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発明の名称 下水道用縦管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−113237(P2007−113237A)
公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
出願番号 特願2005−304441(P2005−304441)
出願日 平成17年10月19日(2005.10.19)
代理人 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗
発明者 野中 俊秀 / 石保 敏行 / 南 吾郎
要約 課題
下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成し、縦管底部に地下水の浸入するおそれが生じたり地下水圧が作用したりすることがあっても、その機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた縦管を構成する。

解決手段
縦管本体11の内側には螺旋案内路が設けられ、螺旋状に流下させた下水を、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成される。この縦管本体11の底部20は、耐摩耗性および耐衝撃性を有する内側表面層21と、その内部の支持体層22とを積層させて止着具30により結合一体化され、さらに、支持体層22の外側に強化樹脂層23を積層させて構成される。
特許請求の範囲
【請求項1】
縦管本体の内側に設けられた螺旋案内路に沿って下水を螺旋状に流下させ、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成された下水道用縦管であって、
直管状の縦管本体は、その底部が、耐摩耗性および耐衝撃性を有する内側表面層と、その内部の支持体層とを積層させて構成されていることを特徴とする下水道用縦管。
【請求項2】
縦管本体の底部は、支持体層の外側にさらに強化樹脂層を積層させて底面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の下水道用縦管。
【請求項3】
内側表面層は、所定の厚みを有する合成樹脂製の板状体により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の下水道用縦管。
【請求項4】
支持体層は、所定の厚みを有する合成樹脂製の円柱体により構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の下水道用縦管。
【請求項5】
強化樹脂層は、縦管本体の底面に繊維強化樹脂を積層成形して形成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の下水道用縦管。
【請求項6】
内側表面層と支持体層とは止着具により結合されて一体化されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の下水道用縦管。
【請求項7】
請求項6に記載の下水道用縦管において、止着具は、内側表面層と支持体層とに貫通して緊結し、さらに該止着具先端部を支持体層の底面側に当接させた固定用プレートに貫通および溶接することにより抜け止め固定されていることを特徴とする下水道用縦管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺旋案内板からなる螺旋案内路を内部に設けた下水用縦管の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道において流域下水道の幹線は、地中の比較的深い位置に計画されていることがあり、関連公共下水道との接続点では高落差接合となる場合がある。このように一つのマンホール内で高落差処理を行う場合には、例えば特許文献1,2に開示されているように、マンホール内に縦管(ドロップシャフト)を配置する方法が採用される。
【0003】
この種の縦管には、垂直に配設された直管状の縦管本体に対して、下水を螺旋状に旋回させて流下させる螺旋案内路が設けられている。これにより、マンホール内に流入した下水の流下エネルギーを減衰させて、流下した下水によって縦管底部が強い衝撃や荷重を受けるのを避けるとともに、強度を確保することによって底部の摩耗も抑制しうるように形成されている。また、螺旋案内路の軸芯部には、螺旋案内路に案内される下水中に含む空気を上方に排除するために中心筒が設けられている。
【特許文献1】特開平8−41945号公報
【特許文献2】特開2000−205457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような螺旋案内路を備えた縦管は、その底部がコンクリートのマンホール躯体に埋設されている。ところが最近では、日本の太平洋側などにおいて近い将来、大地震の起こる可能性が指摘されており、万一このような地震が起こった場合には、所定の強度を有するマンホール躯体にも亀裂が入ったり、破損したりするおそれがないとはいえない。
【0005】
マンホール躯体に損傷が生じると、地下水がマンホール内に浸入してしまい、浸入した地下水によって縦管底部が大きな地下水圧を受けることが予想される。このような地下水圧は、縦管底部を破損させるおそれがあり、マンホール内の流況に大きな影響を与えてしまうという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成し、加えて、縦管底部に地下水の浸入するおそれが生じたり地下水圧が作用したりすることがあっても、その機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた構造を有する下水道用縦管を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するため、本発明に係る下水道用縦管は、縦管本体の内側に設けられた螺旋案内路に沿って下水を螺旋状に流下させ、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成された下水道用縦管であって、直管状の縦管本体は、その底部が、耐摩耗性および耐衝撃性を有する内側表面層と、その内部の支持体層とを積層させて構成されていることを特徴としている。
【0008】
このような発明により、縦管底部の強度および耐水性を高めるとともに、下水の流下衝撃や振動に対する耐久性を高めることを可能にしている。ここで、縦管に設けられる螺旋案内路は、必ずしも縦管本体の全長にわたって設けられている必要はなく、特に縦管本体の中位部分には設けられていなくても良い。
【0009】
また本発明は、前記構成の下水道用縦管において、縦管本体の底部が、支持体層の外側にさらに強化樹脂層を積層させて底面を形成していることを特徴としている。
【0010】
これにより、縦管底部の内側表面層と支持体層に、強化樹脂層を一体化させて強度および耐水性、耐久性を高めることが可能になり、縦管本体の底面に外圧等が作用しても縦管の機能を損なうことがなく、縦管底部が損傷するのを防ぐことができる。
【0011】
前記縦管底部の内側表面層としては、所定の厚みを有する合成樹脂製の板状体により構成されていることが好ましい。
【0012】
また、前記支持体層は、所定の厚みを有する合成樹脂製の円柱体により構成されていることが好ましい。
【0013】
加えて、前記強化樹脂層は、縦管本体の底面に繊維強化樹脂を積層成形して形成されることが好ましい。
【0014】
このように縦管底部の各層を形成することで、その強度のみならず、必要な耐摩耗性や耐衝撃性、耐水性等を兼ね備えた構造にすることが容易になる。
【0015】
さらに、前記内側表面層と支持体層とは、止着具により結合されて一体化されていることが好ましく、具体的には、この止着具は、内側表面層と支持体層とに貫通して緊結し、さらに該止着具先端部を支持体層の底面側に当接させた固定用プレートに貫通および溶接することにより抜け止め固定されていることが望ましい。
【0016】
これにより、縦管底部に下水の流下衝撃や振動が作用しても止着具が抜けたり、各層が剥離したりするのを防止することができ、耐久性を一層高めることができる。
【発明の効果】
【0017】
上述のように構成される本発明の下水用縦管によれば、下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成することができ、さらに、この縦管底部に地下水の浸入するおそれが生じたり地下水圧が作用したりすることがあっても、その機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた構造とすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る下水道用縦管を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は本発明に係る下水道用縦管の底部構造を模式的に示す断面図である。
【0020】
図示するように、この下水道用縦管1は、直管状の縦管本体11の内側に下水を螺旋状に流下させて縦管1内に渦流を形成するための螺旋案内路12が設けられ、底部側方に下水を排出する流出口13が設けられている。
【0021】
螺旋案内路12は、小口径円筒状の中心筒121と、その中心筒121の外周面に螺旋状に形成された螺旋案内板122によって構成されている。中心筒121と螺旋案内板122とは、ともに縦管本体11と同心になるように配設されている。これによって、縦管1に流入した下水は螺旋案内路12に沿って旋回しながら流れ、これにより縦管1内に渦流を形成する。この渦流の発生により、流入する下水を、汚濁物質を多く含む汚水とあまり含まない汚水とに分離したり、落下エネルギーを減勢させて下水と空気とを分離したりするのを可能にしている。
【0022】
本実施形態において、縦管1の縦管本体11は、その底部20が、耐摩耗性・耐衝撃性を有する内側表面層21と、その内部の支持体層22とを積層させて構成され、さらにその外側に強化樹脂層23とを積層成形して形成されている。
【0023】
すなわち縦管本体11の底部20は、内側表面層21と支持体層22と強化樹脂層23との3層構造になっており、支持体層22において底部20の厚みを確保し、その上下に積層される内側表面層21と強化樹脂層23において耐摩耗性、耐衝撃性、および止水性等の所要性能をもたせている。
【0024】
特に強化樹脂層23においては、万一、マンホール躯体10にクラックを生じた場合の地下水の浸入を防ぐ必要があるため、その強度を確保するとともに止水性を高める目的で、支持体層22だけでなく縦管本体11の下端も被覆するように形成されている。
【0025】
これにより、縦管本体11とは別体で形成された底部20が、縦管本体11と一体化し、両者の間に水密性を保つことを可能にしている。したがって、縦管1の底部20に地下水圧が作用しても縦管1を機能させるに足る耐久性および耐水性を発揮することが可能な構成となされている。
【実施例】
【0026】
次に本発明に係る下水道用縦管の好適な実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図2〜図5は本発明の下水道用縦管の実施例であり、図2は縦管底部を示す部分断面図、図3は縦管底部の内側表面層を示す平面図、図4は縦管底部の支持体層の底面側を示す下面図、図5は縦管底部の部分断面図である。
【0028】
縦管本体11は、例えば、口径が約3mの大きさを有する直管であり、図示しないがその上部に下水の流入口や螺旋案内路等を備えている。
【0029】
この縦管本体11の材質は特に限定されるものではないが、強度や剛性等の観点から、例えば、硬質塩化ビニル樹脂、繊維強化樹脂、ポリカーボネート等の合成樹脂の他に、繊維強化樹脂とモルタルとの積層体である強化プラスチックモルタル(いわゆるFRPM)や、合成樹脂とセメント等との複合材や、鉄筋で補強されたコンクリート等が好適に使用できる。また、中心筒や螺旋案内路の材質は、強度や加工性等の面からは繊維強化プラスチック(FRP)等を用いることが好ましい。
【0030】
縦管本体11の底部20において、内側表面層21は合成樹脂製の板状体からなり、複数枚に分割された板状体を接合して縦管本体11の内周に沿う円形に形成されている。
【0031】
この内側表面層21に使用される樹脂としては、剛性が高く、耐摩耗性および耐衝撃性に優れた樹脂であれば特に限定されないが、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂などから適宜選定される。
【0032】
内側表面層21の肉厚は、薄肉であると下層の支持体層22に変形がおよび、厚肉であると下水の落下衝撃により破壊されやすくなるおそれがあるので、約10〜20mm程度の範囲内で形成されることが好ましい。例示の縦管本体11では、口径が約3mであるので、これに対応して内側表面層21の厚さを約20mmとしている。
【0033】
この内側表面層21の下層を形成する支持体層22は、縦管本体11の大きさに合わせて設けられ、例示の場合、約60mmの厚さを有する合成樹脂製の円柱体で構成されている。支持体層22の材質としては、耐食性に優れ高強度かつ加工性に富む素材が好ましく、例えば、ガラス繊維強化樹脂発泡体(FFU)等が用いられる。
【0034】
これらの内側表面層21と支持体層22とは、ビス等の止着具30を用いて緊結することにより一体化されて、縦管本体11の底部20を構成している。図4,5に示すように、止着具30は、内側表面層21と支持体層22とに貫通して両者を緊結している。
【0035】
また、この止着具30の先端部301は、支持体層22の底面側において、固定用プレート31に貫通させており、さらに固定用プレート31に溶接することによって止着具30の抜け止めを図っている。例示の固定用プレート31は、中央にビス孔311が形成された矩形状の金属製プレートであり、高強度で耐食性のあるステンレス等の鋼材により形成されている。
【0036】
これらの止着具30による緊結箇所は、底部20の周縁部およびその内側に約240〜250mmの均等間隔にグリッド配置されている。そして、底部20の内側においては、38mm角の正方形プレートが固定用プレート31として用いられ、周縁部においては、それよりも大きい、160mm角の正方形プレートを固定用プレート31aとして用いることにより、底部30の周縁部の隅押さえおよび補強を図っている。
【0037】
止着具30の緊結箇所のうち、分割された内側表面層21どうしを突き合わせている箇所については、前記周縁部およびその内側よりもさらに密に止着具30を用いて止め着けられている。かかる箇所には、固定用プレート31bとして38mm×160mmの長方形状の細長プレートを用いて、分割された内側表面層21の辺縁部を押さえて強度を高めるように構成されている。
【0038】
また、このような内側表面層21および支持体層22の下部に設けられる強化樹脂層23は、縦管本体11の底面に繊維強化樹脂(FRP)を積層成形することにより設けられている。繊維強化樹脂は、ガラス繊維等の無機繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の有機繊維にて強化した樹脂が好ましい。
【0039】
かかる強化樹脂層23は、支持体層22の底面側に露出した止着具30および固定用プレート31の上から強化繊維を敷設し、ハンドレイアップ法によって一体的に成形されている。前記したように、縦管1の底部は外水圧に対する耐力を備える必要性があるので、その肉厚が約15〜20mm程度の範囲内で積層成形される。例示の形態では、約20mmの厚さで積層成形されている。
【0040】
また、縦管1の底部の耐水性を確保するため、強化樹脂層23を支持体層22の底面側だけでなく、縦管本体11の外周面にわたって一体的に形成している。これにより、縦管本体11と強化樹脂層23との間で水密性が確保されている。この強化樹脂層23は縦管本体11の底部から、高さ方向に約10mm程度の立ち上がりを有するように積層成形されていればよい。
【0041】
以上のように、本実施例の下水道用縦管1では、底部20が内側表面層21、支持体層22、および強化樹脂層23によって構成されて、高い強度を確保することが可能となっている。これにより、万一、縦管1の底部20に地下水圧が作用するような事態が生じても、底部20が破損するおそれがなく、マンホール躯体にクラックを生じても地下水等の浸入を防ぐことができる。さらに、内側表面層21と支持体層22とを一体化させている止着具30は固定用プレート31により抜け止め固定され、さらに強化樹脂層23が積層成形されているので、底部20に下水の流下衝撃や振動が作用しても止着具30が抜けるのを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、下水道において下水全量を流下させることのできる高落差接合のマンホールに設置する螺旋案内路式ドロップシャフトの縦管に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る下水道用縦管の底部構造を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の下水道用縦管の一実施例であり、縦管底部を示す部分断面図である。
【図3】前記縦管における底部の内側表面層を示す平面図である。
【図4】前記縦管における底部の支持体層の底面側を示す下面図である。
【図5】前記縦管における底部の部分断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 下水道用縦管
11 縦管本体
12 螺旋案内路
121 中心筒
122 螺旋案内板
13 流出口
20 底部
21 内側表面層
22 支持体層
23 強化樹脂層




 

 


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