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発明の名称 6気筒エンジン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2698(P2007−2698A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182270(P2005−182270)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
発明者 戸佐 直己
要約 課題
体格を小さくすることができるとともに振動を抑制することができる6気筒エンジンを提案する。

解決手段
両気筒群を平行、あるいは両者のバンク角が15°より小さくなるように配置し、一の気筒群に対応する一のクランクシャフト4aのクランクピンを、第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に他の気筒群に対応する他のクランクシャフト4bの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに他のクランクシャフトのクランクピンを、第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群を平行、あるいは両者のバンク角が15°より小さくなるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項2】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第4気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第2気筒の順とすることを特徴とする請求項1に記載の6気筒エンジン。
【請求項3】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群を平行、あるいは両者のバンク角が15°より小さくなるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第2気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項4】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第2気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることを特徴とする請求項3に記載の6気筒エンジン。
【請求項5】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略30°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトの
クランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項6】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第4気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第2気筒の順とすることを特徴とする請求項5に記載の6気筒エンジン。
【請求項7】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略30°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第2気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項8】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第2気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることを特徴とする請求項7に記載の6気筒エンジン。
【請求項9】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とする場合、
各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、
各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×R、あるいはWrot×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることを特徴とする請求項6又は8に記載の6気筒エンジン。
【請求項10】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とする場合、
各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、
各気筒におけるバランスモーメントがWrot×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることを特徴とする請求項6又は8に記載の6気筒エンジン。
【請求項11】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略60°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に
第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項12】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることを特徴とする請求項11に記載の6気筒エンジン。
【請求項13】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略60°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項14】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることを特徴とする請求項13に記載の6気筒エンジン。
【請求項15】
各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、
各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることを特徴とする請求項12又は14に記載の6気筒エンジン。
【請求項16】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略120°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第2気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第2気筒、第6気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項17】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることを特徴とする請求項16に記載の6気筒エンジン。
【請求項18】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略120°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項19】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒の順とすることを特徴とする請求項18に記載の6気筒エンジン。
【請求項20】
各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、
各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることを特徴とする請求項17又は19に記載の6気筒エンジン。
【請求項21】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略50°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項22】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることを特徴とする請求項21に記載の6気筒エンジン。
【請求項23】
3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、
両気筒群のバンク角が略50°になるように配置し、
前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第2気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトの
クランクピンを、前記一の円周方向に第2気筒、第4気筒、第6気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする6気筒エンジン。
【請求項24】
前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることを特徴とする請求項23に記載の6気筒エンジン。
【請求項25】
各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、
各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることを特徴とする請求項22又は24に記載の6気筒エンジン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのバンクに対応する2本のクランクシャフトを備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
6気筒エンジンとしては、直列型、水平対向型、V型などが実用あるいは提案されている。また、6気筒エンジンでは、その構成部品による起振力が発生することに起因する振動を低減するために各気筒を等間隔で爆発にすることが一般的である。
【0003】
直列型、水平対向型の6気筒エンジンは、振動の面からは有利であるが、クランクシャフトの軸方向に長くなるなど、エンジン体格が大きくなる。一方、V型6気筒エンジンにおいては、体格は小さくなるが、振動の面では前者に劣る。
【0004】
これに対して、2あるいは4気筒エンジンにおいて、2つのバンクに対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力するように構成されたエンジンが提案されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
【特許文献1】特開昭62−70627号公報
【特許文献2】特開平9−287476号公報
【特許文献3】特開昭63−285229号公報
【特許文献4】特開2003−120317号公報
【特許文献5】特開2003−83105号公報
【特許文献6】特開昭54−140006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、6気筒エンジンにおいて、2つのバンクに対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力するように構成されたエンジンは未だ提案されていない。
【0006】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、体格を小さくすることができるとともに振動を抑制することができる6気筒エンジンを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群を平行、あるいは両者のバンク角が15°より小さくなるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0008】
このように、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対
応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンにおいては、クランクシャフトの軸に垂直な面であって、一の気筒群に属する気筒のボアセンタを通る面と、他の気筒群に属する気筒のボアセンタを通る面の距離は、略零となるように、あるいは適量オフセットするだけとすることができるので、クランクシャフトが1本であり、ボアが等しい直列型、V型など他の形式の6気筒エンジンよりも、クランクシャフト軸方向の長さを短くすることができ、エンジンの小型化を図ることができる。
【0009】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第4気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第2気筒の順とすることが好適である。
【0010】
このような構成とすることにより、バランスウェイトをクランクシャフトに付加することなく、バンク角が0°の場合は直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを、0°<バンク角<15°の場合は直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランス相当を達成することができ、振動を抑制することができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくしつつ振動を抑制することができる。なお、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0011】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群を平行、あるいは両者のバンク角が15°より小さくなるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第2気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0012】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第2気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることが好適である。
【0013】
かかる構成においても、バランスウェイトをクランクシャフトに付加することなく、バンク角が0°の場合は直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを、0°<バンク角<15°の場合は直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランス相当を達成することができ、振動を抑制することができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくしつつ振動を抑制することができる。なお、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0014】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバ
ンク角が略30°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0015】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第4気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒、第5気筒、第2気筒の順とすることが好適である。
【0016】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略30°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第2気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0017】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第2気筒の順とする、または、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることが好適である。
【0018】
上述した両気筒群のバンク角が略30°になるように配置した6気筒エンジンにおいて、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とする場合、各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。
【0019】
これにより、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の残存モーメントとすることができ、振動を抑制することができる。これにより、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0020】
あるいは、Wrot×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。これにより、残存ピッチモーメントを零にすることができる。また、ヨーモーメントは残るが、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンよりも小さくすることができ、バランサシャフトを設けなくても、設けるとしても最小の調整重り装着で、エンジンの振動を抑制することができる。
【0021】
また、上述した両気筒群のバンク角が略30°になるように配置した6気筒エンジンにおいて、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を逆方向とする場合、各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、各気筒におけるバランスモーメントがWrot×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。
【0022】
これにより、残存ピッチモーメントを零にすることができる。また、ヨーモーメントは残るが、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンよりも小さくすることができ、バランサシャフトを設けなくても、設けるとしても最小の調整重り装着で、エンジンの振動を抑制することができる。
【0023】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略60°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0024】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることが好適である。
【0025】
また、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略60°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第6気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第6気筒、第4気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0026】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることが好適である。
【0027】
さらに、上述した両気筒群のバンク角が略60°になるように配置した6気筒エンジンにおいて、各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。
【0028】
これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0029】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略120°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第2気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第2気筒、第6気筒、第4気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0030】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第4気筒、第3気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることが好適である。
【0031】
また、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略120°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0032】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第4気筒、第3気筒、第6気筒の順とすることが好適である。
【0033】
さらに、上述した両気筒群のバンク角が略120°になるように配置した6気筒エンジンにおいて、各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。
【0034】
これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0035】
また、本発明に係る6気筒エンジンにあっては、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クラン
クシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略50°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第3気筒、第5気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第4気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第4気筒、第6気筒、第2気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0036】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒、第6気筒の順とすることが好適である。
【0037】
また、3個の気筒を1つの気筒群として2つの気筒群を有し、2つの気筒群に対応するようにクランクシャフトを2本備え、両クランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力する6気筒エンジンであって、両気筒群のバンク角が略50°になるように配置し、前記2つの気筒群の内の一の気筒群に属する気筒を端から順に第1気筒、第3気筒、第5気筒、他の気筒群に属する気筒を端から順に第2気筒、第4気筒、第6気筒とする場合に、前記一の気筒群に対応する一のクランクシャフトのクランクピンを、一の円周方向に第1気筒、第5気筒、第3気筒の順に120゜毎に配置するとともに、前記第1気筒のクランクピンが上死点位置である時に前記他の気筒群に対応する他のクランクシャフトの第2気筒のクランクピンが上死点位置となるようにし、さらに前記他のクランクシャフトのクランクピンを、前記一の円周方向に第2気筒、第4気筒、第6気筒の順に120゜毎に配置することを特徴とする。
【0038】
そして、前記一のクランクシャフトの回転方向と前記他のクランクシャフトの回転方向を同方向とし、点火順序を、第1気筒、第2気筒、第5気筒、第6気筒、第3気筒、第4気筒の順とすることが好適である。
【0039】
さらに、上述した両気筒群のバンク角が略120°になるように配置した6気筒エンジンにおいて、各気筒における往復運動部分の重量をWrec、回転運動部分の重量をWrot、クランク半径をRとする場合に、各気筒におけるバランスモーメントが、(Wrot+1/2×Wrec)×Rとなるように、両クランクシャフトにバランスウェイトを設けることが好適である。
【0040】
これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジン以下の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【発明の効果】
【0041】
以上説明したように、本発明によれば、体格を小さくすることができるとともに振動を抑制することができる6気筒エンジンを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を以下の実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。
【実施例1】
【0043】
図1は実施例1に係るエンジン1の概略構成を示すものであり、(a)はエンジンの縦
断面図、(b)は(a)の上視図である。
【0044】
エンジン1は、6気筒のエンジンであり、6個の気筒2の内、3つの気筒を1つの気筒群として、2つの気筒群に分けられたエンジンである。そして、各気筒群に対応するようにクランクシャフトが2本設けられ、これら2つのクランクシャフトの回転力を1つの出力軸から出力するように構成されている。
【0045】
図1(b)において、当該エンジン1を車両に搭載した場合のフロント側を上側、リヤ側を下側とする。そして、リヤ側からエンジン1をみて、右側に配置される気筒群を右バンク3a、左側に配置される気筒群を左バンク3bと呼ぶ。また、右バンク3aに対応するクランクシャフトを4a、左バンク3bに対応するクランクシャフトを4bと呼ぶ。
【0046】
さらに、各気筒の番号を、右バンク3aのフロント側から第1気筒(#1)、第3気筒(#3)、第5気筒(#5)、左バンク3bのフロント側から第2気筒(#2)、第4気筒(#4)、第6気筒(#6)と呼ぶ。
【0047】
エンジン1は、両バンク3a,3bが図1に示すように平行に備えられており、両者の気筒のボアセンタのなす角が略零となる、いわゆるバンク角零のエンジンである。
【0048】
また、クランクシャフト4aの軸に垂直な面であって#1のボアセンタを通る面と、クランクシャフト4bの軸に垂直な面であって#2のボアセンタを通る面は、平行であり、その距離は略零になるように構成されている。あるいは、適量オフセットしていてもよい。これにより、クランクシャフトが1本であり、ボアが等しい直列型、V型など他の形式の6気筒エンジンよりも、クランクシャフト軸方向の長さを短くすることができ、エンジンの小型化を図ることができる。
【0049】
そして、一対のクランクシャフト4a,4bの間に出力軸5が回転可能に支持されており、出力軸5に設けた従動ギヤ51が一対のクランクシャフト4a,4bの軸端に設けた駆動ギヤ41a,41bに噛合する。各々のクランクシャフト4a,4bと駆動ギヤ41a,41bとの間には各々一方向クラッチ(図示省略)が設けられている。
【0050】
通常、エンジン1が作動する場合には、クランクシャフト4a,4bは共にフロント側からみて時計廻り方向(リヤ側からみると図1(a)に示すように反時計廻り方向)に回転するようになっている。そして、各々の一方向クラッチが係合して駆動ギヤ41a,41bの回転が従動ギヤ51に伝達され、従動ギヤ51と一体の出力軸5が反時計廻り方向(リヤ側からみると図1(a)に示すように時計廻り方向)に回転する。このように、本実施例に係るエンジン1においては、クランクシャフト4aと4bとは同方向に回転し、これらの回転力が1つの出力軸5から出力されるようになっている。
【0051】
図2は、本実施例に係るクランクシャフト4a,4bの模式図であり、クランクシャフトを、フロント側からみた斜視図である。
【0052】
クランクシャフト4aは、図2に示すように、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置してある。
【0053】
クランクシャフト4bは、図2に示すように、#6の第6クランクピンP6を、#1の第1クランクピンP1と同方向に配置し、つまり、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#6の第6クランクピンP6が上死点位置となるようにし、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#4の第4クランクピンP4、#2の第2クランクピン
P2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置してある。
【0054】
そして、かかる構成において、#1→#2→#3→#6→#5→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行うこととする。
【0055】
このようなクランクピン配置および点火順序とすることにより、クランク重り重量Wcにクランク重り重心距離Rcを乗算することにより得るバランスモーメントWc×Rcをクランクシャフトに付加することなく、直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを達成することができ、振動を抑制することができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくしつつ振動を抑制することができる。なお、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0056】
あるいは、フロント側からみた図である図3に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。一方、クランクシャフト4bは、#6の第6クランクピンP6を#1の第1クランクピンP1と同方向に配置し、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#2の第2クランクピンP2、#4の第4クランクピンP4を、この順序で、クランク角120゜毎に配置してもよい。
【0057】
そして、かかる構成において、#1→#4→#5→#6→#3→#2の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行うこととする。
【0058】
そして、このようなクランクピン配置および点火順序とすることにより、上述した図2に示すクランクピン配置および点火順序とするのと同様に、バランスモーメントWc×Rcをクランクシャフトに付加することなく、直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを達成することができ、振動を抑制することができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくしつつ振動を抑制することができる。なお、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0059】
なお、クランクシャフト4a,4bの回転力を出力軸5に伝達する方法、つまりこれらの連結方法は、上述した方法に限られるものではない。例えば、図4に示すように、出力軸5に設けた従動ギヤ51とクランクシャフト4aの駆動ギヤ41aとを噛合わせてクランクシャフト4aの回転力を出力軸5に伝達するとともに、出力軸5とクランクシャフト4bにそれぞれスプロケットを設けてチェーン6などでクランクシャフト4bの回転力を出力軸5に伝達するようにしてもよい。
【0060】
かかる場合、通常、エンジン1が作動する場合には、クランクシャフト4aはフロント側からみて時計廻り方向(リヤ側からみると図4に示すように反時計廻り方向)に回転し、クランクシャフト4bおよび出力軸5が反時計廻り方向(リヤ側からみると図4に示すように時計廻り方向)に回転する。つまり、クランクシャフト4aと4bとは逆方向に回転する。
【0061】
そして、かかる構成において、図5に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。一方、クランクシャフト4bは、#1の第1クランクピンP1と#6の第6クランクピンP6とを同方向に配置し、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#4の第4クランクピンP4、#2の第2クランクピンP2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0062】
そして、#1→#4→#3→#6→#5→#2の順序で点火(爆発)し、クランク角1
20゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。これにより、クランクシャフト4aと4bとが同方向に回転する構成の項で述べたのと同様に、バランスモーメントWc×Rcをクランクシャフトに付加することなく、直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを達成することができ、振動を抑制することができる。また、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0063】
あるいは、フロント側からみた図である図3に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。一方、クランクシャフト4bは、#1の第1クランクピンP1と#6の第6クランクピンP6とを同方向に配置し、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#2の第2クランクピンP2、#4の第4クランクピンP4を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0064】
そして、かかる構成において、#1→#2→#5→#6→#3→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。これにより、同様に、バランスモーメントWc×Rcをクランクシャフトに付加することなく、直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランスを達成することができ、振動を抑制することができる。また、バランスウェイトを付加することにより軸受け荷重を緩和することもできる。
【0065】
上記は、エンジン1の両バンク3a,3bが平行に備えられたバンク角(気筒挟み角)零のエンジンについて述べたが、バンク角が15°より小さい構成においても、上述したクランクピン配列、点火順序とすることが好適である。
【0066】
かかる構成にすると、バンク角零のように完全バランスを実現することは困難であるが、バランスモーメントWc×Rcをクランクシャフトに付加しなくても、直列6気筒、水平対向型6気筒と同等の完全バランス相当を達成することができ、良好なエンジン振動を実現することができる。0°<バンク角<15°の範囲内においては、バンク角が大きくなるにしたがって残存モーメントも大きくなるが、その大きさは十分小さく、バランサシャフトを装着する必要はない。
【実施例2】
【0067】
本実施例に係るエンジン1は、図6に示すように、両バンク3a,3bの気筒のボアセンタのなす角(気筒挟み角)が略30°である、いわゆるバンク角30°の構成とする。
【0068】
そして、実施例1で述べたクランクシャフト4aと4bが同方向に回転する構成において、フロント側からみた図である図7に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0069】
一方、クランクシャフト4bは、#6の第6クランクピンP6の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して、時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ30°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#6の第6クランクピンP6が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#4の第4クランクピンP4、#2の第2クランクピンP2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0070】
かかる構成において、#1→#2→#3→#6→#5→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0071】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフト
のバランスモーメントWc×Rcを以下のように決定する。
【0072】
ここで、図8に示すように、往復運動部分(ピストン、ピストンピン、コンロッド小端部など)の重量をWrec、回転運動部分(クランクピン、コンロッド大端部など)の重量をWrot、クランク半径をRとする。
【0073】
そして、バランスモーメントWc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の残存モーメントとすることができ、エンジン1の振動を抑制することができる。これにより、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0074】
あるいは、バランスモーメントWc×Rc=Wrot×Rとする。これにより、残存ピッチモーメントを零にすることができる。また、ヨーモーメントは残るが、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンよりも小さくすることができ、バランサシャフトを設けなくても、設けるとしても最小の調整重り装着で、エンジン1の振動を抑制することができる。
【0075】
あるいは、フロント側からみた図である図9に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0076】
一方、クランクシャフト4bの#6の第6クランクピンP6の向きを図7の構成と同じとし、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#2の第2クランクピンP2、#4の第4クランクピンP4を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0077】
そして、かかる構成において、#1→#4→#5→#6→#3→#2の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0078】
このクランクピン配置および点火順序とする構成においても、クランクシャフトのバランスモーメントWc×Rcを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとすることにより、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の残存モーメントとすることができ、エンジン1の振動を抑制することができる。
【0079】
あるいは、バランスモーメントWc×Rc=Wrot×Rとすることにより、残存ピッチモーメントを零にすることができる。また、ヨーモーメントは残るが、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンよりも小さくすることができ、バランサシャフトを設けなくても、設けるとしても最小の調整重り装着で、エンジン1の振動を抑制することができる。
【0080】
また、バンク角30°で、実施例1で述べたクランクシャフト4aと4bが逆方向に回転する構成においては、図7と同じクランクピン配置にした上で、#1→#4→#3→#6→#5→#2の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0081】
あるいは、図9と同じクランクピン配置にした上で、#1→#2→#5→#6→#3→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0082】
そして、これら2種類のクランクピン配置および点火順序とする構成の各々において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=Wrot×Rとする。これにより、残存ピッチモーメントを零にすることができる。また、ヨーモーメントは残るが、一
般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンよりも小さくすることができ、バランサシャフトを設けなくても、設けるとしても最小の調整重り装着で、エンジン1の振動を抑制することができる。
【実施例3】
【0083】
本実施例に係るエンジン1は、図10に示すように、両バンク3a,3bの気筒のボアセンタのなす角(気筒挟み角)が略60°である、いわゆるバンク角60°の構成とする。
【0084】
そして、実施例1で述べたクランクシャフト4aと4bが同方向に回転する構成において、フロント側からみた図である図11に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0085】
一方、クランクシャフト4bは、#4の第4クランクピンP4の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して、時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ60°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#4の第4クランクピンP4が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#4の第4クランクピンP4、#6の第6クランクピンP6、#2の第2クランクピンP2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0086】
かかる構成において、#1→#2→#3→#4→#5→#6の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0087】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。これにより、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0088】
あるいは、フロント側からみた図である図12に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0089】
一方、クランクシャフト4bの#6の第6クランクピンP6の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して、時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ60°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#6の第6クランクピンP6が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#6の第6クランクピンP6、#4の第4クランクピンP4、#2の第2クランクピンP2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0090】
かかる構成において、#1→#2→#5→#6→#3→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0091】
そして、これらのクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。これにより、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【実施例4】
【0092】
本実施例に係るエンジン1は、図13に示すように、両バンク3a,3bの気筒のボアセンタのなす角(気筒挟み角)が略120°である、いわゆるバンク角120°の構成とする。
【0093】
そして、実施例1で述べたクランクシャフト4aと4bが同方向に回転する構成において、フロント側からみた図である図14に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0094】
一方、クランクシャフト4bは、#4の第4クランクピンP4の向きを、#1の第1クランクピンP1と同方向に配置し、#2の第2クランクピンP2を、#1の第1クランクピンP1に対して時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ120°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#2の第2クランクピンP2が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#4の第4クランクピンP4、#2の第2クランクピンP2、#6の第6クランクピンP6を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0095】
かかる構成において、#1→#4→#3→#2→#5→#6の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0096】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0097】
あるいは、フロント側からみた図である図15に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0098】
一方、クランクシャフト4bは、#2の第2クランクピンP2を、#1の第1クランクピンP1と同方向に配置し、#4の第4クランクピンP4の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ120°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#4の第4クランクピンP4が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#2の第2クランクピンP2、#4の第4クランクピンP4、#6の第6クランクピンP6を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0099】
かかる構成において、#1→#2→#5→#4→#3→#6の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0100】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成においても、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角60°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【実施例5】
【0101】
本実施例に係るエンジン1は、図16に示すように、両バンク3a,3bの気筒のボアセンタのなす角(気筒挟み角)が略50°である、いわゆるバンク角50°の構成とする。
【0102】
そして、実施例1で述べたクランクシャフト4aと4bが同方向に回転する構成において、フロント側からみた図である図17に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#3の第3クランクピンP3、#5の第5クランクピンP5を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0103】
一方、クランクシャフト4bは、#4の第4クランクピンP4の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ50°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#4の第4クランクピンP4が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#4の第4クランクピンP4、#6の第6クランクピンP6、#2の第2クランクピンP2を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0104】
かかる構成において、#1→#2→#3→#4→#5→#6の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0105】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【0106】
あるいは、フロント側からみた図である図18に示すように、クランクシャフト4aは、時計廻り方向に、#1の第1クランクピンP1、#5の第5クランクピンP5、#3の第3クランクピンP3を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0107】
一方、クランクシャフト4bは、#2の第2クランクピンP2の向きを、#1の第1クランクピンP1に対して時計廻り方向(バンク3aに対するバンク3bの傾き方向)にバンク角(気筒挟み角)と同じ50°傾ける。言い換えれば、#1の第1クランクピンP1が上死点位置である時に#2の第2クランクピンP2が上死点位置となるようにする。そして、時計廻り方向に#2の第2クランクピンP2、#4の第4クランクピンP4、#6の第6クランクピンP6を、この順序で、クランク角120゜毎に配置する。
【0108】
かかる構成において、#1→#2→#5→#6→#3→#4の順序で点火(爆発)し、クランク角120゜毎の等間隔点火(爆発)を行う。
【0109】
そして、このクランクピン配置および点火順序とする構成において、クランクシャフトのバランスモーメントを、Wc×Rc=(Wrot+1/2×Wrec)×Rとする。これにより、残存アンバランスモーメントは、主に2次の起振力のみとなり、一般的なバンク角90°のV型6気筒エンジンと同等の振動レベルとすることができる。その結果、6気筒エンジンにおいても、体格を小さくできるとともに振動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】実施例1に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図2】実施例1に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの配置を示す斜視図である。
【図3】実施例1に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの他の配置を示す図である。
【図4】実施例1に係るエンジンの他の構成の概略を示す図である。
【図5】実施例1に係るエンジンの他の構成におけるクランクピンの配置を示す図である。
【図6】実施例2に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図7】実施例2に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの配置を示す図である。
【図8】エンジンの振動バランスを考慮する際に用いるクランクシャフト、コンロッド、ピストンなどの模式図である。
【図9】実施例2に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの他の配置を示す図である。
【図10】実施例3に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図11】実施例3に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの配置を示す図である。
【図12】実施例3に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの他の配置を示す図である。
【図13】実施例4に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図14】実施例4に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの配置を示す図である。
【図15】実施例4に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの他の配置を示す図である。
【図16】実施例5に係るエンジンの概略構成を示す図である。
【図17】実施例5に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの配置を示す図である。
【図18】実施例5に係るエンジンのクランクシャフトのクランクピンの他の配置を示す図である。
【符号の説明】
【0111】
1 エンジン
2 気筒
3a 右バンク
3b 左バンク
4a,4b クランクシャフト
5 出力軸
6 チェーン




 

 


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