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発明の名称 複合窓枠の連結構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−100472(P2007−100472A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−295102(P2005−295102)
出願日 平成17年10月7日(2005.10.7)
代理人 【識別番号】100079201
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 光正
発明者 前田 孝利 / 井東 克孝
要約 課題
シャクリの有無に関わりなく、方立カバーを切除の必要なしに装着でき、方立カバーと額縁との間に隙間が発生しない複合窓枠の連結構造を提供する。

解決手段
金属枠の室内側に樹脂枠を添設した複数個の複合窓枠1を方立2を介して横方向に連結して連窓サッシを形成し、各方立2の室内側面に樹脂製の方立カバーを添設する複合窓枠の連結構造において、方立カバーの高さH2を樹脂枠の上下枠のアングル部12,22の対向面間距離H1よりも所定寸法hだけ短く設定するとともに、方立カバーの下端部に額縁8のシャクリの有無に応じて、それ自身の肉厚と圧縮量の変化による方立カバーの長さ調整機能を有する調整部材9を備えた。調整部材はキャップ9aと着脱自在のクッション材9bからなる。
特許請求の範囲
【請求項1】
金属枠の室内側に樹脂枠を添設した複数個の複合窓枠を方立を介して横方向に連結して連窓サッシを形成し、各方立の室内側面に樹脂製の方立カバーを添設する複合窓枠の連結構造において、
前記方立カバーは、その高さH2が前記樹脂枠の上下枠に設けてある室内方向に延長するアングル部の対向面間距離H1よりも所定寸法hだけ短く設定されているとともに、前記方立カバーの下端部に額縁のシャクリの有無に応じて、それ自身の肉厚と圧縮量の変化による前記方立カバーの長さ調整機能を有する調整部材を備えたことを特徴とする複合窓枠の連結構造。
【請求項2】
前記調整部材は、方立カバーの下端面に装着される硬質合成樹脂製のキャップと、そのキャップの上面に前記方立カバーの下端面との間に介在するように着脱自在に載置され、圧縮可能な弾性クッション材とからなり、前記所定寸法hは前記キャップの底板の厚みh1と等しく、前記クッションの最大圧縮量h2は複合窓枠の上枠のアングル部の厚みh3と等しいことを特徴とする請求項1に記載の複合窓枠の連結構造。
【請求項3】
クッション材は、圧縮率が小さい上層と圧縮率が大きい下層の2層で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の複合窓枠の連結構造。
【請求項4】
複合窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は、前記調整部材は前記クッション材を前記キャップに載置して用いられ、前記複合窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合は、前記調整部材は前記クッション材を取り除いて用いられ、いずれの場合も、方立カバーの上端部が上額縁の下面とほぼ同一面に存在し、前記キャップは方立カバーの下端部と下額縁の上面との間の隙間を密封することを特徴とする請求項2又は3に記載の複合窓枠の連結構造。
【請求項5】
キャップは、方立カバーの下端面を被覆する底板と、その底板の上面に突出し、前記方立カバーにその下端から嵌合して固定される突起と、前記底板の室内側端部から起立して前記方立カバーの下端部の室内面を被覆する起立部と、前記底板の下面に下枠のアングル部の厚みと等しい高さを持って突出する第1凸部と、前記起立部の下方に前記第1凸部の下面と等しい位置まで突出し、基部に破断線を有する第2凸部とを有するものであり、複合窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合は、前記第2凸部は前記破断線において切除されることを特徴とする請求項2,3又は4に記載の複合窓枠の連結構造。
【請求項6】
上下枠のアングル部の対向面間距離をH1、上額縁の下面と下額縁の上面との間の距離をH3、キャップの底板の厚みをh1、クッション材の最大圧縮量をh2、下枠のアングル部の厚みをh3とすると、方立カバーの長さH2は、額縁にシャクリがない場合は、式H3=H2+(h1+h2+h3),H2=H3−(h1+h2+h3)、額縁にシャクリがある場合は式H3=H1=H2+h1,H2=H1−h1が成立する関係にあることを特徴とする請求項2、3,4又は5に記載の複合窓枠の連結構造。
【請求項7】
複合窓枠はそれぞれ大きさが異なる台形に形成され、方立カバーはその上端面が上枠のアングル部の下面とほぼ連続する傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の複合窓枠の連結構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属枠の室内側に樹脂枠を添設した複数個の複合窓枠を方立を介して横方向に連結してなる連窓サッシにおける複合窓枠の連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
金属枠の室内側に樹脂枠を備えた複合窓枠の複数個を方立を介して横方向に連結してなる連窓サッシは、特許文献1に開示されている。この文献の複合窓枠の連結構造においては、樹脂枠はほぼ四角形の各辺に沿って室内側にL字形に突出するアングル部を有し、方立は互いに隣接して対向する縦枠の間に配置されて上枠の上端から下枠の下端に渡って延在する室外部と、上枠のアングル部から下枠のアングル部に渡って延在する室内部とからなり、その室内部の室内側面に樹脂製の方立カバーが装着される。その方立カバーは、互いに隣接して対向する縦枠のアングル部の間を上下方向に延び、その上端面及び下端面は隣接する複合窓枠の上枠及び下枠が存在しない位置において、化粧額縁(以下、単に額縁という。)を構成する上額縁の下面又は下額縁の上面に当接されて、方立カバーの上下端と上額縁及び下額縁の間に外観低下の原因となる隙間が生じないように取り付けられている。
【0003】
そころで、上枠のアングル部及び下枠のアングル部の額縁に対する納まり形態は、図12に示すように、額縁8(81,82)にシャクリ(凹部)が形成されていない場合(同図(a))と、シャクリ8aが形成されている場合(同図(b))との2通りある。いずれの場合も、複合窓枠はその寸法を変えることなく同じものが取り付けられる。そして、シャクリ無しの場合は、上枠のアングル部12がその厚み分だけ上額縁81の下面から下方に突出し、また、下枠のアングル部22がその厚み分だけ下額縁の上面から上方に突出する。また、シャクリ有りの場合は、上枠のアングル部及び下枠のアングル部がそれぞれ上額縁81のシャクリ8a及び下額縁82のシャクリ8aに嵌合されて、上枠のアングル部12の下面と上額縁82の下面とがほぼ同一面に存在し、かつ、下枠のアングル部22の上面と下額縁82の上面とがほぼ同一面に存在する。そして、いずれの場合も、方立カバー7は、その上、下端部が額縁8の上下対向する面に当接した状態に取り付けられるから、シャクリ有りの場合の方立カバー7Bの長さは、シャクリ無しの場合の方立カバー7Aの長さよりも少なくとも上、下枠のアングル部12,22の厚みの和に等しい長さ分だけ短いことが必要である。
【0004】
そのため、従来は、シャクリ無しの場合の長い寸法の方立カバー7Aを製作しておき、施工現場において、納まり形態がシャクリ有りの場合であるときは、その方立カバー7Aを上、下枠のアングル部の厚みの和と等しい長さだけ切除して方立カバー7Bを作っていた。
【特許文献1】特開2005−30000
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、従来技術には、施工現場で切断加工が必要となる場合があるという問題があった。連窓サッシには、特許文献1に記載されたものと同様に、上枠が傾斜状に連続する台形の複合窓枠を方立を介して横方向に連結してなる台形連窓サッシがあるが、この場合は方立カバーの上端に上額縁の下面の傾斜角度と合致する傾斜上面が備えられる。従って、現場での切断加工の際に、所定角度の傾斜上面が形成されるように加工することは容易でないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に基づいてなされたものであり、その課題は、シャクリの有無に関わりなく、方立カバーの切除を必要とせずに方立カバーを装着することができ、しかも、方立カバーと額縁との間に外観低下の原因となる隙間が発生しない複合窓枠の連結構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、金属枠の室内側に樹脂枠を添設した複数個の複合窓枠(以下、単に窓枠という。)を方立を介して横方向に連結して連窓サッシを形成し、各方立の室内側面に樹脂製の方立カバーを添設する窓枠の連結構造において、方立カバーは、その高さ(H2)が前記樹脂枠の上下枠に設けてある室内方向に延長するアングル部の対向面間距離(H1)よりも所定寸法(h1)だけ短く設定されているとともに、前記方立カバーの下端部に額縁のシャクリ有無に応じて、それ自身の肉厚と圧縮量の変化による前記方立カバーの長さ調整機能を有する調整部材を備えたことを特徴とする(請求項1)。
上記構成により、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は、方立カバーの下端面と下枠のアングル部の上面との間に所定寸法(h1)に上下のアングル部の厚みの和(2h1)に等しい間隙が発生するが、方立カバーの下端部に調整部材が備えられているので、方立カバーと下額縁の上面との間に介在され、圧縮された調整部材により前記隙間が塞がれる。従って、方立カバーの上端面は上額縁の下面に当接し、方立カバーの下端面と下額縁の上面との間の隙間が調整部材により閉塞される。
【0008】
本発明は、前記調整部材が、方立カバーの下端面に装着される硬質合成樹脂製のキャップと、そのキャップの上面に前記方立カバーの下端面との間に介在するように着脱自在に載置され、圧縮可能な弾性クッション材とからなり、前記所定寸法hは前記キャップの底板の厚みh1と等しく、前記クッションの最大圧縮量h2は複合窓枠の上枠のアングル部の厚みh3と等しいことを特徴とする(請求項2)。
上記構成により、調整部材は硬質キャップに弾性クッション材を載置して構成される。硬質キャップと弾性クッション材の2部品で容易に製造することができる。調整部材を硬質キャップと弾性クッション材とに分割して構成してあるので、キャップ部は方立カバーに確実に固定し、クッション材は方立カバーと下額縁の上面の間に生じる隙間の大小に弾力的に対応することができる。
【0009】
また、本発明は、前記クッション材が圧縮率が小さい上層と圧縮率が大きい下層の2層で構成されていることを特徴とする(請求項3)。
この構成により、方立カバーからクッション材の上層に加わる圧縮力が下層に均等に分散されるため、クッション材が部分的に必要以上に圧縮することが防止され、方立カバーに対して上向きの反発力が有効に作用する。従って、方立カバーの上端部が上額縁の下面に密着される。
【0010】
さらに、本発明は、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は、調整部材はクッション材をキャップに載置して用いられ、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合は、調整部材はクッション材を取り除いて用いられ、いずれの場合も、方立カバーの上端部が上額縁の下面とほぼ同一面に存在し、キャップは方立カバーの下端部と下額縁の上面との間の隙間を密封することを特徴とする(請求項4)。
上記構成により、方立カバーの長さを変えずに用いるに当たり、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は方立カバーの下端面と下額縁の上面との間に形成される隙間にキャップとクッション材とが介在されるので、前記隙間が容易確実に閉塞され、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合はクッション材が取り除かれるので、方立カバーの下端面と下額縁の上面との間をできるだけ薄いキャップで遮蔽することができる。
【0011】
キャップは、方立カバーの下端面を被覆する底板と、その底板の上面に突出し、前記方立カバーにその下端から嵌合して固定される突起と、前記底板の室内側端部から起立して前記方立カバーの下端部の室内面を被覆する起立部と、前記底板の下面に下枠のアングル部の厚みと等しい高さを持って突出する第1凸部と、前記起立部の下方に前記凸部の下面と等しい位置まで突出し、基部に破断線を有する第2凸部とを有するものであり、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合は、前記第2凸部は前記破断線において切除される構造を有するものであることが望ましい(請求項5)。
上記構成において、底板及び突起は、キャップを確実容易に安定して方立カバーに装着できるようにし、起立部はキャップを方立カバーに確実に固定し、第1凸部はキャップを下額縁の上面に安定した状態で保持する。第2凸部は破断線に沿って破断することができる。
【0012】
さらに、本発明は、上下枠のアングルの対向面間距離をH1、上額縁の下面と下額縁の上面との間の距離をH3、キャップの底板の厚みをh1、クッション材の最大圧縮量をh2、下枠のアングル部の厚みをh3とすると、方立カバーの長さH2は、額縁にシャクリがない場合は、式H3=H2+(h+h3)=H2+(h1+h2+h3)、額縁にシャクリがある場合は式H3=H1=H2−h1が成立する関係にあることを特徴とする(請求項6)。
【0013】
連窓サッシには、それぞれ大きさが異なる台形窓枠を順次横方向に連結してなる台形連窓サッシがある。本発明は、このような台形連窓サッシにおいては、方立カバーがその上端面が上枠のアングル部の下面とほぼ連続する傾斜状に形成されていることを特徴とする(請求項7)。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、方立カバーはその高さ(H2)が窓枠の上下枠のアングル部の対向面間距離(H1)よりも所定寸法(h)だけ短く設定されているとともに、方立カバーの下端部に額縁のシャクリ有無に応じてそれ自身の肉厚と圧縮量の変化による方立カバーの長さ調整機能を有する調整部材を備えているので、上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は、方立カバーの下端面と下枠のアングル部の上面との間に発生する所定寸法(h)の間隙が、方立カバーと下額縁の上面との間に介在され、圧縮された調整部材により塞がれる。そして、方立カバーの上端面は上額縁の下面に当接する。従って、方立カバーは、シャクリの有無に関係なく、切断加工を必要とすることなく用いることができる。よって、現場での施工が容易になる。
【0015】
請求項2の発明によれば、前記調整部材は、方立カバーの下端面に装着される硬質合成樹脂製のキャップと、そのキャップの上面に前記方立カバーの下端面との間に介在するように着脱自在に載置され、圧縮可能な弾性クッション材とからなり、所定寸法hはキャップの底板の厚みh1と等しく、クッションの最大圧縮量h2は複合窓枠の上枠のアングル部の厚みh3と等しく設定されているので、調整部材は硬質キャップとこれに載置される弾性クッション材の2部品で容易に製造することができるとともに、硬質キャップと弾性クッション材とに分割して構成してあるので、方立カバーに対する固定を確実に行い、方立カバーと下額縁の上面の間に生じる隙間にクッション材により弾力的に対応することができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、クッション材が圧縮率が小さい上層と圧縮率が大きい下層の2層で構成されているので、方立カバーからクッション材の上層に加わる圧縮力が下層に均等に分散されるため、クッション材が部分的に必要以上に圧縮することが防止され、また、方立カバーに対して上向きの反発力が有効に作用するので、方立カバーの上端部が上額縁の下面に密着される。
【0017】
請求項4の発明によれば、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は方立カバーの下端面と下額縁の上面との間にキャップとクッション材とが介在され、窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合はクッション材が取り除かれるので、長さが同じ方立カバーを用いても、シャクリの有無に関わりなく、方立カバーの下端面と下額縁の上面との間に不要な隙間が発生せず、できるだけ薄いキャップを用いることができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、キャップはその底板及び突起により方立カバーに確実容易に安定して装着され、起立部により方立カバーに確実に固定されるとともに、方立カバーの下端部と下額縁との間の隙間発生を予防し、第1凸部によりキャップが下額縁の上面に安定した状態で保持される。また、第2凸部は窓枠の上枠及び下枠のアングル部がシャクリを有する額縁の表面に取り付けられる場合は破断線において切除することができるから、キャップがシャクリに安定して嵌合固定される。
【0019】
請求項6の発明によれば、上下枠のアングルの対向面間距離をH1、上額縁の下面と下額縁の上面との間の距離をH3、キャップの底板の厚みをh1、クッション材の最大圧縮量をh2、下枠のアングル部の厚みをh3とした場合、方立カバーの長さH2は、額縁にシャクリがない場合は式H3=H2+(h1+h2+h3)が、額縁にシャクリがある場合は式H3=H1=H2+h1が成立するように設定されるので、方立カバーの長さH2をキャップの底板の厚みh1、クッション材の最大圧縮量h2、及び下枠のアングル部の厚みh32に対応して容易かつ確実に設定することができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、それぞれ大きさが異なる台形窓枠を順次横方向に連結してなる台形連窓サッシにおいては、方立カバーの上端面が上枠のアングル部の下面とほぼ連続する傾斜状に形成されているので、上枠及び下枠のアングル部がシャクリのない額縁の表面に取り付けられる場合は方立カバーの下端部と下額縁の上面との間の距離が上枠のアングル部の下面の傾斜角度に応じて多少のバラツキが発生するが、そのバラツキはクッション材の圧縮能の範囲内で吸収される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明に係る窓枠の連結構造を台形連窓サッシに適用した場合の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明により複数個の台形窓枠を横方向に連結した台形連窓サッシの正面図、図2は図1の台形窓枠の連結部分を分解して方立とその方立に装着される方立カバーを示す分解斜視図、図3は図1のX−X線に沿った横断面図、図4は窓枠の連結部分の横断面図、図5は同連結部分の分解横断面図、図6は方立カバーの室内側から見た正面図、図7は方立カバー及び調整部材の分解斜視図、図8は本発明の要部の一つである調整部材及びクッション材の斜視図、図9は窓枠の額縁に対する2種類の納まり形態を示す縦断面図、図10は窓枠の額縁に対する2種類の納まり形態における額縁とアングル部及び方立カバーの室内側から見た場合の外観を示す正面図、図11は窓枠の2種類の納まり形態における調整部材の使用態様及び作用効果を示す縦断面図である。
【0022】
図1のように、図示の実施形態における台形連窓サッシの窓枠の連結構造は、複数個の窓枠1を方立2を介して横方向に連設するものである。
【0023】
各窓枠1は、それぞれ金属枠3の室内側に樹脂枠4を結合した上枠10と下枠20及び左右の縦枠30,30を、上枠10が傾斜するように台形状に枠組みしたものである。左右の縦枠30、30はそれぞれ長さが異なるが、その下端を同じ高さに配置して下枠20が略水平に配設される。一方、縦枠30は直立されており、その上端はそれぞれ高さが異なるので、上枠10は傾斜状に配設されており、縦枠30の上端部及び上枠10の縦枠30、30に突き当てられる両端部は上枠の傾斜角度に適合するように材軸に対して斜めに切断されている。こうして、上枠10は高さの異なる縦枠30、30の上端部間を懸架するように傾斜して配置され、台形の窓枠1を形成している。
【0024】
上、下枠10,20及び左右の縦枠30,30の各樹脂枠4は、既知の複合窓枠におけると同様に、室内側にL字形に突出するアングル部12,22,32を有する。すなわち、樹脂上枠11にはその略全長に渡って上アングル部12が、樹脂下枠21にはその略全長に渡って下アングル部22が、樹脂縦枠31にはその略全長に渡って縦アングル部32が、それぞれ形成されている。そして、上アングル部12と下アングル部22及び左右の縦アングル部32、32は、台形の樹脂枠の略四辺に沿って連続されている。
【0025】
図中、5は各窓枠1に納められたガラス板、6は上枠10と下枠20及び縦枠30の樹脂3に対してそれぞれその長手方向略全長に渡って設けられた押縁であり、上枠10と下枠20及び縦枠30の金属枠2に形成された凸縁13、23,33との間にガラス板5を挟持して固定している。
【0026】
図1に示す台形連窓サッシSは、次第に高さが低くなる3つの窓枠1をそれぞれ方立2を介して連結している。方立2は、図2、図4及び図5に示すように、左右に隣接して対向する縦枠30間に設けられて、それぞれの縦枠30を連結固定するものである。方立2は断面ほぼT字形の金属形材からなり、T字の垂直部に相当する室外部41とT字の水平部に相当する室内部42とを一体に有している。室外部41は、窓枠1の上アングル部12と下アングル部22の間の距離よりも長い長さを有しているが、室内部42は上端部と下端部が切除されて上アングル部12と下アングル部22の間の距離よりも若干短い長さを有している。そして、室外部41の下端41aは下枠20の下端に合わせて水平に切断され、上端41bは傾斜配置される上枠10に合わせて斜めに切断されている。また、室内部42の上端と下端は共に水平に切断されている。
【0027】
方立2の室外部41は、長手方向略全長に渡ってタイト材43を保持し、そのタイト材40を縦枠30に密着させた状態で連結することにより、サッシの水密性を確保している。そして、方立2は、室外部41の先端部と中間部に形成してある係合部44、45をそれぞれ縦枠30の金属枠の室外側端部及び中間部に設けてある屈曲突縁34,35に係合させるとともに、室内部42の両辺を縦枠30の金属枠の室内側端部に設けてある屈曲突縁36に当接させ、その室内部42から長手方向数カ所においてネジ止めすることにより、縦枠30を連結し固定している。
【0028】
隣接する縦枠30、30を方立2により連結すると、方立2の室内部42と、それぞれの縦枠30の室内側に突出する縦アングル部32、32とにより凹部が形成される。そして、この凹部の開口面を覆うように方立カバー7が装着され、固定される。
【0029】
方立カバー7は、中空部71を有する樹脂製中空形材からなり、サッシの断熱性及び意匠性を向上させる目的で、金属製方立2の室内側面を覆うものである。方立カバー7は、縦アングル部32からのネジ止めにより固定される。この場合、窓枠の金属部分が介在しないので、サッシの断熱性の低下が防止される。方立カバー7は、縦アングル部34の室内側面も覆っており、室内側から見た窓枠1の連結部分をほぼ覆う構成とされている。また、方立カバー7は縦アングル部34の見込方向長さと略同じ見込方向寸法に形成されるので、方立2に方立カバー7を取付けることにより、窓枠1、1を室内側から見た場合に一体的に連続する外観を備えることができる。
【0030】
さらに、方立カバー7は、台形連窓サッシSに図9に示すように額縁8を取付けた場合に左右に隣接する窓枠30,30の内、一の窓枠の上アングル12と他の窓枠の上アングル12との間の空隙から一の窓枠の下アングル22と他の窓枠の下アングル22との間の空隙までの間に渡って延長している。このため、方立カバー7の下端73は下額縁82の上面に適合するように水平に切断されている。他方、方立カバー7の上端72は、傾斜している上額縁81の下面に適合するように斜めに切断されている。方立カバー7をこのように形成することにより、方立カバー装着後の連窓サッシの外観的な一体感を確保することができる。図1、図10に示すように、方立カバー7の上面は、傾斜した上アングル部12の上面と略連続状となるように配置される。
【0031】
上述したように、縦枠30、30の方立2に対する固定は、方立2の室内部42においてなされる。ここで、室内部42は、その上端が連結された窓枠1の上アングル部14、14の下面を結んだ面よりも下方となるように配置される。室内部42の室内側には、上述した方立カバー7が設けられて、室内部42は室内側に直接露見されないから、本実施形態に示されるように、方立の室内部42の上端を必ずしも傾斜状の上枠10に合わせて斜めに切断する必要はない。
【0032】
上記のように、複数個の窓枠1を方立2を介して横方向に連結し、方立の室内面に方立カバー7を装着した連窓サッシSを建物に取り付けた後に、各アングル部12,22,32の外周側に額縁8が取り付けられる。額縁8は上額縁81,下額縁82及び左右の縦額縁83を矩形(台形連窓サッシの場合は台形)に連続して構成される。そして、各窓枠1の上アングル部12及び下アングル部22の額縁8に対する納まり形態には、図9に示すように、シャクリ無し納まり形態(同図(a))とシャクリ有り納まり形態(同図(b))とがあり、前者の場合は、上アングル部の下面が上額縁の下面から突出し、下アングル部の上面が下額縁の上面から突出する態様で取り付けられる。また、後者の場合は、上アングル部と下アングル部がそれぞれ上額縁と下額縁に形成されているシャクリに嵌合されて、上アングル部の下面と上額縁の下面が、下アングル部の上面と下額縁の上面が、それぞれ同一面に存在する態様で取り付けられる。
【0033】
従って、前者の納まり形態における上下の額縁の対向面間距離は、後者の納まり形態におけるそれよりも上アングル部の厚みと下アングル部の厚みの和に等しい距離だけ大きい。そして、方立カバー7は、連窓サッシの外観向上のために、その上、下端部がそれぞれ上下の額縁の対向面に当接して、それらの間に隙間が発生しないことが要望される。
従来は、このような要望に応えるために、納まり形態に応じて異なる長さの方立カバーが使用されたため、問題があったことは既述したとおりである。
【0034】
本発明では、その問題解消のため、第一に、図11に示すように、方立カバー7の高さ(長さ)H2を上、下アングル部12,22の対向面間距離H1よりも所定寸法hだけ短く設定した。そして、図7に示すように、その方立カバー7の下端部に調整部材9を備えた。調整部材9は、額縁8のシャクリの有無に応じて、それ自身の肉厚と圧縮量の変化による方立カバー7の長さ調整機能を有するものである。
【0035】
それ自身の肉厚と圧縮量の変化により方立カバー7の長さ調整機能を有する調整部材9は、図7及び図8に一例を示すと、方立カバーの下端面に装着される硬質合成樹脂製のキャップ9aと、そのキャップの上面に前記方立カバーの下端面との間に介在するように着脱自在に載置され、圧縮可能な弾性クッション材9bとからなっている。
【0036】
キャップ9aは、方立カバー7の下端面を被覆する底板91と、その底板の上面に突出し、方立カバーにその下端から嵌合して固定される突起92と、底板91の室内側端部から起立して方立カバーの下端部の室内面を被覆する起立部93と、底板91の下面に窓枠の下アングル部22の厚みと等しい高さを持って突出する第1凸部94と、起立部93の下方に第1凸部94の下面と等しい位置まで突出し、基部に破断線95を有する第2凸部96とを有する。その第2凸部96は、複合窓枠の上枠及び下枠のアングル部12,22がシャクリを有する額縁8の表面に取り付けられる場合に、破断線95において切除されるものである。
【0037】
一方、クッション材9bは、図8(d)に例示するように、圧縮率が小さい上層97と圧縮率が大きい下層98の2層で構成されている。クッション材には、その中央及び両側において厚み方向に貫通する孔99及び小孔910が形成されている。キャップ材9aにも、その小孔910に対応する小突起911が突起92の両側に設けてある。従って、クッション材9bをキャップ9aに載置して、孔99には突起910を、小孔910には小突起911をそれぞれ嵌合することにより、クッション材9bがキャップ9aの上面に着脱自在に固定されている。
【0038】
上記調整部材9は、キャップ9aにクッション材9bを取り付けた状態で、又はクッション材9bを取り外した状態で、方立カバー7の下端部からその中空部71にキャップ9aの突起92を押し込むと、方立カバーの下端縁をキャップの底板91の上面周囲に当てて止めた状態で固定される。その場合、キャップ9aの起立部93は、方立カバーの室内面を被覆し、さらにその横方向端部が室外側に屈曲されている。この屈曲部分は、方立カバーの室内壁の横方向端面をも被覆する。これにより、装着された調整部材のがたつきが防止される。
【0039】
方立カバー7の長さH2が上、下アングル部12,22の対向面間距離H1よりも短い所定寸法hとは、キャップ9aの底板91の厚みh1と等しい。クッションの最大圧縮量h2は少なくとも上アングル部12の厚みh3と等しくされている。また、キャップ9aの第1凸部94及び第2凸部95の高さは、少なくとも下アングル部22の厚みh3と等しくされている。
【0040】
上記方立カバー7に対する調整部材9の使用態様及び作用効果は、連窓サッシの額縁に対する納まり形態により異なる。これを図11に基づいて説明する。
まず、同図(a)に示すように、シャクリ無しの額縁8Aを取り付ける場合は、方立カバー7には、キャップ9aにクッション材9bを載置した調整部材9が取り付けられる。そして、この場合は、キャップの第2凸部96も付いたままである。従って、この調整部材が取り付けられた方立カバー7を装着した連窓サッシにシャクリ無し額縁が取り付けられたときは、その方立カバー7の上端面から下端部の調整部材の下端面、すなわち、第1、第2凸部95,96の下端面までの距離は、上下額縁81,82の対向面間距離H3とほぼ等しい。従って、方立カバー7の上端面と上額縁81の下面との間には隙間が発生せず、また、方立カバー7の下端面と下額縁82との間はキャップ9aの起立部93及び第2凸部96により遮蔽される。
【0041】
次に、同図(b)に示すように、シャクリ有りの額縁8Bを取り付ける場合は、方立カバー7には、キャップ9aからクッション材9bを取り除いた調整部材9が取り付けられる。そして、この場合は、キャップの第2凸部96は切断線から切除され、下額縁82のシャクリにはキャップの第1凸部94のみが安定して嵌合され、底板91の底面のうち第2凸部が除去された後の面が下額縁82の上面に当接される。そして、方立カバー7の上端面は上額縁81の下面に当接され、調整部材のキャップの底板91の底面が下額縁の上面に当接された状態で固定される。従って、この納まり形態においても、方立カバー7の上端面と上額縁81の下面との間には隙間が発生せず、また、方立カバー7の下端面と下額縁82との間はキャップ9aの起立部93により遮蔽される。
【0042】
以上に説明したように、本実施の形態によれば、シャクリ無しの額縁の場合は、キャップ9aにクッション材9bを結合してなる調整部材9を方立カバーに取り付け、シャクリ有りの場合は、クッション材を取り除いたキャップ9aのみを方立カバーに取り付けるだけで、シャクリの有無に関わりなく、同一寸法の方立カバーを用いることができる。従って、施工現場で方立カバーを切断加工する必要がないので、施工コストが低減される。特に、台形連窓サッシの場合に施工現場で方立の切断加工を行うときは、その切断角度を上アングルの傾斜角度に合致させなければならないが、このような困難性が排除される。
【0043】
上記の実施形態においては、台形連窓サッシの場合ついて説明したが、本発明は上枠が水平な矩形複合窓枠を連結してなる連窓サッシにも同様に適用されうるものである。また、本実施の形態では、横方向に3つの窓枠1を連結したサッシを示したが、連結数はいくつであってもよく、それぞれの連結部分に適合するように方立2及び調整部材付き方立カバー7を使用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明により複数個の台形窓枠を横方向に連結した台形連窓サッシの正面図。
【図2】図1の台形窓枠の連結部分を分解して方立とその方立に装着される方立カバーを示す分解斜視図。
【図3】図1のX−X線に沿った横断面図。
【図4】窓枠の連結部分の横断面図。
【図5】同連結部分の分解横断面図。
【図6】方立カバーの室内側から見た正面図。
【図7】方立カバー及び調整部材の分解斜視図。
【図8】本発明の要部の一つである調整部材及びクッション材の斜視図。
【図9】窓枠の額縁に対する2種類の納まり形態を示す縦断面図。
【図10】窓枠の額縁に対する2種類の納まり形態における額縁とアングル部及び方立カバーの室内側から見た場合の外観を示す正面図。
【図11】窓枠の2種類の納まり形態における調整部材の使用態様及び作用効果を示す縦断面図。
【図12】上枠のアングル部及び下枠のアングル部の額縁に対する納まり形態とこれに対する従来の方立カバーの取付け方法を説明する縦断面図。
【符号の説明】
【0045】
S 連窓サッシ
1 窓枠(複合窓枠)
2 方立
41 室外部
42 室内部
3 金属枠
4 樹脂枠
5 ガラス板
6 押縁部材
7 方立カバー
9 調整部材
9a キャップ
9b クッション材
91 底板
92 突起
93 起立部
94 第1凸部
95 切断線
96 第2凸部
97 上層
98 下層
10 上枠
20 下枠
30 縦枠




 

 


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