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発明の名称 埋め込み金具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−217970(P2007−217970A)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
出願番号 特願2006−40319(P2006−40319)
出願日 平成18年2月17日(2006.2.17)
代理人 【識別番号】100106161
【弁理士】
【氏名又は名称】竹島 智司
発明者 水澄 弘貴
要約 課題
支柱内への雨水等の侵入を防ぎ、手摺の水平方向の調整を容易に行う埋め込み金具の提供を目的とする。

解決手段
固定部2を覆った支柱25の外側面より、調整板12が挿入されたスライド部5を横断する固定具より連結された支柱25と調整板12とが、固定具により支柱25と調整板12との連結を緩めることで、連結された支柱25と調整板12とが移動し、その移動の際に、支柱25の内側面が開口した溝部(開口部2c)の端面6cに沿って移動し、調整板12がスライド部5内の開口した溝部(開口部2c)側の側面に沿って移動し、固定具により支柱25と調整板12との連結を締めることによって、固定部2(スライド部5)の任意の位置で連結された支柱25と調整板12と固定して手摺20の水平方向の調整を行う埋め込み金具1を提供する。
特許請求の範囲
【請求項1】
支柱に覆われる固定部と、該固定部と連続し、躯体に埋め込むための埋め込み部と、からなる埋め込み金具において、
前記固定部内には、前記固定部の長手方向に沿って、前記固定部とは独立して移動可能に設けられた調整板と、
該調整板を前記固定部内で前記固定部の長手方向に移動可能及び挿入可能にして、前記固定部の長手方向に沿って設けられたスライド部と、を備えることを特徴とする埋め込み金具。
【請求項2】
前記スライド部には、前記固定部の長手方向に沿って、前記スライド部に対向し、前記スライド部につながる開口した溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み金具。
【請求項3】
前記支柱と前記調整板とが固定具により連結されて、前記支柱の内側面が、開口した前記溝部がある前記固定部の面部に沿って移動し、前記調整板が前記スライド部内の開口した前記溝部側の側面に沿って移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の埋め込み金具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンションやビルの屋上やバルコニーに取り付ける手摺が傾くことなく水平方向に一直線に延びるように調整することが可能な埋め込み金具に関する。
【背景技術】
【0002】
図11に手摺支柱300の固定構造を示す。手摺600は支柱ホルダー100にその手摺支柱300を締着固定することによって躯体500上に設置したものである。図11では、支柱ホルダー100は、手摺支柱300を躯体500長手方向両側において対接状に対面支持する躯体500交差方向一対の対面支持壁130を起立具備し、これら対面支持壁130間を躯体500の交差方向に開放する受入溝140とした、例えば断面U字状に厚肉の押出成形材を加工したアルミ製又はアルミを鋳造したアルミ鋳物製のものとして構成せしめてある。
【0003】
これに対して手摺支柱300は、支柱ホルダー100の上記受入溝140間隔に相応し、上記対面支持壁130との一対の対面壁310を備えた、例えば断面方形乃至矩形状中空に、押出成形材を加工したアルミ製のものとしてある。
【0004】
手摺支柱300の支柱ホルダー100への上記締着固定は、手摺支柱300の上記各対面壁310と支柱ホルダー100における一対の対面支持壁130間にそれぞれ上下方向及び躯体交差方向を対とする長孔対400を介して手摺支柱300を支柱ホルダー100に対して上下動調整及び躯体交差方向傾斜動調整自在に行ったものとしてある。
【0005】
本例においてこれらの長孔対400は、上下方向の垂直長孔410と、躯体500交差方向の水平長孔420とを対とし、垂直長孔410を手摺支柱300の対面壁310に、水平長孔420を支柱ホルダー100の対面支持壁130に配置するとともに、各対面壁130間にはこの長孔対400を上下一対配設したものである。
【0006】
この長孔対400を用いた締着固定は、支柱ホルダー100の受入溝140に、対面壁310が対面支持壁130に対接状に対面するように手摺支柱300の下端を挿入し、上下それぞれの長孔対400間に貫通ボルト430を挿通させ、一側の対面支持壁130側においてナット440による緊締を行うことによって行うものとしてある。
【0007】
このとき長孔対400の垂直長孔410と水平長孔420とは、その交差位置において貫通ボルト430を挿通し得るから、これらが交差する限りにおいて手摺支柱300は支柱ホルダー100を基準として調整自在となる。
【0008】
即ち手摺支柱300は上下方向の垂直長孔410により、その長さの範囲内で上下に向けて延長するように上下動調整自在となり、また躯体500交差方向の水平長孔420により、その長さの範囲で躯体500交差方向傾斜動調整自在となるに至る(特許文献1)。
【特許文献1】特開平6−146523(段落0009から段落0016 図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図11に示す手摺支柱300の固定構造では、垂直長孔410と水平長孔420とを交差位置において貫通ボルト430を挿通し、ナット440により緊締を行っているため、長孔(垂直長孔410、水平長孔420)の長手方向全体を貫通ボルト430及びナット440により覆うことはできず、長孔(垂直長孔410、水平長孔420)より雨水等が入り込み易い。特に、図11に示す手摺支柱300の固定構造では、手摺支柱300にも垂直長孔410が設け(配置)られているため手摺支柱300から躯体500へ雨水等が侵入する可能性が高くなり、躯体500の劣化を招き易くなる。
【0010】
また、上下動調整し得る範囲が長孔の長手方向の長さに限定されるため、手摺支柱300が取り付けられるマンションやビルの屋上やバルコニーである躯体500の状況、特に改修工事を施す場合の躯体500では、新築工事に比べて傾斜、波打ちといった状況がはげしくなっていることが多く、上下動の調整も長孔の長手方向の長さ程度の微調整で対応できないことも多い。
【0011】
さらに、手摺支柱300及び支柱ホルダー100を基準として上下動の調整をするために、支柱ホルダー100だけではなく手摺支柱300にも長孔(水平長孔420)を設けなければならず、手摺支柱300の製作工程の煩雑化を招くことになる。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みなされたものであり、支柱に長孔を設けることなく、既存の部材を用いた簡易な機構で支柱(或いは笠木)の端部の水平方向の調整を容易に行うことが可能な埋め込み金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、支柱に覆われる固定部と、該固定部と連続し、躯体に埋め込むための埋め込み部と、からなる埋め込み金具において、前記固定部内には、前記固定部の長手方向に沿って、前記固定部とは独立して移動可能に設けられた調整板と、該調整板を前記固定部内で前記固定部の長手方向に移動可能及び挿入可能にして、前記固定部の長手方向に沿って設けられたスライド部と、を備えることを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1に記載の発明によれば、埋め込み金具の埋め込み部が躯体に埋め込まれ、埋め込み金具の固定部内の長手方向に沿って設けられたスライド部に挿入された調整板が、固定部とは独立して、固定部の長手方向に沿った設けられたスライド部を移動することが可能になる。
【0015】
さらに、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記スライド部には、前記固定部の長手方向に沿って、前記スライド部に対向し、前記スライド部につながる開口した溝部が形成されていることを特徴とする
【0016】
従って、請求項2に記載の発明によれば、固定部の長手方向に沿って、スライド部に対向し、スライド部につながる開口した溝部である開口部が形成されているため、固定部を覆う支柱の外側面から挿通された仮止め用の固定具とスライド部に挿入された調整板とを連結することが可能になる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記支柱と前記調整板とが固定具により連結されて、前記支柱の内側面が、開口した前記溝部がある前記固定部の面部に沿って移動し、前記調整板が前記スライド部内の開口した前記溝部側の側面に沿って移動することを特徴とする。
【0018】
従って、請求項3に記載の発明によれば、支柱の内側面を開口した溝部がある固定部の面部に沿って移動させ、調整板をスライド部内の溝部側の側面に沿って移動させることで、連結された支柱と調整板とをスライド部に沿って移動させて、埋め込み金具の固定部を覆う支柱の位置決めを行い、バルコニーのフロアラインから手摺の高さを調整することを可能にする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、支柱と調整板とを固定具であるねじ、ボルト等で連結することにより埋め込み金具の固定部のスライド部を移動して、固定部の任意の位置に支柱を固定するという機構であるため、支柱に長孔等を必要とせずに手摺の水平方向の調整を容易に行うことができる。本発明では、固定部の長手方向にわたってスライド部が設けられているため、例えば改修工事等に際し、躯体であるマンションやビルの屋上やバルコニーが若干傾斜していたり、多少波打ち(凹凸)状になっていたりしても手摺の水平方向の調整を行うことができる。
【0020】
また、支柱には、仮固定用の孔部と固定用の孔部が設けられているが、埋め込み金具の固定部への固定に際して、全ての孔部には固定具であるねじ、ボルト等が螺合される(組み込まれる)ため、支柱から外部に開いた部分がなくなり、外部からの雨水等の侵入を防ぐことができる。
【0021】
さらに、手摺の高さの調整後に発生する支柱の端部と躯体との隙間をカバーで覆うことで、手摺から躯体への雨水等の侵入を防ぐことができるとともに、手摺全体の外観上の見栄えの向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1には、本発明である埋め込み金具1が示されている。埋め込み金具1は、図1(a)に示すように、固定部2と埋め込み部3とから構成されている。この固定部2は、支柱25に挿入され、支柱25に覆われることになり、埋め込み部3はマンションやビルの屋上やバルコニーである躯体50に埋め込むことになる。固定部2の一方の端部2aは、開口しており、固定部2の他方の端部2bは、底板4が設けられて閉じており、その底板4に埋め込み部3が続いている。本例に示す埋め込み金具1は、固定部2が角柱の形状である四角柱の形状をなしており、埋め込み部3が円柱の形状をなしている。
【0024】
ただし、このような形状に限定されることなく、固定部2、埋め込み部3ともに、角柱の形状にすることも可能である。さらに、本例の埋め込み金具1は、一般的な埋め込み金具と同様に、固定部2の断面が埋め込み部3の断面より大きくなっているが、逆に埋め込み部3の断面が固定部2の断面より大きくすることも可能である。
【0025】
固定部2内には、図1(b)に示すように、スライド部5、中空部7が形成されている。図1(b)に示すように、板状部材9が固定部2の長手方向に沿って延びることでスライド部5、中空部7を仕切って形成している。つまり、スライド部5、中空部7は、固定部2の長手方向に沿って、固定部2の一方の端部2aから他方の端部(底板4)2b側まで形成されている。
【0026】
スライド部5は、固定部2内で板状部材である調整板12を固定部2の長手方向に移動可能及び挿入可能にして、固定部2の長手方向に沿って設けられており、図1(b)に示すように、固定部2内で固定部2の縁側に形成されている。具体的には、スライド部5は、四角柱の四面のうちの一つの面部、本例では面部6と平行になるように形成されている。固定部2内では、面部8から板状部材9の板状部分9aが面部6と平行に延びた後に、板状部材9の板状部分9aに連続して板状部材9の板状部分9bが略コ字状の形状になっている。
【0027】
このように、面部8から板状部材9の板状部分9aが面部6と平行に延びることで、スライド部5に板状部材である調整板12を挿入した場合に、調整板12を保持することが可能になるとともに、調整板12は固定部2の長手方向に沿って、固定部2とは独立して移動可能になっている。また、板状部材9の板状部分9aに連続して板状部材9の板状部分9bが略コ字状の形状になって、板状部材9が連続した状態で面部8、8間に設けられることで固定部2の強度を確保することが可能になっている。
【0028】
本例では、この略コ字状の角度αが90゜より大きく設定してあるが、これは板状部材9の近傍に配置される他の部材との関係で決定されるものである。例えば、本例では、調整板12を連結する仮止め用の固定具がスライド部5を横断した際に仮止め用の固定具の先端が板状部材9に接触せずに逃げられるように、略コ字状の角度αが90゜より大きく設定してある。このように板状部材9の近傍に配置される他の部材との関係で略コ字状の角度αが90゜より大きく設定したり、或いは略コ字状の角度αを90゜に近く設定したりすることも可能である。また、板状部分9bである略コ字状を設けずに面部8と平行に板状部分9aを設けるだけでスライド部5を形成することも可能である。
【0029】
また、スライド部5を形成する面部6の中央は、図1(b)に示すように、固定部2の長手方向に沿って、固定部2より隆起した突出部6aを備えており、その突出部6aには、スライド部5に対向し、スライド部5につながる開口した溝部である開口部2cが形成されている。開口部2cは固定部2の一方の端部2aから他方の端部2bまで固定部2の長手方向にわたって形成されている。また、固定部2及び固定部2を覆う支柱の形状等の事情によっては、突出部6aを必要としない場合もあり、その場合には面部6上に開口した溝部である開口部2cを形成することになる。
【0030】
以上のように、スライド部5は、固定部2の長手方向に沿って固定部2から開口するところまで及んでいる。具体的には、スライド部5は、固定部2内で固定部2の長手方向に沿う開口部2c側の側面6bと板状部材9の板状部分9a、9bで囲まれる部分のみならず、開口した溝部である、突出部6aの開口部2cの端面6cまで及んでいる。
【0031】
中空部7は、図1(b)に示すように、面部8、8、10及び板状部材9によって囲まれ、固定部2の長手方向に沿って底板4まで形成されている。このように、中空部7は、固定部2内で、固定部2の長手方向から外部に開いた開口がない閉じた空間となっている。
【0032】
固定部2の他方の端部2bに設けられた埋め込み部3は、固定部2の長さより短く設定されているが、特に、固定部2の長さに対して埋め込み部3の長さが限定されるものではなく、躯体50の状況や固定部2に取り付けられる支柱25の長さ等を考慮して埋め込み部3の長さが決定されることになる。
【0033】
つぎに、スライド部5に挿入される調整板12について説明する。調整板12は、図2に示すように、矩形形状で、スライド部5の長手方向内を移動できるような均一の厚みとなっている。また、本例で用いている調整板12は、ステンレス製であるが、鉄製等であってもよい。さらに、調整板12は、スライド部5に挿入されて入り込むことが可能であればよく、調整板12の長さはスライド部5の長さより短く設定されている。また、調整板12には、調整板12をスライド部5に挿入したときに、開口部2cに対応する位置に、少なくとも一箇所、本例では、二箇所に孔部14を設けている。
【0034】
この孔部14は、固定具と固定する機構が設けられており、仮止め用の固定具であるねじ16と螺合することが可能になっている。具体的には、その孔部14はねじ16と螺合することが可能なねじ溝を設けた機構になっている。ただし、固定具はねじ16に限定されることなく、例えば、ボルトとすることも可能であり、その場合には、固定具と固定する機構がナットとなり、そのナットを調整板12に取り付けることになる。
【0035】
そして、固定部2の一方の端部2aの開口よりスライド部5に調整板12を挿入すると、図3(a)に示すように、開口部2cと調整板12に設けた孔部14が対応することになる。つまり、固定具であるねじ16が支柱25の外側面から挿通され、スライド部5を横断して孔部14と螺合することが可能になっている。以上が埋め込み金具1の固定部2の構成である。
【0036】
つぎに、この埋め込み金具1を用いてマンションやビルの屋上やバルコニーである躯体50に手摺20を取り付ける例について説明する。
【0037】
図4には、埋め込み金具1を用いた手摺20が示してある。支柱25には、埋め込み金具1の固定部2が支柱25の長手方向に沿って挿入されている。この支柱25は、図5に示すように、埋め込み金具1の固定部2と同様の形状である四角柱の形状をなしており、支柱25内は中空になっている。そして、支柱25は、埋め込み金具1の固定部2の外周を覆うことが可能な形状をなしている。支柱25の内部25hには、図5に示すように、タッピングホール25aが設けられている。
【0038】
タッピングホール25aは、支柱25の各面部25b、25c、25cの断面方向二箇所に設けられている。このタッピングホール25aは、支柱25の長手方向に沿って支柱25の他方の端部25eまで設けられている。そして、タッピングホール25aは、図5に示すように、支柱25の内部25hに埋め込み金具1の固定部2が挿入されたときに埋め込み金具1の固定部2に近接するように、支柱25の内部25hの中心方向に向かって延びている。
【0039】
このように、タッピングホール25aを支柱25の各面部25b、25c、25cの断面方向二箇所に設けることで、埋め込み金具1の固定部2を支柱25の内部25hへ挿入したときに、埋め込み金具1の固定部2が支柱25の内部25hで保持されることになる。
【0040】
また、図5に示すように、支柱25の外側面である面部25bの孔部23より仮止め用のねじ16を挿通し、スライド部5を横断して、調整板12に設けた孔部14とを螺合して支柱25と調整板12との連結を行い、支柱25及び調整板12を埋め込み金具1の固定部2(スライド部5)に仮固定することになる。このとき、仮止めした波線で示すねじ16と孔部14との螺合を緩めることで、連結された支柱25と調整板12との連結を緩めて、図6に示すように、例えば、矢印E方向に沿って、波線で示すねじ16の位置から実線で示すねじ16の位置まで、連結された支柱25と調整板12とを固定部2の開口部2cの長手方向に沿って移動することができる。
【0041】
支柱25の移動に際しては、支柱25の内側面25jが開口部2cのある固定部2の面部6に沿って移動することになる。本例では、支柱25の内側面25jが突出部6aの開口部2cの端面6cを移動することになる。また、調整板12の移動に際しては、調整板12は開口部2c側の側面(面部6の裏面側)6bを移動することになる。そして、固定部2の開口部2cの長手方向の目的とする位置で、実線で示すねじ16と孔部14との螺合を締めることで、連結された支柱25と調整板12との連結を締めて、連結された支柱25と調整板12とを固定部2の開口部2cの長手方向において仮固定することになる。なお、ねじ16と孔部14とを螺合したときに、板状部材9の板状部分9bが略コ字状の形状をなしているので、ねじ先端部16bと板状部材9(板状部分9b)とが接触することはない。
【0042】
また、図6では、矢印E方向に支柱25と調整板12とを移動したために、固定部2の一方の端部2aより調整板12の一部が突出している。ここでは、矢印E方向へ支柱25と調整板12とを移動したが、当然に、矢印E方向とは反対方向である矢印F方向へも移動することができ、その場合には調整板12は固定部2の一方の端部2aより固定部2内に入り込んだ状態になる。
【0043】
また、支柱25の一方の端部25fには、笠木28を取り付けるためのタッピングホール25aが設けられている。そして、笠木28の端面部28aに設けられた、タッピングホール25aに対応する孔部28bにねじ27を通して、タッピングホール25aに螺合することにより、笠木28を支柱25の一方の端部25fに固定している。本例においては、上弦材22が笠木28に組み込まれる構造を採っており、笠木28と上弦材22とが組込部31、32で噛み合い、笠木28と上弦材22とが一体化されている。
【0044】
また、支柱25の他方の端部25e側近傍には、ブラケット34が取り付けられている。ブラケット34は、略T字状の形状をなしており、端面34aを支柱25の面部25dに当接した状態になっている。そして、ブラケット34は、図4に示すように、ねじ35を用いて支柱25の他方の端部25e側近傍の面部25dに取り付けられている。ブラケット34内には、下弦材24が組み込まれており、ねじ36により、下弦材24はブラケット34に固定されている。
【0045】
この上弦材22と下弦材24との間にはパネル26が組み込まれている。本例においては、パネル26を用いているが、パネル26に限定されることなく、格子を組み込む場合であってもよく、さらに、パネルと格子をミックスしたような場合等であってもよい。また、本例においては、笠木28に上弦材22を組み込み、ブラケット24に下弦材24を組み込んでいるが、このような構成に限定されるものではなく、パネル26等を保持できる構成であればよい。
【0046】
さらに、支柱25の他方の端部25e側近傍には孔部25iが設けられている。図4、図7に示すように、孔部25iは支柱25の面部25cに設けられており、この孔部25iには、固定用のねじ29を通すことになっており、この固定用のねじ29を通すことで支柱25が埋め込み金具1に固定されることになる。
【0047】
具体的には、埋め込み金具1の固定部2に支柱25を仮止め用のねじ16で仮止めしておいた状態で、図7に示すように、二本の固定用のねじ29をそれぞれ面部25cの孔部25iに組み込み、固定用のねじ29の先端29bを固定部2の面部8へ到達させる。そして、固定用のねじ29の頭部29aが支柱25の面部25cに接触するまで二本の固定用のねじ29をそれぞ孔部25iに締め込んで、固定用のねじ29の先端29bが固定部2の面部8を貫通する。その結果、固定用のねじ29により、支柱25と埋め込み金具1の固定部2とが固定されることになる。
【0048】
また、支柱25の他方の端部25e側近傍では、図4に示すように、カバー30が取り付けられることになる。カバー30は、マンションやビルの屋上やバルコニーである躯体50から埋め込み金具1の固定部2の他方の端部2b側及び支柱25の他方の端部25e側を覆うことになる。このようなカバー30を取り付けることで、手摺20から躯体50への雨水等の侵入を防ぐことが可能になる。また、カバー30を取り付けることで埋め込み金具1の固定部2の他方の端部2b(支柱25の他方の端部25e)と躯体との隙間をなくすことで、埋め込み金具1が外部より見えなくなり手摺全体の見栄えの向上を図ることが可能になる。
【0049】
以上の構成の手摺20をマンションやビルの屋上やバルコニーである躯体50に取り付けることになる。その際、マンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に、予め手摺20の埋め込み金具1の埋め込み部3を埋め込むための穴部を複数設けておく。そして、手摺20の埋め込み金具1の埋め込み部3をその穴部に挿入して組み込み、接着剤等を穴部に流し込み埋め込み金具1の埋め込み部3を固定することで、マンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に複数のパネル26を備えた手摺20を取り付けることになる。このとき、支柱25の外側面である面部25bに設けられた孔部23よりねじ16を挿通し、埋め込み金具1の固定部2のスライド部5内の調整板12の孔部14に螺合して支柱25と調整板14とを予め仮止めしておく。
【0050】
本例では、以上のように手摺20をマンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に取り付けているが、特に、このように支柱25にパネル26を取り付けた状態でマンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に取り付けるということに限定されるものではない。例えば、マンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に設けた複数の穴部に埋め込み金具1の埋め込み部3を埋め込み、支柱25に埋め込み金具1の固定部2を挿入して笠木28及びパネル26等を取り付けていくような場合であってもよい。
【0051】
以上のように、マンションやビルの屋上やバルコニー(躯体50)に手摺20を取り付けると、バルコニーは新築のものでも水平になっていないことが多く、手摺20の上部である笠木28に凹凸が生じた状態になり易い。図8では、具体的に、凹凸があるバルコニーに手摺20を取り付けた場合に、手摺20がどのような状態になるか示してある。
【0052】
図8では、バルコニーの凹凸が手摺20の笠木28に影響を与えるのか明確にするために、パネル26、笠木28を省き、笠木が取り付けられる支柱25及び埋め込み金具1だけを示してある。波線hは、手摺20の取り付けが完了したときの笠木28を取り付ける支柱25の先端の高さである。また、波線hは、本例では、バルコニーのFL(フロアライン)から手摺の先端(笠木28の先端)まで、例えば、1200mmで施工する場合のバルコニーのFL(フロアライン)から支柱25の先端の高さを示している。
【0053】
本例では、説明の便宜のため4本の支柱A25、支柱B25、支柱C25、及び支柱D25を用いて本発明の埋め込み金具1の使用状況について説明する。支柱A25は、波線hより高いため、仮止め用のねじ16を緩め、支柱A25と調整板12とをバルコニー側(下方向)へ移動する。このとき、支柱A25と調整板12とはスライド部5に沿って移動する。
【0054】
具体的には、支柱A25の内側面25jが開口部2cの端面6cに沿って移動し、調整板12がスライド部5内の開口部2c側の側面6bに沿って移動する。支柱A25と調整板12とは仮止め用のねじ16より連結されているために、支柱A25と調整板12と同じ方向へ移動する。そして、支柱A25の端部を、図9に示すように、波線hの高さに合わせ、仮止め用のねじ16を締めて、支柱A25と調整板12とを埋め込み金具1の固定部2(スライド部5)に仮固定する。
【0055】
支柱Bは、波線hより低いため、仮止め用のねじ16を緩め、調整板12をバルコニー側と反対側(上方向)へ移動する。支柱Bと調整板12とをスライド部5に沿って移動する。支柱B25の内側面25jが開口部2cの端面6cに沿って移動し、調整板12がスライド部5内の開口部2c側の側面6bに沿って移動する。支柱B25と調整板12とは仮止め用のねじ16より連結されているために、支柱B25と調整板12と同じ方向へ移動する。そして、支柱B25の端部を、図9に示すように、波線hの高さに合わせ、仮止め用のねじ16締めて、支柱B25と調整板12とを埋め込み金具1の固定部2(スライド部5)に仮固定する。
【0056】
支柱C25は、支柱A25と同様に、波線hより高いため、仮止め用のねじ16を緩め、支柱Cと調整板12とを下方向へ移動し、支柱C25の端部を、図9に示すように、波線hの高さに合わせ、仮止め用のねじ16締めて、支柱C25と調整板12と埋め込み金具1の固定部2(スライド部5)に仮固定する。また、支柱D25は、支柱B25と同様に、波線hより低いため、仮止め用のねじ16を緩め、支柱Dと調整板12とを上方向へ移動し、支柱D25の端部を、図9に示すように、波線hの高さに合わせ、仮止め用のねじ16締めて、支柱D25と調整板12とを埋め込み金具1の固定部2(スライド部5)に仮固定する。
【0057】
そして、図7に示すように、仮固定された支柱A25、支柱B25、支柱C25、及び支柱D25の孔部25i、25iに固定用のねじ29を組み込み埋め込み金具1の固定部2を貫通し、支柱A25、支柱B25、支柱C25、及び支柱D25を埋め込み金具1に固定する。
【0058】
以上のようにして、支柱A25、支柱B25、支柱C25、及び支柱Dの端部である笠木28が取り付けられる位置が、図9に示すように、水平方向に同じ高さで並ぶ。その結果、図10に示すように、バルコニーに凹凸がある場合にも、手摺20の笠木28が傾くことなく水平方向に一直線に延びた状態にすることが可能になる。
【0059】
また、埋め込み金具1の固定部2の他方の端部2b側及び支柱25の他方の端部25e側と躯体50との隙間を覆うカバー30が設けられているため、手摺20から躯体50への雨水等の侵入を防ぐことができるとともに、埋め込み金具1が外部より見えなくなるので手摺の外観の見栄えをよくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明である埋め込み金具の説明図である。(a)は、埋め込み金具の正面図である。(b)は、図1(a)のX−X線に沿う断面図である。
【図2】埋め込み金具の固定部に挿入される調整板の正面図である。
【図3】埋め込み金具の固定部に調整板を挿入した説明図である。(a)は、埋め込み金具の固定部に調整板を挿入した状態を示す正面図である。(b)は、図3(a)のU−U線に沿う断面図である。
【図4】本発明である埋め込み金具を用いた手摺を躯体であるバルコニーに取り付けた状態を示す説明図である。
【図5】図4のZ−Z線に沿う断面図である。
【図6】連結された支柱と調整板の埋め込み金具との固定部の長手方向の移動を示す説明図である。
【図7】図4のY−Y線に沿う断面図である。
【図8】バルコニーに取り付けた手摺の支柱と埋め込み金具の状態を示す説明図である。
【図9】バルコニーに取り付けた手摺の支柱の高さを調整した状態を示す説明図である。
【図10】バルコニーに取り付けた手摺の高さが調整されて水平方向に一直線になった状態を示す説明図である。
【図11】従来の手摺支柱の固定構造を示す手摺の要部の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0061】
1…埋め込み金具、2…固定部、2a、2b…端部、2c…開口部、3…埋め込み部、4…底板、5…スライド部、6、8…面部、6a…突出部、6b…側面、6c…端面、7…中空部、9…板状部材、9a、9b…板状部分、12…調整板、14…孔部、16…ねじ、20…手摺、22…上弦材、23…孔部、24…下弦材、25…支柱、25a…タッピングホール、25b、25c、25d…面部、25e、25f…端部、25h…内部、25i…孔部、25j…内側面、26…パネル、28…笠木、29…ねじ、30…カバー、50…躯体(マンションやビルの屋上やバルコニー)




 

 


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