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発明の名称 シリンダ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−107314(P2007−107314A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−300591(P2005−300591)
出願日 平成17年10月14日(2005.10.14)
代理人 【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦
発明者 岸本 新吾 / 石井 芳明 / 鈴木 智明 / 竹内 大和
要約 課題
保護カバーを取付けるときの作業性を高める。

解決手段
保護カバー26の一端側に設けた当接板28と、この当接板28に対して移動可能となった可動板29とにより、ロッド23のボス部24をロッド23の軸方向の前,後から挟込むことにより、保護カバー26の一端側をロッド23に取付ける構成とする。これにより、カバー取付部材27をボス部24に固定した状態で、保護カバー26の一端側を容易にロッド23に取付けることができるので、保護カバー26を取付けるときの作業性を高めることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
チューブと、該チューブの一端側から伸縮可能に突出し突出端側にピン結合用のボス部が設けられたロッドと、一端側が該ロッドに支持されると共に他端側が自由端となって前記チューブに移動可能に支持され前記ロッドを保護する保護カバーとを備えてなるシリンダ装置において、
前記保護カバーの一端側には、前記ロッドのボス部を軸方向の前,後から挟込むことにより該保護カバーを前記ロッドに取付けるカバー取付部材を設ける構成としたことを特徴とするシリンダ装置。
【請求項2】
前記カバー取付部材は、前記保護カバーの一端側に設けられ前記ボス部の反ロッド側の外周面に当接する当接板と、該当接板に対して移動可能となり前記ボス部のロッド側の外周面に当接することにより前記当接板との間で前記ボス部を挟込む可動板とにより構成してなる請求項1に記載のシリンダ装置。
【請求項3】
前記ロッドのボス部には、給脂用のニップルの周囲を取囲む筒状のニップルガードを突設し、
前記カバー取付部材の当接板には、前記ニップルガードに嵌合する嵌合孔を設ける構成としてなる請求項2に記載のシリンダ装置。
【請求項4】
前記チューブの一端側には、前記ロッドの伸縮に応じて前記保護カバーをスライド可能に支持するカバースライド機構を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載のシリンダ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル、ホイールローダ等の建設機械の作業装置等に好適に用いられるシリンダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、土砂等の掘削作業に用いられる油圧ショベルの作業装置は、上部旋回体に俯仰動可能に設けられたブームと、該ブームの先端側に回動可能に設けられたアームと、該アームの先端側に回動可能に設けられたバケットとにより大略構成され、これらブーム、アーム、バケットは、それぞれ油圧シリンダ等のシリンダ装置によって駆動される構成となっている。
【0003】
ここで、シリンダ装置は、通常、チューブと、該チューブの一端側から伸縮可能に突出し突出端側にピン結合用のボス部が設けられたロッドとにより構成されるが、油圧ショベルの作業装置等に用いられるシリンダ装置には、チューブから突出したロッドに掘削作業時の土砂、岩石等が衝突するのを防止するため、該ロッドを覆う保護カバーを設けることが知られている。
【0004】
そして、この従来技術によるシリンダ装置の保護カバーは、長さ方向の一端側がボルトを用いてロッドのボス部に固定されると共に他端側がチューブに移動可能に支持され、チューブに対して伸縮するロッドを外周側から覆う構成となっている。これにより、チューブから突出したロッドに土砂、岩石等が衝突するのを抑え、これら土砂等からロッドを保護することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−220853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来技術によるシリンダ装置は、ロッドのボス部にねじ座を設け、このねじ座に螺着されるボルトを用いて、保護カバーの一端側をボス部に固定する構成となっている。
【0007】
このため、従来技術によるシリンダ装置は、保護カバーを取付けるためのねじ座を溶接等の手段を用いてロッドのボス部に固着する必要があり、保護カバーを取付けるときの作業性が悪いという問題がある。
【0008】
また、従来技術によるシリンダ装置は、保護カバーを取付ける場合にはロッドのボス部にねじ座を設ける必要があり、保護カバーを取付けない場合にはロッドのボス部にねじ座を設ける必要がないため、保護カバーの要否に応じて2種類のシリンダ装置を用意しなければならず、部品点数の増大、部品管理の煩雑化を招くという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、保護カバーを取付けるときの作業性を高めることができるようにしたシリンダ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため本発明は、チューブと、該チューブの一端側から伸縮可能に突出し突出端側にピン結合用のボス部が設けられたロッドと、一端側が該ロッドに支持されると共に他端側が自由端となって前記チューブに移動可能に支持され前記ロッドを保護する保護カバーとを備えてなるシリンダ装置に適用される。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記保護カバーの一端側には、前記ロッドのボス部を軸方向の前,後から挟込むことにより該保護カバーを前記ロッドに取付けるカバー取付部材を設けたことにある。
【0012】
請求項2の発明は、前記カバー取付部材は、前記保護カバーの一端側に設けられ前記ボス部の反ロッド側の外周面に当接する当接板と、該当接板に対して移動可能となり前記ボス部のロッド側の外周面に当接することにより前記当接板との間で前記ボス部を挟込む可動板とにより構成したことにある。
【0013】
請求項3の発明は、前記ロッドのボス部には、給脂用のニップルの周囲を取囲む筒状のニップルガードを突設し、前記カバー取付部材の当接板には、前記ニップルガードに嵌合する嵌合孔を設ける構成としたことにある。
【0014】
請求項4の発明は、前記チューブの一端側には、前記ロッドの伸縮に応じて前記保護カバーをスライド可能に支持するカバースライド機構を設ける構成としたことにある。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、保護カバーの一端側に設けたカバー取付部材によって、ロッドの突出端側に設けたボス部をロッドの軸方向の前,後から挟込むことにより、ロッドにねじ座を設けることなく、保護カバーの一端側を容易にロッドに取付けることができるので、保護カバーを取付けるときの作業性を高めることができる。また、保護カバー取付用のねじ座をロッドに設ける必要がないため、保護カバーの要否に応じて2種類のシリンダ装置を用意する必要がなく、部品点数を低減できるうえに、部品管理の簡略化にも寄与することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、カバー取付部材を、保護カバーの一端側に設けられた当接板と、該当接板に対して移動可能となった可動板とにより構成したので、ボス部の反ロッド側の外周面に当接板を当接させた状態で、可動板を当接板に対して接近、離間させてボス部のロッド側の外周面に当接させることにより、これら当接板と可動板との間で確実にロッドのボス部を挟込むことができる。従って、例えばシリンダ装置の種類によってボス部の形状が変化する場合でも、このボス部を当接板と可動板とによって強固に挟込むことにより、保護カバーの一端側をロッドに確実に取付けることができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、カバー取付部材の当接板に設けた嵌合孔を、ロッドのボス部に突設されたニップルガードに嵌合した状態で、当接板と可動板との間でボス部を挟込むことにより、ボス部に取付けた保護カバーがロッドの軸方向と直交する方向に位置ずれするのを抑えることができる。これにより、保護カバーを適正な姿勢に保持することができ、該保護カバーによってロッドを確実に保護することができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、チューブの一端側に設けたカバースライド機構によって保護カバーをスライド可能に支持することにより、ロッドの伸縮動作に追従して保護カバーを円滑に移動させることができ、該保護カバーによってロッドを確実に保護することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係るシリンダ装置の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図13を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
図中、1は油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成され、上部旋回体3の前部側には後述の作業装置4が設けられている。
【0021】
4は上部旋回体3の前部側に俯仰動可能に設けられたオフセット式の作業装置で、該作業装置4は、上部旋回体3の旋回フレーム3Aに取付けられたロアブーム5と、該ロアブーム5の先端側に取付けられたアッパブーム6と、該アッパブーム6の先端側に取付けられたアーム支持部材7と、該アーム支持部材7の先端側に取付けられたアーム8と、該アーム8の先端側に取付けられたバケット9と、ロアブーム5とアーム支持部材7との間を連結するリンクロッド10とを備えて構成されている。
【0022】
また、旋回フレーム3Aとロアブーム5との間にはブームシリンダ11が設けられ、ロアブーム5とアッパブーム6との間にはオフセットシリンダ12が設けられ、アーム支持部材7とアーム8との間にはアームシリンダ13が設けられ、アーム8とバケット9との間には、バケットリンク14を介して後述のバケットシリンダ21が設けられている。そして、作業装置4は、アッパブーム6をロアブーム5に対して左,右方向に平行移動(オフセット)した状態で、ロアブーム5、アーム8、バケット9を回動させることにより、道路脇の側溝等の掘削作業を行うものである。
【0023】
21はアーム8とバケットリンク14との間に設けられたシリンダ装置としてのバケットシリンダで、該バケットシリンダ21は、アーム8に対してバケット9を回動させるものである。そして、バケットシリンダ21は、図2ないし図5等に示すように、後述のチューブ22、ロッド23、保護カバー26等により構成されている。
【0024】
22はバケットシリンダ21を構成する円筒状のチューブで、該チューブ22は、長さ方向の一端側(ロッドガイド側)が開口し、他端側(ボトム側)がアーム8の上面側に回動可能にピン結合されている(図1参照)。そして、チューブ22内にはピストン(図示せず)が摺動可能に挿嵌され、該ピストンには後述するロッド23の他端側が固着される構成となっている。
【0025】
23はチューブ22の一端側から伸縮可能に突出する円柱状のロッドで、該ロッド23の他端側はチューブ22内でピストン(図示せず)に固着され、ロッド23の一端側はチューブ22の一端側から外部に突出している。そして、ロッド23の突出端側には後述のボス部24が設けられている。
【0026】
24はロッド23の突出端側に一体に設けられた円筒状のボス部で、該ボス部24の内周側には、ロッド23の軸方向と直交する方向に延びるピン挿通孔24Aが穿設されている。そして、このピン挿通孔24Aに挿通したピン25を用いてロッド23とバケットリンク14とがピン結合される構成となっている(図1参照)。
【0027】
ここで、ボス部24は、ロッド23の先端部に接合されたロッド側の外周面24Bと、ロッド23とは反対側に位置する反ロッド側の外周面24Cとを有している。そして、図6等に示すように、ボス部24には、反ロッド側の外周面24Cからピン挿通孔24Aに向けて給脂孔24Dが穿設され、該給脂孔24Dには、グリース等の潤滑油を供給するためのグリースニップル24Eが取付けられている。また、ボス部24の反ロッド側の外周面24Cには、グリースニップル24Eの周囲を取囲んで保護する円筒状のニップルガード24Fが突設されている。
【0028】
そして、バケットシリンダ21は、上部旋回体3に搭載された油圧ポンプ(図示せず)からの圧油がチューブ22内に給排されることにより、該チューブ22内でのピストンの摺動変位に応じてロッド23をチューブ22に対して伸縮させる。これにより、ロッド23の伸縮動作がバケットリンク14を介してバケット9に伝わり、バケット9がアーム8の先端側で回動することにより、土砂等の掘削作業を行う構成となっている。
【0029】
26はロッド23のボス部24からチューブ22の一端側(先端側)にかけてロッド23の軸方向(長さ方向)に延びる保護カバーで、該保護カバー26は、チューブ22から突出したロッド23を外周側から覆うことにより、該ロッド23を掘削作業時における土砂等との衝突から保護するものである。そして、保護カバー26は、長さ方向の一端側が後述のカバー取付部材27によってロッド23のボス部24に取付けられ、長さ方向の他端側が自由端となり後述のカバースライド機構32によってチューブ22に移動可能に支持されるものである。
【0030】
ここで、保護カバー26は、図4及び図9等に示すように、例えば鋼板材に折曲加工を施すことにより形成され、チューブ22の外径寸法よりも大きな幅寸法を有し、ロッド23の外周面に対面しつつ該ロッド23の軸方向(長さ方向)に延びる上板部26Aと、該上板部26Aの幅方向の両端側に配置され、略L字状の断面形状をもって互いに対面する一対の溝部26B,26Bとにより構成されている。
【0031】
また、上板部26Aには、幅方向に一定の間隔をもって長さ方向に延びる一対の突起部26C,26Cが一体形成され、該各突起部26Cは、上板部26Aから上向きに突出する三角形の断面形状を有し、土砂等の衝突に対する上板部26Aの強度を高めるものである。そして、保護カバー26の長さ方向の一端側には、後述のカバー取付部材27が設けられる構成となっている。
【0032】
27は保護カバー26の長さ方向の一端側(先端側)に設けられたカバー取付部材で、該カバー取付部材27は、ロッド23のボス部24をロッド23の軸方向の前,後から挟込むことにより、保護カバー26の一端側をロッド23に取付けるものである。そして、カバー取付部材27は、図6及び図9等に示すように、後述の当接板28、可動板29等により構成されている。
【0033】
28は保護カバー26の一端側に設けられた当接板で、該当接板28は、例えば保護カバー26よりも厚肉な鋼板材を用いて略T字状に形成され、保護カバー26とほぼ等しい幅寸法を有する広幅部28Aと、ロッド23のボス部24とほぼ等しい幅寸法を有する狭幅部28Bとにより構成されている。そして、広幅部28Aの基端部は、溶接等の手段を用いて保護カバー26の一端側に固着され、狭幅部28Bの先端側は斜め下向きに傾斜し、図6等に示すように、ボス部24の反ロッド側の外周面24Cに当接するものである。
【0034】
ここで、当接板28の幅方向の両側には、一対の補強板28C,28Cが溶接等によって固着され、これら各補強板28Cの他端側は、保護カバー26に設けた各突起部26Cの先端側にそれぞれ溶接等によって固着されている。また、各補強板28C間に位置する狭幅部28Bの幅方向の中央部には、ロッド23の軸方向に延びる長孔28Dが形成され、該長孔28Dは後述のボルト30が挿通されるものである。
【0035】
28Eは狭幅部28Bの先端側に穿設された嵌合孔で、該嵌合孔28Eは、図6等に示すように、ロッド23のボス部24に設けられたニップルガード24Fの外周側に嵌合するものである。また、狭幅部28Bの先端側には、嵌合孔28Eと等しい内径寸法を有する環状突起28Fが嵌合孔28Eと同心状に固着され、該環状突起28Fの内周側は、嵌合孔28Eと一緒にニップルガード24Fの外周側に嵌合する。これにより、嵌合孔28Eと環状突起28Fとによって当接板28をニップルガード24Fに掛止めし、該当接板28がロッド23の軸方向と直交する方向に位置ずれするのを防止できる構成となっている。
【0036】
29は当接板28に対して移動可能に設けられた可動板で、該可動板29は、例えば保護カバー26よりも厚肉な鋼板材を略L字状に折曲げることにより形成され、当接板28の狭幅部28Bに取付けられる水平面部29Aと、該水平面部29Aから下向きに垂下する垂直面部29Bとにより構成されている。そして、水平面部29Aの中央部には雌ねじ孔29Cが螺設され、当接板28の長孔28Dに挿通したボルト30を雌ねじ孔29Cに螺着することにより、当接板28の下面側に可動板29が取付けられ、該垂直面部29Bが、後述の弾性体31を介してボス部24のロッド側の外周面24Bに当接する構成となっている(図6参照)。
【0037】
この場合、可動板29は、長孔28Dの範囲で当接板28に対して移動可能となるので、当接板28(狭幅部28B)の先端側をボス部24の反ロッド側の外周面24Cに当接させた状態で、可動板29を長孔28Dに沿ってロッド23の軸方向に移動させることにより、可動板29の垂直面部29Bをボス部24のロッド側の外周面24Bに当接させることができる。これにより、当接板28と可動板29とによってボス部24をロッド23の軸方向の前,後から確実に挟込むことができ、カバー取付部材27を用いて保護カバー26の一端側をロッド23に確実に固定することができる構成となっている。
【0038】
31は可動板29を構成する垂直面部29Bの下端縁に取付けられた弾性体で、該弾性体31は、例えばゴム等の弾性材料を用いて形成され、図7等に示すように、弾性体31の下面はロッド23の外周面に対応する円弧状の湾曲面31Aとなっている。そして、弾性体31は、当接板28と可動板29とによってロッド23のボス部24を挟込むときに、該ロッド23の外周面に湾曲面31Aを当接させることにより、可動板29の姿勢を安定させると共に、可動板29によってロッド23の外周面が傷つくのを抑えるものである。
【0039】
32はチューブ22の一端側に設けられたカバースライド機構で、該カバースライド機構32は、チューブ22に対してロッド23が伸縮するときに、保護カバー26の自由端側を移動可能に支持するものである。そして、カバースライド機構32は、図5、図8及び図9等に示すように、後述のクランプ部材33,34、ガイド板37、摺動部材38等により構成されている。
【0040】
33,34はチューブ22の外周側に固定される一対のクランプ部材で、これら各クランプ部材33,34は、例えば薄肉な鋼板材を用いてチューブ22の外周面とほぼ等しい曲率を有する半円弧状の板体として形成されている。そして、各クランプ部材33,34は、チューブ22の一端側を径方向から挟込んだ状態で、互いの両端側をボルト35及びナット36を用いて締結することにより、チューブ22の外周側に固定されるものである。
【0041】
37は一方のクランプ部材33に固着して設けられたガイド板で、該ガイド板37は、図9等に示すように、保護カバー26の幅方向に延びる長方形の平板状に形成され、クランプ部材33の上面に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、図8に示すように、ガイド板37の長手方向の両端側を、後述の摺動部材38を介して保護カバー26の各溝部26Bに係合させることにより、保護カバー26は、クランプ部材33を介してチューブ22に固定されたガイド板37に案内されつつ、該ガイド板37に沿ってロッド23の軸方向に移動(スライド)する構成となっている。
【0042】
38,38はガイド板37の長手方向の両端側に取付けられた一対の摺動部材で、該摺動部材38は、例えばゴム材料、樹脂材料等を用いて有底な箱状に形成され、ガイド板37の両端側に挿嵌されている。そして、摺動部材38は、保護カバー26の溝部26Bとの当接部に生じる摩擦を低減することにより、該保護カバー26をガイド板37に沿って円滑に移動させるものである。
【0043】
本実施の形態によるバケットシリンダ21は上述の如き構成を有するもので、このバケットシリンダ21を備えた油圧ショベル1は、例えばオフセットシリンダ12を伸縮させることにより、アッパブーム6をロアブーム5に対してオフセットした状態で、ブームシリンダ11、アームシリンダ13、バケットシリンダ21を伸縮させることにより、ロアブーム5、アーム8、バケット9を回動させて土砂等の掘削作業を行う。
【0044】
この掘削作業時において、バケットシリンダ21の保護カバー26は、チューブ22に対するロッド23の伸縮動作に追従しつつ該ロッド23を外周側から覆うので、土砂等がロッド23に衝突するのを保護カバー26によって防止することができ、バケットシリンダ21を長期に亘って安定して作動させることができる。
【0045】
ここで、本実施の形態では、バケットシリンダ21に保護カバー26を取付けるときの作業性を高めることができるようになっており、以下、この保護カバー26の取付作業について図9ないし図11を参照しつつ説明する。
【0046】
まず、図9に示すように、クランプ部材33に固着したガイド板37の両端側に摺動部材38をそれぞれ取付けた状態で、このガイド板37の両端側を、保護カバー26の各溝部26Bに係合させる。一方、保護カバー26に固着した当接板28の長孔28D内にボルト30を挿通し、該ボルト30を可動板29の雌ねじ孔29Cに螺合することにより、当接板28の下面側に可動板29を移動可能に取付ける。
【0047】
次に、図10に示すように、当接板28の先端側に設けた嵌合孔28Eと環状突起28Fとを、ロッド23のボス部24に設けたニップルガード24Fの外周側に嵌合させ、当接板28の先端側を、ボス部24の反ロッド側の外周面24Cに当接させる。この状態で、当接板28の下面側に取付けた可動板29を、ボルト30が挿通された長孔28Dの範囲でロッド23の軸方向に移動させることにより、該可動板29の垂直面部29Bをボス部24のロッド側の外周面24Bに当接させる。これにより、図11に示すように、当接板28と可動板29とによってボス部24をロッド23の軸方向の前,後から確実に挟込むことができ、ロッド23等にねじ座を設けることなく、保護カバー26の一端側をロッド23に確実に固定することができる。
【0048】
この場合、当接板28の先端側に設けた嵌合孔28Eと環状突起28Fとを、ボス部24の反ロッド側の外周面24Cに突設したニップルガード24Fに嵌合させることにより、当接板28と可動板29との間でボス部24を挟込んだ状態で、保護カバー26がロッド23の軸方向と直交する方向に位置ずれするのを抑えることができる。一方、可動板29の垂直面部29Bの下端縁には、円弧状の湾曲面31Aを有する弾性体31を取付けたので、当接板28と可動板29とによってロッド23のボス部24を挟込むときに、該ロッド23の外周面に弾性体31の湾曲面31Aを当接させることにより、可動板29の姿勢を安定させると共に、可動板29によってロッド23の外周面が傷つくのを抑えることができる。
【0049】
このようにして、図11に示すように、当接板28と可動板29とからなるカバー取付部材27によって、ロッド23のボス部24に保護カバー26の一端側を取付けた後、保護カバー26の他端側にガイド板37を介して取付けられたクランプ部材33を、チューブ22の一端側の外周面に係合させる。そして、このクランプ部材33と他のクランプ部材34とによってチューブ22の一端側を径方向から挟込んだ状態で、各クランプ部材33,34の両端側をボルト35及びナット36を用いて締結する。
【0050】
これにより、図3ないし図5に示すように、保護カバー26の一端側を、当接板28と可動板29とからなるカバー取付部材27を用いてロッド23のボス部24に取付けると共に、自由端となった保護カバー26の他端側を、各クランプ部材33,34とガイド板37とからなるカバースライド機構32を用いてチューブ22に移動可能に支持することができる。
【0051】
かくして、本実施の形態によれば、保護カバー26の一端側に設けたカバー取付部材27によって、ロッド23のボス部24をロッド23の軸方向の前,後から挟込むことにより、カバー取付部材27をボス部24に固定した状態で保護カバー26の一端側を容易にロッド23に取付けることができるので、保護カバー26の取付け、取外し作業の作業性を高めることができる。
【0052】
また、保護カバー取付用のねじ座を設ける必要がないため、保護カバー26の要否に応じて2種類のシリンダ装置を用意する必要がなく、部品点数を低減できるうえに、部品管理の簡略化にも寄与することができる。
【0053】
また、本実施の形態では、カバー取付部材27を、保護カバー26の一端側に設けた当接板28と、該当接板28に対して移動可能となった可動板29とにより構成したので、ボス部24の反ロッド側の外周面24Cに当接板28を当接させた状態で、可動板29を当接板28に対して接近、離間させてボス部24のロッド側の外周面24Bに当接させることにより、これら当接板28と可動板29との間で確実にロッド23のボス部24を挟込むことができる。従って、例えばシリンダ装置の種類によってボス部24の形状(外径寸法)が変化する場合でも、このボス部24を当接板28と可動板29とによって強固に挟込むことにより、保護カバー26の一端側をロッド23に確実に取付けることができる。
【0054】
また、本実施の形態では、当接板28の先端側に嵌合孔28Eを設け、この嵌合孔28Eと環状突起28Fとを、ロッド23のボス部24に設けられたニップルガード24Fに嵌合させた状態で、当接板28の先端側をボス部24の反ロッド側の外周面24Cに当接させる構成としている。これにより、当接板28と可動板29とによってボス部24を挟込んだ状態で、保護カバー26がロッド23の軸方向と直交する方向に位置ずれするのを抑え、保護カバー26を適正な姿勢に保持することができるので、該保護カバー26によってロッド23を確実に保護することができる。
【0055】
さらに、本実施の形態によれば、チューブ22の一端側にクランプ部材33,34、ガイド板37等からなるカバースライド機構32を設け、このカバースライド機構32によって、保護カバー26の自由端をスライド可能に支持することにより、ロッド23の伸縮動作に追従して保護カバー26を円滑に移動させることができ、該保護カバー26によってロッド23を確実に保護することができる。
【0056】
なお、上述した実施の形態では、保護カバー26の一端側に、該保護カバー26とは別部材からなる当接板28を固着して設けた場合を例示している(図9参照)。しかし、本発明はこれに限らず、例えば保護カバー41として、図12に示す変形例のように構成してもよい。
【0057】
即ち、変形例による保護カバー41は、上板部41A、溝部41B、突起部41Cを有すると共に、上板部41Aの一端側に当接板41Dが一体形成されている。そして、この保護カバー41の当接板41Dに、長孔41E、嵌合孔41F、環状突起41Gを設ける構成としてもよい。
【0058】
また、上述した実施の形態では、反ロッド側の外周面24Cにニップルガード24Fを突設したボス部24を用い、平板状の当接板28に設けた嵌合孔28Eと環状突起28Fとをボス部24のニップルガード24Fに嵌合する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば当接板42として、図13に示す変形例のように構成してもよい。
【0059】
即ち、変形例による当接板42は、ピン挿通孔24A′を有しニップルガードをもたないボス部24′に対して適用し得るもので、広幅部42A、狭幅部42B、補強板42C、長孔42D等からなり、狭幅部42Bの先端側がボス部24′の外周面に対応する円弧面として構成されている。そして、円弧面となった狭幅部42Bの先端側をボス部24′の反ロッド側の外周面24C′に当接させ、可動板29を弾性体31を介してボス部24′のロッド側の外周面24B′に当接させることにより、当接板42と可動板29とによってボス部24′を確実に挟込むことができる。
【0060】
さらに、上述した実施の形態では、シリンダ装置を油圧ショベル1のバケットシリンダ21に適用した場合を例示している。しかし、本発明はバケットシリンダに限らず、例えば油圧ショベル1のブームシリンダ11、オフセットシリンダ12、アームシリンダ13等に適用してもよく、さらには油圧ショベル1に限らず、例えばローダバケット等の他の建設機械に搭載されるシリンダ装置に広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態によるシリンダ装置が適用された油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】図1中のバケットシリンダを単体で示す正面図である。
【図3】図2中のロッド、保護カバー等を拡大して示す一部破断の正面図である。
【図4】ロッド、保護カバー等を図3中の矢示IV−IV方向からみた平面図である。
【図5】ロッド、保護カバー、カバー取付部材等を図4中の矢示V−V方向からみた断面図である。
【図6】図5中のボス部、当接板、可動板等の要部を拡大して示す要部拡大の断面図である。
【図7】ボス部、当接板、可動板等を図5中の矢示VII−VII方向からみた拡大断面図である。
【図8】保護カバー、チューブ、カバースライド機構等を図5中の矢示VIII−VIII方向からみた拡大断面図である。
【図9】保護カバー、当接板、可動板、カバースライド機構を示す分解斜視図である。
【図10】カバー取付部材を用いてロッドのボス部に保護カバーの一端側を取付ける状態を示す正面図である。
【図11】カバースライド機構を用いて保護カバーの他端側を支持する状態を示す正面図である。
【図12】保護カバーの変形例を示す図9と同様の分解斜視図である。
【図13】当接板の変形例を示す図6と同様の断面図である。
【符号の説明】
【0062】
21 バケットシリンダ(シリンダ装置)
22 チューブ
23 ロッド
24,24′ ボス部
24B,24B′ ロッド側の外周面
24C,24C′ 反ロッド側の外周面
24E グリースニップル
24F ニップルガード
26,41 保護カバー
27 カバー取付部材
28,41D,42 当接板
28E,41F 嵌合孔
29 可動板
32 カバースライド機構




 

 


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