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雨水貯留設備 - 積水化学工業株式会社
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発明の名称 雨水貯留設備
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−146638(P2007−146638A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2006−297598(P2006−297598)
出願日 平成18年11月1日(2006.11.1)
代理人
発明者 石谷 重樹 / 原田 浩次 / 三浦 明久
要約 課題
1つの貯留槽が、利水槽と治水槽の共通槽である雨水貯留設備を提供する。

解決手段
1つの貯留槽と、この貯留槽内に雨水を導く雨水導入手段と、貯留槽内の水を排出する排出手段と、気象情報を収集するとともに、この収集した気象データに基づいて貯留槽の貯留水量を制御する貯留水量制御手段を有し、 前記貯留水量制御手段により、前記気象情報に基づいて得られた予測雨量からその情報を入手した時刻以降の該貯留槽内への雨水流入量を予測・算出し、一方で該貯留槽の残空間容量と比較することで、該槽内への流入雨水がオーバーフローする可能性がある場合にはオーバーフローと同等量の該貯留槽内の貯留水を、事前に設定した降雨基準値以上の降雨が観測される前までに排出し、オーバーフローの可能性がない場合あるいはオーバーフローしても下流水域に影響を及ぼさない場合には排出停止状態を保持することで、治水機能を保持しつつ利水槽として活用することができるよう機能させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
利水槽や治水槽などからなる雨水貯留設備において、1つの貯留槽全容量について利水槽と治水槽の両機能を発現する一体共通槽であることを特徴とする雨水貯留設備。
【請求項2】
前記利水槽と治水槽の共通槽である1つの貯留槽が、地下に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留設備。
【請求項3】
前記1つの貯留槽を利水槽と治水槽の共通槽にする手段として、気象情報を利用し、事前に設定した降雨基準値以上の降雨が開始される予測時刻前までに、該貯留槽内への予測流入水によってオーバーフローすると予測される量と同等量だけ該貯留槽内の貯留水を排出することを特徴する請求項1または2に記載の雨水貯留設備。
【請求項4】
前記気象情報を、通信網を介して得ることを特徴とする請求項3に記載の雨水貯留設備。
【請求項5】
前記気象情報を、インターネットを介して得ることを特徴とする請求項4に記載の雨水貯留設備。
【請求項6】
1つの貯留槽と、この貯留槽内に雨水を導く雨水導入手段と、貯留槽内の水を排出する排出手段と、気象情報を収集するとともに、この収集した気象データに基づいて貯留槽の貯留水量を制御する貯留水量制御手段を有し、 前記貯留水量制御手段により、前記気象情報に基づいて得られた予測雨量からその情報を入手した時刻以降の該貯留槽内への雨水流入量を予測・算出し、一方で該貯留槽の残空間容量と比較することで、該槽内への流入雨水がオーバーフローする可能性がある場合にはオーバーフローと同等量の該貯留槽内の貯留水を、事前に設定した降雨基準値以上の降雨が観測される前までに排出し、オーバーフローの可能性がない場合あるいはオーバーフローしても下流水域に影響を及ぼさない場合には排出停止状態を保持することで、治水機能を保持しつつ利水槽として活用することができることを特徴とする請求項1または2の雨水貯留設備。
【請求項7】
雨水導入部がマンホールであり、排出部は貯留水量制御部の開閉信号により動作する電気駆動式バルブであり、貯留槽内あるいは貯留槽に直結したマンホール内に設置されており該貯留槽内の水位を計測する事が可能な水位計を有していることを特徴とする請求項6の雨水貯留設備。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水の利水および治水に供する雨水貯留設備に関する。
【背景技術】
【0002】
雨水貯留設備には、豪雨などが発生した場合に貯留槽内に雨水を一時的に貯留して、豪雨終了に伴って少量ずつを排出する一時貯留設備と、排出することなく降雨を全て貯留し、貯留できない量についてはオーバーフローさせて貯留水を利水する常時貯留設備に分類できる。前者を治水槽、後者を利水槽と呼ぶ場合もある。
【0003】
治水槽の目的は近年増加傾向にある豪雨被害抑制である。主に1時間当たりの降雨量が100mm以上の場合を豪雨という場合が多いが、雨が大量に降ることを指し広義的に30mm/h以上も豪雨と呼ぶ場合もある。いずれにしても大量の降雨量であり、その被害は年々増加する傾向にある。
【0004】
豪雨で問題となるのは、第一に浸水被害である。下水道で流下できなくなった降雨が、路面に滞留する事が原因で土地や家屋への浸水、地下街への流入、道路の封鎖、自動車の水没などの洪水被害を発生させる。これに対し地下や別の箇所に貯留槽を設けることができれば、雨水をその部位に誘導して地表面の滞留を防止する事が可能になる。
【0005】
第二に、仮に下水道での排出が可能であっても、各流域の雨水が流下し、最終末端処理設備(下水処理センター)に集中すると、処理設備の処理能力を超える場合が生じる。この場合処理設備では処理できないので、結果河川や海に直接放流することになり、著しい環境汚染を引き起こすことになってしまう。近年では下水道からお台場海水浴場へのオイルボールの流出・漂着が有名な事例である。
【0006】
この浸水被害と未処理水放流を抑制することを狙いとするのが治水槽である。一時的に大量の雨水を貯留することで地表面の浸水を防止し、降雨後少しずつ放流することで末端処理設備での処理能力超過がなくなり未処理水放流抑制が可能になる。
【0007】
利水槽は利水を目的とするため、基本的には排水機能は有しておらず貯留のみである。よって、貯留水が多量にあるときには、流入水は槽内の残りの空間に貯留されるだけで、その大半はオーバーフローし下水道へ流下することになる。
【0008】
近年は、特定都市河川浸水被害対策法のように浸水被害増大対策として法整備が整い各地で治水槽の設置が推進されるようになってきている。これに伴い貯留槽内に貯留した雨水を単に下水道へ時間差放流するのではなく、公園や学校、ショッピングセンターなどにおけるトイレや緑化施設へ利用できるように、雨水貯留設備を利水の目的に使用する要求が高まってきている。
【0009】
しかしながら、利水を目的とする現行の常時貯留設備では、定常的に雨水を利用するため貯留槽内部には、極力雨水が確保されていなければならない。ところが、貯留槽内部に雨水を貯留している状態で、豪雨が発生した場合には、貯留槽は短時間で満水になり残りはオーバーフローするため、治水槽としての機能は期待できない。
【0010】
そこで、治水機能と利水機能の両方を発現させる方法として、利水槽と治水槽を少なくとも各1槽以上併設施工する方法が、従来から採用されている。
【0011】
このような雨水貯留設備では、利水槽・治水槽の順に併設し利水槽のオーバーフロー分を治水槽に一時貯留する場合と、治水槽に雨水を貯留し、その後利水槽に雨水を移して利用するようにする場合がある。いずれの場合も治水槽は降雨終了後経時的に空になるので、次の降雨に備えることができる。
【0012】
また、例えば特許文献1に記載された雨水調整および利用システムでは、中水用貯水槽、雨水調整槽、および浸透槽を設け、これらの槽をパイプで接続することにより、中水の利用、雨水の調整、雨水の地中への浸透を効率良く行うことが提案されている。
【特許文献1】特開2000−355959号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、利水槽と治水槽とを別々に有する雨水貯留設備では、結果的に同程度の貯留槽を2つ作ることになるため土地の利用効率が著しく悪化するといった問題や、施工費用がかかるといった問題があった。
【0014】
また、上記特許文献1に記載された雨水調整および利用システムにおいても、中水用貯水槽、雨水調整槽、および浸透槽の3つの槽を施工するために、施工費用がかかるといった問題がある。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑み創案されたもので、1つの貯留槽が、利水槽と治水槽の共通槽である雨水貯留設備を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するため本発明は、利水槽や治水槽などからなる雨水貯留設備において、1つの貯留槽全容量について利水と治水の両機能を発現する一体槽であることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、1つの貯留槽が利水槽と治水槽の共通槽であるので、貯留槽を1つ設けるだけで利水と治水の双方の目的に雨水貯留設備を使用することができる。したがって、土地の利用効率を大幅に上げることができるとともに、施工費用を大幅に削減することができる。
【0018】
上記構成の雨水貯留設備において、本発明は、前記1つの貯留槽を地下に埋設することも特徴とし、この場合、地上を有効に利用することができるという効果をもたらす。
【0019】
地下に埋設する貯留槽としては、プラスチック製地下貯留槽であっても、コンクリート性地下貯留槽であっても良い。好ましくは安価であるためプラスチック製が好ましく、更に好ましくは耐荷重性能がT25(25トントラック通過可能耐荷重性能)を保有しており、内部に砂の堆積物を一箇所に集約しメンテナンス性を向上させたものが良い。
【0020】
また価格面等から地下に埋設できない場合は、上部開放型のダム、ミニダム、ため池等であっても良い。更に敷地確保等ができない場合、遊水地や河川を分割し堰を設けて貯水槽代用とすることも可能である。
【0021】
前記1つの貯留槽を利水槽と治水槽の共通槽にする手段として、気象情報を利用し、事前に設定した降雨基準値以上の降雨が開始される予測時刻前までに、該貯留槽内への予測流入水によってオーバーフローすると予測される量と同等量だけ該貯留槽内の貯留水を排出することを特徴する。
【0022】
さらに、本発明は、前記気象情報を利用する手段として、通信網を介して気象情報を得るようにしたことも特徴としており、この場合、的確な気象情報を迅速に得ることができる。さらにまた、インターネットを介して気象情報を得るようにしたことも特徴であり、この場合、近年のインターネットの発達に伴って、一層的確な気象情報を迅速に得ることができる。
【0023】
インターネット上で得られる気象情報としては、気象庁ホームページ等の他、気象業務支援センターや各種サイトで有償あるいは無償で提供する情報を利用することができる。好ましくは情報の信頼性の問題から公的機関の有償情報を用いるのが好ましい。
【0024】
また各自治体で設置される気象レーダーやドップラーレーダーあるいはマルチパラメーターレーダー等の情報も使用する事ができる。更に特定の現地での性能を向上させるために、現地に温度計,気圧計,雨量計,湿度計等を設置しそれらから得られる情報や、過去の計測データから降雨量を予測して得られた情報も気象情報として利用することもできる。
【0025】
貯留水を排出する手段としては、金属製あるいはプラスチック製の電気駆動式バルブの他、加圧式あるいは吸引式のポンプ、可動堰、スクリュー式あるいはワイヤー直結式の可動栓が好ましい。
【0026】
貯留槽への雨水導入手段としては、河川や湖などの越流堰、道路脇の側溝やマンホール、集水マスあるいはポンプで直接接続する方法などがある。
【0027】
そして本発明は、1つの貯留槽と、この貯留槽内に雨水を導く雨水導入手段と、貯留槽内の水を排出する排出手段と、気象情報を収集するとともに、この収集した気象データに基づいて貯留槽の貯留水量を制御する貯留水量制御手段を有し、 前記貯留水量制御手段により、前記気象情報に基づいて得られた予測雨量からその情報を入手した時刻以降の該貯留槽内への雨水流入量を予測・算出し、一方で該貯留槽の残空間容量と比較することで、該槽内への流入雨水がオーバーフローする可能性がある場合にはオーバーフローと同等量の該貯留槽内の貯留水を、事前に設定した降雨基準値以上の降雨が観測される前までに排出し、オーバーフローの可能性がない場合あるいはオーバーフローしても下流水域に影響を及ぼさない場合には排出停止状態を保持することで、治水機能を保持しつつ利水槽として活用することができることを特徴とする。
【0028】
貯留水量制御手段は、気象情報を基に排出量を決定するプログラミングと、それを実現させるための機器との通信・稼動を行わせるマン・マシン・インターフェース部からなる。
【0029】
貯留水量制御手段のプログラミング部は、気象情報を基に得られる貯留槽への流入水量と、水位計他で得られる計測時点の貯水量から算出した残空間容量との差を求めることを主な機能としている。残空間容量の方が十分大きい場合には排水を行わず、逆に残空間容量の方が小さい場合オーバーフローしないよう必要量排水することを選択する。
【0030】
前記の残空間容量とは、貯水槽の全容量から計測時の貯留水量を引いた容量のことで、計測時点での貯水を排出することなく雨水が流入した際に、オーバーフローするまで流入できる流入水量に等しい。
【0031】
この発明によれば、1つの貯留槽が利水槽として機能するとともに治水槽としても機能するので、1つの貯留槽が利水槽と治水槽の共通槽となり、貯留槽を1つ設けるだけで利水と治水の双方の目的に雨水貯留設備を使用することができる。したがって、土地の利用効率を大幅に上げることができるとともに、施工費用を大幅に削減することができる。
【0032】
さらに、気象情報がインターネットを介して収集されているので、的確な気象情報を迅速に得ることができ、予測精度の向上を図ることができる。また、専門の業者により計測機器がメンテナンスされているために、故障時の復旧が確実で早い点も好ましい。
【0033】
また本発明は、雨水導入部がマンホールであり、排出部は貯留水量制御部の開閉信号により動作する電気駆動式バルブであり、貯留槽内あるいは貯留槽に直結したマンホール内に設置されており該貯留槽内の水位を計測する事が可能な水位計を有していることを特徴とする。
【0034】
雨水導入部がマンホールになることで、点検が容易になるほか、水位計の設置あるいは追加を行う事が可能になる。また各箇所で集水された雨水を一箇所に集約することが容易になり施工面でも簡素化が図れる。
【0035】
水位計は、水面での電磁波反射型、超音波反射型、浮き球位置検出方式、槽底部に設置する感圧方式、その他の方式を用いる事ができる。縦方向に障害物が無い空間を確保する事ができる場合浮き球位置検出方式が安価で性能が高く好ましい。
【0036】
水位計が設置できない場合、流入部に水量計を設置して代替することも可能であるが、蒸発や排出などの経時的・積算的誤差などの影響から、定期的に別途計測する真貯水量から補正する必要がある。
【0037】
また、貯留水の排出は事前に設定した降雨基準値以上の降雨が開始される予測時刻前までに行う必要があるが、これは治水の基本的考えに基づく。降雨後も大量に貯留水を流してしまうと、一時貯留の機能が発現せず末端処理場の負荷を低減する事ができなくなるためである。
【0038】
そのため排水は、降雨開始前までに終了する事が好ましいが、ある一定の基準水準以下であれば末端処理場の処理能力を超える事が無い場合もあり、地域特性に応じて降雨基準値を設定しておく方法が好ましい。一般的な経験値としては時間当たりの降雨量が10mm以下の場合浸水被害は起こりにくいため、降雨量10mm/以下の場合降雨開始後も残空間容量との兼ね合いから排出を継続する場合もあり得る。
【0039】
排出の開始時間は、なるべく遅く開始するのが好ましい。気象情報は経時的に予測雨量が変動するために、流入水量が残空間容量を超えると判断しても、後に超えない降雨量に変更になる場合がある。このケースで排水時間が短時間である場合、排水を遅らせておけば排水する事無く貯留水を損失することがない。事前排水量が多く実際の流入雨量が少ない場合、結果降雨後の貯留量は満水より少なくなる事になり、余計に排水した分だけ損失といえ好ましくない。
【0040】
また余りにもギリギリまで排水を遅らせると、逆に予想降雨量が増加した場合オーバーフローする量が増え、治水機能としては不十分となるため、ある程度の余裕をみて排水時刻を決定するのが良い。
好ましくは経験的降雨開始時刻を記録し、更に好ましくは学習機能を追加し最適化を図るのが好ましい。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、1つの貯留槽が、利水槽と治水槽の共通槽である雨水貯留設備を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0043】
図1には、本発明の雨水貯留設備1の概略構成が示されている。
【0044】
この雨水貯留設備1は、1つの貯留槽2と、この貯留槽2内に雨水を導く雨水導入部3と、貯留槽2内の水を排出する排出部4と、インターネットを介して気象データを収集するとともに、この収集した気象データに基づいて貯留槽の貯留水量を制御する貯留水量制御手段5とを有している。
【0045】
貯留槽2は、雨水を貯留し得るように貯留空間が形成されており、地下に埋設されている。また、貯留槽2の内部には、貯留水量を検知する水位計21が設けられている。
【0046】
雨水導入部3は、貯留槽2の上部に設けられており、下水管やマンホールなどから流入してくる雨水を貯留槽2に導くように構成されている。また、雨水導入部3への流入水量を検知する流量計31が設けられている。
【0047】
排出部4は、貯留槽2の下部に設けられており、貯留水量制御手段5により出力される開閉信号に応じて開閉される電気駆動式バルブ6が取り付けられている。
【0048】
貯留水量制御手段5は、インターネットを介して気象データを収集するとともに、収集した気象データならびに水位計21により計測した貯留水量および流量計31により計測した流入水量を分析し、この分析結果に基づいて電気駆動式バルブ6の開閉信号を出力するように構成されている。
【0049】
ここで、気象データは、インターネットを介して気象庁のホームページなどから得られる種々の気象予報に関する情報を使用する。例えば、本実施形態においては、各管区気象台のホームページから発表される降雨短期予報を好適に使用することができる。この降雨短期予報は、管区内を5km四方に区分けし、その各区画内の降雨予測データが30分ごとに更新され、6時間後までのデータが提供されるものである。また、10分ごとの全国の1kmメッシュの降水予測を行う降水ナウキャストも広く提供されることになっており、本発明に係る雨水貯留設備1に好適に使用することができる。
【0050】
そして、貯留水量制御手段5には、雨水貯留設備1を設置する区画とその周囲の一定範囲に関する降雨予測情報を収集し、その経時変化に基づいて降雨予測を行う予測システムが構築されており、この予測システムによる結果と現在の貯留槽2の状態を表すデータ(流入量の変動や貯留量など)とを判断して、電気駆動式バルブ6の開閉信号を出力するように構成されている。
【0051】
したがって、気象情報に基づく予測降雨量に応じて、電気駆動式バルブ6を閉鎖あるいは開放して貯留槽2内に残存する雨水を制御することで貯留槽2を治水槽並びに利水槽として機能させることができる。
【0052】
また、本システムは単独で使用しても良いし、集中管理にて複数のシステムを並列に動作させても良い。
【0053】
以下に、より具体的な実施の形態について、説明する。
【実施例1】
【0054】
図2のようなシステムを構築し、貯留水量の確認を行った。
【0055】
約200m の家屋屋上72に降った雨水を、積水化学製プラスチック排水パイプ「VU−50A」及びマンホールからなる雨水導入部74から雨水貯留設備71(積水化学社製プラスチック地下貯留槽「レインステーション」 、貯留水量:50トン、水深:2m、占有面積:25m)に導入した。雨水貯留設備71にはサンテスト社製浮き球位置検出方式の水位計73および排水用電気駆動式バルブ75(積水化学社製プラスチック電磁バルブ「電磁ボールバルブ−50A」)を設置した。
【0056】
一方、排水用電気駆動式バルブ75と積水化学社製開発品の貯留水量制御手段76は、100V電線で接続した。また、貯留水量制御手段76と気象情報77はインターネットケーブルで接続した。気象情報77は、設置場所周辺1kmメッシュ情報のうち現時点降水量および1時間毎6時間先までの予想降雨量を算出することができる有償情報を活用した。
【0057】
また、貯留水量制御手段76は、プログラム及びプログラム制御コンピューターの他、気象情報読み取りのための通信機器、バルブ制御のためのリレー、及びA/D変換のためのアダプター等を含んでいる。
【0058】
貯水槽の水位を計測し、2.00mの満水状態であるときに、表1の降雨予測が発信されたので、気象情報入手後1時間経過後からバルブを開放して5分間排水を行った。5分経過後にバルブを閉鎖し、水位計にて貯水量の変化を確認したところ1.56mであった。排水量を算出すると、25(m )×0.44(m)=11(トン)であった。
【0059】
【表1】


【0060】
情報入手後6時間経過し、降雨終了した後に貯水槽の水位を計測したところ、1.98(m)であった。オーバーフローは無く、治水槽としての機能を確保することができた。また満水率は1.98/2.00=99%で良好であった。
誤差率は水位計の抑揚をもとに、 流入量/排出量 として計算を行うと
(1.98−1.56)/(2.00−1.56)=95.4%で良好であった。
【実施例2】
【0061】
図3のようなシステムを構築し、貯留水量の確認を行った。
【0062】
約200m の家屋屋上82に降った雨水を、積水化学製プラスチック排水パイプ「VU−50A」からなる雨水導入部84から雨水貯留設備81(観賞用貯水池 貯留水量:30トン (水深: 2m,占有面積: 15m)直方体型)に導入した。雨水貯留設備81にはサンテスト社製浮き球位置検出方式の水位計83および排水用吸引式ポンプ85(排出量:50L/分)を設置した。
【0063】
一方、排水用吸引式ポンプ85と積水化学社製開発品の貯留水量制御手段86は、100V電線で接続した。また、貯留水量制御手段86と気象情報87はインターネットケーブルで接続した。気象情報87は、設置場所周辺1kmメッシュ情報のうち現時点降水量および1時間毎6時間先までの予想降雨量を算出することができる有償情報を活用した。
【0064】
また、貯留水量制御手段86は、プログラム及びプログラム制御コンピューターの他、気象情報読み取りのための通信機器、バルブ制御のためのリレー、及びA/D変換のためのアダプター等を含んでいる。
水位計83は、100Aの塩ビパイプに固定し、通信関連部分が水没しないよう、貯水池内に設置した。
【0065】
貯水槽の水位を計測し、2.00mの満水状態であるときに、表2の降雨予測が発信されたので、気象情報入手後1時間15分経過後からポンプを45分間稼動し排水を行った。45分経過後にバルブを閉鎖し、水位計にて貯水量の変化を確認したところ1.60mであった。排水量を算出すると、15(m)×0.15(m)=2.25(トン)であった。
【0066】
【表2】


【0067】
情報入手後6時間経過し、降雨終了した後に貯水槽の水位を計測したところ、1.99(m)であった。オーバーフローは無く、治水槽としての機能を確保することができた。また満水率は1.98/2.00=99%で良好であった。
流入量は(1.99m−1.60m)×15m=5.85m と予測通りであった。(予想総雨量0.03m×200m3)
満水率を100%に近づけることができ、かつオーバーフローが無く、最小限の排水量による最適制御が行えた。
【0068】
以上、本発明の実施の形態について、一例としての実施例について説明したが、上述した実施例に限られるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、1つの貯留槽が、利水槽と治水槽の共通槽である雨水貯留設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る雨水貯留設備を模式的に示す概略図である。
【図2】本発明の実施例1に係る雨水貯留設備の模式図である。
【図3】本発明の実施例2に係る雨水貯留設備の模式図である。
【符号の説明】
【0071】
1 雨水貯留設備
2 貯留槽
21 水位計
3 雨水導入部
31 流量計
4 排出部
5 貯留水量制御手段
6 電気駆動式バルブ




 

 


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