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発明の名称 二重床材における床パネル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−113335(P2007−113335A)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
出願番号 特願2005−307985(P2005−307985)
出願日 平成17年10月24日(2005.10.24)
代理人 【識別番号】100083149
【弁理士】
【氏名又は名称】日比 紀彦
発明者 大杉 高志 / 近藤 博昭
要約 課題
容器包装リサイクル材の新規用途として容器包装リサイクル材を主体とした複合材料を用いて成形した床パネルを提供する。

解決手段
二重床材において、床パネル2が、回収プラスチックゴミより得られた容器包装リサイクル材からなる熱可塑性樹脂と、無機質粉体からなる充填材とを含む複合材料で構成されてなることを特徴とする二重床材における床パネルである。
特許請求の範囲
【請求項1】
四角形天板の裏面に格子状リブを有する床パネルと、支持板において床パネルのリブ格子
目への嵌合が行なわれ、または床パネルの十字状交差連結が行なわれ、あるいは床パネル
サイドの連結が行なわれる共用の床パネル支持脚とからなり、床パネル支持脚の支持板に
は床パネルの方形格子目の四隅に対応する位置に突起が設けられ、各突起の4突起の中央
に対して外側の部位が前記四隅のリブ交差部のコーナに嵌合されて位置決めが行なわれる
形状とされ、同じく各突起の内側部位が前記床パネルの十字状交差連結が行なわれる外周
リブの四隅の直角コーナ内側に嵌合されて位置決めが行なわれる形状とされ、連結される
床パネルサイドに外周リブ間の間隔をL、同リブの厚みをtとして、前記四突起の対向す
る内側部位間の間隔bがほぼ(L+2t)とされている二重床材において、
床パネルが、回収プラスチックゴミより得られた容器包装リサイクル材からなる熱可塑性樹脂と、無機質粉体からなる充填材とを含む複合材料で構成されてなることを特徴とする二重床材における床パネル。
【請求項2】
無機質粉体がフライアッシュであることを特徴とする請求項1記載の二重床材における床パネル。
【請求項3】
容器包装リサイクル材が、ポリプロピレンを少なくとも20重量%、ポリエチレンを30〜70重量%、ポリスチレンを3〜30重量%含むことを特徴とする請求項1または2記載の二重床材における床パネル。
【請求項4】
複合材料がさらに、不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の二重床材における床パネル。
【請求項5】
不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂が無水マレイン酸変成ポリプロピレンであることを特徴とする請求項4に記載の二重床材における床パネル。
【請求項6】
複合材料がさらに、スチレン−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか記載の二重床材における床パネル。
【請求項7】
スチレン−オレフィン共重合体がスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の二重床材における床パネル。
【請求項8】
熱可塑性樹脂と充填材とを高速撹拌して熱可塑性樹脂を溶融すると共に両材料を混合し、該混合物をプレス成形して賦形することを特徴とする請求項1〜7の何れか記載の二重床材用床パネルの製造方法。
【請求項9】
一突起を囲む外郭が方形であり、床パネルの外周リブの内側に前記方形の一辺長さcの間
隔を隔てて横方向及び縦方向ともに補助リブが付設され、外周リブの四隅に内郭寸法がc
×cの補助の格子目が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか記載の二重床材における床パネル。
【請求項10】
床パネル支持脚の支持板の四突起の中央に補助突起が設けられていることを特徴とする請
求項1〜9の何れか記載の二重床材における床パネル。
【請求項11】
床パネルのリブ格子目内の天板部分にリブ格子目に接する補助リブが設けられ、該補助リ
ブの高さT2が、前記格子状リブの高さT1、補助突起の高さT3に対し、T2<T1−
T3とされていることを特徴とする請求項1〜10の何れか記載の二重床材における床パネル。
【請求項12】
補助リブが格子目の向かい合う頂点を結ぶ形で設けられていることを特徴とする請求項11記載の二重床材における床パネル。
【請求項13】
補助リブの高さが床パネルのリブ格子目内の中央に至るほど高くされていることを特徴と
する請求項11または12記載の二重床材における床パネル。










発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は床基礎上に空間スペースを介して床パネルを配設する二重床の構成部材に関し、より詳しくはその床パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィス、マンション等の集合住宅の洋間の床構造においては、床基礎面と床面との間に空間を設けて二重床とし、その空間に電気配線や配管を行なうことがある。
【0003】
かかる二重床を施工するには、床パネルを床基礎面から所定の高さに支持すること、床パネルを連結することが必要であり、これらの施工に使用する部材は共用とすることが部材の管理上、コスト上等から有利である。
【0004】
従来、床パネルの中間の支持と、床パネルの十字状交差連結とを共通の部材で行なうことは公知である(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−233614号公報 この特許文献1には、図5の(イ)に示すように台盤11’上にx軸を挾んで並立片11x,11xを、y軸を挾んで並立片11y,11yを対称的に立設し、x軸並立片11xとy軸並立片11yとの間に45°方向の嵌挿片11zを設けた支持脚を用い、図5の(ロ)のAで示すように床パネルの格子状リブの十字状交差点と支持脚の中心とを一致させ、支持脚の並立片11x,11x間及び並立片11y,11y間へ床パネルの格子状リブ22x,22yを嵌着することにより床パネル裏面中間を支持し、また、図5の(ロ)のBで示すように、床パネルの外周リブの入隅コーナ22zを当該支持脚の並立片11yと嵌挿片11zと並立片11xとで挾持して床パネル十字状交差箇所を連結すると共に支持することが開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自治体が回収したプラスチックゴミは、ポリオレフィン樹脂のような熱可塑性樹脂、PET、ポリスチレン、無機物(金属類)を含む混合物であり、その有効な再利用法が望まれている。とりわけ、回収プラスチックゴミから得られかつPET樹脂を除いた容器包装リサイクル材の新規用途開発が望まれている。しかし、容器包装リサイクル材は、通常、不均質なものであり、これを工業レベルで利用するにはいくつもの困難がある。
【0006】
本発明の目的は、容器包装リサイクル材の新規用途として容器包装リサイクル材を主体とした複合材料を用いた二重床材用床パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、四角形天板の裏面に格子状リブを有する床パネルと、支持板において床パネルのリブ格子目への嵌合が行なわれ、または床パネルの十字状交差連結が行なわれ、あるいは床パネルサイドの連結が行なわれる共用の床パネル支持脚とからなり、床パネル支持脚の支持板には床パネルの方形格子目の四隅に対応する位置に突起が設けられ、各突起の4突起の中央に対して外側の部位が前記四隅のリブ交差部のコーナに嵌合されて位置決めが行なわれる形状とされ、同じく各突起の内側部位が前記床パネルの十字状交差連結が行なわれる外周リブの四隅の直角コーナ内側に嵌合されて位置決めが行なわれる形状とされ、連結される床パネルサイドに外周リブ間の間隔をL、同リブの厚みをtとして、前記四突起の対向する内側部位間の間隔bがほぼ(L+2t)とされている二重床材において、
床パネルが、回収プラスチックゴミより得られた容器包装リサイクル材からなる熱可塑性樹脂と、無機質粉体からなる充填材とを含む複合材料で構成されてなることを特徴とする二重床材における床パネルである。
【0008】
請求項2に係る発明は、無機質粉体がフライアッシュであることを特徴とする請求項1記載の二重床材における床パネルである。
【0009】
請求項3に係る発明は、容器包装リサイクル材が、ポリプロピレンを少なくとも20重量%、ポリエチレンを30〜70重量%、ポリスチレンを3〜30重量%含むことを特徴とする請求項1または2記載の二重床材における床パネルである。
【0010】
請求項4に係る発明は、複合材料がさらに、不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の二重床材における床パネルである。
【0011】
請求項5に係る発明は、不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂が無水マレイン酸変成ポリプロピレンであることを特徴とする請求項4に記載の二重床材における床パネルである。
【0012】
請求項6に係る発明は、複合材料がさらに、スチレン−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか記載の二重床材における床パネルである。
【0013】
請求項7に係る発明は、スチレン−オレフィン共重合体がスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の二重床材における床パネルである。
【0014】
請求項8に係る発明は、熱可塑性樹脂と充填材とを高速撹拌して熱可塑性樹脂を溶融すると共に両材料を混合し、該混合物をプレス成形して賦形することを特徴とする請求項1〜7の何れか記載の二重床材用床パネルの製造方法である。
【0015】
請求項9に係る発明は、一突起を囲む外郭が方形であり、床パネルの外周リブの内側に前記方形の一辺長さcの間隔を隔てて横方向及び縦方向ともに補助リブが付設され、外周リブの四隅に内郭寸法がc×cの補助の格子目が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか記載の二重床材における床パネルである。
【0016】
請求項10に係る発明は、床パネル支持脚の支持板の四突起の中央に補助突起が設けられていることを特徴とする請求項1〜9の何れか記載の二重床材における床パネルである。
【0017】
請求項11に係る発明は、床パネルのリブ格子目内の天板部分にリブ格子目に接する補助リブが設けられ、該補助リブの高さT2が、前記格子状リブの高さT1、補助突起の高さT3に対し、T2<T1−T3とされていることを特徴とする請求項1〜10の何れか記載の二重床材における床パネルである。
【0018】
請求項12に係る発明は、補助リブが格子目の向かい合う頂点を結ぶ形で設けられていることを特徴とする請求項11記載の二重床材における床パネルである。
【0019】
請求項13に係る発明は、補助リブの高さが床パネルのリブ格子目内の中央に至るほど高くされていることを特徴とする請求項11または12記載の二重床材における床パネルである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、回収プラスチックゴミより得られた容器包装リサイクル材に、充填材として無機質粉体を添加することで、これらからなる混合物を二重床材用の床パネルの成型材料という新たな用途に用いることができる。また、床材料とした際に求められる床衝撃音レベルの低減において効果の高い床を提供できる。
【0021】
さらに、不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂および/またはスチレン−オレフィン共重合体を添加することで得られた床パネルの物性安定化、特に耐衝撃性を向上することができる。
【0022】
このように、本発明は、不均質なリサイクル樹脂を扱うことでコスト的におよび社会的に大きな意義を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図は二重床材を構成する床パネルと床パネル支持脚を示している。
【0025】
図1−1の(イ)は床パネル支持脚の上面図を、図1−1の(ロ)は同じく側面図をそれぞれ示し、支持板11と脚12とからなっている。
【0026】
図1−2は床パネルの裏面図を示し、天板21の裏面に格子状リブ22が設けられている。
【0027】
図1−3は床パネル支持脚の支持板11の床パネル2の裏面への嵌合状態や同支持板11による床パネルの十字状交差連結状態や床パネルサイド間の連結状態(右上)を示している。
【0028】
図1−1や図1−3に示すように、床パネル支持脚1の支持板11には、床パネルの格子状リブ22の方形格子目220の四隅に対応する位置に突起110,〜110が設けられ、各突起110の四突起の中央に対して外側の部位1101が図1−3に示すように床パネル2の格子状リブ22のリブ格子目220のリブ交差コーナ2201に嵌合される形状とされ、図1−3の右上に示すように同各突起110の内側の部位1102が床パネル2の外周リブ221の四隅の直角コーナ2211の内側に嵌合される形状とされている。
【0029】
前記の各突起110の外郭形状は寸法c×cの方形であり、前記した各突起の内側部位の床パネルの外周リブの四隅の直角コーナ内側への嵌合を密嵌状態とするために、図1−2に示すように、床パネル2の外周リブ221の内側に前記方形寸法c×cの一辺の長さcの間隔を隔てて横方向及び縦方向ともに補助リブ221x、221yが付設され、床パネルの外周リブ221の四隅に内郭寸法c×cの補助格子目2210が設けられている。
【0030】
図1−2からも明らかな通り、連結される床パネルの外周リブ間の間隔L、リブ厚みt、床パネル支持脚1の突起110の対向する内側部位1102の間隔bとの間には、L=b−2tの関係があり、また図1−3からも明らかなように、四突起110,〜110を囲む方形外郭の寸法a×aが床パネル2の格子状リブ22の格子目220の内郭寸法に等しい関係にある。aとbとの間には、a>bの関係があるだけである。従って、前記間隔Lを(w−2t)〜0〔外周リブからパネル天板がΔL突出している場合は、(w−2t)〜ΔL〕の間で自由に設定できる。
【0031】
上記の実施例では、床パネル支持脚の四突起の各突起を方形としているが、突起の外側部位が床パネルの格子状リブの格子目のリブ交差コーナに嵌合され、突起の内側部位が床パネルの外周リブの直角コーナに嵌合されればよく、図2−1の(イ)や(ロ)に示すように一部が欠切されていても、突起110の外側部位1101の嵌合代及び内側部位1102の嵌合代を充分に保有させ得れば、その一部欠切は許容される。
【0032】
図2−2の(イ)や(ロ)はかかる床パネル支持脚の床パネル中間への嵌合状態及び床パネル支持脚による床パネルの十字状交差連結状態をそれぞれ示している。
【0033】
前記実施例では、図1−3の右上部分にも示す通り、床パネルの十字状交差連結において、床パネル支持脚の突起110を床パネル2の外周リブ221の四隅の直角コーナ2211の内側にがたなく密嵌させるために、図1−2の2210で示す補助格子目を設けているが、図2−3に示すように床パネル支持脚の支持板11側に補助突起111を設け、これらの補助突起111,〜111と四突起110,〜110の内側部位1102とで床パネル2の外周リブ221を挾持するようにしてもよい。
【0034】
前記の実施例では、床パネル支持脚の四突起の外側部位を床パネルの格子状リブの格子目の内側コーナに嵌合させる形状としているが、図2−4に示すように、同格子目220のリブ交差箇所の内側コーナ2201以外のコーナ、例えば2201’に嵌合させる形状とすることも可能である。
【0035】
図3−1の(イ)は二重床材に使用されている床パネル支持脚の上面図を、図3−1の(ロ)は同じく床パネル支持脚の側面図を示し、支持板の四突起110,〜110の中央に中央突起1100が設けられている。この中央突起1100の断面形状は左右・上下対称とすることが好ましい。例えば断面円形、方形とすることが好ましい。
【0036】
図3−2の(イ)及び(ロ)はこの床パネル支持脚による床パネルのサイド連結状態及び十字状交差連結状態を示し、中央突起1100の断面形状が方形とされ、その中央突起1100の巾dが四突起110の内側部位の間隔をb、床パネルのリブの厚みをtとすると、(b−d)/2≒tを満たすように設定されている。従って、床パネルの連結時、前記した床パネルの補助格子目や床パネル支持脚の補助突起を省略しても、床パネルの外周リブを中央突起と四突起とで挾持してその間の遊びを無くし使用時のがたつきを排除できる。
【0037】
図4−1は二重床材の実施例を示している。
【0038】
図4−1の(イ)は、床パネル2の格子状リブ22の一格子目220を示し、点線で示す床パネル支持脚の支持板の四突起110,〜110に重ならないパターンの補助リブ2210が格子目220内の天板部分210に設けられている。
【0039】
床パネルの材質が後述する木質屑混合熱可塑性樹脂製で床パネルの天板の厚みが5mm以下の場合、方形リブ格子目の一辺の長さは天板厚みの約15倍が限度あり、これ以上の格子目寸法では天板の踏み抜きが懸念される。しかし、補助リブ2210を設けることにより前記格子目寸法を30倍以上に長くできる。従って、床パネル製造のコスト低減、床パネル支持脚の設置個数の減少による施工性の向上等を図ることができる。
【0040】
図4−1の(ロ)は二重床材における床パネル支持脚の支持板と床パネルのリブ格子目との寸法関係を示し、床パネル支持脚の支持板の中央突起1100の高さをT2、床パネル天板の補助リブ2210の高さをT3、床パネルの格子状リブ22の高さをT1とすると、(T2+T3)<T1とされている。従って、床パネルの格子状リブを床パネル支持脚の支持板に支承させ、床パネル支持脚による床パネルの支承面積を保証して床パネル支持状態を安定化できる。
【0041】
上記補助リブ2210は図4−2に示すように、リブ格子目220の向かい合う頂点を結ぶ形とすることができる。この補助リブでは、格子状リブ22と補助リブ2210とが三角形を形成するために、成形時や荷重時の応力に対してより変形し難くなる。この場合、補助リブ2210と四突起110,〜110とが上下に重なるので、床パネル天板の補助リブ2210の高さT3、床パネルの格子状リブ22の高さT1、突起110の高さT20とが、(T20+T3)<T1の関係とされている。
【0042】
二重床材においては、前記補助リブの高さが床パネルのリブ格子目内の中央に至るほど高くされている。
【0043】
床パネルのリブ格子目内の天板は中央に至るほど格子状リブによる曲げ補強効果が小さくなるから、前記補助リブの高さが床パネルのリブ格子目内の中央に至るほど高くして中央部に至るほど補助リブの曲げ剛性を大にして補助リブによる曲げ補強補強効果を高くすれば、曲げ強度の一様化により全体の曲げ強度を向上できる。または、強度の同一下、材料量を低減でき床パネルの軽量化を図ることができる。
【0044】
二重床材においては、床パネルの格子状リブが根元から先端に至るほど薄くされている。従って、床パネルのリブと床パネル支持脚の四突起との嵌合時、嵌合初期に間隙を介在させ、最終時に一挙に強力に嵌合させることができ、全体的に少ない嵌合力で容易に確実な固定を得ることが可能である。
【0045】
本発明は、上記構成の二重床材において、床パネルが、回収プラスチックゴミより得られた容器包装リサイクル材からなる熱可塑性樹脂と、無機質粉体からなる充填材とを含む複合材料で構成されてなることを特徴とする二重床材における床パネルである。
【0046】
本発明において、容器包装リサイクル材とは、自治体が回収したプラスチックゴミより得られ、ポリオレフィン樹脂のような熱可塑性樹脂を主成分とする混合物である。ただしPET樹脂を主成分とするリサイクル材を除く。回収プラスチックゴミは、分別、洗浄等の工程を経て、造粒やペレット化された後、成形工程へ送られる。分別工程において、PET、ポリスチレン、無機物(金属類)を極力取り除いて、ポリオレフィン樹脂を主成分とする混合物を得る。これを容器包装リサイクル材として用いる。通常は、プラスチックゴミを洗浄粉砕した後に水に浮くものを利用している。容器包装リサイクル材は、例えば、ポリエチレン30〜70重量%、ポリプロピレン20重量%以上、好ましくは60重量%以下、ポリスチレン3〜30重量%より構成されている。実際10点の分析結果はポリエチレンが40〜60重量%、ポリプロピレンが30〜50重量%、ポリスチレンが5〜20重量%であった。ポリエチレンが少なくなりポリスチレンが多くなると成型体の衝撃強度が不十分になる傾向があり、ポリエチレンが多くなりポリスチレンが少なくなると機械強度が不足する傾向がある。
【0047】
容器包装リサイクル材の形状については特に限定されず、成形加工方法に応じた形状が選択される。後で説明する一軸溶融混練機を利用する場合は、容器包装リサイクル材は5〜10mm程度の造粒物や粉砕物であればよく、加熱、ペレット化する必要がないためコスト、物性面で有利である。
【0048】
本発明において充填材として用いられる無機質粉体は、一般にプラスチックに充填される無機材料であってよく、例えばフライアッシュ、炭酸カルシウム、タルク、シリカ粉等が挙げられる。中でもフライアッシュは火力発電所等で大量に発生し、再資源化が十分に行われていないため価格が安く、また粉体が微細な球状であるため、樹脂に溶融、混合した際に流動性が大きく、充填量を大きくすることができ、好適に使用される。
【0049】
無機質粉体の割合(重量)は、全材料中に好ましくは50〜80%の範囲である。
【0050】
本発明による複合材料を構成する充填材は、無機質粉体の他に木質系粉体を含んでいてもよい。
【0051】
本発明において任意付加成分として用いられる不飽和カルボン酸変性された熱可塑性樹脂は、無水マレイン酸変成ポリプロピレン(以下MAPPと略記する) 、無水マレイン酸変成ポリエチレン等であってよい。特にMAPPは充填材と熱可塑性樹脂の界面を補強するのに好適である。MAPPは例えば特許第3462808号記載の方法によって調製することができる。任意添加成分としてMAPPを用いる場合、その適当な添加量は充填材の種類によって異なる。充填材としてフライアッシュなどの無機質粉体を用いる場合、MAPPの添加量は熱可塑性樹脂と無機質粉体との合計100重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.3重量部以上であって、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下である。MAPPの添加量が少ないと、MAPPによる熱可塑性樹脂と無機質粉体との密着性向上効果が十分発揮できないことがある。また大量に添加してもコストに対して顕著な向上効果が得られないことがある。
【0052】
実際にはMAPPの使用量をフライアッシュと熱可塑性樹脂との界面補強に必要な最低限量として、容器包装リサイクル材に含まれるポリオレフィンとポリスチレン界面の補強は、後述するSEBSを用いて行うのが費用対効果の面で最も効率的である。
【0053】
本発明において任意付加成分として用いられるスチレン−オレフィン共重合体としてはスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体(以下SEBSと略記する)、スチレン・ブチレン・スチレン共重合体(SBS)、スチレン・ブタジエン・ブチレン・スチレン共重合体(SBBS)等が例示される。スチレン−オレフィン共重合体は容器包装リサイクル材に含まれる主成分としてのポリオレフィン樹脂と、少量含まれるポリスチレン樹脂の相溶性を向上し、物性を向上させる。特にSEBSは容器包装リサイクル材の物性向上に好適である。
【0054】
スチレン−オレフィン共重合体の添加量は熱可塑性樹脂と充填材との合計100重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.3重量部以上であって、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下である。この添加量が少な過ぎると、スチレン−オレフィン共重合体の添加によるポリオレフィン樹脂とポリスチレン樹脂との密着性向上効果が十分発揮できないことがある。またこれを大量に添加してもコストに対して顕著な向上効果が得られないことがある。
【0055】
本発明において、本発明による複合材料の成形方法としては一般的な射出成型や押出成型等を利用しても良いが、材料としての樹脂材料、容器包装リサイクル材の成分が不均質且つ一定でないため、熱可塑性樹脂と充填材を溶融混合した後に、この溶融物をプレスする方法が好適である。材料の変動に対して溶融状態を長く保持する射出成型ではガス等の発生が問題となる恐れがあり、一方、押出成型では溶融粘度の変化等により表面性が不良となる場合がある。溶融混合機としては、熱可塑性樹脂を溶融し充填材を混合した溶融混合物とする装置であれば特に限定されない。例えば、一般的な押出装置を用いる方法や、溶融混合用チャンバー内に挿通された回転軸に、摩擦熱により熱可塑性樹脂を溶融させるための複数の撹拌羽根が設けられ、その前工程で混合された充填材と樹脂とを該チャンバーに送り込んで撹拌羽根を回転することで、溶融した熱可塑性樹脂に充填材が混合された溶融混合物を得る溶融混合機(例えば、コーハン社製「K−ミキシング機」(商品名))を用いる方法等が挙げられる。この溶融混合機で容器包装リサイクル材を用いる方法では、不特定多成分の熱可塑性樹脂を、比較的均一に溶融混合することができる。
【0056】
床パネル支持脚には、繊維強化した熱可塑性樹脂等が使用される。これらの材質は適度の硬さの嵌合を容易かつ確実に行なうことができる。従って、床パネル支持脚の四突起の前記外側部位や内側部位を嵌合に対しプラス側公差に設計すること、床パネル支持脚の四突起の前記外側部位や内側部位に線状突起を設け、これを床パネルのリブに食い込ませること等も可能となる。また、前記のように床パネルの格子状リブを根元から先端に至るほど薄くすれば、抜き勾配のために成形時の離型が容易になり、製品の変歪を防止できる。
【0057】
[床パネル作製の実施例]
上述した図1−2に示される床パネルを以下の要領で作製した。
【0058】
熱可塑性樹脂として、自治体が回収したプラスチックゴミよりなる得られた容器包装リサイクル材4kgと、充填材としてフライアッシュ(北陸電力社製)7.5kg、添加材としてマレイン酸変性ポリプロピレン(三洋化成社製)およびスチレン−オレフィン共重合体(SEBS 旭化成ケミカルズ社製)を加え、溶融混練機(コーハン社製「K−ミキシング機」(商品名))を用いて溶融混練した。
【0059】
得られた塊状の溶融混練物5.7kgを冷却プレス装置を用いて冷却しつつ180kg/cm で加圧して、一辺500mmの図1−2に示される床パネルを作製した。
【0060】
容器包装リサイクル材の成分分析は下記の方法で行った。
【0061】
熱可塑性樹脂として使用する容器包装リサイクル材を、充填材を含まずに上記と同様に溶融混練し、プレスを行い、プレート成型体を得た。このプレートの表面反射赤外スペクトル分析より、主要成分がポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリスチレンであることを確認した。また、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリスチレンの標準試料を溶融し、プレスして標準プレートを作製し、容器包装リサイクル材から得られたプレートと標準プレートとの吸収スペクトル強度比から各成分の含有量を算出し、ポリエチレン50重量%、ポリプロピレン50重量%、ポリスチレン10重量%であった。
【0062】
得られた床パネルについて、中央にφ80mm、30kgの局所荷重を加えた際のタワミ量を測定し、タワミ量が0.65mmより小さい場合は○、大きい場合は×と評価とした。また、パネルと支持脚を用いて床下地を構成した後に、仕上材として12mm厚のフローリングをフローリング用両面テープを利用して固定し、50cmの高さから30kgの砂袋を3回落下させ、破壊なき場合は○、破壊が有った場合は×とした((財)ベターリビング「内装床ユニット 衝撃強さ試験」試験方法に準ずる)。この評価結果を表1に示す。
【0063】
得られた床パネルを使用し、図1−1に示す支持脚、12mm厚のフローリングを使用し、JIS A 1440に規定される試験家屋(箱型試験室)において、約10mの床構造を敷設し、日本住宅性能表示基準の遮音床仕上げ構造認定基準における試験方法に準ずる方法で、軽量床衝撃音レベル低減量及び重量床衝撃音レベル低減量の測定を行った。
【0064】
[床パネル作製の比較例]
上記実施例において使用する熱可塑性樹脂4kgのうち、2kgを市販のポリプロピレンに置換え、熱可塑性樹脂を4kgとした。また、充填材としてフライアッシュの代わりに木質系材料(製材所で発生した製材屑(プレーナー屑 ホワイトウッド))6kgを用い、添加材を使用しなかった。その他の点を実施例と同様にして床パネルを作製した。
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1−1】二重床材の床パネル支持脚の一例を示す図面である。
【図1−2】二重床材の床パネルの一例を示す図面である。
【図1−3】二重床材の床パネル支持脚の支持板の床パネルへの嵌合状態を示す図面である。
【図2−1】二重床材の床パネル支持脚の上記とは別の例を示す図面である。
【図2−2】同上別例の床パネル支持脚の支持板の床パネルへの嵌合状態を示す図面である。
【図2−3】二重床材の床パネル支持脚の上記とは別の例を示す図面である。
【図2−4】二重床材の床パネル支持脚の上記とは別の例の支持板の床パネルへの嵌合状態を示す図面である。
【図3−1】二重床材の床パネル支持脚の一例を示す図面である。
【図3−2】図3−1の床パネル支持脚の支持板による床パネルの連結状態を示す図面である。
【図4−1】二重床材の一例を示す図面である。
【図4−2】二重床材の一例を示す図面である。
【図5】従来の二重床材を示す図面である。
【符号の説明】
【0066】
1 床パネル支持脚
11 支持板
110 突起
1101 突起の外側部位
1102 突起の内側部位
1100 中央突起
2 床パネル
21 天板
22 格子状リブ
220 格子目
2201 格子目の四隅の直角コーナ
221 外周リブ
221x 補助リブ
221y 補助リブ
2210 補助格子目




 

 


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