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発明の名称 建設機械
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−217922(P2007−217922A)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
出願番号 特願2006−38268(P2006−38268)
出願日 平成18年2月15日(2006.2.15)
代理人 【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦
発明者 小堀 真嗣 / 久野 誠 / 村上 めぐみ / 山田 一徳
要約 課題
熱交換器、作動油タンク、燃料タンク等を大きく露出させて点検、整備の作業性を向上すると共に、1つの鍵で複数のカバーを施錠できるようにする。

解決手段
上部旋回体3には、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等の機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆う一体型右カバー30を設ける。これにより、1つの右カバー30を開くだけで各機器類を外部に大きく露出させることができ、点検、整備を容易に行うことができる。また、一体型右カバー30には、給油口カバー34を開,閉可能に設け、この給油口カバー34を開くことにより燃料タンク13への給油作業と右カバー30用のロック機構33の操作とを行えるようにした。これにより、燃料タンク13への給油作業を容易に行える上に、給油口カバー34を施錠するキーシリンダ36によって右カバー30も施錠することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
前部に作業装置が取付けられる車体フレームと、該車体フレームの後側に搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンの右側に位置して前記車体フレーム上に設けられた熱交換器と、該熱交換器の前側に位置して車体フレームの右側に設けられた作動油,燃料を貯えるタンクと、前記熱交換器、作動油タンク、燃料タンクを含む右側の機器類を覆う右カバーとを備えてなる建設機械において、
前記右カバーは、前記機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆う一体型右カバーとして形成し、
前記一体型右カバーは、後部を支点として横方向に開,閉する構成としたことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記旋回フレームの後部には前記熱交換器を支持する熱交換器ブラケットを設け、該熱交換器ブラケットには前記一体型右カバーの後部を回動可能に取付ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記一体型右カバーには、前記燃料タンクの給油口と対応する位置に給油口カバーを開,閉可能に設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記一体型右カバーには、前記給油口カバーを開いたときに操作可能な位置に当該一体型右カバー用のロック機構を設ける構成としてなる請求項3に記載の建設機械。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に関し、特に、旋回フレーム上の機器類を覆うカバーを備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設機械としては油圧ショベルが知られており、この油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前部に上,下方向に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより大略構成されている。
【0003】
ここで、上部旋回体は、前部に作業装置が取付けられる旋回フレームと、該旋回フレームの後側に搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンの右側に位置して前記旋回フレーム上に設けられた熱交換器と、該熱交換器の前側に位置して旋回フレームの右側に設けられた作動油,燃料のタンクと、前記旋回フレーム上に設けられオペレータが着座する運転席と、該運転席の前側に敷設された床板と、前記エンジン、熱交換器、タンク等を覆う外装カバーとにより大略構成されている。
【0004】
ここで、油圧ショベルには、ミニショベルと呼ばれる超小型な油圧ショベルがあり、この小型油圧ショベルの外装カバーは、旋回フレームと床板との間を覆うように該旋回フレームの周囲に沿って延びたスカートカバーと、後部に位置してエンジンを覆うエンジンカバーと、運転席の右側に位置して熱交換器、作動油タンク等を覆う右カバーとにより大略構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2001−3388号公報
【0006】
また、小型油圧ショベルには、右後側に配置されたラジエータ、オイルクーラ等の熱交換器を点検、整備できるように、この熱交換器の前面側を開,閉する熱交換器カバーを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】特開2000−291058号公報
【0008】
さらに、小型油圧ショベルには、熱交換器、作動油タンク等の機器類の側方を覆う側面カバーと、機器類の上側、前側等を覆う上面カバーとを備えたものがあり、これらのカバーを開くことにより大きな作業スペースを提供している(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献3】特開2001−279715号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、上述した特許文献1、特許文献2の発明では、熱交換器、作動油タンク、バッテリ等を点検、整備する場合には、右カバーを開いたり、スカートカバーを取外したり、熱交換器カバーを開かなくてはならないから、作業性が悪いという問題がある。また、カバーを開,閉可能に支持するヒンジ機構は、取付スペースと動作スペースを必要とするものであるから、小型の油圧ショベルにヒンジ機構を複数設けた場合、小型化の妨げになるという問題がある。
【0011】
また、昨今の油圧ショベルでは、転倒時の安全性を高めるために、前側にもピラーを備えた3柱式、4柱式のキャノピが使用されている。しかし、特許文献1の発明のように、右カバーの前部を支点として後部を持上げることにより上側ないし前側に開,閉する構造では、ピラーが邪魔になって右カバーを開くことができないという問題がある。
【0012】
一方、特許文献3の発明では、熱交換器、作動油タンク等の機器類の側方を覆う側面カバーを開いただけでは機器類の側面しか点検、整備することができない。このため、機器類の点検、整備を行う場合には、上面カバーも開かなくてはならず、特許文献1、特許文献2の発明と同様に、作業性が悪いという問題がある。
【0013】
さらに、各特許文献は、開,閉可能な複数のカバーを有しているから、いたずらを防止するためには、それぞれのカバーに鍵を取付ける必要があり、組立時、点検、整備時の作業性の低下、製造コストの上昇等を招くという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、熱交換器、作動油タンク、燃料タンク等を簡単に大きく露出させることができ、点検、整備を行うときの作業性を向上できるようにした建設機械を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、1個の鍵で複数のカバーを施錠できるようにした建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明による建設機械は、前部に作業装置が取付けられる車体フレームと、該車体フレームの後側に搭載され油圧ポンプを駆動するエンジンと、該エンジンの右側に位置して前記車体フレーム上に設けられた熱交換器と、該熱交換器の前側に位置して車体フレームの右側に設けられた作動油,燃料を貯えるタンクと、前記熱交換器、作動油タンク、燃料タンクを含む右側の機器類を覆う右カバーとを備えている。
【0017】
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記右カバーは、前記機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆う一体型右カバーとして形成し、前記一体型右カバーは、後部を支点として横方向に開,閉する構成としたことにある。
【0018】
請求項2の発明によると、前記旋回フレームの後部には前記熱交換器を支持する熱交換器ブラケットを設け、該熱交換器ブラケットには前記一体型右カバーの後部を回動可能に取付ける構成としたことにある。
【0019】
請求項3の発明によると、前記一体型右カバーには、前記燃料タンクの給油口と対応する位置に給油口カバーを開,閉可能に設ける構成としたことにある。
【0020】
請求項4の発明によると、前記一体型右カバーには、前記給油口カバーを開いたときに操作可能な位置に当該一体型右カバー用のロック機構を設ける構成としたことにある。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明によれば、車体フレームの右側には、熱交換器、作動油タンク、燃料タンク等の機器類を覆う右カバーを設け、この右カバーは、これらの機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆う一体型右カバーとして形成している。従って、1つの一体型右カバーを開くことにより熱交換器、作動油タンク、燃料タンク等の右側、上側および前側の広範囲を同時に外部に露出させることができる。
【0022】
この結果、機器類の点検、整備を行う場合には、一体型右カバーを開くだけで簡単に行うことができ、作業性を向上することができる。また、車体フレームの右側には、1つの一体型右カバーだけを取付ければよいから、ヒンジ機構等の部品点数を削減することができ、組立作業性を向上することができる。
【0023】
しかも、一体型右カバーは、後部を支点として横方向に開,閉する構成としているから、車体フレームの後側に設けられる強度部材を利用して一体型右カバーを開,閉可能に取付けることができる。また、前側にキャノピのピラー等を配置した場合でも、一体型右カバーを開くことができるから、高強度な3柱式、4柱式のキャノピを使用することができ、転倒時の安全性を高めることができる。
【0024】
請求項2の発明によれば、旋回フレームの後部に設けられている熱交換器ブラケットを利用して一体型右カバーの後部を回動可能に取付けることができる。これにより、別途カバー用のブラケットを設ける必要がないから、部品点数を削減することができる。
【0025】
請求項3の発明によれば、一体型右カバーは、熱交換器、作動油タンク、燃料タンク等の機器類を覆うために大型になるが、燃料タンクに燃料を給油する場合には、給油口カバーを開くことにより給油口を外部に露出させることができる。これにより、燃料タンクへの給油作業を簡単に行うことができる。
【0026】
請求項4の発明によれば、給油口カバーを開いてロック機構を解除操作することにより、一体型右カバーを開くことができる。また、一体型右カバーを閉じてロック機構を固定操作し、給油口カバーを閉じることにより、ロック機構を隠すことができる。従って、給油口カバーに鍵を設けた場合には、1つの鍵で給油口カバーと一体型右カバーの両方を施錠することができるから、部品点数を削減して組立時、点検、整備時の作業性の向上、製造コストの低減等を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として超小型の油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図8に従って詳細に説明する。
【0028】
図1において、1はキャノピ仕様の油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、該上部旋回体3の前側に揺動および俯仰動可能に設けられた作業装置4と、前記下部走行体2の前側に設けられた排土装置5とにより大略構成されている。
【0029】
また、上部旋回体3は、油圧ショベル1の車格に対応して非常にコンパクトに形成されている。そして、上部旋回体3は、後述の旋回フレーム6、エンジン7、油圧ポンプ8、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17、運転席20、外装カバー27等を含んで構成されている。
【0030】
6は上部旋回体3の支持構造体をなす車体フレームとしての旋回フレームを示している。この旋回フレーム6は、図2に示す如く、厚肉な鋼板等を用いて形成された底板6Aと、該底板6A上に前,後方向に延びるように立設された左,右の縦板6Bと、該各縦板6Bの左,右両側に前,後方向に延びて設けられた左,右のサイドフレーム6Cと、前記縦板6Bとサイドフレーム6Cとを接続する複数本の張出しビーム6Dと、前記各縦板6Bの前端部に設けられ、スイング式の作業装置4を支持する支持ブラケット6Eとにより大略構成されている。
【0031】
7は旋回フレーム6の後部側に搭載されたエンジンを示している(図2参照)。このエンジン7は、左,右方向に延在する横置き状態に配置され、その右側には冷却ファン7Aが設けられている。また、エンジン7の左側には、該エンジン7によって駆動される油圧ポンプ8が取付けられ、該油圧ポンプ8は、油圧ホース(図示せず)を経由して後述の作動油タンク12と制御弁14に接続されている。
【0032】
9はエンジン7の後側に位置して旋回フレーム6の後部に取付けられたカウンタウエイトを示している(図1参照)。このカウンタウエイト9は、作業装置4との重量バランスをとるもので、重量物として形成されている。
【0033】
10は旋回フレーム6の右後部に立設された熱交換器ブラケットで、該熱交換器ブラケット10は、エンジン7の右側でカウンタウエイト9の右端部のスペースに配設されている。この位置に配置した熱交換器ブラケット10は、図5に示す如く、エンジン7の右側に配設される後述の熱交換器11を支持することができる。しかも、熱交換器ブラケット10は、後述のヒンジ機構32を取付けることができ、該ヒンジ機構32を介して右カバー30の後部を回動可能(開,閉可能)に支持することができる。
【0034】
11はエンジン7の冷却ファン7Aに対面するように旋回フレーム6の右後部に設けられた熱交換器で、該熱交換器11は、熱交換器ブラケット10に取付けられている。また、熱交換器11は、後側に位置するラジエータ11Aと、該ラジエータ11Aの前側に並列に並べられたオイルクーラ11Bとにより大略構成されている。また、ラジエータ11Aの右側には、温度変化によりエンジン冷却水が膨張したときに膨張分のエンジン冷却水を受入れたり、蒸発によって減少するエンジン冷却水を補うためのリザーバタンク11Cが配設されている。
【0035】
12は熱交換器11の前側に位置して旋回フレーム6の右側に配設された作動油タンクを示している。この作動油タンク12は、内部に油圧ポンプ8に供給する作動油を貯えるもので、鋼板等を用いて箱形状に形成されている。また、作動油タンク12は、作動油の交換作業を行うときに、上面に設けた充填口12Aを開いて作動油を注入する。
【0036】
13は作動油タンク12の前側に位置して旋回フレーム6の右側、即ち、旋回フレーム6の右前部に配設された燃料タンクを示している。この燃料タンク13は、容量を大きくできるように樹脂材料等を用いて異形に形成されている。また、燃料タンク13の上部には、燃料の給油口13Aが設けられ、該給油口13Aは、常時はキャップ13Bで閉塞されている。
【0037】
14は旋回フレーム6の左前部に設けられた制御弁で、該制御弁14は、後述する作業操作レバー21、走行操作レバー24等の操作に応じて駆動する複数個の油圧パイロット式スプール弁により形成されている。また、15は旋回フレーム6の中央に設けられたセンタジョイント、16は旋回モータをそれぞれ示している。さらに、17は熱交換器11の右側に位置して旋回フレーム6上に搭載されたバッテリを示している。
【0038】
18はエンジン7の上部前側を覆うように設けられたシートベース(図3、図4参照)、19は該シートベース18の前側に敷設された床板をそれぞれ示している。また、20はシートベース18上に取付けられた運転席で、該運転席20は、オペレータが着座するものである。
【0039】
21は運転席20の左,右両側に配設された左,右の作業操作レバーで、該各作業操作レバー21は、作業装置4等を操作するものである。そして、各作業操作レバー21は、コンソール21A、パイロット弁(図示せず)、レバー本体21B等により大略構成されている。
【0040】
また、22は右作業操作レバー21の右側から後側にかけて設けられたスイッチボックス、23は右作業操作レバー21の右側に隣接して該スイッチボックス22の前部に設けられた排土操作レバーをそれぞれ示している。この排土操作レバー23は、排土装置5を上,下方向に揺動操作するものである。さらに、24は運転席20の前方に位置して床板19から上側に延びた走行操作レバーを示している。
【0041】
25は運転席20の上方を覆うように設けられたキャノピで、該キャノピ25は、左前ピラー25A、右前ピラー25B、左後ピラー(図示せず)、右後ピラー25Cおよびルーフ部25Dにより高い強度をもった4柱式のキャノピとして構成されている。ここで、キャノピ25の右前ピラー25Bは、運転席20に着座したオペレータの上方を確実に覆うことができるように、後述する一体型右カバー30の前方に重なる右端寄り位置に立設されている。
【0042】
26は運転席20側のオペレータの作業空間と作動油タンク12等が設けられた機器収容空間とを仕切る仕切板を示している。この仕切板26は、右作業操作レバー21のコンソール21A下側から作動油タンク12、燃料タンク13の左側面に沿って前側に延びる扇状の板体として形成されている。また、仕切板26の右側面には、図4、図8に示す如く、燃料タンク13の上方に位置して後述するロック機構33の掛金具33Aを取付けるための取付台26Aが設けられている。
【0043】
27はエンジン7、油圧ポンプ8、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等を覆うように旋回フレーム6上に設けられた外装カバーを示している。この外装カバー27は、エンジン7の後側を覆うエンジンカバー28と、エンジン7、油圧ポンプ8等を左側から覆う左カバー(図示せず)と、旋回フレーム6と床板19との間を前側から覆う前スカートカバー29と、後述の一体型右カバー30とにより大略構成されている。
【0044】
30は旋回フレーム6の右側に位置して設けられた本実施の形態による一体型右カバーを示している(以下、一体型右カバー30を単に右カバー30という)。この右カバー30は、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等の機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆うものである。また、右カバー30は、後部を支点として水平方向となる右横方向に開,閉する構成となっている。
【0045】
即ち、右カバー30は、図3、図4に示すように、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17の右側を覆う側面部30Aと、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13の上側を覆う上面部30Bと、作動油タンク12、燃料タンク13の前側を覆う前面部30Cと、前記側面部30Aの後端縁を上,下方向に延びる取付面部30Dとからなる1枚の異形な板体として形成されている。
【0046】
また、右カバー30には、図6、図7に示す如く、当該右カバー30を閉じた状態で燃料タンク13の給油口13Aの上側を覆っている部分を取除くようにして開口部30Eが形成されている。この開口部30Eは、燃料タンク13に燃料を給油するときに、キャップ13Bを取外して給油口13Aから燃料を給油できる大きさに設定されている。
【0047】
さらに、右カバー30の内側には、後述するロック機構33のキャッチ33Bが取付けられるブラケット31が設けられている。このブラケット31が設けられた位置は、後述の給油口カバー34を開いたときに、開口部30Eから容易に手が届く位置となっている。詳しくは、ブラケット31は、図8に示すように、右カバー30を閉じたときに仕切板26の取付台26Aに隣接する位置、即ち、開口部30Eの左側に位置して前面部30Cの上側にボルト止めされている。さらに、ブラケット31には、右側寄りに位置してスリット31Aが形成され、該スリット31Aは、後述するキーシリンダ36を施錠操作したときに係合板36Bが係合するものである。
【0048】
32は一体型右カバー30の後部を開,閉可能に支持するヒンジ機構を示している。このヒンジ機構32は、上,下方向に延びるアングル材等からなり熱交換器ブラケット10にボルト止めされた固定部材32Aと、上,下方向に延びる板材等からなり右カバー30の取付面部30Dにボルト止めされた可動部材32Bと、前記固定部材32Aの上,下両端部に設けられ、可動部材32Bを上,下方向を中心線として横方向に回動可能に支持する2個の蝶番32Cとにより構成されている。また、ヒンジ機構32には、図4に示すように、固定部材32Aと可動部材32Bとの間に掛止めすることにより、右カバー30を開いた状態で固定するストッパ32Dが設けられている。
【0049】
33は右カバー30を閉じた状態で固定するためのロック機構で、該ロック機構33は、図6、図8に示す如く、仕切板26の取付台26Aに取付けられ、右側の先端側がJ字状に折曲げられた掛金具33Aと、右カバー30のブラケット31に取付けられたキャッチ33Bとにより構成されている。また、キャッチ33Bは、掛金具33Aに引掛ける掛輪33B1と、該掛輪33B1を締め付ける舌片状の回動爪33B2とを備えている。
【0050】
そして、ロック機構33は、右カバー30を閉じた状態でキャッチ33Bの回動爪33B2を起こして掛輪33B1を掛金具33Aに引掛け、回動爪33B2を手前側に引き倒すことにより、掛輪33B1を締め付けて右カバー30を閉じた状態に固定(ロック)することができる。一方、回動爪33B2を起こして掛輪33B1を緩めることにより、該掛輪33B1を掛金具33Aから外すことができ、右カバー30のロックを解除して開扉を許すことができる。
【0051】
このようにロック機構33は、後述の給油口カバー34を閉じた状態では外部から操作することができない場所にあり、給油口カバー34を開いて右カバー30の開口部30Eを開口させたときにだけ、該開口部30Eから手を差し入れてロック操作、ロック解除操作を行うことができる。
【0052】
34は右カバー30の開口部30Eを開,閉する給油口カバーを示している。この給油口カバー34は、右カバー30の側面部30A、上面部30B、前面部30Cに連続する側面部34A、上面部34B、前面部34Cにより形成されている。また、給油口カバー34の前面部34Cには、後述のキーシリンダ36を取付けるシリンダ取付凹部34Dが形成されている。
【0053】
35は一体型右カバー30の上面部30Bと給油口カバー34の上面部34Bとの間に設けられたヒンジ機構で、該ヒンジ機構35は、給油口カバー34の左部を開,閉可能に支持するものである。また、ヒンジ機構35は、図7に示すように、前,後方向を中心線として左,右方向に回動可能に支持する蝶番35Aと、給油口カバー34を開いた状態で固定するストッパ35Bとにより大略構成されている。
【0054】
36は給油口カバー34のシリンダ取付凹部34Dに設けられたキーシリンダを示している。このキーシリンダ36は、給油口カバー34を閉じた状態で施錠するもので、例えばエンジンキー(図示せず)により施錠、施錠解除することができる。また、キーシリンダ36は、シリンダ取付凹部34Dに取付けられ、エンジンキーを差し込んだときにだけ回動操作可能な円柱状のシリンダ錠36Aと、該シリンダ錠36Aの先端部に取付けられ、シリンダ錠36Aに差し込んだエンジンキーによって回動操作可能な係合板36Bとにより構成されている。この係合板36Bは、先端側がL字状に折曲げられ、右カバー30に設けられたブラケット31のスリット31Aに係合することができる。
【0055】
そして、キーシリンダ36は、給油口カバー34を閉じ、この状態でシリンダ錠36Aにエンジンキーを差し込んで回動操作することにより、係合板36Bの先端側をブラケット31のスリット31Aに係合する。これにより、右カバー30の開口部30Eを給油口カバー34で閉じた状態で施錠することができる。また、エンジンキーを施錠と逆方向に回動操作することにより、ブラケット31のスリット31Aから係合板36Bを切り離して施錠を解除することができる。
【0056】
これにより、給油口カバー34を開くことができるから、燃料タンク13のキャップ13Bを外して給油口13Aから燃料を供給することができる。また、ロック機構33のロックを解除して右カバー30を開くことができる。
【0057】
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0058】
まず、オペレータは、運転席20に着座して走行操作レバー24を操作することにより、下部走行体2を走行させることができる。また、左,右の作業操作レバー21を操作することにより、作業装置4等を動作させて土砂の掘削作業等を行うことができる。さらに、排土操作レバー23を操作することにより、排土装置5等を上,下動させて地均し、排土作業等を行うことができる。
【0059】
次に、燃料タンク13への給油作業と熱交換器11、作動油タンク12等の点検、整備作業を行う場合について説明する。
【0060】
まず、この給油作業と点検、整備作業を行う場合には、給油口カバー34を開く必要がある。このときに、給油口カバー34は、キーシリンダ36によって施錠することができるから、燃料の盗難やいたずらを防止することができる。
【0061】
そして、給油口カバー34を開くときには、エンジンキーをキーシリンダ36のシリンダ錠36Aに差し込んで回動し、係合板36Bをブラケット31のスリット31Aから離脱させる。これにより、給油口カバー34の施錠を解除できるから、該給油口カバー34は、ヒンジ機構35を支点として上側ないし左側に開くことができる。
【0062】
ここで、燃料タンク13に燃料を給油する場合には、給油口カバー34を開くことにより開口した右カバー30の開口部30Eから手を差し入れ、燃料タンク13のキャップ13Bを取外す。これにより、上部旋回体3の前部から後部に亘って形成された大きな右カバー30を開くことなく、給油口13Aから燃料タンク13に燃料を簡単に給油することができる。
【0063】
次に、熱交換器11、作動油タンク12およびこれらに接続された配管、ホース等の点検、整備作業を行う場合には、給油口カバー34を開いた状態で、ロック機構33のキャッチ33Bの回動爪33B2を起こして掛輪33B1を掛金具33Aから外し、該ロック機構33による右カバー30のロックを解除する。これにより、右カバー30は、後部側の熱交換器ブラケット10に取付けたヒンジ機構32を支点とし、前側を右横方向に開くことができる。ここで、右カバー30は、ヒンジ機構32を介して熱交換器11を支持するための熱交換器ブラケット10に取付けているから、既存の熱交換器ブラケット10を利用することができ、超小型な油圧ショベル1で限られた設置スペースを有効に使用することができる。
【0064】
そして、右カバー30を開いたときには、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等の機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に露出させることができる。詳しくは、右カバー30は、側面部30Aの下側が旋回フレーム6のサイドフレーム6Cまで延びているから、該右カバー30を開いたときには、低くて見え難い位置にある作動油タンク12、燃料タンク13の下側の配管やホースを露出させることができ、毎日の点検作業、メンテナンス作業等を容易に行うことができる。また、熱交換器11に接続された配管やホースの点検、整備作業、リザーバタンク11Cの補充作業等を効率よく行うことができる。一方、右カバー30を開いたことにより、上面部30Bが覆っていた作動油タンク12の充填口12Aを露出させることができ、作動油、フィルタの交換作業等を行うことができる。
【0065】
一方、点検、整備作業等が終了したら、右カバー30を閉じてロック機構33をロック操作することにより、右カバー30を閉じた状態で固定することができる。さらに、この状態で給油口カバー34を閉じ、キーシリンダ36のシリンダ錠36Aに差し込んだエンジンキーを施錠方向に回動操作する。これにより、係合板36Bをブラケット31のスリット31Aに係合させて給油口カバー34を施錠することができる。このときには、給油口カバー34を施錠したことにより、ロック機構33の操作も規制することができる。
【0066】
このように構成される本実施の形態によれば、上部旋回体3には、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等の機器類の右側面部、上面部および前面部からなる3面を同時に覆う一体型右カバー30を設ける構成としている。従って、1つの右カバー30を開くだけで熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17等の右側、上側および前側の広範囲を同時に外部に露出させることができる。
【0067】
これにより、右カバー30を開いた状態では、低くて見え難い位置にある作動油タンク12、燃料タンク13の下側の配管やホースを簡単に露出させることができ、毎日の点検作業、メンテナンス作業等を容易に行うことができる。また、熱交換器11に接続されている各種の配管、ホースのメンテナンス作業、リザーバタンク11Cの点検作業、補充作業等を一度に行うことができる。
【0068】
この結果、1つの一体型右カバー30を開くだけで、熱交換器11、作動油タンク12、燃料タンク13、バッテリ17、配管、ホース等に関する点検作業、整備作業、修理作業等を効率よく行うことができ、作業性を向上することができる。また、1つの右カバー30を設けるためには、上部旋回体3に1個のヒンジ機構32を設けるだけでよいから、部品点数を削減することができ、組立作業性を向上することができる。
【0069】
しかも、一体型右カバー30は、後部のヒンジ機構32を支点として横方向に開,閉する構成としている。従って、右カバー30の前側にキャノピ25の右前ピラー25Bを配置した場合でも、右カバー30は右前ピラー25Bに干渉することなく大きく開くことができる。これにより、超小型な油圧ショベル1では、適用が困難であった高強度な4柱式のキャノピ25を使用することができ、転倒時の安全性、信頼性等を高めることができる。
【0070】
また、右カバー30は、後部を支点として横方向に開,閉する構成としているから、熱交換器11を固定する既存の熱交換器ブラケット10を利用してヒンジ機構32を取付けることができる。これにより、無駄にブラケットの数を増やす必要がなくなるから、本実施の形態による超小型な油圧ショベル1のように機器類の設置スペースが限られている場合でも、その限られた設置スペースを有効に使用して右カバー30を設けることができる。
【0071】
一方、右カバー30には、燃料タンク13の給油口13Aに対応する位置に給油口カバー34を開,閉可能に設ける構成としているから、燃料タンク13に燃料を給油する場合には、小さな給油口カバー34を開くだけで給油口13Aを外部に露出させることができる。これにより、大きな右カバー30は開く必要がないから、燃料タンク13に対する給油作業を簡単に行うことができる。
【0072】
さらに、右カバー30内には、給油口カバー34を開いたときに右カバー30の開口部30Eから操作することができる当該右カバー30用のロック機構33を設ける構成としている。これにより、給油口カバー34を閉じたときにはロック機構33を隠すことができる。この結果、給油口カバー34にキーシリンダ36を設けた場合には、1つのキーシリンダ36で給油口カバー34と右カバー30の両方を施錠することができるから、部品点数を削減して組立時、点検、整備時の作業性の向上、製造コストの低減等を図ることができる。
【0073】
なお、実施の形態では、一体型右カバー30は熱交換器11を支持する熱交換器ブラケット10に開,閉可能に取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば右カバー30をカウンタウエイト9に取付ける構成としてもよい。また、専用に設けたブラケットに開,閉可能に取付ける構成としてもよい。
【0074】
また、実施の形態では、運転席20の上方を覆う4柱式のキャノピ25を備えた油圧ショベル1に適用した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば3柱式、2柱式、1柱式のキャノピを備えた油圧ショベルに適用してもよい。また、運転席20の周囲を覆うキャブボックスを備えた油圧ショベルに適用してもよい。
【0075】
一方、実施の形態では、一体型右カバー30の前部に開口部30Eを形成し、この開口部30Eを開,閉する給油口カバー34を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば開口部30E、給油口カバー34を廃止する構成としてもよい。この場合、一体型右カバー30を開くことにより燃料タンク13に燃料を給油することができる。
【0076】
さらに、実施の形態では、建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル等の他の建設機械にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態に適用される油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1中の上部旋回体をキャノピ、外装カバー、シートベース、床板等を取外した状態で拡大して示す平面図である。
【図3】上部旋回体を右前側からみた要部拡大の斜視図である。
【図4】図3の上部旋回体を一体型右カバーを開いた状態で示す要部拡大の斜視図である。
【図5】熱交換器ブラケット、熱交換器、ヒンジ機構を拡大して示す斜視図である。
【図6】給油口カバーを開いて一体型右カバーの開口部から燃料タンクの給油口とロック機構とを露出させた状態を右下後方からみた要部拡大の斜視図である。
【図7】給油口カバーを開いて一体型右カバーの開口部から燃料タンクの給油口とロック機構とを露出させた状態を右上前方からみた要部拡大の斜視図である。
【図8】仕切板の取付台と一体型右カバーのブラケットとロック機構とを拡大して示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
1 油圧ショベル(建設機械)
3 上部旋回体
4 作業装置
6 旋回フレーム(車体フレーム)
7 エンジン
8 油圧ポンプ
10 熱交換器ブラケット
11 熱交換器
11A ラジエータ
11B オイルクーラ
12 作動油タンク
13 燃料タンク
13A 給油口
13B キャップ
17 バッテリ
20 運転席
25 キャノピ
27 外装カバー
28 エンジンカバー
29 前スカートカバー
30 一体型右カバー
30A 側面部
30B 上面部
30C 前面部
30D 取付面部
30E 開口部
31 ブラケット
32,35 ヒンジ機構
33 ロック機構
34 給油口カバー
36 キーシリンダ




 

 


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