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発明の名称 管継手
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−205008(P2007−205008A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−24241(P2006−24241)
出願日 平成18年2月1日(2006.2.1)
代理人 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
発明者 菅生 純
要約 課題
第三のカバー部材に形成された各先細り部の先端が第一及び第二の両カバー部材の外周面からその外方へ突出することを防止することができる管継手を提供する。

解決手段
継手本体14の筒部16の外周面16bに、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で、該カバー部材の一端部20aに形成された各先細り部24の先端24aをそれぞれ筒部16の外周面16bに近づかせるように第三のカバー部材20の一端部20aを押し広げるための凸部26を形成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状の直管部及び該直管部の周壁から前記直管部の外方へ突出する筒部を有し、該筒部の基端部が前記直管部の両側部へ向けて先細る継手本体と、前記直管部の外周面を覆うように前記直管部にその各端部からそれぞれ嵌合され、互いに対向する端部の端面で互いに接合される筒状の第一のカバー部及び第二のカバー部であって前記筒部の露出を許すべく前記各端部が前記筒部の前記基端部の周縁に沿って切断された第一のカバー部材及び第二のカバー部材と、前記筒部の外周面を覆うように前記筒部に嵌合され、前記直管部側に位置する端部に、前記第一及び第二の各カバー部材の切断面にそれぞれ接合される接合面を有し且つ前記筒部の前記基端部をその各先端まで覆う一対の先細り部が形成された第三のカバー部材とを備える管継手であって、前記筒部の前記外周面には、前記筒部への前記第三のカバー部材の嵌合状態で、前記各先細り部の先端をそれぞれ前記筒部の前記外周面に近づかせるように前記第三のカバー部材の前記端部を押し広げるための凸部が形成されていることを特徴とする管継手。
【請求項2】
前記直管部の前記外周面には、前記直管部への前記第一及び第二の両カバー部材の嵌合状態で、該各カバー部材の前記端面と前記切断面とで規定される一対の角部をそれぞれ前記直管部の前記外周面から離反させるように前記第一及び第二の各カバー部材の前記端部を押し広げるための凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、管部材同士を接続するためのT字状をなした管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば建物に上下方向に沿って設けられる二つの縦樋と、建物の軒下に設けられる呼び樋とを互いに接続するための管継手が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この管継手は、例えばアルミニウムからなる継手本体を備える。継手本体は、両端部が各縦樋の端部に挿入される円筒状の直管部と、該直管部の周壁から直管部の外方へ突出し、先端部が呼び樋の端部に挿入される円筒状の筒部とを有し、全体的にT字状をなしている。筒部の基端部は、直管部の両側方へ向けて先細っている。更に、管継手は、直管部の外周面を覆うように且つ直管部の各端部が露出するように該各端部からそれぞれ直管部に嵌合される円筒状の第一のカバー部材及び第二のカバー部材と、筒部の外周面を覆うように且つ筒部の先端部が露出するように筒部に嵌合される円筒状の第三のカバー部材とを備える。
【0004】
各カバー部材は、それぞれ例えばアルミニウムのように可撓性を有する金属からなる。第一及び第二の各カバー部材は、それぞれ各縦樋の横断面形状とほぼ同一の横断面形状を有し、互いに対向する端部の端面で接合される。第一及び第二の各カバー部材の端部には、筒部の露出を許すべく筒部の基端部の周縁に沿って部分的に切断されている。第三のカバー部材は、呼び樋の横断面形状と同一の横断面形状を有し、直管部側に位置する端部に、第一及び第二の各カバー部材の各切断面に接合される接合面を有し且つ筒部の基端部をその先端まで覆う一対の先細り部が形成されている。各先細り部は、それぞれ第三のカバー部材となる円筒部材の端部を、該端部の端面の互いに対向する一対の点を通り且つ該各点で互いに交わる一対の平面に沿って切断することにより形成される。
【0005】
各縦樋及び呼び樋を管継手を介して互いに接続する際、互いに接合された各カバー部材が装着された継手本体の直管部の各端部をそれぞれ各縦樋の端部に挿入し、各縦樋の端面を各カバー部材の前記端面と反対側に位置する端面に当接させる。更に、筒部の先端部を呼び樋の端部に挿入し、呼び樋の端面を第三のカバー部材の端面に当接させる。このとき、各カバー部材がそれぞれ各縦樋及び呼び樋の横断面形状とほぼ同一の横断面形状を有することから、各縦樋の外周面と第一及び第二の各カバー部材の外周面とがほぼ面一になり、呼び樋の外周面と第三のカバー部材の外周面とがほぼ面一になる。これにより、管継手と各樋との接続部分に段差が生じることによる外観の悪化を防止することができる。
【特許文献1】実登第2536741号公報(第5−6頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば第三のカバー部材の成形時に各先細り部を形成すべく第三のカバー部材となる前記筒状部材の端部を切断したときに前記筒状部材の端部に与えられる圧力や熱等により、各先細り部の先端が互いに離れるように第三のカバー部が塑性変形した場合、第三のカバー部材を第一及び第二の各カバー部材に接合したとき、第一及び第二の両カバー部の両切断面により規定された各隅部に各先細り部の先端を嵌め合わせることができず、各先細り部の先端が第一及び第二の各カバー部材の外周面からその外方へ突出してしまう。このため、組み立てられた管継手の出荷作業時や該管継手を用いた配管接続作業時等に、第一及び第二のカバー部材の外周面から突出した各先細り部の先端で作業員が手を怪我してしまう虞がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、第三のカバー部材に形成された各先細り部の先端が第一及び第二の両カバー部材の外周面からその外方へ突出することを防止することができる管継手を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状の直管部及び該直管部の周壁から前記直管部の外方へ突出する筒部を有し、該筒部の基端部が前記直管部の両側部へ向けて先細る継手本体と、前記直管部の外周面を覆うように前記直管部にその各端部からそれぞれ嵌合され、互いに対向する端部の端面で互いに接合される筒状の第一のカバー部及び第二のカバー部であって前記筒部の露出を許すべく前記各端部が前記筒部の前記基端部の周縁に沿って切断された第一のカバー部材及び第二のカバー部材と、前記筒部の外周面を覆うように前記筒部に嵌合され、前記直管部側に位置する端部に、前記第一及び第二の各カバー部材の切断面にそれぞれ接合される接合面を有し且つ前記筒部の前記基端部をその各先端まで覆う一対の先細り部が形成された第三のカバー部材とを備える管継手であって、前記筒部の前記外周面には、前記筒部への前記第三のカバー部材の嵌合状態で、前記各先細り部の先端をそれぞれ前記筒部の前記外周面に近づかせるように前記第三のカバー部材の前記端部を押し広げるための凸部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記直管部の前記外周面には、前記直管部への前記第一及び第二の両カバー部材の嵌合状態で、該各カバー部材の前記端面と前記切断面とで規定される一対の角部をそれぞれ前記直管部の前記外周面から離反させるように前記第一及び第二の各カバー部材の前記端部を押し広げるための凸部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、継手本体の筒部の外周面に、筒部への第三のカバー部材の嵌合状態で、第三のカバー部材の端部に形成された各先細り部の先端をそれぞれ筒部の外周面に近づかせるように端部を押し広げるための凸部が形成されていることから、第三のカバー部材を筒部に嵌合させたときに、第三のカバー部材の端部が凸部から受ける第三のカバー部材の外方へ向けての押し広げ力により、各先細り部の先端が互いに近づくように第三のカバー部材の端部を押し広げることができる。
【0011】
これにより、第三のカバー部材の成形時に各先細り部を形成すべく第三のカバー部材となる前記筒状部材の端部を切断したときに、前記筒状部材の端部に与えられる圧力や熱等により各先細り部の先端が互いに離れるように第三のカバー部材がたとえ塑性変形したとしても、凸部の押し広げ作用によって各先細り部の先端をそれぞれ筒部の外周面に強制的に近づかせることにより、各先細り部の先端が第一及び第二の両カバー部材の外周面からその外方へ突出することを確実に防止することができる。
【0012】
従って、組み立てられた管継手の出荷作業時や配管接続作業時等に、従来のように第一及び第二の各カバー部材の外周面からその外方へ突出した各先細り部の先端により作業員が手を怪我することを、確実に抑制することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、直管部の外周面に、直管部への第一及び第二の両カバー部材の嵌合状態で、各カバー部材の端面と切断面とで規定される一対の角部をそれぞれ直管部の外周面から離反させるように第一及び第二の各カバー部材の端部を押し広げるための凸部が形成されていることから、第一及び第二の各カバー部材をそれぞれ直管部に嵌合させたときに各角部をそれぞれ直管部の外周面から強制的に離反させることにより、各先細り部の先端を各切断面で規定された各隅部内に第一及び第二の各カバー部材と直管部との間で嵌め合わせることができる。これにより、各先細り部の先端が第一及び第二の各カバー部材の外周面から外方へ突出することをより確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、建物に設けられる二つの縦樋11,12と、建物の軒に沿って設けられる図示しない軒樋から縦樋11,12に雨水を案内するための呼び樋13とを互いに接続するための管継手10に、本発明を適用した例を示す。
【0016】
各縦樋11,12は、図示の例では、それぞれアルミニウムにより形成された円筒体からなり、軸線を互いに一致させて上下方向に沿って配置されている。呼び樋13は、各縦樋11,12と同様にアルミニウムで成形され、各縦樋11,12の内径とほぼ等しい内径を有する円筒体からなり、建物の横方向に沿って配置されている。
【0017】
本発明に係る管継手10は、図1に示すように、各縦樋11,12及び呼び樋13がそれぞれ接続される継手本体14を備える。
【0018】
継手本体14は、図示の例では、アルミニウムからなり、両端部15a,15bがそれぞれ各縦樋11,12の端部11a,12aに挿入される円筒状の直管部15と、該直管部の周壁から直管部15の外方へ突出し、先端部16aが呼び樋13の端部13aに挿入される円筒状の筒部16とを有する。筒部16は、図示の例では、その軸線が直管部15の軸線に直角になるように該直管部の両端部15a,15bの中間に形成されており、これにより、継手本体14は、全体にT字状をなしている。筒部16の基端部16cは、直管部15の両側部15d(図1には、一方の側部15dが示されている。)へ向けて先細っている。直管部15の各端部15a,15bにおける外周面15c及び筒部16の先端部16aにおける外周面16bには、それぞれ直管部15及び筒部16の周方向に廻る溝17が形成されている。各溝17には、後述する第一のカバー部材18、第二のカバー部材19及び第三のカバー部材20をそれぞれ直管部15及び筒部16に接着するための図示しない接着剤が注入される。継手本体14は、両縦樋11,12の端部11a,12a間に直管部15の軸線が各縦樋11,12の軸線に一致するように配置されている。
【0019】
更に、管継手10は、直管部15の外周面15cを覆うように直管部15の上側の端部すなわち上端部15a及び下側の端部すなわち下端部15bのそれぞれから嵌合される円筒状の前記した第一のカバー部材18及び第二のカバー部材19と、筒部16の外周面16bを覆うように筒部16に嵌合される円筒状の前記した第三のカバー部材20とを備える。各カバー部材18,19,20は、それぞれアルミニウムのように可撓性を有する金属からなる。
【0020】
第一及び第二の各カバー部材18,19の横断面の形状は、それぞれ各縦樋11,12の横断面の形状とほぼ等しい。すなわち、第一及び第二の各カバー部材18,19の内径は、それぞれ直管部15の外径とほぼ等しく、第一及び第二の各カバー部材18,19の外径は、それぞれ各縦樋11,12の外径とほぼ等しい。第一及び第二の各カバー部材18,19は、直管部15への嵌合状態で互いに突き当たる各一端部18a,19aの端面21で図示しない接着剤により互いに接合される。また、第一及び第二の各カバー部材18,19の各一端部18a,19aは、それぞれ第一及び第二の各カバー部材18,19からの筒部16の露出を許すように、筒部16の基端部16cの周縁に沿って切断されている。これにより、第一及び第二の各カバー部材18,19の各一端部18a,19aには、それぞれ切断面22が形成されている。各切断面22の形成により、第一及び第二の各カバー部材18,19の各一端部18a,19aには、それぞれ各切断面22と端面21とで、一対の角部21aが規定されている。また、第一及び第二の各カバー部材18,19が互いに接合された状態では、互いに対向する一対の隅部23(図3参照。)が各カバー部材の切断面22により規定される。第一及び第二の各カバー部材18,19の各接合面21から各他端部18c,19cの端面に至るそれぞれの軸線に沿った長さ寸法は、図示の例では、直管部15への嵌合状態で互いに接合されたときに直管部15の上端部15a及び下端部15bがそれぞれ露出する大きさに設定されている。
【0021】
第三のカバー部材20の横断面の形状は、呼び樋13の横断面の形状とほぼ等しい。すなわち、第三のカバー部材20の内径は、筒部16の外径とほぼ等しく、第三のカバー部材20の外径は、各縦樋11,12の外径とほぼ等しい。第三のカバー部材20の直管部15側に位置する一端部20aには、図2に示すように、筒部16の基端部16cをその先端まで覆うべく一端部20aから基端部16cの先端に向けて先細る一対の先細り部24が形成されている。各先細り部24は、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で、それぞれ第一及び第二の各カバー部材18,19の切断面22のそれぞれに突き当たり、該各切断面に接着剤により接合される接合面25を有する。各先細り部24の先端24aは、第一及び第二の各カバー部材18,19の各切断面22で規定された各隅部23のそれぞれに係合する。各先細り部24は、それぞれ第三のカバー部材20の成形時に該カバー部材となる図示しない筒状部材の端部を、該端部の端面の互いに対向する一対の点を通り且つ該各点で互いに交わる一対の平面に沿って切断することにより形成される。各先細り部24の形成により、図1に示すように、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で、第三のカバー部材20の筒部16の上方側における上縁20b及び下方側における下縁20cのそれぞれの伸長方向の長さ寸法が、第三のカバー部材20の筒部16の両側方側における各側縁20dの伸長方向の長さ寸法よりも短くなっている。第三のカバー部材20の上縁20b、下縁20c及び各側縁20dの伸長方向の長さ寸法は、図示の例では、筒部16への嵌合状態で該筒部の先端部16aが露出する大きさに設定されている。
【0022】
本発明に係る管継手10では、継手本体14の筒部16の外周面16bに、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で、各先細り部24の先端24aをそれぞれ筒部16の外周面16bに近づかせるように第三のカバー部材20の一端部20aを押し広げるための凸部26が形成されている。
【0023】
凸部26は、図示の例では、筒部16の軸線に沿って伸び且つ筒部16の径方向外方へ突出するリブ状をなしており、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で該カバー部材の上縁20b及び下縁20cに対応する位置のそれぞれに、直管部15の近傍で形成されている。
【0024】
更に、直管部15の外周面15cには、直管部15への第一及び第二の両カバー部材18,19の接合状態で、各隅部23をそれぞれ直管部15の外周面15cから離反させるように第一及び第二の各カバー部材18,19の一端部18a,19aを押し広げるための凸部27が形成されている(図1には、一方の凸部27が示されている。)。
【0025】
凸部27は、図示の例では、直管部15の軸線に沿って伸び且つ直管部15の径方向外方へ突出するリブ状をなしており、第一及び第二の各カバー部材18,19の接合状態で、該各カバー部材の各一端部18a,19aの端面21と切断面22とで規定された各角部21aに対応する位置のそれぞれに、各カバー部材18,19の各一端部18a,19aを跨るように形成されている。
【0026】
管部材を組み立てる際、先ず、継手本体14の直管部15の上端部15a及び下端部15bに形成された溝17内に前記接着剤を注入する。続いて、図3に示すように、直管部15にその上端部15a及び下端部15bから第一のカバー部材18及び第二のカバー部材19をそれぞれ嵌合し、各カバー部材18,19の各一端部18a,19aの端面21を互いに当接させる。このとき、直管部15の外周面15cに、前記したように、各カバー部材18,19の各角部21aに対応する位置のそれぞれに、凸部27が各カバー部材の各一端部18a,19aを跨るように形成されていることから、直管部15の各凸部27が形成された部分における外径が、各凸部27が形成された分大きくなる。これにより、第一及び第二の各カバー部材18,19をそれぞれ直管部15に嵌合したとき、各カバー部材18,19の前記部分に各凸部27から各カバー部材18,19の外方へ向けての押圧力が作用する。これにより、第一及び第二の各カバー部材18,19の各角部21aが直管部15の外周面15cから離反するように各カバー部材の一端部18a,19aが押し広げられる。従って、各カバー部材18,19の端面21が互いに当接した状態では、各カバー部材18,19の各切断面22により規定される各隅部23が直管部15の外周面15cから離反する。その後、第一及び第二の各カバー部材18,19の各接合面21を前記接着剤により接合する。これにより、第一及び第二の各カバー部材18,19は、それぞれ互いに接合された状態で継手本体14の直管部15に接着される。
【0027】
次に、継手本体14の筒部16の先端部16aに形成された溝17内に前記接着剤を注入する。続いて、図4に示すように、筒部16にその先端部16aから第三のカバー部材20を嵌合し、該カバー部材の各先細り部24の各接合面25をそれぞれ第一及び第二の各カバー部材18,19の切断面22に当接させることにより、各先細り部24を各隅部23に嵌め合わせる。このとき、前記したように、筒部16の外周面16bに、第三のカバー部材20の上縁20b及び下縁20cに対応する位置のそれぞれに直管部15の近傍で凸部26が形成されていることから、筒部16の各凸部26が形成された部分における外径が、各凸部26が形成された分大きくなる。これにより、第三のカバー部材20を筒部16に嵌合したとき、第三のカバー部材20の上縁20b及び下縁20cに各凸部26から第三のカバー部材20の外方へ向けての押圧力が作用する。これにより、第三のカバー部材20の上縁20b及び下縁20cが筒部16の外周面16bから離反するように第三のカバー部材20の一端部20aが押し広げられ、第三のカバー部材20の一端部20aの横断面が各先細り部24の先端24aを結ぶ線分で短径を構成する楕円形をなすように、第三のカバー部材20の一端部20aが撓み変形する。従って、第三のカバー部材20の各先細り部24の各接合面25が第一及び第二の各カバー部材18,19の切断面22に当接した状態では、各先細り部24の先端24aが筒部16の外周面16bに近づく。その後、第三のカバー部材20の各先細り部24の各接合面25を第一及び第二の各カバー部材18,19の各切断面22に前記接着剤により接合する。これにより、第三のカバー部材20は、第一及び第二の各カバー部材18,19に接合された状態で継手本体14の直管部15に接着され、これにより、管継手10の組み立てが完了する。
【0028】
この管継手10を用いて各縦樋11,12及び呼び樋13を互いに接続する際、直管部15の露出した上端部15a及び下端部15bをそれぞれ各縦樋11,12の端部11a,12aに挿入し、該端部の端面を第一及び第二の各カバー部材18,19の各他端部18c,19cの端面に当接させる。更に、筒部16の露出した先端部16aを呼び樋13の端部13aに挿入し、該端部の端面を第三のカバー部材20の他端部20e(図1参照。)の端面に当接させる。このとき、第一、第二及び第三の各カバー部材18,19,20の横断面の形状が、前記したように、それぞれ縦樋11,12及び呼び樋13の横断面の形状とほぼ同一であることから、各縦樋11,12の外周面と第一及び第二の各カバー部材18,19の外周面とが面一になり、呼び樋13の外周面と第三のカバー部材20の外周面とが面一になる。これにより、管継手10と各樋との接続部分に段差が生じることによる外観の悪化を防止することができる。その後、直管部15の上端部15a及び下端部15bをそれぞれ各縦樋11,12の端部11a,12aに接着剤により接合し、筒部16の先端部16aを呼び樋13の端部13aに接着剤により接合し、更に、各カバー部材18,19,20と各樋11,12,13とを互いに接着剤により接合することにより、各樋が管継手10を介して互いに接続される。
【0029】
本実施例によれば、前記したように、継手本体14の筒部16の外周面16bに、筒部16への第三のカバー部材20の嵌合状態で、第三のカバー部材20の一端部20aに形成された各先細り部24の先端24aをそれぞれ筒部16の外周面16bに近づかせるように一端部20aを押し広げるための凸部26が形成されていることから、第三のカバー部材20を筒部16に嵌合させたときに、第三のカバー部材20の一端部20aが凸部26から受ける第三のカバー部材20の外方へ向けての押圧力により、各先細り部24の先端24aが互いに近づくように第三のカバー部材20の一端部20aを押し広げることができる。
【0030】
これにより、第三のカバー部材20の成形時に各先細り部24を形成すべく第三のカバー部材20となる前記筒状部材の端部を切断したときに、前記筒状部材の端部に与えられる圧力や熱等により各先細り部24の先端24aが互いに離れるように第三のカバー部材20がたとえ塑性変形したとしても、凸部26の押し広げ作用によって各先細り部24の先端24aをそれぞれ筒部16の外周面16bに強制的に近づかせることにより、第一及び第二の両カバー部材18,19に形成された各切断面22で規定された各隅部23内に各先細り部24の先端24aを嵌め入れることができる。
【0031】
従って、組み立てられた管継手10の出荷作業時や配管接続作業時等に、従来のように第一及び第二の各カバー部材18,19の外周面からその外方へ突出した各先細り部24の先端24aにより作業員が手を怪我することを、確実に抑制することができる。
【0032】
また、前記したように、直管部15の外周面15cに、直管部15への第一及び第二の両カバー部材18,19の嵌合状態で、第一及び第二の各カバー部材18,19の各端面21と各切断面22とで規定される各角部21aをそれぞれ直管部15の外周面15cから離反させるように、第一及び第二の各カバー部材18,19の互いに対向する一端部18a,19aを押し広げるための凸部27が形成されていることから、第一及び第二の各カバー部材18,19をそれぞれ直管部15に嵌合させたときに各角部21aをそれぞれ直管部15の外周面15cから強制的に離反させることにより、各先細り部24の先端24aを各隅部23に第一及び第二の各カバー部材18,19と直管部15との間で嵌め合わせることができる。これにより、各先細り部24の先端24aが第一及び第二の各カバー部材18,19の外周面から外方へ突出することをより確実に防止することができる。
【0033】
本実施例では、第一及び第二の各カバー部材18,19の各端面21から他端部18c,19cの端面に至るそれぞれの軸線に沿った長さ寸法が、直管部15への嵌合状態で互いに接合されたときに直管部15の上端部15a及び下端部15bがそれぞれ露出する大きさに設定されており、第三のカバー部材20の上縁20b、下縁20c及び各側縁20dの伸長方向の長さ寸法が、筒部16への嵌合状態で該筒部の先端部16aが露出する大きさに設定されている例を示したが、これに代えて、図5に示すように、第一及び第三の各カバー部材18,20の前記長さ寸法を、それぞれ該各カバー部材が直管部15の上端部15a及び筒部16の先端部16aから直管部15及び筒部16の軸線方向外方へ部分的に突出するように設定することができる。この場合、直管部15の上端部15aから突出した第一のカバー部材18の部分及び筒部16の先端部16aから突出した第三のカバー部材20の部分に、それぞれ他の管継手10の直管部15の露出した下端部15bを挿入することにより、管継手10同士を互いに接続することができる。
【0034】
また、本実施例では、継手本体14の筒部16及び直管部15に形成された各凸部26,27が、それぞれリブ状をなしている例を示したが、これに代えて、例えば筒部16の第三のカバー部材20の上縁20b及び下縁20cに対応する位置、及び、直管部15の第一及び第二の各カバー部材18,19の各角部21aに対応する位置に向けて、筒部16及び直管部15のそれぞれの板厚を漸増させることにより、筒部16及び直管部15に凸部をそれぞれ形成することができる。
【0035】
更に、本実施例では、継手本体14及び各カバー部材18,19,20がそれぞれ金属製である例を示したが、これに代えて、継手本体14及び各カバー部材18,19,20をそれぞれ例えば合成樹脂材料で成形することができる。
【0036】
また、本実施例では、建物に設けられる二つの縦樋11,12と、建物の軒に沿って設けられる軒樋から縦樋11,12に雨水を案内するための呼び樋13とを互いに接続するための管継手10に本発明を適用した例を示したが、これに代えて、縦樋11,12及び呼び樋13以外の管部材同士を接続するための管継手に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る管継手を概略的に示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る第三のカバー部材を概略的に示す斜視図である。
【図3】本発明に係る継手本体に第一及び第二の各カバー部材が装着された状態を概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明に係る管継手の組み立て完成状態を概略的に示す斜視図である。
【図5】他の実施例に係る管継手を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10 管継手
14 継手本体
15 直管部
15a,15b 端部(直管部の上端部及び下端部)
15c 外周面(直管部の外周面)
16 筒部
16b 外周面(筒部の外周面)
18 第一のカバー部材
18a,19a 端部(第一及び第二のカバー部材の一端部)
19 第二のカバー部材
20 第三のカバー部材
20a 端部(第三のカバー部材の一端部)
21 端面(第一及び第二の各カバー部材の一端部の端面)
22 切断面
24 先細り部
24a 先端(先細り部の先端)
25 接合面(先細り部の接合面)
26 凸部
27 凸部




 

 


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