイクル6気筒(第1気筒〜第6気筒)を想定して述べたが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、要は、回転エネルギ変動量算出の際に、連続する燃焼行程での同一位相における回転エネルギを用いるようにすればよい。
【0034】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
周知のように、多気筒エンジンのクランク軸は、ねじり振動が発生する。このねじり振動によりクランク角速度は影響を受け、回転エネルギの算出精度に誤差を発生させる。このためねじり振動によるクランク軸の前端と後端とのねじり相対角度差を計測し、このねじり相対角度差に基づいて前記回転エネルギ量を補正する。
【0035】
なお、クランク角度検出手段とは、基準位置センサ23および回転速度センサ21を言う。この基準位置センサ23(クランク角度基準位置検出手段)を、クランク軸の前端近傍と、該前端近傍と同一位相にある後端近傍と、の2箇所に配置して、前記二つの基準位置センサ23による同一時刻における二つの検出値から算出された前記前端のクランク角度と前記後端のクランク角度との相対角度差に基づいて前記回転エネルギ量を補正する。該補正演算処理により失火検出の精度が確保できる。
【0036】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
車両に搭載されたエンジンにおいては、悪路走行時やシフトチェンジ時には、エンジンに急激な負荷がかかり、前記失火判定手段が失火と誤判定する可能性がある。このため、エンジンとトランスミッションとを連結するトルクコンバータ(図5参照)に内臓されるタービン(図示せず)の回転速度をセンサにより計測し、該タービン回転速度により前記回転エネルギ量を補正する。該タービン回転速度は、トランスミッション側の回転速度である。このため、悪路走行時やシフトチェンジ時にトランスミッション側(プロペラシャフト側)の回転速度が低下した時、その低下量を直接検出できる。該補正演算処理により失火検出の精度が確保できる。
【0037】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
車両に搭載されたエンジンにおいては、車両駆動系のねじり振動によりクランク角速度は影響を受け、回転エネルギの算出精度に誤差を発生させる。図5に示すように、車両駆動系とは、主としてプロペラシャフト、ドライブシャフトを指す。車両駆動系のねじり振動の振動数は、数ヘルツから20ヘルツであり、低周波数である。このねじり振動は、車輪回転速度とエンジン回転速度から推定することが可能となる。
すなわち、車輪回転速度を計測することにより、このねじり振動が前記回転エネルギ量に及ぼす影響を補正する演算処理が可能となる。該補正演算処理により失火検出の精度が確保できる。特に、トルクコンバータのロックアップ制御時には、第3実施形態による補正ができないため、本第4実施形態が有用となる。
【0038】
また、車輪回転速度を計測することに替えて、回転エネルギ量(例えば、直近n個の毎圧縮TDCの回転エネルギ量)を数値処理し周波数分析して所定の低周波数(数ヘルツから20ヘルツ)の数値を除去した後の今回および新今回の回転エネルギ量に基づいて回転エネルギ量の変動量を算出する演算処理も可能である。
【0039】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
車両に搭載されたエンジンにおいては、補機、例えばエアコンやパワーステアリングの駆動がオンされると、エンジンに急激な負荷がかかり、前記失火判定手段が失火と誤判定する可能性がある。このため、補機駆動がオンされる時の該補機の駆動負荷、に基づいて前記回転エネルギ量を補正する。該補正演算処理により失火検出の精度が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態にかかる失火検出装置が適用されたエンジンおよびその周辺機器を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる失火検出装置で使用されているECU内のCPUにおける失火有無判定の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】吸入空気量およびエンジン回転速度をパラメータとして失火判定値を算出するマップである。
【図4】本発明の実施形態にかかる失火検出装置の一部であるECU内のCPUにおける異常診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】車両に搭載されたエンジンと駆動軸系を表す模式図である。
【符号の説明】
【0041】
10 エンジン
16 クランク軸
21 回転速度センサ
30 ECU(電子制御ユニット)
32 ROM
100 車両




 

 


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