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発明の名称 建物ユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−126866(P2007−126866A)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
出願番号 特願2005−320016(P2005−320016)
出願日 平成17年11月2日(2005.11.2)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 嶋崎 征寛 / 長木 良繁
要約 課題
建物ユニットにおいて、過大な水平力による、梁と柱の溶接部の破断を防止すること。

解決手段
柱11と梁13を溶接した骨組構造体からなる建物ユニット10において、複数の梁のうちの少なくとも一つの梁13Aの長手方向の一部の曲げ抵抗強度を、当該梁13Aと柱11の溶接破断強度よりも小さくするもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
柱と梁を溶接した骨組構造体からなる建物ユニットにおいて、
複数の梁のうちの少なくとも一つの梁の長手方向の一部の曲げ抵抗強度を、当該梁と柱の溶接破断強度よりも小さくすることを特徴とする建物ユニット
【請求項2】
前記少なくとも一つの梁の柱に対する溶接部の近傍で、当該梁の断面に切欠部を形成し、当該梁の曲げ抵抗強度を切欠部の存在により小さくする請求項1に記載の建物ユニット。
【請求項3】
前記少なくとも一つの梁をリップ付C形鋼とし、リップを切欠いて切欠部とする請求項2に記載の建物ユニット。
【請求項4】
前記少なくとも一つの梁を補強梁とし、補強梁の概ね全長に渡る各部の断面強度を他の梁の断面強度より高くする請求項1〜3のいずれかに記載の建物ユニット。
【請求項5】
前記補強梁の一端部に柱を溶接し、該補強梁の他端部では柱を省略する請求項4に記載の建物ユニット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は建物ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
建物ユニットは、特許文献1に記載の如く、柱と床梁と天井梁を箱形に溶接した骨組構造体により構成されている。
【0003】
尚、柱省略した広い連結空間を形成可能にするユニット建物を構築するための柱省略建物ユニットでは、少なくとも1個のコーナー部で柱を省略し、この柱省略コーナー部に交差する天井梁を他の天井梁より断面強度の高い補強天井梁とすることも考えられる。
【特許文献1】特開平11-303223
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の建物ユニットでは、地震等に起因する過大な水平力Pが作用したとき、天井梁と柱の溶接部が破断し、倒壊するおそれがある(図6(A))。
【0005】
尚、柱省略建物ユニットでは、補強天井梁の断面強度が強化されていてそれ自体の変形耐力が大きいから、補強天井梁と柱の溶接部が過大な水平力Pを受けて一層破断し易い。
【0006】
本発明の課題は、建物ユニットにおいて、過大な水平力による、梁と柱の溶接部の破断を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、柱と梁を溶接した骨組構造体からなる建物ユニットにおいて、複数の梁のうちの少なくとも一つの梁の長手方向の一部の曲げ抵抗強度を、当該梁と柱の溶接破断強度よりも小さくするようにしたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記少なくとも一つの梁の柱に対する溶接部の近傍で、当該梁の断面に切欠部を形成し、当該梁の曲げ抵抗強度を切欠部の存在により小さくするようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記少なくとも一つの梁をリップ付C形鋼とし、リップを切欠いて切欠部とするようにしたものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記少なくとも一つの梁を補強梁とし、補強梁の概ね全長に渡る各部の断面強度を他の梁の断面強度より高くするようにしたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明において更に、前記補強梁の一端部に柱を溶接し、該補強梁の他端部では柱を省略するようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
(請求項1)
(a)建物ユニットに地震等に起因する過大な水平力Pが作用したとき、梁の一部の曲げ抵抗強度を当該梁と柱の溶接破断強度よりも小さくしているから、図6(B)に示す如く、当該梁の一部に曲げ変形を生じさせることにより、上記水平力Pを吸収し、当該梁と柱の溶接部の破断を防止できる。建物ユニットの弾性を充分に発揮し、倒壊を回避する。
【0013】
(請求項2)
(b)梁の断面に切欠部を形成することにより、梁の一部の曲げ抵抗強度を簡易に小さくすることができる。
【0014】
(請求項3)
(c)リップ付C形鋼からなる梁のリップを切欠くことにより、梁の一部の曲げ抵抗強度を簡易に小さくすることができる。
【0015】
(請求項4)
(d)補強梁の断面強度を他の梁の断面強度よりも高くし、補強梁の変形耐力を大きくしてある場合にも、補強梁の一部に確実に曲げ変形を生じさせることにより過大な水平力Pを吸収し、補強梁と柱の溶接部の破断を防止できる。
【0016】
(請求項5)
(e)柱省略建物ユニットを構成する補強梁において、上述(d)を実現し、柱省略建物ユニットの弾性を充分に発揮し、倒壊を回避する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は建物ユニットを示す斜視図、図2は図1のII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図3は図1のIII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図4は図1のIV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、図5は図1のV部の接合過程を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図、図6は建物ユニットの変形状態を示し、(A)は従来例を示す模式図、(B)は本発明例を示す模式図、図7は梁に設ける切欠部の範囲を示す斜視図、図8は梁に設けた切欠部への配線等格納構造を示す平面図である。
【実施例】
【0018】
図1の柱省略建物ユニット10は、角鋼管製柱11とC形鋼製床梁12とC形鋼製天井梁13を箱形に接合した骨組構造体であり、相交差する床梁12の接合部、天井梁13の接合部をコーナー部とする。柱省略建物ユニット10は、少なくとも1個、本実施例では相隣る2個のコーナー部を柱省略コーナー部14としてなるものである。
【0019】
柱省略建物ユニット10の天井梁13において、柱11が存在するコーナー部と柱省略コーナー部14の間に延在される天井梁13は、補強天井梁13Aとされる。補強天井梁13Aは、概ね全長に渡る各部の断面強度を他の天井梁13の断面強度より高くし(例えば補強天井梁13Aの板厚を他の天井梁13の板厚より厚くする)、本実施例ではリップ付C形鋼からなるものとしている。
【0020】
柱省略建物ユニット10は、柱11が存在するコーナー部で、図2に示す如く、相交差する床梁12、12の接合構造を以下の如くにしている。柱11の下端部の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼接続ピース11Aに妻側(短辺側)と桁側(長辺側)の各床梁12の端部を抱持させて接続する。
【0021】
柱省略建物ユニット10は、柱11が存在するコーナー部で、図3に示す如く、相交差する補強天井梁13A、天井梁13の接合構造を以下の如くにしている。柱11の上端部の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼接続ピース11Bに妻側の補強天井梁13Aと桁側の天井梁13の端部を抱持させて接続する。
【0022】
柱省略建物ユニット10は、柱省略コーナー部14で、図4に示す如く、相交差する床梁12、12の接合構造を以下の如くにしている。相交差する床梁12の交差部に短柱15を設け、短柱15の相交差する2面のそれぞれに固定されるC形鋼接続ピース15Aに妻側と桁側の各床梁12の端部を抱持させて接続する。
【0023】
柱省略建物ユニット10は、柱省略コーナー部14で、相交差する補強天井梁13Aと天井梁13の接合構造を以下の如くにしている。即ち、図5に示す如く、接続具20と接合部材30を接合し、補強天井梁13Aの端部を接続具20に抱持し、天井梁13の端部を接合部材30に抱持し、補強天井梁13Aの端部に設けた接続板40を接合部材30の接合片32に溶接する。
【0024】
接続具20は、補強天井梁13Aの端部を抱持するC形鋼接続ピース21からなり、接続ピース21の端部の内周に端板22を溶接して備える。接合部材30は、天井梁13の端部を抱持するC形鋼接続ピース31からなり、接続ピース31のウエブを、天井梁13の端部及び該接続ピース31の上下フランジ端よりも外方に延長した舌片状接合片32とする。接合片32は長孔状溶接用開口部32Aを備える。接合部材30は、図5(A)に示す如く、接合片32を接続具20の端板22の接合面に当て、止ねじ33により接合する。
【0025】
補強天井梁13Aの端部には、上下のリップ13L、13Lの内面に溶接される接続板40が設けられる。接続板40は補強天井梁13Aの端部から外方に突き出た突出端から直角に折り曲げられた接続部41を備える。接続具20に接続される補強天井梁13Aに設けた接続板40の接続部41を接合部材30の接合片32の接続面に当て、溶接用開口部32Aを介して、接合片32と接続板40の接続部41を接合する。
【0026】
柱省略建物ユニット10にあっては、補強天井梁13Aの長手方向の一部の曲げ抵抗強度を、当該補強天井梁13Aと柱11の溶接部(柱11と接続ピース11Bの溶接部、及び補強天井梁13Aと接続ピース11Bの溶接部)の溶接破断強度よりも小さくしている。本実施例では、補強天井梁13Aの柱11に対する溶接部の近傍で、補強天井梁13Aの断面に切欠部50を形成し、補強天井梁13Aの曲げ抵抗強度をこの切欠部50の存在により小さくする。このとき、補強天井梁13Aを構成するリップ付C形鋼の上下のリップ13L、13Lを切欠いて切欠部50としている(切欠部50は、上下のリップ13L、13Lから上下のフランジの一部にまで及んでも可)。
【0027】
尚、柱省略建物ユニット10は、製造過程、建築現場への輸送据付段階で、柱省略コーナー部14の下部と上部の間に仮柱16を仮置きする。
【0028】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)柱省略建物ユニット10に地震等に起因する過大な水平力Pが作用したとき、補強天井梁13Aの一部の曲げ抵抗強度を当該補強天井梁13Aと柱11の溶接破断強度よりも小さくしているから、図6(B)に示す如く、当該補強天井梁13Aの一部に曲げ変形を生じさせることにより、上記水平力Pを吸収し、当該補強天井梁13Aと柱11の溶接部の破断を防止できる。柱省略建物ユニット10の弾性を充分に発揮し、倒壊を回避する。
【0029】
(b)補強天井梁13Aの断面に切欠部50を形成することにより、補強天井梁13Aの一部の曲げ抵抗強度を簡易に小さくすることができる。
【0030】
(c)リップ付C形鋼からなる補強天井梁13Aのリップ13L、13Lを切欠くことにより、補強天井梁13Aの一部の曲げ抵抗強度を簡易に小さくすることができる。
【0031】
(d)補強天井梁13Aの断面強度を他の天井梁13の断面強度よりも高くし、補強天井梁13Aの変形耐力を大きくしてある場合にも、補強天井梁13Aの一部に確実に曲げ変形を生じさせることにより過大な水平力Pを吸収し、補強天井梁13Aと柱11の溶接部の破断を防止できる。
【0032】
(e)柱省略建物ユニット10を構成する補強天井梁13Aにおいて、上述(d)を実現し、柱省略建物ユニット10の弾性を充分に発揮し、倒壊を回避する。
【0033】
尚、補強天井梁13Aに設ける切欠部50の範囲は、図7に示す如く、補強天井梁13Aを接続ピース11Bに溶接するスポットガン60の移動領域に干渉しない範囲とする。
【0034】
また、補強天井梁13Aに設けた切欠部50は、配線71、配管72の格納凹部70として利用できる。73は内壁を示す。
【0035】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明が適用される建物ユニットは柱省略建物ユニットに限らず、長手方向の一部の曲げ抵抗強度を小さくされる梁も補強梁に限らない。また、本発明が適用される梁は天井梁に限らず、床梁でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は建物ユニットを示す斜視図である。
【図2】図2は図1のII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。
【図3】図3は図1のIII部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。
【図4】図4は図1のIV部の構造を示し、(A)は正面図、(B)は平面図である。
【図5】図5は図1のV部の接合過程を示し、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。
【図6】図6は建物ユニットの変形状態を示し、(A)は従来例を示す模式図、(B)は本発明例を示す模式図である。
【図7】図7は梁に設ける切欠部の範囲を示す斜視図である。
【図8】図8は梁に設けた切欠部への配線等格納構造を示す平面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 柱省略建物ユニット(建物ユニット)
11 柱
12 床梁
13 天井梁
13A 補強天井梁
13L リップ
14 柱省略コーナー部
50 切欠部




 

 


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