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発明の名称 シリンダ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−169970(P2007−169970A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−366746(P2005−366746)
出願日 平成17年12月20日(2005.12.20)
代理人 【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦
発明者 竹内 大和 / 岸本 新吾 / 石井 芳明
要約 課題
保護カバーの長さ寸法を小さくする。

解決手段
カバー支持部材27のアーム28をチューブ16の一端側に取付けた状態で、カバー支持部材27のカバーガイド30を、チューブ16の一端側に設けられたヘッドカバー16Aの端面16A1よりもロッド19側に突出した位置に配置する。これにより、ブームシリンダ15のロッド19が伸長側のストロークエンドまで移動したときには、保護カバー25の他端部25Dは、チューブ16の一端側に設けられたヘッドカバー16Aの端面16A1の位置とほぼ一致し、保護カバー25の他端側がチューブ16と重なり合うことがないので、保護カバー25の前,後方向の長さ寸法を小さくすることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
チューブと、該チューブの一端側に設けられたヘッドカバーから伸縮可能に突出したロッドと、一端側が前記ロッドの突出端側に取付けられ、他端側が自由端となって前記ロッドを覆う保護カバーと、前記チューブに設けられ前記保護カバーを移動可能に支持するカバー支持部材とを備えてなるシリンダ装置において、
前記カバー支持部材は、前記チューブに取付けられるアームと、前記チューブのヘッドカバーから前記ロッド側に突出した状態で該アームに取付けられ前記保護カバーをスライド可能に案内するカバーガイドとにより構成したことを特徴とするシリンダ装置。
【請求項2】
前記カバー支持部材のカバーガイドは、前記ロッドが縮小側のストロークエンドまで移動したときに前記ロッドに対する前記保護カバーの取付部位に干渉しない長さに設定する構成としてなる請求項1に記載のシリンダ装置。
【請求項3】
前記チューブの外側面にはねじ座を設け、前記カバー支持部材のアームは前記ねじ座にボルトを用いて着脱可能に取付ける構成としてなる請求項1または2に記載のシリンダ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル、ホイールローダ等の建設機械の作業装置等に好適に用いられるシリンダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、土砂等の掘削作業に用いられる油圧ショベルの作業装置は、上部旋回体に俯仰動可能に設けられたブームと、該ブームの先端側に回動可能に設けられたアームと、該アームの先端側に回動可能に設けられたバケットとにより大略構成され、これらブーム、アーム、バケットは、それぞれ油圧シリンダ等のシリンダ装置によって駆動される構成となっている。
【0003】
ここで、油圧ショベルの作業装置等に用いられるシリンダ装置は、通常、チューブと、該チューブの一端側から伸縮可能に突出したロッドと、一端側がロッドに取付けられると共に他端側が自由端となってロッドを覆う保護カバーと、チューブに設けられ保護カバーを移動可能に支持するカバー支持部材とを備えて構成されている。これにより、チューブから突出したロッドに掘削作業時の土砂、岩石等が衝突するのを抑え、これら土砂等からロッドを保護することができる。
【0004】
この場合、保護カバーの一端側はロッドに取付けられているので、ロッドがチューブ内へと縮小するときには、保護カバーの他端側(自由端側)は、チューブの一端側から他端側へと移動するようになる。
【0005】
このため、例えば油圧シリンダの動作を制御するための弁装置等が、チューブの他端側に取付けられている場合には、ロッドがチューブ内に最縮小したときに保護カバーの他端側が弁装置等と干渉しないように、保護カバーの長さ寸法を可及的に小さくすることが必要となる。
【0006】
これに対し、保護カバーを互いに摺動可能に連結された第1,第2の保護部材によって構成し、ロッドがチューブから伸長したときには、第1,第2の保護部材が長さ方向に連続した伸展状態となってロッドを覆い、ロッドがチューブ内に最縮小したときには、第1,第2の保護部材が互いに重なり合う収納状態となって保護カバーの長さ寸法を小さく抑えることができるようにしたシリンダ装置が知られている。
【0007】
このシリンダ装置によれば、ロッドがチューブ内に最縮小したときに、保護カバーの他端側がチューブの他端側まで移動することがないので、チューブの他端側に弁装置等を配置するための大きなスペースを確保することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2000−73412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した従来技術によるシリンダ装置は、保護カバーを互いに摺動可能に連結された第1,第2の保護部材によって構成している。このため、シリンダ装置全体の構成が複雑化することにより、部品点数が増大し、組立て時の作業性が低下してしまうという問題がある。
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、部品点数の増加を招くことなく、保護カバーの長さ寸法を小さくすることができるようにしたシリンダ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するため本発明は、チューブと、該チューブの一端側に設けられたヘッドカバーから伸縮可能に突出したロッドと、一端側が前記ロッドの突出端側に取付けられ、他端側が自由端となって前記ロッドを覆う保護カバーと、前記チューブに設けられ前記保護カバーを移動可能に支持するカバー支持部材とを備えてなるシリンダ装置に適用される。
【0012】
そして、請求項1の発明の特徴は、前記カバー支持部材は、前記チューブに取付けられるアームと、前記チューブのヘッドカバーから前記ロッド側に突出した状態で該アームに取付けられ前記保護カバーをスライド可能に案内するカバーガイドとにより構成したことにある。
【0013】
請求項2の発明は、前記カバー支持部材のカバーガイドは、前記ロッドが縮小側のストロークエンドまで移動したときに前記ロッドに対する前記保護カバーの取付部位に干渉しない長さに設定する構成としたことにある。
【0014】
請求項3の発明は、前記チューブの外側面にはねじ座を設け、前記カバー支持部材のアームは前記ねじ座にボルトを用いて着脱可能に取付ける構成としたことにある。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、カバー支持部材のカバーガイドを、チューブの一端側に設けたヘッドカバーからロッド側に突出させたので、ロッドが伸長側のストロークエンドまで移動したときに、カバーガイドによって案内される保護カバーの他端側がチューブの一端側と重なり合うことがない。従って、ロッドが最伸長したときに保護カバーの他端側がチューブと重なり合うことがない分、保護カバーの長さ寸法を小さくすることができる。
【0016】
そして、保護カバーの長さ寸法を小さくすることにより、ロッドが縮小側のストロークエンドまで移動したときに、保護カバーの他端側とチューブの他端側との間に大きなスペースを確保することができ、この大きなスペースを利用して、チューブの他端側に弁装置等を余裕をもって取付けることができる。さらに、例えば互いに摺動可能に連結された複数の部材を用いて保護カバーを形成する場合に比較して、保護カバーの構成を簡素化することができるので、装置全体の部品点数を低減することができ、シリンダ装置を組立てるときの作業性を高めることができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、ロッドが縮小側のストロークエンドまで移動したときに、ロッドに対する保護カバーの取付部位がカバーガイドに干渉することがないので、ロッドのストロークを大きく確保しつつ、保護カバーの長さ寸法を小さくすることができる。
【0018】
請求項3の発明によれば、チューブに設けたねじ座からボルトを抜取ることにより、チューブの一端側からカバー支持部材を取外すことができるので、例えばチューブの一端側にヘッドカバーを取付ける作業、ヘッドカバーを取外す作業等を行うときにカバー支持部材が邪魔になることがなく、シリンダ装置の組立て時、点検時等の作業性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係るシリンダ装置の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図9を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体3の前部側に設けられた後述の作業装置4とにより大略構成されている。
【0021】
4は上部旋回体3の前部側に俯仰動可能に設けられたオフセット式の作業装置で、該作業装置4は、上部旋回体3の旋回フレーム3Aに取付けられたロアブーム5と、該ロアブーム5の先端側に取付けられたアッパブーム6と、該アッパブーム6の先端側に取付けられたアーム支持部材7と、該アーム支持部材7の先端側に取付けられたアーム8と、該アーム8の先端側に取付けられたバケット9と、ロアブーム5とアーム支持部材7との間を連結するリンクロッド10とを備えて構成されている。
【0022】
また、旋回フレーム3Aとロアブーム5との間には後述のブームシリンダ15が設けられ、ロアブーム5とアッパブーム6との間にはオフセットシリンダ11が設けられ、アーム支持部材7とアーム8との間にはアームシリンダ12が設けられ、アーム8とバケット9との間には、バケットリンク13を介してバケットシリンダ14が設けられている。そして、作業装置4は、アッパブーム6をロアブーム5に対して左,右方向に平行移動(オフセット)した状態で、ロアブーム5、アーム8、バケッ9を回動させることにより、道路脇の側溝等の掘削作業を行うものである。
【0023】
15は上部旋回体3の旋回フレーム3Aとロアブーム5との間に設けられたシリンダ装置としてのブームシリンダで、該ブームシリンダ15は、旋回フレーム3Aに対してロアブーム5を俯仰動させるものである。そして、このブームシリンダ15は、図2及び図3等に示すように、後述のチューブ16、ロッド19、保護カバー25等により構成されている。
【0024】
16はブームシリンダ15を構成する円筒状のチューブで、該チューブ16の長さ方向の一端側(ロッド側)にはヘッドカバー16Aが設けられ、長さ方向の他端側(ボトム側)はボトムカバー16Bによって閉塞されている。ここで、チューブ16内に位置するボトムカバー16Bの端面には、後述の小径突部19Bが挿嵌される有底なクッション穴16Cが設けられている。また、ボトムカバー16Bには取付アイ16Dが一体形成され、該取付アイ16Dは旋回フレーム3Aに回動可能にピン結合される構成となっている。
【0025】
17,17はチューブ16の一端側の外側面に設けられた左,右のアーム用ねじ座で、これら各アーム用ねじ座17は、図5ないし図7等に示す如く直方体状をなし、長さ方向に離間して2個の雌ねじ穴17Aが形成されている。そして、各アーム用ねじ座17は、チューブ16を径方向(左,右方向)から挟む2箇所に溶接等の手段を用いて固着され、後述するカバー支持部材27のアーム28が取付けられるものである。
【0026】
18はチューブ16内に摺動可能に挿嵌されたピストンで、該ピストン18は、チューブ16内をロッド側油室とボトム側油室とに画成し、これら各油室に対する圧油の給排に応じてチューブ16内を摺動するものである。そして、ピストン18には、後述するロッド19の他端側が取付けられる構成となっている。
【0027】
19はチューブ16の一端側から伸縮可能に突出するロッドで、該ロッド19はピストン18よりも小径な円柱状をなし、その他端側はチューブ16内でピストン18に固着されている。そして、ロッド19は、チューブ16内に圧油を給排することにより、図2に示す縮小側のストロークエンドと、図3に示す伸長側のストロークエンドとの間で伸縮する構成となっている。
【0028】
ここで、ロッド19の長さ方向の一端側には取付アイ19Aが設けられ、該取付アイ19Aは、図1に示すロアブーム5のブラケット5Aに回動可能にピン結合される構成となっている。一方、ピストン18に固着されたロッド19の他端側には、ピストン18からボトム側油室内に突出する小径突部19Bが設けられている。そして、図2に示すように、ロッド19が縮小側のストロークエンドに移動したときには、ロッド19の小径突部19Bがチューブ16のクッション穴16C内に挿嵌される構成となっている。
【0029】
20はロッド19の取付アイ19Aに設けられた円柱状のカバー用ねじ座で、該カバー用ねじ座20は、取付アイ19Aの外側面に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、カバー用ねじ座20は、後述する保護カバー25の一端側が取付けられるものである。
【0030】
21はチューブ16の他端側(ボトム側)に取付けられた弁取付ブラケットで、該弁取付ブラケット21は、図2ないし図4に示すように、平板状の脚部21A,21Aと、該各脚部21Aに設けられた略長方形の断面形状を有する角筒部21Bとにより構成されている。そして、弁取付ブラケット21の各脚部21Aは、チューブ16の他端側に突設されたブラケット用ねじ座22,22にボルト23を用いて取付けられ、弁取付ブラケット21の角筒部21B内には、後述の落下防止弁24が配置される構成となっている。
【0031】
24は弁取付ブラケット21を介してチューブ16の他端側に配設された落下防止弁で、該落下防止弁24は、図2ないし図4に示すように、弁取付ブラケット21の角筒部21B内に取付けられている。そして、落下防止弁24は、例えば作業装置4を用いた掘削作業時において、ブームシリンダ15に圧油を給排する油圧ホース等が破損して油漏れが生じた場合に、ブームシリンダ15をオイルロックの状態に保持することにより、ロアブーム5の先端側が下方に落下してしまうのを防止するものである。
【0032】
25は一端側がロッド19の突出端側に取付けられた保護カバーで、該保護カバー25は、例えば鋼板材に折曲加工を施すことにより、チューブ16の外径寸法よりも大きな幅寸法を有する単一の板体として構成されている。そして、保護カバー25は、図2ないし図5等に示すように、チューブ16の一端側から突出したロッド19を外周側から覆うことにより、例えば作業装置4を用いて地面に穴を掘削するときに、チューブ16から突出したロッド19が穴の周縁部等に衝突するのを防止するものである。
【0033】
ここで、保護カバー25は、ロッド19の外周面に対面しつつ該ロッド19の長さ方向(軸方向)に延びる下板部25Aと、該下板部25Aの幅方向の両端側から上向きに折曲げられ、略L字状の断面形状をもって互いに対向する一対の溝部25B,25Bと、下板部25Aから下向きに突出する三角形の断面形状を有し、互いに一定の間隔をもって長さ方向に延びる補強用の一対の突起部25C,25Cとにより大略構成されている。
【0034】
そして、保護カバー25の長さ方向の一端側は、ロッド19の取付アイ19Aに固着されたカバー用ねじ座20に、ボルト26を用いて取付けられている。一方、保護カバー25の他端側は自由端となり、チューブ16に取付けられた後述のカバー支持部材27によって移動可能に支持される構成となっている。
【0035】
27はチューブ16に設けられたカバー支持部材で、該カバー支持部材27は、保護カバー25の他端側を移動可能に支持するものである。そして、カバー支持部材27は、図5ないし図9等に示すように、後述のアーム28と、カバーガイド30とにより大略構成されている。
【0036】
28はカバー支持部材27を構成するアームで、該アーム28は、例えば鋼板材等を用いて形成され、チューブ16を挟んで左,右方向で対向しつつ前,後方向に延びる一対の分岐部28A,28Aと、これら各分岐部28Aの長さ方向の一端側を連結する連結部28Bとにより、全体として略V字状をなしている(図5参照)。
【0037】
ここで、アーム28を構成する各分岐部28Aの長さ方向の他端側には、2個のボルト挿通穴28C,28Cが穿設されており、これら各ボルト挿通孔28Cは、チューブ16に設けた左,右のアーム用ねじ座17の雌ねじ穴17Aに対応している。そして、各分岐部28Aのボルト挿通孔28Cに挿通したボルト29を、各アーム用ねじ座17の雌ねじ穴17Aに螺着することにより、カバー支持部材27がチューブ16に着脱可能に取付けられる構成となっている。
【0038】
30はアーム28の一端側に設けられたカバーガイドで、図5ないし図9に示すように、カバーガイド30は、鋼板材等を用いて保護カバー25の幅方向(左,右方向)に延びる長方形の平板状に形成され、保護カバー25をチューブ16の長さ方向にスライド可能に案内するものである。ここで、カバーガイド30は、アーム28の連結部28Bの下面側に溶接等の手段を用いて固着され、カバーガイド30の左,右方向の両端側は、連結部28Bから左,右方向に突出している。そして、カバーガイド30の左,右方向の両端側には、保護カバー25の左,右の溝部25Bが後述の摺動部材31を介してスライド(摺動)可能に係合する構成となっている。
【0039】
従って、ロッド19がチューブ16に対して伸縮すると、該ロッド19に一端側が取付けられた保護カバー25は、左,右の溝部25Bをカバーガイド30に係合させることにより、該カバーガイド30に案内されつつチューブ16の長さ方向にスライドし、チューブ16から突出したロッド19を外周側から常時覆う構成となっている。
【0040】
ここで、図6に示すように、カバー支持部材27のアーム28をボルト29を用いてチューブ16の一端側に取付けた状態で、カバー支持部材27のカバーガイド30は、チューブ16の一端側に設けられたヘッドカバー16Aの端面16A1よりもロッド19側に突出する構成となっている。
【0041】
この場合、ヘッドカバー16Aの端面16A1から突出するカバーガイド30の長さは、ロッド19が縮小側のストロークエンドまで移動したときに、ロッド19に対する保護カバー25の取付部位となるカバー用ねじ座20とカバーガイド30とが干渉しない長さに設定されている。
【0042】
即ち、図2及び図6に示すようにロッド19が縮小側のストロークエンドまで移動し、ロッド19の小径突部19Bがボトムカバー16Bのクッション穴16C内に挿嵌されたときに、ヘッドカバー16Aの端面16A1からカバー用ねじ座20までの距離をAとすると、ヘッドカバー16Aの端面16A1から突出するカバーガイド30の長さaは、上記距離Aよりも小さく設定されている(a<A)。
【0043】
これにより、図3及び図9に示すように、ロッド19が伸長側のストロークエンドまで移動したときに、カバーガイド30によって案内される保護カバー25の他端部25Dを、チューブ16を構成するヘッドカバー16Aの端面16A1の位置とほぼ一致させることができる。従って、ロッド19が伸長側のストロークエンドまで移動したときに、保護カバー25の他端側がチューブ16と重なり合うことがなく、この分、保護カバー25の前,後方向の長さ寸法を小さくすることができる。
【0044】
このように、保護カバー25の長さ寸法を小さくすることにより、図2に示す如くロッド19が縮小側のストロークエンドに移動したときに、保護カバー25の他端部25Dがチューブ16の他端側(ボトムカバー16B側)に向けて大きく張出すのを抑え、保護カバー25の他端部25Dとチューブ16の他端側との間に、落下防止弁24等を取付けるだけの大きなスペースを確保することができる構成となっている。
【0045】
31,31はカバーガイド30の左,右方向の両端側に設けられた摺動部材で、該摺動部材31は、例えばゴム材料、樹脂材料等を用いて有底な箱状に形成され、図5及び図7に示すように、カバーガイド30の両端側に挿嵌されている。そして、摺動部材31は、カバーガイド30と保護カバー25の各溝部25Bとの間に介在することにより、保護カバー25とカバーガイド30との金属同志の接触によって摩耗、騒音等が発生するのを抑え、保護カバー25をカバーガイド30に沿って円滑にスライドさせるものである。
【0046】
本実施の形態によるブームシリンダ15は上述の如き構成を有するもので、このブームシリンダ15を備えた油圧ショベル1は、例えばオフセットシリンダ11を伸縮させることにより、アッパブーム6をロアブーム5に対してオフセットした状態で、ブームシリンダ15、アームシリンダ12、バケットシリンダ14を伸縮させることにより、ロアブーム5、アーム8、バケット9を回動させて地面に穴を掘る等の掘削作業を行う。
【0047】
この掘削作業時において、ブームシリンダ15のロッド19がチューブ16に対して伸縮すると、一端側がロッド19に取付けられた保護カバー25は、カバー支持部材27のカバーガイド30に案内されつつロッド19に追従して前,後方向に移動し、チューブ16の一端側から突出したロッド19を外周側から常に覆う。これにより、例えば作業装置4を用いて地面に穴を掘削するときに、チューブ16から突出したロッド19が穴の周縁部等に干渉するのを保護カバー25によって防止することができ、ブームシリンダ15を長期に亘って安定して作動させることができる。
【0048】
この場合、本実施の形態によるブームシリンダ15は、図6等に示すように、カバー支持部材27のアーム28をチューブ16の一端側に取付けた状態で、カバー支持部材27のカバーガイド30が、チューブ16の一端側に設けられたヘッドカバー16Aの端面16A1よりもロッド19側に突出した位置に配置されている。
【0049】
これにより、図3及び図9に示すように、ブームシリンダ15のロッド19が伸長側のストロークエンドまで移動したときには、保護カバー25の他端部25Dは、チューブ16の一端側に設けられたヘッドカバー16Aの端面16A1の位置とほぼ一致し、保護カバー25の他端側がチューブ16と重なり合うことがない。
【0050】
このように、ロッド19が最伸長したときに保護カバー25の他端側がチューブ16と重なり合うことがない分、保護カバー25の前,後方向の長さ寸法を小さくすることができる。従って、図2に示すように、ロッド19が縮小側のストロークエンドまで移動したときに、保護カバー25の他端部25Dがチューブ16の他端側に向けて大きく張出すのを抑えることができる。
【0051】
この結果、保護カバー25の他端部25Dとチューブ16の他端側との間に大きなスペースを確保することができ、チューブ16の他端側に落下防止弁24等を余裕をもって取付けることができるので、この落下防止弁24に対する保守、点検作業等も大きな作業スペース内で円滑に行うことができる。
【0052】
しかも、本実施の形態によれば、カバーガイド30は、図2及び図6に示すようにロッド19が縮小側のストロークエンドまで移動したときに、ロッド19に対する保護カバー25の取付部位となるカバー用ねじ座20に干渉しない長さをもって、ヘッドカバー16Aの端面16A1から突出する構成となっている。
【0053】
これにより、ロッド19は、図2に示す縮小側のストロークエンドと図3に示す伸長側のストロークエンドとの間を移動することができるので、当該ロッド19のストロークを大きく確保しつつ、保護カバー25の長さ寸法を小さくすることができる。
【0054】
また、保護カバー25は、鋼板材等を用いて単一の板体として構成されているので、例えば従来技術のように、互いに摺動可能に連結された複数の部材を用いて保護カバーを構成する場合に比較して、保護カバー25の構成を簡素化することができる。従って、保護カバー25を含むブームシリンダ15全体の部品点数を低減することができ、ブームシリンダ15を組立てるときの作業性を高めることができ、製造コストの低減にも寄与することができる。
【0055】
さらに、本実施の形態では、チューブ16の外側面にアーム用ねじ座17を設け、カバー支持部材27のアーム28をボルト29を用いてアーム用ねじ座17に着脱可能に取付ける構成としている。従って、例えばチューブ16からヘッドカバー16Aを取外す場合には、これに先立ってチューブ16に設けたアーム用ねじ座17からボルト29を抜取ることにより、ヘッドカバー16Aの周囲からカバー支持部材27を取外すことができる。これにより、例えばチューブ16の外側面に溶接等の手段を用いてカバー支持部材を固着する場合に比較して、ヘッドカバー16Aの取外し作業時等においてカバー支持部材27が邪魔になることがなく、ブームシリンダ15の組立て時、点検時等の作業性を高めることができる。
【0056】
なお、上述した実施の形態では、チューブ16の外側面に左,右2個のアーム用ねじ座17を設け、カバー支持部材27を構成するアーム28の左,右の分岐部28Aを、各アーム用ねじ座17にそれぞれボルト29を用いて取付ける場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばチューブ16の外側面に1個のアーム用ねじ座を設け、この1個のアーム用ねじ座にボルトを用いてカバー支持部材を取付ける構成としてもよい。
【0057】
また、上述した実施の形態では、チューブ16の外側面に固着したアーム用ねじ座17に、ボルト29を用いてカバー支持部材27を着脱可能に取付ける構成を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばチューブ16にこれを外周側から挟込むクランプ部材を着脱可能に取付け、このクランプ部材にカバー支持部材を取付ける構成としてもよい。
【0058】
また、上述した実施の形態では、ロッド19の突出端側に配設した取付アイ19Aにカバー用ねじ座20を固着し、このカバー用ねじ座20にボルト26を用いて保護カバー25の一端側を取付けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばロッド19の取付アイ19Aにグリースニップル、及びこれを保護するためのニップルガードが設けられている場合には、保護カバーの一端側をニップルガードに係合させてロッド19に取付ける構成としてもよい。
【0059】
さらに、上述した実施の形態では、シリンダ装置を油圧ショベル1のブームシリンダ15に適用した場合を例示している。しかし、本発明はブームシリンダ15に限らず、例えば油圧ショベル1の作業装置4を構成するオフセットシリンダ11、アームシリンダ12、バケットシリンダ14等に適用してもよく、さらには油圧ショベル1に限らず、例えばローダバケット等の他の建設機械に搭載されるシリンダ装置に広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態によるシリンダ装置が適用された油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1中のブームシリンダが最縮小した状態を単体で示す正面図である。
【図3】ブームシリンダが最伸長した状態を単体で示す一部破断の正面図である。
【図4】チューブ、ロッド、落下防止弁、保護カバー等を図2中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】チューブ、ロッド、保護カバー、カバー支持部材を示す分解斜視図である。
【図6】チューブ、ロッド、カバー支持部材を、保護カバーを取外した状態で示す要部拡大の正面図である。
【図7】チューブ、ロッド、保護カバー、カバー支持部材を図3中の矢示VII−VII方向からみた断面図である。
【図8】カバー支持部材と保護カバーを、ロッドが縮小側のストロークエンドまで移動した状態で示す要部拡大の正面図である。
【図9】カバー支持部材と保護カバーを、ロッドが伸長側のストロークエンドまで移動した状態で示す要部拡大の正面図である。
【符号の説明】
【0061】
15 ブームシリンダ(シリンダ装置)
16 チューブ
16A ヘッドカバー
16B ボトムカバー
17 アーム用ねじ座(ねじ座)
19 ロッド
20 カバー用ねじ座(ロッドに対する保護カバーの取付部位)
21 弁取付ブラケット
24 落下防止弁
25 保護カバー
27 カバー支持部材
28 アーム
29 ボルト
30 カバーガイド




 

 


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