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発明の名称 下水道用縦管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−107349(P2007−107349A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−302031(P2005−302031)
出願日 平成17年10月17日(2005.10.17)
代理人 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗
発明者 野中 俊秀 / 石保 敏行 / 南 吾郎
要約 課題
下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成し、縦管底部に地下水の浸入するおそれが生じたり地下水圧が作用したりすることがあっても、その機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた縦管を構成する。

解決手段
縦管本体11の内側には螺旋案内路が設けられ、螺旋状に流下させた下水を、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成される。この縦管本体11の底部20には、縦管本体11の外側から内側へ通じる水抜き路30を備えている。水抜き路30はパイプによって構成され、先端部31が屈曲形成されている。水抜き路30には安全弁が配設されていてもよい。
特許請求の範囲
【請求項1】
縦管本体の内側に設けられた螺旋案内路に沿って下水を螺旋状に流下させ、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成された下水道用縦管であって、
直管状の縦管本体は、その底部に、縦管本体の外側から内側へ通じる水抜き路を備えたことを特徴とする下水道用縦管。
【請求項2】
水抜き路は、少なくとも吐水側が縦管本体の底部内側の略中央部に開口して配設されていることを特徴とする請求項1に記載の下水道用縦管。
【請求項3】
水抜き路は、縦管本体の外側と内側とに連通するパイプによって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の下水道用縦管。
【請求項4】
請求項3に記載の下水道用縦管において、水抜き路の先端部は縦管本体の内側に突出するとともに縦管本体の内側において屈曲形成されていることを特徴とする下水道用縦管。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の下水道用縦管において、水抜き路の先端部は流出口の頂部よりも高い位置に配設されていることを特徴とする下水道用縦管。
【請求項6】
水抜き路は、縦管本体の外側の水圧によって開閉し、縦管本体の外側から内側への流通を許容する安全弁を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の下水道用縦管。
【請求項7】
水抜き路は複数の取水路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一つに記載の下水道用縦管。
【請求項8】
水抜き路は縦管本体の底部外側に開口した複数の取水路が合流されて、縦管本体の底部内側に開口する吐水路は減数されて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一つに記載の下水道用縦管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺旋案内板からなる螺旋案内路を内部に設けた下水用縦管の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道において流域下水道の幹線は、地中の比較的深い位置に計画されていることがあり、関連公共下水道との接続点では高落差接合となる場合がある。このような一つのマンホール内で高落差処理を行う場合には、例えば特許文献1,2に開示されているように、マンホール内に縦管(ドロップシャフト)を配置する方法が採用される。
【0003】
この種の縦管には、垂直に配設された直管状の縦管本体に対して、下水を螺旋状に旋回させて流下させる螺旋案内路が設けられている。これにより、マンホール内に流入した下水の流下エネルギーを減衰させて、流下した下水によって縦管底部が強い衝撃や荷重を受けるのを避けるとともに、強度を確保することによって底部の摩耗も抑制しうるように形成されている。また、螺旋案内路の軸芯部には、螺旋案内路に案内される下水中に含む空気を上方に排除するために中心筒が設けられている。
【特許文献1】特開平8−41945号公報
【特許文献2】特開2000−205457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような螺旋案内路を備えた縦管は、その底部がコンクリート製のマンホール躯体に埋設されている。ところが最近では、日本の太平洋側などにおいて近い将来、大地震の起こる可能性が指摘されており、このような今後起こりうる地震によっては、所定の強度を有するマンホール躯体であっても亀裂が入ったり、破損したりするおそれが否定できない。
【0005】
マンホール躯体に損傷が生じると、地下水がマンホール内に浸入してしまい、浸入した地下水によって縦管底部が大きな地下水圧を受けることが予想される。このような地下水圧は、縦管底部を破損させるおそれがあり、マンホール内の流況に大きな影響を与えてしまうという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、上記のような問題点にかんがみてなされたものであり、下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成し、加えて、マンホール内に地下水が浸入することがあっても、その地下水圧によって縦管底部が破損しないように縦管底部に作用する水圧を低減させることを可能にし、縦管の機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた下水道用縦管を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するため、本発明は、縦管本体の内側に設けられた螺旋案内路に沿って下水を螺旋状に流下させ、縦管本体の底部側方に設けられた流出口から排出するように構成された下水道用縦管であって、直管状の縦管本体は、その底部に、縦管本体の外側から内側へ通じる水抜き路を備えたことを特徴としている。
【0008】
この発明により、縦管が配設されるマンホール内に地下水が浸入し、その地下水圧が縦管底部に作用するような事態が生じても、地下水を縦管本体の内側に逃がして底部に作用する地下水圧を低減させることが可能になる。これにより、縦管底部が破損するのを回避することができる。
【0009】
また、前記構成の下水道用縦管において、水抜き路は、少なくとも吐水側が縦管本体の底部内側の略中央部に開口して配設されていることが好ましい。通常、流下水は縦管内を螺旋状に旋回して流下してくるため、縦管底部においては周縁部に渦流を形成して流れている。したがって、水抜き路を底部の略中央部に配設していれば、かかる流下水の水流を遮ることなく地下水を縦管内に流入させることができ、縦管の機能性を損なうことがない。また、この場合、水抜き路の吐水側が縦管本体の底部内側の略中央部に配設されていれば、取水側は縦管本体の底部外側のいずれの箇所に形成されていてもよい。
【0010】
また、本発明において、水抜き路は、縦管本体の外側と内側とに連通するパイプによって構成されてもよい。さらに、当該水抜き路の先端部は、縦管本体の内側に突出するとともに縦管本体の内側において屈曲形成されていることが好ましい。
【0011】
このような構成により、縦管底部の外側に浸入した地下水を縦管本体の内側に引き込んで、作用する地下水圧を低減させるとともに、水抜き路の先端部を屈曲させることで流下水が水抜き路に浸入するのを防ぐことができる。
【0012】
また、前記構成の下水道用縦管において、水抜き路の先端部は、流出口の頂部よりも高い位置に配設されていることが好ましい。これにより、縦管内の下水は水抜き路に流入することなく、縦管底部の外側に作用する地下水を、水抜き路を通じて効果的に引き込むことができ、下水とともに縦管から排出することができる。
【0013】
さらに、本発明は前記構成の下水道用縦管において、水抜き路が、縦管本体の外側の水圧によって開閉し、縦管本体の外側から内側への流通を許容する安全弁を備えるように構成されていてもよい。
【0014】
このような発明により、縦管本体の底部に作用する水圧が増大すると地下水の流通を許容して、縦管内に地下水を逃がすことが可能になり、縦管底部が破損するのを避けることができる。
【0015】
また、本発明において、縦管底部に形成される水抜き路は、複数の取水路を有するものであってもよい。これにより、縦管底部を押圧する地下水を、複数箇所から縦管内へ流入させることが可能になり、作用する水圧を効果的に低減させることができる。
【0016】
さらに、本発明において、前記水抜き路は縦管本体の底部外側に開口した複数の取水路が合流されて、縦管本体の底部内側に開口する吐水路は減数されて形成されていてもよい。水抜き路をこのように形成することによって、下水を安定して流下・排出させつつ、地下水を縦管本体の内側に引き込んで、底部に作用する水圧を低下させることができ、底部の破損を回避することが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
上述のように構成される本発明の下水用縦管によれば、下水流の荷重や衝撃に耐えうる底部構造を形成することができ、さらに、マンホール内に地下水が浸入することがあっても、その地下水圧を効果的に逃がして、縦管底部が破損するのを回避することができる。これにより、縦管の機能性を損なうことなく下水を安定して流下させるに十分な耐久性を備えた構造とすることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る下水道用縦管を実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1〜図3は本発明に係る下水道用縦管の底部構造を模式的に示した断面図である。
【0020】
この下水道用縦管1は、マンホール10内に設置されて、直管状の縦管本体11の内側に下水を螺旋状に流下させて縦管1内に渦流を形成するための螺旋案内路12を有するとともに、底部の側方に下水を排出する流出口13が設けられている。
【0021】
螺旋案内路12は、小口径円筒状の中心筒121と、その中心筒121の外周面に螺旋状に形成された螺旋案内板122によって構成されている。中心筒121と螺旋案内板122とは、ともに縦管本体11と同心になるように配設されている。これによって、縦管1に流入した下水は螺旋案内路12に沿って旋回しながら流れ、これにより縦管1内に渦流を形成する。この渦流の発生により、流入する下水を、汚濁物質を多く含む汚水とあまり含まない汚水とに分離したり、落下エネルギーを減勢させて下水と空気とを分離したりするのを可能にしている。
【0022】
このような縦管本体11の材質は特に限定されるものではないが、強度や剛性等の観点から、例えば、硬質塩化ビニル樹脂、繊維強化樹脂、ポリカーボネート等の合成樹脂の他に、繊維強化樹脂とモルタルとの積層体である強化プラスチックモルタル(いわゆるFRPM)や、合成樹脂とセメント等との複合材や、鉄筋で補強されたコンクリート等が好適に使用できる。また、螺旋案内路12や中心筒121の材質は、強度や加工性等の面からは繊維強化プラスチック(FRP)等を用いることが好ましい。
【0023】
本発明において、縦管1の縦管本体11は、その底部20が、所定の厚さを有し、材質を選択することで耐摩耗性・耐衝撃性を有するように形成されている。
【0024】
例えば、縦管本体11の底部20は、表面層、支持層、および底面層との3層構造で形成されている。この場合、縦管本体11の底部20の内側表面を構成する表面層において耐摩耗性や耐衝撃性を備えさせる。表面層には、剛性が高く、耐摩耗性および耐衝撃性に優れた樹脂を用い、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂などから適宜選定する。
【0025】
支持層は、前記表面層の下層を形成し、適当な厚さと、耐食性を有するように構成される。例えば、支持層は、ガラス繊維強化樹脂発泡体(FFU)等の材質から形成されることが好ましく、またこれらの表面層と支持層とは、止着具等を用いて結合されて一体性を確保するように構成されるのが好ましい。
【0026】
また、支持層の下層に形成される底面層は、縦管本体11の底面を構成し、繊維強化樹脂(FRP)をハンドレイアップ法等によって一体的に積層成形することによって形成されるのが好ましい。この繊維強化樹脂には、ガラス繊維等の無機繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維等の有機繊維にて強化した樹脂が好適である。
【0027】
このような手法などを用いることにより、縦管本体11の底部20は、管内外で水密性を保つとともに、所定の強度が確保されているので、縦管1の底部20に流下水の荷重や衝撃、あるいは地下水圧が作用しても縦管1を機能させるに足る耐久性および耐水性を備えている。
【0028】
しかしながら、地震などによって万一、多量の地下水がマンホール10内に浸入する事態が生じ、浸入した大量の地下水によって縦管本体11の底面側が押圧されるようなことが起こると、底部20が破損してしまう可能性は否定できない。このようなケースに備えて、本発明の縦管1においては、縦管本体11の底部20に、縦管本体11の外側から内側へ通じる水抜き路30が設けられている。
【0029】
例えば、図1に示す縦管1の水抜き路30は、縦管本体11の外側から内側に通じるパイプによって構成されており、底部20の略中央部に配設されている。また、水抜き路30の先端部31は、底部20の上方まで延設され、鍵状に屈曲形成されている。特に、例示した水抜き路30では、先端部31が縦管本体11に設けられた流出口13の頂部よりも高い位置に配設されている。これにより、縦管1内を流下してくる下水を、水抜き路30に浸入させずに済み、底部20に地下水圧が作用すると水抜き路30を通じて地下水を縦管1内に逃がすことを可能にしている。したがって、底部20に過大な地下水圧が作用するような事態が生じても、底部20を破損する程度までその地下水圧が上昇するのを避けることができ、底部20の破損を回避することができる。
【0030】
また、本発明の縦管1に設ける水抜き路30は、縦管本体11の底部20の外側に所定以上の地下水圧が作用した際に、縦管本体11の外側から内側への地下水の流通を許容して、その水圧を低減させるための安全弁32を備えた構成であってもよい。
【0031】
例えば、図2,3に示す縦管1の水抜き路30は、縦管本体11の底部20の内側に通じる吐水路322が円錐状に形成されており、この吐水路322と、底部20の外側に通じる取水路321との間に安全弁32を備えている。
【0032】
図2に例示する縦管1の安全弁32では、直管状の取水路321と、円錐状の吐水路322との間に、流路を開閉する弁体323が設けられている。この弁体323は、通常は取水路321と吐水路322との間で流路を閉鎖しており、縦管本体11の底部20の外側において、地下水量が増大し、底部20に作用する地下水圧が所定以上に大きくなったときに流路を開いて地下水を流通させうるように構成されている。
【0033】
また、図3に例示する縦管1の安全弁32は、直管状の取水路321と、円錐状の吐水路322との間を閉鎖するボール(弁)324を備えている。吐水路322の内周面には、止水用の薄肉弾性材325が添設されており、これらのボール324および薄肉弾性材325ともに合成ゴム等の材質から形成されている。
【0034】
この縦管1の場合、通常は流下水によって吐水路322側に上方からの水圧が作用しており、ボール324は弾性材325に圧着されて流路を閉じているが、底部20に作用する地下水圧が所定以上に大きくなるようなことがあると、取水路321に流入した地下水によってボール324が上方へ押圧されて浮き上がり、流路を開く。
【0035】
これにより、縦管1の外側の地下水を縦管本体11の内側に逃がすことができるので、底部20に作用する地下水圧を低減させることができ、底部20が破損するのを防ぐことが可能になる。地下水圧が低下すると、ボール324は吐水路322内に納まって、地下水が流通していた流路を閉鎖する。
【0036】
かかる水抜き路30は、縦管本体11の底部20に1箇所設けられていればよいが、小径の取水路321を複数設けて、底部20のいずれの箇所に作用する地下水圧にも対応しうるように構成してもよい。この場合、水抜き路30には、縦管本体11の底部20の外側に開口する取水路321を複数設ける一方で、底部20の内部でこれらの取水路321を合流させ、縦管本体11の底部20の内側に開口する吐水路322は1箇所または2箇所程度に減数して構成し、縦管本体11の内側への地下水の排出箇所を制限して形成されていることが好ましい。
【0037】
このような縦管1の構造によって、マンホール10に亀裂等を生じて地下水がマンホール10内に浸入してくることがあっても、ある程度までの地下水圧は縦管本体11の底部20の耐力によってもたせ、想定以上の大きな地下水が作用するような場合には、地下水を水抜き路30を通じて縦管本体11の内側へ逃がすことにより、その地下水圧を低減させ、縦管本体11の底部20の破損を回避させることを可能にする。外部から縦管1に流入した地下水は、下水と同様に流出口13から排出される。
【0038】
なお、前記縦管1の水抜き路30に設ける安全弁32としては、比較的簡単な構造で直動型の、いわゆるポペットタイプの安全弁を例示したが、本発明はこれらの例に限定されるものではなく、縦管本体の外側の水圧によって開閉し、縦管本体の外側から内側への流通を許容する安全弁であれば、かかる弁にスプリングを付属させたものや、ピストンタイプの安全弁など、どのような安全弁が採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、下水道において下水全量を流下させることのできる高落差接合のマンホールに設置する螺旋案内路式ドロップシャフトの縦管に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る下水道用縦管の底部構造を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る下水道用縦管の底部構造の他の例を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る下水道用縦管の底部構造の他の例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 下水道用縦管
11 縦管本体
12 螺旋案内路
121 中心筒
122 螺旋案内板
13 流出口
20 底部
21 内側表面層
22 支持体層
23 強化樹脂層
30 水抜き路
31 先端部
32 安全弁
321 取水路
322 吐水路
323 弁体
324 ボール




 

 


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