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発明の名称 バックホー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−92430(P2007−92430A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284673(P2005−284673)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
発明者 上田 正明
要約 課題
運転席に設けた各グリップに、前記対地作業装置を構成する油圧機器、対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するスイッチを振り分け配置することで、各種の油圧機器を操作可能とする。

解決手段
バックホー1の操作装置29に設けた2つのグリップ式作業操作手段43R、43Lの各グリップ32に、対地作業装置5を構成する油圧機器、対地作業装置5に付属させる油圧機器に作動油を供給するスイッチを振り分け配置し、一方のグリップ32には、対地作業装置5に付属させる油圧機器に作動油を供給するボリュームスイッチ80を設けており、他方のグリップ32には、対地作業装置5を構成する油圧機器又は対地作業装置5に付属させる油圧機器に作動油を供給する操作スイッチ81を設けている。
特許請求の範囲
【請求項1】
走行装置に旋回台を旋回自在に設け、この旋回台の前部に支持枠を設けてスイング動作可能な対地作業装置を支持し、旋回台の前部から後部にかけてプラットホームを配置し、このプラットホーム上に運転席、走行用の操縦装置及び対地作業装置操作用の操作装置を設け、前記プラットホームにサスペンション装置を介して運転席装着台を設け、この運転席装着台に運転席と操作装置とを設けており、
前記操作装置は、対地作業装置の複数の操作を2本のグリップで分担するべく前記運転席の左右に配置された2つのグリップ式作業操作手段を有し、この2つのグリップ式作業操作手段の各グリップに、前記対地作業装置を構成する油圧機器及び/又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するスイッチを振り分け配置しており、
前記2つのグリップ式作業操作手段の一方のグリップには、対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するボリュームスイッチを設けており、
前記2つのグリップ式作業操作手段の他方のグリップには、対地作業装置を構成する油圧機器又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給する操作スイッチを設けていることを特徴とするバックホー。
【請求項2】
前記対地作業装置は、支持枠の前部にスイング軸を介して枢支したブームと、このブームの先端に上下揺動可能に枢支したアームと、このアームの先端に掬い動作可能に枢支した作業具とを有し、前記ブームは第1ブームと第2ブームとを横軸を介して枢支連結するとともに両ブームを屈伸動作させる屈伸シリンダを設けており、
前記他方のグリップの操作スイッチは前記屈伸シリンダに作動油を供給するスイッチであることを特徴とする請求項1に記載のバックホー。
【請求項3】
前記対地作業装置には一方のグリップのボリュームスイッチによって操作される第1の油圧機器の他に第2の油圧機器を付属しており、
前記他方のグリップの操作スイッチは前記第2の油圧機器に作動油を供給するスイッチであることを特徴とする請求項1に記載のバックホー。
【請求項4】
前記対地作業装置は、支持枠の前部にスイング軸を介して枢支したブームと、このブームの先端に上下揺動可能に枢支したアームと、このアームの先端に掬い動作可能に枢支した作業具とを有し、前記ブームは第1ブームと第2ブームとを横軸を介して枢支連結するとともに両ブームを屈伸動作させる屈伸シリンダを設けており、
前記対地作業装置には一方のグリップのボリュームスイッチによって操作される第1の油圧機器の他に第2の油圧機器を付属しており、
前記他方のグリップには操作スイッチに隣接して操作スイッチの用途を切り替える用途切換えスイッチを設けており、
前記他方のグリップの操作スイッチは前記用途切換えスイッチによって、前記屈伸シリンダに作動油を供給する態様と、前記第2の油圧機器に作動油を供給する態様とに切換え可能になっていることを特徴とする請求項1に記載のバックホー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのグリップ式作業操作手段に各種操作スイッチを有するバックホーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のバックホーとして、走行装置上に上部構造体を縦方向の旋回軸心廻り回動自在に支持し、この上部構造体の前部に対地作業機として、ブーム、アーム、バケットを備えた掘削装置と、この対地作業機に付属するブレーカ等の油圧機器を交換可能に設けたものがある。また、従来のバックホーには、例えばブームを2ピースで構成し、2つのブームのそれぞれを操作する2つのシリンダを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
ブームを2ピースで構成した従来のバックホーでは、運転席の前部左右に第1操作レバー、第2操作レバーが設けられており、第2操作レバーには、運転者の指で操作可能な押しボタン式の2つのスイッチが設けられており、これらのスイッチと各操作レバーの操作によって2つのブームを操作するようになっている。
【特許文献1】特開平8−195041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、ブームが1つだけの対地作業機とブームが2ピースとされた対地作業機とを交換可能にし、これらの対地作業機のバケットに代えてブレーカ等の付属油圧機器を取付可能に構成する場合には、操作レバーにさらなるスイッチを設ける必要がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、運転席の左右に配置された2つのグリップ式作業操作手段の各グリップに、前記対地作業装置を構成する油圧機器及び/又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するスイッチを振り分け配置することで、各種の油圧機器を操作可能としたバックホーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を達成するために以下の技術的手段を講じた。
すなわち、第1に、本発明に係るバックホーは、走行装置に旋回台を旋回自在に設け、この旋回台の前部に支持枠を設けてスイング動作可能な対地作業装置を支持し、旋回台の前部から後部にかけてプラットホームを配置し、このプラットホーム上に運転席、走行用の操縦装置及び対地作業装置操作用の操作装置を設け、前記プラットホームにサスペンション装置を介して運転席装着台を設け、この運転席装着台に運転席と操作装置とを設けており、前記操作装置は、対地作業装置の複数の操作を2本のグリップで分担するべく前記運転席の左右に配置された2つのグリップ式作業操作手段を有し、この2つのグリップ式作業操作手段の各グリップに、前記対地作業装置を構成する油圧機器及び/又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するスイッチを振り分け配置しており、前記2つのグリップ式作業操作手段の一方のグリップには、対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するボリュームスイッチを設けており、前記2つのグリップ式作業操作手段の他方のグリップには、対地作業装置を構成する油圧機器又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給する操作スイッチを設けていることを特徴とする。
【0005】
これによれば、2つのグリップ式作業操作手段の一方のグリップに、対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給するボリュームスイッチを設け、他方のグリップに対地作業機を構成する油圧機器又は対地作業装置に付属させる油圧機器に作動油を供給する操作スイッチを設けることによって、複数種の油圧機器を操作可能になり、そして、2つのグリップ式作業手段の各グリップに設けられたスイッチを使用することで、対地作業装置に付属させる油圧機器に複雑な動作をさせることができるようになる。
第2に、前記対地作業装置は、支持枠の前部にスイング軸を介して枢支したブームと、このブームの先端に上下揺動可能に枢支したアームと、このアームの先端に掬い動作可能に枢支した作業具とを有し、前記ブームは第1ブームと第2ブームとを横軸を介して枢支連結するとともに両ブームを屈伸動作させる屈伸シリンダを設けており、前記他方のグリップの操作スイッチは前記屈伸シリンダに作動油を供給するスイッチであることを特徴とする。
【0006】
これによれば、1ピースブームを備えた対地作業装置を2ピースブームを備えた対地作業装置に交換しても、他方のグリップの操作スイッチによって、これら2ピースブームの屈伸動作を行うことができる。
第3に、前記対地作業装置には一方のグリップのボリュームスイッチによって操作される第1の油圧機器の他に第2の油圧機器を付属しており、前記他方のグリップの操作スイッチは前記第2の油圧機器に作動油を供給するスイッチであることを特徴とする。
これによれば、一方のグリップのボリュームスイッチと他方のグリップの操作スイッチによって2種類の油圧機器に作動油を供給して駆動することができる。
【0007】
第4に、前記対地作業装置は、支持枠の前部にスイング軸を介して枢支したブームと、このブームの先端に上下揺動可能に枢支したアームと、このアームの先端に掬い動作可能に枢支した作業具とを有し、前記ブームは第1ブームと第2ブームとを横軸を介して枢支連結するとともに両ブームを屈伸動作させる屈伸シリンダを設けており、前記対地作業装置には一方のグリップのボリュームスイッチによって操作される第1の油圧機器の他に第2の油圧機器を付属しており、前記他方のグリップには操作スイッチに隣接して操作スイッチの用途を切り替える用途切換えスイッチを設けており、前記他方のグリップの操作スイッチは前記用途切換えスイッチによって、前記屈伸シリンダに作動油を供給する態様と、前記第2の油圧機器に作動油を供給する態様とに切換え可能になっていることを特徴とする。
【0008】
これによれば、他方のグリップに設けた用途切換えスイッチによって、目的に応じて、2ピースブームの対地作業装置の使用と、対地作業装置に付属させる油圧機器の使用とを使い分けることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、運転席の左右に配置された2つのグリップ式作業操作手段の各グリップに振り分け配置したスイッチによって、各種の油圧機器を操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜14において、1は後方小旋回型のバックホー(旋回作業機)で、下部の走行装置2と、上部の上部構造体3と、走行装置2の前部に装着されたドーザ装置4と、上部構造体3に装着された対地作業装置5とを備えている。
前記走行装置2は、トラックフレーム6の左右にクローラ走行手段7を有し、油圧モータによって駆動可能になっており、トラックフレーム6上に旋回軸受11を介して上部構造体3の基台である旋回台10を旋回中心(縦軸)X回り旋回自在に支持しており、旋回台10に設けた旋回モータ8によって駆動される。ドーザ装置4はトラックフレーム6の前部にブレードが昇降自在に備えられている。
【0011】
前記トラックフレーム6には旋回軸受11の中央にスイベルジョイント12が配置され、このスイベルジョイント12は旋回台10内に突出している。
前記トラックフレーム6はその上板の上面に旋回台10を旋回支持する旋回軸受11とその内周側の旋回ギヤとを配置し、前記上板の下面に取付部材を取り付け、この取付部材の下面にスイベルジョイント12の装着部を固定し、上板の中央開口の中央にスイベルジョイント12を配置している。
図2〜7において、前記上部構造体3は、旋回台10上に、スイベルジョイント12が位置する旋回中心Xを基準にして、左右一方(右側)にエンジン15を、左右他方(左側)にプラットホーム16を、後部に作動油タンク17及び燃料タンク18をそれぞれ配置しており、前記プラットホーム16上の運転席26は旋回台10の中央側でかつ作動油タンク17及び燃料タンク18の上方に位置している。
【0012】
プラットホーム16は、その上側に2柱式又は4柱式のロプスを設ける場合と、キャビン本体27Aを装着してキャビン装置27を構成する場合とがある。
前記旋回台10上には、左右縦リブ19R、19Lと前端のスイング軸受部材20とを有する平面視二股形状の支持枠21が設けられ、この支持枠21のスイング軸受部材20にスイング軸22を介して対地作業装置5がスイング動作可能に支持され、旋回台10上の左側に対地作業装置5を揺動するスイングシリンダ23が配置されている。
前記スイング軸22は旋回中心Xより左右一方(右側)にずれて位置し、運転席26の中心は左右他方(左側)にずれて位置し、対地作業装置5による作業状態が目視できるようになっている。
【0013】
前記エンジン15は左右一方(右側)の縦リブ19Rより右側の旋回台10上でクランク軸15Aを前後方向に向けて配置されており、エンジン15の前方にラジエータ57及びオイルクーラ58が配置され、後方に油圧ポンプ59が配置されている。
図6〜10に詳述するように、前記支持枠21は、右縦リブ19Rが前後方向に略沿わされてエンジン15と略平行に位置しており、左縦リブ19Lはその前部分19Laを左右方向に沿わせるとともに前記右縦リブ19Rの前部に連結しており、その前部分19Laの前面に前記スイング軸受部材20が取り付けられている。
【0014】
前記前部分19Laの前面はスイング軸受部材20の背面に対して、上下寸法は略同一であり、左右寸法は若干長くなっており、その左右に突出した部分がスイング軸受部材20との溶接部となっている。なお、前部分19Laの下面は旋回台10に溶着され、上面はスイング軸受部材20の後上部とともにプラットホーム16をクッション材76を介して取り付ける取り付け面を形成している。
前記左縦リブ19Lは、前記前部分19Laと、この前部分19Laから後外方へ傾斜した傾斜部分19Lbと、この傾斜部分19Lbの後端から左右他方向へ延びて前記スイングシリンダ23を支持する後部分19Lcと、この後部分19Lcから後側方へ屈曲された尾部分19Ldとを有しており、この後部分19Lcも左右方向に沿っていて前部分19Laと略平行になっている。
【0015】
前記前部分19Laと右縦リブ19Rとの結合部分は結合部材86で補強されている。前部分19Laと傾斜部分19Lbとの間の屈曲部分にも前記結合部材86と同様な結合部材を設けてもよい。
後部分19Lcの前面には、スイングシリンダ23の基部をピンを介して枢支する上下一対のブラケット23aが設けられている。この上ブラケット23aは傾斜部分19Lbにも溶着されており、傾斜部分19Lbと後部分19Lcとの間の屈曲部分を補強している。
【0016】
前記左側の縦リブ19Lの後部分19Lcから旋回台10の後部まで後縦リブ24を設け、この後縦リブ24と前記右縦リブ19Rの後部とを連結部材25で連結しており、前記支持枠21は後縦リブ24及び連結部材25を含めて、平面視略台形状の閉じた枠形状になっており、特に前後方向に加わる負荷に対して頑強に構成されている。
前記左縦リブ19Lは平面視略S形状に屈曲されているので、旋回台10との取り付け強度が高くかつ旋回台10の左右方向の強度を高める役目もしており、後縦リブ24及び連結部材25の取り付け強度も高めている。
【0017】
前記エンジン15側の右縦リブ19Rを旋回台10の前部から後部まで延設してエンジンルーム14の下部仕切り部分を形成し、エンジンルーム14と前記作動油タンク17及び燃料タンク18の配置空間とを区画しており、この右縦リブ19Rから上方へエンジンルーム14の縦フレーム61を設けている。
この右縦リブ19Rには前後に搭載部材19Ra、19Rbが設けられており、この搭載部材19Ra、19Rbとそれより外側の旋回台10の右端に設けられた前後の搭載台63とで、エンジン15を搭載するとともに、両者の間にこのエンジン15を跨いでエアークリーナ等のエンジン補器64を支持する補器枠65を装着している。
【0018】
前記エンジン15は右縦リブ19Rを利用して搭載され、右縦リブ19Rに連結されることにより右縦リブ19Rを補強している。補器枠65も右縦リブ19Rを補強している。
図2、7、13、14において、前記縦フレーム61は、エンジンルーム14とプラットホーム16(又はキャビン装置27)との間に配置された四角枠61Aと前仕切り板61Bと後仕切り板(図示せず)とカバー枠材66とを有し、補器枠65及び右縦リブ19Rに対して固定されている。
【0019】
前記四角枠61Aは角パイプをループにして四角形にしたものであり、強度メンバーになっており、前仕切り板61Bは四角枠61Aの前側に設けられていて、エンジンルーム14の左側面を覆っており、後仕切り板は四角枠61Aの後側に設けられていて、タンク配置空間との間を仕切るとともにオイルフィルタ88の取り付け部材を兼ねており、これらは右縦リブ19Rに固定されている。
カバー枠材66は四角枠61A及び前仕切り板61Bの上縁を覆っており、ラジエータ57の上面及び右側面を覆うカバー部66Aを有している。
【0020】
前記前仕切り板61Bは、後仕切り板まで延長して、四角枠61Aの全面を覆う形状、即ち、エンジンルーム14の左側面の全面を覆う形状にしてもよい。
前記補器枠65は四角枠61Aと旋回台10の右端との間の帯板と、四角枠61Aと右縦リブ19Rとの間の帯板とを有し、エンジンルーム14の前後方向中途部に位置している。
前記縦フレーム61及び/又は補器枠65にエンジンルーム14を覆うボンネット35を軸心が前後方向の枢支部を介して開閉自在に枢支しており、また、前記キャビン装置27を搭載する場合は、キャビン装置27のエンジン側の側壁上部を前記縦フレーム61の上側にオーバラップ配置することになる。
【0021】
図4、6、7において、前記後縦リブ19と右縦リブ19Rの後部(又は後仕切り板)との間に、作動油タンク17及び燃料タンク18を跨いで装着枠30を装着している。この装着枠30は支持枠21の後部を補強するとともにコントロールバルブ13を装着している。
前記作動油タンク17及び燃料タンク18は縦長でかつ前後長に形成されていて、必要かつ十分な容積に形成されており、同様に縦長でかつ前後長に形成されたエアコン装置31とともに左右に並べて配置されている。
【0022】
前記作動油タンク17は板金で形成されており、旋回台10の上面に固定されており、燃料タンク18は合成樹脂で形成されていて、取り付けバンド18Aによって作動油タンク17に取り付けられている。なお、作動油タンク17を合成樹脂で、燃料タンク18を板金でそれぞれ形成することも可能であり、燃料タンク18を作動油タンク17とは独立して旋回台10に固定してもよい。
前記燃料タンク18は、燃料が少なくなって旋回台10が左右に傾斜しても燃料を取り出せるように、左右傾斜の影響の少ない中央位置に配置されている。
【0023】
また、旋回台10及び連結部材25の後部にはカウンタウエイト73が装着され、旋回台10の左部にはバッテリ74が搭載されている。前記カウンタウエイト73は上部中央に燃料タンク18の注油口18Bを露出させる開口73Aが形成され、この開口73Aを開閉する扉39が設けられている。
プラットホーム16は、前記旋回台10の前部から後部にかけて配置されており、そして前記旋回台10のスイングシリンダ23及びバッテリ74の上方から作動油タンク17、燃料タンク18及びカウンタウエイト73の上方までに配置され、前部が旋回台10の前部の支持脚75及びスイング軸受部材20に、後部がカウンタウエイト73(又は装着枠30)にそれぞれクッション材76を介して着脱自在に装着されている。
【0024】
図4、5、12、13において、前記プラットホーム16は、板金又は合成樹脂で一体的に形成されており、スイングシリンダ23及びバッテリ74の上方でステップ面を形成しているステップ部16Aと、このステップ部16Aの後端から立ち上がっていて作動油タンク17及び燃料タンク18の前方に位置する立ち上がり部16Bと、この立ち上がり部16Bの上端から作動油タンク17及び燃料タンク18の上方へ延設されて運転席取り付け面を形成している取り付け部16Cと、この取り付け部16Cの後端からカウンタウエイト73の上まで後上方へ延設された後連結部16Dと、これらステップ部16A、立ち上がり部16B、取り付け部16C及び後連結部16Dのエンジン側の側縁から立ち上がっている側壁部16Eとを有している。
【0025】
このプラットホーム16の取り付け部16C上に、サスペンション装置41を介して運転席装着台42を設け、この運転席装着台42に運転席26と操作装置29とを設けており、運転席26が上下に大きな揺れを受けるとき、操作装置29は運転席26と一体的に揺れるようになっている。この取り付け部16Cはエンジン15の頂部、少なくともエンジンルーム14の上部より低く配置している。この取り付け部16Cを低くできたことにより、運転席26が従来技術と同一高さでも、サスペンション装置41が使用できるようになる。
【0026】
従って、運転席26は旋回台10上で最も嵩高となるエンジンにも、また、作動油タンク17及び燃料タンク18にも妨害されることなく、適正な高さ及び前後位置に配置されており、また、前述の如く、運転席26下方の作動油タンク17、燃料タンク18及びエアコン装置31は同様な形状であることを利用して、旋回台10上にコンパクトに納められている。
前記プラットホーム16は走行用の操縦装置28も配置しており、キャビン装置27の底板を構成することができ、キャビン装置27は前記運転席26、操縦装置28及び操作装置29を包囲するキャビン本体27Aをプラットホーム16に搭載して構成する。
【0027】
図1〜3、11〜14において、キャビン本体27Aは、フロントガラスを有する前部27a、リヤガラスを有する背部27b、エンジン側のサイドガラスを有する側壁上部27c及び天井部27dを有し左側部にドア67を備えており、キャビン本体27Aの右下側はプラットホーム16の側壁部16Eによって形成されている。この側壁部16Eはエンジンルーム14の側壁を兼ねることもできる。
前記側壁上部27cは縦フレーム61の上方まで張り出しており、両者の間は弾性を有するシール部材69が設けられていて、旋回台10に対してキャビン装置27が上下振動しても、雨水がキャビン装置27内に浸入しないようになっている。
【0028】
前記プラットホーム16上の操縦装置28は、運転席26の前方のペダル・レバー連動式の走行操作手段43と、右足で操作されるスイングシリンダ操作手段44と、走行装置2の高低2速を切換えるべく左右一方の足によって操作される足切換えスイッチ45及びこの足切換えスイッチ45と同側で手によって操作される手切換えスイッチ46とを有している。より詳しくは、この走行装置2の高低2速を切換える足切換えスイッチ45及び手切換えスイッチ46を、運転席26に着座する運転者の右足及び右手で操作可能な位置に配置している。
【0029】
また、前記プラットホーム16の左前部に、左足操作により対地作業装置5に付属させる油圧機器に作動油を供給するフットペダル77を設けている。
前記操作装置29は、対地作業装置5の複数の操作を2本のグリップ32で分担するべく前記運転席26の左右に配置された2つのグリップ式作業操作手段43R、43Lを有しており、左グリップ式作業操作手段43Lは運転者が乗降時に上方へ回動退避できるようになっている。
2つのグリップ式作業操作手段43R、43Lの各グリップ32R、32Lは、旋回モータ8、ブームシリンダ52、アームシリンダ54及び作業具シリンダ56等の対地作業装置5を構成する油圧機器をパイロット操作するパイロットバルブが振り分け配置されており、更に、対地作業装置5を構成するその他の油圧機器があればその油圧機器、及び/又はブレーカ等の対地作業装置5に付属させる油圧機器があればその油圧機器に作動油を供給するスイッチも振り分け配置している。
【0030】
例えば、前記右(一方)のグリップ32Rには、対地作業装置5に付属させる油圧機器に作動油を供給するボリュームスイッチ80とフォーンスイッチ83とを設けており、左(他方)のグリップ32には2種類の油圧機器を択一操作する操作スイッチ81と用途切換えスイッチ82とを設けている。
85はプラットホーム16の右上方に配置された走行・作業状態を表示するモニタであり、側壁部16Eに(又はステップ部16Aから支柱を立設して)取り付けられている。
図2、3、5、11において、前記上部構造体3は、エンジンルーム14上面及び外面を覆うボンネット35と、カバー部66Aの前側でエンジンルーム14の前面を覆う前カバー36と、旋回台10とプラットホーム16前部との間でスイングシリンダ23及びバッテリ74の配置空間を覆う側下カバー37とを開閉自在に設けている。前記旋回台10の外周縁は、前記ボンネット35、前カバー36及び側下カバー37よりも外側方へ突出して、これらが障害物と接触するのを可及的に少なくしている。
【0031】
前記ボンネット35の上端部を枢支する枢支部の軸心を前後方向に配置し、前記前カバー36下端部を枢支する枢支部の軸心を水平方向(又は上下方向でもよい)に配置し、前記側下カバー37の前端部を枢支する枢支部の軸心を上下方向に配置している。
旋回台10とプラットホーム16後部との間で作動油タンク17の外側方にコントロールバルブ13を配置し、このコントロールバルブ13を覆う後横カバー38を開閉自在に設け、この後横カバー38の後端部を枢支する枢支部の軸心を上下方向に配置している。なお、この後横カバー38は枢支部を前下部に設けて横軸回りに開閉するようにしてもよい。
【0032】
前記コントロールバルブ13が旋回台10の側後部、作動油タンク17の近傍に装着枠30を介して装着されているのに対して、その近傍位置に配置される前記プラットホーム16の部位には中継ジャンクション70が装着されている。
前記中継ジャンクション70にはプラットホーム16上の前記操縦装置28及び操作装置29と連通するホースを接続しており、これらは組立てられた後に旋回台10に装着し、この中継ジャンクション70とコントロールバルブ13とをホースで接続することになり、旋回台10の配管とプラットホーム16の配管とをそれぞれアッセンブリ化して簡単に接続することができるようになっている。
【0033】
図1、図16において、前記対地作業装置5は、支持枠21のスイング軸受部材20にスイング軸22を介してスイング揺動自在に枢支されたスイングブラケット50と、このスイングブラケット50に連結されていてブームシリンダ52を介して昇降可能なブーム51と、このブーム51の先端に枢支連結されていてアームシリンダ54を介して横軸回りに上下回動可能なアーム53と、このアーム53の先端に枢支連結されていて作業具シリンダ56を介して掬い動作可能な作業具(バケット)55とを有しており、前記ブーム51には2部材を屈伸可能にした2ピースブームが使用されることがあり、アーム53又は作業具55等に1又は2の油圧駆動部を有する油圧機器を1又は2つ以上の複数付属することがある。ここで、「付属」とは、いわゆるオプションのことであり、作業具と交換してアーム53に装着される場合や、作業具とともに作動する場合も含まれる。このように対地作業装置5に付属させる油圧機器としては、例えば、ブレーカ、フォーク、オーガ、草刈り機、バイブロその他の種々のものがある。これらの付属油圧機器は、ブーム51に設けられたサービスポート71から油圧ホース72を接続し、油圧ポンプ59からの油圧によって駆動されるようになっている。
【0034】
この実施形態に係るバックホー1は、図1に示すような、ブーム51が1つの部材で構成された対地作業装置5と、図16に示すような、ブーム51が第1ブーム51aと第2ブーム51bに2分割された対地作業装置5(以下、2ピースブーム式対地作業装置5という)とを交換して装着できるようになっている。
図16は、2ピースブーム式対地作業装置5を装着したバックホー1を示している。
図16において、2ピースブーム式対地作業装置5のブーム51は、スイングブラケット50に横軸によって枢支連結された第1ブーム51aと、この第1ブーム51aの上部に横軸78を介して回動自在に連結された第2ブーム51bを有し、第1ブーム51aと第2ブーム51bの間には、両ブーム51a、51bを屈伸動作させる屈伸シリンダ79が設けられている。
【0035】
バックホー1は、ブレーカ、フォーク、オーガ、草刈り機、バイブロ等の複数の油圧機器のうちの1つを対地作業装置5に第1の油圧機器として対地作業装置5に付属させ、その他の1つの油圧機器をこの第1の油圧機器の他に第2の油圧機器として付属させた場合、前記ボリュームスイッチ80によって、第1の油圧機器を操作し、前記操作スイッチ81によって第2の油圧機器を操作できるようになっている。
また、例えば、ロータリ式のフォークを対地作業装置5に付属させた場合には、フォーク自体の動作とこのフォークの回転動作の2つの動作を2つの駆動部によって駆動する必要があり、この場合、1つの駆動部に前記ボリュームスイッチ80の操作によって作動油を供給し、もう1つの駆動部に前記操作スイッチ81の操作によって作動油を供給することができる。
【0036】
このように、バックホー1は、操作スイッチ81と、ボリュームスイッチ82を左右のグリップ32R、32Lに振り分け配置することによって、種々の油圧機器を対地作業装置5に付属させることができ、これによって、汎用性の高いものとなる。
なお、このバックホー1は、前記ボリュームスイッチ80による第1の油圧機器への作動油の供給を、前記フットペダル77の操作によっても行うことができるようになっている。
前記用途切換えスイッチ82は、操作スイッチ81に近接してグリップ32Lに設けられている。
【0037】
前記操作スイッチ81は、その操作によって、2ピースブーム式対地作業装置5を使用するときに、屈伸シリンダ79に作動油を供給するようになっている。そして、この対地作業装置5に第2の油圧機器が装着されている場合には、前記用途切換えスイッチ82によって、屈伸シリンダ79に作動油を供給する態様(用途)と、第2の油圧機器に作動油を供給する態様(用途)とに切り換えるようになっている。
この用途切換えスイッチ82による切換を図17を参照して説明する。
図17の油圧回路図では、操作スイッチ81によって2ピースブーム式対地作業装置5の屈伸シリンダ79を操作可能な状態を示している。
【0038】
前記操作スイッチ81は、油圧昇圧用と油圧減圧用の2つのパイロットバルブが連動するようになっており、操作スイッチ81の操作によって、コントロールバルブ92aを介して油圧を制御して屈伸シリンダ79を伸縮させることができるようになっている。
操作スイッチ81と、屈伸シリンダ79および第2の油圧機器91との間には、パターンチェンジバルブ93が設けられており、このパターンチェンジバルブ93は、前記用途切換えスイッチ82の操作に連動するようになっている。
図17の状態から、用途切換えスイッチ82を押すとパターンチェンジバルブ93が作動し、作動油タンク17からの作動油が第2の油圧機器91側に流れるように油路が切り換えられる。
【0039】
これによって、再び操作スイッチ81の操作により、コントロールバルブ92bを介して油圧を制御して第2の油圧機器91を作動させることができる。
前記操作スイッチ81は、2ピースブーム式対地作業装置5を使用したときに、その第2ブーム51bを第1ブーム51aに対して屈伸動作させる屈伸シリンダ79に作動油を供給する2ピーススイッチとなっている。このように、バックホー1は、ブーム51を1つの部材で構成した対地作業装置5と、2ピースブーム式対地作業装置5を交換可能に装着できるとともに、2ピースブーム式対地作業装置5を使用したときに、操作スイッチ81によって屈伸シリンダ79を操作できるので、対地作業機5に付属させる油圧機器のみでなく、これに加えて、対地作業装置5を構成する油圧機器(屈伸シリンダ79)をも操作できるようになり、さらに汎用性、利便性の高いものになる。
【0040】
なお、図17に示すパイロットポンプ94と作動油タンク17との間にアンロード回路を設け、アンロードバルブを操作するスイッチを左右のグリップ32R、32Lの一方に配置し、運転者が意図しないときに油圧機器が作動しないように、パイロット圧をアンロードできるようにしておくこともできる。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜14に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
【0041】
例えば、エンジン15の後方にラジエータ57を、前方に油圧ポンプ59をそれぞれ配置したり、旋回台10上のエンジン15、プラットホーム16及びキャビン装置27の左右配置、支持枠21の左右形状等を左右反対にしたりしてもよい。
前記キャビン本体27Aの代わりに、運転席26の後方のプラットホーム16の後部から上方へ2柱式の運転席保護枠を立設したり、プラットホーム16の後部の後支柱と旋回台10の前部の前支柱と日除け屋根とを有する4柱式の運転席保護枠を立設したりしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、本発明は、2つのグリップ式作業操作手段に各種操作スイッチを有するバックホーに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体側面図である。
【図2】右前方からの全体斜視図である。
【図3】左後方からの全体斜視図である。
【図4】上部構造体の側面図である。
【図5】上部構造体の正面図である。
【図6】上部構造体の内部の平面図である。
【図7】上部構造体の内部の斜視図である。
【図8】旋回台の平面図である。
【図9】旋回台の斜視図である。
【図10】旋回台の側面図である。
【図11】上部構造体の概略平面図である。
【図12】プラットホームの平面図である。
【図13】プラットホームの斜視図である。
【図14】上部構造体の一部断面正面図である。
【図15】エンジンルームとキャビン装置との間の拡大断面図である。
【図16】2ピースブーム式対地作業機を装着したバックホーの全体側面図である。
【図17】屈伸シリンダおよび第2の油圧機器の駆動系の油圧回路である。
【符号の説明】
【0044】
1 バックホー
2 走行装置
5 対地作業機
10 旋回台
16 プラットホーム
26 運転席
28 操縦装置
29 操作装置
32 グリップ
41 サスペンション装置
42 運転席装着台
43 グリップ式作業操作手段
51 ブーム
51a 第1ブーム
51b 第2ブーム
53 アーム
55 作業具
66 屈伸シリンダ
80 ボリュームスイッチ
81 操作スイッチ
82 用途切換えスイッチ




 

 


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